JPH04274031A - 光ピックアップの対物レンズ動揺抑制方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はＣＤプレーヤ等に用いる
光ピックアップの対物レンズの動揺を抑制する方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】ＣＤプレーヤ等において用いる光ピック
アップとして、半導体レーザからのレーザ光をグレーテ
ィング、ビームスプリッタ、コリメータレンズ及び対物
レンズを介して集束してディスク上に射出し、ディスク
からの反射光を対物レンズ、コリメータレンズ、ビーム
スプリッタ及びシリンドリカルレンズを介して、４分割
したフォトディテクタで受光するようにしたものがある
。そして、このようなピックアップにおいては、信号読
取りを正確に行うために、レーザビームをディスクに適
切な集束状態で入射させるとともに、レーザビームをデ
ィスクの信号トラックに追従させるべく、対物レンズを
光軸方向及び光軸と直交する方向（トラッキング方向）
に移動させるアクチュエータを備えている。

【０００３】ところで、ピックアップ全体を移動させる
場合、固定軸を持たないアクチュエータでは、アクチュ
エータが光軸の中心からディスクの半径方向（トラッキ
ング方向）にずれることにより、機械精度のバラツキに
伴った傾きを生じ、これが収差となってトラッキングエ
ラー信号にオフセットを生じさせる。また、傾かずに平
行にずれたとしても、収差は生じないが多少のオフセッ
トを生ずる。フィードモータによる移動時の加速力を大
きくすると、フィード停止後もアクチュエータの振動（
揺動）が残ってしまう。オフセットの極性や大きさはア
クチュエータによってバラツキがあるが、オフセットの
レベルが大きいと、サーチ後トラッキングが一度入って
からオフセットのレベルがトラッキングエラー信号の振
幅の１／２を越えてサーボ不能になってしまうため、ト
ラッキング動作開始前にアクチュエータの安定を保つ必
要がある。

【０００４】そこで、従来、図７に示すように、アクチ
ュエータ１０１からのピックアップ信号１０２からトラ
ッキングエラー信号生成回路１０３でトラッキングエラ
ー信号を生成し、このトラッキングエラー信号に基づい
てサーボ回路１０４がスイッチＳＷ１を介してトラッキ
ングコイル１０５に通電してサーボ制御を行うとともに
、アクチュエータ１０１の側面に位置検出素子１０６を
配設して、サーチ中はこの位置検出素子１０６からの検
出信号に基づいてサーボ回路１０７がスイッチＳＷ１を
介してトラッキングコイル１０５に通電してアクチュエ
ータ１０１の動揺を抑制するようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような動揺抑制装置においては、位置検出素子が必要
であり、機械的な取付けが難しくコストが高くなるとと
もに、位置検出素子が幅をとるためにアクチュエータ全
体の幅が大きくなってピックアップの大型化につながる
。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めこの発明に係る光ピックアップの対物レンズ動揺抑制
方法は、トラッキングサーボ動作を停止させた状態で光
ピックアップ全体を移動させる送りサーボ制御状態にお
いて、トラッキングエラー信号のオフセット分を抽出し
てトラッキングコイルへ通電することを特徴とする。

【０００７】

【作用】トラッキングサーボオフの状態で光ピックアッ
プの対物レンズの動揺を抑制するためのトラッキング方
向のサーボを行うための制御信号を、トラッキングエラ
ー信号のトラックパスによって生じる高周波成分を除い
たオフセット成分から生成することにより、信号経路の
切替えのみでアクチュエータの動揺を抑制できる。

【０００８】

【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図１は本発明方法を実施するピックアップの
概略構成図、図２は同ピックアップのアクチュエータの
斜視図、図３は同アクチュエータの制御回路のブロック
図、図４は同ピックアップにおけるトラッキング方向の
位置とトラッキングエラー信号の説明図、図５は同ピッ
クアップのフォトディテクタ上のスポット位置の説明図
、図６はフィードモータによるサーチ時のトラッキング
エラー信号の波形図である。

【０００９】光ピックアップ１は、例えばレーザダイオ
ード２からのレーザ光をグレーティング３、ビームスプ
リッタ４、アクチュエータ５に保持したコリメータレン
ズ６及び対物レンズ７を介して集束してディスクＤ上に
ビームスポットＢＳとして射出し、このディスクＤから
の反射光を対物レンズ７、コリメータレンズ６、ビーム
スプリッタ４及びシリンドリカルレンズ８を介して、４
分割したフォトディテクタ９で受光する。

【００１０】アクチュエータ５は、基台１１に支持体１
２によって対物レンズ７を保持したレンズホルダ１３を
配設するとともに、このレンズホルダ１３の左右にそれ
ぞれマグネット１４を配設し、このマグネット１４にて
形成される磁気回路中にレンズホルダに巻回したフォー
カシングコイル及びトラッキングコイルを臨ませ、フォ
ーカシングコイルに通電することでレンズホルダ１３を
光軸方向に移動させ、トラッキングコイルに通電するこ
とでレンズホルダ１３を光軸と直交する方向に移動させ
る。

【００１１】そして、ピックアップ１の制御回路は、図
３に示すように、アクチュエータ５からのピックアップ
信号１５を入力してトラッキングエラー信号を生成する
トラッキングエラー信号生成回路１６と、このトラッキ
ングエラー信号生成回路１６からのトラッキングエラー
信号に基づいてアクチュエータ５のトラッキングコイル
１９にトラッキングサーボのために通電制御するサーボ
回路１７と、トラッキングエラー信号生成回路１６から
のトラッキングエラー信号に基づいてアクチュエータ動
揺抑制のためにアクチュエータ５のトラッキングコイル
１９に通電制御するサーボ回路１８と、これらの各サー
ボ回路１７，１８の出力を切換えるスイッチＳＷ１とか
らなる。

【００１２】トラッキングエラー信号生成回路１６は、
４分割フォトデテクタ９から出力されるピックアップ出
力信号１５に基づいて対物レンズ７がトラック中心に対
してどの程度ずれているかを示すトラッキングエラー信
号を生成する。サーボ回路１８は、トラッキングエラー
信号のオフセット分を抽出して出力するよう構成してい
る。各サーボ回路１７，１８の出力を切換えるスイッチ
ＳＷ１は、サーボモード切換え信号ＳＣに基づいてピッ
クアップ５全体を移動させる送りサーボ動作時に、サー
ボ回路１８の出力がトラッキングコイル１９へ供給され
るよう切換える。

【００１３】このように構成した実施例の作用について
説明すると、図４（Ａ）に示すようにアクチュエータ５
がピックアップ１の光軸に対して位置ａ，ｂ，ｃのよう
に変位すると、図５に示すようにディテクタ９上のスポ
ット位置がずれることによって図４（Ｂ）に示すような
トラッキングエラー信号が出力される。ところで、サー
チ中はトラッキングサーボはオフ状態になっているため
、トラッキングエラー信号にはトラックをまたぐことに
よって生じる数百Ｈｚ〜数１０ＫＨｚの低周波信号が出
力される。したがって、サーチ中にアクチュエータ５の
動揺があれば、それがトラッキングエラー信号のオフセ
ットとして検出される傾向が強い。

【００１４】そこで、サーボ回路１８は、トラッキング
エラー信号からこのオフセット分を取り出して、アクチ
ュエータ５のトラッキングコイル１９へ通電してトラッ
キング方向のサーボを行うことによって、アクチュエー
タ５即ち対物レンズ７の動揺を抑えることができる。

【００１５】なお、アクチュエータの機械的特性が良い
と、まれに、アクチュエータ５が動揺を起こしても、ト
ラッキングエラー信号にオフセットを生じないことも考
えられる。この場合は、動揺抑制のためのサーボは行な
えないが、トラッキングエラー信号にオフセットを生じ
ないのであるから、トラッキングサーボに対し悪影響は
与えない。したがって、動揺を抑える必要はないため、
サーボのゲインを零にしておけよい。

【００１６】図６はフィードモータによるサーチ時のト
ラッキングエラー信号の波形図であり、（ａ）は動揺対
策無しの場合を、（ｂ）は動揺対策有りの場合を示す。 図６（ａ），（ｂ）で上側の波形はトラッキングエラー
信号の包絡線を、下側の波形はトラッキングサーボ動作
のオン・オフのタイミングを示す。図６（ａ）はサーチ
スタートからサーチ終了までの間、トラッキングサーボ
動作を停止しているだけである。このため、光ピックア
ップ全体の送りサーボ動作に伴って対物レンズが振動し
、トラッキングエラー信号が約３０Ｈｚの周期で振動し
ている。図６（ｂ）は、トラッキングサーボ動作を停止
している間は、サーボ回路１８を用いて動揺抑制サーボ
制御を行なっているので、対物レンズの動揺が抑制され
、トラッキングエラー信号のオフセット量がトラッキン
グエラー信号振幅の１／２を越えることがなく、サーチ
後安定したトラックオンができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、動
揺抑制サーボのための制御信号をトラッキングエラー信
号から生成するので、信号経路の切替えのみでアクチュ
エータの動揺を抑制でき、位置検出素子が不要になって
部品点数の削減を図れ、アクチュエータの幅が減少して
小型化を図れ、配線数も減少し、更に動揺抑制対策を行
っていないアクチュエータに対しても最低限のサーボ系
の周波数特性切替のみで安価に動揺対策が可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したピックアップの概略構成図

【
図２】同ピックアップのアクチュエータの斜視図

【図３
】同アクチュエータの制御回路のブロック図

【図４】同
ピックアップにおけるトラッキング方向の位置とトラッ
キングエラー信号の説明図

【図５】同ピックアップのフォトディテクタ上のスポッ
ト位置の説明図

【図６】フィードモータによるサーチ時のトラッキング
エラー信号の波形図

【図７】従来のアクチュエータの制御回路のブロック図

【符号の説明】

１…レーザダイオード、４…ビームスプリッタ、５…ア
クチュエータ、７…対物レンズ、９…フォトディテクタ
、１６…トラッキングエラー信号生成回路、１７，１８
…サーボ回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　トラッキングサーボ動作を停止させた
   状態で光ピックアップ全体を移動させる送りサーボ制御
   状態において、トラッキングエラー信号のオフセット分
   を抽出してトラッキングコイルへ通電することを特徴と
   する光ピックアップの対物レンズ動揺抑制方法。