JPH0427341Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は土壌消毒機に関する。

従来の技術 従来の土壌消毒機は、例えば、圃場を走行する
機体に、複数個のダイアフラムポンプと、該ポン
プのそれぞれの吸込口に上端部を連結しかつ横方
向に一列に直立して配置された複数個の透明な検
流器と、ポンプのそれぞれの吐出口に連結されか
つ先端部を土壌の中に挿入した注入刀ノズルとを
有し、各検流器はその内部にボール弁を配置する
とともにその下端は共通の薬液分配筐中に開いて
おり、該薬液分配筐はその中心または一端におい
て吸込ホースの一端を連結し、かつ、吸込ホース
の他端は薬液缶に連結され、それぞれのポンプが
偏心カムの回転によつて駆動されると、薬液缶内
の薬液が吸込ホースを通つて薬液分配筐内に吸込
まれ、各検流器内を上方へ流れ、ボール弁を持ち
上げて薬液の流れを作業者に認識させながらポン
プ内へ吸込まれ、更に薬液はポンプによつて注入
刀ノズルへ圧送されて土壌の中へ注入され、土壌
を消毒するようになつている。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の土壌消毒機では、薬液分配筐
の中央部または一端に開口する単一の吸込ホース
から薬液が薬液分配筐内へ導入されるため、薬液
分配筐からそれぞれの検流器への薬液の分配が不
均一になりがちであり、そのためそれぞれの注入
刀ノズルから土壌へ注入される薬液の量が不均一
になるという欠点があつた。

そこで本考案は、かかる従来の土壌消毒機の欠
点を取除くとともに、簡単な構成の土壌消毒機を
提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 即ち、本考案に係る土壌消毒機は、その下流側
に複数個の検流器を取付けた単一の薬液分配筐
と、薬液を薬液源から前記薬液分配筐の上流側へ
供給する単一の吸込ホースと、前記のそれぞれの
検流器に連結されて該検流器からそれ専用のポン
プを介して薬液を土壌中へ注入する注入刀ノズル
とを有し、前記吸込ホースを複数の分岐管を介し
て前記薬液分配筐に所定の複数位置で連通した構
成を特徴とする。

作 用 従つて、本考案の上記構成により、薬液は吸込
ホースから複数の分岐管を通つて薬液分配筐内部
全体にほぼ均一に流入し、それぞれのポンプへ吸
込まれる薬液の量を均等にする。

実施例 次に、本考案を図面の実施例に基づいて説明す
る。

本実施例の土壌消毒機は、第１図及び第２図に
示したように、圃場の上を走行する為の車輪１４
を有する機体１に、複数個（本実施例では六つ）
のダイアフラムポンプ２と、該ポンプ２のそれぞ
れの吸込口３に上端部４を適当なホース（図示せ
ず）によつて連結されかつ横方向に一列に直立し
て配置された複数個の透明な筒状の検流器５と、
前記ポンプ２のそれぞれの吐出口６に適当なホー
ス（図示せず）によつて連結され、かつ、先端部
を土壌中に挿入した注入刀ノズル７とを有する。
各検流器５は、その内部に逆止弁及びインジケー
タとして作用するボール弁８を配置するととも
に、その下端部は共通の薬液分配筐９中に連結さ
れている。薬液分配筐９の一側部の中央部分に
は、第３図に示したように、本実施例では、吸込
ホース１０の一端部に形成された一対の分岐管１
１及び１２の先端部が連結されており、該分岐管
１１及び１２は同じ内径を有し、薬液分配筐９の
左右対称位置に開口して、内部の長手方向にわた
つて薬液をほぼ均等に流入させるようになつてい
る。吸込ホース１０の他端は薬液缶（図示せず）
に連結され、それぞれのポンプ２が車輪１４の接
地転動により駆動される偏心カム１３の回転によ
つて駆動されると、薬液缶内の薬液が吸込ホース
１０及び分岐管１１，１２を通つて薬液分配筐９
内へ均等に吸込まれ、それにより一定量の薬液を
各検流器５内へ分配して供給し、薬液は検流器５
内を上方へ流れ、ボール弁８を持ち上げて薬液の
流れを作業者に確認させながらポンプ２内へ吸込
まれ、更に薬液はポンプ２によつて注入刀ノズル
７へ圧送されて土壌中へ注入され、圃場Ｓの土壌
を消毒する。

なお、本実施例ではポンプ２、検流器５及び注
入刀ノズル７をそれぞれ六つづつ設けて、薬液分
配筐９から土壌中への薬液流路を六系統並設した
が、それ以外の数の薬液流路、例えば四系統の薬
液流路を設けることができる。しかしながら、い
ずれの場合においても、薬液缶からの吸込ホース
の先端部を適宜数の分岐管に形成し、これら分岐
管を薬液分配筐の長手方向に沿つた適宜の位置に
連結して薬液を薬液分配筐内に均等に流入させる
ことができる。

考案の効果 以上説明した本考案の構成により、本考案は、
薬液を均等な流れに保ち、一定の濃度をもつて土
壌中に均等に吐出することができるだけでなく、
単一の吸込ホースを介して供給される薬液が複数
の分岐管を介して所定の複数位置で連通した単一
の薬液分配筐内に均等に吸込まれるので、それに
より一定量の薬液をそれぞれの検流器内へ分配供
給して作業者が薬液を検流器で確認しながらそれ
ぞれの検流器からそれ専用のポンプを介して注入
刀ノズルで、土壌中に注入することができ、また
薬液散布量の微調整を容易にし、かつ、構造が簡
単であり製作が容易であるなどのすぐれた効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る一実施例を示す土壌消毒
機の要部正面図、第２図は第１図の土壌消毒機の
要部側面図、そして第３図は第１図の土壌消毒機
の検流器の平面図である。 １……機体、２……ダイアフラムポンプ、５…
…検流器、７……注入刀ノズル、９……薬液分配
筐、１０……吸込ホース、１１，１２……分岐
管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その下流側に複数個の検流器５を取付けた単一
   の薬液分配筐９と、薬液を薬液源から前記薬液分
   配筐の上流側へ供給する単一の吸込ホース１０
   と、前記のそれぞれの検流器に連結されて該検流
   器からそれ専用のポンプ２を介して薬液を土壌中
   へ注入する注入刀ノズル７とを有する土壌消毒機
   において、前記吸込ホース１０を複数の分岐管１
   １，１２を介して前記薬液分配筐に所定の複数位
   置で連通したことを特徴とする土壌消毒機。