JPH04272701A - 靴装着手段を備えたリヤ・エントリー式アルペンスキー靴 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】本発明は、シェル低部とこのシェル低部上
に少なくとも部分的にヒンジ連結により取り付けられた
靴胴部とを含む硬質シェル（靴本体）から成るリヤ・エ
ントリー式のアルペン・スキー靴に関するものであり、
該靴胴部自体は前部分（すなわち前部覆い）とこの前部
分に対し横断方向軸を中心として押し倒し可能な後部分
（すなわち後部覆い）とから成り、該シェルの内部には
柔軟な内靴（インナー・ブーツ）が敷き詰められている
。この内靴はスキーヤーの足部と脚低部とを包み込むも
のであり、したがって、これら足部ならびに脚低部と該
硬質シェルとの間に介装される。特に、この内靴は後方
から足を入れるための開口部を覆うことができる後部ス
ペーサーと、前部スペーサーとを含む。これら２のスペ
ーサーは、各々、上述した後部覆いと前部覆いに取り付
けられ、かつ両者は発泡材で作られ、取り外し可能であ
ると否とを問わず、履装を快適にするための外装部材を
受け容れる支持部を構成する。

【０００２】この種の公知の靴における主な難点は、ス
キーヤーが足を内靴に入れたり、または内靴から出した
りする際、何らの障害も伴わずに、踵の連続的な滑動を
確保しなければならないということに在る。

【０００３】実際、上述した種類の靴において、内靴の
後部開口の下部分は該内靴の踵部の上部を構成する縁部
により画成され、その近傍には上記後部スペーサーの下
端部が存在し、該後部覆いで該前部覆いを閉じる際に、
この下端部が該踵の縁部の存在する該開口を覆うように
なっている。しかしながら、閉鎖位置において、後部ス
ペーサーの下端部がほぼ連続して該内靴の踵の縁部に位
置するようになるとすると、スキーヤーの足を正確に靴
内に入れる際に、開口位置については同じことが言えな
くなるということに気付く。実際、該後部スペーサーは
、それが固定される後部覆いによって誘導されるので、
シェル低部とこの後部覆いのヒンジ区域では、踵の縁部
に対する該後部スペーサーの下端が或る角度を以って剥
がれるという事態が生じ、このことは全体の連続性を断
つ空隙部を生ずる結果となる。使用に当たって、このよ
うな隙間は、当然、、スキーヤーが足を内靴に挿入する
とき、足の後部分の上述した縁部に対して、スキーヤー
の足の踵部を衝止させる上で有利に作用することが分か
る。

【０００４】このような欠点を除去するため、前部スペ
ーサーの後方基部、より詳しく言えば内靴の後部開口の
下部分に小舌状部材を配設することが知られている。こ
の小舌状部材は貼着あるいは縫取りによって取り付けら
れ、かつ上方へ向けられた自由端を含む。事実、この小
舌状部材は踵の後部分を確実に取り囲み、したがって足
を挿入するための上記開口を覆うことによって閉鎖を確
実にし、該開口の側縁部を緊締する上で有利に作用する
。

【０００５】この場合、該後部スペーサーは、事実、２
の部分、つまり、後部覆いに押し当てられた部分と前部
スペーサーの後方に配設された他の部分、すなわち小舌
状部材とで構成される。この後部スペーサーは、該後部
覆いと一体の後部スペーサーの部分との接合箇所が途切
れることなく確保されて不愉快な突起区域を回避するよ
う、該小舌状部材の特定配置をもたらす。

【０００６】さらに、また、とりわけ、靴装着時の使用
者の快適性に関して、足を入れる際に、この小舌状部材
が足によって下方へ駆動されるようになっていない場合
には、該小舌状部材を手で動かして引き離すことがしば
しば必要になる。

【０００７】このような欠点を除去するために、単一体
（モノブロック）に成形した内靴（したがって、ヒンジ
連結された後部スペーサーの無い内靴）を製作すること
が考えられた。

【０００８】それにもかかわらず、リヤ・エントリー式
の靴の場合、足の挿入を可能にするためには、単一体の
内靴の後部分に可能な遊隙を設けなくてはならない。

【０００９】このために、該前部覆いと後部覆いの開閉
運動に追従可能なベローを形成する２の側方折目部を前
部分と後部分に含む内靴が考案された。

【００１０】このような技術は別の種類の欠点、すなわ
ち非常に複雑な鋳造技術に適合する必要があるとか、折
目部を設けたにも拘らず、この箇所に快適性を損なう区
域が生ずると言った諸々の欠点を有する。

【００１１】本発明はこれら諸々の欠点をすべて除去す
ることを目的とし、この目的のために、該内靴の後部ス
ペーサーが、前部スペーサーに向けられたその下部分に
、少なくとも内靴の踵の内側部分に沿って、該後部スペ
ーサーから、途切れることなく延びることができるよう
な或る長さを有する柔軟な靴装着用の小舌状部材を構成
する下向きの延長部を含むことを特徴とする、上記型式
の靴を提供することに関する。

【００１２】このように、足を挿入するに際して、踵部
を形成する内靴の後部分のめくれを回避することが容易
に理解される。

【００１３】本発明の他の特徴によれば、靴装着用の小
舌状部材は該内靴の踵部の内側部分およびその底部を構
成する内底の後部分に沿って延在するような長さを有す
る。

【００１４】このようにして、垂直部分ならびに水平部
分において、該小舌状部材を不動固定するのはスキーヤ
ーの踵部自体である。該靴装着用の小舌状部材は後部ス
ペーサーの快適性付与用外装部材の延長部分によって形
成するのが好ましい。

【００１５】本発明の他の特徴によれば、靴装着用の小
舌状部材は、その自由端に、該内靴の底部へ向けられた
面上に配設され、かつ互いに対応する部分上に取り付け
られた、自動的にグリップ可能なバックル／フック型装
置で構成される取り外し可能な締め具手段を含む。

【００１６】このようにして、靴を脱ぐ際、該小舌状部
材のめくれを回避することができる。さらに、該後部ス
ペーサーは独立し、かつ内靴の残余部分に対して取り外
し可能になっている。このような構成において、該小舌
状部材は、特に該内靴の踵部の隆起部に対して補助的な
快適性を確保し、この区域において柔軟なヒンジを構成
する。

【００１７】添付図に関して行なう以下の記載から、本
発明が如何にして実施できるかがより明確に理解できる
であろう。

【００１８】本発明によれば、図１に示すスキー靴１は
硬質シェル（靴本体）２を含み、そのシェル低部３上に
は靴胴部４が取り付けられている。該靴胴部は、側方ヒ
ンジ連結手段（すなわち、図示されていない屈曲区域）
を介して、該シェル低部に少なくとも部分的にヒンジ連
結されている。

【００１９】この構造例において、靴胴部４それ自体は
、前部分（すなわち、前部覆い）６と、該シェル２の後
部分でその下部側方延長部を通る横断方向軸７を中心と
して、該前部覆いに対して押し倒し可能な後部分（すな
わち、後部覆い）５とから成る。

【００２０】シェル２の内部には、スキーヤーの足部と
脚低部とを取り囲み、かつこれら足部ならびに脚低部と
該硬質シェル２との間に介装される柔軟な内靴（インナ
ー・ブーツ）８が敷き詰められている。該内靴８は、片
や、その後部挿入用開口を覆うのに適した後部スペーサ
ー８ｂと、片や、前部スペーサー８ａとを含む。これら
２のスペーサー８ａ、８ｂは、それぞれ、該後部覆い５
と前部覆い６に連接される。該前部スペーサー８ａは、
この構成例においては、該前部覆い６とシェル低部３に
嵌合保持され、また該後部スペーサー８ｂは、このスペ
ーサーと後部覆い５とを同時に通り抜けるクリップを介
して保持される構造である。

【００２１】該内靴は、取り外し可能であると否とを問
わず、快適性付与のための外装部材１１に対して支持部
となる、例えば鋳込み、すなわち鋳造により成形された
発泡性材料を用い、それ自体公知の方法で製作される。 この外装部材１１は前部スペーサー８ａと内靴８の靴底
を構成する底部とを同時に覆う１の部分、および後部ス
ペーサー８ｂを覆う１の部分１１ｂとに分解される。こ
の快適性付与のための外装部材は、例えば、ジャージー
型のニット地で構成してもよい。

【００２２】本実施例によれば、内靴８の後部スペーサ
ー８ｂは、前部スペーサー８ａの方に向けられたその下
部分８ｄに、下方へ延びるとともに靴装着用の小舌状部
材１１ｃを構成する延長部分を含む。この靴装着用小舌
状部材１１ｃは上記後部スペーサー８ｂの快適性付与用
の外装部材１１の部分１１ｂの延長部分によって作るの
が有利である。

【００２３】本実施例の場合、快適性を付与するための
外装部材１１にはジャージー地を使用するので、このよ
うにして製作した靴装着用の小舌状部材１１ｃは結果的
に柔軟であり、したがって、介装した部材１１ａによっ
て該内靴８の踵の内側部分の形状に合致できる。そのう
え、該小舌状部材１１ｃの長さは、途切れることなく、
該内靴８の靴底を構成する底部８ｃの後部分上にも延在
することができる。もちろん、該靴装着用の小舌状部材
１１ｃは、また、該後部スペーサー８ｂを構成する発泡
材料製の支持部の延長部分から非常に良好に製作するこ
ともできる。

【００２４】上述のことから、また図１、２および４を
参照すると、上記後部スペーサー８ｂとシェル低部３の
ヒンジ区域に形成した隙間部１２はこのように覆われて
おり、かつ靴装着に当たって足部に及ぶ如何なる危険を
も取り除き、該内靴８の踵部８ｅの縁部８ｆに対して当
接するようになることが理解できる。

【００２５】小舌状部材１１ｃの自由端部１１ｄは、該
内靴８の靴底８ｃの方へ向けられた（より正確にいうと
、それを覆っている外装部材１１の部分１１ａへ向けら
れた）該端部の面上に配設された取り外し可能な固定手
段を含む。この固定手段は、該小舌状部材１１ｃに取り
付けた支持部上に配設され、かつ図では見えないバック
ル上で自動的にグリップ可能なフック装置１３で構成さ
れる。なお、このフック装置は、靴底８ｃまたは外装部
材１１の部分１１ａに一体連結された支持部上に取り付
けられるか、あるいは該外装部材と同一の材料で構成さ
れるかした、適宜な構造のものである。

【００２６】もちろん、該靴装着用の小舌状部材１１ｃ
の取り外し可能な固定手段は、また、図示していない変
形実施態様によれば、該内靴８の底部となる内底８ｃの
対応する凹部内で、該小舌状部材１１ｃのスナップ式ボ
タンの弾性的嵌合わせ装置によって構成することもでき
る。

【００２７】図示のように、使用者の快適性は、内底を
構成する該内靴８の底部８ｂを覆うことによって該内靴
８の内側に取り付けられた取り外し可能な快適性付与用
の靴底部１４により更に改善される。このようにして、
使用に当たり、足の踵部を押圧する際、上記両底部８ｃ
、１４の間で、該締め具手段１３を備えた小舌状部材１
１ｃの自由端１１ｄの挾持が行なわれる。これにより、
該小舌状部材１１ｃの保持を完全にし、かつ脱靴に際し
て該小舌状部材のめくれを回避しようとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による後部スペーサーを備えた靴の縦断
側面に沿って見た斜視図。

【図２】図１による靴の後部分の拡大詳細図。

【図３】本発明による後部スペーサーを靴から取り出し
て見た背面図。

【図４】後部スペーサーを備えた靴の要部を示す縦断側
面図。

【符号の説明】

２　　　　　　　　硬質シェル ３　　　　　　　　シェル低部 ４　　　　　　　　靴胴部 ５　　　　　　　　後部覆い ６　　　　　　　　前部覆い ７　　　　　　　　横断方向軸 ８　　　　　　　　柔軟な内靴 ８ａ　　　　　　前部スペーサー ８ｂ　　　　　　後部スペーサー ８ｃ　　　　　　底部 ８ｄ　　　　　　下部分 ８ｅ　　　　　　踵 ８ｆ　　　　　（踵の）縁部 ９　　　　　　　　開口部 １１　　　　　　内部部材 １１ａ　　　　カバー １１ｂ　　　　カバー １１ｃ　　　　小舌状部材 １１ｄ　　　　自由端 １３　　　　　　フック装置

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　シェル低部（３）と、前記シェル低部
   （３）上に少なくとも部分的なヒンジ連結により載置さ
   れた胴部（４）とを有する硬質シェル（２）からなり、
   前記胴部（４）はそれ自体前部覆い（６）と、前記前部
   覆いに対して横断方向軸（７）の回りで押し倒し可能な
   後部覆い（５）とで構成され、前記硬質シェル（２）は
   、足ならびに脚低部と硬質シェル（２）との間に介装さ
   れた柔軟な内靴（８）によりその内部を充填され、前記
   柔軟な内靴（８）は、一方では、該内靴（８）の後方挿
   入用開口部（９）を覆うのに適した後部スペーサー（８
   ｂ）と、他方では、前部スペーサー（８ａ）とを含み、
   前記２のスペーサー（８ｂ、８ａ）は、それぞれ、前記
   後部覆い（５）と前記前部覆い（６）に接続され、かつ
   取り外しできるとできないとに拘らず、快適性保持用の
   外装部材（１１）を収容する支持部を構成する発泡材か
   ら成るリヤ・エントリー式アルペンスキー靴において、
   前記内靴（８）の後部スペーサー（８ｂ）が、前記前部
   スペーサー（８ａ）に向けられたその下部分（８ｄ）に
   、少なくとも該内靴（８）の踵の内側部分（８ｅ）に沿
   って、前記後部スペーサー（８ｂ）から、途切れること
   なく延びることができるような或る長さを有する柔軟な
   靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）を構成する下向きの延
   長部を含むことを特徴とするアルペン・スキー靴。
2. 【請求項２】　　前記靴装着用の小舌状部材が、前記後
   部スペーサー（８ｂ）の発泡材製支持部材の延長部分に
   より形成されることを特徴とする請求項１によるアルペ
   ン・スキー靴。
3. 【請求項３】　　前記靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）
   が、前記後部スペーサー（８ｂ）の快適性保持用の外装
   部材（１１ｂ）の延長部分により形成されることを特徴
   とする請求項１によるアルペン・スキー靴。
4. 【請求項４】　　前記靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）
   が、前記内靴（８）の踵部（８ｅ）の内側部分およびそ
   の底部を構成する内靴底（８ｃ）の後部分に沿って延在
   するような長さを有することを特徴とする請求項１、２
   または３によるアルペン・スキー靴。
5. 【請求項５】　　前記靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）
   が、その自由端（１１ｄ）に、前記内靴（８）の底部（
   ８ｃ）へ向けられた面上に配設された取り外し可能な固
   定手段を含むことを特徴とする請求項１ないし４のいず
   れか１によるアルペン・スキー靴。
6. 【請求項６】　　前記靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）
   の取り外し可能な固定手段が、互いに対応する部分（１
   １ｄ、８ｃ）上に取り付けられた、自動的にグリップ可
   能なバックル／フック型装置（１３）で構成されること
   を特徴とする請求項５によるアルペン・スキー靴。
7. 【請求項７】　　前記固定手段のバックルが前記内靴（
   ８）の靴底を構成する底部により担持されるのに対し、
   そのフック（１３）が前記小舌状部材（１１ｃ）により
   担持されることを特徴とする請求項６によるアルペン・
   スキー靴。
8. 【請求項８】　　前記固定手段のバックルが、前記内靴
   （８）の靴底（８ｃ）を覆う快適性保持用の外装部材（
   １１ａ）と同一の構造から成ることを特徴とする請求項
   ７によるアルペン・スキー靴。
9. 【請求項９】　　前記靴装着用の小舌状部材（１１ｃ）
   の取り外し可能な固定手段が、底部を構成する前記内靴
   （８）の内底部（８ｃ）の対応する凹部内にある、前記
   小舌状部材（１１ｃ）のスナップ式ボタンの弾性嵌合わ
   せ装置で構成されることを特徴とする請求項５によるア
   ルペン・スキー靴。
10. 【請求項１０】　　快適性を有する取り外し可能な底（
    １４）が、使用に際して、足の踵部を押圧するとき、両
    者間に固定手段を備えた小舌状部材（１１ｃ）の自由端
    （１１ｄ）を挾持するため、内底を構成する前記底と同
    一の底を覆うことにより、前記内靴（８）の内側に取り
    付けられることを特徴とする請求項５ないし９のいずれ
    か１によるアルペン・スキー靴。