JPH04272491A - ベーン型圧縮機 - Google Patents

ベーン型圧縮機

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JPH04272491A
JPH04272491A JP289591A JP289591A JPH04272491A JP H04272491 A JPH04272491 A JP H04272491A JP 289591 A JP289591 A JP 289591A JP 289591 A JP289591 A JP 289591A JP H04272491 A JPH04272491 A JP H04272491A
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rotor
shaft
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fitting
force
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Tsunehisa Sekiguchi
関口 常久
Ryoichi Kondo
近藤 良一
Shuji Yamane
山根 修二
Takeshi Kobayashi
猛 小林
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Seiko Seiki KK
Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
Seiko Seiki KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベーン型圧縮機に係わり
、特にアルミニウム合金製回転子と鋼製軸とから構成さ
れたローターを有してなるベーン型圧縮機に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】圧縮機には周知のとおり、軸流式, 遠
心式等のターボ形(翼回転形) のもの、あるいは回転
式, 往復式等の容積式のもの等様々な形式のものが存
在するが、これらの圧縮機においてベーン型圧縮機 (
可動翼圧縮機) は、小形ながら高い圧縮効率を有しま
た振動や騒音が少なくかつ吐出脈動が小さい等の利点を
持ち、従来より回転圧縮機の代表的なものとされてきた
【0003】ところで一般に、圧縮機を構成するロータ
ー、すなわち軸およびこの軸に設けられる回転子におい
て、これら両者の結合は従来、周知の手段すなわち焼き
嵌めまたは冷やし嵌め、あるいは圧入等によりなされる
のが普通である。しかしながら、これら従来一般的手段
による結合ではある程度以上の結合力が期待できず、特
に、回転子がアルミニウム合金の如き熱膨張率の大きい
金属により構成されている場合には焼き嵌め等によって
は満足し得るる結合力が得られないといった問題がある
。そこで、このような問題を解消すべく既に下記の如き
提案がなされている。
【0004】例えば特開昭63−134134号公報に
は、鋼製軸とアルミニウム合金製の円筒部材との結合に
おいて、図10, 図11に示す方法 (構造) が開
示されている。これは、鋼製軸1に順次外径の異なる4
段の嵌め合い部2, 3, 4, 5を形成し、これら
4段の嵌め合い部2〜5をアルミニウム合金製の円筒部
材6の内径の異なる嵌め合い部7,8,9,10にそれ
ぞれ嵌合させるもので、鋼製軸1における内側の嵌め合
い部3, 4にはセレーション3a,4aを形成する一
方、外側の嵌め合い部2,5は平滑面としている。そし
て、鋼製軸1の内側2段の嵌め合い部3, 4では前記
円筒部材6と食い込み締まり嵌めの状態で結合し、外側
2段の嵌め合い部2, 5では圧入による締まり嵌めで
結合するものである。
【0005】また、特開昭63−158306号公報に
は、図12, 図13に示すように、軸11と円筒部材
14との結合を行うに際し、軸11および円筒部材14
にそれぞれ嵌め合い部12, 13, 15, 16を
形成するとともに、一方の嵌め合い部12, 15を他
方の嵌め合い部13, 16に対して偏心させ、かつ、
双方の嵌め合い部12, 15,13, 16を締まり
嵌めによって結合させる方法が開示されている。
【0006】さらに、図示は省略するが、被結合材の結
合面に凹部を形成し、この被結合材と結合させる他方の
部材を加圧変形させることにより該部材の一部を前記被
結合材の凹部に塑性流動させることにより結合する方法
 (特開昭57−146444号公報、特開昭59−1
41341号公報等) などが提供されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た各結合手段においてもそれぞれ下記の如き不都合な点
があった。すなわち、上記図10, 図11に示した結
合構造では、セレーション3a,4aにより確かに強固
な結合力は得られるものの、嵌め合い部を4段に形成し
、かつそのうちの2段にセレーション3a,4a を形
成するのは手間が掛かる上、セレーション3a,4a 
と円筒部材の嵌め合い部8, 9との間に空隙が形成さ
れるおそれがあり、このような空隙が生じた場合にはセ
レーション部に応力集中を招いたりするといった問題が
生ずる。
【0008】また、図12, 図13の方法によれば、
確かに通常の単純な締まりばめよりも強固な結合を可能
にすることができ、大トルクが負荷されるような場合に
適用することができるものの、元来より厳密な寸法設定
を要求される締まりはめ結合において、軸11および円
筒部材14の双方に偏心した嵌め合い部12, 15を
形成することは極めてコストの掛かる作業となり不経済
となるばかりでなく、結合後両部材11, 14に偏っ
た残留応力が生ずるものとなり、耐久性等の面での不安
が残る。
【0009】また、一方の部材を加圧変形により凹部に
塑性流動させる方法では、加圧による塑性変形が確実に
なされる場合には確かに強固な結合が望めるものの、塑
性流動を生じさせる際、2部材間に1軸方向の押圧力し
か加えないために部材の流動性が低く、そのために塑性
流動を生じさせるために極めて大きな加圧力を必要とす
る上、塑性流動を起こした部分が入り込むための前記凹
部の形状が限定されるといった問題があった。すなわち
、2部材間に1軸方向の押圧力しか与えないため該押圧
力によって生ずる応力も一方向的なものとなり、部材の
流動は一定方向のみに生ずるものとなる。したがって、
複雑な形状の凹部 (溝部) に対しては流動部が完全
には充満されにくく空隙を生じるおそれがあり、この空
隙部が応力集中を招く原因となるため、それら凹部の形
状としては流動金属が容易に入り込むことのできる極め
て単純なものに限られる上に、回転抵抗、引き抜き抵抗
等といった所期の結合強度を得るためには、凹部に特別
に加工を施す必要がある、等の問題が生ずるものとなる
。さらには、例えば図14に示す如き回転子17と軸1
8との結合において、回転子17の結合部の厚み (軸
方向寸法) Tが小さい場合には上記従来方法でもある
程度満足できる塑性流動を生じせしめることが可能であ
るが、図15に示す如く回転子17の厚みTが大きいも
のとなった場合には、塑性流動を生じるに充分な応力が
内部にまで伝達され難く、従って充分な結合強度が得ら
れないおそれがあり、このように軸方向寸法が比較的大
きいものとなるベーン型圧縮機における回転子と軸との
結合に摘要するには難がある、等の不都合があった。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、アルミニウム合金製の
回転子と鋼製の軸とからなるローターを有して構成され
るベーン型圧縮機において、簡単な手段を以て前記回転
子と軸との極めて強固なる結合を実現し得るベーン型圧
縮機を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、1枚以上の可
動翼を外周部に有してなるアルミニウム合金製の回転子
と該回転子の軸中心部に嵌合された鋼製の軸とからなる
ローターがケーシングシリンダーに対して偏心して設け
られ、前記可動翼と前記ケーシングシリンダー内周面お
よび回転子外周面とにより形成される作用室の偏心離間
に応じた容積変化により気体の圧縮を行うよう構成され
たベーン型圧縮機において、前記回転子を、前記軸を該
回転子の軸中心部に形成された嵌合穴に挿入した後該回
転子の結合部付近を回転子の厚さ方向に押圧しながら軸
回り方向の回転力を与え、これら押圧力および回転力に
より該回転子の嵌合穴近傍に塑性流動を生じせしめるこ
とにより前記軸と結合したことを特徴とするものである
【0012】
【作用】アルミニウム合金製回転子を押圧しながら該回
転子に回転力を与えることにより、回転子にはこの押圧
力と回転力とによる複合応力が生じるものとなる。これ
により、極めて小さな荷重で充分な塑性流動を回転子の
結合部に生じせしめることができ、以て極めて良好な結
合作業および優れた結合力を実現することが可能となる
と共に、軸方向寸法の大きい回転子も確実に軸に結合す
ることができるようになる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。図1は本発明に係るベーン型圧縮機を示すも
ので、このベーン型圧縮機20は、複数枚の可動翼 (
ベーン) 22, 22,…を外周部に有してなるアル
ミニウム合金製の回転子30と、該回転子30の軸中心
部に設けられた鋼製の軸40とからなるローター60が
、ケーシングシリンダー21に対して偏心して設けられ
たもので、ローター60が回転したとき、前記可動翼2
2,22,…とケーシングシリンダー内周面21a お
よび回転子外周面30a とにより形成される作用室2
3,23,… の偏心離間に応じた容積変化により気体
の圧縮を行うよう構成されたものである。
【0014】また、図2は前記ローター60を示したも
ので、回転子30にはその外周面30a からほぼ軸中
心部に向かう溝31,31,…が形成され、これら溝3
1に可動翼22,22,…が放射方向摺動自在に設けら
れたものとなっている。すなわち、ローター60の回転
中には、図1に示すように、これら可動翼22,22,
…が遠心力あるいはバネ等の付勢力により回転子30の
外方に突出され、可動翼22の先端部22a がケーシ
ングシリンダー21の内周面21a と当接摺動し、か
つ前記作用室23,23,…を構成するものである。こ
の場合、前記回転子30は高ケイ素アルミニウム合金、
前記軸40はマンガン鋼より形成され、両者は下記の如
くして結合されたものとなっている。
【0015】図3において符号50は、前記回転子30
と軸40とを結合する際に用いる治具で、回転子30を
、その軸方向が鉛直方向に向くように水平に保持する断
面円形のセット穴51を形成している。セット穴51の
内周面51a は回転子30の外周面30a に全面当
接 (溝31部は除く) して回転子30を径方向に拘
束している。また、回転子30は、セット穴51の底面
51b に当接された状態でセットされる。セット穴5
1の底面51b の中央部には、回転子30の嵌合穴3
2に挿入される軸40の突出端を挿入するための軸挿入
孔52が嵌合穴31と同軸的に形成されている。この軸
挿入孔52は可動底部53により塞がれており、深さ(
奥行き) を自由に設定できるようにしてある。また、
図示は省略してあるが、この治具50は、軸40をその
軸方向に対しても、また軸回り方向に対しても強固に拘
束するための固定手段を有し、かつ、軸40を拘束する
部分はその全体が回転子30と共に軸回りに回動自在に
構成されたものとなっている。
【0016】回転子30における嵌合穴32の長さ方向
中央部の内径は両端部内径より大径とされ、凹部33を
形成している。嵌合穴32の両端部における内径d1,
 d2は共に、そこに対応する軸40の外径d3,d4
に対して僅かに小さく (実施例では0.01〜0.0
3mm )設定し、棒状部材との間にクリアランスを形
成したものとなっている。
【0017】符号71は前記回転子30をその厚さ方向
、すなわち嵌合穴32の軸方向に押圧するとともに、回
転子30に軸周りの回転を与えるための加圧ねじり装置
70(全体は図示せず) の作用子である。この作用子
71は、図示されるように嵌合穴32に挿入される軸4
0を交わすための逃し穴72を軸中心部に形成している
【0018】前記回転子30と軸40とを結合するにあ
たっては、本実施例では、回転子30の結合部、すなわ
ち前記嵌合穴32周囲を、予め100℃〜300℃、好
ましくは150℃〜250℃の温度範囲に加熱する。こ
こでの前記温度範囲は本実施例における回転子30を構
成するアルミニウム合金の温間成形温度に近い温度範囲
となっている。アルミニウム合金製の回転子30の加熱
温度は上記のようにその回転子を構成するアルミニウム
合金の温間成形温度近傍とすることが好ましいが、必ず
しも温間成形温度とする必要はない。すなわち、加熱温
度が本実施例の如く温間成形温度域まで達さずとも温度
上昇による変形抵抗の低下をみることができるからであ
る。
【0019】上記の如く結合部を加熱された回転子30
を図1に示すように治具50のセット穴51内に装着し
たら、次に軸40を回転子30の嵌合穴32内に挿入す
る。この際、嵌合穴32と軸40との間にはクリアラン
スが設けてあるため、軸40はスムーズに挿入すること
ができる。軸40が嵌合穴32に挿入されたならば、前
記可動底部53を移動させて、軸40の長さ方向の所定
位置に回転子30が対応するように調整して固定する。 可動底部53の固定位置は、軸40を挿入する前に予め
設定しておいても勿論よい。また、軸40の固定手段は
、加圧ねじり装置70に構成することも可能である。
【0020】上記の如く軸40が回転子30にセットさ
れたならば、加圧ねじり装置70の作用子71を図示の
如く回転子30の上面30b における中心部近傍すな
わち嵌合穴32の開口部近傍に当てる。そして、この後
、加圧ねじり装置70を駆動させて作用子71を下向き
に強く加圧するとともに、嵌合穴32の軸回りすなわち
軸40の軸回りにねじり込む。すなわち、このとき回転
子30には、押圧力とねじり力 (回転力) との双方
の力が付加されるものとなる。回転子30は治具50の
内周面51a によりその外周面30aを拘束されてい
るため、軸方向 (厚さ方向 )の押圧力により軸中心
部への塑性流動が生じ、回転子30の中心部近傍部つま
り嵌合穴32の近傍部が縮径されていき、軸40に強く
圧着される。
【0021】ここで、このような押圧操作により上記の
如く回転子30の中心部近傍が軸40側に縮径されるの
は、塑性理論における“Tresca の降伏条件” 
より理論付られる。すなわち、Tresca の降伏条
件によれば、材料の変形抵抗をKf 、材料に外力が加
えられたときのその材料に生じた最大主応力をσ1 、
最小主応力σ3 としたとき、次式で示す条件、 (σ1 −σ3) >> Kf が満足されたとき、材料は最小主応力σ3  の方向に
変形するものとなる。したがって、上記の場合、作用子
71により回転子30の中央部近傍を押圧(圧縮) す
れば回転子30の嵌合穴32近傍が軸中心部に向かって
塑性流動することが理解できる。
【0022】そしてさらに、ここでは、上記押圧力に加
えてねじり力が付加されるため、回転子30の内部には
該押圧力による応力とねじり力による応力とが合成され
た複合応力が生じ、これにより塑性流動が極めて容易に
、すなわち小さな荷重で充分な塑性流動を生じせしめる
ことができるものとなる。しかも、本実施例ではさらに
、押圧・回転力を付加する回転子30の結合部を上記の
如く温間成形温度に加熱するものであるから、該結合部
の変形抵抗は常温 (冷間成形温度) 時に対し大きく
低下したものとなり、塑性流動性は格別優れたものとな
る。ただし、上記回転子30と軸40との結合作業は必
ずしも上記の如く回転子30を加熱しなければならない
ものではなく常温で行うことも可能である。そして、そ
の場合でも、押圧力と回転力とによって生ずる複合応力
により回転子30の結合部の塑性流動を容易に生じせし
めることができるから、アルミニウム合金製の回転子3
0と鋼製の軸40との結合を強固に行うことができる。
【0023】このように、上記手段により回転子30と
軸40とを結合すれば、本発明に係るベーン型圧縮機2
0の如く、あるいは先の図13に示した如く回転子30
の軸方向寸法Tが大きいものであった場合にも、塑性流
動を結合部全体にわたって生じせしめることが容易に可
能となり、充分なる結合強度を簡単に得ることができる
。さらに、アルミニウム合金製の回転子は熱膨張率が大
きいがために従来焼き嵌め等による結合に難があったわ
けであるが、本発明にあっては、むしろそのアルミニウ
ム合金の備える良好な塑性加工性を積極的に利用した極
めて有効な結合手段ということができる。
【0024】なお、上記結合を実施するにあたり図4ま
たは図5に示すように、前記軸40の結合部に突条42
あるいはローレット43等によりセレーション部を形成
して結合力を増強させることは無論任意に行うことがで
きる。ちなみに図6は、前記軸40の結合部に図5に示
した如きローレット43を形成した場合と、ローレット
を形成せず平滑面とした場合との双方について本発明を
適用したときのねじりトルクに対する抵抗力を比較した
ものである。なお、横軸は軸40の直径である。本図に
おいて、例えば軸40の直径が60mmの場合について
みると、ローレット無しの場合でも約200Kg・m 
のトルクに対する抵抗力を有し極めて高い結合力が得ら
れていることが解るが、前記ローレット43を形成した
場合には抵抗力は300Kg・m 以上の値を示し、ロ
ーレット無しのものに比較してねじりトルクに対する結
合力は50%以上向上していることが解る。
【0025】図7は前記軸40に凹溝44を形成した例
を示すものである。この場合、凹溝44は図示の如く螺
旋状に形成している。結合操作は上記説明したものと同
様である。凹溝44をこのような形状とした場合には回
転子30と軸40との結合において、ねじりトルクおよ
び引き抜きトルクの双方に対して優れた低効力を発揮す
ることができるものとなるが、本例によれば、このよう
な形状の凹溝44にも流動金属を容易かつ充分に充填さ
せることができるわけである。そして、本例の場合は特
に、回転子30を押圧しながら回転させる際、該回転子
30を凹溝44の螺旋形成方向と同一方向に回転させる
ことにより流動金属の充填性をより一層高めることがで
きる。さらに、上記結合手段によれば、上記の如く回転
子30の結合部の塑性変形を小さな荷重で容易に生じさ
せることができるため、例えば図8, 図9に示すよう
に、従来不可能とされていたアンダーカットを形成して
なる凹溝44等にも充分に流動部を充満させることが可
能となり、極めて高い結合を実現することができるもの
となる。
【0026】また特に、回転子30に押圧・回転力を与
える際、本実施例の如く、回転子30の外周面30a 
の全周を拘束し中心部近傍を均一に押圧すれば、回転子
30内部の残留応力が均一に分布され、外力に対する信
頼性の高いものとなるので、本実施例は正しくこのよう
にベーン型圧縮機20のローター60に適用して極めて
効果的である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したとおり本発明によれば、ア
ルミニウム合金製の回転子と鋼製の軸とからなるロータ
ーを有して構成されるベーン型圧縮機において、アルミ
ニウム合金製回転子と鋼製軸との結合は、回転子に押圧
力と回転力とを与え、これら押圧・回転力によって生じ
た複合応力により回転子の嵌合部近傍に塑性流動を生じ
せしめて軸と結合したものとしたので、上記塑性流動を
小さな荷重でしかも充分に発生させることができ、以て
簡単な手段によりこれら回転子と軸との結合を確実かつ
極めて強固に行うことができるものとなる。また、この
ように充分なる塑性流動を容易に生じせしめることがで
きるので、軸方向寸法が大きいすなわち嵌合部長の大き
いアルミニウム合金製回転子と鋼製軸との結合をも確実
に実現することができ、さらには、鋼製軸にアルミニウ
ム合金製回転子の塑性流動部を流入させるための凹部あ
るいはセレーション等を設ける場合にも、それら凹部等
の形状の設定自由度が増し、それによりさらなる結合強
度の向上を図ることができる等の優れた効果を奏するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベーン型圧縮機の概略を示す側断
面図である。
【図2】ベーン型圧縮機のローターを可動翼と共に示す
斜視図である。
【図3】アルミニウム合金製回転子および鋼製軸を治具
と共に示す縦断面図である。
【図4】鋼製軸を示す部分正面図である。
【図5】鋼製軸を示す部分正面図である。
【図6】鋼製軸の直径とねじりトルクに対する抵抗力と
の関係を鋼製軸のローレットの有無に対して比較したグ
ラフである。
【図7】当実施例の変形例を示すもので、アルミニウム
合金製回転子および鋼製軸の一部を破断して見る斜視図
である。
【図8】ローターおよびシャフトを示す縦断面図である
【図9】ローターおよびシャフトを示す縦断面図である
【図10】本発明に係る従来技術を説明するもので、鋼
製軸と円筒部材との結合状態を示す縦断面図である。
【図11】本発明に係る従来技術を説明するもので、鋼
製軸の立面図である。
【図12】本発明に係る従来技術を説明するもので、円
筒部材の縦断面図である。
【図13】本発明に係る従来技術を説明するもので、軸
の立面図である。
【図14】本発明に係る従来技術を説明するもので、接
合されたローターおよびシャフトを一部断面で示す立面
図である。
【図15】本発明に係る従来技術を説明するもので、結
合されたローターおよびシャフトを一部断面で示す立面
図である。
【符号の説明】
20  ベーン型圧縮機 21  ケーシングシリンダー 21a   内周面 22  可動翼 23  作用室 30  回転子 30a   外周面 32  嵌合穴 40  軸 60  ローター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  1枚以上の可動翼を外周部に有してな
    るアルミニウム合金製の回転子と該回転子の軸中心部に
    嵌合された鋼製の軸とからなるローターがケーシングシ
    リンダーに対して偏心して設けられ、前記可動翼と前記
    ケーシングシリンダー内周面および回転子外周面とによ
    り形成される作用室の偏心離間に応じた容積変化により
    気体の圧縮を行うよう構成されたベーン型圧縮機におい
    て、前記回転子は、前記軸を該回転子の軸中心部に形成
    された嵌合穴に挿入した後該回転子の結合部付近を回転
    子の厚さ方向に押圧しながら軸回り方向の回転力を与え
    、これら押圧力および回転力により該回転子の嵌合穴近
    傍に塑性流動を生じせしめることにより前記軸と結合し
    てあることを特徴とするベーン型圧縮機。
JP3002895A 1991-01-14 1991-01-14 ベーン型圧縮機 Expired - Lifetime JPH07103855B2 (ja)

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JPH04272491A true JPH04272491A (ja) 1992-09-29
JPH07103855B2 JPH07103855B2 (ja) 1995-11-08

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JP (1) JPH07103855B2 (ja)

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