JPH0427223B2 - - Google Patents

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JPH0427223B2
JPH0427223B2 JP56123465A JP12346581A JPH0427223B2 JP H0427223 B2 JPH0427223 B2 JP H0427223B2 JP 56123465 A JP56123465 A JP 56123465A JP 12346581 A JP12346581 A JP 12346581A JP H0427223 B2 JPH0427223 B2 JP H0427223B2
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JP
Japan
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rhodium
styrene oligomer
reaction
oligophosphine
polymerization
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JP56123465A
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JPS5824532A (ja
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Kazuo Tano
Keiichi Sato
Hiroo Tanaka
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Priority to PCT/JP1982/000303 priority patent/WO1983000484A1/ja
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Publication of JPH0427223B2 publication Critical patent/JPH0427223B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な触媒系を使用するオレフインの
ヒドロホルミル化反応によりアルデヒドを製造す
る方法に関するものである。 ロジウム−第3級ホスフイン系錯体を触媒とす
るオレフインのヒドロホルミル化反応については
よく知られている。 (英国特許第988941号、特開昭45−10730等) しかしながらこの方法では、生成アルデヒドの
直鎖異性体/分枝異性体(以下n/iと略称す
る)の生成比が小さく、工業的に重要な直鎖異性
体を得るには多量の第3級ホスフイン配位子を反
応系中に共存させる必要がある。 該ヒドロホルミル化反応においては、アルデヒ
ドのアルドール縮合等の副反応により生成するア
ルデヒドのオリゴマーおよび第3級ホスフインの
酸化生成物である第3級ホスフインオキシド等の
高沸点副生物が触媒液中に次第に蓄積するため、
通常は、触媒液の一部を連続的または間歇的に系
外に排出し、排出された触媒液中に含まれる量に
見合う量のロジウムと第3級ホスフインの錯体お
よび第3級ホスフインを補給することにより、触
媒の活性維持とともに前記高沸点副生物の系内蓄
積防止が計られるのが常法である。多量の第3級
ホスフインの使用は、前記補給される第3級ホス
フインの量の増加を伴い、経済的に不利になるば
かりでなく、排出された触媒液中の第3級ホスフ
インの回収工程を設置する等、操作的にも煩雑に
なる欠点を有する。 一方、ロジウム触媒を用い低濃度のホスフイン
で高n/i比を得る方法として二座配位子を用い
る方法(特開昭53−121711、特開昭54−39007)
及び架橋ポリスチレンに結合したホスフイン配位
子を用いる方法(JACS 98 5402(1976))が提
案されているがいずれも第3級ホスフイン系より
速度が遅い欠点を有する。 以上の様な従来技術に於ける欠点を克服すべ
く、本発明者らは鋭意研究した結果、ロジウム触
媒の配位子としてジフエニルホスフイノ基含有ス
チレンオリゴマーを用いた場合、低リン濃度に於
て、高活性及び高n/i比が得らることを見いだ
し本発明を完成した。 すなわち本発明は3価の有機リン化合物とロジ
ウム化合物の存在下オレフイン化合物を一酸化炭
素および水素と反応させてアルデヒドを製造する
方法において、3価の有機リン化合物として下記
式() で示される構造単位を5〜100モル%有し、その
基本骨格であるスチレンオリゴマーの数平均重合
度が3〜350であるジフエニルホスフイノ基含有
スチレンオリゴマーを用い、かつ、上記した3価
の有機リン化合物とロジウム化合物は実質的に溶
解していることを特徴とするアルデヒドの製造法
に存する。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明で使用する3価の有機リン化合物は下記
式() で示される構造単位を5〜100モル%有し、その
基本骨格であるスチレンオリゴマーの数平均重合
度が3〜350であるジフエニルホスフイノ基含有
スチレンオリゴマー(以下オリゴホスフインと略
称する)である。 好ましくは40〜100モル%の式()で示され
る構造単位および0〜40モル%の下記式() (式中Xはハロゲンを示す)で示される構造単
位および0〜40モル%の下記式 で示される構造単位を有するものである。基本骨
格であるスチレンオリゴマーの数平均重合度は4
〜100のものが好ましい。 前記ジフエニルホスフイノ基含有スチレンオリ
ゴマーは、ジフエニルホスフイノスチレンの低重
合法あるいは、スチレンオリゴマーのフエニル核
にジフエニルホスフイノ基を導入することにより
製造されるが、好ましくは後者の方法がとられ
る。 原料のスチレンオリゴマーは、ポリスチレンの
熱等による分解あるいはスチレンモノマーの低重
合法により得られる。特にブチルリチウムを開始
剤とするアニオン低重合法により、本発明の目的
とする重合度のスチレンオリゴマーが容易に得ら
れる。 また、本発明の目的とする重合度を有している
市販スチレンオリゴマーも入手容易な原料として
使用される。 該スチレンオリゴマーにジフエニルホスフイノ
基を導入する方法は次式に示す公知の方法をその
まま適用することが出来るが、ジフエニルホスフ
イノ基の導入率(ホスフイン化率) (A)J.Organometal Cnem122 151(’76) (B)JACS966469(’74) を高める事が出来る点本発明方法に於ては(B)式で
実施するが好ましい。 (B)式におけるハロゲン化スチレンオリゴマー
は、たとえば、クロロホルム−酢酸混合溶媒中で
塩化亜鉛の存在下にスチレンオリゴマーを臭素等
のハロゲン単体と反応させるかまたは四塩化炭素
溶媒中で酢酸タリウムの存在下にスチレンオリゴ
マーを臭素等のハロゲン単体と反応させることに
より得られる。前者の方法では、低重合度のスチ
レンオリゴマーは完全にハロゲン置換されるが、
重合度の高いスチレンオリゴマーはスチレンユニ
ツトが未置換で残存する。ハロゲン化されないス
チレンユニツト()の量は少ない方が好ましく
40モル%以下とするべきである。ハロゲン化され
ないユニツトがあまりに多いと、最終的にスチレ
ンオリゴマー中に導入されるリン量が減少し、ヒ
ドロホルミル化反応に於てn/iが低下する等好
ましくない。 また、前者ではハロゲンの置換位置はその90%
程度がP−位であり、10%程度がo−位である。
後者の方法では、ハロゲンの置換程度は前者の方
法とほぼ同様であるが、ハロゲンはすべてp−位
に置換導入される。 (A)式におけるリチウム化スチレンオリゴマー
は、スチレンオリゴマーをN,N,N′,N′−テ
トラメチルエチレンジアミンの存在下にn−ブチ
ルリチウムと反応させる方法、ハロゲン化スチレ
ンオリゴマーまたはハロゲノスチレンオリゴマー
を金属リチウムと反応させる方法などにより得る
ことができる。 リチウム化スチレンオリゴマーからオリゴホス
フインを製造するには、上記リチウム化により得
られる反応生成液にクロロジフエニルホスフイン
などのハロゲノジフエニルホスフインを滴下し、
若干の加熱を行なえばよい。反応の進行に伴なつ
て、リチウム化スチレンオリゴマーの沈澱が徐々
に消失していくので、沈澱が完全に消失したの
ち、冷却してメタノール中に反応液を排出するこ
とにより、オリゴホスフインが白色沈澱として得
られる。 ハロゲン化スチレンオリゴマーからオリゴホス
フインを製造するには、これらのオリゴマーをテ
トラヒドロフラン等の溶媒に溶解し、ジフエニル
ホスフインリチウム塩のテトラヒドロフラン溶液
を滴下し、加熱すればよい。1〜5時間加熱撹拌
したのち、冷却し、反応液をメタノール中に排出
することによりオリゴホスフインの白色沈澱が得
られる。 ハロゲンは完全にジフエニルホスフイノ基と置
換されるのが好ましいが、少なくともハロゲンの
残存率は構造単位()として40モル%以下、好
ましくは20モル%以下とする必要がある。ハロゲ
ンの残存率が増加するとヒドロホルミル化反応に
於てn/iあるいは反応速度の低下が生じ好まし
くない。 前述した〔〕で示される構造単位100%より
なるオリゴホスフインを得るには、ブロモスチレ
ンのジフエニルホスフイン化により得られるジフ
エニル(ビニルフエニル)ホスフインを低重合さ
せればよい。 かくして、スチレンオリゴマーの数平均重合度
が3〜350、好ましくは4〜100でホスフイン化率
が5〜100モル%、好ましくは40〜100モル%のオ
リゴホスフインを得ることが出来る。 本発明のオリゴホスフインは数平均重合度3〜
350の特異的な範囲のスチレンオリゴマーを基本
骨格にしているところが大きな特色であり、これ
以上の重合度では速度が低下し、またこれ以下の
重合度では低いn/i比しか得られない。該オリ
ゴホスフインの使用量はオリゴホスフインに含有
されるリン原子とロジウムとの原子比(P/Ph
で通常5〜100、好適には5〜50の範囲で選ばれ
る。 オリゴホスフインの使用方法としては、適当な
ロジウム源と共にヒドロホルミル化反応器へ導入
し、水素及び一酸化炭素の混合ガスの存在下に錯
体を形成せしめて用いる方法あるいはあらかじめ
ロジウムと錯形成させて用いる方法が挙げられ
る。 適当なロジウム源としては、ロジウムとホスフ
インとを含有する錯体、例えばRhH(CO)
(Pφ33(φはフエニル基を意味する)等の錯体を
使用してもよいが、酢酸ロジウム等のロジウムの
有機酸塩あるいは酸ロジウム、硫酸ロジウム等の
ロジウムの無機酸塩の如き入手容易なロジウム化
合物を適当な溶媒に溶解して用いることが出来
る。 前記オリゴホスフインとあらかじめ錯形成させ
る方法としては、従来より広く研究されているロ
ジウム化合物と第3級ホスフインとの錯形成の手
段を適用させる事が出来るが1価のロジウム錯体
との配位子交換により製造する方法が特に好まし
い。1価のロジウム錯体としては、代表的には
RhH(CO)(Pφ33、Rh(oAc)(CO)(Pφ32
(ACはアセチル基を意味する)、〔RhCl(シロオク
テン)22、〔Rh(oAc)(1,5−シクロオクタジ
エン)〕、〔RhCl(CO)22、〔Rh(oAc)(CO)22

どが挙げられる。これら錯体に含まれる第3級ホ
スフイン類、オレフイン類、および一酸化炭素等
の配位子は、容易に本発明の配位子と交換され、
オリゴホスフインを配位したロジウム錯体が形成
される。 ロジウム化合物の使用量は特に制限はないが、
通常、反応帯域における濃度がロジウム金属換算
値で0.1mg〜2g/、好ましくは1mg〜1g/
の範囲で選択される。 本発明方法において反応原料として使用される
オレフイン性化合物とは、分子内にオレフイン性
二重結合を有する有機化合物であつて、具体的に
はエチレン、プロピレン、ブテン−1、ベンテン
−1、ペキセン−1、オクテン−1、ドデセン−
1、スチレン、α−メチルスチレン、シクロヘキ
セン等の炭素原子類2〜20のオレフイン性炭化水
素類、アクリロニトリル、アリルアルコール、酢
酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル等の官能基を有するオレフイン性化合物が挙げ
られる。 反応を行うにあたつて反応溶媒の使用は必須で
はないが、通常はヒドロホルミル化反応に不活性
で前記オリゴホスフインを配位したロジウム錯化
合物を溶解せしめる溶媒の存在下に実施される。 好ましい具体例は、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素化合
物、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケ
トン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン等のエーテル類、酢酸エチル、プロピオン酸
エチル、ジ−n−オクチルフタレート等のエステ
ル類が挙げられる。また、経済的観点より、生成
物であるアルデヒド類あるいは副生物であるアル
デヒドオリゴマーからなる高沸点物を溶媒として
使用することも出来る。いずれにしても反応系で
は、ロジウム化合物とオリゴホスフインからなる
触媒系は実質的に溶解していることが必要であ
る。 反応条件として、反応温度は室温〜200℃好ま
しくは50〜140℃の範囲で行なわれ、反応圧力は
常圧〜300気圧、好ましくは2〜50気圧である。
圧力は低圧ほどn/iが大きくなる傾向にある。 水素と一酸化炭素のモル比(H2/Co)は10/
1〜1/10、好ましくは1/1〜6/1の範囲で
選択される。 以下、本発明を参考例および実施例により説明
する。本発明におけるスチレンオリゴマーの数平
均重合度(N)の測定法は以下の通りである。
ゲル・パーメーシヨン・クロマトグラフイーによ
つて以下の条件で測定した。 使用機種 HLC−801A (東洋曹達社製) カラム GMH6(2フイート)2本
(東洋曹達社製) 条 件 展開液 テトラヒドロフラン
(THF) オーブン温度 38℃ デイテクター RI 標準試料 Pressure Chemicals社製 標準ポリスチレン ●214.5×104 ●86.0×104 ●41.1×104 ●9.72×104 ●5.1×104 ●1.0×104 ●4000 ●600 ●314 ●210 なお、<5000のスチレンオリゴマーに対して
は、カラムG2000H8(2フイート)(東洋曹達社
製)2本を用いて(測定条件は同じ)、分子量を
確認した。 参考例 1 (スチレンオリゴマーの合成) 本発明に用いるオリゴホスフインの原料である
スチレンオリゴマーはスチレンのアニオン低重合
法により、容易に得ることができる。その合成法
としては、市販のメルク社製ブチルリチウムのヘ
キサン溶液(約2規定)をTHFで希釈して約0.4
規定とした溶液の所定量を、0から−20℃に冷却
し、激しく撹拌を行いながら所定量のスチレンモ
ノマーとTHFの混合液(体積比として1対3)
を滴下し、0.5ないし1時間撹拌を続ける。次い
で、この反応液を2倍量の蒸留水に滴下して重合
反応を停止し、これよりスチレンオリゴマーを抽
出分離する。ブチルリチウムとスチレンモノマー
のモル比を調節することにより、所望の重合度を
もつスチレンオリゴマーが得られるが、更に所望
に応じて、たとえばカラムクロマト法(充填剤と
してシリカゲル、展開液として、ベンゼン及びn
−ヘキサンからなる混合液)を用いて分子量によ
る分別を行い、本発明に適した重合度をもつスチ
レンオリゴマーを得ることができる。 また、スチレンオリゴマーとしては所望の重合
度を有する市販のスチレンオリゴマーあるいは市
販のスチレンオリゴマーを上記カラムクロマト法
にて分離し所望の重合度のスチレンオリゴマーと
して用いることができる。 本発明に用いたスチレンオリゴマーの数平均重
合度を表−1に示す。
【表】 参考例 2 (ホスフイノ基の導入) 本発明に供したオリゴホスフインは、参考例1
に示したスチレンオリゴマーの核臭素化及び該臭
素をジフエニルホスフイノ基で置換することによ
り得られる。その合成法の例としては、スチレン
オリゴマー9.1gをクロロホルム50mlに溶解し、
次いで氷酢酸90ml、無水塩化亜鉛12.5gを加え
る。上記溶液を光から遮蔽しつつ、臭素14gとク
ロロホルム20mlからなる混合液を滴下し、室温に
て10時間撹拌する。次いで更に臭素14.1gとクロ
ロホルム20mlからなる混合液を滴下し、室温で10
時間撹拌した後、反応液を減圧下(約30mmHg)
で加熱して未反応の臭素及びクロロホルムを留去
する。この釜残液を400mlのメタノールに滴下し、
析出した沈澱を取することにより、臭素含有ス
チレンオリゴマーを得る。 上記臭素含有スチレンオリゴマーの所定量(約
70mg原子臭素)をTHF30mlに溶解し、ジフエニ
ルホスフインクロライド及び金属リチウムより合
成したジフエニルホスフイドリチウムのTHF溶
液(0.45mol/)の所定量(臭素に対し、1.7倍
当量)を加え、50〜60℃に加熱し4時間撹拌す
る。次いで反応液を5倍容積のメタノールに滴下
し、析出した沈澱を取することにより、オリゴ
ホスフインを得る。 上記の合成法で得、本発明に用いたオリゴホス
フイン元素分析値を表2に示す。 これらのオリゴホスフインのジフエニルホスフ
イノ基に由来する赤外吸収スペクトル(KBr)
が以下のように観察された。 1590cm-1(m)、1440cm-1(S)、1190cm-1(m)、
1100cm-1(m)、760cm-1(S)、710cm-1(S) 参考例 3 本発明に用いるロジウム源は、ロジウムの塩あ
るいは、一価のロジウム錯体等を用いうることが
できるが、参考例2に示したオリゴホスフインと
予め錯形成させ、これをロジウム源とすることも
できる。 錯形成の例としては、所定量の〔Rh(oAc)
(1,5−シクロオクタジエン)〕2のベンゼン溶液
(約15mg原子Rh/)に室温にて、一酸化炭素を
0.5ないし1時間通ずることにより得られる〔Rh
(oAc)(CO)22溶液を、所定量のオリゴホスフ
インのベンゼン溶液(約100g/)中に滴下し、
室温にて1時間撹拌を続ける。次
【表】 いで反応液を10倍量のn−ヘキサン中に滴下し、
析出した沈澱を取、乾燥することにより、オリ
ゴホスフインを配位子とするロジウム錯体を得
る。該ロジウム錯体の赤外吸収スペクトルは1950
〜1980cm-1にロジウムに配位したカルボニルの鋭
い吸収を有し、1600、1380cm-1付近に酢酸のカル
ボニル基に由来する吸収を有する。さらに1090cm
-1にオリゴホスフインのジフエニルホスフイノ基
に由来する吸収を有する。 本発明に用いた上記のロジウム錯体の元素分析
値を表3に示す。 参考例 4 本発明に用いるオリゴホスフインを配位子とす
る、ロジウム錯体は参考例3に示した方法以外で
も可能である。 公知の方法で合成した〔HRh(CO)(Pφ33
0.265g(Rhとして0.29mg原子)及び参考例2の
実験例16(表2)に示したオリゴホスフイン1.08
g(Pとして3mg原子)をベ
【表】 ンゼン50mlに溶解し、室温下、アルゴン気流下で
24時間撹拌した後、500mlのn−ヘキサンに滴下
すると沈澱が析出し、該沈澱を取乾燥したとこ
ろ0.96gであつた。 該沈澱の元素分析値はC76.07%、H5.42%、
P9.3%、Rh3.47%、Br1.70%であつた。 実施例 1〜7 参考例3(表3)に示したオリゴホスフインを
配位子とするロジウム錯体を用いて以下の反応を
行つた。 表−4に示すロジウム錯体の所定量及びトルエ
ン50mlを内容積200mlの電磁撹拌式ステンレス製
オートクレーブに仕込み密閉した後、オートクレ
ーブ内を窒素置換し、プロピレン0.25molを圧入
した。次いでオートクレーブ内を120℃まで昇温
するとオートクレーブ内の圧力は13Kg/cm3ゲージ
となつた。これに水素及び一酸化炭素からなる混
合ガス(体積比1対1)を圧入しオートクレーブ
内の圧力を18Kg/cm3ゲージとした。次いでオート
クレーブ内の温度を120に保ちつつ撹拌を続け、
オートクレーブ内の圧力が18Kg/cm3ゲージとなる
ように水素及び一酸化炭素からなる混合ガス(体
積比1対1)を補給し所定時間反応を行つた。反
応終了後、ガスクロマトグラフを用いて、生成物
を分析した結果、仕込んだプロピレンに対し表4
に示す反応成績を得た。また補給した水素及び一
酸化炭素からなる混合ガスの供給速度より求めた
反応速度はプロピレン濃度に対してほぼ一次速度
式にて近似し得、得られた一次速度定数k1を表4
に並記した。 比較例 1及び2 実施例1において、オリゴホスフインを配位子
とするロジウム錯体を用いることなく、公知の方
法で得た〔HRh(CO)(Pφ33〕所定量及び市販
のトリフエニルホスフイン所定量を用いた他、全
く同様に所定時間反応を行つた結果を表−4に並
記した。 比較例1は、実施例1〜7と同程度のP/Ph
比で行つた結果であるが、反応活性は高いもの
の、n/i比はわずかに1.32であつた。 比較例2は、ロジウムに対し大過剰のトリフエ
ニルホスフインを用いた(P/Rh比=415)結果
であるが、トリフエニルホスフインを配位子とす
る反応ではこのように大量のホスフインを要して
初めて高いn/i比を得るのであり、その場合、
比較例1と較べロジウム当りの活性は著しく低下
するのである。しかも、このように大量のホスフ
インを用いながら、実施例2〜7(P/Rh比=7
〜20)と比較してなお、n/i比は小さく、本発
明の優位性は明らかである。 比較例 3 市販の無架橋ポリスチレン(N≒800)を用い
て、参考例2に示した方法で、次の元素組成をも
つ可溶性のオリゴホスフインを得た。C:82.22
%、H:5.80%、P:10.0%、Br:1.98% 次に参考例3に示した方法で、上記のオリゴホ
スフインを配位子とするロジウム錯体を合成した
ところ、ベンゼンに不溶のロジウム錯体が生成し
た。当該ロジウム錯体の赤外吸収スペクトルは参
考例3に示し、本発明に用いたロジウム錯体のも
のと有意の差は認められずその組成は、C:
77.99%、H:5.61%、P:9.4%、Br:1.83%、
Rh:3.52%であつた。 前記ジフエニルホスフイノ基含有ポリスチレン
を配位子とするロジウム錯体0.286gを用い、実
施例1にて実験例17(参考例3)のロジウム錯体
を用いなかつた他、全く同様に6.5時間反応を行
つたところ、表−4に示す結果が得られた。即
ち、実施例1〜7に比較して著しく反応活性が低
下し、またn/i比についても、何ら優位性が認
められない。 実施例 8 実施例5において、昇温後、最初に圧入する水
素及び一酸化炭素からなる混合ガスの混合比を、
4.6対1にした以外、全く同様の方法で反応を行
つたところ、ブチルアルデヒド収率
【表】 90.7%、n/i比9.16、プロパン4.5%を得、k1
3.21hr-1であつた。 実施例 9 実施例1に示した方法で、オリゴホスフインを
配位子とするロジウム錯体を用いることなく、酢
酸ロジウム溶液(日本エンゲルハルト社製)を
Rhとして20mgおよび参考例2の実験例16(表−
2)に示したオリゴホスフイン1.31g(Pとして
3.89mg原子P/Rh原子比=20)を加えた他、同
様にして5時間反応を行つた結果、ブチルアルデ
ヒド収率94.1%、n/i=4.70、k1=1.05hr-1
得た。 実施例 10 実施例9にて、該オリゴホスフイン0.655g
(Pとして1.94mg原子、P/Rh原子比=10)を用
い、反応中のオートクレーブ内の圧力が50Kg/cm3
ゲージとなるよう水素及び一酸化炭素からなる混
合ガスを補給する以外、同様にして、3時間反応
を行つたところ、ブチルアルデヒド収率92.5%、
n/i=3.10、k1=1.75hr-1であつた。 実施例 11 実施例10において、プロピレンの圧入量を
0.17molとした他、同様に120℃まで昇温したと
ころオートクレーブ内の圧力は10Kg/cm3ゲージと
なつた。次いでオートクレーブ内の圧力が12Kg/
cm3ゲージとなるように、水素及び一酸化炭素から
なる混合ガス(体積比1対1)を補給して、3.5
時間反応を行つた結果、ブチルアルデヒド収率
96.1%、n/i比5.74を得、k1=1.82hr-1であつ
た。 実施例 12 実施例1にて、参考例3に示されたロジウム錯
体を用いることなく、参考例2の実験例10に示さ
れたオリゴホスフイン0.301g(Pとして0.97mg
原子)及び〔Rh(oAc)(1,5−シクロオクタ
ジエン)〕226.1mg(Rhとして10mg、P/Rh原子比
=10)を用いた他、同様にして、2.5時間反応を
行つたところ、ブチルアルデヒドの収率は91.9
%、n/i比3.75を得、k1は2.53hr-1であつた。 実施例 13 実施例1にて、参考例3に示されたロジウム錯
体を用いることなく、参考例4に示したロジウム
錯体0.137g(Rhとして、4.8mg、P/Rh原子比
=8.9)を用いた他、同様にして、5時間反応を
行つたところ、ブチルアルデヒド収率79.1、n/
i比5.06を得、k1=0.54であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 3価の有機リン化合物とロジウム化合物の存
    在下オレフイン化合物を一酸化炭素および水素と
    反応させてアルデヒドを製造する方法において、
    3価の有機リン化合物として下記式 で示される構造単位を5〜100モル%有し、その
    基本骨格であるスチレンオリゴマーの数平均重合
    度が3〜350であるジフエニルホスフイノ基含有
    スチレンオリゴマーを用い、かつ、上記した3価
    の有機リン化合物とロジウム化合物は実質的に溶
    解していることを特徴とするアルデヒドの製造
    法。 2 ジフエニルホスフイノ基含有スチレンオリゴ
    マーが40〜100モル%の式 で示される構造単位、0〜40モル%の式 (式中Xはハロゲンを表わす) で示される構造単位および0〜40モル%の式 で示される構造単位からなり、基本骨格であるス
    チレンオリゴマーの数平均重合度が3〜350であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 3 スチレンオリゴマーの数平均重合度が4〜
    100であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項または第2項記載の方法。
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