JPH04268566A - 記録材 - Google Patents

記録材

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JPH04268566A
JPH04268566A JP3028591A JP3028591A JPH04268566A JP H04268566 A JPH04268566 A JP H04268566A JP 3028591 A JP3028591 A JP 3028591A JP 3028591 A JP3028591 A JP 3028591A JP H04268566 A JPH04268566 A JP H04268566A
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JP
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resin
layer
toner
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image
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JP3028591A
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Takeshi Menjo
健 校條
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ等の
画像形成装置、特に、離型剤が塗布される定着回転体を
有する画像形成装置の記録材に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置の定着装置としては一対の
ローラでトナー像を支持した記録材を挟持搬送して定着
を行なうローラ定着方式、特には、熱ローラ定着方式が
広く普及している。
【0003】また記録材としてはトランスペアレンシー
フィルム等の樹脂フィルムも用いられてきている。
【0004】また熱ローラ定着方式ではトナーのオフセ
ットを防止するためシリコンオイル等の離型剤が塗布さ
れている。
【0005】特に、トナーを多層に積層するフルカラー
画像形成装置ではトナーがオフセットし易いため多量の
シリコンオイルを塗布している。
【0006】
【発明の解決しようとする問題点】このようにシリコン
オイルが塗布された定着ローラで樹脂フィルム上のトナ
ー像を定着する場合、定着後の樹脂フィルムがオイルに
より濡れやべたつき感があるという問題がある。
【0007】これは、記録材が紙の場合、紙の吸収性能
により、塗布されたオイルは紙に吸収され、前述の様な
ベタつき感はなくなるが、樹脂フィルムはオイルを吸収
せず、塗布されたオイルがそのままフィルム表面に残り
ベタつき感が出てしまうものである。
【0008】また、この樹脂フィルム上にフルカラー画
像を形成し、OHP装置にかけ投影画像として用いた場
合、フィルム上画像で十分な発色性を示しているにもか
かわらず、投影画像は全体にグレーの色調を示す成分を
含んだものとなり、色再現範囲が非常に狭いものとなっ
てしまう。この現象は平滑な透明フィルム上に形成され
たトナーが定着時の加熱によって十分流動されず粒状性
を保有している為に投影時に入射光が散乱され、スクリ
ーン上に陰影を形成するからである。特に画像濃度が低
い中間調部分においては、トナー粒子数の減少によりト
ナー中の染料または顔料による吸収が下り、この吸収レ
ベルがトナー粒子の散乱による黒吸収レベルと等しくな
る為、再現されるべきカラー色調が灰色となってしまう
【0009】又、紙への画像形成に於ては紙表面の非光
沢性と、トナー画像の形成部の光沢性との差が発生し、
カラー画像として好ましい、用紙内均一光沢性が失われ
、この結果発色性も思わしくない、好ましくない画像と
なってしまう欠点を有していた。
【0010】
【問題点を解決するための手段】上記問題点を解決する
本発明は、記録材上にトナー像を形成した後、離型剤が
塗布された定着回転体でトナー像に少なくとも圧力を加
えて定着を行なう画像形成装置の記録材として用いられ
る樹脂フィルムにおいて、樹脂基層と、この樹脂基層よ
りもトナーとの相溶性の高い第2樹脂層と、上記離型剤
を吸収する第3樹脂層と、を有することを特徴とするも
の、及び記録材上にトナー像を形成した後、離型剤が塗
布された定着回転体でトナー像に少なくとも圧力を加え
て定着を行なう画像形成装置の記録材として用いられる
樹脂フィルムにおいて、樹脂基層と、この樹脂基層上に
設けられ樹脂基層よりもトナーとの相溶性の高く、且つ
離型剤吸収物質を含有した第2樹脂と、を特徴とするも
のである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0012】図1は本発明の実施例の樹脂シート上にト
ナー像が形成できる電子写真方式のフルカラー画像形成
装置の断面図である。
【0013】装置本体100の一側(図1右側)から同
装置本体100の略中央部に亘って設けられている転写
材搬送系Iと、同装置本体100の略中央部に、前記転
写材搬送系Iを構成している転写ドラム9に近接して設
けられている潜像形成部IIと、該潜像形成部IIに近
接して配設されている現像手段、即ち回転式現像装置I
IIと、該回転式現像装置IIIに近接して配設されて
いる現像剤補給手段、即ち現像剤補給装置2とで構成さ
れている。
【0014】上記転写材搬送系Iは、前記装置本体10
0の一側(図1右側)に形成されている開口部100a
に対して着脱自在な転写材補給用トレイ101、102
と、該トレイ101、102の略直上部に配設された給
紙用ローラ103、104と、これら給紙用ローラ10
3、104に近接して配設され、給紙ローラ6を備えた
給紙ガイド5a、5bと、給紙ガイド5bに近接して設
けられ、その外周面近傍に回転方向上流側から下流側に
向かって当接用ローラ8、グリッパ7、転写材分離用帯
電器14、分離爪15が配設されているとともに、内周
側に転写帯電器10、転写材分離用帯電器13が配設さ
れている図1矢印方向に回転自在な転写ドラム9と、前
記分離爪15に近接して設けられている搬送ベルト16
と、該搬送ベルト16の搬送方向終端側に近接して配設
され、装置本体100外へと延在する装置本体100に
対して着脱自在な排出用トレイ110と、該排出用トレ
イ110に近接して設けられている定着装置17とで構
成されている。
【0015】前記潜像形成部IIは、その外周面が前記
転写ドラム9の外周面に当接してい配設されている図1
矢印方向に回転自在な像担持体、即ち感光体ドラム3と
、該感光体ドラム3の外周面近傍に同感光体ドラム3の
回転方向上流側から下流側に向かって配設されている除
電用帯電器11、クリーニング手段12及び一次帯電器
4と、感光体ドラム3の外周面上に静電潜像を形成する
ためのレーザビームスキャナの如き像露光手段50と像
露光反射手段60を具備している。
【0016】又、前記回転式現像装置IIIは、回転自
在な回転体1と、該回転体1にそれぞれ搭載され、前記
感光体ドラム3の外周面と対向する位置にて該感光体ド
ラム3の外周面上に形成された静電潜像を可視化(現像
化)するためのマゼンタ現像器1M、シアン現像器1C
、イエロー現像器1Y及びブラック現像器1BKとを有
している。
【0017】更に、前記現像剤補給装置2は、相互に隣
接して配設され、外部から供給される各色毎の現像剤を
それぞれ色別に保持するイエローホッパ2Y、マゼンタ
ホッパ2M、シアンホッパ2C、ブラックホッパ2BK
を具備している。
【0018】上述した構成を有する画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て簡単に説明する。
【0019】前記感光体ドラム3が図1の矢印方向に回
転すると、該感光体ドラム3の感光体は一次帯電器4に
よって均等に帯電される。この一次帯電器4によると感
光体に対する均等な帯電が行なわれると、原稿(図示せ
ず)のマゼンタ画像信号にて変調されたレーザ光Eによ
り画像露光が行なわれ、感光体ドラム3上に静電潜像が
形成され、回転体1の回転により予め現像位置に定置さ
れたマゼンタ現像器1Mによって該静電潜像の現像が行
なわれる。
【0020】一方、給紙ガイド5a、給紙ローラ6、給
紙ガイド5bを経由して搬送されてきた転写材は、所定
のタイミングでグリッパ7により保持され、当接用ロー
ラ8と該当接用ローラ8に対向している電極とによって
静電的に転写ドラム9に巻き付けられる。転写ドラム9
は、感光体ドラム3と同期して図1の矢印方向に回転し
ており、マゼンタ現像器1Mで現像された顕画像は、前
記感光体ドラム3の外周面と前記転写ドラム9の外周面
とが当接している部位にて転写帯電器10によって転写
される。転写ドラム9は、そのまま回転を継続し、次の
色(図1においてはシアン)の転写に備える。
【0021】他方、感光体ドラム3は、前記除電帯電器
11により除電され、クリーニング手段12によってク
リーニングされた後、再び一次帯電器4によって帯電さ
れ、次のシアン画像信号により前述のような像露光を受
ける。前記回転式現像装置IIIは、感光ドラム3上に
前記像露光によってシアン画像信号による静電潜像が形
成される間に回転してシアン現像器1Cを前述した所定
の現像位置に定置せしめ、所定のシアン現像を行なう。 引き続いて、上述したようなプロセスをそれぞれイエロ
ー色及びブラック色に対しても実施し、4色分の転写が
終了すると、転写材上に形成された4色顕画像は各帯電
器13、14により除電され、前記グリッパ7による転
写材の把持が解除されるとともに、該転写材は分離爪1
5によって転写ドラム9より分離され、搬送ベルト16
に送られる。
【0022】その後、この転写材は、定着装置17に進
入される前に、定着前帯電器18a、18bによって再
帯電され、更に入口ガイド19に案内されて定着装置1
7の後述する定着ローラ21と加圧ローラ25(図2参
照)間に送られて加熱定着され、最後に排紙案内部材で
ある排紙コロ20により装置本体100外へ排出される
【0023】斯くて、一連のフルカラープリントシーケ
ンスが終了し、所要のフルカラープリント画像が形成さ
れる。
【0024】次に、この画像形成装置に使用される現像
剤であるトナーについて説明する。
【0025】フルカラー画像の形成においては、シャー
プメルトなトナーを使用することにより複写物の色再現
範囲を広めることができる。
【0026】トナーは、ポリエステル樹脂またはスチレ
ン−アクリルエステル樹脂の如き結着樹脂、着色剤(染
料、昇華性染料)、荷電制御剤の如きトナー形成用材料
を溶融混練、粉砕、分級することにより製造される。必
要とあらば、トナーに各種外添剤(例えば、疎水性コロ
イダルシリカ)を添加する外添工程を付加してもよい。
【0027】カラートナーは、定着性及びシャープメル
ト性を考慮すると、結着樹脂としてポリエステル樹脂を
使用したものが特に好ましい。シャープメルト性ポリエ
ステル樹脂としては、ジオール化合物とジカルボン酸と
から合成される分子の主鎖にエステル結合を有する高分
子化合物が例示される。
【0028】特に、次式
【0029】
【外1】 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x、y
はそれぞれ1以上の正の整数であり、かつx+yの平均
値は2〜10である。)で代表されるビスフェノール誘
導体もしくはその置換体をジオール成分とし、2価以上
のカルボン酸又はその酸無水物又はその低級アルキルエ
ステルとからなるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも
共縮重合したポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を
有するのでより好ましい。
【0030】ポリエステル樹脂の軟化点は75〜150
℃、好ましくは80〜120℃が良い。ポリエステル樹
脂を結着樹脂として含有するトナーの軟化特性を図3に
示す。本発明における軟化点の測定法に関して以下に説
明する。
【0031】フローテスターCFT−500A型(島津
製作所製)を使用し、ダイ(ノズル)の直径0.2mm
、厚み1.0mmとして20Kgの押出荷重を加え初期
設定温度70℃で、予熱時間300秒の後、6℃/分の
速度で等速昇温した時、描かれるトナーのプランジャー
降下量−温度曲線(以後軟化S字曲線という)を求める
。試料となるトナーは1〜3g精秤した微粉末を用い、
プランジャー断面積は10cm2とする。軟化S字曲線
は図3のようなカーブとなる。等速昇温するに従い、ト
ナーは徐々に加熱され流出が開始される(プランジャー
降下A→B)。さらに昇温すると溶融状態となったトナ
ーは大きく流出し(B→C→D)プランジャー降下が停
止し終了する(D→E)。
【0032】S字曲線の高さHは全流出量を示し、H/
2C点に対応する温度T0はその試料(例えば、トナー
または樹脂)の軟化点を示す。
【0033】トナー及び結着樹脂がシャープメルト性を
有するか否かは、トナーまたは結着樹脂の見掛けの溶融
粘度を測定することにより判定できる。
【0034】本発明においてシャープメルト性を有する
トナーまたは結着樹脂とは、見掛けの溶融粘土が103
ポイズを示す時の温度をT1、5×102ポイズを示す
時の温度をT2とした時 T1=90〜150℃ |ΔT|=T1−T2|=5〜20℃ の条件を満たすものをいう。
【0035】これらの温度−溶融粘度特性を有するシャ
ープメルト性樹脂は加熱されることにより極めてシャー
プに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘
度低下が最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混
合を生じせしめ、さらにトナー層自体の透明性を急激に
増加させ、良好な減色混合を起こすものである。
【0036】このようなシャープメルト性のカラートナ
ーは親和力が大きく、定着時オフセットし易い。
【0037】ここで、前記定着装置17の詳細を図2に
基づいて説明する。
【0038】図2において、21は定着ローラであって
、これはアルミニウム製の芯金22の外層にHTVシリ
コーンゴム(高温加硫タイプシリコーンゴム)23を所
定の厚さに被覆し、更にその外層にLTVシリコーンゴ
ム(低温加硫タイプシリコーンゴム)24を200μm
の厚さに被覆しゴム全体として3mm厚にある様に構成
される。そして、この定着ローラ21の下側には加圧ロ
ーラ25が設けられており、該加圧ローラ25はアルミ
ニウム製の芯金26の外層にHTVシリコーンゴム27
を1mmの厚さに被覆し、更にその表面層に樹脂皮膜2
7’を被覆して構成される。上記定着ローラ21及び加
圧ローラ25内には加熱源である400Wのハロゲンヒ
ータ28が各々配設されている。そして加圧ローラ25
にはサーミスタ29が当接され、このサーミスタ29に
よりハロゲンヒータ28への電流の供給ON/OFFが
制御される。このようにして、定着ローラ21と加圧ロ
ーラ25の表面温度が転写材50上の未定着トナー像5
1を転写材50上に定着させるに好適な所定値(例えば
、170℃)に保たれるようになっている。尚、これら
の定着ローラ21及び加圧ローラ25は不図示の駆動装
置によって図示の矢印b方向に回転駆動される。
【0039】一方、定着ローラ21からのトナーの離型
性を向上させるため、定着装置17の所定箇所には離型
剤塗布装置52が設けられている。この離型剤塗布装置
52は、オイルタンク52a内のシリコーンオイル53
(信越化学製ジメチルシリコーンオイルKF96  3
00CS)をローラ群54,55によって汲み上げ、こ
の汲み上げられたシリコーンオイル53を塗布量調整ブ
レード40によって一定量に規制してから該シリコーン
オイル53を定着ローラ21に塗布するように構成され
ている。
【0040】また塗布ローラ55はプランジャー42と
バネ43により定着ローラ21に対して接離する。
【0041】尚、一般にシリコーンオイルの塗布量は次
のようにして求められる。
【0042】即ち、A4サイズの転写材(白紙)50枚
の重量をA1gとし、この転写材上へ画像の転写をせず
、定着ローラのオフセット防止層へのシリコーンオイル
の塗布もせずに、定着ローラと加圧ローラとの間に通紙
した後の転写材(白紙)50枚の重量をBgとし、同様
に別のA4サイズの転写材(白紙)50枚の重量をA2
gとし、この転写材上への画像の転写をしないが、定着
ローラのオフセット防止層へのシリコーンオイルの塗布
は行なって、定着ローラと加圧ローラとの間を通紙した
後の転写材(白紙)50枚の重量をCgとすると、A4
サイズの転写材(白紙)1枚当りのシリコーンオイルの
塗布量xgは、次式にて求められる。
【0043】x=(C+A1−B−A2)/50尚、本
定着装置に於ては、先に説明したカラー、シャープメル
トトナーを定着し、かかるオフセットの発生し易いトナ
ーを離型させる為、 x≒0.1g の離型剤を塗布している。
【0044】特に、カラー画像形成装置に於ける定着装
置の場合、転写材上にM、C、Y、BKと複数層のトナ
ーが形成される為、特にオフセットが発生し易い。
【0045】ここで、ローラ35が、定着ローラ21に
接触し、離型剤を塗布し、定着ローラ21の回転によっ
て、定着ローラ21と加圧ローラ25の接触部すなわち
ニップ部38に離型剤が至るが、かかる離型剤を定着ロ
ーラに塗布するタイミングとしては、この定着ローラ2
1上に塗布された離型剤の先端が転写材がニップに進入
するよりも早く、ニップに至る様にタイミング制御して
いる。
【0046】更に定着装置17の所定箇所には、定着ロ
ーラ21上にオフセットしたトナーを除去するクリーニ
ング装置36が設けられている。このクリーニング装置
36は、押圧ローラ37により定着ローラ21に接触せ
しめられるクリーニングウェブ37aにより成り、この
クリーニングウェブ37aによって定着ローラ21のク
リーニングが行なわれる。
【0047】而して、トナー像31が転写された転写材
30は、搬送ベルト16上を運ばれ、定着前帯電器18
a、18bの中を通過する。これらの定着前帯電器18
a、18bでは、帯電器18aによって前記転写帯電器
10(図2参照)によるものと同極性(正極性)の帯電
がなされ、帯電器18bによって帯電器18aとは逆極
性(負極性)の帯電がなされ、これによって転写材30
とトナー像31が再帯電される。
【0048】その後、転写材30は入口ガイド19を経
て定着ローラ21と加圧ローラ25のニップ38に進入
し、これら定着ローラ21と加圧ローラ2によって加え
られる熱と圧力によってトナー像31は転写材30上に
定着される。
【0049】そして、転写材30は排紙ガイド39に案
内され、排紙案内部材である排紙コロ20によって機外
へ排出され定着画像として得られる。
【0050】
【実施例】図4に本発明の実施例の透明樹脂フィルムの
断面図を示す。
【0051】31は透明フィルムの第1透明樹脂層であ
るベースフィルムを示し、定着時の加熱によって著しい
熱変形を起こさない、最高使用温度が100℃以上の耐
熱性の樹脂フィルムであって、例えばポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリアミド、ポリイミド等が用
いられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートが耐熱
性及び透明性の点で特に好ましい。フィルム31の厚み
は定着時の加熱によってフィルムが柔らかくなった時に
もシワ等を発生しない厚みが必要であり、前述の材料の
場合50μm以上あれば良い。また、透明フィルムであ
っても厚みが増大すると透光率が低下する為、フィルム
31の厚さは200μm以下、好ましくは150μm以
下が良い。
【0052】32は、定着後のカラー画像の透光性を向
上させる為の透明樹脂層を形成する上塗り層を示す。
【0053】この層32はベースフィルム31よりもト
ナーとの相溶性層32を形成するための樹脂は、カラー
画像を形成するトナーと同じ樹脂あるいは、トナーの樹
脂と相溶することが可能で且つ前記フローテスターCF
T−500形(島津製作所製)で得られる軟化S字曲線
上のC点で規定される軟化点温度(To)がトナーと同
一方法で規定される軟化点に対しその温度差が40℃以
内、好ましくは20℃以内、さらに好ましくは10℃以
内である樹脂を使用することを透光性を増す上で好まし
い。トナーの結着樹脂と相溶するということは定着後の
画像に於て層32の樹脂とトナー樹脂とが境界を形成せ
ずに実質的な混合状態になるものが良い。選択の範囲と
しては、トナーの結着樹脂の溶解度パラメータの値を中
心として±1.5以下、好ましくは±1.0以下の範囲
内に、層32の樹脂の溶解度パラメータの値が入ってい
れば樹脂選択の目安としては良い。尚、樹脂の溶解度パ
ラメータは、ポリマーハンドブックの如に刊行物に記載
されている。例えば、前述したような、ポリエステル樹
脂をトナーの結着樹脂に用いた場合、溶解度パラメータ
の値が11.0前後であることから、層32の樹脂とし
ては、溶解度パラメータが11.5±1.5範囲内のポ
リエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポ
キシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩ビ−
酢ビニル共重合体のうち、軟化点温度が結着樹脂の軟化
点に対して±40℃の軟化点を有するものを選択すれば
良い。好ましくは、軟化点に加えて、樹脂の溶融特性が
、前述のシャープメルト特性をも有していればさらに好
適である。
【0054】層32の厚みは、用いられるトナー粒径に
よって異なるが画像上、トナー粒子1個程度の厚みしか
ない低濃度の部分をも十分に透光させる為には最低、ト
ナー粒径の平均値の1/2以上の厚さが必要である。但
し、トナー粒径の3倍以上の厚みになると、溶融樹脂量
が多くなり、画像のボケや歪を生じるだけでなく、屈曲
による画像のひび割れ等をも生じてしまう。好ましくは
、トナーの体積粒径の平均値の1/2以上2倍以下であ
る。
【0055】本発明において、トナーの平均粒径は下記
方法に基づいて測定した値をいう。
【0056】測定装置としてはコールーターカウンター
TA−II型(コールター社製)を用い、個数分布、体
積分布、個数平均及び体積平均を出力するインターフェ
イス(日科機製)及びCX−1−パーソナルコンピユー
タ(キヤノン製)を接続し電解液は1級塩化ナトリウム
を用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0057】測定法としては前記電解水溶液100〜1
50ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアル
キルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さら
に測定試料を0.5〜50mg、好ましくは2〜20m
g加える。
【0058】試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約
1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンター
TAII型により、アパチャーとして100μアパチャ
ーを用いて2〜40μの粒径を有する粒子の粒度分布を
測定して体積平均粒径を求める。
【0059】本発明の樹脂フィルムの作成方法として、
前述透明ベースフィルム上にメタノール、エタノールの
如きアルコールまたはメチルエチルケトン、アセトンの
如きケトン類からなる揮発生有機溶剤に前述の層32を
形成するための樹脂を溶解し、バーコート法、ディップ
法、スプレー法、スピンコート法等の方法で塗布し、乾
燥する方法がある。場合によっては、層32とベースフ
ィルムとの密着性を上げ、定着時及び定着後に、画像が
剥離しないよう、ベースフィルム31と上塗り層樹脂3
2とに相溶性を有し耐熱性が高く、定着時の加熱で溶融
しない接着層33を設けても良い。接着層として用いる
ことが可能な樹脂として、エステル樹脂、アクリル酸エ
ステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エ
ステル共重合体等の樹脂が挙げられる。
【0060】次に本発明の実施例の樹脂フィルムについ
て具体的に説明する。
【0061】2軸延伸した厚さ100μm、最高使用温
度150℃の耐熱ポリエチレンテレフタレートフィルム
上にフローテスターCFT−500形(島津製作所製)
で得られる軟化S字曲線上のC点で規定される軟化点1
10℃のシャープメルト性のポリエステル樹脂(溶解度
パラメータ約11.0)をアセトンに溶かした溶液をバ
ーコーター法により塗布し、乾燥後の厚みで16μmに
なるように上塗り層を形成し、透明樹脂フィルムを得た
【0062】更にかかる樹脂層の上にシリコンオイルを
吸収保持する離型剤吸収層Aを積層して成る。
【0063】かかる離型剤吸収層はトナーの平均粒径1
0μmより薄い6μm厚に設けている。
【0064】このためトナーは十分に上塗り層32と相
溶できる。この離型剤吸収層は ・ポリビニルピロリドン(PVP  K−90、GAF
製10%DMF溶液)90部 ・ノボラック型フェノール樹脂(レジトップPSK−2
320群栄化学製、10%DMF溶液)10部を乾燥膜
圧が6μmになる様にバーコーターにより塗工し、12
0℃で5分間乾燥炉内で乾燥した。この様にして得られ
た樹脂フィルムを用いて、従来例と同じく画像形成、転
写、定着を行なった所、従来のPET単層の樹脂フィル
ムでは、定着後も表面にオイルのベタつき感が残ると共
に、画像の透過性が悪く、透過像が黒ずんでいたり、灰
色がかっていたのに対し、本実施例の樹脂フィルムでは
、オイルのベタつき感が全くなく、又画像の透過性も良
好で、カラー画像としての発色性の良い定着画像が得ら
れた。
【0065】(実施例2)基材上の上塗り層32に溶解
度パラメータの値が10.5で軟化点温度が100℃の
エポキシ樹脂をメチルエチルケトンに溶かしたものを塗
布し、乾燥後の厚みが10μmとし、又、離型剤吸収層
Aとして、 ・ポリビニールアルコール(PVA−117クラレ製1
5%溶液)100部 を乾燥膜厚が30μmになる様にバーコーターにより塗
工し、150℃で5分間乾燥炉内で乾燥した。この様に
して得られた樹脂フィルムを記録材として使用した所、
先の実施例と同じく、表面にベタつき感のない、又、画
像透過性、発色性の良い良好な定着像が得られた。
【0066】尚、この実施例では離型剤吸収層Aの厚み
はトナーの平均粒径より小さいが定着時十分な熱と圧力
が加えられトナーは上塗り層と十分に相溶する。
【0067】尚、前記離型剤吸収層としては他に、アル
ブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カチオンでん
ぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、四級
化ポリビニルピロリドン、ポリビニルピリジリウムハラ
イド、メラミン樹脂、フェノール樹脂、イオン変性ポリ
ビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ等の合成樹脂
、好ましくはこれらのポリマーを架橋処理して水不溶性
にした親水性ポリマー2種以上のポリマーからなる親水
生且つ水不溶性のポリマーコンプレックス、親水性セグ
メントを有する親水性且つ水不溶性のポリマー等が挙げ
られる。
【0068】但し、特に、シリコンオイルに対してはポ
リビニル系の化合物を用いることが有効である。
【0069】又、各種の添加物例えば、耐水化剤、界面
活性剤、防腐剤、防バイ剤等が添加可能である。
【0070】基材上に離型剤吸収層を形成する方法とし
ては、上記で好適に挙げた材料を適当な溶剤に溶解又は
分散させて塗工液を調製し、該塗工液を、例えばロール
コーティング法、ロッドバーコーティング法、スプレー
コーティング法、エアナイフコーテイィング法等の公知
の方法により基材上に塗工し、その後速やかに乾燥させ
る方法が好ましく、前記の材料をホットメルトコーティ
ング法或いは前記の材料から一旦、単独のシートを形成
しておき、該シートを基材にラミネートする如きの方法
でもよい。
【0071】但し、基材上に離型剤吸収層を設ける際に
は、例えば、アンカーコート層を形成する等の方法で基
材と離型剤吸収層との密着を強固にし、空間をなくすの
が好ましい。
【0072】(実施例3)本実施例に於いては、実施例
1と同じ樹脂フィルムを用い、定着時のオイル塗布量を
減らして定着を行った。すなわち、実施例1では0.1
g/A4を塗布していたが、本実施例−3では0.02
g/A4と減らしている。これは塗布量調整ブレード4
0のローラ35への当接圧を変える(本例では増やす)
事により行った。
【0073】この様なオイルの塗布量で転写材を定着し
た所、実施例−1より更にオイルのベタつき感がなく画
像の透過性も良好な定着画像として得る事が可能となっ
た。
【0074】尚、定着装置としての耐久性はこの程度の
オイル塗布量減では全く問題無かった。
【0075】(実施例4)基材及び樹脂層は実施例−1
と同じ構成、材料をとり、オイル吸収層Aとして、以下
の様に作成した。すなわち、平均細孔径Dが10≦D≦
200Å(オングストローム)で無機微粒子としてアル
ミニウムを主体原素とする化合物を樹脂上に塗布した。
【0076】この時微粒子を固着させた樹脂フィルムの
比表面積が 0.1〜30m2/g となる様に塗工した。
【0077】塗工方法としては従来公知のスプレー法、
ドクターブレード法、ナイフコーター法、バーコーター
法、湿式法等の方法を用いる事が出来る。
【0078】これにより得られた樹脂フィルムは画像透
過性が良く、オイル吸収性があり表面ベタつき感のない
良好な転写材となると共に、先のPVAやPVPより耐
熱性が高い事により熱安定性が増しトナーや樹脂を溶融
する為に加熱量を増して定着を行っても変色や変形のな
い更に良好な透明記録材として得る事が出来た。
【0079】尚、実施例−4に於けるオイル吸収層の材
料としてアルミニウムを主体原素とする化合物の例を示
したがシリカ等が透過性が得られる範囲で採用出来、塗
工法も更に他の蒸着やメッシュスクリーン、印刷法等の
方法を適宜使用する事が出来る。
【0080】(実施例5)基材として、紙、本実施例で
は84g/m2、厚み80μmの紙(中性紙)を用い、
かかる基材上に実施例−1と同様の樹脂層を15μm厚
でコートし、更にその上層に実施例−4と同様のオイル
吸収層をコートした。
【0081】そして同様に画像形成を行い定着を行った
所、トナーと樹脂との相溶性により乱反射が防止され発
色が良くなると共に、紙表面の無光沢性が樹脂により光
沢性が増し、画像部の光沢性と紙の自肌の光沢性に差が
なくなり、全面均一の光沢性が得られカラー画像として
より好ましいものとなった。
【0082】又、表層に樹脂層を有する事により離型剤
として塗布したオイルが表層にベタつき感として残る所
をオイル吸収層を設けた事によりオイルが吸収され表層
オイルベタつき感がなくなり、画像、質感とも良好な定
着画像が得られる様になった。
【0083】前記実施例に於いて、基材の紙として84
g/m2、80μm厚のものを使用した例を示したが、
10〜300g/m2、30〜200μm厚迄適宜使用
出来る。
【0084】(実施例6)実施例−4と同じ構成の転写
材に裏面に同様の吸収層A′より成る物質をコートした
(図5)。
【0085】これにより同様、画像形成定着を行った所
表面画像面での作用は実施例−4と同じく更に裏面に付
着したオイルも吸収層を形成した事により吸収除去され
、オイルのぬれ性の面で表裏良好でべたつき感のない転
写材が得られる様になった。
【0086】(実施例7)実施例−5に於ける紙上に樹
脂層32オイル吸収層Aを構成させた。転写材の裏面に
も同様に樹脂層32′オイル吸収層A′を構成した(図
6)。
【0087】かかる転写材を使用して、表面に画像を形
成し定着を行った後、裏面にも画像を形成し定着を行っ
た。これにより、表面、裏面ともオイルのべたつき感が
なく、又、実施例−5と同様光沢差のない良好な両面画
像を得る事が出来た。
【0088】以上トナーとの相溶性に優れた樹脂層上に
オイル吸収層を設ける実施例では樹脂もしくは紙の基層
を示したが、金属等の基材を用いることも可能である。
【0089】又、層構成としてオイル吸収層及びトナー
相溶性樹脂層を1層の例を示したが、各2層以上複数層
構成としても良いが、好ましくは製造上の簡易さから1
各1層が好ましい。
【0090】又、離型剤吸収層の厚みは吸収層材料の種
類によってそれぞれ適宜選択されるべきであるが、トナ
ーの平均粒径以下とすることが好ましい。
【0091】次にトナー相溶性の樹脂層としてオイルを
ある程度吸収するものを用いた場合に有効な実施例につ
いて説明する。
【0092】(実施例8)本実施例の樹脂フィルムの断
面図を図7に示す。
【0093】樹脂基層31、離型剤吸収層A、トナー相
溶性樹脂層32の単独の構成は実施例1と同様である。
【0094】本実施例では樹脂基層31上に離型剤吸収
層Aを設け、更に上層としてトナー相溶性樹脂層32を
設けている。
【0095】この実施例でも、塗布された離型剤が定着
加熱作用により溶けた表層の樹脂及び画像形成により積
層されたトナー樹脂と共に又は単独に離型剤吸収層に吸
収される事によりオイルのベタつき感のない又、画像の
透過性も良好でカラー画像としての発色性の良い定着画
像が得られる様になった。
【0096】尚、前述実施例2〜7においても、樹脂基
層31上に離型剤吸収層A、この吸収層A上にトナー相
溶性樹脂層32を設けても良い。
【0097】図8、図9は夫々実施例6、7の離型剤吸
収層Aとトナー相溶性樹脂層32の上下を逆にした実施
例である。
【0098】これまで、トナー相溶性樹脂層と離型剤吸
収層Aを別々に設けた実施例について説明したが、次に
一層でトナーとの相溶性、離型剤吸収性を達成できる実
施例を説明する。
【0099】(実施例9)実施例1で用いた樹脂基層3
1上に離型剤吸収兼トナー相溶性の樹脂層34が設けら
れている。
【0100】34は、定着後のカラー画像の透光性を向
上させ、且つ、離型剤を吸収する透明樹脂層を形成する
上塗り層を示す。層34を形成するための樹脂は、カラ
ー画像を形成するトナーと同じ樹脂あるいは、トナーの
樹脂と相溶することが可能で且つ前記のフローテスター
CFT−500形(島津製作所製)で得られる軟化S字
曲線上のC点で規定される軟化点温度(To)がトナー
と同一方法で規定される軟化点に対しその温度差が40
℃以内、好ましくは20℃以内、さらに好ましくは10
℃以内である樹脂を使用することが透光性を増す上で好
ましい。トナーの結着樹脂と相溶するということは定着
後の画像において層34の樹脂とトナー樹脂とが境界を
形成せずに実質的な混合状態になるものが良い。選択の
範囲としては、トナーの結着樹脂の溶解度パラメータの
値を中心として±1.5以下、好ましくは±1.0以下
の範囲内に、層32の樹脂の溶解度パラメータの値が入
っていれば樹脂選択の目安としては良い。尚、樹脂の溶
解度パラメータは、ポリマーハンドブックの如に刊行物
に記載されている。例えば、前述したような、ポリエス
テル樹脂をトナーの結着樹脂に用いた場合、溶解度パラ
メータの値が11.0前後であることから、層32の樹
脂としては、溶解度パラメータが11.0±1.5の範
囲内のポリエステル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂
、塩ビ−酢ビ共重合体等のうち、軟化点温度が結着樹脂
の軟化点に対して±40℃の軟化点を有するものを選択
すれば良い。好ましくは、軟化点に加えて、樹脂の溶融
特性が、前述のシャープメルト特性をも有していればさ
らに好適である。
【0101】この樹脂中に多孔質で球状のシリカ粒子を
分散した。このシリカ粒子がシリコンオイルを吸収保持
する。
【0102】2軸延伸した厚さ100μm、最高使用温
度150℃の耐熱ポリエチレンテレフタレートフィルム
上に、フローテスターCFT−500形(島津製作所製
)で得られる軟化S字曲線上のC点で規定される軟化点
110℃のシャープメルト性のポリエステル樹脂(溶解
度パラメーター約11.0)をアセトンに溶かし、更に
シリカ粒子を分散させた溶液をバーコーター法により塗
布し、乾燥後の厚みで16μmになるように上塗り層を
形成し、透明フィルムを得た。
【0103】本例では先の樹脂とシリカ球状粒子の重量
比を1対4として作成した。
【0104】この様にして得られた記録材を用いて画像
形成、転写、定着を行った所、PET単層構成の記録材
では、定着後も表面にオイルのベタつき感が残ると共に
、画像の透過性が悪く、透過像が黒ずんでいたり灰色が
かっていたのに対し、トナーと樹脂との相溶性により境
界部がなくなり、透過性が向上すると共に塗布されたオ
イルは定着時溶融された樹脂中の離型剤吸収物質(本例
では球状シリカ粒子)に吸収される事によりオイルのベ
タつき感が全くなく、又画像の透過性も良好で、カラー
画像としての発色性の良い定着画像が得られる様になっ
た。
【0105】層34の厚みは、用いられるトナー粒径に
よって異なるが画像上、トナー粒子1個程度の厚みしか
ない低濃度の部分をも十分に透光させる為には最低、ト
ナー粒径の平均値の1/2以上の厚さが必要である。但
し、トナー粒径の3倍以上の厚みになると、溶融樹脂量
が多くなり、画像のボケや歪を生じる。
【0106】尚、トナーの平均粒径の測定は前述の方法
と同様である。
【0107】本実施例のフィルムの作成方法として、前
述透明ベースフィルム上にメタノール、エタノールの如
きアルコールまたはメチルエチルケトン、アセトンの如
きケトン類からなる揮発性有機溶剤に前述の層32を形
成するための離型剤吸収樹脂を溶解し、バーコート法、
ディップ法、スプレー法、スピンコート法等の方法で塗
布し、乾燥する方法がある。場合によっては、層32と
ベースフィルムとの密着性を上げ、定着時及び定着後に
、画像が剥離しないよう、ベースフィルム31と上塗り
層樹脂32とに相溶性を有し且つ耐熱性が高く、定着時
の加熱で溶融しない接着層を設けても良い。接着層とし
て用いることが可能な樹脂として、エステル樹脂、アク
リル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、スチ
レン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタク
リル酸エステル共重合体等の樹脂が挙げられる。
【0108】又、先の離型剤吸収物質としては他のシリ
カ系材料をも用いる事が出来る。
【0109】又、樹脂と離型剤吸収物質との混合比も更
に適宜に選択出来る。
【0110】尚、本実施例の樹脂フィルムを用い、オイ
ル塗布量を0.02g/A4と減らしてもオイルのべた
つき感がなく画像の透過性も良好な定着画像として得る
事が可能となった。
【0111】尚定着装置としての耐久性はこの程度のオ
イル塗布量減では全く問題無かった。
【0112】(実施例10)基材及び樹脂としては実施
例−9と同じ構成、材料をとり、離型剤吸収兼トナー相
溶性樹脂層34として、以下の様に作成した。
【0113】本実施例では樹脂中に分散する離型剤吸収
物質として次のものを使用した。
【0114】すなわち、平均細孔径Dが10≦D≦20
0Å(オングストローム)で無機微粒子としてアルミニ
ウムを主体原素とする化合物を樹脂中に分散したものを
実施例−9と同様に作成し塗布した。
【0115】塗工方法としては実施例−9同様スプレー
法、ドクターブレード法、ナイフコーター法、バーコー
ター法、湿式法、蒸着法、印刷法等の方法を用いる事が
出来る。
【0116】これにより得られた記録材は実施例−9同
様画像透過性が良く、オイル吸収性があり表面ベタつき
感のないと共に、耐熱性が高い事により熱安定性が増し
トナーや樹脂を溶隔する為に加熱量を増して定着を行っ
ても変色や変形を生じることがない。
【0117】尚、基材としては実施例5、6と同様紙を
用いることができる。
【0118】(実施例11)図11に示す実施例では基
層31の両側に離型剤吸収兼トナー溶融性樹脂層34を
設けている。
【0119】かかる記録材を使用して、表面に画像を形
成し定着を行い、かかる後裏面にも画像を形成し定着を
行った。これにより表面、裏面ともオイルのベタつき感
がなく、光沢差のない良好な両面画像を得る事が出来た
【0120】尚、本実施例においても基材として金属等
を用いることができる。
【0121】前記実施例中、オイルの塗布量として0.
02g/A4又は0.1g/A4の例を示したが、0.
001〜0.5g/A4位までの塗布量であれば本発明
は対応出来る。
【0122】0.001g/A4以下では本来オイルの
べとつき感はなく、又0.5g/A4以上を吸収する場
合は吸収層の厚みが増し好ましくない。
【0123】又、オイルの種類としてはジメチルシリコ
ーンオイルの例を示したが他のフェニルシリコーンオイ
ルやフッ素オイル、アミノ変性シリコーンオイル等いか
なる種類の離型剤にも対応出来る。
【0124】又、樹脂基材にはPETを使用した例を示
したがその他ポリエステル、ポリスチレン等の樹脂が使
用できる。
【0125】
【発明の効果】このように本発明によれば、定着完了後
、画像の透過性、発色性を高めかつ記録材上の離型剤を
除去しベタつき感のない良好な記録材を得る事が可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の記録材が用いられる画像形成
装置の断面図である。
【図2】図1の装置に使用されている定着装置の拡大断
面図である。
【図3】図1の装置に使用されるトナーの特性を説明す
るための図である。
【図4】本発明の実施例の記録材の断面図である。
【図5】本発明の別の実施例の記録材の断面図である。
【図6】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図であ
る。
【図7】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図であ
る。
【図8】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図であ
る。
【図9】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図であ
る。
【図10】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図で
ある。
【図11】本発明の更に別の実施例の記録材の断面図で
ある。
【符号の説明】
21  定着ローラ 31  基層 32  トナー相溶性樹脂層 34  離型剤吸収兼トナー相溶性樹脂層53  シリ
コンオイル A  離型剤吸収層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  記録材上にトナー像を形成した後、離
    型剤が塗布された定着回転体でトナー像に少なくとも圧
    力を加えて定着を行なう画像形成装置の記録材において
    、基層と、この基層よりもトナーとの相溶性の高い第2
    樹脂層と、上記離型剤を吸収する第3樹脂層と、を有す
    ることを特徴とする記録材。
  2. 【請求項2】  上記基層上に上記第2樹脂層が、この
    第2樹脂層上に上記第3樹脂層が設けられていることを
    特徴とする請求項1の記録材。
  3. 【請求項3】  上記第3樹脂層厚は平均トナー粒径よ
    り小さいことを特徴とする請求項2の記録材。
  4. 【請求項4】  上記基層上に上記第3樹脂層が、この
    第3樹脂層上に上記第2樹脂層が設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の記録材。
  5. 【請求項5】  上記基層は樹脂からなることを特徴と
    する請求項1から4の記録材。
  6. 【請求項6】  上記第3樹脂層はポリビニル系化合物
    からなることを特徴とする請求項1から5の記録材。
  7. 【請求項7】  上記定着回転体は加熱源により加熱さ
    れ、上記トナー像は熱と圧力により定着されることを特
    徴とする請求項1から6の記録材。
  8. 【請求項8】  記録材上にトナー像を形成した後、離
    型剤が塗布された定着回転体でトナー像に少なくとも圧
    力を加えて定着を行なう画像形成装置の記録材樹脂フィ
    ルムにおいて、基層と、この基層上に設けられ基層より
    もトナーとの相溶性の高く、且つ、離型剤吸収物質を含
    有した第2樹脂と、を有することを特徴とする記録材。
  9. 【請求項9】  上記基層は樹脂からなることを特徴と
    する請求項8の記録材。
  10. 【請求項10】  上記離型剤吸収物質はシリカもしく
    はアルミナであることを特徴とする請求項8もしくは9
    の記録材。
  11. 【請求項11】  上記第2樹脂層はポリビニル系化合
    物であることを特徴とする請求項8〜10の記録材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11231562A (ja) * 1998-02-10 1999-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及びこれに用いる記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11231562A (ja) * 1998-02-10 1999-08-27 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成方法及びこれに用いる記録媒体

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