JPH08334916A - 電子写真用被転写フィルム、カラートナー及びカラー画像形成方法 - Google Patents
電子写真用被転写フィルム、カラートナー及びカラー画像形成方法Info
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- JPH08334916A JPH08334916A JP7139285A JP13928595A JPH08334916A JP H08334916 A JPH08334916 A JP H08334916A JP 7139285 A JP7139285 A JP 7139285A JP 13928595 A JP13928595 A JP 13928595A JP H08334916 A JPH08334916 A JP H08334916A
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Abstract
を防止でき、転写率が高く、投影画像の発色性が良く、
かつオフセット発生のない、中間転写体を用いる間接乾
式フルカラー電子写真装置に用いる電子写真用被転写フ
ィルム、カラートナー及び多色画像の形成方法を提供し
ようとするものである。 【構成】 透明プラスチックフィルムの表面にポリエス
テル樹脂の透明層を設け、前記樹脂の貯蔵弾性率Epと
トナー結着樹脂の貯蔵弾性率Etとの間に−50Pa≦
Ep−Et≦2500Paの関係を有し、前記樹脂の溶
融トナー傾斜角を50度以下に調整し、透明樹脂層の厚
さを1〜8μmの範囲とし、弾性転写ロールに接触する
面の表面電気抵抗値が5×108 〜3.2×1010Ω/
cm2 、透明樹脂層の表面電気抵抗値が1010〜1013
Ω/cm2 の範囲にある電子写真用被転写フィルム、結
着樹脂がポリエステル樹脂であるカラートナー、及び、
それらを使用した多色画像の形成方法である。
Description
子写真方式によって形成されたトナー像を担持するため
の電子写真用被転写フィルム、カラートナー及び多色画
像の形成方法に関する。
ム上に画像を形成し、トナー画像を有する透明フィルム
をオーバーヘッドプロジェクター(OHP)に供し、投
影画像として用いることが広く行われている。
式としては、4色のトナーを順次転写する多重転写方
式、像担持体上に順次形成された各色に対応する静電
潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像々をベルト状
中間転写体上に静電的に順次重ねて1次転写するととも
に、この中間転写体上に多重転写されたトナー像を、ト
ナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧の印加されたバ
イアストランスファーロールにより被記録媒体上に2次
転写することによりカラー画像の形成を行う方法(以
下、中間転写体方式と記す)、複数の現像器によって
顕像化する工程を複数回行い、像担持体上に多色像を形
成し、この多色像を被記録媒体上に一括転写してカラー
画像を形成する方式、複数個の像担持体を並置し、各
像担持体上に形成された画像を転写ベルトに搬送させ、
被記録媒体上に順次転写してカラー画像を形成する方式
等が従来から知られている。
像担持体上に一括してカラートナー像を転写させるとこ
ろから、トナー転写率を高めるために、像担持体にかけ
る転写電圧を高くし、被記録媒体を中間転写体と転写用
バイアスロール間に挟持する必要がある。しかし、OH
Pフィルムのように誘電率の低い被記録媒体を使用する
ときには、中間転写体と転写用バイアスロール間に挟持
されたOHPフィルムが、中間転写体から剥離時にOH
Pフィルムと中間転写体間で強い剥離放電が発生し、O
HPフィルム上のトナーが飛散して、粒状の抜け(以
下、放電マークと呼ぶ)が発生する。
ず、トナーの転写率は低くなる。特に、2次色部、3次
色部では中間転写体上に最初に転写されたトナーが残る
ことにより、色ムラの発生や色の再現性が悪くなるとい
う問題が発生する。特に、低湿時で使用する場合は、O
HPフィルムの表面電気抵抗が高くなることから、放電
マークが発生し易く、転写電圧のラチチュードが狭くな
るといった問題が発生する。
49660号公報では、1010〜1017Ω・cmの体積
抵抗率を有する静電記録用光透過性受像シートを用い、
像担持体上の現像像を弾性転写ローラで前記受像シート
に転写することにより、画像抜けなどの転写不良を改善
する方法が提案されている。しかし、この方法は間接乾
式白黒用電子写真方式である。フルカラー電子写真方式
では4色のトナーを転写させるため、白黒方式より高い
電圧をかける必要があり、体積抵抗率を規定するだけで
は不十分で、放電マークが発生する。そして、フルカラ
ー画像適性を考慮していないため、OHP用フィルムに
カラートナー画像を転写して投影画像を観察すると、特
に中間調部でにごりが発生し、発色性に欠けるものであ
った。
れ、OHPでの投影画像の発色性を高めるために、以下
の提案がなされている。特開平3−198063号公報
には、トナー像を平滑化するために、OHPシートの受
像層樹脂として、融点がトナーの結着剤のTg以上で、
かつトナー結着剤より低い溶融粘度のものを使用する方
法が提案されている。また、特開平4−125567号
公報には、トナーより低軟化点の熱可塑性樹脂を含有す
るトナー像保持層を設けることによりトナー像の凹凸を
なくす方法が提案されている。
ーより流動化し得る温度が低い樹脂の被膜層を設け、画
像の光沢をもたせ投影画像の色再現性を高める方法が提
案されている。また、特開平5−88400号公報に
は、トナー定着温度においてトナー結着樹脂より見かけ
の溶融粘度が低い、透明樹脂層を設けることによりトナ
ー像の凹凸をなくす方法が提案されている。
を高める効果はあるものの、中間転写体を用いる間接乾
式フルカラー装置で転写するときには、放電マークが発
生したり、転写率が低下して色ムラが発生したり、色の
再現性が悪くなるという問題があった。また、トナー結
着樹脂より低い溶融粘度及び低い軟化点を有する透明樹
脂層を使用するときには、定着ロールで加熱加圧される
と、トナーより早く透明樹脂層が柔らかくなり、透明樹
脂層が定着ロールに粘着するオフセット現象が発生し易
くなり、画像部が貝殻模様のように細かく波打ちを起こ
し、投影時に濁りを発生させたり、また、透明樹脂層が
定着ロールにとられて、画像がなくなったり、定着ロー
ルに巻き付くトラブルが発生する(以下、この現象をオ
フセットという)。
は、OHPでの投影画像の発色性を高め、かつオフセッ
トを改善するために、トナー結着樹脂との相溶性をもた
せるために、特定の溶解度パラメーターを持ち、かつト
ナー定着温度においてトナー結着樹脂よりも貯蔵弾性率
の大きい透明樹脂層を透明フィルム上に設けることが提
案されている。しかし、中間転写体を用いる間接乾式フ
ルカラー装置で転写するときには、放電マークが発生し
たり、転写率が低下して色ムラが発生したり、色の再現
性が悪くなるという問題があった。
間転写体を用いる間接乾式フルカラー電子写真装置に使
用する被転写フィルムであって、転写ラチチュードが広
く、放電マークの発生を防止でき、転写率が高く、投影
画像の発色性が良く、かつオフセット発生のない電子写
真用被転写フィルム、カラートナー及び多色画像の形成
方法を提供しようとするものである。
採用することにより、上記の課題の解決に成功した。 (1) 像担持体上に順次形成される各色に対応する静電潜
像を各色のトナーで順次現像し、該現像像を中間転写体
上に静電的に順次重ねて1次転写し、中間転写体上に多
重転写されたカラートナー像を、トナーの帯電極性とは
逆極性の転写用電圧が印加されたバイアストランスファ
ーロールにより、2次転写するための電子写真用被転写
フィルムにおいて、耐熱温度100℃以上の透明プラス
チックフィルムの少なくとも一方の面に、ポリエステル
樹脂からなる透明樹脂層を設け、前記ポリエステル樹脂
の貯蔵弾性率(Ep)は定着されるべきトナーの結着樹
脂の貯蔵弾性率(Et)との間に次式 −50Pa≦(Ep)−(Et)≦2500Pa の関係を有し、前記ポリエステル樹脂は定着されるべき
トナーとの溶融トナー傾斜角を50度以下に調整し、前
記透明樹脂層の厚さは1〜8μmの範囲とし、弾性転写
ロールに接触する面のJISK6911による表面電気
抵抗値が温度20℃、相対湿度65%の環境下で5×1
08 〜3.2×1010Ω/cm2 の範囲にあり、透明樹
脂層のJISK6911による表面電気抵抗値が温度2
0℃、相対湿度65%の環境下で1010〜1013Ω/c
m2 の範囲にあることを特徴とする電子写真用被転写フ
ィルム。
ルムに使用するカラートナーにおいて、該カラートナー
の結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする
カラートナー。
応する静電潜像を、上記(2) 記載のカラートナーで順次
現像し、該現像像を中間転写体上に静電的に順次重ねて
1次転写し、中間転写体上に多重転写されたカラートナ
ー像を、トナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧を印
加されたバイアストランスファーロールを用いて、上記
(1) 記載の電子写真用被転写フィルム上に2次転写する
ことを特徴とする多色画像形成方法。
ランスファーロールを使用する中間転写体システムにお
いて、電子写真用被転写フィルムの放電マークの発生及
びトナー転写率の改善を、電子写真用被転写フィルムの
表面電気抵抗値の面から検討した結果、トナー受像層面
と反対側、すなわち、バイアストランスファーロールに
接触する側の表面電気抵抗が、放電マークの発生及びト
ナー転写率に大きく影響することを見出した。
写率を高くするために、電子写真用被転写フィルムのト
ナー受像層面の反対側の表面電気抵抗値を下げることに
より放電マークの発生を抑え、バイアストランスファー
ロールの転写電圧を高くすることができ、中間転写体か
ら電子写真用被転写フィルムへのトナーの転写率(特に
2次色、3次色)が高くなることを見出し、本発明を完
成するに至った。因みに、本願発明の好ましい転写電圧
は2.5〜3.2Vの範囲である。
色性とオフセットを改善するために、特にトナー受像層
を構成する樹脂の特性面から鋭意検討した結果、定着さ
れるべきトナー結着樹脂の貯蔵弾性率と受像層透明樹脂
の貯蔵弾性率の関係、及び定着されるべきトナーと透明
樹脂の相溶性が大きく関係していることを見出した。
めには、被転写フィルムの表面及び透明樹脂層内部で投
影する光の乱反射を防止するため、透明樹脂層表面でカ
ラートナー像(特に中間調部)の凹凸を小さくし、トナ
ーを透明樹脂層に十分に溶け合うようにすることが大切
である。そのために、トナー結着樹脂の貯蔵弾性率近傍
で、トナーが透明樹脂に埋めこまれるようにし、かつト
ナーと透明樹脂の相溶性を高める、即ち、トナーと透明
樹脂の溶融トナー傾斜角を小さくすることが大切である
ことを見出した。
明樹脂の貯蔵弾性率がトナー結着樹脂の貯蔵弾性率より
低すぎると、トナー定着温度で透明樹脂が溶融する恐れ
があるところから、トナー結着樹脂の貯蔵弾性率に対し
て一定以上の大きな貯蔵弾性率を有する透明樹脂が必要
であることを見出した。
担持体上に順次形成される各色に対応する静電潜像を各
色のトナーで順次現像し、該現像像を中間転写体上に静
電的に順次重ねて1次転写し、中間転写体上に多重転写
されたカラートナー像を、トナーの帯電極性とは逆極性
の転写用電圧が印加されたバイアストランスファーロー
ルにより、2次転写するための電子写真用被転写フィル
ムにおいて、耐熱温度100℃以上の透明プラスチック
フィルムの少なくとも一方の面に、ポリエステル樹脂か
らなる透明樹脂層を設け、前記ポリエステル樹脂の貯蔵
弾性率(Ep)と定着されるべきトナーの結着樹脂の貯
蔵弾性率(Et)との間に次式 −50Pa≦(Ep)−(Et)≦2500Pa の関係を有し、前記ポリエステル樹脂は定着されるべき
トナーとの溶融トナー傾斜角を50度以下に調整し、前
記透明樹脂層の厚さは1〜8μmの範囲とし、弾性転写
ロールに接触する面のJISK6911による表面電気
抵抗値が温度20℃、相対湿度65%の環境下で5×1
08 〜3.2×1010Ω/cm2 の範囲に調整すること
により、放電マークが発生せず、転写率が高く、投影画
像の発色性が優れ、かつ、オフセット性を改善すること
に成功した。
となるプラスチックフィルムは、具体的には、耐熱温度
が100℃以上のポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリスルフォ
ンフィルム、ポリフェニレンオキサイドフィルム、ポリ
イミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、セルロー
スエステルフィルム、ポリアミドフィルム等を使用する
ことができ、中でもポリエチレンテレフタレートフィル
ムが耐熱性及び透明性の点で特に好ましい。
℃未満の場合には、トナーを熱定着した時に変形し、使
用に耐えないものとなる。また、プラスチックフィルム
の厚さは、定着時の加熱でフィルムが柔らかくなって
も、シワを発生させない程度の厚みが必要である。一般
的には、50μm以上、好ましくは75μm以上の厚み
が要求される。プラスチックフィルムの厚みの上限は、
光線透過率の低下を考慮して、200μm以下、好まし
くは150μm以下がよい。したがって、耐熱性を有す
るプラスチックフィルムの厚さは、50〜200μm、
好ましくは75〜150μmの範囲に設定すればよい。
性、色再現性をよくするために使用する樹脂であり、モ
ノマーがビスフェノールAエチレンオキシド付加物/ビ
スフェノールAプロピレンオキシド付加物/テレフタル
酸/グリセリンからなるポリエステル樹脂、ビスフェノ
ールAプロピレンオキシド付加物/フマル酸からなるポ
リエステル樹脂、ビスフェノールAエチレンオキシド付
加物/ドデシニルこはく酸/テレフタル酸からなるポリ
エステル樹脂、ビスフェノールAエチレングリコール付
加物/フマル酸/イソプロピレングリコールからなるポ
リエステル樹脂等を使用することができるが、これに限
定されるものではない。
樹脂の貯蔵弾性率(Ep)と定着されるべきトナーの結
着樹脂の貯蔵弾性率(Et)との間に次式 −50Pa≦(Ep)−(Et)≦2500Pa の関係を有することが必要であり、好ましくは次式を満
たすことが望ましい。 −40Pa≦(Ep)−(Et)≦2000Pa
弾性率の差が−50Pa未満であると、トナー定着温度
において、透明樹脂が軟らかく成りすぎて、定着ロール
に粘着するオフセット現象が発生し易くなり、画像部が
貝殻模様のように細かく波打ちを起こし、投影時に濁り
を発生させたり、また透明樹脂層が定着ロールにとられ
て、画像がなくなったり、定着ロールに巻き付くトラブ
ルが発生する(以下この現象をオフセットと記載す
る)。また、2500Paを越えると、トナー定着温度
において、透明樹脂が硬くなるため、トナーが透明樹脂
層内部に埋め込まれず、透明樹脂層表面で凹凸ができる
ため、OHP投影時に、光が乱反射し十分な投影画像が
得られない。
択する場合、カラー画像形成に用いるトナーとフィルム
とのトナー傾斜角が50度以下のポリエステル樹脂を用
いることが好ましい。トナーとの相溶性を正しく評価す
るために、本発明者等は“溶融トナー傾斜角”という新
規な評価尺度を見出した。“溶融トナー傾斜角”の測定
方法は以下に述べるものである。
10形の直径13mm、高さ33mmの凹形形状をした
錠剤枠に粉体トナーを充填し、ハンドプレスで1トンの
加重を1分間加えてトナーディスクを成形する。この時
の標準的なトナーディスクの大きさは、直径13mm、
厚さ1.2mm、重さ0.183gである。
で成形したトナーディスクを載せて、設定温度で90
秒かけてトナーディスクを溶融させる(被転写フィルム
を定着器に通すと、被転写フィルムの温度は定着器の温
度より約20℃低いことにより、設定温度=定着器の設
定温度−20℃とする)。その後、厚さ1mm、大きさ
420mm×297mmのアルミプレート上に1分間置
き、急冷、固化する。
ーが固化した後のトナーの裾野の角度を2回測定し、そ
の平均値をもって溶融トナー傾斜角とする。トナー結着
樹脂及び透明樹脂の貯蔵弾性率測定は、レオメトリック
ス社製ダイナミックアナライザーRDAIIを使用し、測
定温度は、被転写フィルムの定着時の温度がトナー定着
温度より約20℃低いことから、測定温度=トナー定着
温度−20℃とし、周波数が10rad/secでの値
とした。
囲、好ましくは、2〜6μmの範囲が適している。透明
樹脂塗布厚が1μm未満であると、トナーが十分に透明
樹脂層内部まで埋め込まれないため、特に中間調部で凹
凸ができ、投影時、光が乱反射し、十分な投影画像が得
られない。また、透明樹脂層塗布厚が8μmを越える
と、定着時に透明樹脂層内で層剥離が発生し、樹脂が定
着器にオフセットし易くなるので好ましくない。
間摩擦係数調整用のマット剤、又は摩擦帯電防止用の帯
電防止剤を含有させることができる。マット剤として
は、シリカ、でんぷん、アルミナ等の微粒子や、ポリエ
チレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリメ
チルメタアクリレート等のプラスチックパウダーを挙げ
ることができ、マット剤の使用量は透明樹脂に対し、
0.1〜10重量%の範囲が好ましい。
ゾイミダゾールスルホン酸塩、ナフタリンスルホン酸
塩、カルボン酸スルホンエステル、リン酸エステル、ヘ
テロ環アミン類、アンモニウム塩類、スルホニウム塩
類、ホスホニウム塩類、ベタイン系両性塩類等を使用す
ることができる。
1010〜1013Ω/cm2 の範囲、好ましくは5×10
10〜5×1012Ω/cm2 の範囲であり、帯電防止剤の
使用量はこれに合わせて入れる。透明樹脂層内に帯電防
止剤を添加して表面電気抵抗を制御する場合、帯電防止
剤の添加量を増加すると、表面電気抵抗が低下する。一
方、帯電防止剤の添加量を増加すると、透明樹脂層への
トナーの埋め込みが帯電防止剤により抑制されるため、
特に中間調部でトナーの凹凸が発生し、投影画像が濁っ
て画質が低下する。そこで、透明樹脂層内に添加する帯
電防止剤量を、表面電気抵抗が1010Ω/cm2 以上と
なるようにすることが好ましい。また、表面電気抵抗が
1013Ω/cm2 を越えると、放電マークが発生し、転
写率が低下することから好ましくない。
し、使用する帯電防止剤としては上記透明樹脂層と同じ
ものを使用することができる。透明樹脂層と反対側の面
の表面電気抵抗は、5×108 〜3.2×1010Ω/c
m2 の範囲、好ましくは1×109 〜1×1010Ω/c
m2 の範囲が適している。透明樹脂層と反対側の面の表
面電気抵抗が5×108 Ω/cm2 を下回ると、高湿環
境下ではバイアストランスファーロールにかける転写電
圧を高くすることができるが、ペーパーシュート等にリ
ークし易くなるため、転写に必要な電荷が得られなくな
り、転写率が低下するので好ましくない。また、3.2
×1010Ω/cm2 を越えると、低湿環境下で放電マー
クが発生しやすくなり、転写ラチチュードが狭くなるこ
とから好ましくない。
S K6911に準拠し、サンプルを温度20℃、湿度
65%の環境下に8時間以上調湿し、同じ環境下で、ア
ドバンテスト(株)製R8340を使用し、印加電圧1
00Vの条件で、通電して1分間経過した後に測定し
た。
に使用するトナーについて説明する。カラー電子写真装
置に使用されるトナーは、熱を印加した際の溶融性及び
混色性が良いことが必要で、シャープメルト性のトナー
を使用することが好ましいが、用途によっては弾性力の
大きなトナーを使用しても良い。
脂からなる結着樹脂、着色剤(染料、顔料)、荷電制御
剤等のトナー形成用材料を溶融混練し、粉砕、分級する
ことにより製造することができる。トナー用のポリエス
テル樹脂としては、前記透明樹脂と同種のものやビスフ
ェノールAプロピレンオキシド付加物/フマル酸等の中
から選択することができる。また、必要に応じて、トナ
ーに各種外添剤(例えば、疎水性コロイダルシリカ)を
添加する外添工程を付加してもよい。
する。図2は、本発明に使用するフルカラー画像を形成
する装置の概念図である。感光体ドラム1の表面には、
1次帯電電器、画像露光手段、複数の現像器等の電子写
真プロセスを実行するための手段(図示せず)が配置さ
れており、トナー像Tが順次形成される。ベルト状中間
転写体2は1次転写位置において感光体ドラム1の表面
に接するように掛け回されており、1次転写用バイアス
ロール3はその表面に高抵抗薄層5を有し、その芯金6
に転写用バイアス電圧を印加する構造になっており、ベ
ルト状中間転写体2を介して感光体1とニップするよう
に配置されている。給紙トレイ10の上に載置された電
子写真用被転写フィルム11は、フィードローラ9によ
り中間転写体2の方向に送り出され、転写用バイアス電
圧が印加されたバイアスローラ14で電子写真用被転写
フィルム11を中間転写体2との間に所定のタイミング
で挟持し、トナー像を電子写真用被転写フィルム11の
上に2次転写する。剥離爪12はその先端が中間転写体
2に対して接触自在に設けられており、中間転写体2か
ら電子写真用被転写フィルム11を剥離し、搬送ベルト
13で定着装置15に送られ、電子写真用被転写フィル
ム11上のトナー像は定着される。
ートロール15aとプレッシャーロール15bとで構成
されている。ヒートロール15aは内部に500Wのコ
ルツランプを備え、外径44mmφのスチール製コア材
で形成された基質ロールと、適宜プライマーを介して上
記基質ロール上に設けられた、ゴム硬度がJIS硬度6
0°で、厚みが40μmのフッ素系ゴム(例えば、デュ
ポン社製のバイトンゴム)で構成されている。プレッシ
ャーロール15bも同様な構成で、外径48mmφのス
チール製コア材で形成された基質ロールと、この基質ロ
ール上に設けられたシリコンゴムよりなり、厚みが1m
mの内側弾性層とを用いた以外は、ヒートロールと同じ
構造を有している。
系ゴム表面を高離型表面に改質するために、官能基(例
えばアミノ基)を含有するジメチルポリシロキサンより
なる離型剤を供給するために、シリコンゴムよりなるオ
イルドナーロールを当接することが好ましい。このオイ
ルドナーロールは、オイルパン中に浸漬したオイルピッ
クアップロールにより、離型剤の供給を受けるようにな
っている。上記ヒートロール15aとプレッシャーロー
ル15bとは、加圧機構により圧接されて、中央部で6
mmのニップ巾が形成されている。さらに、両ロールと
も表面温度が150℃に設定され、互いに矢印方向へ表
面速度が60mm/secで回転するように構成されて
いる。
カラー画像形成装置(図2)では、次のようにして画像
の形成が行われる。即ち、複写動作開始信号により、感
光体ドラム1に1色目(例えばイエロー)のトナー像が
作像されるとともに、中間転写体2も感光体ドラム1の
周速と略同速で動き、感光体ドラム1と中間転写体2が
当接する1次転写位置へ移動したトナー像は、1次転写
用バイアストランスファーロール3の芯金6に印加され
た転写用バイアス電圧の作用により、中間転写体2上に
静電的に吸着され、1次転写の1色目の転写が実行され
る。このとき、バイアストランスファーロール3の表面
高抵抗薄層5の働きにより、2色目のトナー像(例えば
マゼンタ)が1次転写へと向かう。1色目と同様にし
て、感光体ドラム1上に形成された2色目のトナー像は
2色目用の転写バイアス電圧が芯金6に印加され、2色
多重転写像が中間転写体2上に形成される。以後、2色
目と同様にして、順次3色目(例えばシアン)、4色目
(例えばブラック)の1次転写が行われ、中間転写体2
上に4色のトナーによるフルカラー多重転写像が形成さ
れる。
トナー多重転写像は、2次転写位置へ移動するのに合わ
せて電子写真用被転写フィルム11が2次転写位置へ送
られるとともに、2次転写手段のバイアストランスファ
ーロール14が中間転写体2に当接する。2次転写部に
移動したトナー像と電子写真用被転写フィルム11は、
中間転写体2と2次転写用バイアスロール14の間に挟
持され、トナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧の印
加されたバイアストランスファーロール14の作用によ
り、トナー像が電子写真用被転写フィルム11上に静電
的に吸着され、2次転写が実行される。2次転写の終了
した電子写真用被転写フィルム11は、剥離爪12で中
間転写体2から剥離され、搬送ベルト13により定着装
置15に送られ、定着が行われる。
貯蔵弾性率が2100Paのポリエステル樹脂(ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールA
プロピレンオキシド付加物/テレフタル酸/グリセリ
ン)に対して0.5重量%のリン酸アルキル系界面活性
剤をメチルエチルケトンに溶かした溶液を、バーコータ
ー法により、厚さ100μmのポリエステルフィルムの
片面に塗布し、乾燥後の厚みが2μmになるように透明
樹脂層を設けた。この透明樹脂層の表面電気抵抗値は
1.0×1011Ω/cm2 であった。また、この透明樹
脂層の溶融トナー傾斜角を測定したところ、44度であ
った。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対して0.35重量%溶解した溶液を、透明
樹脂層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布
し、電子写真用被転写フィルムを作成した。この面の表
面電気抵抗を前記に示す測定方法で測定したところ、
3.2×109 Ω/cm2 であった。
ポリエステル樹脂(貯蔵弾性率:100Pa)96重量
部に帯電制御剤1重量部、シアン顔料3重量部を加えて
調整した。マゼンタトナー、イエロートナー、ブラック
トナーは、シアントナーのシアン顔料の代わりマゼンタ
顔料、イエロー顔料、ブラック顔料を同様に添加して調
整した。これらシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック
トナーの体積平均粒径は7μmであった。トナーの体積
平均粒径の測定は、コールターカウンターTA−II型
(コールター社製)を使用し、100μmのアパチャー
を用いて2〜50μmの粒径を有する粒子の粒度分布を
測定して体積平均粒径を求めた。
ルム及びカラートナーを、図2に示す電子写真装置に適
用して、バイアストランスファーロールの転写電圧を調
整して、中間転写体上にシアン、マゼンタ、イエローの
3色重ねのトナー重量が2mg/cm2 のフルカラー未
定着トナー像を形成し、電子写真用被転写フィルムに転
写させた。その際に、転写電圧を変化させ、転写率と放
電マーク発生の有無を確認し、転写率が90%以上でか
つ放電マーク発生の無い転写電圧ラチチュードを評価し
た。
ルムに転写されたトナー重量を被転写フィルムに転写さ
れる前の中間転写体上のトナー重量で割った値である。
転写率が90%を下回ると、2次色、3次色の色ムラが
目立ち、色の再現性が悪くなることから、転写率の目標
値を90%以上とした。上記評価を、温度10℃湿度3
0%、温度22℃湿度55%、温度28℃湿度85%の
それぞれの環境下で実施した。
発生せず、転写率が90%以上である最大電圧と、転写
率が90%を越える最低電圧の差をいい、その評価は、
上記の3種の環境下で評価し、全ての環境下で転写電圧
ラチチュードが0.4kV以上あるものを○(合格)、
1つの環境でも転写電圧ラチチュードが0.4k未満の
ものがあれば×(不合格)とした。転写電圧ラチチュー
ドの下限は、主に電源の振れやバイアストランスファー
ロールの汚れ等による電圧の変動があることから0.4
kVは必要である。
子写真用被転写フィルムおよびカラートナーを用いて、
図1に示す電子写真装置を使用し、転写フィルム上に、
入力網点面積率100%部のトナー量をブラックが1.
0mg/cm2 、イエロー、マゼンタ、シアンが0.6
5mg/cm2 となるように調整し、イエロー、マゼン
タ、シアントナーの入力網点面積率36%のバッチを未
定着像で出力し、この未定着トナー像を加熱定着ロール
温度150℃、平均加熱時間100msecの条件で加
熱加圧定着し、被転写フィルム上にフルカラー定着画像
を形成し、入力網点面積率36%(Cin36%)パッ
チの正透過光の割合(Prejection Effi
ciency、以下PEと略記する)を評価した。各色
とも同様な結果が得られたので、ここではイエローの結
果のみを示す。また、同時にオフセット発生の有無につ
いても評価を行った。
°視野、標準の光としてA光源を用い、積分球のアパチ
ャーの画角が7°の分光光度計を用いて測定し、次式に
より求めた。 PE=log〔Σ{P(λ)+N(λ)}/n〕/lo
g{ΣP(λ)/n} ここで、λは波長、P(λ)は波長λにおける正透過率
を表し、N(λ)は波長λにおける拡散透過率、nは可
視光領域のサンプリング数を表す。
分が多くなり、OHPによる投影画像が鮮やかになり、
逆に、PE値が小さい程、正透過光成分が少なくなり、
OHPによる投影画像が発色性に欠けることになる。P
E値(%)と目視による投影画像との対応をとったとこ
ろ、PE値が75%以上であれば、投影画像として色再
現性に優れているところから、PEの許容値を75%以
上とし、表中で○印で示し、それ以下のものは×印で示
した。
フセット未発生、グレード2:トナーがやや浮いてい
る、グレード3:受像層樹脂が定着ロールにもっていか
れているの3段階で評価した。
表1に示すように、目標を達成しており、画質及びオフ
セットの評価結果、表5に示すように、PEは82%で
目標を達成し、オフセットの発生は認められなかった
(グレード1)。
貯蔵弾性率が2200Paのポリエステル樹脂(ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールA
プロピレンオキシド付加物/こはく酸誘導体/テレフタ
ル酸/無水トリメリット酸)に対して0.5重量%のリ
ン酸アルキル系界面活性剤をメチルエチルケトンに溶か
した溶液を、バーコーター法により、厚さ100μmの
ポリエステルフィルムの片面に塗布し、乾燥後の厚みが
2μmになるように透明樹脂層を設けた。この透明樹脂
層の表面電気抵抗値は1.1×1011Ω/cm2 であっ
た。また、溶融トナー傾斜角を測定したところ、44度
であった。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.40重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗は、5×108 Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)実施例2の転写性の評価結果は表2に示すよう
に、転写性は目標を達成した。画質及びオフセットの評
価結果は表5に示すように、PEは75%で目標を達成
し、オフセットの発生は認められなかった(グレード
1)。
貯蔵弾性率が2500Paのポリエステル樹脂(ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールA
プロピレンオキシド付加物/テレフタル酸/グリセリ
ン)に対して0.5重量%のリン酸アルキル系界面活性
剤をメチルエチルケトンに溶かした溶液を、バーコータ
ー法により、厚さ100μmのポリエステルフィルムの
片面に塗布し、乾燥後の厚みが2μmになるように透明
樹脂層を設けた。この透明樹脂層の表面電気抵抗値は
1.0×1011Ω/cm2 であった。また、溶融トナー
傾斜角を測定したところ、44度であった。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.30重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗は、3.2×1010Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)実施例3の転写性の評価結果は表3に示すよう
に、転写性は目標を達成した。画質及びオフセットの評
価結果は表5に示すように、PEは75%で目標を達成
し、オフセットの発生は認められなかった(グレード
1)。
貯蔵弾性率が50Paのポリエステル樹脂(ビスフェノ
ールAプロピレンオキシド付加物/フマル酸)に対して
0.5重量%のリン酸アルキル系界面活性剤をメチルエ
チルケトンに溶かした溶液を、バーコーター法により、
厚さ100μmのポリエステルフィルムの片面に塗布
し、乾燥後の厚みが2μmになるように透明樹脂層を設
けた。この透明樹脂層の表面電気抵抗値は9.0×10
10Ω/cm2 であった。また、溶融トナー傾斜角を測定
したところ、44度であった。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.35重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗を前記に示す測定方法により測定した結果、3.2×
109 Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)実施例4の転写性の評価結果は表4に示すよう
に、転写性は目標を達成した。画質及びオフセットの評
価結果は表5に示すように、PEは80%で目標を達成
し、オフセットの発生は認められなかった(グレード
1)。
層の塗布厚を1μmに変更した以外は、実施例1と同様
にして電子写真用被転写フィルムを作成し、実施例1と
同じカラートナーを使用して実施例1と同様に評価し
た。溶融トナー傾斜角、透明樹脂層及び裏面の帯電防止
層の表面電気抵抗、転写性の評価結果(表1)は実施例
1と同じである。実施例5の画質及びオフセット評価の
結果は表5に示すように、PEが77%で目標を達成
し、オフセットの発生も認められなかった(グレード
1)。
層の塗布厚を8μmに変更した以外は、実施例1と同様
にして電子写真用被転写フィルムを作成し、実施例1と
同じカラートナーを使用して実施例1と同様に評価し
た。溶融トナー傾斜角、透明樹脂層及び裏面の帯電防止
層の表面電気抵抗、転写性の評価結果(表1)は実施例
1と同じである。実施例6の画質及びオフセット評価の
結果は表5に示すように、PEが81%で目標を達成
し、オフセットの発生も認められなかった(グレード
1)。
設け(透明樹脂層の表面電気抵抗値:1.0×1011Ω
/cm2 )、帯電防止剤であるアルキルベンゾイミダゾ
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.28重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗は、4.0×1010Ω/cm2 であった。。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)比較例1の転写性の評価結果は表6に示すよう
に、10℃で30%環境下で目標を達成することができ
なかった。画質及びオフセットの評価結果は、表11に
示すように、PEは82%で目標を達成し、オフセット
の発生は認められなかった(グレード1)。
貯蔵弾性率が2000Paのポリエステル樹脂(ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールA
プロピレンオキシド付加物/こはく酸誘導体/テレフタ
ル酸/無水トリメリット酸)に対して0.5重量%のリ
ン酸アルキル系界面活性剤をメチルエチルケトンに溶か
した溶液を、バーコーター法により、厚さ100μmの
ポリエステルフィルムの片面に塗布し、乾燥後の厚みが
2μmになるように透明樹脂層を設けた。この透明樹脂
層の表面電気抵抗値は1.1×1011Ω/cm2 であっ
た。また、溶融トナー傾斜角を測定したところ、52度
であった。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.20重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成した。この面の表面電気
抵抗は、1.0×1012Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)比較例2の転写性の評価結果は表7に示すよう
に、転写性は10℃30%環境で目標を達成することが
できなかった。画質及びオフセットの評価結果は表11
に示すように、PEは73%で目標を達成し、オフセッ
トの発生は認められなかった(グレード1)。
貯蔵弾性率が2700Paのポリエステル樹脂(ビスフ
ェノールAエチレンオキシド付加物/ビスフェノールA
プロピレンオキシド付加物/こはく酸誘導体/テレフタ
ル酸/無水トリメリット酸)に対して0.5重量%のリ
ン酸アルキル系界面活性剤をメチルエチルケトンに溶か
した溶液を、バーコーター法により、厚さ100μmの
ポリエステルフィルムの片面に塗布し、乾燥後の厚みが
2μmになるように透明樹脂層を設けた。この透明樹脂
層の表面電気抵抗値は1.1×1011Ω/cm2 であっ
た。溶融トナー傾斜角を測定したところ、49度であっ
た。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.45重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗は、2.5×108 Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)比較例3の転写性の評価結果は表8に示すよう
に、転写性は28℃85%環境で目標を達成することが
できなかった。画質及びオフセットの評価結果は表11
に示すように、PEは70%で目標を下回った。なお、
オフセットの発生は認められなかった(グレード1)。
貯蔵弾性率が40Paのポリエステル樹脂(ビスフェノ
ールAプロピレンオキシド付加物/フマル酸)に対して
0.5重量%のリン酸アルキル系界面活性剤をメチルエ
チルケトンに溶かした溶液を、バーコーター法により、
厚さ100μmのポリエステルフィルムの片面に塗布
し、乾燥後の厚みが2μmになるように透明樹脂層を設
けた。この透明樹脂層の表面電気抵抗値は9.0×10
10Ω/cm2 であった。溶融トナー傾斜角を測定したと
ころ、44度であった。
ールスルホン酸塩をメタノールとアセトン(1対1)の
混合溶液に対し0.30重量%溶解した溶液を透明樹脂
層とは反対側のポリエステルフィルムの面に塗布し、電
子写真用被転写フィルムを作成し、この面の表面電気抵
抗は、5×108 Ω/cm2 であった。
真用被転写フィルムと実施例1のカラートナーを用い、
実施例1と同様に評価を行った。 (結果)比較例4の転写性の評価結果は表9に示すよう
に、転写性は目標を達成した。画質及びオフセットの評
価結果は表11に示すように、PEは77%で目標を達
成したが、オフセットの発生が認められた。なお、オフ
セットのグレードは2であった。
し、同様の方法で塗布厚が0.5μmの透明樹脂層を形
成した。この透明樹脂層の溶融トナー傾斜角を測定した
ところ、44度であった。裏面は、実施例3と同じ材料
を使用し、同様な方法で表面電気抵抗を制御した。比較
例5の転写性の評価結果は表10に示すように、転写性
は目標を達成した。画質及びオフセット評価の結果は表
11に示すように、オフセットは発生しなかった(グレ
ード1)が、PEは68%で目標を下回った。
層の塗布厚を9μmに変更した以外は、比較例5と同様
にして電子写真用被転写フィルムを作成し、同様に転写
性を評価した。その結果は、比較例5と同様に転写性は
目標を達成した。しかし、画質及びオフセット評価の結
果は表11に示すように、PEは78%で目標を達成し
たが、オフセットが発生した。なお、オフセットのグレ
ードは2であった。
抵抗と転写電圧ラチチュードの関係を各環境毎に示した
もので、実施例と比較例の結果を使用した。図1より被
転写フィルムの裏側の表面電気抵抗が5×108 〜3.
2×1010Ω/cm2 の範囲であれば、広い転写電圧ラ
チチュードが得られることが分かる。
より、中間転写体上に多重転写されたトナー像を2次転
写する電子写真用被転写フィルムにおいて、高湿環境か
ら低湿環境まで、放電マークの発生がなく、転写率が高
く、かつ投影画像の発色性に優れオフセットの発生がな
い被転写フィルムの提供を可能とした。
圧ラチチュードの関係を示す図である。
図である。
転写用バイアスロール、4 導電性弾性層、5 高抵抗
薄層、6 芯金、8 導電性ブラシ部材、9フィードロ
ーラー、10 給紙トレー、11 電子写真用被転写フ
ィルム、12剥離爪、13 搬送ベルト、14 バイア
ストランスファーロール、15 定着器、15a ヒー
トロール、15b プレッシャーロール。
Claims (3)
- 【請求項1】 像担持体上に順次形成される各色に対応
する静電潜像を各色のトナーで順次現像し、該現像像を
中間転写体上に静電的に順次重ねて1次転写し、中間転
写体上に多重転写されたカラートナー像を、トナーの帯
電極性とは逆極性の転写用電圧が印加されたバイアスト
ランスファーロールにより、2次転写するための電子写
真用被転写フィルムにおいて、耐熱温度100℃以上の
透明プラスチックフィルムの少なくとも一方の面に、ポ
リエステル樹脂からなる透明樹脂層を設け、前記ポリエ
ステル樹脂の貯蔵弾性率(Ep)は定着されるべきトナ
ーの結着樹脂の貯蔵弾性率(Et)との間に次式 −50Pa≦(Ep)−(Et)≦2500Pa の関係を有し、前記ポリエステル樹脂は定着されるべき
トナーとの溶融トナー傾斜角を50度以下に調整し、前
記透明樹脂層の厚さは1〜8μmの範囲とし、弾性転写
ロールに接触する面のJISK6911による表面電気
抵抗値が温度20℃、相対湿度65%の環境下で5×1
08 〜3.2×1010Ω/cm2 の範囲にあり、透明樹
脂層のJISK6911による表面電気抵抗値が温度2
0℃、相対湿度65%の環境下で1010〜1013Ω/c
m2 の範囲にあることを特徴とする電子写真用被転写フ
ィルム。 - 【請求項2】 請求項1記載の電子写真用被転写フィル
ムに使用されるカラートナーにおいて、該カラートナー
の結着樹脂がポリエステル樹脂であることを特徴とする
カラートナー。 - 【請求項3】 像担持体上に順次形成される各色に対応
する静電潜像を、請求項2記載のカラートナーで順次現
像し、該現像像を中間転写体上に静電的に順次重ねて1
次転写し、中間転写体上に多重転写されたカラートナー
像を、トナーの帯電極性とは逆極性の転写用電圧を印加
されたバイアストランスファーロールを用いて、請求項
1記載の電子写真用被転写フィルム上に2次転写するこ
とを特徴とする多色画像形成方法。
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