JPH04266569A - 操舵力と操舵角とを制御する装置 - Google Patents

操舵力と操舵角とを制御する装置

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JPH04266569A
JPH04266569A JP3047366A JP4736691A JPH04266569A JP H04266569 A JPH04266569 A JP H04266569A JP 3047366 A JP3047366 A JP 3047366A JP 4736691 A JP4736691 A JP 4736691A JP H04266569 A JPH04266569 A JP H04266569A
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JP
Japan
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steering
shaft
amount
force
electric
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JP3047366A
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Inventor
Isamu Chikuma
竹間 勇
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係る操舵力と操舵角と
を制御する装置は、ステアリングホイールを回す為に要
する操舵力と、ステアリングホイールの操作量に応じて
操舵輪に付与される舵角とを、自動車の走行速度等の情
報に応じて変化させるものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の進路変更時に操舵輪(一般的に
は前輪。)に舵角を付与すべく、ステアリングホイール
を操作する際に要する操舵力を軽減させる為、パワース
テアリング装置と呼ばれる操舵力の軽減補助装置が広く
使用されている。この様なパワーステアリング装置は、
自動車が低速で走行する場合には、(アシスト量を大き
くし)小さな操舵力でステアリングホイールを回せる様
にして旋回性能を向上させ、自動車が高速で走行する場
合には、(アシスト量を小さくし)ステアリングホイー
ルを回す為に要する操舵力を大きくして、走行安定性を
向上させる様にしている。
【0003】又、低速走行時に於ける旋回性能をより向
上させると共に、高速走行時に於ける安定性をより向上
させる為に、車両の走行速度に応じて、ステアリングホ
イールの操作量と操舵輪に付与される舵角との関係を変
化させる事も、行なわれている。
【0004】即ち、低速走行時にはステアリングホイー
ルの回転角度と操舵輪に付与される舵角との比(ギヤレ
シオ)を小さくして、少ないステアリングホイールの操
作量で操舵輪に大きな舵角が付与される様にすると共に
、高速走行時には上記ギヤレシオを大きくして、操舵輪
に対して不用意に大きな舵角が付与されない様にする。
【0005】この様に操舵角を制御する装置として従来
から、特公昭54−34212号公報、特開昭62−8
863号公報に記載されたものが知られている。
【0006】この内、特公昭54−34212号公報に
記載されたものは、操舵装置を構成するギヤボックス内
に遊星歯車機構を設けると共に、この遊星歯車機構を構
成するリング歯車を車速に応じて変位させる事により、
見掛け上のギヤレシオを変化させる。
【0007】又、特開昭62−8863号公報に記載さ
れたものは、高速走行時に於ける操舵反力に基づいて発
生する油圧を利用して、ステアリングシャフトと共に回
転する入力軸を回転変位させ、やはり見掛け上のギヤレ
シオを変化させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の様な
従来から知られた操舵角を制御する装置は、何れも、構
造が複雑で製作費が嵩む事が避けられない。
【0009】先ず、特公昭54−34212号公報に記
載された構造の場合、リング歯車の変位量を常に検出し
つつ、フィードバック制御を行なわなければならず、制
御回路を含めたシステム全体が複雑で、製作費が嵩んで
しまう。又、制御回路が故障した場合に、補正量を解消
する(補正を零とする。)事が難しい。補正量が解消さ
れないと、直進時に於けるステアリングホイールの位置
が故障前と異なってしまい、運転者に違和感を与える為
、好ましくない。
【0010】又、特開昭62−8863号公報に記載さ
れた構造の場合、油圧機構が複雑で、やはり製作費が嵩
んでしまう。
【0011】本発明の操舵力と操舵角とを制御する装置
は、上述の様な不都合を解消すると共に、単一の装置で
、操舵力の制御と操舵角の補正とを行なえる様にするも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の操舵力と操舵角
とを制御する装置の内、請求項1に記載されたものは、
ステアリングホイールの操作に基づいて回転する入力側
シャフトと、回転する事により操舵輪に舵角を付与する
出力側シャフトと、この出力側シャフトの入力側端部と
前記入力側シャフトの出力側端部との間に設けた弾性体
と、通電量に基づいたトルクで前記入力側シャフトに回
転方向の力を加える第一の電動回転手段と、通電量に基
づいたトルクで前記出力側シャフトに回転方向の力を加
える第二の電動回転手段と、この第二の電動回転手段及
び前記第一の電動回転手段への通電を制御する制御器と
から構成される。
【0013】又、請求項2に記載されたものは、ステア
リングホイールの操作に基づいて回転する入力側シャフ
トと、軸方向に変位する事により操舵輪に舵角を付与す
る出力側部材と、この出力側部材と前記入力側シャフト
の出力側端部との間に設けた弾性体と、通電量に基づい
たトルクで前記入力側シャフトに回転方向の力を加える
電動回転手段と、通電量に基づいたトルクで前記出力側
部材に軸方向の力を加える電動変位手段と、この電動変
位手段及び前記電動回転手段への通電を制御する制御器
とから構成される。
【0014】
【作用】上述の様に構成される本発明の操舵力と操舵角
とを制御する装置の場合、第一の電動回転手段(請求項
1の場合)或は電動回転手段(請求項2の場合)が入力
側シャフトを回転させようとする方向及びトルクと、第
二の電動回転手段が出力側シャフトを回転させようとす
る方向及びトルク(請求項1の場合)、或は電動変位手
段が出力側部材を軸方向に変位させようとする方向とト
ルク(請求項2の場合)とを適当に選定する事で、操舵
力と操舵角とを制御出来る。
【0015】即ち、第一の電動回転手段(又は電動回転
手段)により入力側シャフトを、第二の電動回転手段(
又は電動変位手段)により出力側シャフト(又は出力側
部材)を、それぞれステアリングホイールの操作方向と
同じ方向に回転(又はステアリングホイールの操作に基
づく変位方向と同じ方向に変位)させようとすると、こ
のステアリングホイールの操作力の軽減が図られる。 そして、各電動回転手段(又は電動変位手段)による駆
動トルクを大きくすれば、操作力はより軽減されて軽い
力でステアリングホイールを回せる様になり、前記駆動
トルクを小さくすれば、操作力の軽減量は小さくなって
、ステアリングホイールを回す為に要する力が比較的大
きくなる。
【0016】又、ステアリングホイール及び第一の電動
回転手段(又は電動回転手段)により入力側シャフトに
加えられるトルクに比べて、第二の電動回転手段(又は
電動変位手段)により出力側シャフト(又は出力側部材
)に加えられるトルクが大きい場合には、出力側シャフ
トの回転量(又は出力側部材の変位量)が入力側シャフ
トの回転量(又は当該回転量に見合う変位量)よりも多
くなる傾向となって、見掛け上のギヤレシオが小さくな
る。この際、入力側、出力側両シャフトの間(又は入力
側シャフトと出力側部材の間)に設けられた弾性体は所
定方向に弾性変形して、両シャフトの回転量の差(又は
入力側シャフトの回転量と当該回転量に見合う出力側部
材の変位量との差)を吸収する。
【0017】更に、第二の電動回転手段(又は電動変位
手段)により出力側シャフト(又は出力側部材)に加え
られるトルクが、前記ステアリングホイール及び第一の
電動回転手段(又は電動回転手段)により入力側シャフ
トに加えられるトルクよりも小さい場合には、出力側シ
ャフトの回転量(又は出力側部材の変位量)が入力側シ
ャフトの回転量(又は当該回転量に見合う変位量)より
も少なくなる傾向となって、見掛け上のギヤレシオが大
きくなる。この際、入力側、出力側両シャフトの間(又
は入力側シャフトと出力側部材の間)に設けられた弾性
体は前記所定方向とは逆の方向に弾性変形して、回転量
の差を吸収する。
【0018】
【実施例】全体構成を示す図1に於いて、1は、入力側
シャフトである、入力側ステアリングシャフトで、後端
部(図1の右端部)に支持固定されたステアリングホイ
ール2の操作に基づいて回転する。3は、出力側シャフ
トである、出力側ステアリングシャフトで、この出力側
ステアリングシャフト3が回転する事により、操舵輪(
前輪)に舵角を付与する。
【0019】即ち、前記出力側ステアリングシャフト3
の前端部には、自在継手4を介して連結ロッド5の一端
部を連結しており、この連結ロッド5の他端は、やはり
自在継手6を介してステアリングギヤ7の入力軸8に連
結している。
【0020】このステアリングギヤ7は、通常のパワー
ステアリングに組み込まれたものと同様のもので、ラッ
ク・ピニオン及び油圧シリンダを内蔵しており、前記出
力側ステアリングシャフト3の回転に伴なって入力軸8
が回転する角度に応じた長さだけ、出力ロッド9を押し
引きし、操舵輪への舵角付与を行なう。
【0021】前述の様に、後端部にステアリングホイー
ル2を支持固定した入力側ステアリングシャフト1の前
端部、即ち出力側端部と、上述の様に、その前端部を連
結ロッド5を介してステアリングギヤ7の入力軸8に連
結された出力側ステアリングシャフト3の後端部、即ち
入力側端部とは、弾性体であるトーションバー10によ
り連結している。
【0022】このトーションバー10は、中間部を小径
の捩れ部11とし、両端部を大径の結合部12、12と
している。そして、一方の結合部12を前記入力側ステ
アリングシャフト1の前端部に、他方の結合部12を前
記出力側ステアリングシャフト3の後端部に、それぞれ
内嵌している。各結合部12、12は、それぞれの外周
面にセレーション溝を形成する等して、入力側ステアリ
ングシャフト1或は出力側ステアリングシャフト3に対
し回転しない様にしている。
【0023】この為、ステアリングホイール2の操作に
基づいて入力側ステアリングシャフト1が回転すると、
この回転がトーションバー10を介して出力側ステアリ
ングシャフト3に伝達され、この出力側ステアリングシ
ャフト3が、前記連結ロッド5を介して、ステアリング
ギヤ7の入力軸8を回転させる。
【0024】出力側ステアリングシャフト3を回転させ
るのに要するトルクが大きくなると、このトルクの大き
さに応じて前記トーションバー10の捩れ部11が捩れ
、入力側ステアリングシャフト1の回転位相と出力側ス
テアリングシャフト3の回転位相とがずれる。
【0025】図示の実施例の場合、入力側ステアリング
シャフト1の前端部と出力側ステアリングシャフト3の
後端部との間に遊び係合部13を設け、前記トーション
バー10の捩れ変形量が少ない場合には、入力側、出力
側、両ステアリングシャフト1、3の間での回転伝達を
、このトーションバー10を介してのみ行ない、前記ト
ーションバー10の捩れ変形量が多くなった場合には、
前記両ステアリングシャフト1、3の間で、直接回転伝
達を行なう様にしている。
【0026】即ち、図1及び図3に示す様に、入力側ス
テアリングシャフト1の前端部は、円筒状に形成されて
おり、この円筒状前端部の直径方向反対位置に、1対の
切り欠き14、14を形成している。又、出力側ステア
リングシャフト3の後端部も、円筒状に形成されており
、この円筒状後端部の直径方向反対位置に、1対の突出
部15、15を形成している。各突出部15、15の幅
寸法wは、各切り欠き14、14の幅寸法Wよりも十分
に小さくし、各突出部15、15を各切り欠き14、1
4の内側に進入させた状態で、入力側、出力側、両ステ
アリングシャフト1、3並びにトーションバー10を組
み合わせている。
【0027】上述の様に入力側、出力側、両ステアリン
グシャフト1、3の結合部を構成する結果、前記両ステ
アリングシャフト1、3同士は、各切り欠き14、14
の内側で各突出部15、15が変位出来る範囲内、即ち
、図3に於ける±θMAX の角度範囲内では、回転方
向に亙って相対変位自在となる。そして、この範囲内で
は、前記トーションバー10が捩れつつ、回転運動伝達
を行なう。
【0028】前記両ステアリングシャフト1、3の相対
変位が±θMAXに達すると、前記各突出部15、15
の外側縁が、前記各切り欠き14、14の内側縁に当接
し、前記両ステアリングシャフト1、3の間で、直接回
転伝達を行なう。従って、前記トーションバー10の捩
れ部11は、±θMAX を越えて捩れる事はなく、ト
ーションバー10に過大な応力が加わって、このトーシ
ョンバー10が破損する危険性がない。
【0029】又、前記入力側ステアリングシャフト1の
前端部には、通電量に基づいたトルクで前記入力側ステ
アリングシャフト1に回転方向の力を加える、第一の電
動回転手段16を設けている。
【0030】即ち、前記入力側ステアリングシャフト1
の前端部外周面に第一のウォームホイール17を外嵌固
定し、この第一のウォームホイール17と第一のウォー
ム18とを互いに噛合させている。そして、この第一の
ウォーム18を、第一の電動モータ19により回転自在
としている。この第一の電動モータ19は、通電方向及
び通電量を調節する事により、回転方向の変換及び出力
トルクの調節を自在である。尚、第一のウォームホイー
ル17と第一のウォーム18との噛合部は、必要に応じ
て、動力の伝達方向に可逆性を持たせる。
【0031】又、前記出力側ステアリングシャフト3の
後端部には、やはり通電量に基づいたトルクで前記出力
側ステアリングシャフト3に回転方向の力を加える、第
二の電動回転手段20を設けている。そして、この第二
の電動回転手段20も、上述した第一の電動回転手段1
6と同様に、出力側ステアリングシャフト3の後端部外
周面に外嵌固定した第二のウォームホイール21と、こ
の第二のウォームホイール21と(必要に応じて可逆的
に)噛合した第二のウォーム22と、この第二のウォー
ム22を回転駆動する第二の電動モータ23とから構成
されている。
【0032】更に、これら第一、第二の両電動回転手段
16、20を構成する第一、第二の両電動モータ19、
23への通電を、制御器24により制御する様にしてい
る。そしてこの制御器24は、ステアリングホイール2
の操作状況や車両の運行状況に関係して変化する各種信
号に基づき、前記両電動モータ19、23への通電を制
御する。
【0033】図示の実施例に於いては、前記制御器24
に、5種類の信号を入力している。先ず、第一の信号は
、ステアリングホイール2の操作量を表わす信号である
。この信号は、前記入力側ステアリングシャフト1の中
間部に設けた角度センサ25によって検出され、前記制
御器24に送られる。
【0034】第二の信号は、ステアリングホイール2を
操作する力の大きさを表わす信号である。この信号は、
やはり前記入力側ステアリングシャフト1の中間部に設
けたトルクセンサ26によって検出され、前記制御器2
4に送られる。
【0035】又、第三〜第五の信号は、何れも車両の走
行状態を表わす信号で、車速センサ27、横加速度セン
サ28、ヨーレートセンサ29によって検出され、前記
制御器24に送られる。そして制御器24は、これら各
センサ25〜29から送り込まれる信号に基づいて、前
記各電動モータ19、23への通電を制御する。
【0036】上述の様に構成される本発明の操舵力と操
舵角とを制御する装置の場合、第一の電動回転手段16
が入力側ステアリングシャフト1を回転させようとする
方向及びトルクと、第二の電動回転手段20が出力側ス
テアリングシャフト3を回転させようとする方向及びト
ルクとを適当に選定する事で、操舵力と操舵角とを制御
出来る。
【0037】先ず、操舵力を軽減させる際の作用に就い
て説明する。第一の電動回転手段16により入力側ステ
アリングシャフト1を、第二の電動回転手段20により
出力側ステアリングシャフト3を、それぞれステアリン
グホイール2の操作方向と同じ方向に回転させようとす
ると、このステアリングホイール2の操作力の軽減が図
られる。この状態(ステアリングホイール2による回転
方向と第一、第二の電動回転手段16、20による回転
方向とが一致する状態)で、前記第一、第二の電動モー
タ19、23への通電量を多くし、前記第一、第二の電
動回転手段16、20により入力側ステアリングシャフ
ト1に加える駆動トルクを大きくすれば、操舵力はより
軽減されて軽い力でステアリングホイール2を回せる様
になる。
【0038】反対に、第一、第二の電動モータ19、2
3への通電量を少なくして、前記駆動トルクを小さくす
れば、操舵力の軽減量は小さくなって、ステアリングホ
イール2を回す為に要する力が比較的大きくなる。
【0039】更に、第一、第二の電動モータ19、23
に逆方向に通電(負の通電)すれば、第一、第二の電動
回転手段16、20が、ステアリングホイール2により
入力側、出力側ステアリングシャフト1、3に加えられ
る力の一部を打ち消して、ステアリングホイール2を回
す為に要する力をより大きく出来る。
【0040】実際に自動車に組み込む場合に於いては、
図4に示す様に、低速走行時にはステアリングホイール
2を回転させる為に要する操舵力TH を小さくし、高
速走行時にはこの操舵力TH を大きくする。この為、
低速走行時には第一、第二の電動モータ19、23への
通電量を多くし、高速走行時にはこの通電量を少なく(
更には零乃至は負に)する。
【0041】更に説明すれば、ステアリングホイール2
の操舵力を軽減させる力であるアシストトルクTA は
、図10に示す様に、第一の電動回転手段16により入
力側ステアリングシャフト1に加えられる回転トルクT
1と、第二の回転駆動手段20により出力側ステアリン
グシャフト3に加えられる回転トルクT2 との和に比
例する。従って、前記第一の電動モータ19への通電量
と、前記第二の電動モータ23への通電量とを、走行速
度に応じて適当に調節すれば、走行速度と操舵力TH 
との関係を、前記図4に示す様に規制出来る。
【0042】尚、アシストトルクTA を変化させる結
果、ステアリングホイール2に加えられる操舵力TH 
とステアリングギヤ7の出力ロッド9を押し引きする力
FR との関係は、図11に示す様に変化する。この図
11に於いて実線イは、アシストトルクTA が零の場
合を、破線ロは同じく正の場合(第一、第二の電動回転
手段16、20により力が付加される場合)を、破線ハ
は同じく負の場合(第一、第二の電動回転手段16、2
0により力が引かれる場合)を、それぞれ示している。 尚、図11の直線ニは、ステアリングギヤ7として、パ
ワーアシストのないマニュアル式のものを使用し、且つ
本発明装置による制御を加えない状態を示している。
【0043】第一、第二の各電動モータ19、23への
通電量i1 、i2 と、第一、第二の電動回転手段1
6、20によって入力側、出力側各ステアリングシャフ
ト1、3に加えられるトルクT1 、T2 とは、図9
に示す様に比例関係にある為、上述の様な制御は、特に
フィードバック信号を採らなくても、比較的容易且つ確
実に行なえる。
【0044】次いで、操舵角を調節する際の作用に就い
て説明する。操舵角を調節する場合には、第一の電動回
転手段16を構成する第一の電動モータ19への通電量
と、第二の電動回転手段20を構成する第二の電動モー
タ23への通電量とを(場合によっては通電方向も)異
ならせ、前記トーションバー10を捩り変形させて、入
力側ステアリングシャフト1と出力側ステアリングシャ
フト3との間に回転位相差を生じさせる。
【0045】即ち、第二の電動回転手段20により出力
側ステアリングシャフト3に加えられるトルクが、前記
ステアリングホイール2及び第一の電動回転手段16に
より入力側ステアリングシャフト1に加えられるトルク
よりも大きい場合には、出力側ステアリングシャフト3
の回転量が入力側ステアリングシャフト1の回転量より
も多くなる傾向となって、見掛け上のギヤレシオが小さ
くなる。
【0046】更に詳しく説明すると、図1に於いてステ
アリングホイール2の操作(更には、必要に応じて第一
の電動回転手段16により加えられる回転トルク)に基
づいて、入力側ステアリングシャフト1が同図で矢印a
方向に回転する場合、前記第二の電動回転手段20によ
り出力側ステアリングシャフト3を、同図に矢印bで示
す様に、入力側ステアリングシャフト1と同じ方向に、
入力側ステアリングシャフト1の回転トルクよりも大き
なトルクで回転させようとすると、前述の様に出力側ス
テアリングシャフト3の回転量が、入力側ステアリング
シャフト1の回転量よりも多くなる傾向となって、見掛
け上のギヤレシオが小さくなり、一定の舵角付与に要す
るステアリングホイール2の操作量が減少する。この際
、入力側、出力側両ステアリングシャフト1、3の間に
設けられたトーションバー10の捩れ部11が捩れ方向
に弾性変形して、両ステアリングシャフト1、3の回転
量の差を吸収する。
【0047】更に、第二の電動回転手段20により出力
側ステアリングシャフト3に加えられるトルクが、前記
ステアリングホイール2及び第一の電動回転手段16に
より入力側ステアリングシャフト1に加えられるトルク
よりも小さい場合、更には、図1に矢印cで示す様に、
逆の方向に回転させる傾向の場合には、出力側ステアリ
ングシャフト3の回転量が入力側ステアリングシャフト
1の回転量よりも少なくなる傾向となって、見掛け上の
ギヤレシオが大きくなる。
【0048】更に詳しく説明すると、図1に於いてステ
アリングホイール2の操作(更には、必要に応じて第一
の電動回転手段16により加えられる回転トルク)に基
づいて、入力側ステアリングシャフト1が同図で矢印a
方向に回転する場合、前記第二の電動回転手段20によ
り出力側ステアリングシャフト3を、同図に矢印bで示
す様に、入力側ステアリングシャフト1と同じ方向で回
転させようとはするが、第二の電動回転手段20により
出力側ステアリングシャフト3に加えられる回転トルク
が、前記入力側ステアリングシャフト1の回転トルクよ
りも小さい場合には、前述の様に出力側ステアリングシ
ャフト3の回転量が、入力側ステアリングシャフト1の
回転量よりも少なくなる傾向となって、見掛け上のギヤ
レシオが大きくなり、一定の舵角付与に要するステアリ
ングホイール2の操作量が増大する。
【0049】尚、見掛け上のギヤレシオを更に大きくす
る為には、図1に矢印cで示す様に、出力側ステアリン
グシャフト3を入力側ステアリングシャフト1とは逆方
向に回転させようとする場合もある。これら、操舵角を
補正する際も、入力側、出力側両ステアリングシャフト
1、3の間に設けられたトーションバー10の捩れ部1
1が捩れ方向に弾性変形して、両ステアリングシャフト
1、3の回転量の差を吸収する。
【0050】実際の自動車に於いては、図5に示す様に
、低速走行時にはギヤレシオを小さくして、少ないハン
ドル操作で大きな舵角付与を行なえる様にし、高速走行
時にはギヤレシオを大きくして、不用意に大きな舵角付
与が行なわれない様にする。この為、低速走行時には第
一の電動モータ19への通電量に比べて第二の電動モー
タ23への通電量を多くし、高速走行時には第一の電動
モータ19への通電量に比べて第二の電動モータ23へ
の通電量を少なく(更には、零乃至は逆方向に通電する
場合もある。)する。
【0051】更に説明すれば、入力側ステアリングシャ
フト1に対する出力側ステアリングシャフト3の回転変
位量である、操舵角の補正値△θは、図8に示す様に、
ステアリングホイール2の操作と第一の電動回転手段1
6とにより入力側ステアリングシャフト1に加えられる
回転トルク(=TH +T1 )と、第二の電動回転手
段20により出力側ステアリングシャフト3に加えられ
る回転トルク(=T2 )との差(=TH +T1 −
T2 )に比例する。
【0052】従って、前記第一の電動モータ19への通
電量と、前記第二の電動モータ23への通電量とを、走
行速度に応じて適当に調節すれば、走行速度と操舵角と
の関係を、前記図5に示す様に規制出来る。そして、操
舵角の補正値△θを上述の様に、走行速度に応じて変化
させる結果、ステアリングホイール2の操作量θH は
、走行速度に応じて図7に示す様に変化する。
【0053】尚、この図7に於いて、上方に存在する直
線程、走行速度が遅い場合を示している。又、同図から
も明らかな様に、前記補正値△θは、前記遊び係合部1
3に存在する遊び量±θMAX 以下で調節される。
【0054】又、実際の場合には、車両の走行に伴なっ
て前記補正値△θは、図6に示す様に連続的に変化する
。この図6に於いて横軸は時間を表わしているが、横軸
よりも上側部分は走行速度が比較的遅い領域を、下側部
分は比較的速い領域を、それぞれ示している。
【0055】本発明の操舵力と操舵角とを制御する装置
は、前述の様に機能して操舵力を制御し、上述の様にし
て操舵角を補正するが、実際の場合には、第一の電動モ
ータ19への通電量と第二の電動モータ23への通電量
とを適宜調節して、操舵力の制御と操舵角の補正とを同
時に行なう。
【0056】又、システムが故障するのに伴なって、第
一、第二の各電動回転手段16、20が作動しなくなっ
た場合は、トーションバー10を介して入力側ステアリ
ングシャフト1から出力側ステアリングシャフト3への
回転力伝達が行なわれ、入力側ステアリングシャフト1
に加わる回転トルクが大きい場合には、前記遊び係合部
13を構成する切り欠き14、14の内側縁と突出部1
5、15の外側縁とが当接した状態で、回転力伝達が行
なわれる。
【0057】尚、図示の実施例に於いては、ステアリン
グシャフトを二分割すると共に、入力側ステアリングシ
ャフト1と出力側ステアリングシャフト3との間に、弾
性体としてのトーションバー10を設けているが、入力
側シャフトと出力側シャフトとは、ステアリングシャフ
ト部分に設ける他、連結ロッド5部分に設けたり、或は
ステアリングギヤ7の入力軸8部分に設ける事も出来る
【0058】又、弾性体は、トーションバーに代えてゴ
ム等、他の弾性体とする事も出来るし、ステアリングギ
ヤ7は、図示の様なパワーステアリング式である必要は
なく、パワーアシストのない、マニュアル式のものでも
良い。更に、第一、第二の各電動回転手段16、20を
構成する第一、第二の各電動モータ19、23と第一、
第二の各ウォーム18、22との間に電磁クラッチ30
(図2)を設け、故障時や各電動モータ19、23によ
る制御が不要の際に、この電磁クラッチ30の接続が断
たれる様に構成して、安全性をより向上させる事も出来
る。
【0059】更に、第二の電動回転手段に代えて、ステ
アリングギヤ7の出力ロッド9を軸方向に亙って変位さ
せる電動変位手段を設ける事も出来る。そしてこの場合
には、前記出力ロッド9と、第一の電動モータ19によ
り回転力を付与されるシャフトとの間に、弾性体を設け
る。
【0060】
【発明の効果】本発明の操舵力と操舵角とを制御する装
置は、以上に述べた通り構成され作用する為、簡単な構
成で小型且つ安価に製作出来、しかも故障時に於ける安
全性も確保出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の全体構成を示す部分切断図。
【図2】図1の拡大A−A断面図。
【図3】図1の拡大B−B断面図。
【図4】走行速度と操舵力との関係を示す線図。
【図5】走行速度とギヤレシオとの関係を示す線図。
【図6】車両の走行に伴なう操舵角の補正量変化を示す
線図。
【図7】操舵量と補正量と走行速度との関係を線図。
【図8】ステアリングシャフトに加わる回転トルクと操
舵角の補正量との関係を示す線図。
【図9】電動回転手段への通電量と回転トルクとの関係
を示す線図。
【図10】電動回転手段の回転トルクとアシスト量との
関係を示す線図。
【図11】操舵力と出力ロッドの押し引き力との関係を
示す線図。
【符号の説明】
1  入力側ステアリングシャフト 2  ステアリングホイール 3  出力側ステアリングシャフト 4  自在継手 5  連結ロッド 6  自在継手 7  ステアリングギヤ 8  入力軸 9  出力ロッド 10  トーションバー 11  捩れ部 12  結合部 13  遊び係合部 14  切り欠き 15  突出部 16  第一の電動回転手段 17  第一のウォームホイール 18  第一のウォーム 19  第一の電動モータ 20  第二の電動回転手段 21  第二のウォームホイール 22  第二のウォーム 23  第二の電動モータ 24  制御器 25  角度センサ 26  トルクセンサ 27  車速センサ 28  横加速度センサ 29  ヨーレートセンサ 30  電磁クラッチ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ステアリングホイールの操作に基づい
    て回転する入力側シャフトと、回転する事により操舵輪
    に舵角を付与する出力側シャフトと、この出力側シャフ
    トの入力側端部と前記入力側シャフトの出力側端部との
    間に設けた弾性体と、通電量に基づいたトルクで前記入
    力側シャフトに回転方向の力を加える第一の電動回転手
    段と、通電量に基づいたトルクで前記出力側シャフトに
    回転方向の力を加える第二の電動回転手段と、この第二
    の電動回転手段及び前記第一の電動回転手段への通電を
    制御する制御器とから成る操舵力と操舵角とを制御する
    装置。
  2. 【請求項2】  ステアリングホイールの操作に基づい
    て回転する入力側シャフトと、軸方向に変位する事によ
    り操舵輪に舵角を付与する出力側部材と、この出力側部
    材と前記入力側シャフトの出力側端部との間に設けた弾
    性体と、通電量に基づいたトルクで前記入力側シャフト
    に回転方向の力を加える電動回転手段と、通電量に基づ
    いたトルクで前記出力側部材に軸方向の力を加える電動
    変位手段と、この電動変位手段及び前記電動回転手段へ
    の通電を制御する制御器とから成る操舵力と操舵角とを
    制御する装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06144250A (ja) * 1992-11-10 1994-05-24 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd 車両用可変ステアリングコンプライアンス装置
KR20160046984A (ko) * 2014-10-20 2016-05-02 현대모비스 주식회사 차량용 조향장치

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JPH06144250A (ja) * 1992-11-10 1994-05-24 Mitsubishi Automob Eng Co Ltd 車両用可変ステアリングコンプライアンス装置
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