JPH04266217A - 入力バッファ回路 - Google Patents

入力バッファ回路

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Publication number
JPH04266217A
JPH04266217A JP3027311A JP2731191A JPH04266217A JP H04266217 A JPH04266217 A JP H04266217A JP 3027311 A JP3027311 A JP 3027311A JP 2731191 A JP2731191 A JP 2731191A JP H04266217 A JPH04266217 A JP H04266217A
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JP
Japan
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resistor
circuit
input
parasitic
resistance
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Pending
Application number
JP3027311A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshige Hirano
博茂 平野
Tatsumi Sumi
辰己 角
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3027311A priority Critical patent/JPH04266217A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定した入力信号を供
給することのできる入力バッファ回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路装置において、入力バッ
ファ回路は、外部からの入力信号のスイッチングレベル
などの特性を決める重要な回路部である。
【0003】図5と図6に従来の入力バッファ回路を示
す。図中、Aは外部からの入力信号、Bは入力バッファ
回路からの出力信号である。QP1,QP2,QP3,
QP4はPチャネル型MOSトランジスタ(以下PMO
STと称す)、QN1,QN2,QN3,QN4はNチ
ャネル型MOSトランジスタ(以下NMOSTと称す)
である。 R11,R12,R13,R14は回路を設計するとき
に生じる寄生抵抗である。VCCは電源電圧であり、V
SSは接地電圧である。図5と図6は、相補型MOSト
ランジスタによって構成される否定回路を4段直列に接
続した回路である。
【0004】図5(a)の回路では、入力バッファ回路
が電源電圧VCCが印加されるパッドの近くに配置され
て、電源電圧VCCとPMOSTとの間に寄生抵抗が存
在しない。一方、接地電圧VSSとNMOSTとの間に
、配線自体の抵抗で生じる寄生抵抗R11が存在する。
【0005】図5(b)の回路では、入力バッファ回路
が接地電圧VSSが印加されるパッドの近くに配置され
ていて配線が短いため、接地電圧VSSとNMOSTと
の間に寄生抵抗が存在しない。また、電源電圧VCCと
PMOSTとの間には、配線自体の抵抗で生じる寄生抵
抗R12が存在する。
【0006】図6(a)の回路では、入力バッファ回路
が電源電圧VCCが印加されるパッドの近くに配置され
ていて配線が短いため、電源電圧VCCとPMOSTと
の間に寄生抵抗が存在しない。接地電圧VSSとNMO
STとの間には、配線自体の抵抗による寄生抵抗R13
が存在する。さらに、1段目の相補型MOSトランジス
タのQN1のソースは、寄生抵抗R13を持つ配線とは
別の配線によって、接地電圧VSSに接続されている。 このため、QN1と接地電圧VSSの間に寄生抵抗R1
1が存在する。
【0007】図6(b)の回路では、入力バッファ回路
が接地電圧VCCが印加されるパッドの近くに配置され
ていて配線が短いため、接地電圧VSSとNMOSTと
の間に寄生抵抗が存在しない。また、電源電圧VCCと
PMOSTとの間には、配線自体の抵抗による寄生抵抗
R14が存在する。さらに、1段目の相補型MOSトラ
ンジスタのQP1のソースが、寄生抵抗R14を持つ配
線とは別の配線によって、電源電圧VCCに接続されて
いる。このため、QP1と電源電圧VCCとの間には寄
生抵抗R12が存在する。
【0008】図6(a)と図6(b)に示した回路の1
段目の相補型MOSトランジスタを別配線にしているの
は、2段目以降の回路における寄生抵抗を流れる電流値
を少なくするためである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の入力バッファ回路は、相補型MOSトランジス
タによってのみ構成された否定回路が複数個接続されて
構成されている。このため、入力信号の論理電圧が高レ
ベル(以下“H”と略称する)と低レベル(以下“L”
と略称する)の中間レベルであるとすると、入力信号A
が入力されたときPMOSTおよびNMOSTは導通状
態となる。このため、電源電圧VCCと接地電圧VSS
との間に非常に大きな電流が流れ、消費電力が増加する
。さらに、接地電圧VSSとNMOSTとの間には配線
による寄生抵抗R12があるため、この寄生抵抗R12
を流れた電流によって電圧降下が起こる。この電圧降下
によって入力信号Aのスイッチングレベルが目標値から
ずれてしまい、誤動作を生じるという問題があった。こ
れについてさらに詳細に説明する。
【0010】Nチャネル型MOSトランジスタの飽和領
域で流れる電流INは、 IN=γN(VG−VSN−VTN)2となる。ここで
、VGはゲート電圧、VSNはソース電圧、VTNはス
イッチング電圧(正の値)、γNは定数である。
【0011】一方、Pチャネル型MOSトランジスタの
飽和領域で流れる電流IPは、 IP=γP(VSP−VG−VTP)2となる。ここで
、VSPはソース電圧、VTPはスイッチング電圧(負
の値)、γPは定数である。
【0012】否定回路のスイッチング電圧VTHは、I
N=IPとなるゲート電圧であることから、γN(VG
−VSN−VTN)2=γP(VSP−VG−VTP)
2となる。よって、   VTH=(VSP+αVSN+αVTN+VTP)
/(α+1)            ……(1)ここ
で、定数αは、α=(γN/γP)1/2である。
【0013】回路の設計上、寄生抵抗がないような理想
状態では、VSN=VSSVSP=VCCとなることか
ら、理想状態のスイッチング電圧VTH0は、   VTH0=(VCC+αVSS+αVTN+VTP
)/(α+1)          ……(2)となる
。(2)式からわかるように、理想状態のスイッチング
電圧VTH0は、電源電圧VCC,接地電圧VSS,N
MOSTのスイッチング電圧VTN,PMOSTのスイ
ッチング電圧VTP、および定数αによって決まる。
【0014】図5(a)の回路では、NMOSTと接地
電圧VSSとの間の寄生抵抗R11による電圧降下で接
地電圧VSSが浮いてしまうため、VSN,VSPは各
々次のように表される。
【0015】VSN=I0R11+VSSVSP=VC
C ただし、I0は電源電圧VCCと接地電圧VSSとの間
に流れる電流であるので、(1)式は、次式のとおりと
なる。
【0016】   VTH=(αI0R11)/(α+1)+VTH0
                    ……(3)
図5(b)の回路では、PMOSTと電源電圧VCCと
の間の寄生抵抗R12による電圧降下で電源電圧VCC
が低下するため、(1)式のVSN,VSPは各々次の
ように表される。
【0017】VSN=VSS VSP=VCC−I0R12 となるので、(1)式は、   VTH=−(αI0R12)/(α+1)+VTH
0                  ……(4)と
なる。
【0018】(3)式,(4)式から明らかなように、
寄生抵抗R12の存在によってスイッチング電圧VTH
が理想状態のスイッチング電圧VTH0からずれてしま
う。
【0019】本発明の目的は、配線によって生じる寄生
抵抗によって生じるスイッチングレベルの変動を、意図
的に抵抗を挿入接続することによって少なくし、安定し
たスイッチング電圧を得ることのできる入力バッファ回
路を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、MOSトラン
ジスタで構成された否定回路と、この否定回路の一導電
型のトランジスタに接続された第1の抵抗と、逆導電型
トランジスタに接続された第2の抵抗とを備え、第1の
抵抗の抵抗値をR1とし、第2の抵抗の抵抗値をR2と
したとき、R1=αR2またはR1=R2/α(α:定
数)となる入力バッファ回路である。
【0021】また、MOSトランジスタで構成された否
定回路と、この否定回路の一導電型のトランジスタに接
続された第1の抵抗と、否定回路の1段目の一導電型の
トランジスタに接続された第2の抵抗と、1段目の逆導
電型のトランジスタに接続された第3の抵抗とを備え、
1段目のトランジスタで構成される第1の回路を流れる
電流が、第1の抵抗が接続された第2の回路を流れる電
流より少ない入力バッファ回路である。
【0022】また、MOSトランジスタで構成された否
定回路と、この否定回路の一導電型のトランジスタに接
続された第1の抵抗と、この第1の抵抗に直列に接続さ
れた第2の抵抗と、否定回路の1段目の逆導電型のトラ
ンジスタに接続された第3の抵抗と、この第3の抵抗に
接続された第4の抵抗とを備え、第1,第2の抵抗の抵
抗値の和が、第3,第4の抵抗の抵抗値の和の定数倍で
ある入力バッファ回路である。
【0023】また、MOSトランジスタで構成された否
定回路と、この否定回路の一導電型のトランジスタに接
続された第1の抵抗と、逆導電型のトランジスタに接続
された第2の抵抗と、否定回路の1段目の一導電型のト
ランジスタに接続された第3の抵抗とそれに直列に接続
された第4の抵抗と、1段目の逆導電型のトランジスタ
に接続された第5の抵抗とそれに直列に接続された第6
の抵抗とを備え、1段目のトランジスタで構成される第
1の回路を流れる電流が、第1,第2の抵抗が接続され
た第2の回路を流れる電流より少ない入力バッファ回路
である。
【0024】
【作用】寄生抵抗に対してNMOSTと接地電圧VSS
との間の抵抗値またはPMOSTと電源電圧VCCとの
間の抵抗値を、または両者の抵抗値を意図的に調整して
、電源電圧VCCと接地電圧VSSとの間に流れる電流
を少なくする。これによって消費電力が減少するととも
に、接地電圧VSSが浮くことや電源電圧VCCが低下
することがなくなり、入力信号のスイッチングレベルが
目標値からずれるようなことがなくなる。すなわちスイ
ッチング電圧の変動が抑制され、誤動作のおそれがなく
なる。
【0025】
【実施例】以下に本発明の実施例について、図面を参照
して詳細に説明する。
【0026】図1は本発明の第1の実施例の回路構成を
示す図である。図1(a)は本実施例のブロック図であ
る。入力バッファ回路1に外部からの入力信号Aが入力
され、その信号が入力バッファ回路1内部で処理される
。処理された信号は出力信号Bとして出力される。そし
て、この入力回路1は、入力スイッチングレベル補正用
の抵抗R21を介して、ノードNVCC1で電源電圧V
CC1に、また、寄生抵抗R11を介して、ノードNV
SS1で接地電圧VSSにそれぞれ接続されている。
【0027】図1(b)はその具体的な回路構成を示す
。図において、Aは外部より入力される入力信号、Bは
入力バッファ回路から取り出された出力信号である。 QP1〜QP4はPMOST、QN1〜QN4はNMO
STで、これらQP1およびQN1、QP2およびQN
2、QP3およびQN3、QP4およびQN4はそれぞ
れ対をなし、各対において、ゲートが共通接続され、か
つPMOSTのドレインとNMOSTのソースとがそれ
ぞれ接続されて、相補型トランジスタによる否定回路が
4段構成されている。そして、共通接続されたゲートそ
れぞれが各段の入力端であり、各段のドレインとソース
との接続部が次段の出力端となる。1段目のゲートに入
力信号Aが供給され、最終段となる4段目の出力端から
出力信号Bが取り出される。さらに、全PMOSTのソ
ースが共通接続され、入力スイッチングレベル補正用の
抵抗R21を介して電源電圧VCCに接続されている。 さらに、全NMOSTのソースが共通接続され、配線の
寸法によって生じさせた寄生抵抗R11を介して接地電
圧VSSに接続されている。
【0028】この回路において、入力スイッチングレベ
ル補正用の抵抗R21を電源電圧VCCとPMOSTの
ソースとの間に接続したので、寄生抵抗R11による入
力スイッチングレベルの変動がいちじるしく軽減される
【0029】図5(b)に示した従来の回路構成を図5
(a)の回路に適用した場合においては、R11および
R12が寄生抵抗であるために、両者の抵抗値が配線の
距離や、配線の下または上に形成された膜の材質によっ
ても影響されるので、寄生抵抗R11,R12でスイッ
チングレベルの変動を少なくするには、設計上多くの制
約がある。ところが、本実施例では、入力スイッチング
レベル補正用の抵抗を電源電圧と入力バッファ回路との
間に挿入接続したので、このような設計上の制約が解消
される。
【0030】この回路において、入力スイッチングレベ
ル補正用の抵抗R21を電源電圧VCCとPMOSTの
ソースとの間に接続することで、寄生抵抗R11による
入力スイッチングレベルの変動が軽減される理由につい
て、詳述する。
【0031】Nチャネル型MOSトランジスタの飽和領
域で流れる電流INは、次式のとおりとなる。
【0032】   IN=γN(VG−VSN−VTN)2     
                         
 ……(5)ただし、VGはゲート電圧、VSNはソー
ス電圧、VTNはしきい値電圧(正の値)、γNは定数
である。
【0033】一方、Pチャネル型MOSトランジスタの
飽和領域で流れる電流IPは、次式のとおりとなる。
【0034】   IP=γP(VSP−VG−VTP)2     
                         
 ……(6)ただし、VSPはソース電圧、VTPはし
きい値電圧(負の値)、γPは定数である。
【0035】否定回路のスイッチング電圧VTHは次式
の関係が成り立つゲート電圧となる。IN=IP  γ
N(VG−VSN−VTN)2=γP(VSP−VG−
VTP)2           ……(7)よって   VTH=(VSP+αVSN+αVTN+VTP)
/(α+1)           ……(8)となる
。ここで、定数αは下記値である。
【0036】   α=(γN/γP)1/2           
                         
    ……(9)図1(b)の回路では、NMOST
であるQN1〜QN4と接地電圧VSSとの間に寄生抵
抗R11が設けられ、PMOSTであるQP1〜QP4
と電源電圧VCCとの間に入力スイッチングレベル補正
用の抵抗R21が設けられているため、VSN,VSP
は各々次式で示される。
【0037】   VSN=I0R11+VSS          
                         
 ……(10)  VSP=VCC−I0R21   
                         
        ……(11)ただし、I0は抵抗R1
1,R21を流れる電流である。(10)式,(11)
式および(8)式から次式が得られる。
【0038】   VTH=I0/(α+1)×(αR11−R21)
+VTH0       ……(12)ただし、VTH
0は理想状態のスイッチング電圧を示し、次式で示され
る。
【0039】   VTH0=(VCC+αVSS+αVTN+VTP
)/(α+1)        ……(13)入力スイ
ッチングレベル補正用の抵抗R21の値を寄生抵抗R1
1の値に対して次の関係になるよう選ぶと、  R21
=αR11                    
                     ……(1
4)(12)式は次のとおりとなる。
【0040】   VTH=VTH0               
                         
      ……(15)以上のように、電源電圧VC
Cから入力バッファ回路までの配線距離が短くて寄生抵
抗が無視でき、接地電圧VSSから入力バッファ回路ま
での配線距離が長くて寄生抵抗R11が生じているよう
な場合には、入力スイッチングレベルの補正用抵抗R2
1を寄生抵抗R11の抵抗値のα倍、すなわち(γN/
γP)1/2倍に設定することによって、入力バッファ
回路のスイッチング電圧VTHを理想状態のしきい値V
TH0に一致させることができる。これにより、寄生抵
抗による入力スイッチングレベルの変動が除去される。
【0041】入力スイッチングレベルの変動を除去する
ということは、出力信号Bが後段のディジタル回路にお
いて、たとえば回路を構成する素子のスイッチング電圧
が、本来ローレベルすなわち“L”でなければならない
か、または本来ハイレベルすなわち“H”でなければな
らないときに、入力スイッチングレベルの変動によって
、“L”が“H”に、“H”が“L”となるような誤動
作を生じることがないようにすることである。
【0042】スイッチング電圧のシフト量を少なくする
ためには、この回路では入力スイッチングレベル補正用
抵抗R21として(14)式の関係をもった抵抗を挿入
接続するのもっとも望ましいが、実用的には誤動作を生
じない程度の値の抵抗を挿入接続してもよい。その抵抗
値は、入力レベルの値や寄生抵抗の値に応じて決めれば
よい。
【0043】具体的には、寄生抵抗R11=100(Ω
)で、電源電圧VCC=5(V)、接地電圧VSS=0
(V)、α=1.1であるとき、回路を流れる電流I0
はI0=4(mA)になる。そして、入力スイッチング
レベル補正用の抵抗R21としてR21=αR11=1
10(Ω)を接続すると、 VSN=I0R11+VSS=0.40(V)VSP=
VCC−I0R21=4.56(V)となり、スイッチ
ング電圧VTHが   VTH=(VSP+αVSN+αVTN+VTP)
/(α+1)=2.98(V)となって、理想的なスイ
ッチング電圧VTH0と一致することがわかる。
【0044】特に、これらの回路が複数個存在するとき
には、電流I0が増えて電圧降下も大きくなるが、本発
明では理想状態からずれるようなことがない。
【0045】一方、入力スイッチングレベル補正用の抵
抗をもたない(R21=0)である従来の入力バッファ
回路では、 VSN=I0R11+VSS=0.40(V)VSP=
VCC−I0R21=5.00(V)となり、スイッチ
ング電圧VTHは   VTH=(VSP+αVSN+αVTN+VTP)
/(α+1)=3.18(V)となる。このときの理想
的なスイッチング電圧VTH0はVTH0=2.98(
V)であり、スイッチング電圧VTHは理想的なスイッ
チング電圧VTH0からΔVTHだけずれた値となる。
【0046】 ΔVTH=αIR/(α+1)=0.2(V)図1(c
)に図1(b)の入力バッファ回路を一部変形した構成
を示す。この回路が図1(b)の回路といちじるしく異
なるところは、1段目の否定回路と、2段目〜4段目の
否定回路の構成にある。すなわち、QP1のソースが入
力スイッチングレベル補正用の抵抗R25を介して電源
電圧VCCに、また、QN1のソースが寄生抵抗R13
を介して接地電圧VSSにそれぞれ接続され、さらにQ
P2〜QP4のソースが電源電圧VCCに直接に接続さ
れ、かつQN2〜QN4のソースが寄生抵抗R11を介
して接地電圧VSSに接続されていることである。
【0047】この回路では、1段目の相補型MOSトラ
ンジスタQN1およびQP1は2段目〜4段目の相補型
トランジスタQN2〜QN4およびQP2〜QP4と独
立して電源電圧VCCおよび接地電圧VSSに接続され
ており、1段目の入力スイッチングレベルは入力スイッ
チングレベル補正用の抵抗R25によって安定するが、
2段目以降が従来の回路と同じ構成であるため、2段目
〜4段目で入力スイッチングレベルが変動することも考
えられる。 しかし、外部からの入力スイッチングレベルを決定する
のは1段目のQN1およびQP1であるため、2〜4段
目に関しては出力信号Bの出力電圧が他の回路に入力さ
れたときに誤動作を生じさせないものであればよい。
【0048】このため、相補型トランジスタQN1〜Q
N4およびQP1〜QP4の駆動能力がほぼ等しいとき
、寄生抵抗R13,R11の抵抗値の比を1:3とし、
図1(b)の回路と同じ目的で入力スイッチングレベル
補正用の抵抗R25を形成したとき、図1(b)の回路
と同程度の効果が得られる。寄生抵抗R13と同R11
の抵抗値の比をたとえば1:2のようにして、寄生抵抗
R13の値をできるだけ小さくすることによって、入力
スイッチングレベル補正用の抵抗R25がばらついても
理想的なスイッチング電圧からのずれを少なくすること
ができる。
【0049】以上のように1段目のQN1およびQP1
を独立させて寄生抵抗R13を流れる電流の絶対量を減
少させることが、入力スイッチングレベルの変動を少な
くし、誤動作をなくすためにはもっとも望ましい。すな
わち、実験的に図1(b)と図1(c)の両方の入力バ
ッファ回路を比べた場合、図1(c)の回路の方におい
てより理想的なスイッチング電圧が得られ、入力スイッ
チングレベルの変動が小さくなる。
【0050】設計上からも、図1(c)の回路を実現す
るためには、1段目の寄生抵抗R11,R13を作る必
要があるが、これらは配線によって生じるものであるか
ら、図1(b)の回路において寄生抵抗を生じた配線部
分と同じ部分を所望の値となるように寄生抵抗R11,
R13の二部分に分割し、それぞれについての寸法を決
めればよい。これによって、配線の全面積を広くする必
要性はない。
【0051】図2(a)は本発明の入力回路における第
2の実施例のブロック図である。第1の実施例と同じく
、入力バッファ回路1に入力信号Aが供給され、その信
号が入力バッファ回路1内部で処理される。処理された
信号は出力信号Bとして出力される。本実施例が第1の
実施例ともっとも異なるところは、接地電圧VSSが、
入力スイッチングレベル補正用の抵抗R22を介して、
ノードNVSS1で入力バッファ回路1と接続され、ま
た、電源電圧VCCが、寄生抵抗R12を介して、ノー
ドNVCC1で入力バッファ回路1と接続されたことで
ある。
【0052】この実施例における具体回路の一例を図2
(b)に示す。図において、Aは外部より入力される入
力信号、Bは入力バッファ回路から取り出された出力信
号である。QP1〜QP4はPMOST、QN1〜QN
4はNMOSTで、これらQP1およびQN1、QP2
およびQN2、QP3およびQN3、QP4およびQN
4はそれぞれ対をなし、各対において、ゲートが共通接
続され、かつPMOSTのドレインとNMOSTのソー
スとがそれぞれ接続されて、相補型トランジスタによる
否定回路が4段構成されている。そして、共通接続され
たゲートそれぞれが各段の入力端であり、各段のドレイ
ンとソースとの接続部が次段の出力端となる。1段目の
ゲートに入力信号Aが供給され、最終段となる4段目の
出力端から出力信号Bが取り出される。さらに、全PM
OSTのソースが共通接続され、寄生抵抗R12を介し
て電源電圧VCCに接続されている。さらに、全NMO
STのソースが共通接続され、入力スイッチングレベル
補正用の抵抗R22を介して接地電圧VSSに接続され
ている。
【0053】この回路は、上述から明らかなように、P
MOSTと電源電圧VCCとの間の配線距離が比較的長
く設計され、かつ、NMOSTと接地電圧VSSとの間
の配線距離が短く設計されている。このため、接地電圧
VSS側には配線による寄生抵抗がなく、電源電圧VC
C側に配線による寄生抵抗R12が存在する。
【0054】この回路において、PMOSTと電源電圧
VCCとの間に寄生抵抗R12が、また、NMOSTと
接地電圧VSSとの間に入力スイッチングレベル補正用
の抵抗R22がそれぞれ設けられているため、VSN,
VSPは各々次のように示される。
【0055】   VSN=I0R22+VSS          
                         
 ……(16)  VSP=VCC−I0R12   
                         
        ……(17)ただし、I0は抵抗を流
れる電流である。これらと(8)式から、そのスイッチ
ング電圧VTHが求められる。
【0056】   VTH=I0/(α+1)×(αR22−R12)
+VTH0        ……(18)ここで、R2
2,R12を   R22=R12/α              
                         
 ……(19)とすると、VTHとVTH0とは次の関
係になる。
【0057】   VTH=VTH0               
                         
      ……(20)  以上のように、接地電圧
VSSから入力バッファ回路までの配線距離が短くて寄
生抵抗が無視でき、電源電圧VCCと入力バッファ回路
までの配線距離が長くて寄生抵抗R12が生じている場
合には、入力スイッチングレベルの補正用抵抗を寄生抵
抗の抵抗値の1/α倍、すなわち1/(γN/γP)1
/2倍に設定することによって、回路のスイッチング電
圧VTHを理想状態のスイッチング電圧VTH0に一致
させることができ、寄生抵抗による入力スイッチングレ
ベルの変動をいちじるしく少なくすることができる。も
っとも望ましくは、R22=R12/αとなる入力スイ
ッチングレベル補正用の抵抗R22を挿入接続入するこ
とであるが、実用的には、入力レベルの値や寄生抵抗の
値に応じて、誤動作を生じない程度の値の抵抗を選んで
挿入接続してもよいのは言うまでもないことである。
【0058】具体的には、たとえば、寄生抵抗R12=
100(Ω)で、電源電圧VCC=5(V)、接地電圧
VSS=0(V)、α=1.1であるとき、回路を流れ
る電流I0はI0=4(mA)になる。そして、入力ス
イッチングレベル補正用の抵抗R22=R12/α=9
1(Ω)を接続すると、 VSN=I0R22+VSS=0.00(V)VSP=
VCC−I0R12=4.60(V)となり、スイッチ
ング電圧VTHは   VTH=(VSP+αVSN+αVTN+VTP)
/(α+1)=3.00(V)となって、理想的なスイ
ッチング電圧VTH0に一致する。
【0059】特に、これらの回路が複数個存在するとき
は、電流I0が増え、電圧降下も大きくなるが、この構
成の回路では理想状態からのずれを生じるおそれがきわ
めて少ない。
【0060】一方、入力スイッチングレベル補正用の抵
抗R22がR22=0(Ω)である従来の入力バッファ
回路では、 VSN=I0R22+VSS=0.00(V)VSP=
VCC−I0R12=4.60(V)となるため、スイ
ッチング電圧VTHは  VTH=(VSP+αVSN
+αVTN+VTP)/(α+1)=2.79(V)と
なる。このとき理想的なスイッチング電圧VTH0=3
.00(V)であるので、理想的なスイッチング電圧か
ら ΔVTH=αIR/(α+1)=0.21(V)だけず
れることになる。
【0061】この回路において、入力スイッチングレベ
ルの変動を少なくするために、接地電圧VSS側に入力
スイッチングレベル補正用の抵抗R22を接続したが、
これを寄生抵抗で実現しようとすると、配線の距離や、
配線の下または上に形成された膜の材質によってもその
特性が影響されることとなり、回路設計上の制約がきわ
めて大きくなって、実際的でない。よって、寄生抵抗R
12に対して入力のスイッチングレベルの変動を阻止す
る抵抗を付加接続することが重要となる。
【0062】図2(c)は図2(b)の回路を一部変形
した構成を示す。この回路が図2(b)の回路といちじ
るしく異なるところは、1段目の否定回路と、2段目〜
4段目の否定回路の構成である。すなわち、QP1のソ
ースが寄生抵抗R14を介して電源電圧VCCに、また
、QN1のソースが入力スイッチングレベル補正用の抵
抗R26を介して接地電圧VSSにそれぞれ接続され、
さらにQP2〜QP4のソースが寄生抵抗R12を介し
て電源電圧VCCに、また、QN2〜QN4のソースが
直接接地電圧VSSにそれぞれ接続されていることであ
る。
【0063】この回路では、1段目の相補型MOSトラ
ンジスタQN1,QP1の入力スイッチングレベルが入
力スイッチングレベル補正用の抵抗R26によって安定
するが、2段目以降の構成が従来の回路と同じであるた
め、2〜4段目の入力スイッチングレベルが変動するこ
とも考えられるが、外部からの入力スイッチングレベル
を決定するのは、1段目の相補型MOSトランジスタQ
N1,QP1であるので、2段目以降に関しては出力信
号Bの出力電圧レベルが他の回路に入力されたときに誤
動作しないものであればよい。
【0064】このため、相補型トランジスタQN1〜Q
N4,QP1〜QP4の駆動能力がほぼ等しいとすると
、寄生抵抗R14,R12を1:3に分割し、図2(b
)の回路におけると同じ目的で入力スイッチングレベル
補正用の抵抗R26を形成すると、図1(b)の回路と
同程度の効果があるが、寄生抵抗R14,R12の分割
比をたとえば1:2のようにして寄生抵抗R14の値を
できるだけ小さくすることで、入力スイッチングレベル
補正用の抵抗R26がばらついても理想的なスイッチン
グ電圧からのずれを少なくすることができる。
【0065】以上のように第1段目の相補型MOSトラ
ンジスタQN1,QP1を独立させて1段目の回路の寄
生抵抗R14を流れる電流の絶対量を減少させるが、入
力スイッチングレベルの変動を少なくし、回路の誤動作
をなくす上で非常に効果的である。すなわち、実験的に
図2(b)と図2(c)の両方の入力バッファ回路を比
べた場合、図2(c)の方がより理想値に近いスイッチ
ング電圧が得られ、入力スイッチングレベルの変動の少
ないことが確認された。
【0066】また、設計上からも、図2(c)の入力バ
ッファ回路を実現するためには、1段目の寄生抵抗R1
4を作る必要があるが、寄生抵抗R12,R14は配線
によってもたらされるものであるから、図2(b)の回
路における寄生抵抗と同じ配線部分が所望の値を生じさ
せるよう、寄生抵抗R12,R14の二部分に分割すれ
ばよい。これによる配線の全面積が顕著に増大するよう
なことはない。
【0067】図3(a)は、本発明の第3の実施例のブ
ロック図である。この入力バファ回路は、図1および図
2の構成を組み合わせて構成をしており、配線の寄生抵
抗R11と入力スイッチングレベル補正用の抵抗R24
とを介して、接地電圧VSSがノードNVSS1で接続
され、寄生抵抗R12と入力スイッチングレベル補正用
の抵抗R23を介して、電源電圧VCCがノードNVC
C1で接続されている。
【0068】この実施例の具体的な回路構成を図3(b
)に示す。図から明らかなように、この回路は、PMO
STQP1〜QP4のソースが、寄生抵抗R12と入力
スイッチングレベル補正用の抵抗R23とを介して電源
電圧VCCに、また、NMOSTであるQN1〜QN4
のソースが入力スイッチングレベル補正用の抵抗R22
と寄生抵抗R11とを介して接地電圧VSSにそれぞれ
接続されている点で、図1および図2の(a)に示した
回路といちじるしく異なっている。すなわち、この回路
では、PMOSTと電源電圧VCCとの間の配線距離、
およびNMOSTと接地電圧VSSとの間の配線距離が
それぞれ長く設計されて、接地電圧VSS側の配線、電
源電圧VCC側の配線それぞれによって寄生抵抗R11
,R12が形成されている。このような回路構成によれ
ば、図1や図2の(a)に示した入力バッファ回路に比
べると、設計の自由度が高くなる。
【0069】抵抗R12および同R23、抵抗R11お
よび同R24をすべて寄生抵抗で実現することも考えら
れるが、その場合には配線の距離や、配線の下または上
に形成された膜の材質によっても抵抗値が影響されるこ
ととなり、回路設計上の制約が非常に大きくなり、実際
的でない。
【0070】この回路におけるVSN,VSPは各々次
のように表わされる。   VSN=I0(R11+R24)+VSS    
                    ……(21
)  VSP=VCC−I0(R12+R23)   
                     ……(2
2)ただし、I0は抵抗を流れる電流である。これから
スイッチング電圧VTHは、   VTH=I0/(α+1)×{α(R11+R24
)−(R12+R23)}  +VTH0      
                         
                   ……(23)
となる。これより、   R12+R23=α(R11+R24)     
                ……(24)なる関
係となる入力スイッチングレベル補正用抵抗R23,同
R24を挿入接続することで、 VTH=VTH0 となる。
【0071】以上のように、接地電圧VSSから入力バ
ッファ回路までの配線抵抗や、電源電圧VCCから入力
バッファ回路までの配線抵抗が無視できない回路構成で
ある場合には、電源電圧VCC側に接続された入力スイ
ッチングレベル補正用の抵抗R23と寄生抵抗R12の
抵抗値の和を、入力スイッチングレベルの補正用抵抗R
24と寄生抵抗R11の和の抵抗値のα倍すなわち(γ
N/γP)1/2倍に設定することで、回路のスイッチ
ング電圧VTHが理想状態のスイッチング電圧VTH0
を等しくすることができ、寄生抵抗R11,同R12に
よる入力スイッチングレベルの変動を少なくすることが
できる。もっとも望ましくは、R12+R23=α(R
11+R24)となる抵抗R23,同R24を入力スイ
ッチングレベル補正用として挿入接続することであるが
、実用的には誤動作を生じない程度の値の抵抗を入力ス
イッチングレベル補正用としてそれぞれ挿入接続しても
よい。
【0072】なお、従来のように寄生抵抗のみで上記抵
抗を形成した場合には、スイッチング電圧VTHが理想
的なスイッチング電圧VTH0よりΔVTH=αI0(
R11+R24)−I0(R12+R23)/(α+1
)だけシフトすることになる。
【0073】図3(c)は図3(a)の回路を一部変形
した構成を示す。この回路が図3(b)の回路といちじ
るしく異なるところは、1段目の否定回路と、2段目〜
4段目の否定回路の構成にある。すなわち、QP1のソ
ースが入力スイッチングレベル補正用の抵抗R27と寄
生抵抗R14とを介して電源電圧VCCに、また、QN
1のソースが入力スイッチングレベル補正用の抵抗R2
8と寄生抵抗R13とを介して接地電圧VSSにそれぞ
れ接続され、さらにQP2〜QP4のソースが寄生抵抗
R12を介して電源電圧VCCに、また、QN2〜QN
4のソースが寄生抵抗R11を介して接地電圧VSSに
それぞれ接続されていることである。
【0074】この回路では、1段目の相補型MOSトラ
ンジスタQN1およびQP1が、2段目以降の相補型ト
ランジスタQN2〜QN4およびQP2〜QP4から独
立して電源電圧VCCおよび接地電圧VSSに接続され
ているので、1段目の入力スイッチングレベルが入力ス
イッチングレベル補正用の抵抗R23,R24によって
安定する。2段目以降については、従来の回路と同じ構
成であるため、それらの入力スイッチングレベルが変動
することも考えられるが、外部からの入力スイッチング
レベルを決定するのは1段目のQN1およびQP1であ
り、2〜4段目に関しては、出力信号Bの出力電圧が他
の回路に供給されたときに、それを誤動作させなければ
よい。
【0075】このため、相補型トランジスタQN1〜Q
N4、QP1〜QP4の駆動能力がほぼ等しいとき、寄
生抵抗R13と同R11、寄生抵抗R14と同R12と
をそれぞれ1:3に分割し、図3(b)の回路と同じ目
的で入力スイッチングレベル補正用の抵抗R27,R2
8を形成すると、図3(b)の回路と同程度の効果があ
るが、寄生抵抗R13と同R11、寄生抵抗R14と同
R12との分割比をたとえば1:2というようにして、
寄生抵抗R13,R14の値をできるだけ小さくするこ
とにより、入力スイッチングレベル補正用の抵抗R27
,R28の値がばらついても、理想値からのスイッチン
グ電圧のずれを少なくすることができる。
【0076】以上のように1段目の相補型MOSトラン
ジスタQN1,QP1を独立させて、1段目の回路の寄
生抵抗R13,R14を流れる電流の絶対量を減少させ
ることが、入力スイッチングレベルの変動を少なくし、
回路の誤動作をなくす上でもっとも効果的である。すな
わち、実験的に図3(b)と図3(c)の両方の入力バ
ッファ回路を比べた場合、図3(c)の方がより理想的
なスイッチング電圧が得られ、入力スイッチングレベル
の変動が小さいことが確認された。
【0077】回路設計上からも、図3(c)の回路を実
現するためには1段目の寄生抵抗R13,R14を作る
必要があるが、寄生抵抗R11〜R14は配線によって
もたらされるものであるから、図3(b)の回路におけ
る寄生抵抗部分と同じ配線部分を、所望の抵抗値となる
よう、寄生抵抗R11と同R12、寄生抵抗R13と同
R14とにそれぞれ分割すればよい。このとき、配線部
分の全面積を実質的に広げる必要性はない。
【0078】図4(a)は本発明の入力バッファ回路の
第4の実施例の構成を示す。この回路は、図1〜図3に
おけるブロック図の入力バッファ回路部分である。すな
わち、入力バッファ回路に接続された寄生抵抗や入力ス
イッチングレベル補正用の抵抗については図示していず
、それらの接続方法には、図1〜図3の各(a),(b
)の6タイプがある。
【0079】図において、Aは外部より入力される入力
信号、Bは入力バッファ回路から取り出された出力信号
である。QP1〜QP6はPMOST、QN1〜QN6
はNMOSTである。QP4〜QP6のドレインはノー
ドNVCC1に共通接続されている。また、QN4〜Q
N6のソースはノードNVSS1に共通接続されている
【0080】入力信号Aは、4つのMOS型トランジス
タQP1,QP2,QN1,QN2のゲートに接続され
ている。QP1のドレインはQP2のソースとQP3の
ソースにそれぞれ接続され、QN2のソースはQN1の
ドレインとQN3のソースに接続されている。QP2お
よびQN2、QP3およびQN3、QP4およびQN4
、QP5およびQN5、QP6およびQN6は、それぞ
れドレイン同士が接続された相補型MOSトランジスタ
を構成している。QP1のソースはQP4〜QP6のソ
ースとともにノードNVCC1に接続され、QN1のソ
ースはQN4〜QN6のソースとともにノードNVSS
1に接続されている。 また、QP2およびQN2のドレインが、QP4および
QN4のドレインに接続され、さらにQP4およびQN
4のゲートとも接続されている。QP3およびQN3の
ゲートは、QP4およびQN4のドレインと、QP5お
よびQN5のドレインとに接続されている。QP5およ
びQN5のドレインはQP6およびQN6のゲートに接
続され、QP6およびQN6のドレインは出力信号Bに
接続されている。
【0081】これから明らかなように、入力信号AはQ
P1〜QP3とQN1〜QN3を通して処理され、その
出力がQP4,QN4のゲートに供給される。さらにQ
P4,QN4のドレイン電圧がQP3,QN3のゲート
にフィードバックされる。
【0082】この入力バッファ回路では、QP1〜QP
3およびQN1〜QN3によって構成される部分がヒス
テリシス特性をもつ。すなわち、入力信号Aが“L”か
ら“H”に遷移するとき、入力信号Aが“L”のときに
QP1〜QP3が導通状態で、QN1〜QN3が不導通
状態になるため、入力スイッチングレベルが“L”側へ
シフトすることになる。また、入力信号Aが“H”のと
きにはQP1〜QP3が不導通状態で、QN1〜QN3
が導通状態になるため、入力スイッチングレベルが“H
”側へシフトする。このため、入力信号Aの入力スイッ
チングレベルが中間電位であっても、出力される出力信
号Bが“L”または“H”のいずれか一方に確定しやす
くなる。この構成によって、図1〜図3の各(b),(
c)の回路に流れる電流も少なくなり、入力スイッチン
グレベルが安定する。
【0083】図4(b)は、本発明の入力バッファ回路
の第5の実施例を示す。この回路は、図1〜図3の(c
)におけるブロック図の入力バッファ回路部分に関する
ものである。すなわち、入力バッファ回路に接続された
寄生抵抗や入力スイッチングレベル補正用の抵抗につい
ては図示していず、図4に示した入力バッファ回路に接
続される寄生抵抗および入力スイッチングレベル補正用
の抵抗の接続方法には図1〜図3の(c)の3タイプが
ある。
【0084】図において、Aは外部より入力される入力
信号、Bは入力バッファ回路から取り出された出力信号
である。QP1〜QP6はPMOST、QN1〜QN6
はNMOSTである。QP1のソースはノードNVCC
1に、また、QN1のソースはノードNVSS1にそれ
ぞれ接続されている。QP4〜QP6のソースはともに
ノードNVCC2に、また、QN4〜QN6のソースは
ともにノードNVSS2にそれぞれ接続されている。
【0085】入力信号Aは4つのMOS型トランジスタ
QP1,QP2,QN1,QN2のゲートに接続されて
いる。QP1のドレインがQP2のソースとQP3のソ
ースとに接続され、QN1のドレインがQN2のソース
とQN3のソースとに接続されている。さらにQP2と
QN2、QP3とQN3は、ドレイン同士が接続されて
、相補型MOSトランジスタをそれぞれ構成している。 QP4とQN4、QP5とQN5、QP6とQN6は、
それぞれドレイン同士,ゲート同士が接続されて、相補
型MOSトランジスタを構成し、前段のドレイン出力が
次段のゲートに供給されるよう接続されている。
【0086】このように入力信号Aは、QP1〜QP3
とQN1〜QN3を通して処理され、その出力がQP4
,QN4のゲートに入力される。さらにQP4,QN4
のドレインの電圧がQP3,QN3のゲートにフィード
バックするように構成されている。QP4,QN4のド
レインより出力された信号は、QP5とQN5とで構成
された相補型MOSトランジスタのゲート電極に入力さ
れ、QP5,QN5のドレインから出力された信号はQ
P6,QN6の各ゲート電極に入力され、QP6,QN
6のドレインより出力信号Bが取り出される。
【0087】この入力バッファ回路では、QP1〜QP
3およびQN1〜QN3によって構成される部分がヒス
テリシス特性をもつ。すなわち、入力信号Aが“L”か
ら“H”に遷移するとき、入力信号Aが“L”のときに
は、QP1〜QP3が導通状態で、QN1〜QN3が不
導通状態であるため、入力スイッチングレベルは“L”
側へシフトすることになる。また、 入力信号Aが“H
”のときには、QP1〜QP3が不導通状態で、QN1
〜QN3が導通状態であるため、入力スイッチングレベ
ルは“H”側へシフトすることになる。このため、入力
信号Aの入力スイッチングレベルが中間電位であっても
出力されてくる出力信号Bを“L”または“H”のどち
らかに確定しやすくなる。この構成によって、図1(c
)と図2(c)の回路に流れる電流も少なくなり入力ス
イッチングレベルが安定する。
【0088】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の入力バッ
ファ回路を用いることでスイッチングレベル変動の少な
い入力信号を得ることができ、さらに電源電圧間に流れ
る電流が低減できる。また、この入力バッファ回路を用
いることで後段の回路を含めた全システムが安定した動
作をさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の入力バッファ回路の第1の実
施例のブロック図 (b)は本実施例における具体回路の一例を示す回路図
(c)は本実施例における具体回路の他の例を示す回路
【図2】(a)は本発明の入力バッファ回路の第2の実
施例のブロック図 (b)は本実施例における具体回路の一例を示す回路図
(c)は本実施例における具体回路の他の例を示す回路
【図3】(a)は本発明の入力バッファ回路の第3の実
施例のブロック図 (b)は本実施例における具体回路の一例を示す回路図
(c)は本実施例における具体回路の他の例を示す回路
【図4】(a)は本発明の入力バッファ回路の第4の実
施例の回路図 (b)は本発明の入力バッファ回路の第5の実施例の回
路図
【図5】(a)は入力バッファ回路の第1の従来例の回
路図 (b)は同じく第2の従来例の回路図
【図6】(a)は入力バッファ回路の第3の従来例の回
路図 (b)は同じく第4の従来例の回路図
【符号の説明】
1  入力バッファ回路 A  入力信号 B  出力信号 QP1  PチャネルMOS型トランジスタQP2  
PチャネルMOS型トランジスタQP3  Pチャネル
MOS型トランジスタQP4  PチャネルMOS型ト
ランジスタQP5  PチャネルMOS型トランジスタ
QP6  PチャネルMOS型トランジスタQN1  
NチャネルMOS型トランジスタQN2  Nチャネル
MOS型トランジスタQN3  NチャネルMOS型ト
ランジスタQN4  NチャネルMOS型トランジスタ
QN5  NチャネルMOS型トランジスタQN6  
NチャネルMOS型トランジスタR11  寄生抵抗 R12  寄生抵抗 R13  寄生抵抗 R14  寄生抵抗 R21  入力スイッチングレベル補正用抵抗R22 
 入力スイッチングレベル補正用抵抗R23  入力ス
イッチングレベル補正用抵抗R24  入力スイッチン
グレベル補正用抵抗R25  入力スイッチングレベル
補正用抵抗R26  入力スイッチングレベル補正用抵
抗R27  入力スイッチングレベル補正用抵抗R28
  入力スイッチングレベル補正用抵抗VCC  電源
電圧 VSS  接地電圧 NVCC1  ノード NVCC2  ノード NVSS1  ノード NVSS2  ノード

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】MOSトランジスタで構成された第1の回
    路と、前記第1の回路の一導電型のトランジスタに接続
    された第1の抵抗と、前記第1の回路の逆導電型トラン
    ジスタに接続された第2の抵抗とを備え、前記第1の抵
    抗の抵抗値をR1とし、前記第2の抵抗の抵抗値をR2
    としたとき、両抵抗値の関係がR1=αR2またはR1
    =R2/α(α:定数)である入力バッファ回路。
  2. 【請求項2】MOSトランジスタで構成された第1の回
    路と、前記第1の回路の一導電型のトランジスタに接続
    された第1の抵抗と、前記第1の回路の1段目の一導電
    型のトランジスタに接続された第2の抵抗と、前記第1
    の回路の1段目の逆導電型のトランジスタに接続された
    第3の抵抗とを備え、前記1段目のトランジスタで構成
    される第2の回路を流れる電流が前記第1の抵抗が接続
    された第3の回路を流れる電流より少ない入力バッファ
    回路。
  3. 【請求項3】MOSトランジスタで構成された第1の回
    路と、前記第1の回路の一導電型のトランジスタに接続
    された第1の抵抗と、前記第1の抵抗に直列に接続され
    た第2の抵抗と、前記第1の回路の1段目の逆導電型の
    トランジスタに接続された第3の抵抗と、前記第3の抵
    抗に接続された第4の抵抗とを備え、前記第1の抵抗の
    抵抗値と前記第2の抵抗の抵抗値の和が、前記第3の抵
    抗の抵抗値と前記第4の抵抗の抵抗値の和の定数倍であ
    る入力バッファ回路。
  4. 【請求項4】MOSトランジスタで構成された第1の回
    路と、前記第1の回路の一導電型のトランジスタに接続
    された第1の抵抗と、前記第1の回路の逆導電型のトラ
    ンジスタに接続された第2の抵抗と、前記第1の回路の
    1段目の一導電型のトランジスタに接続された第3の抵
    抗と、前記第3の抵抗に直列に接続された第4の抵抗と
    、前記第1の回路の1段目の逆導電型のトランジスタに
    接続された第5の抵抗と、前記第5の抵抗に直列に接続
    された第6の抵抗とを備え、前記1段目のトランジスタ
    で構成される第2の回路を流れる電流が前記第1の抵抗
    と前記第2の抵抗が接続された第3の回路を流れる電流
    より少ない入力バッファ回路。
  5. 【請求項5】第1の回路がヒステリシス特性を持つ回路
    である請求項1〜4のいずれかに記載の入力バッファ回
    路。
  6. 【請求項6】第1の抵抗または第2の抵抗のいずれか一
    方が寄生抵抗である請求項1または請求項5に記載の入
    力バッファ回路。
  7. 【請求項7】第1の抵抗と第2の抵抗がいずれも寄生抵
    抗である請求項2または請求項5に記載の入力バッファ
    回路。
  8. 【請求項8】第1の抵抗または第2の抵抗のいずれか一
    方が寄生抵抗であり、かつ前記第3の抵抗または第4の
    抵抗のいずれか一方が寄生抵抗である請求項3または請
    求項5に記載の入力バッファ回路。
  9. 【請求項9】第1の抵抗と第2の抵抗が寄生抵抗であり
    、前記第3の抵抗または第4の抵抗のいずれか一方が寄
    生抵抗であり、かつ前記第5の抵抗または第6の抵抗の
    いずれか一方が寄生抵抗である請求項4または請求項5
    に記載の入力バッファ回路。
  10. 【請求項10】寄生抵抗以外の抵抗が配線の面積を変え
    ることによって実現された請求項6〜請求項9のいずれ
    かに記載の入力バッファ回路。
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JP (1) JPH04266217A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6481412A (en) * 1987-09-24 1989-03-27 Hitachi Ltd Input buffer circuit
JPH022209A (ja) * 1987-11-30 1990-01-08 Texas Instr Inc <Ti> 論理ドライバ
JPH02124624A (ja) * 1988-07-04 1990-05-11 Toshiba Corp インバータ回路及び該回路を用いたチョッパ型コンパレータ回路
JPH02224524A (ja) * 1989-02-27 1990-09-06 Nec Corp 半導体集積装置用入力バッファ

Patent Citations (4)

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