JPH0426603Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、各種の扉に装着された錠本体の施解
錠操作により昇降させられる施錠杆の遊端を、不
動の部材に設けた係合孔に係合離脱させることに
より、施解錠するようにした装置に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

この種の施錠装置は、従来は、錠本体の施解錠
操作により昇降させられる横向きの駆動板の先端
に、施錠杆の基端を、溶接等の手段により固着し
ていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従つて、施錠杆の遊端の上下方向の高さが一定
であり、扉の製作や取付時、あるいは錠取付時の
寸法精度の若干の狂いが、長期使用による各部材
の摩耗により、施錠材と係合孔の係合の深さや、
施錠杆の軸線が、係合孔の中心よりずれて、施解
錠に支障を生じることがある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、錠本体の施解錠操作により昇降させ
られる昇降体の先端に、側方を向き、かつ遊端に
通孔が穿設された駆動板を固着し、扉に上下方向
を向いて昇降自在に支持した施錠杆の基端部を、
上記通孔に遊嵌するとともに、施錠杆の基端部
に、駆動板の遊端の上下両面に重合する上下１対
の弾性体と、各弾性体に重合する上下１対の支持
筒を嵌合し、各支持筒に螺挿したビスを螺締する
ことにより、施錠杆を駆動板に固定して、施錠杆
の高さを調節可能とすることにより、上述の問題
点の解決を図つたものである。

〔作用〕

本考案によれば、支持筒により支持される施錠
杆の位置を調節することにより、施錠杆の高さを
調節しうるので、また、施錠杆が弾性材を介して
駆動板に固定され、施錠杆が若干傾動しうるの
で、上述のような施解錠時の支障が解消される。

さらに、弾性体が、施解錠時の各部材の衝撃を
吸収するので、施解錠動作が、静粛かつ円滑とな
る。

〔実施例〕 第１図において、１は固定間仕切パネル、２は
扉、３は、扉２の左側面（以下方向は図面につい
ていう。）に装着された緩衝材である。

扉２の左内部には、左方の縦枠杆４に、ブラケ
ツト５を介して、錠本体６が固着され、錠本体６
の上面からは、施解錠操作により昇降させられる
昇降体７が突出している。

昇降体７の上面にし、左方を向き、かつ縦枠体
４に昇降自在に突入する駆動板８が固着され、第
２図に示すように、駆動板８の左端には、通孔９
が穿設されている。

通孔９には、上下方向を向いて、縦枠杆４に固
着された案内板１０と、扉２の上面左部に固着さ
れた振止板１１により、昇降自在に支持された施
錠杆１２の基端部たる下部が遊嵌している。

施錠杆１２の基端部には、駆動板８の上面と下
面に重合する、ゴム等よりなる上下１対の環状弾
性体１３と、各弾性体１３の外側に重合する短寸
の上下１対の支持筒１４が遊嵌され、施錠杆１２
は、支持筒１４に直径方向に向けて穿設された螺
孔１５に螺合したビス１６により、駆動板８に固
定されている。

従つて、ビス１６を弛めて、施錠杆１２におけ
る支持筒１４の支持位置を変えることにより、施
錠杆１２の高さを、任意に調節することができ、
また施錠杆１２は、弾性体１３により、若干傾動
することができる。

第１図は、扉２を閉じて施錠した状態を示すも
ので、錠本体６の施錠操作により上昇した施錠杆
１２の遊端たる上端が、間仕切パネル１の上面に
固着された係止片１７の係合孔１８に係合してロ
ツクされ、また、錠本体６の解錠操作により、施
錠杆１２を下降させれば、引開けることができ
る。

なお、上述の施錠装置は、前後に開閉するドア
ー等にも、効果的に適用することができる。

〔考案の効果〕

上述のように本考案によれば、施錠杆の高さ
を、随時任意に調節することができ、かつ施錠杆
が若干傾動しうるので、扉等の製作時、あるいは
錠取付時に、寸法精度の若干の狂いがあつても、
また長期使用により各部材が摩耗しても、これら
の各事態に対応して、扉等を支障なく施解錠する
ことができる。

また、弾性体が、施解錠時の各部材の衝撃を吸
収するので、静粛かつ円滑に施解錠をすることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案を適用した扉の縦断正面図、
第２図は、施錠杆取り付け部の拡大分解斜視図で
ある。 １……固定間仕切パネル、２……扉、３……緩
衝材、４……縦枠杆、５……ブラケツト、６……
錠本体、７……昇降体、８……駆動板、９……通
孔、１０……案内板、１１……振止板、１２……
施錠杆、１３……弾性体、１４……支持筒、１５
……螺孔、１６……ビス、１７……係止片、１８
……係合孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 扉の適所に装着した錠本体の施解錠操作により
   昇降させられる昇降体の先端に、側方を向き、か
   つ遊端に通孔が穿設された駆動板を固着し、扉に
   上下方向を向いて昇降自在に支持した施錠杆の基
   端部を、上記通孔に遊嵌するとともに、施錠杆の
   基端部に、駆動板の遊端の上下両面に重合する上
   下１対の弾性体と、各弾性体に重合する上下１対
   の支持筒を嵌合し、各支持筒に螺挿したビスを螺
   締することにより、施錠杆を駆動板に固定し、か
   つ錠本体の施解錠操作によつて昇降させられる施
   錠杆の遊端が、不動の係合孔に係合離脱するよう
   にしてなる扉の施錠装置。