JPH04265708A - バインダー用発泡スチロール粉体及び該粉体の搬送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は廃材あるいは不要となっ
た発泡スチロール材を複合材用バインダーとして利用す
るための発泡スチロール粉体及び該粉体の搬送方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術・課題】発泡スチロール材は断熱、梱包用
などに広く利用されている材料であるが、不要となった
り、廃材になった場合には処理しにくく、また、再利用
もあまり進んでいない。

【０００３】発泡スチロール材は周知の通り非常に軽量
ではあるが、嵩高である。従って、廃材等不要となった
スチロール材を再利用しようとした場合、輸送経費が掛
かるという問題点がある。

【０００４】また、単に粉末化しただけの発泡スチロー
ル材をそのままバインダーとし、他の補強物質、充填物
質と混合し、圧縮加熱して成形体を得ても、嵩比重の差
異により不均一になり、気泡を生じ易いなどの問題点が
ある。

【０００５】従って、本発明の目的は、廃材、不要とな
った発泡スチロールを各種成形体用のバインダーとして
再利用することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】即ち、本発明は多数の歯
を備える回転ドラムを有する粉砕装置によりせん断粉砕
された発泡スチロール粉体であって、該発泡スチロール
粉体が目開き１ｍｍのふるいを６０％以上通過し、かつ
目開き６．７３ｍｍのふるいを１００％通過する寸法に
あることを特徴とするバインダー用発泡スチロール粉体
に係る。

【０００７】更に、本発明は上記バインダー用発泡スチ
ロール粉体を圧縮して発泡スチロール成形体とすること
を特徴とするバインダー用発泡スチロール粉体の搬送方
法に係る。

【０００８】

【作用】本発明のバインダー用発泡スチロール粉体の原
料となる発泡スチロール材は断熱材、梱包材等に使用さ
れている慣用の発泡スチロール材であれば特に限定され
るものではなく、どのような形態のものでもよい。

【０００９】本発明のバインダー用発泡スチロール粉体
は上述のような発泡スチロール材を多数の歯を備える回
転ドラムを有する粉砕装置によりせん断粉砕することが
できる。本発明のバインダー用発泡スチロール粉体はこ
の粉砕工程により目開き１ｍｍのふるいを６０％以上通
過し、かつ目開き６．７３ｍｍのふるいを１００％通過
する寸法にまでせん断粉砕される。得られたバインダー
用発泡スチロール粉体は不定形状であり、成形体を製造
する際、原料の混合工程において均一に混合することが
でき、また、成形工程において、混合原料の均一性が十
分保持されるため、均一な成形体を得ることができる。

【００１０】本発明のバインダー用発泡スチロール粉体
の寸法が上記範囲を超えると、スチロール粉体の反発力
が増大し、また、スチロール粉体の比表面積が小さくな
るので、粉体間のからみあいが少なくなる。従って、搬
送の際に圧縮梱包しにくく、また、バインダーとして使
用する際には溶融した発泡スチロールが好ましくない孔
を生じ易くなる。

【００１１】上述のようにして得られた本発明のバイン
ダー用発泡スチロール粉体は圧縮することにより容易に
搬送することができる。例えば本発明のバインダー用発
泡スチロール粉体を１５ｋｇ／ｃｍ２で圧縮すれば、容
積を約１／１０程度にまで低減することができるため、
搬送に好適である。なお、圧縮された発泡スチロール成
形体は粉砕機、混合機等によりほぐすことにより容易に
元の発泡スチロール粉体に戻り、バインダーとして使用
することができる。

【００１２】

【実施例】実施例１ およそ５〜２０ｃｍ角程度に粗砕した発泡スチロール材
を、ドラム径５００ｍｍ、ドラム有効長９００ｍｍ、ド
ラム上に刃状の多数の歯を有するドラムを約１０００ｒ
ｐｍで回転させ、ホッパーを介して送り込み、せん断粉
砕した。

【００１３】この処理により得られた発泡スチロール粉
体は、目開き１ｍｍのふるいを８１％通過し、かつ目開
き６．７３ｍｍのふるいを１００％通過する寸法を有す
るものであった。

【００１４】得られた発泡スチロール粉体の粒子構造を
図１の顕微鏡写真に示す。図１の顕微鏡写真からも明ら
かなように、本発明の発泡スチロール粉体は球状ではな
く、無数の枝が出ているような形状をしているため、バ
インダーとして他の成分と混合した場合に、枝が他の成
分に絡み付き均一に混合することができる。

【００１５】実施例２ 実施例１で得られた発泡スチロール粉体を圧縮装置を用
いて１５ｋｇ／ｃｍ２で圧縮したところ、搬送に適した
成形体となり、容積も約１／１０程度にまで低減した。

【００１６】なお、得られた搬送用成形体を実施例１で
用いた装置を３００ｒｐｍで回転させて処理したところ
元の発泡スチロール粉体に戻った。得られた発泡スチロ
ール粉体の粒子構造を図２の顕微鏡写真に示す。図２の
顕微鏡写真からも明らかなように搬送用成形体をほぐす
ことにより得られた発泡スチロール粉体は実施例１の粉
体と差異はなく、バインダーとして好適に使用できるも
のであった。

【００１７】

【発明の効果】本発明により、現在廃棄処理が問題とな
っている発泡スチロール容器等を建材、成形体等のバイ
ンダーとして有効に再利用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１で得られた発泡スチロール粉体の粒子
構造を示す顕微鏡写真である。

【図２】実施例２で得られた発泡スチロール粉体の粒子
構造を示す顕微鏡写真である。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　多数の歯を備える回転ドラムを有する
   粉砕装置によりせん断粉砕された発泡スチロール粉体で
   あって、該発泡スチロール粉体が目開き１ｍｍのふるい
   を６０％以上通過し、かつ目開き６．７３ｍｍのふるい
   を１００％通過する寸法にあることを特徴とするバイン
   ダー用発泡スチロール粉体。
2. 【請求項２】　　請求項１の発泡スチロール粉体を圧縮
   して発泡スチロール成形体とすることを特徴とするバイ
   ンダー用発泡スチロール粉体の搬送方法。