JPH04265494A - シロッコ形送風機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば冷風を送風して
機器の冷却に使用するシロッコ形送風機に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の送風機の構成を図９および図１
０に示す。符号１は円板状の主板で、この主板１の片面
側にリング状の側板２が対向配置し、この側板２と主板
１との間の外周部に、その周方向に沿って均等的に複数
の送風羽根３…が架設され、これにより一体的な扇車４
が構成されている。

【０００３】そして主板１の中心部がモータ５のシャフ
ト６にナット７を介して締着固定され、また側板２の中
央の開口部に対向して扇車４と別個に案内板８が設けら
れている。

【０００４】このような状態において、モータ５の起動
に応じてシャフト６と一体に扇車４が図１０における白
抜矢印の方向に回転し、この回転により各送風羽根３…
を介して扇車４内の空気が冷風としてその外周側に勢い
よく吐出されるとともに、案内板８の内側を通して外部
の空気が扇車４内に順次流入する。そして扇車４の外周
側に吐出した空気により例えば所定の機器が冷却される
。なお、扇車４の外周側には、冷風を有効に機器に当て
るために必要に応じてその案内用のケーシングが設けら
れる。

【０００５】また送風羽根３…は、空気の吐出性能を最
大限発揮させるために、断面が円弧状に形成され、その
円弧の中心が扇車４の回転方向側となるように配設され
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところがこのような従
来の送風機においては、図１１に示すように、案内板８
の内側から扇車４内に流入する空気中に塵埃や綿ぼこり
などの異物ａが混入していると、空気は実線で示すよう
に扇車４内に流入した直後にその外周側に向きを変える
が、しかしながら異物ａはその慣性力により破線で示す
ようにほぼ直進し、主板１に近寄ってから外周側に向き
を変えて送風羽根３…の配置側に移動し、このため送風
羽根３…の内側で主板１に隣接する偏った部分にその異
物ａが付着してしまう。

【０００７】このようにして不特定の送風羽根３…の内
側の偏った部分に不均一に異物ａが付着して徐々に堆積
し、これにより扇車４の回転バランスが崩れ、この結果
、扇車４が振動して大きな騒音が発生したり、モータ５
や扇車４の損傷や破損を招いてしまうという問題があっ
た。

【０００８】本発明はこのような点に着目してなされた
もので、その目的とするところは、異物の付着を防止し
て扇車を常にバランスよく回転させることができるシロ
ッコ形送風機を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するために、円板状の主板の片面側にリング状の
側板を配置し、これら主板と側板との間の外周部に、そ
の周方向に沿って複数の送風羽根を均等的に設けて扇車
を構成し、この扇車の回転により扇車の内部に空気を流
入させるとともに、この空気を前記各送風羽根を介して
扇車の外周側に送風するものにおいて、前記主板の片面
側に該主板に近寄って対向するリング状の仕切板を設け
、この仕切板と前記側板との間の外周部に前記送風羽根
を位置させ、さらに前記仕切板と主板との間の外周部に
、外端縁が扇車の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状
態に配置する複数の押出し羽根を、その周方向に沿って
均等的に設けるようにしたものである。

【００１０】

【作用】扇車内に流入する空気中に塵埃や綿ぼこりなど
の異物が混入していると、空気は扇車内に流入した直後
にその外周側に向きを変え、各送風羽根により扇車の外
周側に吐出される。これに対し、異物はその慣性力によ
りほぼ直進し、主板に近寄ってから外周側に向きを変え
て押出し羽根の配置側に移動する。

【００１１】ここで、各押出し羽根はその外端縁が扇車
の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状態に設けられて
いるから、異物がこれら押出し羽根により強制的に扇車
の外周側に押出され、したがって押出し羽根に付着して
残るようなことがない。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例について図１ないし図
８を参照して説明する。なお、従来の構成と対応する部
分には同一の符号を付してその説明を省略する。

【００１３】図１ないし図４に第１の実施例を示し、主
板１の片面側には、この主板１に近寄って一定の間隔で
対向する仕切板１０が設けられている。この仕切板１０
は中央部に開口１１を有するリング状に形成されている
。

【００１４】仕切板１０と側板２との間の外周部には、
その周方向に沿って均等的に従来と同様の複数の送風羽
根３…が架設されている。そして仕切板１０と主板１と
の間の外周部には、前記送風羽根３…とほぼ同列的に複
数の押出し羽根１２…が架設されている。

【００１５】前記各送風羽根３…は、それぞれ断面が円
弧状でその円弧の中心が扇車４の回転方向側となるよう
に設けられているが、主板１と仕切板１０との間に設け
られた各押出し羽根１２…は、それぞれ平板状で、その
外端縁が扇車４の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状
態に設けられている。

【００１６】このような構成においては、案内板８の内
側から扇車４内に流入する空気中に塵埃や綿ぼこりなど
の異物ａが混入していると、空気は図３中に実線で示す
ように扇車４内に流入した直後にその外周側に向きを変
え、各送風羽根３…により扇車４の外周側に送風される
。

【００１７】これに対し、異物ａはその慣性力により破
線で示すようにほぼ直進し、主板１に近寄ってから外周
側に向きを変えて押出し羽根１２…の配置側に移動する
。ここで、押出し羽根１２…は平板状で、その外端縁が
扇車４の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状態に設け
られているから、異物ａは図４に示すようにこれら押出
し羽根１２…により強制的に扇車４の外周側に押出され
、押出し羽根１２…に付着して残るようなことがない。

【００１８】ところで扇車４の外周側に、図３中に鎖線
で示すようにケーシング１５を設け、このケーシング１
５内を仕切板１６で仕切り、送風羽根３…を介して吐出
された空気と、押出し羽根１２…を介して押し出された
異物ａとを分離してその所要の空気のみを冷却風として
所定の機器の周辺などに案内するようにすればより好ま
しい。勿論、塵埃や綿ぼこりなどの異物を許容する機器
などの冷却に当っては、前記仕切板１６を省略すること
も可能である。

【００１９】図５に第２の実施例を示し、この実施例に
おいては、押出し羽根１２が扇車４の反回転方向側に中
心をもつ円弧状に湾曲するとともに、外端縁が扇車４の
回転方向の反対側に向って傾く傾斜状態に設けられてい
る。このような構成においては、押出し羽根１２が送風
羽根３とは逆の向きの円弧状に湾曲しているから、異物
がより一層付着しにくくなる。

【００２０】図６に第３の実施例を示し、この実施例に
おいては、押出し羽根１２が扇車４の外周側では平板状
で内周側では湾曲する状態に形成されているとともに、
外端縁が扇車４の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状
態に設けられている。

【００２１】図７に第４の実施例を、図８に第５の実施
例をそれぞれ示し、第４の実施例においては、主板１の
中央部が仕切板１０の開口１１の中央部分に向って突出
し、第５の実施例においては仕切板１０の開口１１の中
央部分に位置するように主板１の片面中央部に副板１７
が設けられており、これらいずれの実施例においても、
扇車４内に流入した空気を送風羽根３の配置側に有効に
案内することができるとともに、異物を押出し羽根１２
の配置側に的確に分離させることができる利点がある。

【００２２】なお、押出し羽根は送風羽根と同列的に設
ける場合であっても、送風羽根の配置位置からずれる場
合であってもよく、さらにその個数も押出し羽根と同数
である場合に限らず、それより少なくても多くても差し
支えない。さらに本発明の送風機は、機器を冷却するた
めの送風に用いる場合に限らず、他の目的で冷風あるい
は温風を送風するような場合であっても何ら差し支えな
い。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、扇
車に対する異物の付着を防止できるから、扇車を常に一
定のバランスを保って円滑に回転させることができ、し
たがって大きな騒音の発生がなく、またモータや扇車が
損傷や破損するようなことがない利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例によるシロッコ形送風機
を示す正面図。

【図２】図１中におけるＡ−Ａ線に沿う断面図。

【図３】本発明の第１の実施例によるシロッコ形送風機
の一部を拡大して示す断面図。

【図４】本発明の第１の実施例によるシロッコ形送風機
の作用を説明するための断面図。

【図５】本発明の第２の実施例によるシロッコ形送風機
の一部の断面図。

【図６】本発明の第３の実施例によるシロッコ形送風機
の一部の断面図。

【図７】本発明の第４の実施例によるシロッコ形送風機
の一部の断面図。

【図８】本発明の第５の実施例によるシロッコ形送風機
の一部の断面図。

【図９】従来のシロッコ形送風機の断面図。

【図１０】従来のシロッコ形送風機における扇車の正面
図。

【図１１】従来のシロッコ形送風機の一部を拡大して示
す断面図。

【図１２】図１１中のＢ−Ｂ線に沿う断面図。

【符号の説明】

１…主板 ２…側板 ３…送風羽根 ４…扇車 １０…仕切板 １２…押出し羽根

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　円板状の主板の片面側にリング状の側
   板を配置し、これら主板と側板との間の外周部に、その
   周方向に沿って複数の送風羽根を均等的に設けて扇車を
   構成し、この扇車の回転により扇車の内部に空気を流入
   させるとともに、この空気を前記各送風羽根を介して扇
   車の外周側に送風するものにおいて、前記主板の片面側
   に該主板に近寄って対向するリング状の仕切板を設け、
   この仕切板と前記側板との間の外周部に前記送風羽根を
   位置させ、さらに前記仕切板と主板との間の外周部に、
   外端縁が扇車の回転方向の反対側に向って傾く傾斜状態
   に配置する複数の押出し羽根を、その周方向に沿って均
   等的に設けたことを特徴とするシロッコ形送風機。