JPH0426532B2 - - Google Patents
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- JPH0426532B2 JPH0426532B2 JP60045431A JP4543185A JPH0426532B2 JP H0426532 B2 JPH0426532 B2 JP H0426532B2 JP 60045431 A JP60045431 A JP 60045431A JP 4543185 A JP4543185 A JP 4543185A JP H0426532 B2 JPH0426532 B2 JP H0426532B2
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/13—Energy storage using capacitors
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- Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は、活性炭を分極性電極として用いる電
気二重層コンデンサの製造方法に関するものであ
る。 従来の技術 従来における電解液を利用した電気二重層コン
デンサの電極体は、活性炭粒子をプレス成型した
り、適当なバインダーと練合したものを集電体金
属上に塗布して作られていた。また、活性炭繊維
を用いる場合には活性炭繊維上にアルミニウムの
溶射層を作り、ケース材料として強度のあるステ
ンレススチールからなる電極ケースとアルミニウ
ムの溶射層をスポツト溶接して電極体を作る方法
が知られていた。 発明が解決しようとする課題 このような集電体の電気二重層コンデンサにお
いては、有機電解液を用いる場合、電解液の溶媒
としてプロピレンカーボネート、γ−ブチロラク
トン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリルが使用されるが、これらの電解液中におい
てステンレススチールはアノード分極した場合に
完全な不動態を作らず溶解していた。この溶解に
よる電流が流れ始める電位は陰極側の溶媒の分解
電位との間で決まる2.3〜2.4Vで、これらの有機
溶媒を用いた電解液中での活性炭の酸化あるいは
電解室の分解電位よりも低いため、ステンレスス
チールを集電体とした場合には、陽極電位がステ
ンレススチールの溶解電位で制限され、分極性電
極と電解液で決定される電気化学的に安定な電位
領域である3Vを有効に使用することができなか
つた。例えば、漏れ電流が増加し始める電圧より
過剰の電圧を加えると、陰極活性炭電極中に多量
の鉄、ニツケル等が検出され、ステンレススチー
ルの溶解と鉄イオンの陽極側から陰極側への移行
が起こることが確認されている。 以上説明したようにステンレススチールは、活
性炭分極性電極と電解液で決定される電気化学的
に安定領域である3Vを有効に使うには集電体と
しては有効ではなく、、3V使用を可能とする高い
耐電圧の電気二重層コンデンサを得るためには使
用する溶媒の中でアノード分極を行つた場合、分
極性電極である活性炭と同程度かあるいはそれ以
上の電位で反応性電流が流れるような材料で、且
つケース材料として充分な強度のある材料を集電
体として使用する必要があつた。しかし、この候
補としてチタンのようにこれらの電解液中でも不
動態を形成する金属を集電体として用いた場合、
例えば第2図に示すようにステンレススチールを
集電体とする場合よりも耐電圧は高くなり、プロ
ピレンカーボネート・テトラエチルアンモニウム
パークロレート系の電解液では0.8V程度反応電
流が流れる領域は拡大する。しかし、この場合、
内部抵抗の増加が大きくなり、電気二重層コンデ
ンサを使用する場合の電圧低下が大きくなるため
実用に供し得ない問題があつた。 この問題点を解決する技術的手段として、上記
電気二重層コンデンサを使用される際、少なくと
も陽極となる側のステンレスケースが溶射アルミ
ニウムなどによつて形成される導電性電極および
電解液に接する面にアルミニウムを被覆する方法
が基本的には有効である。 この技術的手段による作用は次のようになる。
すなわち、ステンレススチールは電解液と接触し
てアノード分極した場合、溶解反応を起こすが、
電解液との接触面をアルミニウムにすると、アル
ミニウム上に印加電圧に応じた酸化皮膜が形成さ
れて一度電圧が印加された領域では反応電流が流
れないため、溶解反応を阻止でき、その結果、
3V印加しても電気化学的に安定な電気二重層コ
ンデンサを得ることができる。また、3V程度の
低電圧では酸化アルミニウム膜厚が薄くて抵抗が
低いため、チタンを用いた場合のような製品の内
部抵抗の上昇は見られない。この場合、集電体金
属は、ケース材料も兼ねているので、ケース材料
としての十分な強度が必要であるが、アルミニウ
ムのみでケース材料を構成しようとすると、強度
的に十分ではなく、しかも製品寸法からくるケー
ス材厚の制約があるため、むやみに厚くすること
もできない。従つてこれらの制約条件下では、ス
テンレススチールなど外部端子として電気的接触
性に問題のないもので、且つケース材料としての
強度を備えたものとアルミニウムの複合化が妥当
である。 ケース材料がステンレススチールの場合、この
ステンレス表面にアルミニウム層を形成する方法
としては、第3図に示すような構造で、溶融メツ
キ、導電性接着剤による接着、アーク溶射あるい
はプラズマ溶射、アルミニウム箔の抵抗スポツト
溶接などが可能であるが、実験の結果、これらの
アルミニウム層形成法は本件の狙いからは不適当
であることが分つた。 この理由は、第3図に示したように金属ケース
を構成するステンレス1とアルミニウム2の接合
面への電解液の侵入が起こるため、ステンレスの
溶解反応を抑制できないことによる。また溶融メ
ツキではアルミニウム層に鉄を不純物として多量
に含むため、鉄を中心に溶解反応が起こつてアル
ミニウム層を形成した効果がない。 従つてアルミニウム集電体の特性を十分活かす
ためにはステンレスとアルミニウムの接合を電解
液が接合界面へ侵入し得ないような状態で、また
アルミニウムの純度を高く保つて実現する必要が
あり、この趣旨を満足できそうな方法は、アルミ
ニウムとステンレスを冷間圧接法、熱間圧接法を
用いて接合すクラツド加工しかない。この方法に
より、前記構成の電気二重層コンデンサの高耐圧
化は実現するように思えるが、実際には工業的規
模で量産するには一つ製品特性のバラツキにつな
がる大きな問題を有していた。それは、ケース材
の内側に接合したアルミニウム層と分極性電極片
面に形成した導電性電極集電体としてのアルミニ
ウムとを電気的に確実に接合するために抵抗溶接
による溶接を行う時に、溶接機の電極やアルミニ
ウムの表面状態によつてスムーズに電流が流れず
急激な放電を起こす場合があり、このような時に
はクラツド材の溶接面でアルミニウム層が破れて
しまい、下地としてのステンレスが露出し、電解
液と接触して、この箇所から反応電流が流れるた
め、電気二重層を3Vのような高電圧で維持でき
ないことである。 本発明はこのような欠点を解決し、高耐電圧の
電気二重層コンデンサが得られる製造方法を提供
することを目的とするものである。 課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の電気二重層
コンデンサの製造方法は、炭素繊維や活性繊維や
活性炭粉末などよりなる陽極側の分極性電極の片
面にアルミニウムで導電性電極を形成し、かつ前
記陽極側の分極性電極の他方の面側に電解液を介
して対向する陰極側の分極性電極を配置し、さら
に前記陰極側の分極性電極の片面にアルミニウム
で導電性電極を形成して素子を構成し、この素子
を、一対の金属ケース内に、前記陽極側および陰
極側の分極性電極上の導電性電極と一対の金属ケ
ースとが電気的に接触するように収納し、さらに
前記陽極側の分極性電極上の導電性電極を形成す
るアルミニウムと、これと電気的に接触するステ
ンレスとアルミニウムよりなるクラツド材製の金
属ケースの内面に導電性電極として形成したアル
ミニウムとを冷間圧接法により接続したものであ
る。 作 用 上記製造方法による接合では、ステンレスとク
ラツド化したアルミニウムの厚さが10μm程度ま
でこのアルミニウム層を貫通せずにアルミニウム
層どうしの接合ができ、また抵抗溶接時急激に放
電したときのように溶接箇所周辺にアルミニウム
の溶解部分が広がりを生じることもない。従つて
ステンレスと電解液が接触することを完全に阻止
することができ、3Vまで反応電流が流れない安
定な電気二重層コンデンサを得ることができる。 実施例 第1図に示すようにフェノール系活性炭繊維製
の布(厚さ0.5mm、比表面積2,000m2/gr)から
なる一対の分極性電極3のそれぞれの表面に厚さ
100μmのアルミニウム層4をプラズマ溶射法に
より形成する。この2層構造物を直径2cmの円板
状に打抜き型で抜き取り、電極体を得る。そして
前記一対の分極性電極3のうち、陽極側の分極性
電極3の表面に導電性電極として形成したアルミ
ニウム層4と、ステンレス0.25mm、アルミニウム
0.05mm(純度99.99%以上)よりなるクラツド材
製の金属ケース5の内面に導電性電極として形成
したアルミニウム6とを対向させ、40〜50Kg/mm2
程度の圧力を加えてアルミニウムどうしを冷間圧
接法により接続する。 陰極側にはアルミニウムをつけていないステン
レススチール(0.25mm)製の金属ケース7を用
い、これに陰極側の分極製電極3の表面に形成し
たアルミニウム層4を抵抗溶接し、そして両極の
金属ケース5,7に固定された電極体、すなわち
素子に、プロピレンカーボネートにテトラエチル
アンモニウム・テトラフルオロボーレート10wt
%を加えた電解液を含浸させた後、陽極側の分極
性電極3と陰極側の分極性電極3との間にセパレ
ータ8を介在させて重ね合わせ、その後、金属ケ
ース5,7の開口端にガスケツト9を配置すると
共に、カシメにより封口する。 第1表に本発明の製造方法により得られた電気
二重層コンデンサの諸特性を示す。同じく第1票
には比較のために陽極側の金属ケースと電極体の
アルミニウムどうしの接合を抵抗溶接法により行
つたものについて試作したものの特性を示す。
気二重層コンデンサの製造方法に関するものであ
る。 従来の技術 従来における電解液を利用した電気二重層コン
デンサの電極体は、活性炭粒子をプレス成型した
り、適当なバインダーと練合したものを集電体金
属上に塗布して作られていた。また、活性炭繊維
を用いる場合には活性炭繊維上にアルミニウムの
溶射層を作り、ケース材料として強度のあるステ
ンレススチールからなる電極ケースとアルミニウ
ムの溶射層をスポツト溶接して電極体を作る方法
が知られていた。 発明が解決しようとする課題 このような集電体の電気二重層コンデンサにお
いては、有機電解液を用いる場合、電解液の溶媒
としてプロピレンカーボネート、γ−ブチロラク
トン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニ
トリルが使用されるが、これらの電解液中におい
てステンレススチールはアノード分極した場合に
完全な不動態を作らず溶解していた。この溶解に
よる電流が流れ始める電位は陰極側の溶媒の分解
電位との間で決まる2.3〜2.4Vで、これらの有機
溶媒を用いた電解液中での活性炭の酸化あるいは
電解室の分解電位よりも低いため、ステンレスス
チールを集電体とした場合には、陽極電位がステ
ンレススチールの溶解電位で制限され、分極性電
極と電解液で決定される電気化学的に安定な電位
領域である3Vを有効に使用することができなか
つた。例えば、漏れ電流が増加し始める電圧より
過剰の電圧を加えると、陰極活性炭電極中に多量
の鉄、ニツケル等が検出され、ステンレススチー
ルの溶解と鉄イオンの陽極側から陰極側への移行
が起こることが確認されている。 以上説明したようにステンレススチールは、活
性炭分極性電極と電解液で決定される電気化学的
に安定領域である3Vを有効に使うには集電体と
しては有効ではなく、、3V使用を可能とする高い
耐電圧の電気二重層コンデンサを得るためには使
用する溶媒の中でアノード分極を行つた場合、分
極性電極である活性炭と同程度かあるいはそれ以
上の電位で反応性電流が流れるような材料で、且
つケース材料として充分な強度のある材料を集電
体として使用する必要があつた。しかし、この候
補としてチタンのようにこれらの電解液中でも不
動態を形成する金属を集電体として用いた場合、
例えば第2図に示すようにステンレススチールを
集電体とする場合よりも耐電圧は高くなり、プロ
ピレンカーボネート・テトラエチルアンモニウム
パークロレート系の電解液では0.8V程度反応電
流が流れる領域は拡大する。しかし、この場合、
内部抵抗の増加が大きくなり、電気二重層コンデ
ンサを使用する場合の電圧低下が大きくなるため
実用に供し得ない問題があつた。 この問題点を解決する技術的手段として、上記
電気二重層コンデンサを使用される際、少なくと
も陽極となる側のステンレスケースが溶射アルミ
ニウムなどによつて形成される導電性電極および
電解液に接する面にアルミニウムを被覆する方法
が基本的には有効である。 この技術的手段による作用は次のようになる。
すなわち、ステンレススチールは電解液と接触し
てアノード分極した場合、溶解反応を起こすが、
電解液との接触面をアルミニウムにすると、アル
ミニウム上に印加電圧に応じた酸化皮膜が形成さ
れて一度電圧が印加された領域では反応電流が流
れないため、溶解反応を阻止でき、その結果、
3V印加しても電気化学的に安定な電気二重層コ
ンデンサを得ることができる。また、3V程度の
低電圧では酸化アルミニウム膜厚が薄くて抵抗が
低いため、チタンを用いた場合のような製品の内
部抵抗の上昇は見られない。この場合、集電体金
属は、ケース材料も兼ねているので、ケース材料
としての十分な強度が必要であるが、アルミニウ
ムのみでケース材料を構成しようとすると、強度
的に十分ではなく、しかも製品寸法からくるケー
ス材厚の制約があるため、むやみに厚くすること
もできない。従つてこれらの制約条件下では、ス
テンレススチールなど外部端子として電気的接触
性に問題のないもので、且つケース材料としての
強度を備えたものとアルミニウムの複合化が妥当
である。 ケース材料がステンレススチールの場合、この
ステンレス表面にアルミニウム層を形成する方法
としては、第3図に示すような構造で、溶融メツ
キ、導電性接着剤による接着、アーク溶射あるい
はプラズマ溶射、アルミニウム箔の抵抗スポツト
溶接などが可能であるが、実験の結果、これらの
アルミニウム層形成法は本件の狙いからは不適当
であることが分つた。 この理由は、第3図に示したように金属ケース
を構成するステンレス1とアルミニウム2の接合
面への電解液の侵入が起こるため、ステンレスの
溶解反応を抑制できないことによる。また溶融メ
ツキではアルミニウム層に鉄を不純物として多量
に含むため、鉄を中心に溶解反応が起こつてアル
ミニウム層を形成した効果がない。 従つてアルミニウム集電体の特性を十分活かす
ためにはステンレスとアルミニウムの接合を電解
液が接合界面へ侵入し得ないような状態で、また
アルミニウムの純度を高く保つて実現する必要が
あり、この趣旨を満足できそうな方法は、アルミ
ニウムとステンレスを冷間圧接法、熱間圧接法を
用いて接合すクラツド加工しかない。この方法に
より、前記構成の電気二重層コンデンサの高耐圧
化は実現するように思えるが、実際には工業的規
模で量産するには一つ製品特性のバラツキにつな
がる大きな問題を有していた。それは、ケース材
の内側に接合したアルミニウム層と分極性電極片
面に形成した導電性電極集電体としてのアルミニ
ウムとを電気的に確実に接合するために抵抗溶接
による溶接を行う時に、溶接機の電極やアルミニ
ウムの表面状態によつてスムーズに電流が流れず
急激な放電を起こす場合があり、このような時に
はクラツド材の溶接面でアルミニウム層が破れて
しまい、下地としてのステンレスが露出し、電解
液と接触して、この箇所から反応電流が流れるた
め、電気二重層を3Vのような高電圧で維持でき
ないことである。 本発明はこのような欠点を解決し、高耐電圧の
電気二重層コンデンサが得られる製造方法を提供
することを目的とするものである。 課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明の電気二重層
コンデンサの製造方法は、炭素繊維や活性繊維や
活性炭粉末などよりなる陽極側の分極性電極の片
面にアルミニウムで導電性電極を形成し、かつ前
記陽極側の分極性電極の他方の面側に電解液を介
して対向する陰極側の分極性電極を配置し、さら
に前記陰極側の分極性電極の片面にアルミニウム
で導電性電極を形成して素子を構成し、この素子
を、一対の金属ケース内に、前記陽極側および陰
極側の分極性電極上の導電性電極と一対の金属ケ
ースとが電気的に接触するように収納し、さらに
前記陽極側の分極性電極上の導電性電極を形成す
るアルミニウムと、これと電気的に接触するステ
ンレスとアルミニウムよりなるクラツド材製の金
属ケースの内面に導電性電極として形成したアル
ミニウムとを冷間圧接法により接続したものであ
る。 作 用 上記製造方法による接合では、ステンレスとク
ラツド化したアルミニウムの厚さが10μm程度ま
でこのアルミニウム層を貫通せずにアルミニウム
層どうしの接合ができ、また抵抗溶接時急激に放
電したときのように溶接箇所周辺にアルミニウム
の溶解部分が広がりを生じることもない。従つて
ステンレスと電解液が接触することを完全に阻止
することができ、3Vまで反応電流が流れない安
定な電気二重層コンデンサを得ることができる。 実施例 第1図に示すようにフェノール系活性炭繊維製
の布(厚さ0.5mm、比表面積2,000m2/gr)から
なる一対の分極性電極3のそれぞれの表面に厚さ
100μmのアルミニウム層4をプラズマ溶射法に
より形成する。この2層構造物を直径2cmの円板
状に打抜き型で抜き取り、電極体を得る。そして
前記一対の分極性電極3のうち、陽極側の分極性
電極3の表面に導電性電極として形成したアルミ
ニウム層4と、ステンレス0.25mm、アルミニウム
0.05mm(純度99.99%以上)よりなるクラツド材
製の金属ケース5の内面に導電性電極として形成
したアルミニウム6とを対向させ、40〜50Kg/mm2
程度の圧力を加えてアルミニウムどうしを冷間圧
接法により接続する。 陰極側にはアルミニウムをつけていないステン
レススチール(0.25mm)製の金属ケース7を用
い、これに陰極側の分極製電極3の表面に形成し
たアルミニウム層4を抵抗溶接し、そして両極の
金属ケース5,7に固定された電極体、すなわち
素子に、プロピレンカーボネートにテトラエチル
アンモニウム・テトラフルオロボーレート10wt
%を加えた電解液を含浸させた後、陽極側の分極
性電極3と陰極側の分極性電極3との間にセパレ
ータ8を介在させて重ね合わせ、その後、金属ケ
ース5,7の開口端にガスケツト9を配置すると
共に、カシメにより封口する。 第1表に本発明の製造方法により得られた電気
二重層コンデンサの諸特性を示す。同じく第1票
には比較のために陽極側の金属ケースと電極体の
アルミニウムどうしの接合を抵抗溶接法により行
つたものについて試作したものの特性を示す。
【表】
発明の効果
以上のように本発明の電気二重層コンデンサの
製造方法によれば、クラツド材を用いてアルミニ
ウム以外に電解液が接触しないようにするねらい
に対して、クラツド材のアルミニウムを破壊しな
い冷間圧接法により電極体の接続を行うようにし
ているため、アルミニウムがその印加電圧に応じ
て電気化学的に安定な陽極酸化皮膜を形成し、且
つその皮膜抵抗が実用上全く問題にならない性質
を十分利用でき、このことによつて3V以上の高
耐電圧を有する電気二重層コンデンサを容易に得
ることができるものである。
製造方法によれば、クラツド材を用いてアルミニ
ウム以外に電解液が接触しないようにするねらい
に対して、クラツド材のアルミニウムを破壊しな
い冷間圧接法により電極体の接続を行うようにし
ているため、アルミニウムがその印加電圧に応じ
て電気化学的に安定な陽極酸化皮膜を形成し、且
つその皮膜抵抗が実用上全く問題にならない性質
を十分利用でき、このことによつて3V以上の高
耐電圧を有する電気二重層コンデンサを容易に得
ることができるものである。
第1図は本発明の電気二重層コンデンサの一実
施例を示す半断面正面図、第2図はチタン、アル
ミニウム、ステンレスを集電体とした時の電気二
重層コンデンサの電流電位特性を示す特性図、第
3図は金属ケースにアルミニウム層を形成した構
造を示す断面図である。 3……分極性電極、4……アルミニウム層、
5,7……金属ケース、6……アルミニウム、8
……セパレータ。
施例を示す半断面正面図、第2図はチタン、アル
ミニウム、ステンレスを集電体とした時の電気二
重層コンデンサの電流電位特性を示す特性図、第
3図は金属ケースにアルミニウム層を形成した構
造を示す断面図である。 3……分極性電極、4……アルミニウム層、
5,7……金属ケース、6……アルミニウム、8
……セパレータ。
Claims (1)
- 1 炭素繊維や活性炭繊維や活性炭粉末などより
なる陽極側の分極性電極の片面にアルミニウムで
導電性電極を形成し、かつ前記陽極側の分極性電
極の他方の両側に電解液を介して対向する陰極側
の分極性電極を配置し、さらに前記陰極側の分極
性電極の片面にアルミニウムで導電性電極を形成
して素子を構成し、この素子を、一対の金属ケー
ス内に、前記陽極側および陰極側の分極性電極上
の導電性電極と一対の金属ケースとが電気的に接
触するように収納し、さらに前記陽極側の分極性
電極上の導電性電極を形成するアルミニウムと、
これと電気的に接触するステンレスとアルミニウ
ムよりなるクラツド材製の金属ケースの内面に導
電性電極として形成したアルミニウムとを冷間圧
接法により接続した電気二重層コンデンサの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60045431A JPS61203622A (ja) | 1985-03-07 | 1985-03-07 | 電気二重層コンデンサの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60045431A JPS61203622A (ja) | 1985-03-07 | 1985-03-07 | 電気二重層コンデンサの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61203622A JPS61203622A (ja) | 1986-09-09 |
JPH0426532B2 true JPH0426532B2 (ja) | 1992-05-07 |
Family
ID=12719107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60045431A Granted JPS61203622A (ja) | 1985-03-07 | 1985-03-07 | 電気二重層コンデンサの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61203622A (ja) |
-
1985
- 1985-03-07 JP JP60045431A patent/JPS61203622A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61203622A (ja) | 1986-09-09 |
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