JPH04262206A - 走行情報表示装置 - Google Patents
走行情報表示装置Info
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- JPH04262206A JPH04262206A JP945591A JP945591A JPH04262206A JP H04262206 A JPH04262206 A JP H04262206A JP 945591 A JP945591 A JP 945591A JP 945591 A JP945591 A JP 945591A JP H04262206 A JPH04262206 A JP H04262206A
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- Traffic Control Systems (AREA)
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車載用方位計あるい
はナビゲーション装置において、車両が特定の地点を出
発して走行した後出発点に戻った時に、走行距離検出器
と方位検出器の出力から演算した車両の出発点に対する
現在位置情報を用いて、方位検出器の測定誤差を補正す
るようにした走行情報表示装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の車載用方位計あるいはナビゲーシ
ョン装置においては、方位検出器の検出誤差の補正に際
して、車両を旋回走行させることにより検出誤差を計測
し、この計測値に基づいて誤差補正を実施していた。 【0003】今、方位検出器の検出誤差要因として地磁
気センサに対する車体磁化の影響を考える。図7は車体
磁化ベクトルが地磁気ベクトルに及ぼす影響を示す。本
来地磁気センサが検知する地磁気ベクトルはHO とす
ると、車体磁化ベクトルがHS であれば、地磁気セン
サが実際に検知するのはこれらの合成ベクトルであるH
X(p,q)であり、車体磁化による方位角度検出誤差
θS が生じる。 【0004】図8は車両の旋回時のHxのベクトル軌跡
を示し、N,S,E,Wの各方位に対するHX の成分
はHXN,HXS,HXE,HXWである。 【0005】車体磁化による検出誤差を補正するために
は、車体磁化ベクトルHS を求め、地磁気センサが検
知した方位ベクトルHX は車体磁化を打消すベクトル
−HS を加算すればよい。即ち、HS ,HX が求
まれば、真の地磁気ベクトルHO はHO =HX −
HS で求められる。 【0006】図24は車体磁化補正の原理を示すベクト
ル軌跡である。ここで、車両の車体磁化ベクトルを【数
1】 とすると、車両の一旋回時に得られる方位検出器出力の
軌跡はP点を中心とする円となる。今、直交座標のU軸
、V軸と円軌跡との交点UA ,UB ,UC ,UD
が求まれば、P点の座標(US,VS )は次式で算
出される。 US =(UA +UB )/2, VS
=(VC +VD )/2【0007】そこで、P点の
座標(US ,VS )が求まれば、車体磁化ベクトル 【数2】 の反対ベクトル 【数3】 を求めることができ、方位検出器の誤差補正ができる。 【0008】以上の説明は地磁気の方向を測定する方式
について述べたが、それ以外のジャイロを利用する方式
の方位検出器等についても検出誤差として所定の誤差ベ
クトルがある場合、車両を一旋回することによって補正
を実施することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
手法によって正確な誤差補正を行なうためには、水平か
つ平坦で方位検出に対する外乱が存在しない場所で車両
を旋回走行させる必要があり、補正を実施する場所が極
めて限られてしまうという課題があった。従って、上記
手法は正確な誤差補正を実施する機会が著しく限られる
結果となった。又、このときの誤差補正量の分解能は方
位検出器の検出分解能で規定されてしまい、それ以上の
精密な誤差補正は不可能であった。 【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたものであり、方位検出器の誤差補正を車両
が通常走行する間に容易に実施することができ、かつ方
位検出器の検出分解能を越えた精密な誤差補正を行なう
ことができる走行情報表示装置を得ることを目的とする
。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明に係る走行情報
表示装置は、補正動作を行なわせる補正スイッチと、特
定地点の位置を記憶するメモリと、車両の走行距離と進
行方向から特定地点に対する車両の現在位置を算出し、
補正スイッチの操作時に算出した現在位置を用いて方位
検出器の測定誤差を補正する制御回路を設けたものであ
る。 【0012】又、この発明に係る走行情報表示装置は、
上記事項に加えて、特定地点に設置された発信器と、車
両に設置され、発信器からの信号を受信したときに補正
スイッチを操作する受信器を設けたものである。 【0013】 【作用】この発明においては、走行距離検出器と方位検
出器の出力から特定地点に対する車両の現在位置が算出
され、車両が特定地点に帰着した時点で補正スイッチの
操作に応じて、車両の算出された現在位置と実際の位置
とのずれからこのずれの原因となった方位検出器の検出
誤差が算出され、補正される。 【0014】又、この発明においては、車両が特定地点
に帰着したとき発信器からの信号を受信した受信器が補
正スイッチを操作し、方位検出器の測定誤差を補正する
。 【0015】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面とともに説明
する。図1はこの発明の第1の実施例による走行情報表
示装置の構成を示し、1は車両の走行に伴なって走行速
度に比例する周波数の信号を発生する走行距離検出器、
2は車両の進行方向を測定する方位検出器、3は地図上
の道路などの情報を記憶している地図メモリである。こ
れらの走行距離検出器1、方位検出器2、地図メモリ3
は制御回路5に接続され、制御回路5にはマーカ移動装
置6、スイッチ10、走行軌跡表示装置(以下、表示器
と称する。)4、地点メモリ11も接続されている。 【0016】マーカ移動装置6は、表示器4に表示され
ている車両の現在位置を表わすマーカ(以下、現在位置
マーカと称す。)を適正な位置に移動させるためのもの
である。又、スイッチ10は、制御回路5に対して制御
モードを指示するものである。表示器4は、地図メモリ
3及び地点メモリ11から与えられる地図情報、地点情
報と走行軌跡を表示する。制御回路5は地図メモリ3、
地点メモリ11からデータを読み出し、表示器4に地図
、地点情報を表示させ、また走行軌跡を計算して表示器
4に表示させ、さらに方位検出器2の測定誤差の補正を
実行する。 【0017】上記した方位検出器2としては、地磁気の
方向を測定する方式やジャイロを利用する方式などが考
えられるが、ここでは地磁気の方向を測定する方式につ
いて説明する。ただし、ジャイロなどの他の方式でも、
走行軌跡の計算原理はほとんど同一である。方位検出器
2としては、直交した二つの検出軸を有する磁気センサ
を使用し、図2に示すように二つの検出軸の一方を車両
7の進行方向と一致させ、他の検出軸を車両の進行方向
と直交させた水平面内に位置させるように方位検出器2
を車両7の任意の位置に設定する。 【0018】ここで、車両7の進行方向が磁北とθとな
る角度で車両7が置かれた場合を考える。この場合、地
磁気の水平分力の大きさをHとしたとき、方位検出器2
の二つの検出軸方向の磁界成分HU ,HV はHU
=K1 H cosθ、HV =K2 H sinθで
与えられる。K1 ,K2 は車両7の構造で決まる定
数であり、K1 とK2 はほぼ等しい。ここでは、簡
単のためにK1 =K2 =K′とするが、これによっ
て一般性が失なわれることはない。 方位検出器2から得られた二つの電気的出力信号EU
,EV はそれぞれ EU =AHU =AK′H cosθEV =AK′
H sinθ で与えられる。Aは方位検出器2の感度にかかわる定数
である。上式において、AK′=Kとすると、EU =
KH cosθ EV =KH sinθ となる。 【0019】又、図2に示すように、座標軸X,Yを軸
が北、X軸が東に対応するように定める。図2に示す状
態で、車両7が進行方向に微小距離dだけ移動したとき
のX方向、Y方向への移動量をΔx,Δyとすると、Δ
x,Δyは次式で与えられる。 Δx=d cosθ、 Δy=d si
nθ (1) 【0020】又、EU =KH cosθ、EV =K
H sinθから cosθ=EU /KH、 sin
θ=EV /KHであり、EU 2 +EV 2 =K
2 H2 であるから、【数4】 となり、(1) 式から 【数5】 となる。図3(a) ,(b) に示すように、現在位
置の緯度をβ、経度をα、地球の半径をrとすると、Δ
x,Δyは次式によって緯度、経度の変分Δβ,Δαに
変換できる。 Δα=Δx×180°/πr sin(90°
−β) (3) Δβ=Δy×1
80°/πr
(4) 【0021】この式によって、車両7の現在位置は緯度
、経度により演算、更新される。従って、任意の点Pを
起点として走行した後の現在位置Q(α,β)は、点P
においてα=αP ,β=βP とした後、車両7が微
小距離dを移動するごとにα,βにΔα,Δβを加算す
ることによって得られ、P点からQ点に至るまでの(α
,β)で与えられる点を結んだものが走行軌跡である。 【0022】走行距離検出器1は前述のように車両7の
移動速度に比例した周波数を有する信号を発生するが、
この信号をパルス化した場合、車両が一定距離d走行す
るごとにパルスが一発づつ発生されることになる。従っ
て、走行距離検出器1からパルスが得られるごとにα,
βにΔα,Δβをそれぞれ加算するという処理を制御回
路5によって行なうことにより、走行軌跡及び現在位置
を計算することができる。 【0023】次に、マーク移動装置6について説明する
。図4において、Mで示される「○」が現在位置マーカ
の例であり、円の中心の点が現在位置を表わす。地図メ
モリ3から地図データを読み出し、表示器4に地図を表
示した時点で、現在位置マーカMは表示器4の画面のほ
ぼ中央に表われる。この現在位置マーカMは車両7を移
動させるに先だって地図上の現在位置に移動させる必要
があり、このために用いられるのがマーカ移動装置6で
ある。 【0024】図5はマーカ移動装置6の具体例を示し、
スイッチ61〜64は表示器4の画面上でそれぞれ右,
左,上,下に現在位置マーカMを移動させるために使わ
れる。例えば、図4において、道路b上の点B2 (α
B2,βB2)を出発点とする場合、スイッチ62を操
作して現在位置マーカMをM′まで移動させ、次にスイ
ッチ64を操作して現在位置マーカをB2 に一致させ
ることにより、現在位置P(α,β)の座標をα=αB
2,β=βB2と設定できる。 【0025】いま、この発明装置を装着した車両の車庫
の位置PH が緯度βH ,経度αH で表現できると
き、スイッチ10を使用して予めαH ,βH 及び「
自宅」、「車庫」、「山本家」などの地点名称を地点メ
モリ11に入力しておく。この場合のスイッチ10とし
てはキーボード、タッチパネルなどが用いられ、また地
点メモリ11としてはマスクROM、PROM、RAM
、磁気テープなどが利用できる。図6はスイッチ10の
一例を示し、50音カナキー12、数字キー13、機能
キー14から構成されており、機能キー14は目的地キ
ー15、現在位置キー16、地点キー17、補正スイッ
チ18、キャンセルキー20、入力キー21から構成さ
れている。 【0026】次に、方位検出器2が車体磁化による検出
誤差を持ったまま車両7が走行した場合の車両7の現在
位置演算への影響について述べる。ここで、算出された
車両7の現在位置の座標は、経度、緯度で求めた現在位
置座標P(α,β)と出発点の位置座標P0 (α0
,β0 )との差分(Δα,Δβ)=(α−α0 ,β
−β0 )に対して出発点P0 の緯度β0 を用いて
Y軸が北、X軸が東に対応する直交座標に変換した位置
座標P(x,y)を使用することとする。この変換は下
式によって実施される。 x=Δα*r sin(90°−β0 )π/180°
y=Δ*rπ/180° ただし、rは地球の半径である。 【0027】今、車体磁化が図9のHsで表わせる時、
車両が南北方向に走行した場合を考える。車両が北へ向
かっている時、方位検出器2が検出する方位ベクトルは
HxNとなり、南へ向かっているときはHxsとなる。 従って、車両が図10の点P0 より出発してまず北方
向へ距離lだけ離れた点P1 へ走行し、その後南方向
へ距離lだけ走行して出発点P0 へ帰着した場合、こ
の走行情報表示装置が算出する走行軌跡は、P0 →P
1 の往路に対してP0 →P2 、P1 →P0 の
復路に対してP2 →P3 となる。即ち、車両は点P
0 から出発して点P0 に帰着したにもかかわらず、
現在位置は点P3 (x3 ,y3 )であると算出さ
れており、現在位置の算出結果はx=x3 ,y=y3
の座標だけずれている。 【0028】そこで、このずれを補正するための位置補
正ベクトル 【数6】 を考える。このベクトルの大きさは走行距離に比例する
ので、出発してから帰着するまでの走行距離即ち2lで
除して下記のように無次元化する。 【数7】 このベクトル 【数8】 によって、方位検出器2の検出誤差を補正する。このと
き、車両旋回時の検出方位ベクトルの軌跡(図8)より
、このベクトル軌跡の半径RH が予めわかっていると
き下記ベクト秘 【数9】 によって方位検出ベクトルHX を補正し、補正後の方
位ベクトルH0 ′を下式により求める。 【数10】 【0029】このとき、kは所定の定数であり、例えば
k=1.0とする。以上は車両が南北に走行した場合に
ついて述べたが、他の方向へ走行した場合も同様であり
、また直線往復走行でなく任意の閉曲線軌跡を走行して
出発点へ帰着した場合も、同一の手法によって検出誤差
の補正を行なうことができる。 【0030】次に、図11に示すように点P0 を出発
して任意の方向へ走行し、出発点P0 へ帰着したとき
の演算上の現在位置がPn=[xn ,yn ]である
とすると、補正後の方位ベクトルHO ′は下式により
求まる。 【数11】 ただし、Lは出発してから帰着するまでの走行距離であ
る。 【0031】次に、図9に示した車体着磁HS に対し
て、南北東西及びその他の方向への直線往復走行と方形
軌跡走行をして帰着した場合について、定数kを1.0
とした場合の検出誤差補正結果を図12〜図19に示す
。 又、車体着磁HS に対して、南北、東西への直線往復
走行を順次実施し、出発点に帰着する毎に補正を実施し
た場合の補正の遂行状況について図20,21に例示す
る。 【0032】図13は車両が北へ距離L/2走行した後
、南へ距離L/2走行して出発点へ帰着したときに、走
行情報表示装置が算出した走行軌跡である。車両が出発
点へ帰着した時に算出した現在位置Pn [xn ,y
n ]と実際の位置の差から方位検出器2の誤差補正を
実施した後、方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡
を図12に示す。 【0033】同様に車両が東へ距離L/2走行した後、
西へ距離L/2走行して出発点へ帰着した場合の算出走
行軌跡と方位検出器2の誤差補正前後の方位ベクトル軌
跡を図15,図14に示す。同様に、車両が南東へ距離
L/2走行した後、西北へ距離L/2走行して出発点へ
帰着した場合の算出走行軌跡と方位検出器2の誤差補正
前後の方位ベクトル軌跡を図17,図16に示す。 【0034】又、車両が東へ距離L/4走行した後北へ
距離L/4走行し、次に西へ距離L/4走行した後南へ
距離L/4走行した場合に、走行情報表示装置が算出し
た走行軌跡を図19に示す。実際には地表が球面である
ので、東北西南へ順次同一距離走行した後、厳密には出
発点へ帰着しない場合が多いが、ここでは説明を簡単に
するために同一距離を走行して帰着した場合について例
示する。ただし、赤道をまたいで走行する場合である。 車両が出発点へ帰着した時に走行情報表示装置が算出し
た現在位置Pn [xn ,yn ]から方位検出器2
の誤差補正を実施した前後の方位検出器2の検出方位ベ
クトル軌跡を図18に示す。 【0035】又、車両が北へ距離L2 /2走行した後
南へ距離L2 /2走行して出発点へ帰着した時、走行
情報表示装置が算出した現在位置P1 (x1 ,y1
)及びこの現在位置より方位検出器2の誤差補正を実
施した後に方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡と
、この第1回目の補正後に車両が東へ距離L1 /2走
行した後西へ距離L1 /2走行して出発点へ帰着した
ときに算出した現在位置P2 (x2 ,y2 )及び
この現在位置より方位検出器2の第2回目の補正を実施
した後に方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡を図
20,21に示す。 【0036】このように、上記補正では車体着磁と走行
方向との相関により補正の方向と大きさが異なり、一度
の補正では完全な補正が得られないが、走行→帰着→補
正の手順をくり返すたびに補正精度が上がってゆく。 又、補正量については、方位検出器2の測定分解能を超
えて高精度な補正を実施することができることは、式(
5) において補正量の分母が走行距離であり、この走
行距離に対して誤差が小さければそれだけ微細な補正量
となることから明らかである。 【0037】いま、図6に示す補正スイッチ18を押す
ことによって現在位置P(α,β)がα=α4 ,β=
β4 と設定されるようにしておくとき、使用者が車庫
を出る時又は車庫に戻ったときに補正スイッチ18を押
すだけで、方位検出器2の測定誤差の累積として生じる
現在位置のずれを補正することができる。補正スイッチ
18が2回目以降押された時、その時点で算出されてい
る現在位置P(α,β)よりこれを直交座標に変換した
位置座標P[x,y]を求め、これと前回補正スイッチ
18が押されてからの走行距離Lとにより方位検出器2
により検出された方位ベクトルHx (p,q)を式(
5) に従って補正し、補正した方位ベクトルH0 ′
を新たなHx とすれば、補正スイッチ18を押す毎に
現在位置及び方位検出器2の測定誤差を同時に補正する
ことができる。 【0038】図22はこの発明の第2の実施例を示し、
図1に示した構成と異なる点は、スイッチ10内の補正
スイッチ18が制御回路5だけでなく車両に装着された
受信器22によっても操作されることである。受信器2
2は車庫などの特定の地点に設置した発信器(図示せず
)からの信号を受信したとき、補正スイッチ18を操作
して方位検出器2の測定誤差の補正を実施させる。上記
発信器及び受信器22が発信及び受信する信号としては
、電波、光、超音波を含む音波などが用いられる。 【0039】次に、上記発信器からの信号を受信器22
が受信したとき、方位検出器2の測定誤差の補正を行な
う処理を図23のフローチャートを用いて説明する。こ
こで、αは制御回路5で算出した現在位置の経度、βは
制御回路5で算出した現在位置の緯度、Lは前回補正を
行ってから走行した総走行距離、αHは車庫のある位置
の経度、βH は車庫のある位置の緯度、LK は定め
られた距離である。 【0040】例えば、車両のイグニッションスイッチが
オフからオンになる毎に、図23の処理が実行される。 ステップ100でスタートし、ステップ101では補正
スイッチ18が押されているか否かを判定し、押されて
いればステップ104へ進む。補正スイッチ18が押さ
れていなければステップ102へ進み、前回補正後の総
走行距離Lが定められた距離LK より大きいか否かを
判定し、大きくなければステップ107で処理ルーチン
が終了する。L>LKであればステップ103へ進み、
受信器22が発信器からの信号を受信中であるか否かを
判定し、受信中でなければステップ107で処理ルーチ
ンを終了する。受信中であればステップ104へ進み、
ステップ104では第1の実施例と同様に方位検出器2
の測定誤差の補正を行ない、ステップ105では総走行
距離Lをクリアし、ステップ106では現在位置P(α
,β)を車庫の位置PH(αH ,βH )とし、ステ
ップ107で処理ルーチンを終了する。 【0041】即ち、補正スイッチ18が押されている場
合にはステップ104〜107で一連の補正処理を実行
する。押されていない場合には、L>LK でないとき
は前回補正時から充分走行していないので、方位検出器
2の測定誤差の補正を実施しない。L>LK の場合に
は、車両が前回補正時から車庫から充分走行していると
判定し、ステップ103で発信器の信号を受信中であれ
ば車両が出発した特定の地点即ち車庫へ帰着していると
判定し、一連の補正処理を実行する。受信中でない場合
には車両が車庫へ帰着していないと判定し、方位検出器
2の測定誤差の補正を実施しない。 【0042】以上のようにこの発明の第2の実施例によ
れば、補正スイッチ18を押したとき以外でも、車両が
所定距離以上走行して特定の地点に戻った場合には受信
器22により補正スイッチ18を操作しており、補正ス
イッチ18を押さなかった場合でも補正を確実に行なう
ことができる。なお、図23の処理をイグニッションス
イッチがオフからオンになる毎に実行するようにしたが
、イグニッションスイッチがオンからオフになる毎、所
定時間毎、所定走行距離毎、又は常時実行するようにし
ても、同様の効果が得られる。 【0043】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、車両が
特定の地点に帰着した毎に補正スイッチを押すことによ
り、方位検出器の測定誤差の補正を実施することができ
、車両を平坦な場所で旋回走行させる必要がなく、通常
走行の間に精密な誤差補正の実施をすることができる。 【0044】又、この発明によれば、使用者による補正
スイッチの操作時ばかりでなく、特定地点に設置した発
信器からの信号を受信器が受信したときにも方位検出器
の測定誤差の補正が行なわれるようになっており、誤差
補正の機会を増大させることができる。
はナビゲーション装置において、車両が特定の地点を出
発して走行した後出発点に戻った時に、走行距離検出器
と方位検出器の出力から演算した車両の出発点に対する
現在位置情報を用いて、方位検出器の測定誤差を補正す
るようにした走行情報表示装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の車載用方位計あるいはナビゲーシ
ョン装置においては、方位検出器の検出誤差の補正に際
して、車両を旋回走行させることにより検出誤差を計測
し、この計測値に基づいて誤差補正を実施していた。 【0003】今、方位検出器の検出誤差要因として地磁
気センサに対する車体磁化の影響を考える。図7は車体
磁化ベクトルが地磁気ベクトルに及ぼす影響を示す。本
来地磁気センサが検知する地磁気ベクトルはHO とす
ると、車体磁化ベクトルがHS であれば、地磁気セン
サが実際に検知するのはこれらの合成ベクトルであるH
X(p,q)であり、車体磁化による方位角度検出誤差
θS が生じる。 【0004】図8は車両の旋回時のHxのベクトル軌跡
を示し、N,S,E,Wの各方位に対するHX の成分
はHXN,HXS,HXE,HXWである。 【0005】車体磁化による検出誤差を補正するために
は、車体磁化ベクトルHS を求め、地磁気センサが検
知した方位ベクトルHX は車体磁化を打消すベクトル
−HS を加算すればよい。即ち、HS ,HX が求
まれば、真の地磁気ベクトルHO はHO =HX −
HS で求められる。 【0006】図24は車体磁化補正の原理を示すベクト
ル軌跡である。ここで、車両の車体磁化ベクトルを【数
1】 とすると、車両の一旋回時に得られる方位検出器出力の
軌跡はP点を中心とする円となる。今、直交座標のU軸
、V軸と円軌跡との交点UA ,UB ,UC ,UD
が求まれば、P点の座標(US,VS )は次式で算
出される。 US =(UA +UB )/2, VS
=(VC +VD )/2【0007】そこで、P点の
座標(US ,VS )が求まれば、車体磁化ベクトル 【数2】 の反対ベクトル 【数3】 を求めることができ、方位検出器の誤差補正ができる。 【0008】以上の説明は地磁気の方向を測定する方式
について述べたが、それ以外のジャイロを利用する方式
の方位検出器等についても検出誤差として所定の誤差ベ
クトルがある場合、車両を一旋回することによって補正
を実施することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
手法によって正確な誤差補正を行なうためには、水平か
つ平坦で方位検出に対する外乱が存在しない場所で車両
を旋回走行させる必要があり、補正を実施する場所が極
めて限られてしまうという課題があった。従って、上記
手法は正確な誤差補正を実施する機会が著しく限られる
結果となった。又、このときの誤差補正量の分解能は方
位検出器の検出分解能で規定されてしまい、それ以上の
精密な誤差補正は不可能であった。 【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めに成されたものであり、方位検出器の誤差補正を車両
が通常走行する間に容易に実施することができ、かつ方
位検出器の検出分解能を越えた精密な誤差補正を行なう
ことができる走行情報表示装置を得ることを目的とする
。 【0011】 【課題を解決するための手段】この発明に係る走行情報
表示装置は、補正動作を行なわせる補正スイッチと、特
定地点の位置を記憶するメモリと、車両の走行距離と進
行方向から特定地点に対する車両の現在位置を算出し、
補正スイッチの操作時に算出した現在位置を用いて方位
検出器の測定誤差を補正する制御回路を設けたものであ
る。 【0012】又、この発明に係る走行情報表示装置は、
上記事項に加えて、特定地点に設置された発信器と、車
両に設置され、発信器からの信号を受信したときに補正
スイッチを操作する受信器を設けたものである。 【0013】 【作用】この発明においては、走行距離検出器と方位検
出器の出力から特定地点に対する車両の現在位置が算出
され、車両が特定地点に帰着した時点で補正スイッチの
操作に応じて、車両の算出された現在位置と実際の位置
とのずれからこのずれの原因となった方位検出器の検出
誤差が算出され、補正される。 【0014】又、この発明においては、車両が特定地点
に帰着したとき発信器からの信号を受信した受信器が補
正スイッチを操作し、方位検出器の測定誤差を補正する
。 【0015】 【実施例】以下、この発明の実施例を図面とともに説明
する。図1はこの発明の第1の実施例による走行情報表
示装置の構成を示し、1は車両の走行に伴なって走行速
度に比例する周波数の信号を発生する走行距離検出器、
2は車両の進行方向を測定する方位検出器、3は地図上
の道路などの情報を記憶している地図メモリである。こ
れらの走行距離検出器1、方位検出器2、地図メモリ3
は制御回路5に接続され、制御回路5にはマーカ移動装
置6、スイッチ10、走行軌跡表示装置(以下、表示器
と称する。)4、地点メモリ11も接続されている。 【0016】マーカ移動装置6は、表示器4に表示され
ている車両の現在位置を表わすマーカ(以下、現在位置
マーカと称す。)を適正な位置に移動させるためのもの
である。又、スイッチ10は、制御回路5に対して制御
モードを指示するものである。表示器4は、地図メモリ
3及び地点メモリ11から与えられる地図情報、地点情
報と走行軌跡を表示する。制御回路5は地図メモリ3、
地点メモリ11からデータを読み出し、表示器4に地図
、地点情報を表示させ、また走行軌跡を計算して表示器
4に表示させ、さらに方位検出器2の測定誤差の補正を
実行する。 【0017】上記した方位検出器2としては、地磁気の
方向を測定する方式やジャイロを利用する方式などが考
えられるが、ここでは地磁気の方向を測定する方式につ
いて説明する。ただし、ジャイロなどの他の方式でも、
走行軌跡の計算原理はほとんど同一である。方位検出器
2としては、直交した二つの検出軸を有する磁気センサ
を使用し、図2に示すように二つの検出軸の一方を車両
7の進行方向と一致させ、他の検出軸を車両の進行方向
と直交させた水平面内に位置させるように方位検出器2
を車両7の任意の位置に設定する。 【0018】ここで、車両7の進行方向が磁北とθとな
る角度で車両7が置かれた場合を考える。この場合、地
磁気の水平分力の大きさをHとしたとき、方位検出器2
の二つの検出軸方向の磁界成分HU ,HV はHU
=K1 H cosθ、HV =K2 H sinθで
与えられる。K1 ,K2 は車両7の構造で決まる定
数であり、K1 とK2 はほぼ等しい。ここでは、簡
単のためにK1 =K2 =K′とするが、これによっ
て一般性が失なわれることはない。 方位検出器2から得られた二つの電気的出力信号EU
,EV はそれぞれ EU =AHU =AK′H cosθEV =AK′
H sinθ で与えられる。Aは方位検出器2の感度にかかわる定数
である。上式において、AK′=Kとすると、EU =
KH cosθ EV =KH sinθ となる。 【0019】又、図2に示すように、座標軸X,Yを軸
が北、X軸が東に対応するように定める。図2に示す状
態で、車両7が進行方向に微小距離dだけ移動したとき
のX方向、Y方向への移動量をΔx,Δyとすると、Δ
x,Δyは次式で与えられる。 Δx=d cosθ、 Δy=d si
nθ (1) 【0020】又、EU =KH cosθ、EV =K
H sinθから cosθ=EU /KH、 sin
θ=EV /KHであり、EU 2 +EV 2 =K
2 H2 であるから、【数4】 となり、(1) 式から 【数5】 となる。図3(a) ,(b) に示すように、現在位
置の緯度をβ、経度をα、地球の半径をrとすると、Δ
x,Δyは次式によって緯度、経度の変分Δβ,Δαに
変換できる。 Δα=Δx×180°/πr sin(90°
−β) (3) Δβ=Δy×1
80°/πr
(4) 【0021】この式によって、車両7の現在位置は緯度
、経度により演算、更新される。従って、任意の点Pを
起点として走行した後の現在位置Q(α,β)は、点P
においてα=αP ,β=βP とした後、車両7が微
小距離dを移動するごとにα,βにΔα,Δβを加算す
ることによって得られ、P点からQ点に至るまでの(α
,β)で与えられる点を結んだものが走行軌跡である。 【0022】走行距離検出器1は前述のように車両7の
移動速度に比例した周波数を有する信号を発生するが、
この信号をパルス化した場合、車両が一定距離d走行す
るごとにパルスが一発づつ発生されることになる。従っ
て、走行距離検出器1からパルスが得られるごとにα,
βにΔα,Δβをそれぞれ加算するという処理を制御回
路5によって行なうことにより、走行軌跡及び現在位置
を計算することができる。 【0023】次に、マーク移動装置6について説明する
。図4において、Mで示される「○」が現在位置マーカ
の例であり、円の中心の点が現在位置を表わす。地図メ
モリ3から地図データを読み出し、表示器4に地図を表
示した時点で、現在位置マーカMは表示器4の画面のほ
ぼ中央に表われる。この現在位置マーカMは車両7を移
動させるに先だって地図上の現在位置に移動させる必要
があり、このために用いられるのがマーカ移動装置6で
ある。 【0024】図5はマーカ移動装置6の具体例を示し、
スイッチ61〜64は表示器4の画面上でそれぞれ右,
左,上,下に現在位置マーカMを移動させるために使わ
れる。例えば、図4において、道路b上の点B2 (α
B2,βB2)を出発点とする場合、スイッチ62を操
作して現在位置マーカMをM′まで移動させ、次にスイ
ッチ64を操作して現在位置マーカをB2 に一致させ
ることにより、現在位置P(α,β)の座標をα=αB
2,β=βB2と設定できる。 【0025】いま、この発明装置を装着した車両の車庫
の位置PH が緯度βH ,経度αH で表現できると
き、スイッチ10を使用して予めαH ,βH 及び「
自宅」、「車庫」、「山本家」などの地点名称を地点メ
モリ11に入力しておく。この場合のスイッチ10とし
てはキーボード、タッチパネルなどが用いられ、また地
点メモリ11としてはマスクROM、PROM、RAM
、磁気テープなどが利用できる。図6はスイッチ10の
一例を示し、50音カナキー12、数字キー13、機能
キー14から構成されており、機能キー14は目的地キ
ー15、現在位置キー16、地点キー17、補正スイッ
チ18、キャンセルキー20、入力キー21から構成さ
れている。 【0026】次に、方位検出器2が車体磁化による検出
誤差を持ったまま車両7が走行した場合の車両7の現在
位置演算への影響について述べる。ここで、算出された
車両7の現在位置の座標は、経度、緯度で求めた現在位
置座標P(α,β)と出発点の位置座標P0 (α0
,β0 )との差分(Δα,Δβ)=(α−α0 ,β
−β0 )に対して出発点P0 の緯度β0 を用いて
Y軸が北、X軸が東に対応する直交座標に変換した位置
座標P(x,y)を使用することとする。この変換は下
式によって実施される。 x=Δα*r sin(90°−β0 )π/180°
y=Δ*rπ/180° ただし、rは地球の半径である。 【0027】今、車体磁化が図9のHsで表わせる時、
車両が南北方向に走行した場合を考える。車両が北へ向
かっている時、方位検出器2が検出する方位ベクトルは
HxNとなり、南へ向かっているときはHxsとなる。 従って、車両が図10の点P0 より出発してまず北方
向へ距離lだけ離れた点P1 へ走行し、その後南方向
へ距離lだけ走行して出発点P0 へ帰着した場合、こ
の走行情報表示装置が算出する走行軌跡は、P0 →P
1 の往路に対してP0 →P2 、P1 →P0 の
復路に対してP2 →P3 となる。即ち、車両は点P
0 から出発して点P0 に帰着したにもかかわらず、
現在位置は点P3 (x3 ,y3 )であると算出さ
れており、現在位置の算出結果はx=x3 ,y=y3
の座標だけずれている。 【0028】そこで、このずれを補正するための位置補
正ベクトル 【数6】 を考える。このベクトルの大きさは走行距離に比例する
ので、出発してから帰着するまでの走行距離即ち2lで
除して下記のように無次元化する。 【数7】 このベクトル 【数8】 によって、方位検出器2の検出誤差を補正する。このと
き、車両旋回時の検出方位ベクトルの軌跡(図8)より
、このベクトル軌跡の半径RH が予めわかっていると
き下記ベクト秘 【数9】 によって方位検出ベクトルHX を補正し、補正後の方
位ベクトルH0 ′を下式により求める。 【数10】 【0029】このとき、kは所定の定数であり、例えば
k=1.0とする。以上は車両が南北に走行した場合に
ついて述べたが、他の方向へ走行した場合も同様であり
、また直線往復走行でなく任意の閉曲線軌跡を走行して
出発点へ帰着した場合も、同一の手法によって検出誤差
の補正を行なうことができる。 【0030】次に、図11に示すように点P0 を出発
して任意の方向へ走行し、出発点P0 へ帰着したとき
の演算上の現在位置がPn=[xn ,yn ]である
とすると、補正後の方位ベクトルHO ′は下式により
求まる。 【数11】 ただし、Lは出発してから帰着するまでの走行距離であ
る。 【0031】次に、図9に示した車体着磁HS に対し
て、南北東西及びその他の方向への直線往復走行と方形
軌跡走行をして帰着した場合について、定数kを1.0
とした場合の検出誤差補正結果を図12〜図19に示す
。 又、車体着磁HS に対して、南北、東西への直線往復
走行を順次実施し、出発点に帰着する毎に補正を実施し
た場合の補正の遂行状況について図20,21に例示す
る。 【0032】図13は車両が北へ距離L/2走行した後
、南へ距離L/2走行して出発点へ帰着したときに、走
行情報表示装置が算出した走行軌跡である。車両が出発
点へ帰着した時に算出した現在位置Pn [xn ,y
n ]と実際の位置の差から方位検出器2の誤差補正を
実施した後、方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡
を図12に示す。 【0033】同様に車両が東へ距離L/2走行した後、
西へ距離L/2走行して出発点へ帰着した場合の算出走
行軌跡と方位検出器2の誤差補正前後の方位ベクトル軌
跡を図15,図14に示す。同様に、車両が南東へ距離
L/2走行した後、西北へ距離L/2走行して出発点へ
帰着した場合の算出走行軌跡と方位検出器2の誤差補正
前後の方位ベクトル軌跡を図17,図16に示す。 【0034】又、車両が東へ距離L/4走行した後北へ
距離L/4走行し、次に西へ距離L/4走行した後南へ
距離L/4走行した場合に、走行情報表示装置が算出し
た走行軌跡を図19に示す。実際には地表が球面である
ので、東北西南へ順次同一距離走行した後、厳密には出
発点へ帰着しない場合が多いが、ここでは説明を簡単に
するために同一距離を走行して帰着した場合について例
示する。ただし、赤道をまたいで走行する場合である。 車両が出発点へ帰着した時に走行情報表示装置が算出し
た現在位置Pn [xn ,yn ]から方位検出器2
の誤差補正を実施した前後の方位検出器2の検出方位ベ
クトル軌跡を図18に示す。 【0035】又、車両が北へ距離L2 /2走行した後
南へ距離L2 /2走行して出発点へ帰着した時、走行
情報表示装置が算出した現在位置P1 (x1 ,y1
)及びこの現在位置より方位検出器2の誤差補正を実
施した後に方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡と
、この第1回目の補正後に車両が東へ距離L1 /2走
行した後西へ距離L1 /2走行して出発点へ帰着した
ときに算出した現在位置P2 (x2 ,y2 )及び
この現在位置より方位検出器2の第2回目の補正を実施
した後に方位検出器2が検出する方位ベクトル軌跡を図
20,21に示す。 【0036】このように、上記補正では車体着磁と走行
方向との相関により補正の方向と大きさが異なり、一度
の補正では完全な補正が得られないが、走行→帰着→補
正の手順をくり返すたびに補正精度が上がってゆく。 又、補正量については、方位検出器2の測定分解能を超
えて高精度な補正を実施することができることは、式(
5) において補正量の分母が走行距離であり、この走
行距離に対して誤差が小さければそれだけ微細な補正量
となることから明らかである。 【0037】いま、図6に示す補正スイッチ18を押す
ことによって現在位置P(α,β)がα=α4 ,β=
β4 と設定されるようにしておくとき、使用者が車庫
を出る時又は車庫に戻ったときに補正スイッチ18を押
すだけで、方位検出器2の測定誤差の累積として生じる
現在位置のずれを補正することができる。補正スイッチ
18が2回目以降押された時、その時点で算出されてい
る現在位置P(α,β)よりこれを直交座標に変換した
位置座標P[x,y]を求め、これと前回補正スイッチ
18が押されてからの走行距離Lとにより方位検出器2
により検出された方位ベクトルHx (p,q)を式(
5) に従って補正し、補正した方位ベクトルH0 ′
を新たなHx とすれば、補正スイッチ18を押す毎に
現在位置及び方位検出器2の測定誤差を同時に補正する
ことができる。 【0038】図22はこの発明の第2の実施例を示し、
図1に示した構成と異なる点は、スイッチ10内の補正
スイッチ18が制御回路5だけでなく車両に装着された
受信器22によっても操作されることである。受信器2
2は車庫などの特定の地点に設置した発信器(図示せず
)からの信号を受信したとき、補正スイッチ18を操作
して方位検出器2の測定誤差の補正を実施させる。上記
発信器及び受信器22が発信及び受信する信号としては
、電波、光、超音波を含む音波などが用いられる。 【0039】次に、上記発信器からの信号を受信器22
が受信したとき、方位検出器2の測定誤差の補正を行な
う処理を図23のフローチャートを用いて説明する。こ
こで、αは制御回路5で算出した現在位置の経度、βは
制御回路5で算出した現在位置の緯度、Lは前回補正を
行ってから走行した総走行距離、αHは車庫のある位置
の経度、βH は車庫のある位置の緯度、LK は定め
られた距離である。 【0040】例えば、車両のイグニッションスイッチが
オフからオンになる毎に、図23の処理が実行される。 ステップ100でスタートし、ステップ101では補正
スイッチ18が押されているか否かを判定し、押されて
いればステップ104へ進む。補正スイッチ18が押さ
れていなければステップ102へ進み、前回補正後の総
走行距離Lが定められた距離LK より大きいか否かを
判定し、大きくなければステップ107で処理ルーチン
が終了する。L>LKであればステップ103へ進み、
受信器22が発信器からの信号を受信中であるか否かを
判定し、受信中でなければステップ107で処理ルーチ
ンを終了する。受信中であればステップ104へ進み、
ステップ104では第1の実施例と同様に方位検出器2
の測定誤差の補正を行ない、ステップ105では総走行
距離Lをクリアし、ステップ106では現在位置P(α
,β)を車庫の位置PH(αH ,βH )とし、ステ
ップ107で処理ルーチンを終了する。 【0041】即ち、補正スイッチ18が押されている場
合にはステップ104〜107で一連の補正処理を実行
する。押されていない場合には、L>LK でないとき
は前回補正時から充分走行していないので、方位検出器
2の測定誤差の補正を実施しない。L>LK の場合に
は、車両が前回補正時から車庫から充分走行していると
判定し、ステップ103で発信器の信号を受信中であれ
ば車両が出発した特定の地点即ち車庫へ帰着していると
判定し、一連の補正処理を実行する。受信中でない場合
には車両が車庫へ帰着していないと判定し、方位検出器
2の測定誤差の補正を実施しない。 【0042】以上のようにこの発明の第2の実施例によ
れば、補正スイッチ18を押したとき以外でも、車両が
所定距離以上走行して特定の地点に戻った場合には受信
器22により補正スイッチ18を操作しており、補正ス
イッチ18を押さなかった場合でも補正を確実に行なう
ことができる。なお、図23の処理をイグニッションス
イッチがオフからオンになる毎に実行するようにしたが
、イグニッションスイッチがオンからオフになる毎、所
定時間毎、所定走行距離毎、又は常時実行するようにし
ても、同様の効果が得られる。 【0043】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、車両が
特定の地点に帰着した毎に補正スイッチを押すことによ
り、方位検出器の測定誤差の補正を実施することができ
、車両を平坦な場所で旋回走行させる必要がなく、通常
走行の間に精密な誤差補正の実施をすることができる。 【0044】又、この発明によれば、使用者による補正
スイッチの操作時ばかりでなく、特定地点に設置した発
信器からの信号を受信器が受信したときにも方位検出器
の測定誤差の補正が行なわれるようになっており、誤差
補正の機会を増大させることができる。
【図1】この発明装置の第1の実施例による構成図であ
る。
る。
【図2】この発明による方位検出器の方位検出状態を示
す図である。
す図である。
【図3】この発明による車両位置を緯度、経度で表わす
状態を示す図である。
状態を示す図である。
【図4】この発明によるマーカ移動装置の動作説明図で
ある。
ある。
【図5】この発明によるマーカ移動装置の構成図である
。
。
【図6】この発明によるスイッチの構成図である。
【図7】方位検出器としての地磁気センサに対する車体
磁化ベクトルの影響を示す図である。
磁化ベクトルの影響を示す図である。
【図8】車両旋回時に地磁気センサが検出する方位ベク
トルを示す図である。
トルを示す図である。
【図9】南北方向走行時に地磁気センサが検出する方位
ベクトルを示す図である。
ベクトルを示す図である。
【図10】南北方向走行時にこの発明装置が算出する走
行軌跡を示す図である。
行軌跡を示す図である。
【図11】任意の方向へ走行し出発点へ帰着したときに
この発明装置が算出する走行軌跡を示す図である。
この発明装置が算出する走行軌跡を示す図である。
【図12】南北走行して出発点へ帰着してこの発明装置
が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位ベクトル
軌跡を示す図である。
が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位ベクトル
軌跡を示す図である。
【図13】南北走行して出発点へ帰着したときにこの発
明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
【図14】東西走行して出発点へ帰着してこの発明装置
が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位ベクトル
軌跡を示す図である。
が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位ベクトル
軌跡を示す図である。
【図15】東西走行して出発点へ帰着したときにこの発
明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
【図16】南東、西北へ走行して出発点へ帰着してこの
発明装置が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位
ベクトル軌跡を示す図である。
発明装置が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方位
ベクトル軌跡を示す図である。
【図17】南東、西北へ走行して出発点へ帰着したとき
に発明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
に発明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
【図18】その他の方向へ走行して出発点へ帰着してこ
の発明装置が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方
位ベクトル軌跡を示す図である。
の発明装置が方位検出器の誤差補正を実施する前後の方
位ベクトル軌跡を示す図である。
【図19】その他の方向へ走行して出発点へ帰着したと
きにこの発明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
きにこの発明装置が算出した走行軌跡を示す図である。
【図20】南北方向へ走行後出発点へ帰着して後東西方
向へ走行して出発点へ帰着した際に、出発点へ帰着する
毎にこの発明装置が誤差補正を実施したときの、補正前
後の方位ベクトル軌跡を示す図である。
向へ走行して出発点へ帰着した際に、出発点へ帰着する
毎にこの発明装置が誤差補正を実施したときの、補正前
後の方位ベクトル軌跡を示す図である。
【図21】南北走行して帰着した後東西走行して帰着し
た際に、帰着ごとにこの発明装置が算出した走行軌跡を
示す図である。
た際に、帰着ごとにこの発明装置が算出した走行軌跡を
示す図である。
【図22】この発明装置の第2の実施例による構成図で
ある。
ある。
【図23】この発明装置の第2の実施例による動作を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図24】従来装置による方位検出器の誤差補正の原理
を示す図である。
を示す図である。
1 走行距離検出器
2 方位検出器
5 制御回路
7 車両
10 スイッチ
11 地点メモリ
18 補正スイッチ
22 受信器
Claims (2)
- 【請求項1】 車両の走行距離を検出する走行距離検
出器と、車両の進行方向を検出する方位検出器と、補正
動作を行なわせる補正スイッチと、特定の地点の位置を
記憶するメモリと、走行距離と進行方向から該特定の地
点に対する車両の現在位置を算出し、補正スイッチの操
作時に算出した現在位置を用いて方位検出器の測定誤差
を補正する制御回路を備えたことを特徴とする走行情報
表示装置。 - 【請求項2】 上記特定の地点に設置された発信器と
、車両に装着され、発信器からの信号を受信したときに
上記補正スイッチを操作する受信器を備えたことを特徴
とする請求項1記載の走行情報表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP945591A JPH04262206A (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 走行情報表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP945591A JPH04262206A (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 走行情報表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04262206A true JPH04262206A (ja) | 1992-09-17 |
Family
ID=11720769
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP945591A Pending JPH04262206A (ja) | 1991-01-30 | 1991-01-30 | 走行情報表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04262206A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4159488A1 (fr) | 2021-09-30 | 2023-04-05 | Hutchinson | Dispositif de roulement à plat |
-
1991
- 1991-01-30 JP JP945591A patent/JPH04262206A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP4159488A1 (fr) | 2021-09-30 | 2023-04-05 | Hutchinson | Dispositif de roulement à plat |
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