JPH0426066A - 亜鉛アルカリ電池の製造法 - Google Patents

亜鉛アルカリ電池の製造法

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JPH0426066A
JPH0426066A JP12848490A JP12848490A JPH0426066A JP H0426066 A JPH0426066 A JP H0426066A JP 12848490 A JP12848490 A JP 12848490A JP 12848490 A JP12848490 A JP 12848490A JP H0426066 A JPH0426066 A JP H0426066A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産メ%利用分野 本発明は、負極活物質として亜鉛、電解液としてアルカ
リ水溶液、正極活物質として二酸化マンガン、酸化銀、
酸素等を用いる亜鉛アルカリ電池の無水銀化技術に関わ
り、無公害でかつ貯蔵性、放電性能に優れた亜鉛アルカ
リ電池の製造法を提供するものである。
従来の技術 約十年前から廃電池の水銀による環境汚染が強く懸念さ
れるようになり、アルカリ乾電池中の水銀量の低減の研
究がなされた。その結果、耐食性亜鉛合金等の開発によ
り、現状ではアルカリ乾電池中に含まれる水銀量は電池
重量に対し250ppmに低減されようとしている。と
ころが、フロンによるオゾン層破壊の問題に代表される
ように、世界的な工業製品による環境破壊問題が懸念さ
れている今日、さらにアルカリ乾電池中の水銀を完全に
なくす要望が高まってきている。
アルカリ乾電池の無水銀化技術に関するアプローチは、
水銀を添加したアルカリ乾電池が開発されていた当時か
らなされ、特許や邦文に亜鉛合金、無機系インヒビター
および有機系インヒビターに関する様々な材料について
、多数出願や発表がなされている。
インジウムは水素過電圧の高い材料として、次電池にか
かわらず二次電池の負極への添加剤として知られている
。そして金属インジウムを合金添加元素として用いる方
法や、インジウム化合物を無機系インヒビターとして用
いる方法についても多数出願、発表がなされている。
たとえば、合金添加元素として用いる方法(特公平1−
41576)、無機系インヒビターとして酸化インジウ
ムおよび水酸化インジウムを用いる方法(特公昭51−
36450、特開昭49−93831、特開昭49−1
12125、第56回電化大会講演要旨集:発表番号3
GO5; 205ページ)、酸化インジウムと酸化カド
ミウムとを複合添加する方法(特開平1−105466
)などがある。また、二次電池の負極への添加剤として
添加する例(特開昭61−96666、特開昭61−1
.01−955 )もある。
発明が解決しようとする課題 純亜鉛を無水銀のまま負極の活物質に用いた電池では、
亜鉛の水素発生を伴った腐食反応が激しく起こり、電池
内圧が増加して電解液を外部へ押し出し、耐漏液性の低
下という問題がある。
また部分的に放電した電池では亜鉛負極の水素発生速度
が加速され、耐漏液性はさらに低下する。
これらは亜鉛表面の水素過電圧を高めることで、腐食反
応を抑制していた水銀がなくなったことに起因している
亜鉛負極の低水銀化で耐食性の効果が証明されているイ
ンジウム、アルミニウムおよび鉛を含む耐食性亜鉛合金
でも無水銀のまま電池を構成すれば、部分放電後の電池
の耐漏液性は確保できない。
また、純亜鉛粉末を負極の活物質としたゲル負極に通常
市販されている酸化インジウムあるいは水酸化インジウ
ムを添加して構成した電池でも、上述の耐食性合金のみ
で構成した電池と同様に実用的な電池の耐漏液性は確保
できない。
さらにインジウム、アルミニウム、鉛を含む耐食性亜鉛
合金を、負極の活物質としたゲル負極に有機系インヒビ
ターとして、低水銀化で効果のあるアミン系界面活性剤
を添加して電池を構成しても、部分放電後の電池の耐漏
液性は確保できない。
以上のように、今までのシーズはそれぞれ腐食抑制効果
が完全でなく、少なくとも密閉系の電池には実用的なも
のとはいえない。
アルカリ乾電池の無水銀化の実現を可能にするにあたり
、本発明者等は耐食性亜鉛合金、無機系インヒビターや
有機系インヒビターのそれぞれの複合効果において、最
高に効果を発揮できる材料およびその最適な状態や濃度
について検討した。
課題を解決するための手段 まず、耐食性亜鉛合金と無機系インヒビターの複合使用
についての本発明の詳細な説明する。本発明におけるゲ
ル状負極は、インジウム、鉛、ビスマス、カルシウム、
およびアルミニウムの群のうちいずれかを適正な組合せ
でかつ適正な量、亜鉛に添加した耐食性亜鉛合金粉末を
活物質とし、これを適正な性質を持った水酸化インジウ
ム粉末を適正な濃度で分散させたゲル状アルカリ電解液
により構成される。
上記の耐食性亜鉛合金は、インジウムを0.01〜1w
t%、鉛およびビスマスの一種または二種を合計で0.
005〜0.5 w t%金含有た亜鉛合金、あるいは
インジウムを0,01〜1 w t%、鉛およびビスマ
スの一種または二種を合計で0.005〜0.5wt%
、カルシウムおよびアルミニウムの一種または二種を合
計で0.005〜0.2wt%含有した亜鉛合金である
。また、上記の水酸化インジウムの適切な添加量は、亜
鉛合金に対して0.005〜0.5wt%である。
次に、亜鉛合金、無機系インヒビターと有機系インヒビ
ターの複合使用についての本発明の詳細な説明する。本
発明のゲル状負極は、インジウム、鉛、ビスマス、カル
シウム、および、アルミニウムを適正な組合せで適正な
量だけ添加された耐食性亜鉛合金粉末と、適正な性質を
持った水酸化インジウム粉末を適正な濃度を分散させ、
さらに有機系インヒビターとしてポリエチレンオキサイ
ドを親水部に持ち、フッ化アルキル基を親油部に持った
いわゆるパーフルオロアルキルポリエチレンオキサイド
系界面活性剤の適正量を添加したゲル状アルカリ電解液
とにより構成される。
上記のパーフルオロアルキルポリエチレンオキサイド系
界面活性剤は、亜鉛合金に対して0.001〜0.1w
t%アルカリ電解液中に含有させることで効果がある。
また、耐食性亜鉛合金はインジウムを0.01〜1wt
%、鉛およびビスマスの一種または二種を合計で0.0
05〜0.5wt%含有した亜鉛合金、あるいはインジ
ウムを0.01〜1wt%、鉛およびビスマスの一種ま
たは二種を合計で0゜005〜0.5wt%、カルシウ
ムおよびアルミニウムの一種または二種を合計で0.0
05〜0゜2 w t%金含有た亜鉛合金である。また
、水酸化インジウムの適切な添加量は亜鉛合金に対して
O005〜0.5wt%である。
さらに、電池の製造法上から水酸化インジウムは塩化イ
ンジウムもしくは硫酸インジウムを出発物質とし、その
水溶液中での中和処理で合成した水酸化インジウムを用
いることが望ましい。塩化インジウムを出発物質とした
場合と硫酸インジウムの場合とでは、前者のほうが防食
性の良いものができる。硝酸インジウムおよび硫酸イン
ジウムを出発物質した場合は、塩素イオンを含有する水
溶液中からの中和処理で合成した水酸化インジウムを用
いることが効果的である。
また、上記の水酸化インジウムは粒子径が0゜5〜8μ
の範囲の粒子を総量の60 w t%以上、好ましくは
70wt%以上含む粉末で構成されているものが効果的
である。
さらに、水酸化インジウムは900℃までの加熱分解に
よる重量減少率が18〜30wt%、好ましくは20〜
25%であるものが効果的である。
作用 本発明の耐食性亜鉛合金、無機系インヒビター有機系イ
ンヒビターの材料、およびそれらの複合における組合せ
や組成については、それぞれか複合効果を最高に発揮で
きるように鋭意研究した結果、見出したものである。そ
の作用機構の解明は今のところ不明確であるが、以下の
ように推察される。
まず、合金の添加元素、無機系インヒビター有機系イン
ヒビターそれぞれの単独での作用効果は次のようである
合金中の添加元素のうちインジウム、鉛、およびビスマ
スはそれらの元素自身の水素過電圧か高く、亜鉛に添加
されて、その表面の水素過電圧を高める作用がある。こ
れらを均一に合金中に添加した場合、粉末のどの深さに
も添加元素が存在するため、この作用は放電により新し
い亜鉛表面か現れたとしても保持される。また、アルミ
ニウムやカルシウムは亜鉛粒子を球形化させる作用があ
り、真の比表面積を少なくさせるため、亜鉛粉末の単位
重量当たりの腐食量を低下させる。
水酸化インジウムは粉末としてゲル状アルカリ電解液中
に亜鉛合金と共存状態で分散された場合、その一部は置
換メツキの原理で亜鉛合金表面に電析し、その表面の水
素過電圧を高める。残りの部分は電解液中に固体のまま
残留し、放電により新しい亜鉛合金表面が現れたとき、
その新しい表面に電析して防食効果を示す。
界面活性剤はゲル状アルカリ電解液中に亜鉛合金と共存
すると、金属石けんの原理で亜鉛合金表面に化学吸着し
て疎水性の単分子層を形成し、防食効果を示す。特に、
ポリエチレンオキサイドを親木部に持つ界面活性剤は、
アルカリ電解液に対しミセルとしての溶解性が高く、電
解液に投入させた場合、亜鉛合金表面への移動、吸着が
速やかに起こるため、防食効果が高い。さらに、フン化
アルキル基を親油部に持てば、これが亜鉛合金表面に吸
着した場合、電気絶縁性が高いため腐食反応の電子授受
を効果的に疎外し、また耐アルカリ性が強いため、その
効果は持続する。
次に亜鉛合金と水゛酸化インジウムとの複合効果につい
て説明する。水酸化インジウムは亜鉛合金表面に電析し
て作用するので、電析がスムーズにかつ均一に起こる必
要がある。耐食性のない亜鉛合金の表面では著しい水素
ガスの発生が起こっているため、インジウムの電析が疎
外され、電析の状態が不均一となる。しかし、耐食性の
良好な亜鉛合金表面では水素ガスの発生が抑制されてお
り、電析がスムーズにかつ均一に起こるために複合効果
が得られる。これは部分放電後の状態でも同様である。
次に耐食性亜鉛合金、水酸化インジウムおよび界面活性
剤の複合効果について説明する。水酸化インジウムの作
用機構は先に記したとうりであるが、すべてが電析して
しまえば部分放電後に作用する物かなくなってしまう。
界面活性剤はそれ単独の作用に加え、必要以上のインジ
ウムの電析を抑え、部分放電後に作用する量を確保する
作用を果たすと考えられる。
次に水酸化インジウムの性状を限定する意味について説
明する。その粒度は細かい方がゲル状電解液への分散性
が良くなり、ゲル負極で均一に効果を発揮できる。しか
し細かすぎては一度に溶解してしまい、部分放電後に作
用するための量か確保できなくなる。熱分解における減
量の限定は水酸化インジウムの結晶性に係わり、その粒
子の溶解性を左右する。熱分解減量が少なすぎては溶解
性が低くなり、多すぎれば逆に溶解性が高くなりすぎる
次に水酸化インジウムの合成方法を限定する意味につい
て説明する。合成方法により、水酸化インジウムの性状
が違ってくる。塩化インジウムおよび硫酸インジウムを
出発物質とした合成では、上記のように防食作用の優れ
た結晶性、粒子形状となる。塩化インジウムを出発物質
とした場合と硫酸インジウムとの場合では、前者のほう
がかなり良いものができる。また硝酸インジウムと硫酸
インジウムを出発物質とした合成でも塩素イオンの存在
する水溶液中で中和処理を行うと塩化インジウムを出発
物質とした合成と同様の性状の水酸化インジウムの合成
が可能である。
実施例 以下、実施例によって本発明の詳細ならびに効果を説明
する。
まず、耐食性亜鉛合金の作成方法、水酸化インジウムの
合成方法、本発明の製造法の効果を示すため、実施例に
用いたLR6型アルカリマンガン電池の構造、および耐
漏液性の比較評価の方法について説明する。
耐食性亜鉛合金粉末は、純度99.97%の亜鉛を融解
し、所定の添加元素を所定量加え、均一溶解させた後、
圧縮空気で噴霧して粉末化する、いわゆるアトマイズ法
で作成し、これをふるいで分級して粒度範囲45〜15
0メツシユに調整した。
水酸化インジウムは所定のインジウム塩をイオン交換水
に飽和量添加し、その水溶液をスクリュウ攪拌機で攪拌
しながらアンモニアガスを中和剤として水溶液のpHが
9になるまで加えて中和した。その後0.5μの目の荒
さをもつフィルタ上でイオン交換水で口演のpHが7.
5になるまで水洗し、フィルターの下から真空で引いて
水分の分離を行い、60℃で真空乾燥することにより合
成した。
ゲル状負極は以下のようにして調整した。まず、40重
量%の水酸化カリウム溶液(ZnOを3wt%含む)に
3重量%のポリアクリル酸ソーダと1重量%のカルボキ
シメチルセルロースを加えてゲル化する。ついで、この
ゲル状電解液を攪拌しながら所定量の水酸化インジウム
の粉末を徐々に投入し、2〜3時間熟成する。さらにゲ
ル状電解液に対して重量比で2倍の亜鉛合金粉末を加え
て混合した。なお、有機系インヒビターを添加する場合
は、上記の調整工程中の水酸化インジウムの投入前に、
ゲル状電解液にこれを所定量を投入し、2〜3時間熟成
する工程を付加した。
第1図は本実施例で用いたアルカリマンガン電池LR6
の構造断面図である。第1図において、1は正極合剤、
2は本発明で特徴付けられたゲル状負極、3はセパレー
タ、4はゲル負極の集電子である。5は正極端子キャッ
プ、6は金属ケース、7は電池の外装缶、8はケース6
の開口部を閉塞するポリエチレン製樹脂利口体、9は負
極端子をなす底板である。
耐漏液性の比較評価の方法は、第1図で示したアルカリ
マンガン電池を100個ずつ試作し、LR6で最も苛酷
な条件である0、85Aの定電流で理論容量の深度20
%まで部分放電を行い、60℃で30日以上保存後に漏
液した電池数を漏液指数(%)として評価した。この苛
酷な条件下においては60℃保存30日目で漏液指数が
0%であれば実用可能であるが、耐漏液性などの信頼性
に関する性能はできるだけ長期に性能を維持できること
が望ましい。
実施例1 亜鉛合金と無機系インヒビターの複合した場合の本発明
を説明する。
まず、亜鉛合金は事前に種々の添加元素を、組成をさま
ざまに変化させて検討した。これより、インジウムを必
須合金成分とし、これにさらに船およびビスマスをそれ
ぞれ単独かもしくは複合で含有する亜鉛合金、あるいは
インジウムを必須成分とし、これに鉛およびビスマスを
それぞれ単独かまたは複合で、さらにカルシウムおよび
アルミニウムを単独または複合で含有する亜鉛合金系が
単独では良好であることがわかった。それらの中で最も
よい合金組成群を表1に示す。
表1 アルカリ亜鉛電池の無水銀化用耐食性亜鉛合金〈表中(
)内は合金成分の添加量〉 表2に先の表1の各種亜鉛合金に対し水酸化インジウム
の添加量を変化させて作成した電池の60℃30日保存
後の漏液試験結果を示す。
表2より耐食性の優れた亜鉛合金でもそれ単独ではとて
も実用的な耐漏液性は確保できなか、しかし水酸化イン
ジウムを適切量加えることにより、耐漏液性は確保でき
ることがわかる。各々の亜鉛合金に対し水酸化インジウ
ムの添加量は0,01〜l w t%の範囲が良好であ
る。
表3に水酸化インジウムの添加量を0.1wt%に固定
し、合金成分元素の添加量を変化させて作成した電池の
60℃30日保存後の漏液試験結果を示す。
表3 亜鉛合金と水酸化インジウムとの複合にける合金組成の
影響表3より亜鉛合金へのインジウムの添加量は、0.
01〜1 w t%、鉛およびビスマスはそれぞれ単独
かもしくは合計で0.005〜0.5wt%、あるいは
カルシウムおよびアルミニウムはそれぞれ単独かもしく
は合計で0.005〜0. 2wt%が適当であること
がわかる。
本実施例では硫酸塩を出発物質として、その水溶液を中
和することで合成した水酸化インジウムを用いたが、塩
化物、硝酸塩を出発物質とした水酸化インジウムを用い
ても効果が得られる。それらの効果は、塩化物を出発物
質としたもの、硫化物を出発物質としたもの、硝酸塩を
出発物質としたものの順に高かった。
実施例2 亜鉛合金と無機系インヒビターを複合添加した場合で、
水酸化インジウムの合成における出発物質の限定に関す
る本発明を説明する。
表4に出発物質の異なる水酸化インジウムを各亜鉛合金
に対し0.1wt%添加した電池の60’C45日保存
後の漏液試験結果を示す。
表4より、硝酸塩でも、壇素イオンの存在状態で合成し
たものが適当であることがわかる。ちなみに硝酸塩を出
発物質としたものでも漏液指数は60℃30日目では0
%であり、実用可能なレベルにある。しかし、さらに塩
化物、硫酸塩を出発物質としたものを用いた電池の漏液
指数は60℃45日目まではすべて0%で、長期の信頼
性が得られる。
実施例3 亜鉛合金と無機系インヒビターを複合添加した場合で、
水酸化インジウムの粒度範囲の限定についての実施例を
説明する。
表5に粒度分布の異なる水酸化インジウムを各亜鉛合金
に対し0.1wt%添加した電池の60℃45日後の漏
液試験結果を示す。
表5より、粒子径が0.5〜8μの範囲の粒子を60w
t%(合成の水洗工程で0.5μ目の荒さのフィルター
上に残った物を用いているので残りの粒子は8μ以上の
粒子である)以上含む水酸化インジウム粉末を用いるの
がよい。それらの粒子が70wt%以上ならば60℃6
0日漏液しない場合がある。
この実施例で用いた粒度分布の異なる水酸化インジウム
は硝酸塩を出発物質とし、粒子径の大きいものを湿式の
沈降法により分級調整したものを用いた。
実施例4 亜鉛合金と無機系インヒビターを複合した場合で、水酸
化インジウムの加熱分解減量の限定についての実施例を
説明する。
表6に900℃までの加熱分解減量の異なる水酸化イン
ジウムを各亜鉛合金に対し0.1wt%添加した電池の
60℃45日後の漏液試験結果を示す。
表6より加熱分解減量が18〜3 Q w t%である
水酸化インジウムを用いるのがよいことがわかる。
なお、加熱分解減量が20〜25%である水酸化インジ
ウムを用いと、60℃60日目でも漏液しない場合があ
る。
この実施例で用いた加熱重量減少率の異なる水酸化イン
ジウムは、塩化物を出発物質としこれを中和処理の時間
を変えることにより調整した。
実施例5 亜鉛合金と無機系インヒビターおよび有機系インヒビタ
ーを複合添加した場合についての実施例を説明する。
表7に各亜鉛合金に対し、水酸化インジウムの添加量を
最適の0.1wt%に固定し、有機系インヒビターとし
ての界面活性剤の添加量を変化させて作成した電池の6
0℃60日保存後の漏液試験結果を示す。
これより界面活性剤の添加量は各亜鉛合金に対し0.0
01〜0.1wt%か適当であることがわかる。
表8に各亜鉛合金に対し界面活性剤の添加量を最適の0
.01wt%に固淀し、水酸化インジウムの添加量を変
化させて作成した電池の60℃60日存後の漏液試験結
果を示す。
これより水酸化インジウムの添加量は0.005〜0.
5wt%が適当であることがわかる。
表9に各亜鉛合金に対し界面活性剤の添加量を最適のO
,31wt%に、水酸化インジウムの添加量を最適の0
.1wt%にそれぞれ固定し、合金の添加元素およびそ
れらの添加量を変化させて作成した電池の60℃60日
保存後の漏液試験結果を示す。
表9 亜鉛合金、水酸化インジウムと界面活性剤との複合にけ
る合金組成の影響これより、亜鉛合金へのインジウムの
添加量は0゜01〜1wt%、鉛およびビスマスはそれ
ぞれ単独かもしくは合計で0.005〜0.5wt%、
あるいはカルシウムおよびアルミニウムはそれぞれ単独
もしくは複合の合計で0.005〜0゜2 w t%が
適当であることがわかる。この場合、界面活性剤を添加
していない場合より、耐漏液性は大幅に向上する。
実施例5で用いた界面活性剤はポリエチレンオキサイド
アルコール(重合度=20)を親水部に持ち、親油部に
はフッ化アルキル基(炭素鎖数=7)を持ち、結合部が
アルキル系であるパーフルオロアルキルポリエチレンオ
キサイド系界面活性剤である。ポリエチレンオキサイド
鎖の重合度は10〜40の範囲、フッ化アルキル基の炭
素数は3〜10であれば同様の効果が得れる。 また、
水酸化インジウムは硫酸塩を出発物質としたもので、そ
の粒子径は0.5〜8μの範囲の粒子を80 w t%
以上含んだ粉末で、熱分解減量が22wt%のものを用
いたが、実施例2、実施例3および実施例4に示したと
同様な出発物質で、性状を持った水酸化インジウムであ
れば充分あるいはそれ以上の耐漏液性が得られることは
確認している。
ところで、全実施例では本発明の効果を無汞化亜鉛合金
で説明したが、水銀添加量が数PPM〜数十PPMの極
低汞化の場合でも効果は充分である。
発明の効果 以上のように、本発明によれば、亜鉛アルカリ電池にお
いて、ゲル状アルカリ電解液中に適正な組成を有する亜
鉛合金と、適正な合成方法により適当な物性をもつよう
に合成した水酸化インジウムをくわえることで無水銀で
も亜鉛の腐食に伴うガス発生による電池内圧の上昇を抑
制して電池の耐漏液性を向上あせることができる。そし
て有機インヒビターをこれに加えることでをさらに貯蔵
性の良好な、無公害の亜鉛アルカリ電池を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例におけるアルカリマンガン電池
の断面図である。 1・・・正極合剤、 2・・・ゲル状負極、 3・・・セパレータ

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)亜鉛合金粉末をゲル状アルカリ電解液に混合分散
    したゲル状負極の調整において、インジウム、鉛、ビス
    マス、カルシウムおよびアルミニウムの群のうち少なく
    とも1種以上を含む亜鉛合金を活物質に用い、前記アル
    カリ電解液中にはインジウム塩を出発物質とし、その水
    溶液中での中和処理で合成した水酸化インジウムを前記
    亜鉛合金に対して0.01〜1wt%含有させたことを
    特徴とする亜鉛アルカリ電池の製造法。
  2. (2)インジウムを0.01〜1wt%、鉛およびビス
    マスの一種または二種を合計で0.005〜0.5wt
    %含有する亜鉛合金を負極活物質に用いたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の亜鉛アルカリ電池の製
    造法。
  3. (3)インジウムを0.01〜1wt%、鉛およびビス
    マスの一種または二種を合計で0.005〜0.5wt
    %、カルシウムおよびアルミニウムの一種または二種を
    合計で0.005〜0.2wt%含有する亜鉛合金を負
    極活物質に用いたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
  4. (4)インジウム塩が塩化インジウムもしくは硫酸イン
    ジウムである特許請求の範囲第1項記載の亜鉛アルカリ
    電池の製造法。
  5. (5)インジウム塩が硝酸インジウムもしくは硫酸イン
    ジウムであり、塩素イオンを含有する水溶液中からの中
    和処理で合成した水酸化インジウムを用いる特許請求の
    範囲第1項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
  6. (6)合成された水酸化インジウムは、その粒子径が0
    .5〜8μの粒子を総量の60wt%以上含むものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の亜鉛アルカリ電池の製造
    法。
  7. (7)合成された水酸化インジウムは900℃までの加
    熱分解による重量減少率が18〜30wt%である特許
    請求の範囲第1項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
  8. (8)亜鉛合金粉末をゲル状アルカリ電解液に混合散し
    たゲル状負極の調整において、インジウム、鉛、ビスマ
    ス、カルシウムおよびアルミニウムの群のうち少なくと
    も1種以上を含む亜鉛合金を活物質に用い、前記アルカ
    リ電解液中にはインジウム塩を出発物質とし、その水溶
    液中での中和処理で合成した水酸化インジウムを前記亜
    鉛合金に対して0.005〜0.5wt%含有させ、さ
    らにポリエチレンオキサイドを親水部に持ち、フッ化ア
    ルキル基を親油部に持つ界面活性剤を前記亜鉛合金に対
    して0.001〜0.1wt%含有させることを特徴と
    する亜鉛アルカリ電池の製造法。
  9. (9)インジウムを0.01〜1wt%、鉛およびビス
    マスの一種または二種を合計で0.005〜0.5wt
    %含有する亜鉛合金を負極活物質に用いたことを特徴と
    する特許請求の範囲第8項記載の亜鉛アルカリ電池の製
    造法。
  10. (10)インジウムを0.01〜1wt%、鉛およびビ
    スマスの一種または二種を合計で0.005〜0.5w
    t%、カルシウムおよびアルミニウムの一種または二種
    を合計で0.005〜0.2wt%含有する亜鉛合金を
    負極活物質に用いたことを特徴とする特許請求の範囲第
    8項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
  11. (11)インジウム塩が塩化インジウムもしくは硫酸イ
    ンジウムである特許請求の範囲第8項記載の亜鉛アルカ
    リ電池の製造法。
  12. (12)インジウム塩が硝酸インジウムもしくは硫酸イ
    ンジウムであり、塩素イオンを含有する水溶液中からの
    中和処理で合成した水酸化インジウムを用いる特許請求
    の範囲第8項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
  13. (13)合成された水酸化インジウムは、その粒子径が
    0.5〜8μの粒子を総量の60wt%以上含むもので
    ある特許請求の範囲第8項記載の亜鉛アルカリ電池の製
    造法。
  14. (14)合成された水酸化インジウムは900℃までの
    加熱分解による重量減少率が18〜30wt%である特
    許請求の範囲第8項記載の亜鉛アルカリ電池の製造法。
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JP2007084432A (ja) * 2006-09-26 2007-04-05 Nikko Kinzoku Kk 水酸化インジウム又はインジウムの回収方法

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