JPH04258528A - 多板クラッチの冷却構造 - Google Patents

多板クラッチの冷却構造

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Publication number
JPH04258528A
JPH04258528A JP1892991A JP1892991A JPH04258528A JP H04258528 A JPH04258528 A JP H04258528A JP 1892991 A JP1892991 A JP 1892991A JP 1892991 A JP1892991 A JP 1892991A JP H04258528 A JPH04258528 A JP H04258528A
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JP
Japan
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clutch
oil
oil passage
center
pulley half
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1892991A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Osono
大園 耕平
Toshiyuki Yumoto
俊行 湯本
Masahiro Kanda
神田 正浩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP1892991A priority Critical patent/JPH04258528A/ja
Publication of JPH04258528A publication Critical patent/JPH04258528A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
    • F16H9/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion
    • F16H9/04Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes
    • F16H9/12Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members
    • F16H9/16Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts
    • F16H9/18Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts only one flange of each pulley being adjustable
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D25/00Fluid-actuated clutches
    • F16D25/12Details not specific to one of the before-mentioned types
    • F16D25/123Details not specific to one of the before-mentioned types in view of cooling and lubrication

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッチセンタの外周
を覆うクラッチアウタの内部に複数のクラッチプレート
とクラッチフェーシングを交互に配設し、これらクラッ
チプレートとクラッチフェーシングを相互に係合させる
ことにより前記クラッチアウタとクラッチセンタ間で駆
動力を伝達する多板クラッチに関し、特に、前記クラッ
チプレートとクラッチフェーシングをオイルで冷却する
ための冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば車両の発進用クラッチとして用い
られている多板クラッチは、クラッチプレートとクラッ
チフェーシングの係合により発生する摩擦熱で温度が上
昇し易く、その冷却が充分に行われない場合には前記ク
ラッチフェーシングの耐久性が低下したりクラッチプレ
ートとクラッチフェーシング間の摩擦係数が変動する等
の問題が発生する。
【0003】従来、かかる多板クラッチの冷却構造とし
て、■  ヒートマスを装着して熱負荷容量を増加させ
るもの■  オイルにより強制冷却するもののいずれか
が一般的に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記オイル
による強制冷却方式を採用した多板クラッチにおいて、
オイルの均等かつ安定した供給によりクラッチプレート
とクラッチフェーシングの冷却効果を向上させることを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、クラッチセンタの外周を覆うクラッチア
ウタの内部に複数のクラッチプレートとクラッチフェー
シングを交互に配設し、これらクラッチプレートとクラ
ッチフェーシングを相互に係合させることにより前記ク
ラッチアウタとクラッチセンタ間で駆動力を伝達する多
板クラッチにおいて、クラッチセンタに環状の給油室を
形成し、この給油室の外周にクラッチアウタの内部にオ
イルを供給するオイル供給口を設けるとともに、クラッ
チアウタの外周にクラッチプレートおよびクラッチフェ
ーシングを冷却したオイルを該クラッチアウタの外部に
排出するオイル排出口を設けたことを特徴とする。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
【0007】図1〜図8は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は車両用の動力伝達装置を示す図2〜図5の配
置図、図2は図1のA部拡大図、図3は図1のB部拡大
図、図4は図1のC部拡大図、図5は図1のD部拡大図
、図6は図1の6方向矢視図、図7は図3の7−7線断
面図、図8は図5の8部拡大図である。
【0008】この動力伝達装置は四輪駆動車両の車体前
部に横置き配置したエンジンに接続されるもので、図2
〜図6に示すように、左側面と右側面をそれぞれをフラ
イホイールケース1およびサイドカバー2で覆われたト
ランスミッションケース3の内部には中間プレート4が
ボルト5で固定され、このトランスミッションケース3
と中間プレート4によりインプットシャフト6とアウト
プットシャフト7が平行に支持される。エンジンのクラ
ンクシャフト8の右端には、外周にスタータモータのピ
ニオン(図示せず)に噛合するリングギヤ9を有するフ
ライホイール10が固着され、このフライホイール10
と前記インプットシャフト6の左端はダンパ11を介し
て接続される。
【0009】インプットシャフト6の外周には2個のニ
ードルベアリング12を介してドライブプーリ18の固
定側プーリ半体13の軸部131 が支持され、この軸
部131 の左端および右端が前記中間プレート4に設
けたボールベアリング14とトランスミッションケース
3に設けたローラベアリング15によって支持される。 固定側プーリ半体13の軸部131外周にはボールスプ
ライン16を介して可動側プーリ半体17が軸方向移動
自在、且つ相対回転不能に支持され、右側の固定側プー
リ半体13と左側の可動側プーリ半体17によりドライ
ブプーリ18が構成される。一方、前記アウトプットシ
ャフト7は中間プレート4に設けたローラベアリング1
9とトランスミッションケース3に設けたボールベアリ
ング20により支持され、その中央部にはドリブンプー
リ24の固定側プーリ半体21が一体に形成される。ア
ウトプットシャフト7の外周にはボールスプライン22
を介して可動側プーリ半体23が軸方向移動自在、且つ
相対回転不能に支持され、左側の固定側プーリ半体21
と右側の可動側プーリ半体23によりドリブンプーリ2
4が構成される。ドライブプーリ18の固定側プーリ半
体13はドリブンプーリ24の可動側プーリ半体23に
対向するとともに、ドライブプーリ18の可動側プーリ
半体17はドリブンプーリ24の固定側プーリ半体21
に対向し、これにより両固定側プーリ半体13,21お
よび両可動側プーリ半体17,23は相互に交差するよ
うに配置される。そして、前記両プーリ18,24の間
には2条のストラップ25に多数の押し駒26を装着し
た無端ベルト27が巻き掛けられる。
【0010】ドライブプーリ18の固定側プーリ半体1
3の軸部131 に支持した隔壁部材28と可動側プー
リ半体17の外周に形成したフランジ171 とにより
、可動側プーリ半体17を固定側プーリ半体13に向け
て接近するように移動させるための油室29が形成され
、その油室29の内部にはドライブプーリ18と無端ベ
ルト27間に所定の初期荷重を与えるためのスプリング
30が縮設される。前記油室29への給油は、インプッ
トシャフト6の右端から挿入された内側のフィードパイ
プ31、インプットシャフト6の内部に形成した油路6
1 、固定側プーリ半体13の軸部131 に形成した
油路132 、および可動側プーリ半体17を貫通する
油路172 を介して行われる。前記フランジ171 
の先端に外周を支持されたキャンセラピストン32の内
周は中間プレート4に支持したシール部材33に摺動自
在に当接し、これにより前記隔壁部材28との間にキャ
ンセラ34が画成される。そして、このキャンセラ34
と前記油室29は隔壁部材28に設けた油路(図示せず
)を介して相互に連通する。
【0011】アウトプットシャフト7の右端に支持した
隔壁部材35と可動側プーリ半体23の外周に形成した
フランジ231 とにより、可動側プーリ半体23を固
定側プーリ半体21に向けて移動させる油室36が形成
され、その油室36の内部にはスプリング37が縮設さ
れる。前記油室36への給油は、アウトプットシャフト
7の右端から挿入されたフィードパイプ41、アウトプ
ットシャフト7の内部に形成した油路71 、可動側プ
ーリ半体23を貫通する油路232 を介して行われる
。前記フランジ231 の先端に外周を支持されたキャ
ンセラピストン38は、その内周に前記隔壁部材35に
摺接するシール部材39を備え、そのキャンセラピスト
ン38と隔壁部材35との間に画成されるキャンセラ4
0には、アウトプットシャフト7に形成した油路72 
および隔壁部材35に設けた油路351 を介して給油
される。
【0012】インプットシャフト6の右端、すなわちド
ライブプーリ18の固定側プーリ半体13の右側にはイ
ンプットシャフト6の回転を同方向あるいは逆方向にド
ライブプーリ18に伝達するための前後進切換機構42
が設けられる。図7を併せて参照すると明らかなように
、前後進切換機構42はインプットシャフト6にスプラ
イン結合された歯数40のサンギヤ43と、インプット
シャフト6の右端にニードルベアリング44を介して支
持され、その内周に歯数80のリングギヤ45を形成し
たクラッチアウタ46と、固定側プーリ半体13の軸部
131 の右端にスプライン結合した円盤状のキャリヤ
47に支持されて相互に噛合する4対のプラネタリギヤ
48,49とを備え、一方のプラネタリギヤ48は前記
サンギヤ43に噛合するとともに、他方のプラネタリギ
ヤ49は前記リングギヤ45に噛合する。
【0013】クラッチアウタ46の内部には、車両を前
進させる際にサンギヤ43とクラッチアウタ46を結合
するための多板クラッチ50が配設される。クラッチア
ウタ46の内部に軸方向摺動自在に支持されたクラッチ
ピストン51の右側面には油室52が形成され、その左
側面には戻しバネ53が縮設される。そして前記油室5
2には、油路54、インプットシャフト6の内部に配設
した外側のフィードパイプ55、インプットシャフト6
に形成した油路62 、およびクラッチアウタ46に形
成した油路461 を介して圧油が供給される。一方、
クラッチアウタ46の外周とトランスミッションケース
3の間には、車両を後退させる際にクラッチアウタ46
とトランスミッションケース3を結合する多板ブレーキ
56が配設される。クラッチアウタ46を囲繞するよう
にトランスミッションケース3に軸方向摺動自在に支持
されたブレーキピストン57は、その背部に油路58を
介して圧油の供給を受ける油室59を備えるとともに、
その円周上の三か所に円弧状の押圧部571 を有し、
且つ前記押圧部571 の間に設けた複数個のガイド突
起572 に支持した戻しバネ60を備える。
【0014】アウトプットシャフト7の左端に設けられ
る多板式の発進用クラッチ61は、アウトプットシャフ
ト7にスプライン結合されたクラッチアウタ62と該ア
ウトプットシャフト7に一対のニードルベアリング63
を介して支持されたクラッチセンタ64を備え、前記ク
ラッチアウタ62の内部には、該クラッチアウタ62に
相対回転不能かつ軸方向摺動自在に支持した5枚のクラ
ッチプレート84と、前記クラッチセンタ64に相対回
転不能かつ軸方向摺動自在に支持した4枚のクラッチフ
ェーシング85が交互に配設される。5枚のクラッチプ
レート84の右端のクラッチプレート84に重ね合わさ
れたエンドプレート86は、前記クラッチプレート84
との当接面における半径方向外周に切欠き861を備え
る。この切欠き861 により、発進用クラッチ61が
係合する際に、クラッチプレート84とクラッチフェー
シング85の面圧が半径方向外側ほど大きくなる傾向を
キャンセルし、前記面圧を半径方向の全域の亘り略均一
化することができる。
【0015】クラッチアウタ62の内部にはクラッチピ
ストン65とキャンセラピストン66が配設され、クラ
ッチアウタ62とクラッチピストン65の間には該発進
用クラッチ61を係合させるための油室67が画成され
るとともに、クラッチピストン65とキャンセラピスト
ン66の間には内部にクラッチピストン65の戻しバネ
68を縮設したキャンセラ69が画成される。なお、前
記エンドプレート86の右側面は、クラッチセンタ64
に一体に形成したパーキングギヤ87とパルサー88に
より覆われる。
【0016】アウトプットシャフト7の左端には内側の
フィードパイプ70と外側のフィードパイプ71が同軸
に挿入され、内側と外側のフィードパイプ70,71の
間から供給された圧油はアウトプットシャフト7に形成
した油路73およびクラッチアウタ62に形成した油路
621 を介して前記油室67に供給される。一方、ア
ウトプットシャフト7の中心に形成した油路74 には
内側のフィードパイプ70から供給される圧油が通過す
るオリフィス形成部材72が配設される。図8を併せて
参照すると明らかなように、フィードパイプ70から供
給された圧油はオリフィス形成部材72の外周からアウ
トプットシャフト7の油路75 、アウトプットシャフ
ト7とクラッチセンタ64間に設けたオリフィス89、
およびクラッチセンタ64の油路641 を介して、ク
ラッチセンタ64とキャンセラピストン66との間に一
対のシールリング90,91により画成された環状の給
油室92に接続される。そして、給油室92はクラッチ
センタ64の外周に沿って形成した多数のオイル供給口
642 によりクラッチアウタ62の内部に連通すると
ともに、このクラッチアウタ62の内部はその外周に沿
って形成した多数のオイル排出口622 により発進用
クラッチ61の外部に連通する。
【0017】一方、オリフィス形成部材72の塵取り用
のオリフィス721、調圧用のオリフィス722 、お
よびオイル溜り723 を通過した圧油の一部はアウト
プットシャフト7に形成した油路76 およびキャンセ
ラピストン66に形成した油路661 を介してキャン
セラ69に供給され、更に、圧油の他の一部は油路74
 ,77 を介して可動側プーリ半体23の摺動面を潤
滑するとともに、油路78 を介して無端ベルト27を
潤滑する。
【0018】フライホイールケース1と中間プレート4
にそれぞれボールベアリング73とローラベアリング7
4を介して支持したリダクションシャフト75は第1中
間ギア76と第2中間ギア77を備え、前記クラッチセ
ンタ64の右端に一体に形成した出力ギヤ78がリダク
ションシャフト75の第1中間ギア76に噛合するとと
もに、第2中間ギア77が差動装置79の歯車箱80に
設けたファイナルギヤ81に噛合する。
【0019】なお、図2における符号82はインプット
シャフト6の左端に設けられたオイルポンプ駆動ギヤで
あって、このオイルポンプ駆動ギヤ82で図示せぬオイ
ルポンプを駆動することにより、従来のインプットシャ
フト6上にオイルポンプを設けたものに比べて小径のオ
イルポンプを用いることが可能となるばかりか、オイル
ポンプのレイアウトの自由度を増加させることが可能と
なる。また、図5における符号83はスピードメータに
駆動力を伝達するためのスピードメータギヤである。
【0020】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。エンジンの駆動力はクランク
シャフト8からダンパ11を介してインプットシャフト
6に伝達されるが、前後進切換機構42の多板クラッチ
50および多板ブレーキ56がいずれも非係合状態にあ
るとき、前記インプットシャフト6の回転はドライブプ
ーリ18に伝達されない。この状態から油路54、フィ
ードパイプ55、油路62 、および油路461 を介
して多板クラッチ50の油室52に圧油を供給すると、
クラッチピストン51が左側に移動して多板クラッチ5
0が係合し、インプットシャフト6にスプライン係合す
るサンギヤ43とリングギヤ45を有するクラッチアウ
タ46が一体に結合される。これにより、プラネタリギ
ヤ48,49の回転が規制されるため、インプットシャ
フト6の回転はサンギヤ43およびプラネタリギヤ48
,49を介してキャリヤ47に直接伝達され、このキャ
リヤ47にスプライン係合するドライブプーリ18をイ
ンプットシャフト6と同速度で同方向に回転させる。
【0021】上述のようにしてドライブプーリ18が回
転すると無端ベルト27を介してドリブンプーリ24が
駆動され、そのドリブンプーリ24を支持するアウトプ
ットシャフト7が回転する。この状態から発進用クラッ
チ61を係合させるべく、フィードパイプ71、油路7
3 、および油路621 を介して油室67に圧油を供
給すると、クラッチプレート84とクラッチフェーシン
グ85が係合してクラッチアウタ62とクラッチセンタ
64が一体に結合される。これにより、アウトプットシ
ャフト7の回転はクラッチセンタ64に一体に形成した
出力ギヤ78、およびリダクションシャフト75に一体
に形成した第1中間ギア76と第2中間ギア77を介し
て差動装置79のファイナルギヤ81に伝達され、車両
を前進させるべく左右の前輪を駆動する。
【0022】一方、油路58を介して多板ブレーキ56
の油室59に圧油を供給すると、ブレーキピストン57
が右方向に移動して多板ブレーキ56が係合し、クラッ
チアウタ46をトランスミッションケース3に一体に結
合する。このとき、図7においてサンギヤ43が矢印a
方向に回転すると、プラネタリギヤ48,49はそれぞ
れ矢印b方向および矢印c方向に回転するが、プラネタ
リギヤ49が噛合するリングギヤ45を備えたクラッチ
アウタ46が多板ブレーキ56により固定されているた
め、プラネタリギヤ49がリングギヤ45から受ける反
力により該プラネタリギヤ49を支持するキャリヤ47
が矢印d方向、すなわちサンギヤ43と反対方向に回転
する。そして、サンギヤ43とリングギヤ45の歯数が
それぞれ40と80であることから、サンギヤ43とキ
ャリヤ47の回転速度は同速度となる。而して、多板ブ
レーキ56を係合させることによりインプットシャフト
6とドライブプーリ18は逆方向に回転し、その回転が
無端ベルト27を介して伝達されるアウトプットシャフ
ト7も前述とは逆方向に回転するため、発進用クラッチ
61を係合させると車両は後退する。
【0023】上述のように、前後進切換機構42の多板
クラッチ50および多板ブレーキ56と別個に発進用ク
ラッチ61が設けられているので、スムーズな発進性能
と前後進切換性能を得ることが可能となる。すなわち、
若しも前後進切換機構42の多板クラッチ50を発進用
クラッチとして使用した場合、スムーズな発進性能を確
保するためには多量の潤滑油を供給する必要があるが、
このようにすると多板クラッチ50の切り性能が低下す
る不都合がある。また、車両の走行時に多板クラッチ5
0を切る必要がある場合であっても、遠心油圧をキャン
セルするバルブが発進時における油圧のスムーズな制御
を困難にするため、一般的には走行中に多板クラッチ5
9が切れない構造としている。しかしながら、前後進切
換機構42と発進用クラッチ61を別個に設けたことに
より、それぞれの特性を独立に設定することが可能にな
るため、発進性能と前後進切換性能を両立させることが
できる。更に、前後進切換機構42の多板クラッチ50
に対する給油と発進用クラッチ61に対する給油は、い
ずれもフィードパイプ55,71を介して行われるため
にシールリングが不要になり、前後進切換機構42がイ
ンプットシャフト6と一体化され、且つ発進用クラッチ
61がアウトプットシャフト7と一体化される通常の前
進走行時に、油シール部のフリクションを最小とするこ
とができる。
【0024】さて、エンジンのスロットル開度が小さい
とき、ドリブンプーリ24の可動側プーリ半体23の背
部に形成された油室36にはフィードパイプ41、油路
71 、および油路232 を介して圧油が供給され、
その可動側プーリ半体23を固定側プーリ半体21に最
も接近する位置に移動させる。これにより、ドリブンプ
ーリ24の有効半径が増加して該ドリブンプーリ24に
巻き掛けられた無端ベルト27が半径方向外側に移動す
るため、ドライブプーリ18に巻き掛けられた無端ベル
ト27が可動側プーリ半体17を固定側プーリ半体13
から離間させながら半径方向内側に移動し、ドライブプ
ーリ18の有効半径が減少してベルト式無段変速機の減
速比は最大の状態となる。スロットル開度が増加するに
伴い、ドライブプーリ18の可動側プーリ半体17の背
部に形成された油室29にフィードパイプ31、油路6
1 、油路132 、および油路172 を介して圧油
が供給され、同時にドリブンプーリ24の油室36に作
用する圧力が減圧される。その結果、ドライブプーリ1
8の有効半径が次第に増加するとともに、ドリブンプー
リ24の有効半径が次第に減少し、ベルト式無段変速機
の減速比が減少する。
【0025】上述のベルト式無段変速機の作動中、ドラ
イブプーリ18の油室29に作用する遠心油圧が該油室
29に連通するキャンセラ34に作用する遠心油圧によ
り補償され、またドリブンプーリ24の油室36に作用
する遠心油圧は、油路72 および油路351 を介し
てキャンセラ40に供給される油の遠心油圧により補償
される。上記ドライブプーリ18のキャンセラピストン
32とドリブンプーリ24のキャンセラピストン38は
、対応する隔壁部材28,35の幅内で左右に移動する
ように構成されており、可動側プーリ半体17,23の
左右方向寸法の減少と充分なキャンセル油圧の確保が図
られている。
【0026】アウトプットシャフト7の左端に挿入され
たフィードパイプ70から供給された圧油は、オリフィ
ス形成部材72の外周からアウトプットシャフト7に形
成した油路75 、アウトプットシャフト7とクラッチ
センタ64間に形成したオリフィス89、およびクラッ
チセンタ64とキャンセラピストン66との間に画成し
た給油室92に達する。給油室92内のオイルはクラッ
チセンタ64の外周に形成した複数のオイル供給口64
2 からクラッチアウタ62の内部に導入され、そこで
摩擦熱により温度上昇したクラッチプレート84とクラ
ッチフェーシング85を冷却した後、クラッチアウタ6
2の外周に形成した複数のオイル排出口622 から発
進用クラッチ61の外部に排出される。このように、オ
リフィス721 およびオリフィス89を通過して油量
を規制されたオイルは、環状の給油室92に一旦入った
後にその外周に形成した複数のオイル供給口642 か
らクラッチアウタ62の内部に供給されるので、クラッ
チプレート84とクラッチフェーシング85の全面に均
一に接触してそれ等を効率的に冷却することができる。 また、クラッチアウタ62の内部において冷却に供され
たオイルは遠心力によりオイル排出口622 から速や
かに外部に排出されるため、クラッチアウタ62の内部
への新たなオイルの供給が促され、クラッチプレート8
4とクラッチフェーシング85の冷却効率を一層向上さ
せることができる。
【0027】一方、オリフィス形成部材72のオリフィ
ス722 を通って減圧された圧油の一部は、油路76
 と油路661 を介して発進用クラッチ61のキャン
セラ69に供給され、油室67に作用する遠心油圧を補
償する。前記オリフィス722 を通って減圧された圧
油の一部は、油路74 から油路77 を通って可動側
プーリ半体23とアウトプットシャフト7の摺動面を潤
滑し、また油路74 から油路78 を通って無端ベル
ト27を潤滑する。このように、発進用クラッチ61の
油室67、キャンセラ69、クラッチプレート84、ク
ラッチフェーシング85に対する給油、ドリブンプーリ
24の摺動部に対する給油、および無端ベルト27に対
する給油が全てアウトプットシャフト7の内部を介して
行われるため、その給油系を極めて簡素化することがで
きる。
【0028】ところで、ドライブプーリ18の固定側プ
ーリ半体13は、それに対向するドリブンプーリ24の
可動側プーリ半体23よりも軸方向寸法が小さいため、
その固定側プーリ半体13の外側(右側)にスペースが
形成される。また、ドリブンプーリ24の固定側プーリ
半体21は、それに対向するドライブプーリ18の可動
側プーリ半体17よりも軸方向寸法が小さいため、その
固定側プーリ半体21の外側(左側)にスペースが形成
される。本実施例においては前記ドライブプーリ18の
固定側プーリ半体13の外側のスペースを利用して前後
進切換機構42を配設するとともに、ドリブンプーリ2
4の固定側プーリ半体21の外側のスペースを利用して
発進用クラッチ61を配設しているので、トランスミッ
ションケース3の内部空間が有効に利用されて該トラン
スミッションケース3の小型化が達成される。
【0029】また、インプットシャフト6とアウトプッ
トシャフト7の一端がいずれも中間プレート4によって
支持されているため、この中間プレート4をトランスミ
ッションケース3に装着することにより、ドライブプー
リ18とドリブンプーリ24を予め組付けることが可能
となって組付性が向上する。また、中間プレート4を用
いたことにより、ケースの合わせ面がトランスミッショ
ンケース3の左右両端部のみとなって油洩れのチャンス
が減少するばかりか、トランスミッションケース3の厚
さが増加してその剛性が高められる。
【0030】更に、中間プレート4とトランスミッショ
ンケース3にボールベアリング14とローラベアリング
15を介してドライブプーリ18の固定側プーリ半体1
3の軸部131 を支持し、その軸部131 の内周に
インプットシャフト6を支持するとともに、その外周に
可動側プーリ半体17を支持し、且つ前記インプットシ
ャフト6に前後進切換機構42を配置しているので、僅
か2個のベアリング14,15によってインプットシャ
フト6、ドライブプーリ18、および前後進切換機構4
2を支持することが可能となって構造が簡略化される。 同様にアウトプットシャフト7上に発進用クラッチ61
を配置したことにより、該発進用クラッチ61の支持ベ
アリングが省略されて部品点数の減少が可能となる。
【0031】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の小
設計変更を行うことが可能である。
【0032】例えば、本発明の冷却構造は車両のベルト
式無段変速機に組み合わされた発進用クラッチに限定さ
れず、他の任意の多板クラッチに対しても適用すること
が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、クラッチ
センタに形成した環状の給油室に供給したオイルを前記
給油室の外周に形成した複数のオイル供給口からクラッ
チアウタの内部に導入しているので、そのオイルをクラ
ッチプレートとクラッチフェーシングの全面に均一に接
触させてそれ等を効率的に冷却することができる。しか
も、クラッチアウタ内部のオイルには遠心力が作用する
ため、クラッチプレートとクラッチフェーシングの冷却
を終えたオイルをクラッチアウタの外周に形成したオイ
ル排出口から速やかに外部に排出し、その冷却効率を一
層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用の動力伝達装置を示す図2〜図5の配置
【図2】図1のA部拡大図
【図3】図1のB部拡大図
【図4】図1のC部拡大図
【図5】図1のD部拡大図
【図6】図1の6方向矢視図
【図7】図3の7−7線断面図
【図8】図5の8部拡大図
【符号の説明】
62・・・クラッチアウタ 622 ・・オイル排出口 64・・・クラッチセンタ 642 ・・オイル供給口 84・・・クラッチプレート 85・・・クラッチフェーシング 92・・・給油室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  クラッチセンタ(64)の外周を覆う
    クラッチアウタ(62)の内部に複数のクラッチプレー
    ト(84)とクラッチフェーシング(85)を交互に配
    設し、これらクラッチプレート(84)とクラッチフェ
    ーシング(85)を相互に係合させることにより前記ク
    ラッチアウタ(62)とクラッチセンタ(64)間で駆
    動力を伝達する多板クラッチにおいて、クラッチセンタ
    (64)に環状の給油室(92)を形成し、この給油室
    (92)の外周にクラッチアウタ(62)の内部にオイ
    ルを供給するオイル供給口(642 )を設けるととも
    に、クラッチアウタ(62)の外周にクラッチプレート
    (84)およびクラッチフェーシング(85)を冷却し
    たオイルを該クラッチアウタ(62)の外部に排出する
    オイル排出口(622 )を設けたことを特徴とする、
    多板クラッチの冷却構造。
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