JPH04256902A - 視野角特性の改善された位相差板及びその製造方法 - Google Patents

視野角特性の改善された位相差板及びその製造方法

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JPH04256902A
JPH04256902A JP1865591A JP1865591A JPH04256902A JP H04256902 A JPH04256902 A JP H04256902A JP 1865591 A JP1865591 A JP 1865591A JP 1865591 A JP1865591 A JP 1865591A JP H04256902 A JPH04256902 A JP H04256902A
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stretching
rate
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retardation
neck
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JP1865591A
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Hironori Tabata
博則 田畑
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示板に好適に用
いられる視野角特性の改善された位相差板及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂フィルムもしくはシートを
一軸方向に延伸して位相差板を製造する方法は知られて
いる。このような位相差板は、延伸による分子配向で延
伸方向とその直交方向の屈折率が異なり、所謂複屈折を
示す。そして、この複屈折は、延伸方向の屈折率と延伸
方向と直交方向の屈折率との差の絶対値(Δn)で表さ
れる。
【0003】位相差板を通過した光は互いに直交する二
方向の屈折率が異なるため、透過後において直交する光
線の位相差が生じる。このような複屈折性を利用して、
位相差板は、液晶表示板やVDTフィルターなどに使用
される(例えば、特開平2−42406 号公報参照)
 。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような位相差板を
、例えば液晶表示板に用いる場合は、液晶セルを通過す
る間に生じた常光、異常光の位相差を上記の位相差板に
よって元の状態に戻し、直線偏向として出射させるため
、光のロスが少なく、ほぼ無彩色で高いコントラストの
表示が得られる。これは、位相差補償性能といわれ、こ
の性能はレターデーション値で表され、位相差板の複屈
折(Δn)と厚み(d)との積で定義される。
【0005】しかし、上記のような従来の位相差板を用
いた液晶表示板にあっては、この液晶表示板に対して垂
直な方向から見た場合の着色はないが、斜め方向から見
た場合は着色(背景色が一般に黄色となる)があり、視
野角が狭いという問題がある。本発明は、このような問
題を解決するもので、その目的とするところは、斜め方
向から見た場合でも着色がなく、視野角特性の改善され
た位相差板及びその製造方法にを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の位相差板は、熱
可塑性樹脂フィルムもしくはシートを一軸方向に延伸し
て製造された位相差板において、|R0 −R1 |/
R0 ×100 で示す視野角特性値が10以下である
ことを特徴とする。ここで、R0 は位相差板の複屈折
と厚みとの積で定義される通常のレターデーション値、
R1 は延伸軸又は延伸軸と直交する軸を中心に45度
回転させて測定したレターデーション値のうち大きい方
の値である。
【0007】また、本発明の位相差板の製造方法は、熱
可塑性樹脂フィルムもしくはシートを一軸方向に延伸し
て位相差板を製造する方法において、延伸による厚みの
減少率(%)が、ネックイン率(%)〜ネックイン率(
%)+10(%)の範囲になるように一軸方向に延伸す
ることを特徴とする。もう一つの本発明の位相差板の製
造方法は、熱可塑性樹脂フィルムもしくはシートを一軸
方向に延伸して位相差板を製造する方法において、延伸
による厚みの減少率(%)が、ネックイン率(%)〜ネ
ックイン率(%)+10(%)の範囲になるように一軸
方向に延伸し、その後樹脂のガラス転移点(℃) 〜ガ
ラス転移点(℃) +10℃の範囲でヒートセットを行
うことを特徴とする。
【0008】本発明において、熱可塑性樹脂フィルムも
しくはシートとしては、ポリカーボネート系樹脂、セル
ロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリロニトリル系
樹脂、スチレン系樹脂などの非結晶性の熱可塑性樹脂か
らなるフィルムもしくはシートが好適に用いられる。本
発明において、レターデーション値(R0 及びR1)
は、直交ニコルを備えた分光光度計を使用して測定する
ことができる。入射光と位相差板の面に対する法線との
なす角が増大すると、レターデーション値は変化する。 また、このレターデーション値は、位相差板の延伸軸を
中心に回転させた場合と、延伸軸と直交する軸を中心に
回転させた場合とで異なる場合がある。
【0009】本発明におけるレターデーション値(R1
)は、延伸軸又は延伸軸と直交する軸を中心に45度回
転させて測定したレターデーション値のうち大きい方の
値である。また、レターデーション値(R0)は、位相
差板の複屈折と厚みとの積で定義される通常のレターデ
ーション値であって、これは延伸軸又は延伸軸と直交す
る軸を中心に回転させない(回転角0度)で測定したレ
ターデーション値と言い換えることができる。これ等の
レターデーション値(R0 及びR1)は、用途に応じ
て適切な値が設定される。例えば、位相差板を液晶表示
板に用いる場合は、レターデーション値(R0 及びR
1)は一般に400 〜650 nmの範囲に設定され
る。
【0010】本発明においては、位相差板の表示品質と
して、|R0 −R1 |/R0 ×100 で示す視
野角特性値を10以下とすることにより、液晶表示板に
用いた場合に、斜め方向から見た場合の着色が改善され
る。この視野角特性値が10を超えると、分子配向の一
軸性が悪くなり、斜め方向から見た場合に着色し視野角
が狭くなる。 本発明の位相差板は以上のように構成されている。
【0011】このような本発明の位相差板は、次の方法
により製造することができる。先ず、熱可塑性樹脂から
フィルムもしくはシートを成形する。成形方法としては
、溶剤キャスト法、カレンダー法、溶融押出法等が採用
される。このようにして成形した熱可塑性樹脂フィルム
もしくはシートは、ロール間延伸法による縦一軸延伸、
テンター延伸法による横一軸延伸、両端をクランプで掴
んで一軸延伸する方法等の公知の延伸方法により、分子
が配向し得る延伸温度で一軸方向に延伸される。なお、
フィルムもしくはシートの成形歪みを除去するために、
必要に応じて延伸工程の前に熱処理を行ってもよい。
【0012】延伸工程においては、延伸による厚みの減
少率(%)が、ネックイン率(%)〜ネックイン率(%
)+10(%)の範囲になるように一軸方向に延伸する
。ここで、厚みの減少率(%)は、( 延伸前の厚み−
延伸後の厚み) /延伸前の厚み×100 で表される
。また、ネックイン率(%)は、( 延伸前の延伸方向
と直交する方向の長さ−延伸後の延伸方向と直交する方
向の長さ) /延伸前の延伸方向と直交する方向の長さ
×100 で表される。なお、ネックイン率は、一般に
10%より大きく設定される。
【0013】延伸による厚みの減少率(%)が、ネック
イン率(%)+10(%)を上回ると面方向の分子配向
より厚み方向の分子配向が大きくなりすぎて、屈折率に
大きな差が生じ、視野角特性が悪くなる。逆に、厚みの
減少率(%)が、ネックイン率(%)を下回ると延伸後
のフィルムもしくはシートにしわが発生し、良好な位相
差板は得られない。なお、フィルムもしくはシートの厚
み、延伸温度、延伸速度等は、所望のレターデーション
値を得るために適宜設定される。このようにして本発明
の位相差板が製造される。
【0014】本発明においては、上記のように一軸方向
に延伸した後、この一軸延伸フィルムもしくはシートを
公知の方法でヒートセットするのが好ましい。このヒー
トセットは、残留歪みの除去するため及び前述のレター
デーション値を調節するために行われるもので、熱可塑
性樹脂のガラス転移点(℃) 〜ガラス転移点(℃) 
+10℃の範囲で行うのが好ましい。なお、ガラス転移
点(℃) は、示差走査熱量計により測定される。
【0015】ヒートセットがガラス転移点(℃) を超
える温度で行われると、レターデーション値の時間変化
率が大きくなり、その調節が困難になる。逆に、ヒート
セットがガラス転移点(℃) 未満の温度で行われると
、残留歪みが残り熱収縮の原因となる。なお、ヒートセ
ットの時間、張力等は、所望のレターデーション値を得
るために適宜設定される。このようにして本発明の位相
差板が製造される。
【0016】
【作用】熱可塑性樹脂フィルムもしくはシートを、延伸
による厚みの減少率(%)が、ネックイン率(%)〜ネ
ックイン率(%)+10(%)の範囲になるように一軸
方向に延伸すると、延伸方向と直交する方向の応力の発
生が小さくなり一軸性の高いものとなり、それにより位
相差板としての視野角特性が改善される。即ち、前述の
|R0 −R1 |/R0 ×100 で示す視野角特
性値が10以下である位相差板が製造される。
【0017】また、一軸方向に延伸した熱可塑性樹脂フ
ィルムもしくはシートを、その後熱可塑性樹脂のガラス
転移点(℃) 〜ガラス転移点(℃) +10℃の範囲
でヒートセットを行うと、このヒートセットの条件によ
って、残留歪みの除去のみならずレターデーション値が
変わり、それによりレターデーション値の調節ができる
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。 実施例1 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで170
 ℃の温度で一軸に1.5 倍に延伸した。延伸後、こ
のフィルムをクランプで保持した状態( 張力80g/
cm)で150 ℃の温度で10分間ヒートセットを行
って、ポリカーボネートフィルム製の位相差板を製造し
た。その時のネックイン率は15%、厚み減少率は22
%( ネックイン率15%+7%) であった。
【0019】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は503 nm(ヒートセット
前は520 nm) 、延伸軸を中心に45度回転させ
て測定したレターデーション値(R1)は458 nm
であった(延伸軸を中心に45度回転させて測定したレ
ターデーション値の方が、延伸軸と直交する軸を中心に
45度回転させて測定したレターデーション値よりもや
や大きくなるがその差は殆ど変わらない)。これ等の値
よりこの位相差板の|R0 −R1 |/R0 ×10
0 で示す視野角特性値は8.9 である。
【0020】この位相差板の表示品質(着色)を評価す
るために、液晶分子のねじれ角が約100 度、液晶の
複屈折率と厚みの積が約500 nmの液晶セルの両側
に一対の偏向板を平行ニコル状態で配置し、且つ上偏向
板と液晶セルの間に偏向軸に対して約45度に上記の位
相差板を配置して構成した液晶表示板を作製した。この
液晶表示板は背景色が白、表示部が黒のほぼ白黒表示と
なり、斜め方向から見た場合にも着色がなく視野角性能
が改善されていた。 実施例2 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで170
 ℃の温度で一軸に1.5 倍に延伸して、ポリカーボ
ネートフィルム製の位相差板を製造した。ヒートセット
は行わなかった。その時のネックイン率は15%、厚み
減少率は22%( ネックイン率15%+7%) であ
った。
【0021】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は520 nm、延伸軸を中心
に45度回転させて測定したレターデーション値(R1
)は473 nmであった(延伸軸を中心に45度回転
させて測定したレターデーション値の方が、延伸軸と直
交する軸を中心に45度回転させて測定したレターデー
ション値よりもやや大きくなるがその差は殆ど変わらな
い)。これ等の値よりこの位相差板の|R0 −R1 
|/R0 ×100 で示す視野角特性値は9.0 で
ある。
【0022】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 実施例3 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで165
 ℃の温度で一軸に1.38倍に延伸した。延伸後、こ
のフィルムをクランプで保持した状態( 張力110 
g/cm)で155 ℃の温度で4分間ヒートセットを
行って、ポリカーボネートフィルム製の位相差板を製造
した。その時のネックイン率は11%、厚み減少率は2
1%( ネックイン率11%+10%) であった。
【0023】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は619 nm(ヒートセット
前は650 nm) 、延伸軸を中心に45度回転させ
て測定したレターデーション値(R1)は558 nm
であった(延伸軸を中心に45度回転させて測定したレ
ターデーション値の方が、延伸軸と直交する軸を中心に
45度回転させて測定したレターデーション値よりもや
や大きくなるがその差は殆ど変わらない)。これ等の値
よりこの位相差板の|R0 −R1 |/R0 ×10
0 で示す視野角特性値は9.9 である。
【0024】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 実施例4 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで165
 ℃の温度で一軸に1.38倍に延伸して、ポリカーボ
ネートフィルム製の位相差板を製造した。ヒートセット
は行わなかった。その時のネックイン率は11%、厚み
減少率は21%( ネックイン率11%+10%) で
あった。
【0025】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は650 nm、延伸軸を中心
に45度回転させて測定したレターデーション値(R1
)は585 nmであった(延伸軸を中心に45度回転
させて測定したレターデーション値の方が、延伸軸と直
交する軸を中心に45度回転させて測定したレターデー
ション値よりもやや大きくなるがその差は殆ど変わらな
い)。これ等の値よりこの位相差板の|R0 −R1 
|/R0 ×100 で示す視野角特性値は10である
【0026】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 実施例5 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、ロール間延伸機により170 
℃の温度で縦一軸に1.5 倍に延伸した。延伸後、こ
のフィルムを張力100 g/cm で150 ℃の温
度で5分間ヒートセットを行って、ポリカーボネートフ
ィルム製の位相差板を製造した。その時のネックイン率
は17%、厚み減少率は20%( ネックイン率17%
+3%) であった。
【0027】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は590 nm(ヒートセット
前は600 nm) 、延伸軸を中心に45度回転させ
て測定したレターデーション値(R1)は537 nm
であった(延伸軸を中心に45度回転させて測定したレ
ターデーション値の方が、延伸軸と直交する軸を中心に
45度回転させて測定したレターデーション値よりもや
や大きくなるがその差は殆ど変わらない)。これ等の値
より、この位相差板の|R0 −R1 |/R0×10
0 で示す視野角特性値は9.0 である。
【0028】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 実施例6 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、ロール間延伸機により170 
℃の温度で縦一軸に1.5 倍に延伸して、ポリカーボ
ネートフィルム製の位相差板を製造した。ヒートセット
は行わなかった。その時のネックイン率は17%、厚み
減少率は20%( ネックイン率17%+3%) であ
った。
【0029】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は600 nm、延伸軸を中心
に45度回転させて測定したレターデーション値(R1
)は546 nm(延伸軸を中心に45度回転させて測
定したレターデーション値の方が、延伸軸と直交する軸
を中心に45度回転させて測定したレターデーション値
よりもやや大きくなるがその差は殆ど変わらない)であ
った。これ等の値よりこの位相差板の|R0 −R1 
|/R0 ×100 で示す視野角特性値は9.0 で
ある。
【0030】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 実施例7 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで165
 ℃の温度で一軸に1.38倍に延伸した。延伸後、こ
のフィルムをクランプで保持した状態( 張力110 
g/cm)で165 ℃の温度で5分間ヒートセットを
行って、ポリカーボネートフィルム製の位相差板を製造
した。その時のネックイン率は11%、厚み減少率は2
1%( ネックイン率11%+10%) であった。
【0031】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は460 nm(ヒートセット
前は650 nm) 、延伸軸を中心に45度回転させ
て測定したレターデーション値(R1)は414 nm
(延伸軸を中心に45度回転させて測定したレターデー
ション値の方が、延伸軸と直交する軸を中心に45度回
転させて測定したレターデーション値よりもやや大きく
なるがその差は殆ど変わらない)であった。これ等の値
より、この位相差板の|R0 −R1 |/R0×10
0 で示す視野角特性値は10である。
【0032】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となり、斜め方向から見た
場合にも着色がなく視野角性能が改善されていた。 比較例1 厚さ100 μのポリカーボネートフィルム( ガラス
転移点149℃) を、クランプで両端を掴んで155
 ℃の温度で一軸に1.3 倍に延伸して、ポリカーボ
ネートフィルム製の位相差板を製造した。ヒートセット
は行わなかった。その時のネックイン率は7.5 %、
厚み減少率は18.5%( ネックイン率7.5 %+
11%) であった。
【0033】このようにして製造された位相差板のレタ
ーデーション値(R0)は500 nm、延伸軸を中心
に45度回転させて測定したレターデーション値(R1
)は425 nm(延伸軸を中心に45度回転させて測
定したレターデーション値の方が、延伸軸と直交する軸
を中心に45度回転させて測定したレターデーション値
よりもやや大きくなるがその差は殆ど変わらない)であ
った。これ等の値よりこの位相差板の|R0 −R1 
|/R0 ×100 で示す視野角特性値は15である
【0034】この位相差板について実施例1と同様にし
て液晶表示板を作製した。この液晶表示板は背景色が白
、表示部が黒のほぼ白黒表示となるが、斜め方向から見
た場合には背景色が黄色に着色し視野角性能が悪い。
【0035】
【発明の効果】上述の通り、本発明の位相差板は、熱可
塑性樹脂フィルムもしくはシートを一軸方向に延伸して
製造された位相差板において、|R0 −R1 |/R
0 ×100 で示す視野角特性値が10以下であり(
ここで、R0 は位相差板の複屈折と厚みの積で定義さ
れるレターデーション値、R1 は延伸軸又は延伸軸と
直交する軸を中心に45度回転させて測定したレターデ
ーション値のうち大きい方の値である)、このような特
定の位相差板は、これを例えば液晶表示板に用いる場合
、斜め方向から見た場合にも着色がなく、視野角が広く
なり視野角性能が改善される。
【0036】また、本発明の位相差板に製造方法は、熱
可塑性樹脂フィルムもしくはシートを一軸方向に延伸し
て位相差板を製造する方法において、延伸による厚みの
減少率(%)が、ネックイン率(%)〜ネックイン率(
%)+10(%)の範囲になるように一軸方向に延伸し
、或いはその後熱可塑性樹脂のガラス転移点(℃) 〜
ガラス転移点(℃) +10℃の範囲でヒートセットを
行うものであり、それにより上記のように視野角特性が
改善された位相差板が得られる。
【0037】また、このヒートセットの条件によって、
残留歪みの除去のみならず、レターデーション値の調節
が可能となり、使用者の要求に応じてレターデーション
値の異なる位相差板を簡単に製造することができるとい
う利点がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  熱可塑性樹脂フィルムもしくはシート
    を一軸方向に延伸して製造された位相差板において、|
    R0 −R1 |/R0 ×100 で示す視野角特性
    値が10以下であることを特徴とする視野角特性の改善
    された位相差板。ここで、R0 は位相差板の複屈折と
    厚みとの積で定義される通常のレターデーション値、R
    1 は延伸軸又は延伸軸と直交する軸を中心に45度回
    転させて測定したレターデーション値のうち大きい方の
    値である。
  2. 【請求項2】  熱可塑性樹脂フィルムもしくはシート
    を一軸方向に延伸して位相差板を製造する方法において
    、延伸による厚みの減少率(%)が、ネックイン率(%
    )〜ネックイン率(%)+10(%)の範囲になるよう
    に一軸方向に延伸することを特徴とする視野角特性の改
    善された位相差板の製造方法。
  3. 【請求項3】  熱可塑性樹脂フィルムもしくはシート
    を一軸方向に延伸して位相差板を製造する方法において
    、延伸による厚みの減少率(%)が、ネックイン率(%
    )〜ネックイン率(%)+10(%)の範囲になるよう
    に一軸方向に延伸し、その後樹脂のガラス転移点(℃)
     〜ガラス転移点(℃) +10℃の範囲でヒートセッ
    トを行うことを特徴とする視野角特性の改善された位相
    差板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006132405A1 (en) * 2005-06-07 2006-12-14 Fujifilm Corporation Method for producing thermoplastic resin film
WO2006132402A1 (en) * 2005-06-07 2006-12-14 Fujifilm Corporation Method for producing cellulose acylate resin film

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