JPH04255798A - 香料組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特定のビフェニル化合
物を有効成分として含有する芳香特性及び保留性に優れ
た香料組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、天然あるいは合成の有香物質を用いて優れた香料を
調香するときには所望の香気を持続するために、有香物
質の揮発性及び保留性を調整する各種保留剤が香料に有
効成分として配合されている。具体的には、ベンジルサ
リシレート、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレ
ート、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレート
等が利用されている。しかしながら、ベンジルサリシレ
ートは接触皮膚アレルギー（以下感作性という）を起こ
すことが報告されている（皮膚　　第２３巻・第４号・
昭和５６年８月、ｐ４２１〜４２９、同ｐ４３１〜４４
１等）。また上記の保留剤は、満足のいく保留効果を有
するものではなかった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来技術
の難点を解消せんとして鋭意検討を行った結果、後記特
定のビフェニル化合物が、香料の揮発性及び保留性を調
整する効果を有することを見いだし本発明を完成した。

【０００４】即ち、本発明は、下記一般式で表されるビ
フェニル化合物を有効成分として含有することを特徴と
する香料組成物である。

【化２】 （但しＲはＣＨ３　、Ｃ２　Ｈ５　、Ｃ３　Ｈ７　、Ｃ
Ｈ２　ＯＨ、Ｃ３　Ｈ６　ＯＨ、ＣＨＯ、ＣＯＣＨ３　
基）本発明に使用されるビフェニル化合物は公知の物質
であり、Ｊ．Ｃ．Ｐｅｗらの方法により容易に入手する
ことが可能である（ジャーナル　　オブ　　オーガニッ
ク　　ケミストリィ　　第２８巻　　１０４８頁、１９
６３年）。

【０００５】本発明で用いるビフェニル化合物は、皮膚
刺激や感作性がなく安全、かつ通常の香料組成物に易溶
であり、その配合量（使用量）は、香料組成物の総量を
基準として一般的には、大略０．５〜２０重量％、好ま
しくは１．０〜５重量％である。本発明の香料組成物と
しては、前述のビフェニル化合物と香料、即ち水溶性ア
ルコール、テルペン系アルコール、アセテート類、ケト
ン類、テルペン類、天然精油その他から選ばれた香料を
成分とするものであるが、本発明の効果を害さない範囲
で他の化合物（例えばエタノール等）も組み合わせるこ
とができる。　　本発明によれば、通常の香料組成物の
香り立ち及び残香性を高めることが可能となる。即ち、
所望の揮発性及び保留性を工業的に容易に、かつ再現性
良く得られ、その作用効果の特性は著しい。

【０００６】実施例 以下、実施例について説明する。実施例におけるビフェ
ニル化合物の名称を前記一般式のＲの違いにより以下の
如く略記する。ビフェニル化合物１（Ｒ＝ＣＨ３　）　
、ビフェニル化合物２（Ｒ＝Ｃ２　Ｈ５　）、ビフェニ
ル化合物３（Ｒ＝Ｃ３　Ｈ７　）　、ビフェニル化合物
４（Ｒ＝ＣＨ２　ＯＨ）、ビフェニル化合物５（Ｒ＝Ｃ
３　Ｈ６　ＯＨ）、ビフェニル化合物６（Ｒ＝ＣＨＯ）
、ビフェニル化合物７（Ｒ＝ＣＯＣＨ３　）。また実施
例に示す％は、重量％を意味する。また安全性（感作性
）、残香性、香り立ち（匂い）等の試験方法は下記の通
りである。

【０００７】（１）安全性（感作性）の試験方法マキシ
ミゼイションテストにより安全性（感作性）を評価した
。体重３５０〜４００ｇのハートレイ系モルモット（メ
ス）の肩甲骨上の４×６ｃｍの皮膚に刈毛し、１列に３
つの皮内注射を次の順序にしたがって２列に行った。 （ｉ）フロイント　　コンプリート　　アジュバンド（
Ｆｒｅｕｎｄｓ’　ｃｏｍｐｌｅｔｅ　ａｊｕｖａｎｔ
：以下ＦＣＡ溶液と略記する）を左右２ケ所に０．０５
ｍｌずつ皮内注射する。 （ｉｉ）ビフェニル化合物等の試験サンプル１０％オリ
ーブ油溶液を左右２ケ所に０．０５ｍｌずつ皮内注射す
る。 （ｉｉｉ）ビフェニル化合物等の試験サンプル２０％含
有ＦＣＡ溶液に同量の滅菌水を加え乳化した溶液を左右
２ケ所に０．０５ｍｌ皮内注射する。これらの操作１週
間後に同じ部位を刈毛し、１０％ラウリル硫酸ソーダ含
有ワセリンを塗擦し、軽度の炎症を起こさせた。塗布２
４時間後に同部位にビフェニル化合物等の試験サンプル
１０％オリーブ油溶液０．２ｍｌをガーゼに塗布して、
４８時間閉塞貼付した。皮内注射後２１日目に腹側部を
刈毛し、ビフェニル化合物等の試験サンプル５％、１０
％各オリーブ油溶液を２４時間閉塞貼付した。判定は、
２４時間後と４８時間後に表１に示した評価基準に従っ
て肉眼により行った。

【０００８】

【表１】

【０００９】（２）残香性の試験方法 本発明の方法によって得られた本発明の香料組成物の残
香性と比較例の香料組成物の残香性を比較するために下
記の官能テストを採用した。試料の香料組成物１５０ｍ
ｇを５．５ｃｍ×１５ｃｍの匂い紙に均一に塗布し、官
能検査室（温度２５℃・湿度６０％・風速０．１ｍ／秒
以下）中に垂直状態で放置した。塗布後、適当時間（２
時間、４時間）経過した時点で、それぞれの匂い紙に付
着した香料組成物の残香強度の比較を５名の調香専門パ
ネラーにより５回繰り返して判定した。

【００１０】（３）香り立ち（匂い）の試験方法本発明
の方法によって得られた本発明の香料組成物の香り立ち
と比較例の香料組成物の香り立ちを比較するために下記
の官能テストを採用した。試料の香料組成物を８０％ア
ルコール溶液とし、匂い紙に同量ずつ塗布し、それぞれ
の匂い紙に付着した試料の香料組成物の香り立ちの比較
を５名の調香専門パネラーにより５回繰り返して判定し
た。

【００１１】試験例１ 本発明で用いるビフェニル化合物について前記感作性の
試験方法に従い、安全性について検討した。その結果、
表２に示すように本発明で用いるビフェニル化合物には
感作性は確認されなかった。

【表２】

【００１２】実施例１及び比較例１〜３表３の処方に従
って、実施例及び比較例の香料組成物を調製した。なお
、ベンジルサリシレート、ベンジルベンゾエート、ジエ
チルフタレートは従来より保留剤として用いられている
ものである。

【表３】

【００１３】（１）実施例１に関して前記感作性試験を
行った結果、感作性は確認されず、安全性の高い香料組
成物であることが確認された。 （２）次に前記残香性試験を行い、実施例１と比較例１
〜３を比較した。その結果を表４に示した。表から明か
なごとく、本発明の香料組成物はすぐれた残香性を有し
ていた。

【表４】

【００１４】（３）次に前記香り立ち（匂い）試験を行
い、実施例１と比較例１〜３を比較した。その結果を表
５に示した。表から明かなごとく、本発明の香料組成物
はすぐれた香り立ちを有していた。

【表５】

【００１５】実施例２〜４、比較例４ 表６の処方に従って、実施例及び比較例の香料組成物を
調製した。前記残香性試験及び香り立ち（匂い）試験を
行い、比較例と比較した結果を表７に示した。表から明
かなごとく、本発明の香料組成物は何れも比較例の香料
組成物に比べ高い残香性、優れた香気性を示した。

【００１６】

【表６】

【００１７】

【表７】

【００１８】

【発明の効果】本発明で用いるビフェニル化合物を一般
の香料組成物に用いることにより、香料組成物の安全性
に障害を与えることなく香気持続性を調整でき保留性を
高めることが出来る。即ち、ビフェニル化合物を配合す
ることにより香料組成物のマイルドかつ爽やかなトップ
ノートを強調し、また所望の香気の持続性を高めること
が可能となる。　　したがって、その香料組成物の商品
価値を著しく高めることが可能となり、その作用効果の
特異性は著しい。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】下記一般式で表されるビフェニル化合物を
   有効成分として含有することを特徴とする香料組成物。 【化１】 （但しＲはＣＨ３　、Ｃ２　Ｈ５　、Ｃ３　Ｈ７　、Ｃ
   Ｈ２　ＯＨ、Ｃ３　Ｈ６　ＯＨ、ＣＨＯ、ＣＯＣＨ３　
   基）