JPH04255272A - タンデム型太陽電池 - Google Patents
タンデム型太陽電池Info
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- JPH04255272A JPH04255272A JP3037933A JP3793391A JPH04255272A JP H04255272 A JPH04255272 A JP H04255272A JP 3037933 A JP3037933 A JP 3037933A JP 3793391 A JP3793391 A JP 3793391A JP H04255272 A JPH04255272 A JP H04255272A
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Links
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数種類の半導体太陽
電池をモノリシックに直列接続したタンデム型太陽電池
の改良に関するものである。
電池をモノリシックに直列接続したタンデム型太陽電池
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】宇宙空間用の電源や地上における独立電
源として太陽電池が使用されているが、このような太陽
電池の一種に、バンドギャップが異なる複数種類の半導
体太陽電池をモノリシックに直列接続したタンデム型太
陽電池がある。かかるタンデム型太陽電池においては、
太陽光スペクトルに対してそれぞれの半導体太陽電池が
異なる波長範囲の光を受光して光電変換することになる
ため、太陽光エネルギーを有効利用できてエネルギー変
換効率が向上し、大きな電力を発生できるとともに、同
程度の電力を得る場合には発電コストが低減される利点
がある。
源として太陽電池が使用されているが、このような太陽
電池の一種に、バンドギャップが異なる複数種類の半導
体太陽電池をモノリシックに直列接続したタンデム型太
陽電池がある。かかるタンデム型太陽電池においては、
太陽光スペクトルに対してそれぞれの半導体太陽電池が
異なる波長範囲の光を受光して光電変換することになる
ため、太陽光エネルギーを有効利用できてエネルギー変
換効率が向上し、大きな電力を発生できるとともに、同
程度の電力を得る場合には発電コストが低減される利点
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
タンデム型太陽電池の発生電圧は個々の半導体太陽電池
が発生する電圧の総和となるが、電流は個々の半導体太
陽電池の発生電流のうち最も小さい値に制限されるため
、これによりエネルギー変換効率が抑制されるという問
題があった。個々の半導体太陽電池の発生電流は、その
材質や受け持つ波長範囲の光子量の差などによって相違
するため、上記のような問題が発生するのである。
タンデム型太陽電池の発生電圧は個々の半導体太陽電池
が発生する電圧の総和となるが、電流は個々の半導体太
陽電池の発生電流のうち最も小さい値に制限されるため
、これによりエネルギー変換効率が抑制されるという問
題があった。個々の半導体太陽電池の発生電流は、その
材質や受け持つ波長範囲の光子量の差などによって相違
するため、上記のような問題が発生するのである。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、タンデム型太陽電池
のエネルギー変換効率を一層向上させることにある。
もので、その目的とするところは、タンデム型太陽電池
のエネルギー変換効率を一層向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、バンドギャップが異なる複数種類の半
導体太陽電池をモノリシックに直列接続したタンデム型
太陽電池において、前記複数種類の半導体太陽電池の個
々の発生電流が略同じになるようにそれ等複数種類の半
導体太陽電池の受光面積がそれぞれ異なる大きさに設定
されていることを特徴とする。
めに、本発明は、バンドギャップが異なる複数種類の半
導体太陽電池をモノリシックに直列接続したタンデム型
太陽電池において、前記複数種類の半導体太陽電池の個
々の発生電流が略同じになるようにそれ等複数種類の半
導体太陽電池の受光面積がそれぞれ異なる大きさに設定
されていることを特徴とする。
【0006】
【作用および発明の効果】すなわち、太陽電池の発生電
流はその受光面積に比例するため、本発明では、直列接
続される複数種類の半導体太陽電池の個々の発生電流が
略同じになるように、それ等複数種類の半導体太陽電池
の受光面積をそれぞれ異なる大きさとしたのであり、こ
れにより個々の半導体太陽電池の発生電流がそのままタ
ンデム型太陽電池の発生電流となってエネルギー変換効
率が一層向上するのである。
流はその受光面積に比例するため、本発明では、直列接
続される複数種類の半導体太陽電池の個々の発生電流が
略同じになるように、それ等複数種類の半導体太陽電池
の受光面積をそれぞれ異なる大きさとしたのであり、こ
れにより個々の半導体太陽電池の発生電流がそのままタ
ンデム型太陽電池の発生電流となってエネルギー変換効
率が一層向上するのである。
【0007】なお、同じ半導体太陽電池であっても、上
部に位置して太陽光スペクトルの全波長範囲を受光する
場合と、下部に位置して太陽光スペクトルの一部の波長
範囲を受光する場合とでは発生電流が相違するため、各
半導体太陽電池の受光面積の設定に際しては、モノリシ
ックに直列接続された状態における各半導体太陽電池の
発生電流が略同じとなるようにする必要がある。下部に
位置する半導体太陽電池であっても、その受光面積が上
部の半導体太陽電池よりも大きくて一部に直接太陽光が
照射される場合には、部分的に発生電流が相違するため
、その点も考慮する必要がある。
部に位置して太陽光スペクトルの全波長範囲を受光する
場合と、下部に位置して太陽光スペクトルの一部の波長
範囲を受光する場合とでは発生電流が相違するため、各
半導体太陽電池の受光面積の設定に際しては、モノリシ
ックに直列接続された状態における各半導体太陽電池の
発生電流が略同じとなるようにする必要がある。下部に
位置する半導体太陽電池であっても、その受光面積が上
部の半導体太陽電池よりも大きくて一部に直接太陽光が
照射される場合には、部分的に発生電流が相違するため
、その点も考慮する必要がある。
【0008】また、太陽光エネルギーを効果的に吸収さ
せる上で、上部程バンドギャップが大きくなるように複
数種類の半導体太陽電池の位置関係を設定し、下部の半
導体太陽電池程受光面積が大きくなるようにすることが
望ましい。
せる上で、上部程バンドギャップが大きくなるように複
数種類の半導体太陽電池の位置関係を設定し、下部の半
導体太陽電池程受光面積が大きくなるようにすることが
望ましい。
【0009】また、比較的大きな膜厚を必要とする間接
遷移型の半導体太陽電池は、下部に配置して基板として
利用することが望ましく、比較的薄膜でよい直接遷移型
の半導体太陽電池は上部に配置することが望ましい。
遷移型の半導体太陽電池は、下部に配置して基板として
利用することが望ましく、比較的薄膜でよい直接遷移型
の半導体太陽電池は上部に配置することが望ましい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0011】図1は、本発明の一実施例であるタンデム
型太陽電池10の断面構造を説明する図で、n−Si基
板12は1cm×1cmの正方形状を成し、抵抗率は約
2Ωcmで板厚は約350μmである。このn−Si基
板12の上部には、深さ約0.8μm、抵抗率約0.0
3Ωcmのp−Si拡散層14が設けられており、この
pn接合によりSi太陽電池16が構成されている。こ
のようなp−Si拡散層14が形成されたn−Si基板
12上には、そのn−Si基板12よりも面積が約13
%小さい範囲、言い換えれば0.87cm2 の範囲に
、n+ −GaAs半導体18、n−GaAs半導体2
0、p+ −GaAs半導体22、p+ −Al0.9
Ga0.1 As半導体24が順次積層されており、
n−GaAs半導体20とp+ −GaAs半導体22
との間のpn接合により、Si太陽電池16よりも受光
面積が約13%小さいGaAs太陽電池26が構成され
ている。上記n+ −GaAs半導体18は厚さが約0
.5μmで不純物濃度が1×1018程度であり、n−
GaAs半導体20は厚さが約2.5μmで不純物濃度
が1×1017程度であり、p+ −GaAs半導体2
2は厚さが約0.3μmで不純物濃度が5×1018程
度であり、p+ −Al0.9 Ga0.1 As半導
体24は厚さが約0.01μmで不純物濃度が1×10
19程度である。そして、上記p+ −Al0.9 G
a0.1 As半導体24には、Au/Au−Znの上
部電極28がp+ −GaAs半導体22に接触するよ
うに埋設されているとともに、n−Si基板12の下面
にはAg/Tiの下部電極30が設けられている。また
、p+ −Al0.9 Ga0.1 As半導体24の
上面およびn−Si基板12の上面の露出部分には、そ
れぞれ窒化シリコンの反射防止膜32が設けられている
。上記Si太陽電池16およびGaAs太陽電池26は
、モノリシックに直列接続された互いにバンドギャップ
が異なる複数種類の半導体太陽電池に相当する。なお、
図1の各半導体の膜厚は必ずしも正確な割合で示したも
のではない。
型太陽電池10の断面構造を説明する図で、n−Si基
板12は1cm×1cmの正方形状を成し、抵抗率は約
2Ωcmで板厚は約350μmである。このn−Si基
板12の上部には、深さ約0.8μm、抵抗率約0.0
3Ωcmのp−Si拡散層14が設けられており、この
pn接合によりSi太陽電池16が構成されている。こ
のようなp−Si拡散層14が形成されたn−Si基板
12上には、そのn−Si基板12よりも面積が約13
%小さい範囲、言い換えれば0.87cm2 の範囲に
、n+ −GaAs半導体18、n−GaAs半導体2
0、p+ −GaAs半導体22、p+ −Al0.9
Ga0.1 As半導体24が順次積層されており、
n−GaAs半導体20とp+ −GaAs半導体22
との間のpn接合により、Si太陽電池16よりも受光
面積が約13%小さいGaAs太陽電池26が構成され
ている。上記n+ −GaAs半導体18は厚さが約0
.5μmで不純物濃度が1×1018程度であり、n−
GaAs半導体20は厚さが約2.5μmで不純物濃度
が1×1017程度であり、p+ −GaAs半導体2
2は厚さが約0.3μmで不純物濃度が5×1018程
度であり、p+ −Al0.9 Ga0.1 As半導
体24は厚さが約0.01μmで不純物濃度が1×10
19程度である。そして、上記p+ −Al0.9 G
a0.1 As半導体24には、Au/Au−Znの上
部電極28がp+ −GaAs半導体22に接触するよ
うに埋設されているとともに、n−Si基板12の下面
にはAg/Tiの下部電極30が設けられている。また
、p+ −Al0.9 Ga0.1 As半導体24の
上面およびn−Si基板12の上面の露出部分には、そ
れぞれ窒化シリコンの反射防止膜32が設けられている
。上記Si太陽電池16およびGaAs太陽電池26は
、モノリシックに直列接続された互いにバンドギャップ
が異なる複数種類の半導体太陽電池に相当する。なお、
図1の各半導体の膜厚は必ずしも正確な割合で示したも
のではない。
【0012】次に、かかるタンデム型太陽電池10の製
造方法の一例を説明する。
造方法の一例を説明する。
【0013】先ず、直径が2インチ、厚さが約350μ
mで抵抗率が約2Ωcmのn−Si基板12に、Bを含
んだp型の拡散剤をスピンコートして乾燥させ、これを
拡散炉に装入して酸素雰囲気中で600℃にて5分間拡
散剤を焼成する。続いて、窒素:酸素=5:1の雰囲気
中で900℃にて15分間拡散を行い、室温まで冷却し
た後拡散炉から取り出して、拡散剤をフッ酸溶液でエッ
チングして除去する。これにより、前記p−Si拡散層
14が形成される。
mで抵抗率が約2Ωcmのn−Si基板12に、Bを含
んだp型の拡散剤をスピンコートして乾燥させ、これを
拡散炉に装入して酸素雰囲気中で600℃にて5分間拡
散剤を焼成する。続いて、窒素:酸素=5:1の雰囲気
中で900℃にて15分間拡散を行い、室温まで冷却し
た後拡散炉から取り出して、拡散剤をフッ酸溶液でエッ
チングして除去する。これにより、前記p−Si拡散層
14が形成される。
【0014】次に、上記p−Si拡散層14が形成され
たn−Si基板12を有機溶剤で洗浄し、フッ酸溶液で
エッチングして表面酸化層を取り除いた後MOCVD(
有機金属化学気相成長)装置の反応炉内に装入し、水素
雰囲気中で1000℃にて15分間基板表面の清浄化処
理を行った後、所謂2段階成長法を用いて前記n+ −
GaAs半導体18、n−GaAs半導体20、p+
−GaAs半導体22、p+ −Al0.9 Ga0.
1 As半導体24を順次エピタキシャル成長させる。 n型,p型のドーパントはそれぞれSe,Znであり、
成長時間は各々の厚さに応じて定められる。そして、室
温まで冷却した後MOCVD装置から取り出す。
たn−Si基板12を有機溶剤で洗浄し、フッ酸溶液で
エッチングして表面酸化層を取り除いた後MOCVD(
有機金属化学気相成長)装置の反応炉内に装入し、水素
雰囲気中で1000℃にて15分間基板表面の清浄化処
理を行った後、所謂2段階成長法を用いて前記n+ −
GaAs半導体18、n−GaAs半導体20、p+
−GaAs半導体22、p+ −Al0.9 Ga0.
1 As半導体24を順次エピタキシャル成長させる。 n型,p型のドーパントはそれぞれSe,Znであり、
成長時間は各々の厚さに応じて定められる。そして、室
温まで冷却した後MOCVD装置から取り出す。
【0015】その後、1cm×1cmの大きさに切断し
、通常のフォトリソグラフィ技術を用いてp+ −Al
0.9 Ga0.1 As半導体24に上部電極28を
設けるための取付穴を形成する。そして、上部電極28
および下部電極30を蒸着するとともに、p+ −Al
0.9 Ga0.1 As半導体24上に反射防止膜3
2を蒸着する。図2はこの状態のタンデム型太陽電池4
0を示したもので、この段階ではSi太陽電池16およ
びGaAs太陽電池26の受光面積が互いに等しい従来
のものと同じである。
、通常のフォトリソグラフィ技術を用いてp+ −Al
0.9 Ga0.1 As半導体24に上部電極28を
設けるための取付穴を形成する。そして、上部電極28
および下部電極30を蒸着するとともに、p+ −Al
0.9 Ga0.1 As半導体24上に反射防止膜3
2を蒸着する。図2はこの状態のタンデム型太陽電池4
0を示したもので、この段階ではSi太陽電池16およ
びGaAs太陽電池26の受光面積が互いに等しい従来
のものと同じである。
【0016】ここで、かかるタンデム型太陽電池40に
、光照射条件AM0(135.3mW/cm2 )、温
度27℃で光を照射して電流−電圧特性を測定するとと
もに、Si太陽電池およびGaAs太陽電池各々の特性
についても調べたところ、表1および図3に示す結果が
得られた。表1において、第1段の「GaAs層なしS
i太陽電池」はSi太陽電池に直接光が照射された場合
で、第2段の「GaAs層ありSi太陽電池」はGaA
s太陽電池を透過した光がSi太陽電池に照射された場
合で、第3段の「GaAs太陽電池」はGaAs太陽電
池に直接光が照射された場合で、第4段の「同面積タン
デム接続」はSi太陽電池の上に同じ面積のGaAs太
陽電池が設けられた上記タンデム型太陽電池40の場合
であり、同欄の(a),(b),(c)の符号は図3の
グラフの符号に対応する。
、光照射条件AM0(135.3mW/cm2 )、温
度27℃で光を照射して電流−電圧特性を測定するとと
もに、Si太陽電池およびGaAs太陽電池各々の特性
についても調べたところ、表1および図3に示す結果が
得られた。表1において、第1段の「GaAs層なしS
i太陽電池」はSi太陽電池に直接光が照射された場合
で、第2段の「GaAs層ありSi太陽電池」はGaA
s太陽電池を透過した光がSi太陽電池に照射された場
合で、第3段の「GaAs太陽電池」はGaAs太陽電
池に直接光が照射された場合で、第4段の「同面積タン
デム接続」はSi太陽電池の上に同じ面積のGaAs太
陽電池が設けられた上記タンデム型太陽電池40の場合
であり、同欄の(a),(b),(c)の符号は図3の
グラフの符号に対応する。
【0017】
【表1】
【0018】かかる表1から明らかなように、「同面積
タンデム接続」の開放電圧VOCは、「GaAs層あり
Si太陽電池」と「GaAs太陽電池」とを加算した値
と略一致するのに対し、短絡電流密度ISCは「GaA
s層ありSi太陽電池」および「GaAs太陽電池」の
うち低い方、具体的には「GaAs層ありSi太陽電池
」の値と一致している。言い換えれば、上記タンデム型
太陽電池40の状態におけるGaAs太陽電池26は、
単独では23.5(mA/cm2 )の短絡電流密度を
発生し得るにも拘らず、Si太陽電池16と直列接続さ
れることにより17.6(mA/cm2 )の短絡電流
密度しか発生させることができないのであり、その分だ
けGaAs太陽電池26のエネルギー変換効率が低下し
、タンデム型太陽電池40全体としてのエネルギー変換
効率も充分に上がらないのである。
タンデム接続」の開放電圧VOCは、「GaAs層あり
Si太陽電池」と「GaAs太陽電池」とを加算した値
と略一致するのに対し、短絡電流密度ISCは「GaA
s層ありSi太陽電池」および「GaAs太陽電池」の
うち低い方、具体的には「GaAs層ありSi太陽電池
」の値と一致している。言い換えれば、上記タンデム型
太陽電池40の状態におけるGaAs太陽電池26は、
単独では23.5(mA/cm2 )の短絡電流密度を
発生し得るにも拘らず、Si太陽電池16と直列接続さ
れることにより17.6(mA/cm2 )の短絡電流
密度しか発生させることができないのであり、その分だ
けGaAs太陽電池26のエネルギー変換効率が低下し
、タンデム型太陽電池40全体としてのエネルギー変換
効率も充分に上がらないのである。
【0019】そこで、上記Si太陽電池16およびGa
As太陽電池26の発生電流が互いに等しくなるように
、GaAs太陽電池26の受光面積を小さくしたのが前
記図1のタンデム型太陽電池10である。ここで、Ga
As太陽電池26の一部を除去すると、Si太陽電池1
6は、一部が「GaAs層なしSi太陽電池」となり、
残りの部分が「GaAs層ありSi太陽電池」となるた
め、タンデム型太陽電池10は、GaAs層なしSi太
陽電池16aとGaAs層ありSi太陽電池16bとを
並列接続した図4と等価回路となり、GaAs太陽電池
26の発生電流とSi太陽電池16の発生電流とを等し
くするためには、GaAs層なしSi太陽電池16aの
発生電流をIa 、GaAs層ありSi太陽電池16b
の発生電流をIb 、GaAs太陽電池26の発生電流
をIとすると、次式(1)を満足するようにすれば良い
。今、Si太陽電池16の受光面積に対してGaAs太
陽電池26の受光面積を小さくする割合、すなわちタン
デム型太陽電池40からGaAs太陽電池26を除去す
る割合をX(%)とすると、表1のデータから上記(1
)式は次式(2)で表され、X≒13となる。したがっ
て、前記タンデム型太陽電池40から、フォトリソグラ
フィ技術によりn+ −GaAs半導体18よりも上の
部分の外周部を約13%除去し、n−Si基板12の上
面露出部に反射防止膜32を蒸着すれば良い。
As太陽電池26の発生電流が互いに等しくなるように
、GaAs太陽電池26の受光面積を小さくしたのが前
記図1のタンデム型太陽電池10である。ここで、Ga
As太陽電池26の一部を除去すると、Si太陽電池1
6は、一部が「GaAs層なしSi太陽電池」となり、
残りの部分が「GaAs層ありSi太陽電池」となるた
め、タンデム型太陽電池10は、GaAs層なしSi太
陽電池16aとGaAs層ありSi太陽電池16bとを
並列接続した図4と等価回路となり、GaAs太陽電池
26の発生電流とSi太陽電池16の発生電流とを等し
くするためには、GaAs層なしSi太陽電池16aの
発生電流をIa 、GaAs層ありSi太陽電池16b
の発生電流をIb 、GaAs太陽電池26の発生電流
をIとすると、次式(1)を満足するようにすれば良い
。今、Si太陽電池16の受光面積に対してGaAs太
陽電池26の受光面積を小さくする割合、すなわちタン
デム型太陽電池40からGaAs太陽電池26を除去す
る割合をX(%)とすると、表1のデータから上記(1
)式は次式(2)で表され、X≒13となる。したがっ
て、前記タンデム型太陽電池40から、フォトリソグラ
フィ技術によりn+ −GaAs半導体18よりも上の
部分の外周部を約13%除去し、n−Si基板12の上
面露出部に反射防止膜32を蒸着すれば良い。
【0020】
Ia +Ib =I
・・・(1)
・・・(1)
【0021】
40.0X+17.6(100−X)
=23.5(100−X)
・・・(2
)
=23.5(100−X)
・・・(2
)
【0022】そして、かかるタンデム型太陽電池10
を用いて、前記タンデム型太陽電池40の場合と同じ条
件で電流−電圧特性を測定した結果を、前記表1および
図3にそれぞれ(d)の符号を付して示す。この結果か
ら明らかなように、「異面積タンデム接続」で示されて
いるタンデム型太陽電池10によれば、タンデム型太陽
電池40に比較してGaAs太陽電池26の受光面積が
小さくなったにも拘らず、短絡電流密度ISCが17.
6から20.5に上昇しているとともに、Si太陽電池
16の一部に光が直接照射されるようになって開放電圧
VOCも僅かに上昇しており、エネルギー変換効率ηが
14.7から17.6に大幅に上昇していることが判る
。なお、短絡電流密度ISCは面積が1cm2 の素子
全体としての値であり、それより面積が小さいタンデム
型太陽電池10のGaAs太陽電池26単独での短絡電
流密度ISCは前記のように約23.5であり、20.
5は実際の発生電流に相当する。
を用いて、前記タンデム型太陽電池40の場合と同じ条
件で電流−電圧特性を測定した結果を、前記表1および
図3にそれぞれ(d)の符号を付して示す。この結果か
ら明らかなように、「異面積タンデム接続」で示されて
いるタンデム型太陽電池10によれば、タンデム型太陽
電池40に比較してGaAs太陽電池26の受光面積が
小さくなったにも拘らず、短絡電流密度ISCが17.
6から20.5に上昇しているとともに、Si太陽電池
16の一部に光が直接照射されるようになって開放電圧
VOCも僅かに上昇しており、エネルギー変換効率ηが
14.7から17.6に大幅に上昇していることが判る
。なお、短絡電流密度ISCは面積が1cm2 の素子
全体としての値であり、それより面積が小さいタンデム
型太陽電池10のGaAs太陽電池26単独での短絡電
流密度ISCは前記のように約23.5であり、20.
5は実際の発生電流に相当する。
【0023】このように、GaAs太陽電池26の受光
面積がSi太陽電池16よりも約13%小さい本実施例
のタンデム型太陽電池10によれば、両者の受光面積が
等しいタンデム型太陽電池40に比較して発生電流およ
びエネルギー変換効率が大幅に向上するのである。
面積がSi太陽電池16よりも約13%小さい本実施例
のタンデム型太陽電池10によれば、両者の受光面積が
等しいタンデム型太陽電池40に比較して発生電流およ
びエネルギー変換効率が大幅に向上するのである。
【0024】なお、かかるタンデム型太陽電池10は、
バンドギャップEgが1.43程度のGaAs太陽電池
26をバンドギャップEgが1.08程度のSi太陽電
池16の上に積層しており、下部のSi太陽電池16の
受光面積が大きくされて一部に太陽光が直接照射される
ようになっているため、太陽光エネルギーが効果的に吸
収されて一層高いエネルギー変換効率を得られるのであ
る。
バンドギャップEgが1.43程度のGaAs太陽電池
26をバンドギャップEgが1.08程度のSi太陽電
池16の上に積層しており、下部のSi太陽電池16の
受光面積が大きくされて一部に太陽光が直接照射される
ようになっているため、太陽光エネルギーが効果的に吸
収されて一層高いエネルギー変換効率を得られるのであ
る。
【0025】また、比較的大きな膜厚を必要とする間接
遷移型のSi半導体から成るSi太陽電池16が下部に
位置して基板を兼ねているとともに、比較的薄膜で済む
直接遷移型のGaAs半導体から成るGaAs太陽電池
26がそのSi太陽電池16の上に形成されているため
、製造が簡単かつ容易で安価に構成され得る利点がある
。
遷移型のSi半導体から成るSi太陽電池16が下部に
位置して基板を兼ねているとともに、比較的薄膜で済む
直接遷移型のGaAs半導体から成るGaAs太陽電池
26がそのSi太陽電池16の上に形成されているため
、製造が簡単かつ容易で安価に構成され得る利点がある
。
【0026】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0027】例えば、前記実施例では2種類のSi太陽
電池16およびGaAs太陽電池26から成るタンデム
型太陽電池10について説明したが、GaP、InP、
CdSなどの他の半導体太陽電池を有するタンデム型太
陽電池にも本発明は同様に適用され得るのであり、3種
類以上の半導体太陽電池をモノリシックに直列接続する
ことも可能である。
電池16およびGaAs太陽電池26から成るタンデム
型太陽電池10について説明したが、GaP、InP、
CdSなどの他の半導体太陽電池を有するタンデム型太
陽電池にも本発明は同様に適用され得るのであり、3種
類以上の半導体太陽電池をモノリシックに直列接続する
ことも可能である。
【0028】また、前記実施例ではMOCVD装置を用
いてGaAs太陽電池26を形成する場合について説明
したが、分子線エピタキシー法など他のエピタキシャル
成長法を採用できることは勿論、半導体太陽電池の構造
も適宜変更することが可能である。
いてGaAs太陽電池26を形成する場合について説明
したが、分子線エピタキシー法など他のエピタキシャル
成長法を採用できることは勿論、半導体太陽電池の構造
も適宜変更することが可能である。
【0029】また、前記実施例ではGaAs太陽電池2
6の外周部を除去して受光面積を調整していたが、中央
部など他の部分を除去するようにしても差支えない。
6の外周部を除去して受光面積を調整していたが、中央
部など他の部分を除去するようにしても差支えない。
【0030】また、前記実施例ではn−Si基板12が
そのままSi太陽電池16に用いられているが、半導体
太陽電池とは別個に基板が設けられていても良い。
そのままSi太陽電池16に用いられているが、半導体
太陽電池とは別個に基板が設けられていても良い。
【0031】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図1】本発明の一実施例であるタンデム型太陽電池の
断面構造を説明する図である。
断面構造を説明する図である。
【図2】図1のタンデム型太陽電池を製造するに際して
受光面積を相違させる前の状態で、受光面積が等しい従
来のタンデム型太陽電池と同じ状態を示す図である。
受光面積を相違させる前の状態で、受光面積が等しい従
来のタンデム型太陽電池と同じ状態を示す図である。
【図3】(a)GaAs太陽電池を透過した光が照射さ
れるSi太陽電池、(b)GaAs太陽電池、(c)図
2のタンデム型太陽電池、および(d)図1のタンデム
型太陽電池の各々の電流−電圧特性を示す図である。
れるSi太陽電池、(b)GaAs太陽電池、(c)図
2のタンデム型太陽電池、および(d)図1のタンデム
型太陽電池の各々の電流−電圧特性を示す図である。
【図4】図1のタンデム型太陽電池の等価回路を示す図
である。
である。
10:タンデム型太陽電池
16:Si太陽電池
26:GaAs太陽電池
Claims (1)
- 【請求項1】 バンドギャップが異なる複数種類の半
導体太陽電池をモノリシックに直列接続したタンデム型
太陽電池において、前記複数種類の半導体太陽電池の個
々の発生電流が略同じになるように該複数種類の半導体
太陽電池の受光面積がそれぞれ異なる大きさに設定され
ていることを特徴とするタンデム型太陽電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3037933A JPH04255272A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | タンデム型太陽電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3037933A JPH04255272A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | タンデム型太陽電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04255272A true JPH04255272A (ja) | 1992-09-10 |
Family
ID=12511362
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3037933A Pending JPH04255272A (ja) | 1991-02-06 | 1991-02-06 | タンデム型太陽電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04255272A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001168103A (ja) * | 1999-12-10 | 2001-06-22 | Nagoya Kogyo Univ | 半導体表面処理方法、およびこの処理を施された半導体装置 |
JP2009545184A (ja) * | 2006-07-28 | 2009-12-17 | ユニバーシティー、オブ、デラウェア | 周囲のシリコンスカベンジャーセルを備えた高効率太陽電池 |
-
1991
- 1991-02-06 JP JP3037933A patent/JPH04255272A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001168103A (ja) * | 1999-12-10 | 2001-06-22 | Nagoya Kogyo Univ | 半導体表面処理方法、およびこの処理を施された半導体装置 |
JP2009545184A (ja) * | 2006-07-28 | 2009-12-17 | ユニバーシティー、オブ、デラウェア | 周囲のシリコンスカベンジャーセルを備えた高効率太陽電池 |
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