JPH0425406Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は車両用ペダルの支持ブラケツト、詳
しくはブレーキペダル、クラツチペダルなどのペ
ダルを揺動自由に支持する支持ブラケツトに関す
る。

（従来の技術） 従来、この種支持ブラケツトは、例えば第３図
に示すごとく、第１ブラケツト本体１と、該ブラ
ケツト本体１の車幅方向側部に並設される第２ブ
ラケツト本体２とから成り、これら各ブラケツト
本体１，２を車両のダツシユパネルＤに固定する
と共に、前記第１ブラケツト本体１にブレーキペ
ダル３を、また前記第２ブラケツト本体２にはク
ラツチペダル４をそれぞれ揺動自由に支持するご
とくしている。

しかして前記第１ブラケツト本体１は、一対の
相対向する第１及び第２側壁１ａ，１ｂを備えた
断面概略コ形状に形成され、該各側壁１ａ，１ｂ
間に枢軸５を介して前記ブレーキペダル３を揺動
自由に支持するごとくしており、また前記第２ブ
ラケツト本体２は、前記第１ブラケツト本体１の
第１側壁１ａに所定間隔を置いて対向する支持壁
２ａと、該支持壁２ａの車両進行方向後端側から
前記第１側壁１ａ側に向けて横方向に延びる連結
壁２ｂと、この連結壁２ｂの先端から車両進行方
向後方に向けて延びる固定フランジ２ｃとを備え
た平面視ハツト形状に形成し、該固定フランジ２
ｃを前記第１ブラケツト本体１の第１側壁１ａに
固定すると共に、前記第２ブラケツト本体２の支
持壁２ａと前記第１ブラケツト本体１の第１側壁
１ａとの間に、枢軸６を介して前記クラツチペダ
ル４を揺動自由に支持するごとくしている。

また前記ブレーキペダル３とクラツチペダル４
との中間部で、前記第１ブラケツト本体１の第１
側壁１ａと、前記第２ブラケツト本体２の固定フ
ランジ２ｃとの固定部と対向する後方部には、ス
テアリングホイールをもつステアリングシヤフト
７及び該シヤフト７を車体に保持するステアリン
グポスト８があり、該ステアリングシヤフト７の
操作により車両操向を行うごとくしている。

（考案が解決しようとする問題点） ところで前記従来の支持ブラケツトでは、前記
第２ブラケツト本体２の固定フランジ２ｃが、車
両進行方向後方側に向けて形成される関係上、前
記第１ブラケツト本体１の第１側壁１ａを後方側
に延出させて、前記固定フランジ２ｃの固定シロ
を確保する必要があつたのである。従つて前記第
１側壁１ａと前記固定フランジ２ｃとの固定部が
後方側に位置され、この固定部と該固定部の後方
側に配置する前記ステアリングポスト８との間隔
Ｔが小となり、車両の衝突時などに前記ダツシユ
パネルＤの変形によつて前記各ブラケツト本体
１，２が後方側に押動されたとき、前記第１側壁
１ａと固定フランジ２ｃとの固定部が前記ステア
リングポスト８に当接し、これに伴い、前記ステ
アリングシヤフト７及び該シヤフト７に組つけた
ステアリングホイールが後方に移動する虞れがあ
つた。

本考案は以上のごとき問題に鑑みて考案したも
ので、その目的は、前記第２ブラケツト本体に簡
単な変更を加えることにより、前記各ブラケツト
本体と前記ステアリングシヤフトとの間に充分大
きな間隔を確保して、車両の衝突時などに前記各
ブラケツト本体が後方に押動されることがあつて
も、ステアリングに当接することのない車両用ペ
ダルの支持ブラケツトを提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本考案の支持ブラケツトは、第１及び第２図に
示すごとく構成したもので、複数のペダル３，４
を揺動自由に支持する車両用ペダルの支持ブラケ
ツトにおいて、対向する一対の側壁１ａ，１ｂを
備え、これら両側壁１ａ，１ｂ間にペダル３を枢
支するようにした第１ブラケツト本体１と、ペダ
ル４の枢軸６の一端を支持する支持壁２ａと、こ
の支持壁２ａの車両進行方向後方端に連続して前
記第１ブラケツト本体１における一方の側壁外面
に固定する固定フランジ２ｃとを備えた第２ブラ
ケツト本体２とから成り、該第２ブラケツト本体
２における前記固定フランジ２ｃの先端を車両進
行方向前方に向けて屈曲すると共に、該固定フラ
ンジ２ｃに前記枢軸６の他端を支持するごとくし
たことを特徴とするものである。

（作用） しかして前記第２ブラケツト本体２の固定フラ
ンジ２ｃを車両進行方向前方に向けて設け、該固
定フランジ２ｃを前記第１ブラケツト本体１の側
壁１ａに重合状に固定し、前記固定フランジ２ｃ
を利用して前記枢軸６の一端を支持することによ
り、該枢軸６の支持強度が強化されるのであり、
また前記固定フランジ２ｃを車両進行方向前方に
向けて設けることにより、該固定フランジ２ｃの
固定シロを、従来のごとく、前記第１ブラケツト
本体１の後方側に確保する必要がなくなつて、該
第１ブラケツト本体１の前後方向長さを短くで
き、つまり前記各ブラケツト本体１，２と、該各
ブラケツト本体１，２の後方側に配置するステア
リングポスト８との間隔を充分に大となし、例え
車両の衝突時などに前記各ブラケツト本体１，２
が後方に押動されることがあつても、各ブラケツ
ト本体１，２が前記ステアリングポスト８に当た
ることがないのである。

（実施例） 以下本考案にかかる車両用ペダルの支持ブラケ
ツトを図面の実施例によつて説明する。

図面に示す支持ブラケツトは、基本的には前述
した従来のものと同様であつて、第１ブラケツト
本体１と、該第１ブラケツト本体１の車幅方向側
部に並設される第２ブラケツト本体２とから成
り、これら各ブラケツト本体１，２を車両のダツ
シユパネルＤに固定すると共に、前記第１ブラケ
ツト本体１にブレーキペダル３を、また前記第２
ブラケツト本体２にはクラツチペダル４をそれぞ
れ揺動自由に支持するごとくしている。

前記第１ブラケツト本体１は、一対の相対向す
る第１及び第２側壁１ａ，１ｂを備えた断面概略
コ形状に形成し、該各側壁１ａ，１ｂに枢軸５の
長さ方向両端を支持すると共に、この枢軸５に前
記ブレーキペダル３を揺動自由に支持している。

しかして本考案は、前記第２ブラケツト本体２
の構造に特徴があるもので、該第２ブラケツト本
体２を次のごとく形成したものである。

即ち、前記第２ブラケツト本体２を、前記第１
ブラケツト本体１の第１側壁１ａに所定間隔を置
いて対向する支持壁２ａと、該支持壁２ａの車両
進行方向後端側から前記第１側壁１ａ側に向けて
横方向に延びる連結壁２ｂと、この連結壁２ｂの
先端から車両進行方向前方に向けて屈曲させた固
定フランジ２ｃとにより平面視概略コ形状に構成
するのであり、この固定フランジ２ｃを前記第１
ブラケツト本体１の第１側壁１ａに溶接手段など
により重合状に固定すると共に、前記第２ブラケ
ツト本体２の支持壁２ａと、前記第１側壁１ａで
補強された前記固定フランジ２ｃとに、枢軸６の
長さ方向両端を支持する一方、該枢軸６に前記ク
ラツチペダル４を揺動自由に支持するのである。

斯くのごとく前記第２ブラケツト本体２の固定
フランジ２ｃを車両進行方向前方に屈曲させ、該
固定フランジ２ｃを前記第１ブラケツト本体１に
おける第１側壁１ａの前方側に向けて重合状に固
定することにより、該第１ブラケツト本体１の前
後方向長さを短くして、つまり前記各ブラケツト
本体１，２における第１側壁１ａと固定フランジ
２ｃの固定部と、該固定部の後方側に対向配置し
たステアリングシヤフト７を保持するステアリン
グポスト８との間隔Ｔを充分に大となしたのであ
る。

また前記第２ブラケツト本体２における支持壁
２ａの前端側には、該支持壁２ａに対して直交方
向に延びる前記ダツシユパネルＤへの取付壁２ｄ
を形成している。

（考案の効果） 以上説明したごとく本考案の支持ブラケツトで
は、前記第２ブラケツト本体２の固定フランジ２
ｃを車両進行方向前方に向けて屈曲させ、該固定
フランジ２ｃを前記第１ブラケツト本体１の側壁
１ａに重合状に固定し、前記固定フランジ２ｃを
利用して、前記ペダル支持用の枢軸６の一端を支
持するごとくしたから、該枢軸６の支持強度を強
化させることができるのであり、しかも前記固定
フランジ２ｃを前方側に屈曲させ、該固定フラン
ジ２ｃを前記第１側壁１ａの前方側に向けて固定
するごとくしたから、前記固定フランジ２ｃの固
定シロを、従来のごとく、前記第１ブラケツト本
体１の後方側に確保する必要がなくなつて、該第
１ブラケツト本体１の前後方向長さを短く出来、
つまり前記各ブラケツト本体１，２と、該各ブラ
ケツト本体１，２の後方側に配置するステアリン
グポスト８との間隔Ｔを充分に大とすることがで
き、例え車両の衝突時などに前記各ブラケツト本
体１，２が後方に押動されることがあつても、該
各ブラケツト本体１，２が前記ステアリングポス
ト８に当接することがないのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかかる車両用ペダルの支持ブ
ラケツトを示す平面図、第２図は同ブラケツトの
斜面図、第３図は従来例を示す平面図である。 １……第１ブラケツト本体、１ａ，１ｂ……側
壁、２……第２ブラケツト本体、２ａ……支持
壁、２ｃ……固定フランジ、３，４……ペダル、
６……枢軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のペダル３，４を揺動自由に支持する車両
   用ペダルの支持ブラケツトであつて、対向する一
   対の側壁１ａ，１ｂを備え、これら両側壁１ａ，
   １ｂ間にペダル３を枢支するようにした第１ブラ
   ケツト本体１と、ペダル４の枢軸６の一端を支持
   する支持壁２ａと、この支持壁２ａの車両進行方
   向後方端に連続して前記第１ブラケツト本体１に
   おける一方の側壁外面に固定する固定フランジ２
   ｃとを備えた第２ブラケツト本体２とから成り、
   該第２ブラケツト本体２における前記固定フラン
   ジ２ｃの先端を車両進行方向前方に向けて屈曲す
   ると共に、該固定フランジ２ｃに前記枢軸６の他
   端を支持するごとくしたことを特徴とする車両用
   ペダルの支持ブラケツト。