JPH0425130Y2 - - Google Patents

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JPH0425130Y2
JPH0425130Y2 JP11048487U JP11048487U JPH0425130Y2 JP H0425130 Y2 JPH0425130 Y2 JP H0425130Y2 JP 11048487 U JP11048487 U JP 11048487U JP 11048487 U JP11048487 U JP 11048487U JP H0425130 Y2 JPH0425130 Y2 JP H0425130Y2
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tray
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trays
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、歯科にて使用される印象採得用トレ
ーの改良に関する。 (従来の技術) 歯の治療に於いては、患者の口腔から印象採得
した歯型に基づき補綴物を形成することがなされ
ている。この印象採得にあたつては、所謂トレー
に印象材を盛つて口腔内の歯列にトレーをして印
象材を押しつけ、印象材の硬化後これを取り外
し、この採得した印象に基づき次のロストワツク
ス及び鋳造等の工程に移る。 上記の印象採得用トレーとしては、金属製の板
状成形品、金属網による成形品、或はプラスチツ
クの成形品等がある。 (考案が解決しようとする問題点) ところで、上記3つのトレーには次のような問
題点があつた。 (イ) 金属製の板状トレーは、剛直であつて精度が
高いので最も一般的に用いられるものである
が、患者の口腔の状態に応じた小規模な形成変
更や屈曲などが困難であり、且つ重量が大であ
る為取扱いにくいと云う問題点があつた。 (ロ) 金属網製トレーは、可撓性がある為患者の口
腔に応じた多少の形状変更が可能であるが、剛
性が上記よりは劣る為、歯列に押しつける時な
どに変形したりすることがあり、これが原因で
補綴物の精度が低下することが多々あつた。 (ハ) プラスチツク製トレーは、金属網製トレー同
様に軽量で形状変更が可能である利点を有する
が、上記同様の弾性塑性変形や常温と人の体温
との差による熱変形などで、補綴物の寸法精度
に難点が生じていた。 又、印象採得は患者の口腔にて施術されるもの
であるから採得用トレーも消毒・滅菌される。こ
の滅菌作業は薬剤、放射線あるいは高い温度でも
つて行なわれるので、(イ)(ロ)の金属製トレーにあつ
ては酸化・腐蝕が、(ハ)のプラスチツク製にあつて
は内部浸潤汚染や熱変形などを起こしていた。 このように従来の印象採得用トレーは夫々に一
長一短があり、清潔で取扱い易く且つ精度の高い
補綴物の形成を保証するトレーの開発が望まれて
いた。 本考案は、上記に鑑みなされたもので軽量で且
つ剛性があり、しかも温度による変形がなく、更
に清潔で感触の良好な新規な歯科印象採得用トレ
ーを提供せんとするものである。 (問題点を解決する為の手段) 上記目的を達成する為の本考案の構成を添付の
実施例図に基づき説明する。第1図は本考案印象
採得用トレーの概略斜視図、第2図は第1図のA
−A線断面図であつて印象材を盛つた状態を示
し、第3図は別の実施例、第4図は第3図B−B
線断面の拡大図、第5図及び第6図は更に別の実
施例であり、それぞれの断面拡大図である。第7
図は透孔を有するトレーの概略斜視図である。 即ち、本考案の歯科印象採得用トレーは、少な
くとも表面がセラミツクス材より成ることを特徴
とする歯科印象採得用トレーであり、具体的には
全体がセラミツクス材より成るもの、金属板表面
にセラミツクス材がコーテイングされているも
の、セラミツクス材の厚み内に金属板が封蔵され
ているもの、セラミツクス材の厚み内に金属網が
封蔵されているもの、又これらそれぞれのトレー
で透孔の有るもの等が得られる。第1図及び第2
図のトレーは、下面に把手2が固着され、該把手
2を持つてその上面に盛られた印象材3を患者の
口腔内歯列に押し付け印象採得されるものであ
る。 (作用) 上記トレー1により患者の歯列から印象採得す
る場合、トレー1上に印象材3を盛つた上で(第
2図参照)把手2を操作し印象材3を患者の歯列
に押し付け、その硬化後印象材3をトレー1と共
に取り外す。 元来人間の歯列は極めて精密に構成されてお
り、従つて一部を人工歯(補綴物)で置き換える
場合、健康歯との適正な咬合状態を得る為にはそ
れとの差が5〜10μと云つた極めて高い精度が要
求される。ところで、通常の歯科補綴物の形成に
は、印象採得→複模型形成→ワツクスパターン形
成→埋没→ロストワツクス→鋳造と云うステツプ
がとられるが、最初の印象採得工程は精密な補綴
物を製作する上で最も基本的且つ重要なものであ
る。 本考案のトレー1は、上記の如く少なくとも表
面がセラミツクスより成るから、その特有の剛直
性により、印象採得時に加えられる力や各種温度
変化に対しても歪んだり或は変形することがな
く、従つて精度の高い印象採得が保証され、また
軽量であることから取扱い易く、更に剛直な特性
から板厚を一層薄くすることができ、更に又、滅
菌作業が耐熱性、耐蝕性、耐摩耗性に富んでいる
ので容易にできる。特に、軽量且つ薄肉である特
性は狭い口腔内に挿入するこの種器具の機能特性
上有益である。加えてトレー1と印象材3とは印
象採得から複模型作成までの間一体となつている
ことが必要であるが、セラミツクスの場合その微
細なマトリツクス構造が相俟つて印象材3とトレ
ー1とが投錨一体とされる。 (実施例) 以下に実施例について述べる。 第1図及び第2図は、トレー全体がセラミツク
ス材より成る実施例を示し、中央部が盛り上がつ
た楕円形洋皿をその長手方向で半分に切つた如き
形状のトレー1と、その下面端部付近から斜め方
向に固着突出した同じくセラミツクス材よりなる
把手2とより構成されている。このトレーは、全
体がセラミツクス材より成つているから熱膨張が
少なく、耐蝕性、耐摩耗性等に優れ、滅菌作業が
容易で且つ清潔であり、更に軽量乍ら剛直である
から作業性に優れしかも高い印象採得精度が得ら
れるものである。図の場合、所謂既製トレーとし
て示しているが、セラミツクスの生シートを模型
表面に圧接しこれを焼成硬化させて所謂個人トレ
ーとなし、この個人トレーにより患者口腔歯列か
ら印象を採得するようにすれば、患者個体差によ
る誤差がより少なくなる。これはトレー全体をセ
ラミツクス材より構成することの大きな利点の一
つとも言えるものである。 次に第3図及び第4図の実施例は、金属板12
の表面にセラミツクス材11のコーテイングが施
されたトレーである。第5図に示す実施例は、セ
ラミツクス材11より成るトレーの厚み内に金属
板12が封蔵されており、第6図に示す別の実施
例では、金属網13が封蔵されている。第7図の
実施例では、トレー面全体に透孔を設けた場合を
示している。 第1図及び第2図にて説明したトレー1は、全
体がセラミツクス材より成つており、熱膨張が少
なくセラミツクス特有の耐熱性、耐蝕性、耐摩耗
性を有するも硬いが機械的にぜい弱な欠点も備え
ているので、これを補完すべくなされたものが第
3図、第4図並びに第5図及び第6図に示す如く
金属材とセラミツクスとの積層構造である。 第3図及び第4図に示す金属板12にセラミツ
クス11をコーテイングされたトレー1では、金
属のもつ靱性がある種セラミツクスのもつ多孔性
マトリツクス構造による投錨効果と相俟つて、印
象材の寸法精度の高揚に寄与している。 第5図に示すセラミツクス材11に金属板12
が封蔵されたトレー1では、セラミツクスのもつ
耐蝕性、耐摩耗性と金属のもつ靱性とが相俟つた
相乗効果を有し、特に滅菌作業が容易で清潔なト
レーが望める。 第6図に示すセラミツクス材11に金属網13
が封蔵されたトレー1では、上記金属板封蔵セラ
ミツクストレーの特徴に加えて患者個人の口腔に
応じた小規模な形成変更が、封蔵段階で可能であ
るため、顎骨格の異なつた患者に対しても容易に
印象採得ができる特徴も備える。 亦、第3図乃至第6図に示すトレー1において
も、金属板12或は金属網13が可撓性を有して
いる場合、これにセラミツクスの生シートを合体
させて模型表面に圧接させ、焼成硬化させて上記
同様個人トレーとすることも可能である。 第7図に示す実施例は、トレー1自体に多数の
透孔10……を設けたもので、孔の径が3〜5
mm、間隔が10mm程度としたものである。この多数
の透孔10……はトレーに盛つた印象材3を患者
の歯列に押し付ける際に、印象材と歯列にかかる
押圧力が、どの部分に対しても均等にかかるよう
印象材の“遁路”にしたものであると同時に、印
象材とトレー1のズレを防止し印象精度を一層向
上させるものである。この場合透孔10……は、
孔数が複数個、形は図例のものに限定されず、他
の形態も採用可能であることは云うまでもない。
更に、図示しないが、セラミツクス材を選択する
ことにより、その表面にセラミツクス結晶粒によ
る特性や多孔性マトリツクス構造に起因する微細
な凹凸を付与することにより印象材のトレーに係
る投錨効果をもたらすことは実施例の全ての場合
にも適用出来る。 次に、第1図及び第2図に示したトレー全体が
セラミツクス材よりなる実施例について、各種セ
ラミツクスにより本考案トレーを形成し、該トレ
ー上に印象材を盛つて印象採得し、そのときの取
扱い性等について考察した結果を比較例と共に第
1表に示す。
【表】 但し、取扱い性の欄の“良好”は、破損・変形
の懸念がなくまた軽量であるので取扱い易く、更
に形成された補綴物の精度が高かつたことを示
す。また、“不適”は、操作中把手部分で折れた
りトレーが変形したことを示す。 以上の如く本考案実施例はいずれも取扱い性に
優れていることが理解される。 尚、本説明第1図では把手のあるものを示した
が、当然のこと乍ら形状を指定するものでないか
ら把手の有無あるいはトレー部の形を限定するも
のではないことは云うまでもない。また、歯科印
象採得用トレーは、上顎用と下顎用とがあり、本
明細書及び図面に於いては上顎用の印象採得トレ
ーにて説明してきたが、下顎用トレーに対しても
適用可能であることは当然である。 (考案の効果) 叙上の如く、本考案の歯科印象採得用トレー
は、患者の歯列に印象材を押し付ける際に、曲が
つたり或いは破損したりせず、模型作成までに温
度変化(常温)による歪を起して変形したりせ
ず、極めて良好な精度が保たれ、亦金属材料に比
較して比重が小さく軽量であるから取扱いが容易
で且つセラミツクス材の特性から剛直で、これに
よりトレーの板厚も薄く出来、あわせて寸法精度
も上昇し、更に耐熱性、耐蝕性、耐摩耗性がある
ので滅菌効果があがり清潔で感触の良好な“ニユ
ーセラミツクストレー”とも云えるトレーが実現
したので、その有用性は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案印象採得用トレーの概略斜視
図、第2図は第1図のA−A線断面図であつて印
象材を盛つた状態、第3図は別の実施例の断面
図、第4図は第3図のB−B線断面拡大図、第5
図並びに第6図は更に別の実施例の断面拡大図、
第7図は透孔を有するトレーの概略斜視図であ
る。 符号の説明、1……トレー、2……把手、3…
…印象材、10……透孔、11……セラミツクス
材、12……金属板、13……金属網。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 少なくとも表面がセラミツクス材より成るこ
    とを特徴とする歯科印象採得用トレー。 2 全体がセラミツクス材より成る実用新案登録
    請求の範囲第1項記載のトレー。 3 金属板の表面にセラミツクス材がコーテイン
    グされている実用新案登録請求の範囲第1項記
    載のトレー。 4 セラミツクス材の厚み内に金属板が封蔵され
    ている実用新案登録請求の範囲第1項記載のト
    レー。 5 セラミツクス材の厚み内に金属網が封蔵され
    ている実用新案登録請求の範囲第1項記載のト
    レー。 6 表面に細かな凹凸を有する実用新案登録請求
    の範囲第1項乃至第6項いずれか記載のトレ
    ー。 7 多数の透孔を有する実用新案登録請求の範囲
    第1項乃至第6項いずれか記載のトレー。
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JPS6417219U JPS6417219U (ja) 1989-01-27
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