JPH04250127A - 掃除機 - Google Patents

掃除機

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JPH04250127A
JPH04250127A JP843491A JP843491A JPH04250127A JP H04250127 A JPH04250127 A JP H04250127A JP 843491 A JP843491 A JP 843491A JP 843491 A JP843491 A JP 843491A JP H04250127 A JPH04250127 A JP H04250127A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、掃除機の吸込圧力を検
知する圧力センサーとブラシ用モーターの電流を検知す
る電流センサーとを設け、上記圧力センサーによる吸込
圧力と電流センサーによるブラシ用モーターの電流から
床面の状態をファジィ推論して、吸込用モーターの吸込
力とブラシ用モーターの回転数を自動的に切替える機能
を備えた掃除機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の掃除機には、吸込用モーターの吸
込力とブラシ用モーターの回転数を、手動で別個に選択
できる手動切替スイッチを吸込口用延長管の手元等に設
けたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の掃除機
では、床面の形状や材質等の状態に合わせた吸込用モー
ターの吸込力とブラシ用モーターの回転数の設定が使用
者の勘と経験にまかされており、経験不足等から設定が
上手になされていないと、絨毯の毛足の中のチリやホコ
リが十分に吸い出せなかったり、畳にブラシが吸い着い
てブラシの操作が重くなったり、木製床面を高速回転の
ブラシで傷付けたり、あるいは部屋毎に異なる床面に対
してその都度設定しなおさなければならないという課題
があった。本発明はこのような課題を解決するためにな
されたものであって、掃除機の吸込圧力とブラシ用モー
ターの電流から床面の状態をファジィ推論して、床面の
状態に応じた吸込用モーターの吸込力とブラシ用モータ
ーの回転数を自動的に選択し、常に最も効率が良い状態
で掃除できる掃除機を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明は、掃除機の吸込圧力を検知する圧力センサー
と、この圧力センサーからの出力信号を電圧変換・増幅
調整する圧力検出部と、ブラシ用モーターの電流を検知
する電流センサーと、この電流センサーからの出力信号
を電圧変換・増幅調整する電流検出部と、上記圧力検出
部及び電流検出部から出力されるアナログ電圧信号と内
蔵するソフトウエアにより床面の状態をファジィするマ
イクロコンピュータ(以後マイコンという)と、吸込用
モーターの吸込力を制御する吸込用モーター制御部と、
ブラシ用モーターの回転数を制御するブラシ用モーター
制御部等を備え、上記圧力センサーによる吸込圧力の振
幅値と、電流センサーによるブラシ用モーターの電流の
振幅値及び、入出力信号処理やファジィ推論処理等を行
う上記マイコンにより、マイコンの記憶部に記憶されて
いるファジィルールやメンバシップ関数等のファジィ知
識ベース並びに絨毯・畳・木製床等の床面に対応した吸
込用モーターの吸込力とブラシ用モーター回転数を組み
合わせた複数の運転パターンとから床面の状態をファジ
ィ推論して、床面状態に適した上記吸込用モーターの吸
込力とブラシ用モーターの回転数になるように運転パタ
ーンを制御する。
【0005】また、上記吸込用モーターの吸込力とブラ
シ用モーターの回転数の運転パターンは複数あって、各
運転パターンにおけるファジィ推論は、互いに異なるフ
ァジィ知識ベースに基づいて行われる。
【0006】また、運転開始時は、吸込用モーターの弱
吸込力とブラシ用モーターの低回転数の運転パターンか
らファジィ推論を開始して、強吸込力又は高回転数の運
転パターンに移行するときは1段階づつ移行し、その移
行の途中及び最上位の段階から弱吸込力又は低回転数の
運転パターンに移行するときは、一度に複数段階の移行
を可能とする。
【0007】さらに、吸込用モーターが弱吸込力の運転
パターンのときは、電流センサーによるブラシ用モータ
ーの電流の検出結果だけに基づいて床面の状態を判定し
、吸込用モーターの強吸込力の運転パターンのときは、
圧力センサーによる吸込圧力と電流センサーによるブラ
シ用モーターの電流との両方の検出結果に基づいて床面
の状態を判定するようになしたことを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成において、ブラシを床面に押し付けて
往復動作させながら掃除するときに、床面の形状や材質
等によって現れる吸込圧力の振幅値変化とブラシ用モー
ターの電流の振幅値変化の特徴から、床面の状態をファ
ジィ推論して、最も効率良く掃除できる吸込用モーター
の吸込力とブラシ用モーターの回転数を自動的に選択で
きる。つまり、床面の形状や材質等に起因する掃除のし
にくさ度合(以下『床面指数』と呼ぶ)をファジィ推論
し、その推論結果の床面指数値に対応した吸込用モータ
ーの吸込力とブラシ用モーターの回転数の運転パターン
を選択することにより、床面の形状や材質等を考慮した
最適な運転条件を設定できる。
【0009】また、床面指数のファジィ推論は上記のよ
うに、吸込圧力の振幅値とブラシ用モーターの電流の振
幅値とをファジィ入力変数として行うが、そのときの吸
込用モーターの吸込力とブラシ用モーターの回転数の状
態によって、掃除機の吸込口先端のブラシ部分の床面に
対する接触度合が異なるから、ファジィルールやメンバ
シップ関数は、そのときの運転パターン毎に設計してお
く方が、ファジィ推論の精度を高くできる。
【0010】また、運転開始時で、床面指数のファジィ
推論を行う前の時点では、床面の種類が未知であるから
、まず吸込用モーターの弱吸込力とブラシ用モーターの
低回転数の運転パターンからスタートさせると、強吸込
力で掃除機の吸込口を畳に吸着かせたり、木製の床面を
高回転のブラシで傷つけることがなく、操作性を高めら
れる。
【0011】そして、ファジィ推論を行って、強吸込力
又は高回転数の運転パターンに移行するときは、1段階
ずつ変化させると掃除中のブラシ部分の突発的な引っ掛
かりや一瞬の浮き上がり等による、吸込圧力の振幅値あ
るいはブラシ用モーターの電流の振幅値の変動を抑えら
れる。反対に、弱吸込力又は低回転数の運転パターンに
移行するときは、一度に複数段階変化できるようにすれ
ば、掃除の中断やブラシを持ち上げて別の場所に移動す
る場合に敏速に応答できる。
【0012】また、圧力センサーによる吸込圧力の振幅
値が吸込用モーターの吸込力が弱いときには極めて小さ
くなるため、そのときはブラシ用モーターの電流の振幅
値だけで上記床面指数を概括的に推論し、吸込用モータ
ーの吸込力が大きいときは圧力センサーによる吸込圧力
の振幅値と電流センサーによるブラシ用モーターの電流
の振幅値との両方で床面指数値を推論するようにすれば
、安価で検出範囲が狭い圧力センサーが使用できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明をその実施例を示す図面に基づ
いて詳述する。
【0014】図1は、本発明の掃除機の制御機構の一実
施例を示す概略ブロック図である。図1において、操作
部1に含まれる運転スイッチ2は運転を開始するための
信号を、停止スイッチ3は運転を停止するための信号を
それぞれマイコン4に出力する。半導体圧力センサー1
0の出力信号を圧力検出部9で電圧変換・増幅調整後、
吸込圧力に応じたアナログ電圧信号として、上記マイコ
ン4のアナログ/デジタル変換入力端子A1に入力する
。そしてマイコン4のソフトウエアにより、所定の時間
間隔毎の上記吸込圧力の最大値と最小値とから、圧力振
幅値を演算する。カレントトランス等よりなる電流セン
サー12の出力信号を電流検出部11で電圧変換・増幅
調整後、ブラシ用モーターの電流に応じたアナログ電圧
信号として、マイコン4のアナログ/デジタル変換入力
端子A2に入力する。そして上記マイコン4のソフトウ
エアにより、所定時間間隔毎の上記ブラシ用モーターの
電流の最大値と最小値とから、電流振幅値を演算する。 上記マイコン4のソフトウエアにより、上記吸込圧力の
振幅値とブラシ用モーターの電流振幅値とをファジィ入
力変数としてマイコン4の記憶部(図示せず)に記憶し
たファジィルール・メンバシップ関数等にあてはめて、
床面指数値をファジィ推論する。そしてその推論結果の
床面指数値が、現在の指数値よりも小さい場合は、その
推論結果の床面指数値を採択して更新し、現在の指数値
よりも大きい場合は現在の指数値より1段階大きい指数
値を採択して更新する。その更新後の新しい床面指数値
に対応する吸込用モーター6の吸込力とブラシ用モータ
ー8の回転数の運転パターンを、上記マイコン4の記憶
部に記憶した運転パターンデータから選択して、吸込用
モーター制御部5とブラシ用モーター制御部7に制御信
号を出力する。この制御信号を受けた吸込用モーター制
御部5は、指令どおりの吸込力となるように吸込用モー
ター6の回転数を制御する。上記制御信号を受けたもう
一方のブラシ用モーター制御部7は、指令どおりの回転
数となるようにブラシ用モーター8の回転数を制御する
【0015】図2は、上記マイコン4のソフトウエアに
よる、吸込用モーター6とブラシ用モーター8の運転パ
ターン自動選択の概略シーケンスフローを示すフローチ
ャートであり、予めプログラムとしてマイコン4の記憶
部にストアされ、マイコン4のCPUに制御されて実行
される。尚、ファジィ推論の手順は後で詳述する。
【0016】上記マイコン4のCPUは、運転スイッチ
2がONされたことを検知すると、図2に示される処理
フローを実行開始する。
【0017】まず、図2のステップS10(図中ではS
10と記す)の処理において、運転パターン番号Nを初
期値設定する。図2においては初期値=1としている。 ステップS20の処理において、CPUは記憶部に予め
プログラムとしてストアしてある、吸込用モーターの吸
込力とブラシ用モーターの回転数の運転パターン番号N
のものを選択して、吸込用モーター制御部5とブラシ用
モーター制御部7に制御部信号を出力する。その結果、
吸込用モーター6とブラシ用モーター8は運転パターン
番号Nに従って回転動作を開始する。
【0018】ステップS30の処理において、CPUは
圧力振幅値△Pと電流振幅値△Iを演算する。所定の時
間(たとえば1秒間)の間の圧力信号入力値の最大値P
maxと最小値Pminとの差から圧力振幅値△Pを演
算する。同じようにして、電流振幅値の最大値Imax
と最小値Iminとの差から電流振幅値△Iを演算する
。そしてステップS40の処理において、これらのデー
タをファジィ入力変数として、上記マイコン4の記憶部
に予めプログラムとしてストアしてあるファジィ知識ベ
ースにあてはめて、床面指数値Yをファジィ推論する。 このファジィ推論の詳細については後述する。
【0019】ステップS50の処理において、CPUは
ファジィ推論結果の床面指数値Yに対応する運転パター
ン番号N′を予め記憶部プログラムとしてストアしてあ
るデータから選択する。
【0020】そして、上記運転パターン番号N′と現在
の運転パターン番号Nとを比較する。もし、運転パター
ン番号N′の方が現在の運転パターン番号Nよりも小さ
い場合(ステップS60)には、運転パターン番号N′
を新しい運転パターン番号Nとして採択して更新する(
ステップS70)。
【0021】もし、運転パターン番号N′の方が現在の
運転パターン番号Nよりも大きい場合(ステップS80
)には、N+1の値を新しい運転パターン番号Nとして
採択して更新する(ステップS90)。
【0022】もし、運転パターン番号N′がNと等しい
場合には、現在の運転パターン番号Nを維持する。
【0023】ステップS100の処理において、CPU
は停止スイッチ3がONされたことを検知すると、この
処理フローを終了する。停止スイッチ3がONされるま
ではステップS20に戻り、ステップS20からステッ
プS100の処理を繰り返す。
【0024】
【表1】
【0025】表1は、本発明の一実施例における床面指
数値Yと運転パターン番号Nと吸込用モーターの吸込力
とブラシ用モーターの回転数との関係を示す表である。   表1には、上記マイコン4の記憶部にストアされて
いる床面指数値と、運転パターン番号と、吸込用モータ
ー6の吸込力とブラシ用モーター8の回転数との関係デ
ータテーブルの例を示す。吸込用モーター制御部5は、
CPUからの吸込仕事率の制御信号値PCに応じて吸込
用モーター6をたとえば位相制御する。一方ブラシ用モ
ーター制御部7は、CPUからのブラシ用モーターの回
転数の制御信号値PBに応じてブラシ用モーター8をた
とえば位相制御する。
【0026】表1に記載の吸込力はJIS等に規定され
ている吸込仕事率に相当(以後吸込力に代えて吸込仕事
率を使用)し、単位はワット(W)である。一方、ブラ
シ用モーター8の回転数は、ブラシ先端を持ち上げた無
負荷状態での1分間のブラシ用モーターの回転数であり
、単位はr.p.m.である。
【0027】そして、床面指数値Y=0の状態は、ブラ
シを持ち上げた無負荷状態にあたり、吸込仕事率は最小
値の100W、ブラシ用モーターの回転数も最小値の1
700r.p.mで、待機中の静音化を図っている。上
記図2のフローチャートのステップS10で選択される
初期値は、この吸込仕事率とブラシ用モーター回転数の
組合わせである。
【0028】次に、床面指数値Y=1は木製床面、床面
指数値Y=11は毛足の長い絨毯の床面というように、
床面指数値が小さい程床面の凹凸が小さく且つ材質が固
く、床面指数値が大きい程床面の凹凸が大きく且つ材質
が柔らかい。前者の凹凸が小さく且つ材質が固い床面は
、チリやホコリが表面に露出しているからブラシが掻き
出す必要がなく、且つ床面をブラシで傷付けないように
ブラシ用モーターの回転数を低く抑えると共に、吸込仕
事率も小さくしても十分掃除できる。後者の凹凸が大き
く且つ材質が柔らかい床面は、チリやホコリが絨毯の毛
足の中にもぐりこんでいるため、高回転数のブラシで掻
き出しながら大きな吸込仕事率で掃除する必要がある。
【0029】そして、床面指数値Y=2はリノリューム
カーペットの床面、床面指数値Y=4は畳の床面、床面
指数値Y=6はニードルパンチカーペットの床面、床面
指数値Y=8は毛足の短い絨毯の床面といったように、
表1のデータテーブルは、これらの床面に対して集塵性
能・操作性等を含めて最も効率良く掃除できる吸込仕事
率とブラシ用モーターの回転数を、掃除機の機種毎の性
能に合わせて実験及び設計的に求めて決定される。
【0030】次に、床面指数値のファジィ推論について
説明する。
【0031】ファジィ推論とは、「大きい」、「小さい
」等の人間の主観を伴うあいまいさを取り扱ったファジ
ィ理論がシステムの制御に応用された際に、システム側
において実行されるシステムの制御状態を決定するため
の推論処理である。ファジィ推論は一般的に「MIN−
MAX−重心法」がとられ、入出力変数のメンバシップ
関数とファジィルールを予め設定しておいて、■入力変
数の適合度の計算、■最小値(MIN)演算、■最大値
(MAX)演算、■重心値演算、の一連の演算処理によ
り実行することができる。本発明の床面指数値のファジ
ィ推論にも、この一般的なファジィ推論を採用している
【0032】掃除機のブラシ先端部を床面にあてて往復
操作するとき、吸込仕事率が大きい程ブラシ部は床面に
吸着こうとする。ブラシ部が床面に吸着く程、吸込圧力
は大きくなり、ブラシと床面との摩擦が増加するため、
ブラシ用モーターに流れる電流も増加する。ところが、
床面の凹凸が小さいときは、ブラシ用モーターが高速回
転する程、ブラシ部と床面の吸着が減少する。そして、
床面の凹凸が大きく且つ材質が柔らかいときは、ブラシ
が床面に引っ掛かり、ブラシ部と床面の吸着が増加する
【0033】このように、床面の状態と、吸込仕事率と
ブラシ用モーターの電流とは相互に影響を及ぼしている
【0034】本実施例のファジィ推論は、上記吸込圧力
の振幅値△Pとブラシ用モーターの電流の振幅値△Iと
いう、相互に干渉する2つのパラメータを入力変数とし
て、図1に示したマイコン4のCPUでソフトウエアに
よってファジィ推論処理される。
【0035】図3の(a)〜(f)に本発明の一実施例
のファジィ推論に適用されるファジィ変数のメンバシッ
プ関数を示す。
【0036】図3の(a)〜(f)において、縦軸には
適合度(グレード)がとられており、0から1までの区
間の値で定義されている。
【0037】また、これらのメンバシップ関数のラベル
は、VS:とても小さい、S:小さい、M:中くらい、
B:大きい、VB:とても大きい、を意味する。
【0038】図3(a)はメンバシップ関数MF1を示
しており、横軸にはブラシ用モーターの電流の振幅値△
Iがとられ、単位はmAである。
【0039】図3(b)はメンバシップ関数MF2を示
しており、横軸には床面指数値Yがとられている。
【0040】図3(c)はメンバシップ関数MF3を示
しており、横軸にはブラシ用モーターの電流の指数値△
Iがとられ、単位はmAである。
【0041】図3(d)はメンバシップ関数MF4を、
図3(e)はメンバシップ関数MF5を、図3(f)は
メンバシップ関数MF6をそれぞれ示しており、横軸に
は吸込圧力の振幅値△Pがとられており、単位はmmH
2Oである。
【0042】本実施例では、メンバシップ関数を図3に
示すように、台形と三角形のファジィ集合で定義したが
、圧力センサー10と電流センサー12の検知特性等に
応じて正弦曲線型や釣鐘型のファジィ集合を用いて定義
してもよい。
【0043】図4の(a)〜(f)は本発明の一実施例
のファジィ推論に適用されるファジィルールをマトリッ
クス表で示した図である。
【0044】図4(a)は3個のファジィルールからな
るファジィルール群RU1を示しており、上段に条件部
のファジィ変数である電流振幅値△Iのラベルが、下段
に後件部のファジィ変数である床面指数値Yのラベルが
とられている。
【0045】図4(b)はファジィルール群RU2を、
図4(c)はファジィルール群RU3を、図4(d)は
ファジィルール群RU4を示しており、それぞれ12個
のファジィルールからなり、各マトリックス表の縦方向
には条件部のファジィ変数である圧力振幅値△Pのラベ
ルがとられ、横方向には条件部のファジィ変数である電
流振幅値△Iのラベルがとられている。そして各マトリ
ックスの交点に、後件部のファジィ変数である床面指数
値Yのラベルがとられている。
【0046】上記のように、これらのメンバシップ関数
やファジィルール等のファジィ知識ベースは、マイコン
4の記憶部にデータあるいはプログラムとして予めスト
アされる。
【0047】図5に本発明の一実施例の床面指数値Yの
ファジィ推論の処理フローチャートを示す。
【0048】図6の(a)〜(c)は、図5の処理フロ
ーにおける条件部の適合度の算出方法および後件部のメ
ンバシップ関数の補正方法の一例を説明する図である。
【0049】上記図2の概略シーケンスフローにおいて
、運転パターン番号Nと圧力振幅値△Pと電流振幅値△
Iとがわかっている状態でステップS40にくると、床
面指数値Yをファジィ推論するために図5の処理フロー
を実行開始する。
【0050】まず、図5のステップS110(図中では
S110と記す)の処理において、運転パターン番号N
に応じてファジィ推論に用いるファジィ変数のメンバシ
ップ関数とファジィルールを表2に従って選択する。
【0051】
【表2】
【0052】表2は、本発明の一実施例におけるファジ
ィ推論に適用される運転パターン番号Nとファジィ変数
のメンバシップ関数とファジィルール群の関係を示す表
であり、メンバシップ関数名とファジィルール群名は、
図3及び図4のものに対応している。
【0053】本実施例では表1に示したように、運転パ
ターン番号N=1,2,3,の場合は吸込仕事率が10
0Wと小さく、従って圧力振幅値△Pがとても小さいた
め、電流振幅値△Iだけを入力ファジィ変数としている
。運転パターン番号N=4,5,6と、運転パターン番
号N=7,8,9と、運転パターン番号N=10,11
,12とは、圧力振幅値△Pと電流振幅値△Iとを入力
ファジィ変数とし、互いに異なるメンバシップ関数とフ
ァジィルール群の組み合わせが選択される。
【0054】ステップS120の処理において、CPU
は選択したファジィルール群の各ファジィルールの条件
部適合度を算出する。この算出処理の詳細を図6の(a
)〜(c)を参照して説明する。
【0055】図2のステップS30で求めた圧力振幅値
△P=P1および電流振幅値△I=I1を図6の(a)
〜(b)の条件部のメンバシップ関数にあてはめて、各
適合度μi(P1),μi(I1)をそれぞれ算出する
。ここで、iは図4のファジィルール群のi番目のルー
ルを示し、ファジィルール群RU2,RU3,RU4で
はiは1から12までの整数値をとる。ファジィルール
群RU1の場合はiは1から3までの整数値をとり、且
つμi(I1)だけが算出される。そして、各ファジィ
ルールの条件部適合度Wiとしては、上記の適合度μi
(P1)およびμi(I1)の小さい方の値をとる(m
in演算)。すなわち、ステップS120ないしステッ
プS140のループ処理を全ファジィルール数だけ繰り
返し実行することにより、例えばファジィルール群RU
2,RU3,RU4を選択している場合は、     
 ファジィルール1:W1=min[μ1(P1),μ
1(I1)]                   
         ・               
             ・           
                 ・  ファジィル
ール12:W12=min[μ12(P1),μ12(
I1)]となり、W1〜W12の12個の条件部適合度
が得られる。
【0056】例えば図6の(a)および(b)に示され
た△P=P1および△I=I1の場合は、明らかにWi
=min[μi(P1),μi(I1)]=μi(I1
)であり、ファジィルールiの条件部適合度Wiとして
は、μi(I1)が採択される。
【0057】次のステップS130の処理において、各
ファジィルールの結論部のメンバシップ関数μi(Y)
を上記のステップS120の処理で得られた条件部適合
度Wiを用いて、いわゆる「頭切り」を行ない結論部メ
ンバシップ関数を補正する(図6(c)参照)。補正後
のメンバシップ関数をXi(Y)とすると、ファジィル
ールiのXi(Y)は、Xi(Y)=min[Wi,μ
i(Y)]となる。つまり、ステップS120ないしス
テップS140のループ処理を繰り返し実行することに
より、図6(c)に示されるような斜線部の集合である
Xi(Y)が、ファジィルールの数だけ得られる。上記
のように本実施例では、運転パターン番号N=1,2,
3の場合は、ファジィルール群RU1が選択されて、フ
ァジィルール数は3である。そして運転パターン番号N
=4,5,6と、N=7,8,9と、N=10,11,
12の場合はそれぞれファジィルール群RU2,RU3
,RU4が選択されて、ファジィルール数はそれぞれ1
2である。
【0058】上記CPUは得られたXi(Y)を一時的
にメモリにストアし、ステップS150の処理において
論理和関数を算出する。つまり、上記のステップS13
0の処理で求められた各ファジィルールの結論部のメン
バシップ関数Xi(Y)について、その論理和関数X(
Y)を算出する。この算出は、CPUが上記のようにし
て一時的にメモリにストアした各ファジィルールの結論
部のメンバシップ関数Xi(Y)を用いて、    X
(Y)=X1(Y)  ∪  X2(Y)  ・・・・
  X12(Y)のように行われる(max演算)。但
し、ファジィルール群RU1が選択されている場合は、
X(Y)=X1(Y)∪X2(Y)∪X(Y)である。
【0059】つまり、図6(c)の斜線部分に示される
ようなファジィルール数だけある集合(Xi(Y))に
ついての和集合(論理和関数)が求められることになる
【0060】その後、ステップS160の処理において
、CPUは本ファジィ推論における推論結果である床面
指数値を決定する。つまり、上記の論理和関数X(Y)
の重心値Yxを次のように求める(重心値演算)。
【0061】 Yx=∫Y・X(Y)dY/∫X(Y)dY以上のよう
にして得られた重心値Yxを四捨五入して整数値に丸め
て推論結果の床面指数値Yとする。
【0062】このようにして、例示された掃除機では上
記図5に示した処理フローが実行されて、床面指数値Y
をファジィ推論して得ることができ、これが図2の処理
フローのステップS40に該当する。
【0063】例えば、運転パターン番号N=4の状態(
吸込仕事率が200W、ブラシ用モーターの回転数が2
300r.p.m.)で運転中に、圧力振幅値△P=7
0mmH2Oと電流振幅値△I=60mAが得られると
、図5のファジィ推論が実行されて、丸められた決定床
面指数値Yの値はY=6と得られる。そして図2の処理
ステップS50で、推論結果Y=6に対応する運転パタ
ーン番号N′=7が選択される。現在の運転パターン番
号N=4よりも大きいから、N=4+1=5が新しい運
転パターン番号として採択され、次は吸込仕事率が20
0W、ブラシ用モーターの回転数が2500r.p.m
.の組み合わせで運転することになる。そして停止スイ
ッチ3が押されるまで、図2及び図5の処理フローに従
って、吸込圧力とブラシ用モーターの電流の検出とファ
ジィ推論を繰り返し、床面の特性に対応した最適な吸込
仕事率とブラシ用モーターの回転数の組み合わせの選択
変更を続ける。なお、本実施例では、12種類の運転パ
ターン、4種類の吸込仕事率、12種類のブラシ用モー
ターの回転数の掃除機について説明したが、掃除機本体
の制御性能が許せば、もっと種類を増やしてきめ細かい
制御が可能である。
【0064】また、ファジィ推論に用いるファジィ変数
のラベル数をセンサーの分解能に応じてもっと増やせば
、さらにファジィ推論の精度を高めることができる。
【0065】また、本実施例における各運転パターンに
対して用いるファジィ知識ベースは、表2に示したとお
りであるが、もっとメンバシップ関数とファジィルール
の種類を増やして、運転パターン1つずつに異なる組み
合わせをあてはめれば、さらにファジィ推論の精度を高
めることができる。
【0066】また、本実施例では、マイコン4のCPU
のソフトウエア処理により、床面指数値をMIN演算−
MAX演算−重心演算に基づくファジィ推論法で算出す
るという、いわゆるリアルタイム推論方式を実施してい
るが、圧力センサーと電流センサーの各入力値に対する
床面指数値Yを予め推論算出しておいて、ROMメモリ
等にストアしておき、運転中にセンサー等からの入力値
に対応して上記メモリをアクセスし、該当する床面指数
値Yを検索し読み出すようにしてもよい。
【0067】
【発明の効果】本発明の掃除機は以上のように構成され
たものであるので、吸込圧力の振幅値変化とブラシ用モ
ーターの電流の振幅値変化とから床面指数をファジィ推
論して、最も効率良く掃除できる吸込用モーターの吸込
仕事率とブラシ用モーターの回転数を自動選択できるの
で、使用者は手動スイッチで設定する手間がなくなり、
設定誤りによるチリやホコリの吸残しや、床面を高速回
転のブラシで傷付けたりすることがなくなる。また、設
定誤りで吸込用モーターの吸込仕事率を大きくしすぎて
、ブラシが床面に強く吸着いてしまってブラシの操作性
が悪くなるということもなくなる。
【0068】また、運転パターンによって異なるファジ
ィ知識ベースを用いてファジィ推論するから、床面指数
のファジィ推論の精度は高い。
【0069】また、吸込圧力が低い時は電流センサーの
信号だけで、吸込圧力が高くなると圧力センサーと電流
センサーとの両方の信号に基づいて床面指数をファジィ
推論するという、柔軟性を持った構成にすることにより
、本発明に使用できる圧力センサーの性能面の自由度を
拡大し、コスト的にも非常に実用性の高いものとできる
【0070】また、ファジィ推論した結果を用いて運転
パターンを更新する場合、吸込用モーターの吸込仕事率
やブラシ用モーターの回転数が小さい方に移行するとき
は、複数段階を一度に変化させることができるから、掃
除動作の中断やブラシの持ち上げ等にすばやく応答でき
る制御をすることができる。一方、吸込用モーターの吸
込仕事率やブラシモーターの回転数を大きい方に移行さ
せるときは1段階ずつ変化させて、一時的な不安定操作
による床面指数の誤判断の影響を最小限に抑えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の掃除機における一実施例の制御機構を
示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の一実施例における吸込用モーターとブ
ラシ用モーターの運転パターン自動選択の概略シーケン
スフローを示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施例におけるファジィ推論に適用
されるファジィ変数のメンバシップ関数を示す図である
【図4】本発明の一実施例におけるファジィ推論に適用
されるファジィルール群を示す図である。
【図5】図2のフローチャートの処理ステップS40に
おける床面指数値をファジィ推論決定するための処理フ
ロー図である。
【図6】図5の処理フローにおける条件部適合度の算出
方法および結論部の補正方法の一例の説明に用いる図で
ある。
【符号の説明】
4・・・マイコン                 
 10・・・圧力センサー 12・・電流センサー              △
P・・・圧力振幅値 △I・・電流振幅値                
Y・・・・床面指数値

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  掃除機の吸込圧力を検知する圧力セン
    サーと、この圧力センサーからの出力信号を電圧変換・
    増幅調整する圧力検出部と、ブラシ用モーターの電流を
    検知する電流センサーと、この電流センサーからの出力
    信号を電圧変換・増幅調整する電流検出部と、上記圧力
    検出部及び電流検出部から出力されるアナログ電圧信号
    と内蔵するソフトウエアにより床面の状態をファジィ推
    論するマイクロコンピュータと、吸込用モーターの吸込
    力を制御する吸込用モーター制御部と、ブラシ用モータ
    ーの回転数を制御するブラシ用モーター制御部を備え、
    上記圧力センサーによる吸込圧力の振幅値と、上記電流
    センサーによる電流の振幅値と、上記ソフトウエアとに
    よって床面の状態をファジィ推論し、床面状態に適した
    上記吸込用モーターの吸込力とブラシ用モーターの回転
    数になるように運転パターンを制御するようになしたこ
    とを特徴とする掃除機。
  2. 【請求項2】  上記吸込用モーターの吸込力とブラシ
    用モーターの回転数の運転パターンは複数あって、各運
    転パターンにおけるファジィ推論は、互いに異なるファ
    ジィ知識ベースに基づいて行うようになしたことを特徴
    とする請求項第1項記載の掃除機。
  3. 【請求項3】  運転開始時は、上記吸込用モーターの
    弱吸込力とブラシ用モーターの低回転数の運転パターン
    からファジィ推論を開始して、強吸込力又は高回転数の
    運転パターンに移行するときは1段階づつ移行し、その
    移行の途中及び最上位の段階から弱吸込力又は低回転数
    の運転パターンに移行するときは、一度に複数段階の移
    行を可能となしたことを特徴とする請求項第1項記載の
    掃除機。
  4. 【請求項4】  上記吸込用モーターが弱吸込力の運転
    パターンのときは、電流センサーの検出結果だけに基づ
    いて床面の状態を判定し、上記吸込用モーターの強吸込
    力の運転パターンのときは、圧力センサーと電流センサ
    ーとの両方の検出結果に基づいて床面の状態を判定する
    ようになしたことを特徴とする請求項第1項記載の掃除
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0556898A (ja) * 1991-08-30 1993-03-09 Hitachi Ltd 家庭電化製品の制御装置並びに電気掃除機若しくは洗濯機の制御装置
KR19990068388A (ko) * 1999-05-08 1999-09-06 박중수 침구류카펫트살충살균건조흡입청소기

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