JPH04248839A - 高分子微粒子およびその製造方法 - Google Patents

高分子微粒子およびその製造方法

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JPH04248839A
JPH04248839A JP1155391A JP1155391A JPH04248839A JP H04248839 A JPH04248839 A JP H04248839A JP 1155391 A JP1155391 A JP 1155391A JP 1155391 A JP1155391 A JP 1155391A JP H04248839 A JPH04248839 A JP H04248839A
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macromonomer
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particles
polymerization
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JP1155391A
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Masayoshi Okubo
政芳 大久保
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コア/シェル型高分子
微粒子とも称される、異種ポリマーからなる2層構造を
有する高分子微粒子およびその製造方法に関するもので
あり、更に詳しくはグラフトポリマーによって、これと
は異種のポリマー粒子の表面が被覆された構造を有し、
かつ液状媒体への分散安定性に優れる高分子微粒子およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乳化重合法等で得られる粒子径が数ミク
ロン〜0.1ミクロン程度の高分子微粒子は、従来から
知られている塗料、インキおよび接着剤などの用途以外
に、最近では微粒子の形態そのものを活かして、生体活
性物質の固定用担体或いは分離用担体などの機能性材料
としても用いられている。高分子微粒子の機能化の一例
として、コア/シェル型高分子微粒子、すなわちポリマ
ー粒子をこれとは異なる種類のポリマーで被覆した複合
高分子微粒子が知られており、コア/シェル型高分子微
粒子は、それを形成する異種のポリマー同志が相溶せず
に相分離しているという構造的特性が利用されて、例え
ば熱処理によって物性が大きく変化する特異な感熱性フ
イルムなどに用いられている(ジャーナル・オブ・アプ
ライドポリマーサイエンス  28巻,p383,19
83年)。
【0003】かかるコア/シェル型高分子微粒子におい
て、それを形成する2種のポリマーの一方のポリマーと
して、他方のポリマーに相溶性の良いポリマーセグメン
トを、枝または幹に有するグラフトポリマーを用いれば
、2種のポリマーの界面においてポリマー同志が混和し
合い、より優れた物性の高分子微粒子が得られる可能性
があるが、未だそのようなコア/シェル型高分子微粒子
は得られていない。グラフトポリマーを成分とする上記
コア/シェル型高分子微粒子(以下グラフトポリマー含
有複合微粒子という)が得られていない理由は、発明者
の過去の検討結果から、次のように推測される。すなわ
ち、一般にコア/シェル型高分子微粒子は、通常他の高
分子微粒子と同様に乳化重合法によって合成され、その
取り扱いも乳濁液ないし乳液によってなされるために、
グラフトポリマー含有コア/シェル型高分子微粒子(以
下複合微粒子という)においても、媒体中での良好な分
散性特に重合中の分散安定性が求められるが、この点を
解決することが極めて困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討した結果、前記複合微粒子の製
造において、被覆されるポリマー粒子を分散させた媒体
中で、マクロモノマーおよび他のラジカル重合性単量体
を共重合することにより、マクロモノマーを枝成分とし
上記他のラジカル重合性単量体からなる重合体を幹成分
とするグラフトポリマー(以下マクロモノマー法による
グラフトポリマーという)で、前記ポリマー粒子が被覆
された新規な複合微粒子が得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の第1発明は、マクロモ
ノマー法によるグラフトポリマーで、これとは異種のポ
リマー粒子(以下種ポリマーという)を被覆してなる高
分子微粒子であり、また第2発明は、粒子径が10ミク
ロン以下の種ポリマー粒子を分散させた媒体中で、該媒
体に可溶なラジカル重合性マクロモノマーおよびラジカ
ル重合性単量体を共重合させることを特徴とする、上記
高分子微粒子の製造方法である。以下、本発明について
さらに詳しく説明する。
【0006】○種ポリマー本発明の高分子微粒子を合成
するために使用される種ポリマーは、微細粒子であるほ
ど好ましく、具体的には粒子径が10ミクロン以下であ
ることが必要であり、好ましくは粒子径が5ミクロン以
下のポリマー粒子である。粒子径が10ミクロンを超え
る種ポリマーを使用すると、重合媒体に対して分散安定
性の良い複合微粒子が得られない。
【0007】種ポリマーを形成する単量体としては、次
に示す単量体のいずれも使用でき、また2種以上の単量
体を使用しても良く、具体的には(メタ)アクリル酸、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル
、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソ
ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アク
リル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(
メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリ
ル酸パーフルオロアルキル、(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリロニトリル、N−メチロールアクリルア
ミド、ダイアセトンアクリルアミド、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルベンジルクロリド、酢酸ビニル、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、イソプレン
、クロロプレンおよびマレイン酸などが挙げられる。
【0008】種ポリマーの合成法としては、上記単量体
における親油性単量体を用いる場合、水性乳化重合によ
る方法が最適であり、例えば、乳化剤として高級アルコ
ール硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸、ジアルキル
スルホコハク酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノール硫酸塩
およびポリアクリル酸などのアニオン系界面活性剤およ
び/またはポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェノール、ソルビタン脂肪酸
エステルおよびポリオキシエチレンポリオキシプロピレ
ンブロックポリマーなどのノニオン系界面活性剤を使用
して、重合開始剤として過硫酸カリウム、過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸ナトリウムまたはアゾビスイソブチロニ
トリルなどを使用し、水性媒体中で反応温度60〜90
℃程度で、攪拌下に5〜24時間重合させることによっ
て、容易に合成することができる。また、懸濁重合およ
び分散重合によって得られるポリマー粒子も、粒子径が
10ミクロン以下のものであれば、好ましく使用でき、
(メタ)アクリル酸などの水溶性単量体を用いる場合、
分散重合によるのが好ましい。
【0009】○マクロモノマー 本発明におけるマクロモノマーは、重合体の片末端にラ
ジカル重合性基を有する高分子量単量体であり、好まし
い平均分子量は数平均分子量で1000〜100000
であり、さらに好ましくは2000〜50000である
。マクロモノマーの数平均分子量が1000未満である
と、得られる複合微粒子の媒体における分散安定性が劣
り、一方100000を超えると、共重合させる他のラ
ジカル重合性単量体との共重合性に劣る。
【0010】マクロモノマーの末端に存在するラジカル
重合性基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基
、スチリル基、ビニルベンジル基、アリル基、ビニルエ
ーテル基、ビニルケトン基、ビニルアルキルシリル基お
よびイソペニル基などが挙げられ、共重合性が高い点で
、アクリロイル基、メタクリロイル基、スチリル基およ
びビニルベンジル基が好ましい。
【0011】マクロモノマーの重合体骨格を形成する単
量体は、例えば前記種ポリマー用に挙げた各種単量体お
よびそれ以外の、例えばエチレンオキシド、プロピレン
オキシドなどの単量体の中から、目的とする複合微粒子
の物性に応じて適宜選択される。複合微粒子の合成時に
使用する重合媒体に対するマクロモノマーの溶解性の点
で、好ましくは、メタクリル酸メチル、スチレン、アク
リル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、アクリル酸ス
テアリルおよびエチレンオキシドである。
【0012】次にマクロモノマーの合成について説明す
る。マクロモノマーは、種々の方法によって合成するこ
とができ、代表的には特開昭51−125186号公報
に記載の方法、すなわち、アニオン重合開始剤を用いて
リビングポリマーを得、このリビングポリマーの末端活
性点をビニル基などのラジカル重合性基を有する化合物
で封止する方法が挙げられ、それ以外に、カルボキシル
基を有するメルカプタンを連鎖移動剤として用い、ラジ
カル重合性単量体を重合して得られる末端にカルボキシ
ル基を有する重合体と(メタ)アクリル酸グリシジルま
たはビニルベンジルクロライドなどを反応させる方法(
特公昭43−11224号公報およびアンゲバント・マ
クロモレキュラー・ヘミー,132巻,p81,198
5年)、グループトランスファー重合法(特開昭62−
62801号公報)およびイニファーター法などが使用
できる。
【0013】○マクロモノマーと共重合させるラジカル
重合性単量体(以下共重合単量体という)本発明におい
て上記マクロモノマーと共重合してグラフトポリマーを
形成する共重合単量体は、グラフトポリマーの幹成分を
構成する。共重合単量体としては、前記種ポリマーと相
溶性の良い重合体を与える単量体が好ましい。例えば、
種ポリマーがポリスチレンの場合には、共重合単量体と
してスチレンまたはスチレンを主体とする単量体混合物
が、また種ポリマーがポリメタクリル酸メチルの場合に
は共重合単量体として各種の(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルが好適である。かかる単量体を使用すること
により、複合微粒子における種ポリマーとグラフトポリ
マーの界面において両ポリマーが親密に混和する。
【0014】マクロモノマーと共重合単量体の共重合割
合は、マクロモノマーと共重合単量体の合計量を基準に
して、マクロモノマー30〜90重量%および共重合単
量体70〜10重量%が好ましく、更に好ましくはマク
ロモノマー40〜80重量%および共重合単量体60〜
20重量%である。マクロモノマーの使用量が30重量
%未満であると、複合微粒子の媒体に対する分散安定性
が劣る。本発明においては、種ポリマーの表面をマクロ
モノマー法によるグラフトポマーが被覆して、シェル/
コア型高分子微粒子が形成されるが、マクロモノマーと
して重合媒体に可溶なものを使用するため、得られる複
合微粒子におけるグラフトポリマーの枝成分は、重合媒
体中に溶解した状態で存在することによって、複合微粒
子の溶媒への分散安定性が発現されると推測される。
【0015】本発明における種ポリマーと、マクロモノ
マーおよび共重合単量体からなるグラフトポリマー形成
用成分の好ましい使用割合は、種ポリマー10〜95重
量%およびグラフトポリマー形成用成分90〜5重量%
である。グラフトポリマー形成用成分の割合が5重量%
未満であると、複合微粒子の溶媒への分散安定性が劣る
【0016】○重合媒体 重合媒体は、使用する種ポリマーおよびマクロモノマー
の種類に応じ、種ポリマーを溶解せずしかもマクロモノ
マーを溶解するという性質を有する溶剤を選択して使用
する必要がある。使用し得る溶剤としては、水;メタノ
ール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレン
グリコールなどのアルコール;ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素および脂
環式炭化水素;トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素;酢酸エチル酢酸ブチルなどの酢酸エステル;メチル
セルソルブ、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブなど
のセルソルブ;さらにメチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジオキサンおよびケロシンなどが挙げら
れる。
【0017】溶剤の選択に関する具体例を示すと、例え
ば種ポリマーがポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン
またはコポリ(アクリロニトリル/スチレン)である場
合、マクロモノマーがポリブチルアクリレート型マクロ
モノマーのとき、エタノールまたはイソプロピルアルコ
ールが適当であり、マクロモノマーがポリイソブチルメ
タクリレート型マクロモノマーのとき、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、シクロヘキサンなどが適当であり、マ
クロモノマーがポリエチレンオキシド型マクロモノマー
のとき、水またはメタノールが適当である。種ポリマー
がコポリ(アクリロニトリル/スチレン)で、マクロモ
ノマーがポリメタクリル酸メチル型マクロモノマー、ポ
リスチレン型マクロモノマー、またはポリブチルアクリ
レート型マクロモノマーの場合には、キシレンが好まし
く、また種ポリマーがポリメタクリル酸メチルで、マク
ロモノマーがポリスチレン型マクロモノマーの場合には
、ジオクチルフタレートが好ましい。
【0018】○重合 重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、2
,2’−アゾビス− 2,4− ジメチルバレロニトリ
ル、1−アゾビス−1−シクロヘキサンカルボニトリル
、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、4,
4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸などのアゾ系化合物
;ライロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ジクミルパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジプロ
ピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、クメンヒドロキシパーオキサイド、t−ブ
チルヒドロキシパーオキサイドなどの有機過酸化物;な
らびに過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウ
ムなどの無機過酸化物が挙げられる。
【0019】重合における複合微粒子の分散安定性を向
上させる目的で、アニオン系界面活性剤および/または
ノニオン系界面活性剤を、前記マクロモノマーと共重合
単量体の合計量を基準にして、0.3重量%以下添加し
ても良い。また、重合媒体の好ましい使用量は、重合液
全体の30重量%〜80重量%であり、重合温度は60
〜90℃が適当であり、また重合時間は8〜30時間で
よい。
【0020】
【実施例】以下、参考例、実施例および比較例を示すこ
とにより、本発明について更に具体的に説明する。なお
、各例における共重合単量体の重合率、生成した凝集物
の量および得られた高分子微粒子の形状などについては
、下記の方法によって測定した。
【0021】a)凝集物の量 共重合によって得られた高分子微粒子分散液を、100
メッシュの布でろ過して得られた凝集物を乾燥し、その
重量を測定した。凝集物の量は、ポリマー全体に対する
比率で示した。
【0022】b)共重合単量体の重合率重合媒体中に残
存する共重合単量体を測定し、仕込み量との対比によっ
て重合率を算出した。内部標準物質としてクロルベンゼ
ンを添加した1,4−ジオキサン5mlに、得られた高
分子微粒子分散液0.1mlを加えた溶液を調整し、そ
れをガスクロマトグラフに注入して、上記分散液中の共
重合単量体を測定した。
【0023】c)種ポリマー粒子および得られた複合微
粒子の顕微鏡観察 透過型電子顕微鏡(日立製作所製、HU−12)によっ
て、粒子径の測定および形状の観察を行った。
【0024】参考例1 四つ口フラスコにアクリル酸300g、1,4−ジオキ
サン700gおよびアゾビスイソブチロニトリル(以下
AIBNという)O.3gを仕込み、錨型攪拌棒を用い
て攪拌速度を120rpm とし、窒素雰囲気下65℃
にて8時間溶液重合した。重合物を石油エーテルにて沈
澱させ、室温で乾燥した後、これをエタノールに溶解し
、離型紙上にキャストし、フィルム状で乾燥した。得ら
れたポリアクリル酸を、種ポリマー粒子合成のための重
合における分散剤として用いた。
【0025】参考例2  種ポリマー粒子Aの合成四つ
口フラスコにスチレンモノマー20ml、AIBN28
4mg、エタノール144ml、参考例1で得たポリア
クリル酸2gおよびイオン交換水36mlを仕込み、錨
型攪拌棒を用いて攪拌速度を100rpm とし、窒素
雰囲気下で70℃にて、24時間重合した。得られた種
ポリマーエマルジョンを5000rpmの回転速度で、
10分間遠心分離して種ポリマー粒子を沈降させた。上
澄み液を取り除いた後、エタノールを加えて、エタノー
ル分散液として得た。電子顕微鏡による観察の結果、こ
の種ポリマー粒子Aの粒子径は、約1ミクロンであるこ
とが分かった。
【0026】参考例3  種ポリマー粒子Bの合成スチ
レンの代わりに、アクリル酸ブチル/メチルメタクリレ
ート=80/20(重量比)の混合液20mlを使用す
る他は、参考例2と同様にして重合、後処理を行なった
【0027】
【実施例1〜4、比較例1】種ポリマー粒子Aを使用し
て、水蒸気洗浄した18mm試験管に、スチレン単量体
、片末端メタクリロイル基を持つ数平均分子量5600
のポリアクリル酸ブチル型マクロモノマー(東亞合成化
学工業株式会社製  商品名MM−5B;以下MM−5
Bという)、エタノールおよびAIBNを、以下に示す
表1の重合条件に従って仕込んだ後、窒素置換後封管し
、恒温振とう機内で70℃で、24時間重合した。結果
は表1のとおりであった。また、実施例1〜4で得られ
た複合高分子微粒子について電子顕微鏡による観察結果
、各微粒子は完全な球状を有し、その平均粒子径は4〜
6ミクロンであった。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例6】種ポリマー粒子Bを使用する以外は、実施
例2と同じ条件で重合し、その結果を表2に示した。
【0030】
【実施例7】スチレンの代わりに、アクリル酸ブチル(
以下BAという)を使用する他は、実施例2と同じ条件
で重合した。結果は表2のとおりである。
【0031】
【表2】
【0032】
【比較例2〜5】アクリル酸ブチルをトルエン中で、ド
デシルメルカプタンを連鎖移動剤とし、AIBNをラジ
カル重合開始剤として重合し、ラジカル重合性を有しな
い、数平均分子量が4700のポリアクリル酸ブチル(
以下PB−5と略記する)を調製した。マクロモノマー
に代えて上記PB−5を表3に記載の量使用する以外は
、前記表1記載の実施例1〜5の条件と同一の条件によ
り、重合を行い、凝集物の生成量を測定した。結果は表
3のとおりであった。表3より、ラジカル重合性を有し
ないポリアクリル酸ブチルを使用した場合には、マクロ
モノマーを使用した場合と比較して、凝集物の発生率が
著しく高いことが分かる。
【0033】
【表3】
【0034】参考例4  マクロモノマーの挙動につい
て実施例1および比較例4で得られた複合微粒子分散液
について、それぞれ以下の操作を行い、上記分散液にお
けるマクロモノマーまたはポリアクリル酸ブチルの存在
状態を分析した。複合微粒子分散液を5000rpmで
5分間、遠心分離し、上澄み液と沈降粒子に分離し、得
られた沈降粒子の一部についてエタノールによる洗浄操
作を数回繰り返し行なった。上記上澄み液、沈降粒子お
よび洗浄粒子の3種を被検試料として、熱分解クロマト
グラフ(柳本製、G−2800に熱分解ピペッタGP−
1018型を装着)により、各試料中のポリアクリル酸
ブチルの含有量を測定した。なお、分析条件は入口温度
250℃、カラム温度200℃、検出温度250℃、熱
分解温度460℃である。
【0035】結果は表4のとおりであり、実施例1に関
する検討結果より、使用したマクロモノマーMM−5B
の内、約30%はスチレンとグラフト共重合して、種ポ
リマーを被覆するグラフトポリマーになっていたが、そ
の他の約40%は未反応で媒体中に存在し、約30%は
未反応で複合微粒子の表面に付着していたことが分かっ
た。一方、比較例4に関する結果からは、使用したPB
−5の96%が未反応であることが分かった。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、目的に応じて選択して
使用される種ポリマー粒子の表面に、マクロモノマー法
によるグラフトポリマーが被覆された新規なコア/シェ
ル型高分子微粒子を得ることができる。得られる高分子
微粒子は、グラフトポリマーで被覆されているために、
溶液分散安定性に優れており、またグラフトポリマーと
して、種ポリマーと相溶性の良い重合体を幹成分とする
グラフトポリマーを採用する場合、コア/シェルの界面
で異種ポリマー同士が部分的に混和するという特性も有
する。本発明の高分子微粒子は、従来の高分子水性エマ
ルジョンが用いられていた塗料、インキ、粘着剤および
接着剤などに好ましく使用できるが、それ以外に上記特
性を活かした高機能性材料としても有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  マクロモノマー法によるグラフトポリ
    マーで、これとは異種のポリマー粒子を被覆してなる高
    分子微粒子。
  2. 【請求項2】  粒子径が10ミクロン以下のポリマー
    粒子を分散させた媒体中で、該媒体に可溶なラジカル重
    合性マクロモノマーおよびラジカル重合性単量体を共重
    合させることを特徴とする請求項1記載の高分子微粒子
    の製造方法。
JP1155391A 1991-01-08 1991-01-08 高分子微粒子およびその製造方法 Pending JPH04248839A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1997039038A1 (de) * 1996-04-15 1997-10-23 Basf Aktiengesellschaft Verfahren zur herstellung von mit acrylkautschuk modifizierten formmassen und so erhältliche formmassen
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