JPH04247895A - 塩化物アルミニウム系溶融塩の処理方法および装置 - Google Patents

塩化物アルミニウム系溶融塩の処理方法および装置

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JPH04247895A
JPH04247895A JP2283291A JP2283291A JPH04247895A JP H04247895 A JPH04247895 A JP H04247895A JP 2283291 A JP2283291 A JP 2283291A JP 2283291 A JP2283291 A JP 2283291A JP H04247895 A JPH04247895 A JP H04247895A
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JP
Japan
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molten salt
bath
aluminum
plating
aluminum chloride
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Withdrawn
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JP2283291A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Kuraho
浩文 蔵保
Junichi Uchida
淳一 内田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化物アルミニウム系
溶融塩の処理方法および処理装置に関する。より詳しく
は、塩化物アルミニウム系溶融塩中から酸素イオンを除
去するための処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムもしくはアルミニウム合金
めっき金属材は優れた耐食性、美麗さ、無毒性など、多
くの利点を有していることは良く知られている。しかし
、このアルミニウムもしくはアルミニウム合金めっきは
、水溶液からの電析が不可避なため、溶融金属浸漬法、
真空蒸着法、有機溶媒浴あるいは溶融塩電解浴による電
気めっき法等によって実施されている。このうち現在で
は主として溶融金属浸漬法が使用されている。しかしな
がら、この方法ではその対象がほとんどアルミニウム単
体のめっきであり、しかも薄めっきが困難であり、かつ
処理温度が700 ℃を超えるため合金層の生成、母材
への悪影響といった問題がある。そこで近年に至り後者
の溶融塩浴によるアルミニウム合金の電気めっき法が着
目されている。
【0003】アルミニウム系の溶融塩電解めっきは、電
解質として塩化物アルミニウム系溶融塩を利用して行わ
れる。塩化物アルミニウム系溶融塩は、AlCl3 を
主成分とし、これにNaCl、KCl 、MnCl2 
などの他の金属塩化物が1種もしくは2種以上添加され
たものであるが、吸湿性が極めて強いことから、浴中へ
の水分の混入は避け難い。この溶融塩浴中に吸湿により
混入した水分は、浴中のAlCl3 と反応して酸素イ
オンを生ずるため、浴中には酸素イオンが不純物として
蓄積する。浴中の酸素イオン濃度が高くなると、メカニ
ズムは不明であるが、浴の粘度が上昇し、平滑なめっき
皮膜が得られなくなり、めっきに悪影響を与える。従っ
て、アルミニウム系溶融塩電解めっきを安定して行うに
は、塩化物アルミニウム系溶融塩浴中の酸素イオンの濃
度管理が重要である。
【0004】塩化物アルミニウム系溶融塩浴中の酸素イ
オンは、AlCl3 と(1) 式のように反応して、
AlOCl という形態をとっている。
【0005】 O2−+ AlCl3  →  AlOCl + 2C
l−   ・・・  (1)より具体的には、塩化物ア
ルミニウム系溶融塩浴に混入した水は、浴中のAlCl
3 と (2)式および (3)式のように反応して酸
素イオン(AlOCl) を生成し、浴中に蓄積する。
【0006】 H2O + AlCl3  →  Al(OH)Cl2
 + HCl  ・・・  (2)Al(OH)Cl2
   →   AlOCl  +  HCl    ・
・・  (3)(2)式と (3)式をまとめると、下
記の (4)式となり、この反応は右方に偏った可逆反
応である。
【0007】 H2O + AlCl3  ⇔  AlOCl + 2
HCl   ・・・  (4)このように吸湿により塩
化物アルミニウム系溶融塩浴中に蓄積した酸素イオン(
AlOCl) を浴中から除去するのはかなり困難なこ
とであり、実際に除去に成功した報告は、Mamant
ovらによる例(C.B. Mamantov, T.
M. Laher, R.P. Walton and
G. Mamantov: The Metallur
gical Societyof AIME, Pen
nsylvania, 1985, Light Me
tals 1985, Conference Pro
ceedings)が見られる程度である。この方法は
、溶融塩浴にHCl ガスを吹き込んで、(4) 式に
示す可逆反応の平衡を左に進行させ、酸素イオン(Al
OCl) をH2O(水蒸気) として除去しようとす
るものである。しかし、(2) 式の平衡は右方に大き
く偏っているので、反応を左方に進行させるためには、
反応雰囲気中のH2O 濃度を極端に低く保たなければ
ならない (上記Mamantovらの文献によれば5
ppm 以下) 。配管系の残留水分や、大気からの水
分の侵入を考えると、実際上この条件はかなり厳しく、
工業的規模での実施の場合には実現が難しい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩化物アル
ミニウム系溶融塩中の酸素イオンを比較的容易に除去で
きる、工業的規模で実施可能な処理方法および処理装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、研究を重
ねた結果、塩化物アルミニウム系溶融塩中の酸素イオン
が炭素陽極での電解によりCOガスとして除去できるこ
とを見出した。
【0010】即ち、本発明は、塩化物アルミニウム系溶
融塩を、塩素雰囲気下で炭素電極を陽極として電気分解
することにより溶融塩中の酸素イオン濃度を低減させる
ことを特徴とする、塩化物アルミニウム系溶融塩の処理
方法にある。
【0011】この処理は、固体または溶融状態の塩の装
入口、溶融状態の塩の排出口、陰極および炭素陽極、お
よび雰囲気調整用ガスの導入口と排出口を備えた電解槽
と、この電解槽の少なくとも下部を加熱する加熱手段と
を具備した処理装置により行うことができる。
【0012】
【作用】塩化物アルミニウム系溶融塩は、上述のように
、AlCl3を主成分とし、NaCl、KCl 、Mn
Cl2 などが添加された系であり、めっきが行われる
酸性浴 (AlCl3 リッチ) では、Alは Al
Cl4− またはAl2Cl7− として存在している
。本発明は、この溶融塩浴が水分を吸収することにより
浴中に蓄積され、めっき作業を阻害する酸素イオン(A
lOCl) を電解によりCOガスとして除去しようと
するものである。そのため、陽極に炭素電極を用いて電
解を行い、 (5)式の陽極反応を進行させることによ
って、AlOCl 中の酸素をCOガスとして溶融塩浴
から追い出す。
【0013】       C+ AlOCl  +  5AlCl4
− → 3Al2Cl7− +CO+ 2e− ・・・
 (5) 陰極反応としては (6)式が進行するので、全体の反
応は (7)式のようになる。
【0014】            4Al2Cl7− + 3e−
 →  Al  +  7AlCl4− ・・・  (
6)     3C+ 3AlOCl + AlCl4
− →  2Al + 3CO  +  Al2Cl7
− ・・・ (7) なお、陽極では、 (5)式の電極酸化反応と同時に、
 (8)式に示す電極酸化反応が副反応として起こる。
【0015】           4AlCl4−   →   2
Al2Cl7− + Cl2  + 2e− ・・・ 
 (8) この副反応が進行すると、 (5)式により達成される
浴中酸素イオン除去効率が悪化する。従って、この効率
悪化を防止するために、 (8)式の副反応の右方への
進行を抑制することが重要である。この副反応は、反応
槽内を塩素雰囲気にすることにより抑制する。なお、塩
素雰囲気とは、実質的に塩素ガスのみからなる雰囲気が
好ましいが、塩素ガスと窒素、アルゴンのような不活性
ガスとの混合ガスからなる雰囲気であってもよい。
【0016】本発明にかかる塩化物アルミニウム系溶融
塩の処理方法は、図1に示すような電解槽1とこの電解
槽の少なくとも下部を加熱する加熱手段2とを具備する
処理装置で実施することができる。電解槽1は固体また
は溶融状態の塩の装入口3、溶融状態の塩の排出口 (
図示例では、装入口3が排出口を兼ねている) 、電気
分解用の陰極4および炭素陽極5、および雰囲気調整用
ガスの導入口6と排出口7を備えている。また、電解槽
には、図示のように、溶融塩の撹拌機8を設けることが
好ましい。塩化物系溶融塩9は腐食性が強いため、電解
槽1は、例えば、ステンレス鋼などの耐食性の高い金属
製容器の内側に、溶融塩や塩素ガスと反応しにくい材料
 (例、ソーダ系ガラス、石英など) で内張りした構
造のものとすることができる。陰極4はアルミニウムで
構成される。炭素陽極5は、例えば、黒鉛電極でよい。
【0017】このような処理装置を使用しで本発明の方
法を実施する場合の操作について次に説明する。例えば
、アルミニウム系溶融塩電解めっきに使用された結果、
吸湿により浴中酸素イオン濃度が高まった塩化物アルミ
ニウム系溶融塩を、浴が固まらないうちに、溶融状態を
保持するように保温された電解槽1に装入口3から入れ
る。溶融塩の装入は、浴が固化した後、これを適宜粉砕
してから行うこともできるが、熱エネルギーの損失を伴
うので、経済的に不利となる。溶融塩の温度は通常は 
150〜250 ℃程度に保持する。この電解槽に塩素
ガスまたは塩素と不活性ガスとの混合ガスを導入口6か
ら導入する。雰囲気ガスの圧力は、減圧、大気圧、加圧
のいずれでもよい。雰囲気の置換が終了した後、通電を
開始して電解を行い、(7) 式に従って溶融塩浴中か
ら酸素イオンを除去する。電解終了後、反応槽中のガス
をアルゴンまたは窒素などの不活性ガスで置換してから
、酸素イオン濃度が低減した溶融塩浴を電解槽から取り
出す。この浴を再びアルミニウム系溶融塩電解めっきの
電解質としてめっき装置に供する。
【0018】このように処理することによって、めっき
浴中の酸素イオン濃度を管理・制御しながらアルミニウ
ム系溶融塩電解めっきを実施することができる。連続め
っきの場合には、溶融塩浴の一部を連続的もしくは断続
的に抜き取り、本発明の処理によって浴中酸素イオン濃
度を低減させた後、これをめっき浴に戻すことにより、
めっき浴中の酸素イオン濃度を一定範囲内に制御するこ
とが可能となる。その結果、浴中の酸素イオンの蓄積に
よる操業への悪影響が防止され、安定してアルミニウム
めっきを連続的に実施することが可能となる。
【0019】
【実施例】AlCl3−NaCl−KCl−MnCl2
 (62:24:14モル%、Mn 3000 ppm
)の組成を有し、酸素イオンを0.3 〜1.0 mo
l/kgの濃度で含有する温度200 ℃の塩化物アル
ミニウム系溶融塩浴 100kgを、図1に示す電解槽
に入れた。電解槽に塩素ガスまたは窒素ガスを満たした
後、浴を攪拌しながら通電して、下記条件で電解を実施
した。
【0020】 電流密度: 1 A/dm2 電圧:     2.3V 通電時間: 2時間 表1に、電解実施前後の浴中酸素イオン濃度を示す。浴
中酸素イオン濃度は、カールフィッシャー分析法により
求めた。表1から、本発明の処理方法 (塩素雰囲気)
 により浴中酸素イオンが効果的に除去されたことがわ
かる。電解槽内の雰囲気が窒素ガスの場合にもわずかな
酸素イオンの除去効果が認められたが、塩素雰囲気の場
合に比べて除去率は著しく低かった。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明の方法により、電解という工業的
に容易に実施可能な手法により、塩化物アルミニウム系
溶融塩浴中の酸素イオンを効果的に除去することが可能
となる。その結果、塩化物浴アルミニウム系溶融塩電解
においてめっき操業に悪影響のある浴中酸素イオン濃度
を管理することができ、安定した品質のアルミニウムめ
っきを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塩化物アルミニウム系溶融塩の処理装
置を例示する略式図である。
【符号の説明】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  塩化物アルミニウム系溶融塩を、塩素
    雰囲気下で炭素電極を陽極として電気分解することによ
    り溶融塩中の酸素イオン濃度を低減させることを特徴と
    する、塩化物アルミニウム系溶融塩の処理方法。
  2. 【請求項2】  固体または溶融状態の塩の装入口、溶
    融状態の塩の排出口、陰極および炭素陽極、および雰囲
    気調整用ガスの導入口と排出口を備えた電解槽と、この
    電解槽の少なくとも下部を加熱する加熱手段とを具備し
    ていることを特徴とする、塩化物アルミニウム系溶融塩
    中の酸素イオン濃度を低減させるための処理装置。
JP2283291A 1991-01-23 1991-01-23 塩化物アルミニウム系溶融塩の処理方法および装置 Withdrawn JPH04247895A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010229518A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 溶融塩浴、溶融塩浴の製造方法およびタングステン膜

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010229518A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Sumitomo Electric Ind Ltd 溶融塩浴、溶融塩浴の製造方法およびタングステン膜

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