JPH0424627Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔概要〕 絶縁フイルムの両面に導体パターンとその端子
部を形成した印刷ケーブルを接続するため、絶縁
体に複数本のコンタクトが２列に植設されたコネ
クタであり、 ばね性を有する板材より形成した該コンタクト
が、隣接する該端子部に接触しない範囲で該接続
部より広幅に形成し該端子部が接触する接続部
と、該接続部から延在し端子部と同程度幅である
首部と、該首部からその長さ方向延在し該首部と
同程度幅であり該絶縁体に植設される中間部と、
該中間部から延在し該中間部と同程度幅であるリ
ード部とを具え、 該中間部を該絶縁体に植設したとき一方の列に
整列する該コンタクトの接続部が、他方列に整列
する該コンタクトの接続部に向かい合わせであ
り、 該接続部が該印刷ケーブルに向けて凸状かつ幅
方向の筒状に湾曲してなることを特徴とする。

〔産業上の利用分野〕

本考案は印刷ケーブル用コネクタ、特に高密度
印刷ケーブルを接続するコネクタに関する。

第４図は一般的な印刷ケーブルの構成を示す斜
視図であり、可撓性を有する印刷ケーブル１は、
可撓性のある絶縁シート２ａに複数本の導体パタ
ーン３を形成し、その上に可撓性のある絶縁シー
ト２ｂを被着してなる。

機器を小型、軽量化すると共に動かすことので
きる配線として、カメラ等に利用する印刷ケーブ
ル１は、絶縁シート２ｂの一部を剥離して導体パ
ターン３の一部分（端子部）を表呈せしめ、そこ
にコネクタを接続する。

〔従来の技術〕

第５図は従来の印刷ケーブル用コネクタの主要
構成と印刷ケーブルの接続方法を説明するための
側断面図である。

第５図において、コネクタ４は複数本のコンタ
クト５を図紙の厚さ方向に植設した第１の絶縁体
と、絶縁体６に嵌挿する第２の絶縁体７からな
り、絶縁体７は絶縁体６に設けたガイド（図示せ
ず）に沿つて上下動する。

ばね性のある金属板から形成したコンタクト５
は、絶縁体６に係止する突起を有する板部５ａ
と、板部５ａの上辺より突出し絶縁体６に収容さ
れる一対の接続部５ｂと、板部５ａの下辺に接続
し絶縁体６の下面より突出するリード部５ｃから
なる。

プラスチツクをモールド形成した絶縁体７は、
一対の接続部５ｂの先端部をその対向方向に押圧
する一対の斜面７ａを有する。

第５図イは絶縁体７を引き上げ、印刷ケーブル
１の先端部を絶縁体６に挿入した状態であり、そ
の状態で絶縁体７と接触しない一対の接続部５ｂ
は、印刷ケーブル１の挿抜が自在な間隔で対向す
る。

第５図ロは絶縁体７を押下し、印刷ケーブル１
をコネクタ４に接続した状態であり、該押下で内
側に押された一対の接続部５ｂは、一方（図は右
側のもの）が導体パターン３と接触し印刷ケーブ
ル１を所定の圧力で挟むようになる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

従来のコネクタ４において、導体パターン３と
200ｇ程度の圧力で接続するため一対の接続部５
ｂを具えたコンタクト５は、絶縁体６に植設する
ピツチの最小限が１mm程度である。従つて、印刷
ケーブル１の導体パターン３は、それ自体0.1mm
程度のピツチに形成可能であるに係わらず、１mm
以上のピツチで形成しており、それ以上の高密化
ができないという問題点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点の除去を目的とした本考案は第１図
によれば、絶縁フイルムの両面に導体パターンと
その端子部を形成した印刷ケーブルを接続するた
め、絶縁体１３に複数本のコンタクト１２が２列
に植設されたコネクタであり、 ばね性を有する板材より形成したコンタクト１
２が、隣接する該端子部に接触しない範囲で該接
続部より広幅に形成し該端子部が接触する接続部
１２ｃと、接続部１２ｃから延在し該端子部と同
程度幅である首部１２ａと、首部１２ａからその
長さ方向に延在し首部１２ａと同程度幅であり絶
縁体１３に植設される中間部１２ａと、中間部１
２ａから延在し中間部１２ａと同程度幅であるリ
ード部１２ｄとを具え、 中間部１２ａを絶縁体１３に植設したとき一方
の列に整列するコンタクト１２の接続部１２ｃ
が、他方列に植設したコンタクト１２の接続部１
２ｃに向かい合わせであり、 接続部１２ｃが該印刷ケーブルに向けて凸状か
つ幅方向の筒状に湾曲してなることを特徴とする
印刷ケーブル用コネクタである。

〔作用〕

上記手段によれば、印刷ケーブルに当接し該ケ
ーブルを挟持するコンタクト接続片の接続部が、
該印刷ケーブルの導体パターン接続部の幅より広
いため、電気的および機械的に安定状態で両面に
導体パターンとその接続部を形成した印刷ケーブ
ルの接続が可能であり、従来の２倍数の導体間接
続を実用化した。

〔実施例〕

以下に、図面を用いて本考案の実施例によるコ
ネクタを説明する。

第１図は本考案の一実施例によるコネクタの要
部を示す平面図イと正面図ロと側面図ハおよび下
面図ニである。

第１図において、コネクタ１１はプラスチツク
をモールド形成してなる複数本のコンタクト１２
を植設してなる。

対向する２列に中間部１２ａを植設した各コン
タクト１２は、絶縁体１３の上面から中間部１２
ａの長さ方向に延在する首部１２ｂが突出し、絶
縁体１３の下面からリード部１２ｄが突出し、首
部１２ｂの先端には内側に向けて湾曲する接続部
１２ｃを具えてなる。

ただし、首部１２ｂの幅w₁は印刷ケーブルの
導体パターン幅とほぼ同じ寸法、接続部１２ｃの
幅w₂はコンタクト１２の植設ピツチ（導体パタ
ーンの形成ピツチ）ｐよりやや小さい寸法であ
り、向かい合わせに対向する接続部１２ｃの間隔
ｌは印刷ケーブルをその間に挿入したとき外方向
へ適宜に押し広げられる寸法である。

また、リード部１２ｄは内側に２段曲げしたも
のと外側に２段曲げしたものがあり、絶縁体１３
に植設したリード部１２ｄの先端配列を千鳥状と
し、このことによつて、リード部１２ｄを挿入す
るプリント配線板のスルーホールの間隔を広くで
きる。

第２図は第１図のコネクタに接続する印刷ケー
ブルの斜視図、第３図は第１図のコネクタに該印
刷ケーブルを接続した正面図イと側面図ロであ
る。

第２図において、可撓性を有する印刷ケーブル
２１は、絶縁シート２２の両面に導体パターンと
その端子部２３を形成し、該導体パターンを覆う
絶縁シート２４を被着してなる。

第３図において、印刷ケーブル２１はその接続
部を対向する接続部１２ｃの間に挿入し、コンタ
クト１２と導体パターン接続部２３は適宜の押圧
力で接続されるようになる。そして、該押圧力を
強化するためには適当な手段、例えば絶縁体１３
に沿つて上下動する絶縁スライダをコネクタ１１
に設け、該スライダに形成した斜面等が接続部１
２ｃを外側から内側に押圧するようにすればよ
い。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によるコンタクト
は、形状を従来のものより簡易化したことによつ
て、印刷ケーブルに対する接触圧が均一化し、絶
縁体に植設する中間部を接続部より狭幅としたこ
とによつて、印刷ケーブルに対する接続の信頼性
を損なうことなく、従来より狭ピツチの植設を可
能とした効果が顕著である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるコネクタの要
部の平面図と正面図と側面図と下面図、第２図は
第１図のコネクタに接続する印刷ケーブルの斜視
図、第３図は第１図のコネタクに第２図の印刷ケ
ーブルを接続した正面図と側面図、第４図は一般
的な印刷ケーブルの構成を示す斜視図、第５図は
従来の印刷ケーブル用コネタクの主要構成とその
接続方法を示す側断面図、である。 図中において、１１はコネクタ、１２はコンク
ト、１２ａはコンタクト１２の首部、１２ｃはコ
ンタクト１２の接続部、１３は絶縁体、２１は印
刷ケーブル、２２は絶縁フイルム、２３は導体パ
ターンの端子部、ｐはコンタクト１２の植設ピツ
チ、w₁は首部１２ａの幅、w₂は接続部１２ｃの
幅、を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 絶縁フイルム２２の両面に導体パターンとその
   端子部２３を形成した印刷ケーブル２１を接続す
   るため、絶縁体１３に複数本のコンタクト１２が
   ２列に植設されたコネクタであり、 ばね性を有する板材より形成した該コンタクト
   １２が、隣接する該端子部２３に接触しない範囲
   で該接続部２３より広幅に形成し該端子部２３が
   接触する接続部１２ｃと、該接続部１２ｃから延
   在し該端子部２３と同程度幅である首部１２ａ
   と、該首部１２ａからその長さ方向に延在し該首
   部１２ａと同程度幅であり該絶縁体１３に植設さ
   れる中間部１２ａと、該中間部１２ａから延在し
   該中間部１２ａと同程度幅であるリード部１２ｄ
   とを具え、 該中間部１２ａを該絶縁体１３に植設したとき
   一方の列に整列する該コンタクト１２の接続部１
   ２ｃが、他方列に整列する該コンタクト１２の接
   続部１２ｃに向かい合わせであり、 該接続部１２ｃが該印刷ケーブル２１に向けて
   凸状かつ幅方向の筒状に湾曲してなることを特徴
   とする印刷ケーブル用コネクタ。