JPS643031B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気コネクタ、とくに、平形たわみ多
心電気ケーブルの複数本の心線のピツチ、すなわ
ち間隔が別の電気コネクタの端子の間隔と異なる
とき、前記心線を該別の電気コネクタの端子に接
続するための電気コネクタに関する。

平形たわみ多心電気ケーブルの複数本の心線
を、これらのピツチすなわち間隔と異なるピツ
チ、すなわち間隔を有する電気コネクタの複数個
の端子のそれぞれに接続することがしばしば要求
される。

このような接続をする１つの公知の方法は、ケ
ーブルの心線相互間を分離し、この分離した心線
をコネクタの端子のピツチに合わせることであ
る。

しかしながら、この方法は手間と時間がかかつ
て高価である。

また、ケーブルの心線を絶縁基板の各回路に接
続し、該基板を、前記回路がコネクタのレセプタ
クル端子と電気的に接続するように該コネクタと
接続することも公知である。

しかしながら、この方法では、心線はその絶縁
被覆をはいで半田付けかその他の接着法によつて
基板上の回路に接続されるから、この方法もまた
手間と時間がかかつて高価である。

本発明の電気コネクタは、複数の列状をなし各
列中に複数個の電気接触子を有する。しかして各
接触子は別の電気コネクタの各端子に電気的に係
合する第１接触部と、平形ケーブルの各心線に電
気的に接続される第２接触部とを有する。各列中
の複数個の前記第１接触部相互の間隔は前記別の
電気コネクタの複数個の端子相互の所定の間隔に
相当する。各列中の複数個の前記第２接触部相互
の間隔は前記第１接触部相互の間隔と異なる。電
気コネクタが単に１列の接触子を有するならば、
前記第２接触部相互の間隔は平形ケーブルの心線
の間隔に等しい。しかしながら、本発明の電気コ
ネクタは複数列の電気接触子を有するので、これ
らの接触子を前記平形ケーブルに接続するために
は前記心線相互の間隔に前記電気接触子の列数を
乗じた値とする必要がある。このような構成の各
列中の複数個の前記接触子は、本発明の電気コネ
クタ内の前記列の接触子位置に対応するように、
金属シート材から打ち抜かれる。

本発明の電気コネクタによれば、複数列をなす
接触子を、第１接触部のピツチと第２接触部のピ
ツチとが互いに異なる上述した構成を有するか
ら、前記別の電気コネクタの各端子の所定のピツ
チと異なるピツチの種々の心線間隔を有する前記
ケーブルの各心線に前記端子を簡単に電気接続す
ることができ、上述した従来のコネクタのように
接続前にケーブルを前処理する必要が全くない。

また、各列中の電気接触子は絶縁材料の胴部に
沿つて相互に離隔して並置されるとともに電気接
触子の各列は隣接列から前記胴部によつて離隔さ
れ、該胴部は連結部材によつて相互に連結される
ことが好ましい。該胴部は金属シートから打ち抜
かれた後も電気接触子を同一平面内に同一ピツチ
に保持する作用を有する。

本発明と目的を同じくする電気コネクタとして
特開昭52−9861号公報に記載の「電気接点及び同
用接続装置」が挙げられる。同装置に見られる電
気接点は平形のケーブルの導体に接続される管状
セグメントと、コネクタの素子に接続されるソケ
ツトを有し、管状セグメントとソケツトは両者間
で平行して延出する１対の柱によつて相互に連結
されている。ソケツト相互間の間隔と管状セグメ
ント相互間の間隔を変えるために、電気接点は装
置を組立てる際に個別に柱を所望の角度に傾斜し
なければならない。更に問題なのは、複数個の電
気接点を１枚の金属シートから一体状の連続体と
して形成し得ない点にある。すなわちこの電気接
点は金属シートから個別に打ち抜くなどして形板
を得、セグメント及びソケツトを管状に成形し、
加えて柱を曲げるという手順を必要としている。

本発明は上記電気接点に対応する複数個の電気
接触子を１回の打ち抜き操作で金属シート材から
得ることが可能な点で上記接続には見られぬ利点
が得られる。

次に、本発明を実施例について図面を参照して
説明する。

第１，２図に示す電気コネクタ組立体は本発明
のコネクタ１を２個含み、平形たわみ多心電気ケ
ーブル２の心線と米国特許第3760335号に示され
た型の別のコネクタ３の端子とを接続する。

各コネクタ１はすべてが共通面上にある複数の
電気接触子５を担持するプラスチツクのような電
気絶縁性材料の胴体４を含む。これらの接触子５
にケーブル２の心線が接続される。

カバー６によつてケーブル２を両コネクタ１に
クランプすることによつてコネクタ組立体が完成
する。カバー６には穴のあいた１対のアーム７が
あつて、組み立てたときコネクタ１の連結部材す
なわち突起８に係合してケーブルをクランプす
る。アーム７、および突起８は両コネクタの胴体
４を相互に結合する連結装置を構成する。

第３図に示すように、２個のコネクタ１の接触
子５は、各コネクタの接触子５がケーブル２の１
つおきの心線と接続するように縦方向に互いにく
い違つている。

第４，５図に関し、各コネクタ１を製造するに
は、先ず金属板から複数個の接触子群９を、コネ
クタ１のすべての接触子５が各群に含まれるとと
もに、周知のように、担持ストリツプ部分１０，
１１によつて連結されるように打ち抜く。各接触
子は各金属シート材から同一の形状のものとして
打ち抜いて得ることが好ましい。次に、各接触子
群９の周りに胴体４を形成し、また、担持ストリ
ツプ部分１０，１１を必要に応じて除去して各群
の接触子を互いに遮断する。

図示のように、各接触子５は関連胴体４中の窓
１３から触れることのできる第１接触部１２と、
該胴体４から突き出た第２接触部１４とを持つ。
すべての第２接触部１４は同一方向に延びて金属
板の共通面内にある。

接触子５の第１接触部１２は別の電気コネクタ
３の端子１５のスロツト１８に受承されるように
なつている。第１接触部１２の間隔は電気コネク
タ３の端子の間隔に相当する。

第４図から明らかなように、第２接触部相互間
の間隔は第１接触部相互間の間隔よりも大きくな
つており、電気接触子５の第１接触部１２の中心
線は第２接触部１４の中心線からずれている。詳
述すると、第４図の接触子群９中の左端の接触子
の第２接触部の中心線は第１接触部の中心線から
左側にずれ、右側の接触子の第２接触部の中心線
は第１接触部の中心線から右側にずれている。

第８−１１図に示すように、コネクタ３の各端
子１５は１対の横方向ストラツプ部分１７によつ
て連結された１対の平行に離隔した平面板１６を
持つている。各平面板１６には一対のストラツプ
部分１７の間に開口をもつスロツト１８がある。

各第１接触部１２は胴体４の窓１３を横切つて
延びる条片形式のもので、この条片は２個所でく
びれ、第９図に示すように、それぞれのスロツト
１８に受承されて接触子５と端子１５とを電気接
続する比較的狭いくびれ部分１９を形成する。第
１接触部１２の２つのくびれ部分１９の間の比較
的広い部分は工具（図示しない）がこれに係合し
て第１接触部１２を関連端子１５に押圧挿入する
のに役立つとともに該挿入時にくびれ部分１９が
彎曲するのを防止する。

第４図に示すように、各接触子５の第２接触部
１４は心線受承スロツト２１を形成する１対の平
行なアーム２０を有する。これらのアーム２０は
先鋭な自由端を持ち、周知のように、ケーブル２
の絶縁体を刺通すとともにケーブル２の心線を受
承して電気接続する。各アーム２０はまた外方突
起２２を具えて胴体に面する肩部を供し、コネク
タ組立体にカバー６を施したとき、カバー６中の
関連貫通孔２３（第１，２図）の肩部と係合し、
カバー６のアーム７と胴体４の連結部材すなわち
突起８とによる連結に加えてカバー６を接触子
５、したがつてコネクタ１に錠止する。このよう
な接触子とカバーとの錠止構成は米国特許第
3820055号に示されている。

第６，７図に関し、第１，２図に示す組立体
は、先ず第４，５図に示す年本発明の２個のコネ
クタ１を、第６図に矢印Ａで示すように、端子１
５が互いに反対向きの平行な２列の端子１５を含
む別の電気コネクタ３（前述の米国特許第
3760335号に記載）に結合することによつて得ら
れる。このようにして、コネクタ１の接触子５の
第１接触部１２は第８−１１図を参照して説明し
たように端子１５に接続される。次に、ケーブル
２を第６図に矢印Ｂで示すようにコネクタ１の接
触子５の２列の露出した第２接触部１４へ運動さ
せ、第３図を参照して説明したように、ケーブル
の各心線をそれぞれの第２接触部１４の１対のア
ーム２０間に受承させる。この操作と同時にまた
操作後にカバー６を施す。カバー６は、前述のよ
うに、カバーのアーム７と胴体４の突起８との係
合、および第２接触部１４の肩部とカバー６中の
穴２３の肩部との係合によつてコネクタ組立体に
錠止される。

このようにしてケーブル２の心線とコネクタ３
の端子とが電気接続される。

上述のコネクタにおいて、第４図に示すよう
に、各コネクタ１の接触子５はすべてがまつすぐ
である必要はなく、第１接触部１２のピツチが第
２接触部１４のピツチと異なつてもよい。この場
合は、本発明のコネクタ１によつて、ケーブル２
の心線のピツチと異なるピツチを持つ各列中の端
子間隙を有するコネクタ３の端子に容易かつ安価
に接続することができる。さらに、ケーブル２を
コネクタ組立体に接続する前に全く前処理する必
要がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による２個のコネクタを含むコ
ネクタ組立体の斜視図、第２図は第１図の組立体
の部分的分解斜視図、第３図は第１，２図の組立
体の要部を示す図面、第４図は本発明のコネクタ
を製造するのに用いる接触子群を有する金属片の
一部の平面図、第５図は第４図の線−に沿つ
た断面図、第６図は第１，２図の組立体の分解断
面図、第７図は第１，２図の組立体の断面図、第
８図は第１，２図の組立体の一部の平面図、第
９，１０図は本発明のコネクタの接触子と別のコ
ネクタの端子との接続を示す斜視図、第１１図は
第１０図の線XI−XIに沿つた断面図である。 １……コネクタ、２……ケーブル、３……コネ
クタ、４……胴体、５……接触子、６……カバ
ー、７……アーム、８……突起（連結部材）、１
２……第１接触部、１４……第２接触部、１５…
…端子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の列状をなし各列中に複数個の電気接触
   子を有する電気コネクタにして、 各電気接触子が別の電気コネクタの複数個の各
   端子に電気的に係合する複数個の第１接触部と、
   平形ケーブルの各心線に電気的に接続される複数
   個の第２接触部とを有し、 各列中の前記第１接触部相互間の間隔は前記別
   の電気コネクタの端子相互間の間隔に相当し、 各列中の前記第２接触部相互間の間隔は、前記
   心線相互間の間隔に前記電気接触子の列の数を乗
   じた値に相当するように前記第１接触部相互間の
   間隔とは相違し、 更に、各列中の前記電気接触子は、当該電気コ
   ネクタ内の前記第１接触部と前記第２接触部の位
   置に対応するように金属シート材から打ち抜かれ
   て形成される電気コネクタ。 ２ 特許請求の範囲第１項記載の電気コネクタに
   において、各列中の各電気接触子の前記第１接触
   部の中心線は前記第２接触部の中心線からずれて
   いる電気コネクタ。 ３ 特許請求の範囲第２項記載の電気コネクタに
   おいて、一つの列内のいくつかの前記電気接触子
   の前記第２接触部の中心線は前記第１接触部の中
   心線の一側にずれており、 前記列内の残余の電気接触子の前記第２接触部
   の中心線は前記第１接触部の中心線の反対側にず
   れており、 前記いくつかの電気接触子はすべて互いに並置
   され、前記残余の電気接触子もすべて互いに並置
   された電気コネクタ。 ４ 特許請求の範囲第３項記載の電気コネクタに
   おいて、前記いくつかの電気接触子は前記残余の
   電気接触子に関して非対称的に形成される電気コ
   ネクタ。 ５ 特許請求の範囲第１項記載の電気コネクタに
   おいて、各列の前記電気接触子は金属シート材か
   ら同一の配列形状に打抜かれた電気コネクタ。 ６ 特許請求の範囲第１項記載の電気コネクタに
   おいて、各列の全部の前記電気接触子が一つの絶
   縁材料の胴体によつて担持される電気コネクタ。 ７ 特許請求の範囲第６項記載の電気コネクタに
   おいて、各列の全部の前記電気接触子が前記胴体
   内に埋封されている電気コネクタ。 ８ 特許請求の範囲第６項、又は第７項記載の電
   気コネクタにおいて、前記各列の前記電気接触子
   が絶縁材料から成る別々の胴体によつて担持され
   る電気コネクタ。 ９ 特許請求の範囲第８項記載の電気コネクタに
   おいて、電気接触子列を各有する前記別々の胴体
   を前記別の電気コネクタに結合する電気コネク
   タ。 １０ 特許請求の範囲第７項記載の電気コネクタ
   において、前記各電気接触子が前記胴体内に部分
   的に埋封される電気コネクタ。