JPH04245056A - 磁気記録及び/又は再生装置 - Google Patents

磁気記録及び/又は再生装置

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Publication number
JPH04245056A
JPH04245056A JP3031956A JP3195691A JPH04245056A JP H04245056 A JPH04245056 A JP H04245056A JP 3031956 A JP3031956 A JP 3031956A JP 3195691 A JP3195691 A JP 3195691A JP H04245056 A JPH04245056 A JP H04245056A
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JP
Japan
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cassette
pinch roller
arm
roller
loading
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Application number
JP3031956A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Wakui
喜明 涌井
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘリカルスキャン方式
の磁気記録及び/又は再生装置において、カセット内の
磁気テープをローディング部材の移動によりカセット外
に引き出して所定のテープパスに装填する際、ローディ
ング部材の一部を構成する巻取側サブローラの構造及び
ピンチローラの圧着構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】回転式デジタル・オーディオ・テープレ
コーダ(R−DAT)とかビデオ・テープレコーダ(V
TR)では磁気ヘッドを備えた回転ドラムに磁気テープ
を添接しながら回転する磁気ヘッドによりヘリカルスキ
ャンして記録及び/又は再生することは周知である。
【0003】図11に示したヘリカルスキャン方式の磁
気記録及び/又は再生装置では、カセット101内の供
給リール101aと巻取リール101bとの間でテープ
ガイド101c,101dを経由して巻回した磁気テー
プTをローディング部材の移動によりカセット101外
に引き出すと共に、磁気ヘッド102と一体となって回
転する回転ドラム103に添接させ、所定のテープパス
Pに装填後、回転する磁気ヘッド102によりヘリカル
スキャンして記録及び/又は再生を行っている。
【0004】ここでカセット101内の磁気テープTを
引き出すローディング部材としては、磁気テープTの張
力を制御する供給側テンションローラ104と、ガイド
レール溝105,106に沿って移動し、磁気テープT
を回転ドラム103に所定の角度に亘って添接する一対
のローディングローラ107,108と、カセット10
1内に固定された上記テープガイド101dに接触しな
いよう案内する巻取側サブローラ109と、磁気テープ
Tをキャプスタン111に圧着するピンチローラ112
とから構成されており、これらのローディング部材はS
ETモード時にはカセット101の開口部101e内に
挿入され、ローディング時にはカセット101外に移動
して磁気テープTを図示の如く所定のテープパスPに引
き出している。
【0005】上記したローディング部材のうちで、巻取
リール101b側に配設された巻取側サブローラ109
及びピンチローラ112はアーム110及びアーム11
3の先端にそれぞれ支持されている。これらのアーム1
10及びアーム113は異なる駆動源と連結されており
、別々に駆動されてれていた。
【0006】また、カセット101を装置内に所定の位
置に位置決めするためのカセット位置決めピン114,
115のうち、カセット位置決めピン115側ではこの
ピン115を回避するため、巻取側サブローラ109を
支持したアーム110が図示のようにU字状の複雑な形
状に形成されている。
【0007】また、ピンチローラ112をキャプスタン
111に圧着させる構造において、自己保持型のソレノ
イドを用いたピンチローラの圧着構造が特開平2−37
556号公報に開示されている。ここでは詳述は省略す
るが、図12に示したピンチローラの圧着構造では、自
己保持型のソレノイド120を使用し、ピンチローラ1
12をキャプスタン111に圧着する圧着レバー122
と連結した可動鉄心(プランジャ)121がソレノイド
120内の図示しないマグネットに不測に吸着されるの
を防止するため、中間部材123,中間部材駆動部12
4が設けてある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うな磁気記録及び/又は再生装置において、図11に示
した如く、磁気テープTはローディング部材により所定
のテープパスPに沿って走行され、回転ドラム5に所定
の角度に亘って添接されるものの、巻取側サブローラ1
09とびピンチローラ112とは異なる駆動源により駆
動されているため、構造が複雑となると共に装置の小型
化,軽量化が困難である。
【0009】また、巻取側サブローラ109は所定の位
置にしっかりと固定されているわけではなく、このため
装置の外乱によっては巻取側サブローラ109が振動し
てしまい、巻取側のテープガイド101dに当接する場
合があり、安定なテープ走行が得られないことがある。
【0010】また、巻取側サブローラ109を支持した
アーム110はカセット位置決めピン115を回避しな
ければならず設計の自由度が失われ、スペース効率も悪
くなると共に、アーム110は複雑な形状となり部品の
コストアップとなる。
【0011】更に、図12に示したピンチローラの圧着
構造では、自己保持型のソレノイド120を使用する際
、ソレノイド120内の図示しないマグネットに不測に
吸着されるのを防止するために、中間部材123,中間
部材駆動部124が必要となり、部品点数が増加し、装
置のコストが増加すると共にび生産性が低下する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
てなされたものであり、第1の発明は、カセット内の供
給リールと巻取リールとの間に巻回した磁気テープを前
記カセット内に位置した複数のローディング部材のロー
ディング動作により前記カセット外に引き出すと共に磁
気ヘッドを備えた回転ドラムに添接し、前記磁気テープ
をピンチローラとキャプスタンとで圧着走行して前記磁
気ヘッドで記録及び/又は再生する磁気記録再生装置に
おいて、前記ローディング部材の一部を構成すると共に
駆動源と接続され、ローディング動作により前記カセッ
ト内の巻取側の前記磁気テープをカセット外に引き出す
テープガイド部材を備えた回動アームと、前記ローディ
ング部材の一部を構成し、前記回動アームに設けた嵌合
部材と嵌合するカム溝を有し、かつ前記ピンチローラを
支持したピンチローラアームとを具備してなり、前記回
動アームのローディング動作と連動して前記ピンチロー
ラアームを回動し、前記カセット内の前記ピンチローラ
を前記カセット外に引き出すよう構成したことを特徴と
する磁気記録及び/又は再生装置である。
【0013】また、第2の発明は、供給側及び巻取側の
カセット位置決めピンに位置規制されたカセット内の供
給リールと巻取リールとの間で供給側及び巻取側のテー
プガイドを介して巻回した磁気テープを、前記カセット
内に位置した複数のローディング部材のローディング動
作により前記カセット外に引き出すと共に磁気ヘッドを
備えた回転ドラムに添接し、前記磁気テープをピンチロ
ーラとキャプスタンとで圧着走行して前記磁気ヘッドで
記録及び/又は再生する磁気記録再生装置において、前
記ローディング部材の一部を構成し、ローディング動作
により前記カセット内の巻取側の前記磁気テープをカセ
ット外に引き出すテープガイド部材を備えた回動アーム
と、ローディング動作終了後、前記回動アームを所定の
位置に圧着位置決めする位置決め手段とを具備してなり
、ローディング動作終了後の記録及び/又は再生時、位
置決めされた前記回動アームの前記テープガイド部材に
より走行中の前記磁気テープが前記カセット内の前記巻
取側のテープガイドに接触しないよう構成したことを特
徴とする磁気記録及び/又は再生装置である。
【0014】また、第3の発明は、前記テープガイド部
材を備えた前記回動アームの回動支点を前記巻取側のカ
セット位置決めピンと共用したことを特徴とするもので
ある。
【0015】更に、第4の発明は、供給リールと巻取リ
ールとの間に巻回した磁気テープをローディング部材の
ローディング動作により所定のテープパスに装填し、磁
気テープをピンチローラとキャプスタンとで圧着走行し
て磁気ヘッドで記録及び/又は再生する磁気記録及び/
又は再生装置において、前記ピンチローラを前記キャプ
スタンに圧着する駆動源となる自己保持型のソレノイド
と、ローディング動作に応じて回動し、ピンチローラを
支持すると共に連結部材を備えたピンチローラアームと
、前記自己保持型のソレノイドと連結手段を介して連結
し、かつ前記ピンチローラアームの前記連結部材と嵌合
する嵌合部を有し、ローディング動作終了直前に前記ピ
ンチローラアームの回動に連動して回動する圧着レバー
と、ローディング動作前及びローディング動作中は前記
圧着レバーを前記自己保持型ソレノイドの吸引方向に付
勢すると共に、ローディング動作終了直前の前記圧着レ
バーの回動動作に応じてローディング動作終了後、前記
圧着レバーを介して前記ピンチローラアームに支持され
た前記ピンチローラを前記キャプスタンに圧着するよう
付勢する付勢手段と、ローディング動作前及びローディ
ング動作中に前記自己保持型ソレノイドの吸引方向に付
勢された前記圧着レバーを規制するストッパとを具備し
たことを特徴とする磁気記録及び/又は再生装置である
【0016】
【実施例】以下に本発明に係わる磁気記録及び/又は再
生装置の一実施例を図1乃至図11を参照して<<ロー
ディング機構>>,<<回転ドラムの傾斜方向>>,<
<ピンチローラ及び巻取側サブローラの移動手段>>,
<<記録再生状態>>の項目順に詳細に説明する。
【0017】<<ローディング機構>>  図1は本発
明に係わる磁気記録及び/又は再生装置において、ロー
ディングを開始する前の状態(SETモード)を示した
平面図であり、図2はローディング完了状態を示した平
面図である。また、図3は図1に示した回転ドラムの近
傍を示した斜視図であり、図4は図1に示した回転ドラ
ムの傾斜方向及び回転ドラムの下方に配設した上下のロ
ーディングリングを示した縦断面図である。
【0018】図1において、1はメインデッキであり、
このメインデッキ1面上に全ての機構部品が取り付けら
れている。このため、装置の組立性及びサービス性の向
上がはかられている。2は磁気ヘッドと一体に回転する
回転ドラムであり、図3にも示したように回転ドラム2
はメインデッキ1に対して所定の角度後述するように傾
斜しており、磁気テープTの下端を規制するリード2a
1が形成された固定ドラム2aと、磁気ヘッド2bと一
体に回転する上部ドラム2cとから構成されている。図
1に戻り、2点鎖線で示した3はカセットである。カセ
ット3内には磁気テープTが供給リール3aと巻取リー
ル3bとの間で供給側のテープガイド3c及び巻取側の
テープガイド3dを経由して巻回されており、更にカセ
ット3は供給側のカセット位置決めピン4a及び巻取側
のカセット位置決めピン4bに位置規制されて、装置に
装着されると、装置側に設けてある供給リール台4c,
巻取リール台4dに両リール3a,3bがそれぞれ嵌合
し、両リール3a,3bの動力伝達が可能になっている
【0019】また、カセット3は挿入方向前面に開口部
3eを有し、装置側の開口部3eに対向する位置には、
磁気テープTをカセット3の外に引き出すテープガイド
部材となる供給側テンションローラ5,供給側メインロ
ーディングローラ6,供給側サブローディングローラ7
,巻取側ローディングローラ8,巻取側傾斜ポール9,
ピンチローラ10,巻取側サブローラ11がそれぞれ図
示した如く配置されている。
【0020】また、回転ドラム2に近設して樹脂部材な
ど一体成形されたローディングガイド板15が設けられ
ており、このローディングガイド板15には供給側ガイ
ドレール溝(第1のガイドレール溝)16aと、供給側
ガイドレール溝16aから2又に分岐した後述するメイ
ンレール溝(第2のガイドレール溝)16b及びサブレ
ール溝(第3のガイドレール溝)16cと、巻取側ガイ
ドレール溝(第4のガイドレール溝)16dとが形成さ
れている。
【0021】また、ローディング動作に寄与する供給側
の複数のローディング部材は下記する構造になっている
。すなわち、供給側テンションローラ5はテンションア
ーム12の先端に取り付けられており、テンションアー
ム12は軸12aを中心に回動自在な構造となっている
が、図示しない位置規制部材により、SETモード時に
は図示の位置に位置決めされている。
【0022】また、供給側メインローディングローラ(
以下、S.P.M.ローラと記す)6,供給側サブロー
ディングローラ(以下、S.P.S.ローラと記す)7
はそれぞれメインローラベース13、サブローラベース
14上に垂直に取り付けられている。更にメインローラ
ベース13、サブローラベース14の上面にはメインレ
ールガイド17,サブレールガイド18が取り付けられ
ている。そして、メインローラベース13上のS.P.
M.ローラ6は供給側ガイドレール溝16aに沿って移
動し、後述するようにメインレールガイド17の凹部1
7a(図7)とリブ64(図7)とによってメインレー
ル溝16bを移動するようになっている。一方、サブロ
ーラベース14上のS.P.S.ローラ7は供給側ガイ
ドレール溝16aに沿って移動し、後述するようにサブ
レールガイド18の凹部18a(図7)とリブ65(図
7)とによってサブレール溝16cを移動できるように
なっている。
【0023】他方、ローディング動作に寄与する巻取側
の複数のローディング部材は下記する構造になっている
。すなわち、、ローラベース19上に設けらた巻取側ロ
ーディングローラ8及び巻取側傾斜ポール9は、巻取側
ガイドレール溝16dに沿って移動できるようになって
いる。
【0024】また、ピンチローラ10は“く字”状のピ
ンチローラアーム20の先端に設けられており、ピンチ
ローラアーム20は軸20aを中心として回動自在であ
るが、後述する位置規制機構により、SETモード時に
は図示の位置に位置決めされている。
【0025】また、巻取側サブローラ11は“く字”状
のサブローラアーム(回動アーム)21の中間に設けら
れており、サブローラアーム21は前記した巻取側のカ
セット位置決めピン4bを回動軸として共用しており、
これも後述する位置規制機構によりSETモード時には
図示の位置に位置決めされている。そして、サブローラ
アーム21の回動軸を共用したため、サブローラアーム
21の回動軸を別に設けた場合に比べてサブローラアー
ム21はカセット位置決めピン4bを回避する必要がな
くなり、設計の自由度が増すと共に装置のスペース効率
が向上する。
【0026】再び供給側に戻ると、傾斜ポール100が
カセット3の供給側から出た磁気テープTを早めに傾斜
走行させる位置に配設されており、回転ドラム2の入口
直前では磁気テープTを傾斜走行させることなく、後述
するローディング動作終了時、傾斜面15c(図7)に
位置するメインローラベース13に垂設したS.P.M
.ローラ6の姿勢及びローラ105の姿勢に案内されて
磁気テープTが回転ドラム2に進入するようになってい
る。これにより、S.P.M.ローラ6及びローラ10
5が磁気テープTを傾斜走行させることなく案内してい
るため、磁気テープTは無理なく回転ドラム2にヘリカ
ルに添接できる。
【0027】また、傾斜ポール100はポールベース1
01に対してある角度傾斜して取り付けられており、基
準面と平行な面にネジ102により固定されている。こ
こでポールベース101は、ネジ102を緩めることに
よって、ガイドローラ103の中心軸103aの回りに
回動できる構造になっている。この回動によって、傾斜
ポール100の傾斜方向が変わり、磁気テープTが正規
の(理論計算値通りの)走行から補正された走行になる
。この補正によって磁気テープTの巾方向張力が変化し
て、安定走行が得られるようになる。また、この補正は
、回転ドラム2の入口直前で行なわれるわけではないの
で高速逆転再生時に回転ドラム2上でテープの走行位置
がずれることはない。さらに、補正によって磁気テープ
パターンでトラック曲りの原因になることがない。
【0028】更に、回転ドラム2の下方には図4に示し
た如く同軸的に上側ローディングリング54と下側ロー
ディングリング46とが積層されて配設されており、後
述するように上側ローディングリング54はS.P.M
.ローラ6及びS.P.S.ローラ7を前記した供給側
のガイドレール溝に沿ってそれぞれ移動させ、下側ロー
ディングリング46は巻取側ローディングローラ8及び
巻取側傾斜ポール9を巻取側のガイドレール溝に沿って
移動させている。
【0029】次に図1〜6を併用して磁気テープTを回
転ドラム2に巻き付けるローディング動作について説明
をする。
【0030】図5はローディング駆動源及び回転ドラム
下方の下側ローディングリングを示した平面図、図6は
ローディング駆動源及び回転ドラム下方の上側ローディ
ングリングを示した平面図であり、図1に示した回転ド
ラム2,カセット3,供給側ガイドレール溝16a,巻
取側ガイドレール溝16d,ピンチローラ20などの部
品を取り外して見た図である。
【0031】図5において、24はローディング動作を
行う専用のローディングモータであり、キャプスタンモ
ータベース75上に設けられたローディングモータ24
の回転は小プーリ25,ベルト26,大プーリ27へと
伝達され、大プーリ27と一体形状のウォーム28が回
転する。ウォーム28の回転はウォームホイール29に
よって減速され、更にギア列30,31,32,33を
経由してコントロールカムギア34へと伝達される。
【0032】ここでコントロールカムギア34の裏面に
は前記したテンションアーム12(図1)の回動動作を
制御するカム溝(図示せず)と、カセット3を取り出す
時のイジェクト動作及びローディング時に両リール台4
c,4d(図1)に回動負荷を与えるサブブレーキの動
作を制御するカム溝(図示せず)が設けられている。ま
た、コントロールカムギア34の上面にはサブローラア
ーム21(図1)の回動動作を制御するカム溝34aが
形成されている。
【0033】ギア31の回転はギア36,37へと伝達
されて、メカモード検出用のエンコーダギア38へと伝
わる。エンコーダギア38には複数個の検出孔が穿設さ
れており、これらの孔を図示しないホトインタラプタな
どの光センサを使用して検出することでメカモードを設
定している。
【0034】さて、ローディングモータ24が回転する
と、上記した減速伝達機構を経由してコントロールカム
ギア34が回動軸35を中心に時計方向に回動する。コ
ントロールカムギア34は外周の一部に欠歯部34bを
有し、かつ欠歯部34b以外のギア部34cはタイミン
グギア44と噛み合うことができるようになっているた
め、ローディング時の初期状態ではコントロールカムギ
ア34のみが回動してタイミングギア44へは動力は伝
達されない。この初期のコントロールカムギア34の回
動と裏面に設けた図示しないカム溝によって、図1に示
したテンションアーム12が軸12aを中心に反時計方
向に回動し、供給側テンションローラ5が磁気テープT
をカセット3内から外へ引き出す。
【0035】コントロールカムギア34がある程度回動
すると、コントロールカムギア34のギア部34cとタ
イミングギア44とが噛み合い、ローディングモータ2
4の動力が始めてタイミングギア44へと伝達される。 タイミングギア44の回転は中間ギア45を経由して回
転ドラム2の下方に配設した下側ローディングリング4
6に伝達される。すなわち、中間ギア45は下側ローデ
ィングリング46のギア部46aに噛み合って下側ロー
ディングリング46を反時計方向に回動させる。この際
、下側ローディングリング46はその内周部を3個のロ
ーラ47a〜47cによって支持されている。
【0036】また、下側ローディングリング46上には
圧着スライド48が軸48a,48bによって下側ロー
ディングリング46の周方向にあるストロークだけスラ
イドできるように設けられているが、圧着バネ49によ
って反時計方向に付勢されている。尚、圧着バネ49は
下側ローディングリング46の内周部と外周部の間に設
けた孔に配置されている。圧着スライド48の端部には
回動軸48cがあり、ジョイント50が回動自在に係合
している。ジョイント50の一端には孔50aが設けら
れており、孔50aはローラベース19(図1)のロー
ラ軸と連結されている。これにより、下側ローディング
リング46を反時計方向に回動させると、ローラベース
19上の巻取側ローディングローラ8(図1)が巻取側
ガイドレール溝16d(図1)に沿って図1の上方に移
動できるようになる。
【0037】また、下側ローディングリング46の外周
に形成したギア部46aはギア51とも噛み合っており
、この下側ローディングリング46は後述する上側ロー
ディングリング54(図6)に対して紙面下側に配設さ
れている。また、ギア51と一体に積層したギア52は
ギア53と噛み合っている。また、ギア53は下側ロー
ディングリング46と噛み合っているように図示してい
るが、実際には噛み合ってはいず、このギア53は下記
する上側ローディングリング54と実際には噛み合って
いる。
【0038】図6において、図5に示した下側ローディ
ングリング46の上方に同軸的に積層する形で上側ロー
ディングリング54が配置されており、この上側ローデ
ィングリング54は回転ドラム2の真下に配置されてい
る。上側ローディングリング54の外周に形成したギア
部54aがギア53と噛み合っている。すなわち、下側
ローディングリング46の回動はギア51,52,53
によって増速及び回動方向の変換を行なう形で上側ロー
ディングリング54へと伝達されることになる。従って
、下側ローディングリング46がローディング時に反時
計方向に回動するのに対して、上側ローディングリング
54は時計方向に回動する。上側ローディングリング5
4はその内周部を3個のローラ55a〜55cによって
支持され、下側ローディングリング46と同様にその上
面に圧着スライド56が周方向にあるストロークだけス
ライドできるように取りつけられており、圧着バネ57
によって時計方向に付勢されている。また、圧着スライ
ド56に設けた軸56aにはメインジョイント58,サ
ブジョイント59が回動自在に係合している。メインジ
ョイント58の先端の孔58aはメインローラベース1
3(図1)のローラ軸と連結され、サブジョイント59
の先端の孔59aはサブローラベース14(図1)のロ
ーラ軸と連結されている。これにより、上側ローディン
グリング54を時計方向に回動させると、メインローラ
ベース13上のS.P.M.ローラ6(図1)及びサブ
ローラベース14上のS.P.S.ローラ7(図1)が
供給取側ガイドレール溝16a(図1)に沿って移動で
きるようになる。
【0039】以上の説明により、コントロールカムギア
34がタイミングギア44と噛み合って動力伝達を行な
うと、図3に示した下側ローディングリング46は反時
計方向に回動し、図4に示した上側ローディングリング
54は時計方向に同時に回動する。この両リング46,
54の回動に伴って、供給側のS.P,M.ローラ6及
びS.P.S.ローラ7と巻取側のローディングローラ
8及び傾斜ポール9は、磁気テープTをカセット3内か
ら更に外に引き出す。
【0040】ここで、供給側ガイドレール溝(第1のガ
イドレール溝)16aから2又に分岐されたメインレー
ル溝(第2のガイドレール溝)16b,サブレール溝(
第3のガイドレール溝)16cに沿ってメインローラベ
ース(第1のベース)13上のS.P.M.ローラ6(
図1)及びサブローラベース(第2のベース)14上の
S.P.S.ローラ7(図1)が移動する機構を図1及
び図7を用いて説明する。
【0041】図7はメインローラベース13及びサブロ
ーラベース14が2又分岐点にさしかかった状態の図で
ある。
【0042】図7において、供給側ガイドレール溝16
aはローディングガイド板15の平坦面15aに沿って
形成され、かつ平坦面15aはメインデッキ1面に対し
て平行となっている。尚、巻取側ガイドレール溝(第4
のガイドレール溝)16d(図1)も平坦面15aに沿
って形成されている。
【0043】また、ローディングガイド板15の境界線
15bから先方では、供給側ガイドレール溝16aから
分岐したメインレール溝16bが左右両側の傾斜面15
c(15c1,15c2)に沿って形成され、同様に供
給側ガイドレール溝16aから分岐したサブレール溝1
6cも左右両側の傾斜面15c(15c2,15c3)
に沿って形成されている。尚、傾斜面15cを構成した
傾斜面15c1,15c2,15c3は同一傾斜面で形
成されているが、説明の都合上異なる符号を符している
。また、上記傾斜面15cはX軸,Y軸方向に2次元的
に形成されたものである。すなわち、メインレール溝1
6bの左右両側の傾斜面15c1,15c2はまったく
同一傾斜面になっており、これと共にメインローラベー
ス13の左右両側も傾くことなくメインレール溝16b
に沿って移動できるようになっている。同様に、サブレ
ール溝16cの左右両側の傾斜面15c2,15c3も
まったく同一傾斜面になっており、これと共にサブロー
ラベース14の左右両側も傾くことなくサブレール溝1
6cに沿って移動できるようになっている。これにより
、メインローラベース13に垂設されたS.P.M.ロ
ーラ6は左右に傾くことなく傾斜面15cに対して直角
な姿勢でメインレール溝16bに沿って移動し、一方、
サブローラベース14に垂設されたS.P.S.ローラ
7も左右に傾くことなく傾斜面15cに対して直角な姿
勢でサブレール溝16cに沿って移動する。従って傾斜
ポール100により予め傾斜走行され磁気テープTは、
S.P.M.ローラ6及びS.P.S.ローラ7に案内
されながら傾斜したメインレール溝16b及びサブレー
ル溝16cを無理なく走行でき、回転ドラム2のリード
2a1に乗り上げることもなく回転ドラム2にヘリカル
に添接され、所定のテープパスPに装填される。この際
、磁気テープTの両端部はS.P.M.ローラ6及びS
.P.S.ローラ7のフランジによって傷つくことなく
走行されるため、装置の品質及び信頼性が向上する。
【0044】また、境界線15bから上方で、かつ2又
に分岐する手前の供給側ガイドレール溝16aからメイ
ンレール溝16bに沿って右側に近設して部分的にリブ
(第1の案内部材)64が垂設されている。同様に、2
又に分岐する手前の供給側ガイドレール溝16aからサ
ブレール溝16cに沿って左側に近設して部分的にリブ
(第2の案内部材)65が垂設されている。そして、供
給側ガイドレール溝16aの右側に垂設したリブ64が
、メインローラベース13とメインレールガイド17に
よって構成される嵌合部となる凹部17aに嵌合する。 この嵌合によってメインローラベース13はリブ64に
案内されてメインレール溝16b方向に移動し、サブレ
ール溝16c方向に進入することはない。同様に、供給
側ガイドレール溝16aの左側に垂設したリブ65が、
サブローラベース14とサブレールガイド18によって
構成される嵌合部となる凹部18aに嵌合することによ
り、サブローラベース14はリブ65に案内されて、サ
ブレール溝16c方向に移動し、メインレール溝16b
へ進入することはない。ここで、リブ64及びリブ65
はローディングガイド板15と一体で成形されており、
リブ64,65の長さもメインローラベース13,サブ
ローラベース14を案内するのに必要最少限の長さに設
定してある。この理由は、リブ64,65の長さが長い
と上記凹部17a,18aとの嵌合長が長くなり各ロー
ラベース13,14の動きの自由度が少なくなりスムー
ズに移動できなくなるからである。また、図7ではメイ
ンローラベース13とメインレールガイド16及びサブ
ローラベース14とサブレールガイド17を別部品で構
成してネジ止めしているが、一体的に形成しても良いこ
とは言うまでもない。これにより、メインローラベース
13及びサブローラベース14が簡単な構造で予め設定
した方向に確実に分岐移動することができ、ローディン
グ動作も確実となる。
【0045】ここで、図2に示したようにローデイング
動作の最終状態は、巻取側のローラベース19はメイン
デッキ1面に対して平行な巻取側ガイドレール溝16d
を移動し、巻取側ローディングローラ8は巻取側キャッ
チャー60に当接し、圧着バネ49(図5)によって圧
着し位置決めされる。一方、供給側のメインローラベー
ス13,サブローラベース14は、図1の状態から境界
線15bまでは供給側ガイドレール溝16aを摺動をし
ながらメインデッキ1に対して平行に移動し、更に境界
線15bから先方では、メインローラベース13とサブ
ローラベース14とは、2又に分岐されたメインレール
溝16b,サブレール溝16cとにそれぞれ別れて移動
する。そして、メインローラベース13はメインレール
溝16bに沿って供給側メインキャッチャー62方向に
移動し、一方、サブローラベース14はサブレール溝1
6cに沿って供給側サブキャッチャー63方向に移動す
る。これにより、S.P.M.ローラ6は供給側メイン
キャッチャー62に当接し、一方、S.P.S.ローラ
7は供給側サブキャッチャー63に当接して、圧着バネ
57(図6)により圧着し、位置決めされる。これによ
り図3に示したように磁気テープTは全巾消去ヘッド1
04,回転ドラム2に添接することができる。  <<
回転ドラムの傾斜方向>>図4において、2点鎖線で示
した回転ドラム2はドラム最大傾斜方向(矢印D方向)
に所定の角度傾斜してメインデッキ1に取りつけられて
いる。 図5及び図6にも示したように下側ローディングリング
46,上側ローディングリング54の回動中心軸70は
、回転ドラム2の中心点71を通って回転ドラム2が傾
斜しているドラム最大傾斜方向線72上で、かつ回転ド
ラム2の中心点71に近設した点から下ろした垂線に設
定されている。
【0046】また、上下のローディングリング54,4
6の回動中心軸70を上記のように設定したことによっ
て、図4に示した如く傾斜によって生じる回転ドラム2
の最下端部2dを上側ローディングリング54及び下側
ローディングリング46の内周部に進入させて配置する
ことができ、また、回転ドラム2の図中の右端部2eの
下に生じる空間に上側ローディングリング54及び下側
ローディングリング46を配置することができ、シャー
シ1,下側ローディングリング46,上側ローディング
リング54,回転ドラム2相互の高さ方向の空間的なロ
スがなくなり、装置の薄型化が可能になる。
【0047】更に、図4に示した如く下側ローディング
リング46の内径D1と上側ローディングリング56の
内径D2を変えて、D1<D2となるよう予め形成して
おき、すなわち、上方に配設された上側ローディングリ
ング56の内径D2を大きくすることにより、回転ドラ
ム2をより上側ローディングリング56側に進入させる
ことができ、これにより装置のより薄型化を可能にして
いる。ここで、下側ローディングリング46の内径をD
1を上側ローディングリング56の内径D2と同じよう
に大きくしてもその効果は得られるが、そうすると図5
に示すように下側ローディングリング46の外周と内周
の間に圧着バネ49を配置することができなくなり、圧
着バネ49を図6の上側ローディングリング54のよう
に外周部に配置しなければならず、装置の平面的な小型
化が難しくなる。
【0048】<<ピンチローラ及び巻取側サブローラの
移動手段>>図8〜10を用いて、ローディング時にお
けるピンチローラ10及び巻取側サブローラ11の移動
手段について説明する。
【0049】図8(A)はピンチローラ及び巻取側サブ
ローラのSETモード状態を示す図であり、図8(B)
は図8(A)を■方向から見た図である。また、図9は
ピンチローラ及び巻取側サブローラのローディング終了
状態を示し、図10はピンチローラがキャプスタンに圧
着した状態を示している。
【0050】図8(A)において、キャプスタン91を
回転駆動するキャプスタンモータ93はキャプスタンモ
ータベース75に支持されている。
【0051】また、巻取側サブローラ11を備えた“く
字”状のサブローラアーム(回動アーム)21はジョイ
ント73の一端と軸73aで回動自在に係合され、ジョ
イント73の他端はトグルレバー74の軸74aに回動
自在に係合している。また、トグルレバー74は、キャ
プスタンモータベース75上に設けた軸76aを中心に
回動するスプリングレバー76の一端に設けた軸76b
と回動自在に係合している。トグルレバー74からはピ
ン74bが下方向(紙面の裏方向)に突出し、前記した
コントロールカムギア34上に形成したカム溝34aに
嵌合している。また、スプリングレバー76はバネ77
によって軸76aを中心に反時計方向に回動付勢され、
ストッパ75aにより位置規制されている。従って、こ
の状態ではカム溝34aによって、トグルレバー74の
回動が規制されているため、ジョイント73と共にサブ
ローラアーム21は図示のように位置決めされている。 また、サブローラアーム21の腕部21aの先端から下
方向(紙面方向)にピン(嵌合部材)21bが突出し、
ピンチローラ10を支持したピンチローラアーム20に
設けたカム溝20bに嵌合している。この嵌合により、
ピンチローラアーム20も図示の位置に位置決めされて
いる。
【0052】78はピンチスライドプレートであり、ピ
ンチスライドプレート78の上面にはピンチローラ10
をキャプスタン91に圧着する駆動源となる自己保持型
のソレノイド79が配置(図8(A)では図示せず)さ
れており、図8(B)に示すようにソレノイド79のプ
ランジャー80とピンチスライドプレート78の切り起
こし部78aに設けた長孔78bとピン80aで係合し
ている。
【0053】ピンチスライドプレート78はサブプレー
ト82に設けた軸82a,82bに長孔78c,78d
で係合し、かつ長孔78c,78dの長手方向にスライ
ドできる構成になっている。また、ピンチスライドプレ
ート78の中央部には長孔78c,78dにほぼ直角に
長孔78eが設けられていて、この長孔78eにはピン
チトグルレバー81から下方向に突出したピン81aが
係合している。ピンチトグルレバー81はサブプレート
82の裏面に設けたピンチスプリングレバー83(点線
で示す)の軸83aに回動自在に係合している。ピンチ
スプリングレバー83は軸83bを中心に回動自在であ
るが、バネ84によって反時計方向に付勢され、サブプ
レート82の裏面に設けたストッパ85によって位置規
制されている。また、ピンチトグルレバー81はピンチ
トグルジョイント86の一端に軸81bを介して連結し
ている。また、ピンチトグルジョイント86の他端は軸
86aを介して圧着レバー87に連結している。圧着レ
バー87はサブプレート82上に設けた軸87aを中心
に回動し、ねじりバネ88によって時計方向に付勢され
、サブプレート82に設けたストッパ89により位置決
めされている。
【0054】ここで、ソレノイド79は自己保持型のラ
ッチングソレノイドであり、プランジャー80をソレノ
イド79側に動かそうとする力がソレノイド79内の図
示しない磁石によって常時加わっており、その力は、ピ
ンチスライドプレート78,ピンチトグルレバー81,
ピンチトグルジョイント86に伝わり、更にピンチトグ
ルジョイント86の姿勢方向と圧着レバー87の回動支
点となる軸87a位置との関係から、ピンチトグルジョ
イント86の力が圧着レバー87を軸87aを中心に時
計方向に動かそうとするが、ストッパ89により圧着レ
バー87は回動することはない。すなわち、図8(A)
の状態では、振動などどのような外力が加わってもプラ
ンジャー80がソレノイド79側に引き込まれることは
ない。
【0055】さて、図8(A)のSETモード状態から
図9に示した如くローディングが始まると、コントロー
ルカムギア34が前述したように時計方向に回動し、そ
れに伴って、トグルレバー74のピン74bが嵌合して
いるカム溝34aの位置がコントロールカムギア34の
内周方向にシフトし、トグルレバー74は軸76bを中
心に反時計方向に回動する。この回動はジョイント73
をへてサブローラアーム21に伝わり、サブローラアー
ム21はカセット位置決めピン4bを中心に時計方向に
回動して、サブローラアーム21の先端の巻取側サブロ
ーラ11は磁気テープT(図1)をカセット3(図1)
内から外へ引き出す。
【0056】また、サブローラアーム21のピン21b
とピンチローラアーム20のカム溝20bが嵌合してい
るため、サブローラアーム21の時計方向の回動に伴っ
て、ピンチローラアーム20も軸20aを中心に時計方
向に回動する。そして、サブローラアーム21の腕部2
1aの先端に設けた突起21cがメインデッキ1に設け
たストッパ90に当接すると、トグルレバー74,ジョ
イント73によってトグルリンク機構が構成され、一方
、スプリングレバー76は軸76aを中心に時計方向に
回動してバネ77が伸び、ストッパ75aとの当接関係
が解除される。これにより、バネ77の力はスプリング
レバー76,トグルレバー74,ジョイント73をへて
サブローラアーム21を時計方向に付勢する力となり、
ストッパ90で、所定の位置に圧着し、位置決めされる
。従って、サブローラアーム21を所定の位置に圧着位
置決めする位置決め手段は、主としてコントロールカム
ギア34,トグルリンク機構73,74,76,バネ7
7,ストッパ90などで構成されている。また、サブロ
ーラアーム21の位置決めにより、巻取側サブローラ1
1は所定の位置で磁気テープTを案内するが、この巻取
側サブローラ11の役割は、図2に示したようにカセッ
ト3内の巻取側のテープガイド3dに磁気テープTが接
触しないようにするためである。
【0057】ここで、ピンチローラアーム20の時計方
向の回動の過程で、ピンチローラアーム20から上側に
突出したピン(連結部材)20cが圧着レバー87に設
けた凹部(嵌合部)87bに嵌合し、ピンチローラアー
ム20の回動に伴って圧着レバー87は軸87aを中心
に反時計方向に回動し、ローディング終了時には図示し
た位置になる。
【0058】圧着レバー87はねじりバネ88によって
時計方向に付勢されているため、凹部87bとピン20
cの嵌合によってピンチローラアーム20を反時計方向
に回動させようとする力となるが、位置決めされたサブ
ローラアーム21のピン21bとピンチローラアーム2
0のカム溝20bが嵌合することによりピンチローラア
ーム20も位置決めされる。
【0059】更に、圧着レバー87に関して図8(A)
の位置では、プランジャー80の引き込み方向の力は圧
着レバー87の時計方向に回動する力になり、その力は
ストッパ89によって阻止されると説明をしたが、ロー
ディングが完了した図9の状態になると、プランジャー
80の引き込み方向の力は、ピンチトグルジョイント8
6の姿勢方向が図8の状態から図9の状態に移行してい
るため、ピンチトグルジョイント86の姿勢方向と圧着
レバー87の軸87a位置との関係から、ピンチトグル
ジョイント86の力は圧着レバー87を反時計方向に働
かそうとする。しかし、ソレノイド79に電流を流して
いない状態では、ソレノイド79内の磁石によって、発
生するプランジャー80の引き込み力よりも、ねじりバ
ネ88によって圧着レバー87を時計方向に回動させる
力が大きいため、ローディング終了後はピンチローラ1
0はキャプスタン91から少し離間した図9の状態に保
たれる。
【0060】以上のように、ピンチローラアーム20は
、ピンチローラアーム20に設けたカム溝20bとサブ
ローラアーム21に設けたピン21bの嵌合関係によっ
てサブローラアーム21に連動して動くため、機構が簡
素化され、装置の小型・薄型化が可能になり、また部品
点数が少なくコストダウンがはかれるという長所がある
。また、ローディング動作終了後の記録及び/又は再生
時、サブローラアーム21が圧着によって位置決めされ
、これにより巻取側サブローラ11もカセット外の所定
の位置に位置決めされるため、外乱が生じても巻取側サ
ブローラ11の位置が変動することがなく、安定した磁
気テープの走行が可能になる。
【0061】次に、ピンチローラ10のキャプスタン9
1への圧着機構の説明を行なう。図9のローディング終
了時の状態からソレノイド79に通電すると、プランジ
ャー80がソレノイド79方向に吸引される。これによ
って、図10に示したようピンチスライドプレード78
は矢印■方向に移動する。ピンチトグルレバー81は軸
83a中心に反時計方向に回動して、ピンチトグルジョ
イント86を介して圧着レバー87を反時計方向に回動
させる。そして、圧着レバー87の凹部87bとピンチ
ローラアーム20上のピン20cの嵌合関係によりピン
チローラアーム20は軸20aを中心に図9の状態から
更に時計方向に回動し、ピンチローラ10は図10に示
した如くキャプスタン91に当接する。ピンチローラ1
0がキャプスタン91に当接した後もプランジャー80
は若干ソレノイド79に吸引され、ソレノイド79内の
磁石に吸着され、保持状態が保たれる。このプランジャ
ー80のオーバーストロークにより、図10に示すよう
にピンチスプリングレバー83(点線)は軸83bを中
心に時計方向に回動し、ストッパ85との当接関係が解
除され、バネ84が引張される。すなわち、このバネ8
4による力は、ピンチスプリングレバー83,ピンチト
グルレバー81,ピンチトグルジョイント86,圧着レ
バー87,ピンチローラアーム20へと伝わり、ピンチ
ローラ10はキャプスタン91に圧着する。ここで、ピ
ンチローラ10の圧着構造において、ソレノイド79と
圧着レバー87との間の連結手段は、主としてピンチス
ライドプレート78,ピンチトグルレバー81,ピンチ
トグルジョイント86で構成されている。また、圧着レ
バー87をソレノイド79方向に付勢する力はねじりバ
ネ88であり、圧着レバー87を介してピンチローラア
ーム20に支持されたピンチローラ10をキャプスタン
91に圧着するよう付勢する力はピンチスプリングレバ
ー83にかけられたバネ84であり、これらが主として
付勢手段として構成されている。尚、上記連結手段及び
付勢手段の構成部材は上記に限定されることなく、適宜
の応用により同一機能を達成することも可能である。
【0062】<<記録再生状態>>以上詳述したローデ
ィング動作が終了して磁気テープTがピンチローラ10
とキャプスタン91によって圧着されると、図2及び図
3に示した如く所定のテープパスPが形成される。すな
わち、カセット3の供給側から出た磁気テープTは、供
給側テンションローラ5に張力制御されながら傾斜ポー
ル100で斜め走行に方向転換されてから、傾斜面15
c(図7)に位置したS.P.S.ローラ7に案内され
て全巾消去ヘッド104に添接する。更に、傾斜面15
c(図7)に位置したS.P.M.ローラ6から傾斜面
15cに位置したローラ105を経由して回転ドラム2
に進入する。ここで、磁気テープTは回転ドラム2にヘ
リカルに添接しつつ、回転する磁気ヘッド2bにより磁
気テープTに記録及び/又は再生が行われ、その後巻取
側傾斜ポール9,巻取側ローディングローラ8,オーデ
ィオ・コントロールヘッド106をへてピンチローラ1
0とキャプスタン91によって圧着走行される。更に磁
気テープTは位置決めされた巻取側サブローラ11に案
内されながらカセット3内の巻取側のテープガイド3d
に接触することなく巻取リール3b方向に走行される。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した本発明に係わる磁気記録及
び/又は再生装置によると、請求項1記載においては、
駆動源と接続され、ローディング動作によりカセット内
の巻取側の磁気テープをカセット外に引き出すテープガ
イド部材を備えた回動アームと連動してピンチローラア
ームを回動させ、カセット内のピンチローラをカセット
外に引き出すよう構成することにより、ピンチローラア
ームを回動する駆動源を別に設ける必要なくなり、機構
が簡素化され、装置の小型・薄型化が可能になり、また
部品点数が少なくコストダウンがはかれるという長所が
ある。
【0064】また、請求項2記載においては、ローディ
ング動作によりカセット内の巻取側の磁気テープをカセ
ット外に引き出すテープガイド部材を備えた回動アーム
がローディング動作終了後所定の位置に圧着位置決めさ
れ、これにより回動アームに支持されたテープガイド部
材もカセット外の所定の位置に位置決めされるため、例
えば外乱が生じても巻取側のテープガイド部材の位置が
変動することがなく、安定した磁気テープの走行が可能
になる。また、位置決めされたテープガイド部材により
記録及び/又は再生時、磁気テープがカセット内の巻取
側のテープガイドに接触しないため、テープ走行に悪影
響を及ぼすことがなくなり安定に走行でき、更にテープ
ガイドの摩耗も生じない利点がある。
【0065】また、請求項3記載においては、請求項2
記載の回動アームの回動軸を巻取側のカセット位置出し
ピンと共用したため、回動アームがカセット位置決めピ
ンを回避する必要がなくなり、設計の自由度が増すと共
にスペース効率が向上する。
【0066】更に、請求項4記載においては、ピンチロ
ーラ圧着駆動源として自己保持型のソレノイドを用い、
この自己保持型のソレノイドと圧着レバーとの間に連結
手段を介在させ、ローディング動作終了直前にピンチロ
ーラアームの回動に連動して圧着レバーが回動するよう
構成されている。また、ローディング動作前及びローデ
ィング動作中は圧着レバーは自己保持型ソレノイドの吸
引方向に付勢されているもののストッパで規制されおり
、更にローディング動作終了直前の圧着レバーの回動動
作に応じてローディング動作終了後、圧着レバーを介し
てピンチローラアームに支持されたピンチローラをキャ
プスタンに圧着するよう付勢するよう構成されている。 これにより、ローディング動作前及びローディング動作
中、自己保持型ソレノイドが不測の動作で吸引すること
がなく、各ピンチローラの圧着構成部材が所定の位置に
保持されている。また、ローディング動作終了後は確実
にピンチローラがキャプスタンに圧着されるため、装置
の品質及び信頼性が著しく向上する利点が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる磁気記録及び/又は再生装置に
おいて、ローディング前の状態(SETモード)を示し
た平面図である。
【図2】ローディング終了状態を示した平面図である。
【図3】図1に示した回転ドラムの近傍を示した斜視図
である。
【図4】図1に示した回転ドラムの傾斜方向及び回転ド
ラムの下方に配設した上下のローディングリングを示し
た縦断面図である。
【図5】ローディング駆動源及び回転ドラム下方の下側
ローディングリングを示した平面図である。
【図6】ローディング駆動源及び回転ドラム下方の上側
ローディングリングを示した平面図である。
【図7】メインローラベース及びサブローラベースが2
又分岐点にさしかかった状態の図である。
【図8】(A)はピンチローラ及び巻取側サブローラの
SETモード状態を示す図であり、(B)は図8(A)
を■方向から見た図である。
【図9】ピンチローラ及び巻取側サブローラのローディ
ング終了状態を示した図である。
【図10】ピンチローラがキャプスタンに圧着した状態
を示した図である。
【図11】従来例の磁気記録及び/又は再生装置を示し
た図である。
【図12】従来例の磁気記録及び/又は再生装置におけ
るピンチローラの圧着構造を示した図である。
【符号の説明】
2  回転ドラム 2b  磁気ヘッド 3  カセット 4b  カセット位置決めピン(巻取側)10  ピン
チローラ 11  巻取側サブローラ(テープガイド部材)20 
 ピンチローラアーム 20b  カム溝 20c  ピン(連結部材) 21  サブローラアーム(回動アーム)21b  ピ
ン(嵌合部材) 73  ジョイント 74  トグルレバー 75a  ストッパ 76  スプリングレバー 77  バネ 78  ピンチスライドプレート 79  自己保持型のソレノイド 81  ピンチトグルレバー 83  ピンチスプリングレバー 84  バネ 86  ピンチトグルジョイント 87  圧着レバー 87b  凹部(嵌合部) 89  ストッパ 90  ストッパ 91  キャプスタン P  所定のテープパス T  磁気テープ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カセット内の供給リールと巻取リールとの
    間に巻回した磁気テープを前記カセット内に位置した複
    数のローディング部材のローディング動作により前記カ
    セット外に引き出すと共に磁気ヘッドを備えた回転ドラ
    ムに添接し、前記磁気テープをピンチローラとキャプス
    タンとで圧着走行して前記磁気ヘッドで記録及び/又は
    再生する磁気記録再生装置において、前記ローディング
    部材の一部を構成すると共に駆動源と接続され、ローデ
    ィング動作により前記カセット内の巻取側の前記磁気テ
    ープをカセット外に引き出すテープガイド部材を備えた
    回動アームと、前記ローディング部材の一部を構成し、
    前記回動アームに設けた嵌合部材と嵌合するカム溝を有
    し、かつ前記ピンチローラを支持したピンチローラアー
    ムとを具備してなり、前記回動アームのローディング動
    作と連動して前記ピンチローラアームを回動し、前記カ
    セット内の前記ピンチローラを前記カセット外に引き出
    すよう構成したことを特徴とする磁気記録及び/又は再
    生装置。
  2. 【請求項2】供給側及び巻取側のカセット位置決めピン
    に位置規制されたカセット内の供給リールと巻取リール
    との間で供給側及び巻取側のテープガイドを介して巻回
    した磁気テープを、前記カセット内に位置した複数のロ
    ーディング部材のローディング動作により前記カセット
    外に引き出すと共に磁気ヘッドを備えた回転ドラムに添
    接し、前記磁気テープをピンチローラとキャプスタンと
    で圧着走行して前記磁気ヘッドで記録及び/又は再生す
    る磁気記録再生装置において、前記ローディング部材の
    一部を構成し、ローディング動作により前記カセット内
    の巻取側の前記磁気テープをカセット外に引き出すテー
    プガイド部材を備えた回動アームと、ローディング動作
    終了後、前記回動アームを所定の位置に圧着位置決めす
    る位置決め手段とを具備してなり、ローディング動作終
    了後の記録及び/又は再生時、位置決めされた前記回動
    アームの前記テープガイド部材により走行中の前記磁気
    テープが前記カセット内の前記巻取側のテープガイドに
    接触しないよう構成したことを特徴とする磁気記録及び
    /又は再生装置。
  3. 【請求項3】前記テープガイド部材を備えた前記回動ア
    ームの回動支点を前記巻取側のカセット位置決めピンと
    共用したことを特徴とする請求項2記載の磁気記録及び
    /又は再生装置。
  4. 【請求項4】供給リールと巻取リールとの間に巻回した
    磁気テープをローディング部材のローディング動作によ
    り所定のテープパスに装填し、磁気テープをピンチロー
    ラとキャプスタンとで圧着走行して磁気ヘッドで記録及
    び/又は再生する磁気記録及び/又は再生装置において
    、前記ピンチローラを前記キャプスタンに圧着する駆動
    源となる自己保持型のソレノイドと、ローディング動作
    に応じて回動し、ピンチローラを支持すると共に連結部
    材を備えたピンチローラアームと、前記自己保持型のソ
    レノイドと連結手段を介して連結し、かつ前記ピンチロ
    ーラアームの前記連結部材と嵌合する嵌合部を有し、ロ
    ーディング動作終了直前に前記ピンチローラアームの回
    動に連動して回動する圧着レバーと、ローディング動作
    前及びローディング動作中は前記圧着レバーを前記自己
    保持型ソレノイドの吸引方向に付勢すると共に、ローデ
    ィング動作終了直前の前記圧着レバーの回動動作に応じ
    てローディング動作終了後、前記圧着レバーを介して前
    記ピンチローラアームに支持された前記ピンチローラを
    前記キャプスタンに圧着するよう付勢する付勢手段と、
    ローディング動作前及びローディング動作中に前記自己
    保持型ソレノイドの吸引方向に付勢された前記圧着レバ
    ーを規制するストッパとを具備したことを特徴とする磁
    気記録及び/又は再生装置。
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