JPH04243826A - 抗動脈硬化剤 - Google Patents

抗動脈硬化剤

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JPH04243826A
JPH04243826A JP2376791A JP2376791A JPH04243826A JP H04243826 A JPH04243826 A JP H04243826A JP 2376791 A JP2376791 A JP 2376791A JP 2376791 A JP2376791 A JP 2376791A JP H04243826 A JPH04243826 A JP H04243826A
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JP
Japan
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group
effect
arteriosclerosis
zinc
dipicolinate
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Pending
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JP2376791A
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English (en)
Inventor
Katsuyuki Nakajima
克行 中嶋
Keiji Suzuki
鈴木 慶二
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NIPPON KOUTAI KENKYUSHO KK
Original Assignee
NIPPON KOUTAI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬、更に詳細には動脈
硬化症の予防・治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
人口の高齢化、食生活の変化に伴ない動脈硬化症の患者
は増加の一途をたどっている。また動脈硬化症は種々の
循環器系疾患、脳血管障害、虚血性心疾患、高血圧症等
の危険因子として重要であるため、これを予防及び治療
することは極めて重要である。
【0003】動脈硬化症の治療剤としては、従来、クロ
フィブレート等の高脂血症治療剤が広く用いられている
が、その効果は高脂血症そのものは治療できるが、実際
の動脈病変まで治療できるか否かについては疑問視され
ている。
【0004】従って、本発明の目的は高脂血症治療作用
とともに、動脈の硬化性病変をも治療することのできる
優れた動脈硬化症の予防・治療剤を提供することにある
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、生体
に必須の微量金属である亜鉛に着目し、種々の亜鉛化合
物について抗動脈硬化作用を検討し、先に硫酸亜鉛がコ
レステロール負荷によるウズラの実験的動脈硬化症の発
症、進展を抑制することを報告した(第22回日本動脈
硬化学会総会、平成2年6月7−8日)。そして、更に
研究を重ねた結果、今般亜鉛ジピコリネートが優れた脂
質代謝改善作用を有するとともに、動脈の硬化性病変を
予防することを見出し本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は次の式(1)
【化2】 で表わされる亜鉛ジピコリネートを有効成分とする動脈
硬化症予防・治療剤を提供するものである。
【0007】亜鉛ジピコリネート(1)は、例えば米国
特許第4,315,927 号明細書に記載された方法
により容易に製造することができる。この化合物は、貧
血、皮膚病変、なかでもAcrodermatitis
 enteropathicaや成長障害の改善剤とし
て有用であることが知られているが、抗動脈硬化作用に
ついては全く知られていない。
【0008】亜鉛ジピコリネートは後記実施例に示す如
く、総コレステロール低下作用、HDL−コレステロー
ル増加作用、トリグリセリド低下作用等の優れた脂質代
謝改善作用並びに動脈内腔閉塞抑制作用等を有する。更
に、この化合物は、成人に対し144mg /日4週間
経口投与しても何ら異常は生じさせず(Agents 
and Actions, 21,1/2, 223−
228(1987))、安全性が高いものである。
【0009】亜鉛ジピコリネート(1)はそのままであ
るいは慣用の製剤担体と共に投与することができる。投
与形態としては特に限定がなく、必要に応じ適宜選択し
て使用される。かかる投与単位形態としては、錠剤、カ
プセル剤、顆粒剤、各種経口用液剤などの経口剤;注射
剤、坐剤などの非経口剤などを例示できる。また、必要
に応じて各種のビタミン剤、シュクロースなどのエネル
ギー源としての炭水化物、カゼインなどの蛋白源、メチ
オニンなどのアミノ酸及び食塩などの電解質との配合に
よる食用抗動脈硬化用剤としても投与できる。
【0010】投与されるべき亜鉛ジピコリネートの量と
しては特に限定がなく広い範囲から適宜選択されるが、
所期の効果を発揮するためには大人(体重50kg)で
1〜 200mg/日の用量にて1〜数回にわけて投与
するのがよい。また、投与単位形態中に亜鉛ジピコリネ
ートを 0.1〜200mg 含有せしめるのがよい。
【0011】本発明において錠剤、カプセル剤、経口用
液剤などの経口剤は常法に従って製造される。即ち錠剤
は亜鉛ジピコリネートをゼラチン、澱粉、乳粉ステアリ
ン酸マグネシウム、滑石、アラビアゴムなどの製剤学的
賦形剤と混合し、賦形される。カプセル剤は、亜鉛ジピ
コリネートを不活性の製剤充填剤もしくは希釈剤と混合
し、硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセルなどに充填さ
れる。経口用液剤のシロップ剤及びエリキシル剤は亜鉛
ジピコリネートをショ糖などの甘味剤、メチルパラベン
又はプロピルパラベン類などの防腐剤、着色剤、矯味剤
などと混合して製造される。また非経口剤は常法にした
がって製造され、例えば、亜鉛ジピコリネートを滅菌し
た液状担体に溶解して製造される。好ましい担体は水又
は食塩水である。所望の透明度、安定性及び非経口使用
の適応性を有する液剤は亜鉛ジピコリネートを、水及び
有機溶剤に溶解し、更に分子量200 〜5000のポ
リエチレングリコールに溶解して製造される。かかる液
剤にはナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコ
ールなどの潤滑剤が配合されるのが好ましい。更には上
記液剤中にベンジルアルコール、フェノール、チメロサ
ールなどの殺菌剤及び防カビ剤、更に必要に応じ、ショ
糖、局所麻酔剤、安定剤、緩衝剤などが含まれていても
よい。また、非経口投与用薬剤は、その安定性の観点か
ら、カプセルなどに充填後、冷凍し、通常の凍結乾燥技
術により水を除去し、使用直前に凍結乾燥粉末から液剤
を再調製することもできる。
【0012】
【発明の効果】本発明の亜鉛ジピコリネートを有効成分
とする薬剤は、動脈硬化症の予防及び治療に利用できる
【0013】
【実施例】本発明をより詳しく説明する為に以下に実施
例を挙げて説明する。
【0014】実施例1:実験的動脈硬化症ウサギに対す
る亜鉛ジピコリネートの予防効果に対する試験雄ウサギ
(約2kg、生後3カ月、日本白色種、今井実験動物飼
育場)を2群に分けた。即ち、測定は酵素法(TG−5
55 、協和メディクス社製)により、HDL−C の
測定はヘパリンカルシウム法を用いる野間らの方法(N
oma, A., et al.,Clin. Che
m.,29,1504−1508(1978))により
行った。その結果、摂食5週間後ではコ食群はTch 
値が27.8±11.7mg/dlから814.4 ±
442.7 mg/dlと急激に上昇し、HDL−C 
値は12.0±5.9 mg/dlから  29.9±
9.1mg /dlに上昇した。更にTG値は87.9
±45.8mg/dlから68.0±64.4mg/d
lとなった。コ食+Zn 10 mg群はTch 値が
33.8±8.7 mg/dlから  554.5 ±
284.0 mg/dlと急激に上昇した。HDL−C
 値は14.5±8.9 mg/dlから30.3±6
.6 mg/dlと上昇した。更にTG値は83.8±
27.0mg/dlから28.0±9.7 mg/dl
と大きく低下した。
【0015】2群間ではTch 値がいずれの群も急激
に上昇したが、コ食+Zn 10 mg群はその上昇を
抑制した。HDL−C 値もいずれの群も上昇した。し
かしながらTG値は、コ食群は投与前後で変化が認めら
れなかったが、コ食+Zn 10 mg群は投与後著明
な低下が認められた。次に肉眼的な所見では、大動脈に
おける大動脈全面積に対する動脈病変の面積はコ食群が
9.7 %であったのに対し、コ食+Zn 10 mg
群が1.2 %と抑制されていた。組織学的所見ではコ
食群、コ食+Zn 10 mg群の2群において大動脈
病変に質的な違いはなかった。また、心筋内には冠状動
脈に病変は認められなかった。更に肝臓中の脂質はTc
h 値、フリー・Tch 値、TG値のいずれもコ食+
Zn 10 mg群が低値を示した。Tch 値におい
てコ食+Zn 10 mg群がコ食と比べ有意な抑制が
みられた(p<0.10)。
【0016】実施例2:動脈硬化性ウズラにおける亜鉛
ジピコリネートの予防効果に関する試験生後15〜20
週令のO−line種のウズラの雄(日本医科学研究所
より入手し、コレステロール感受性を高めたウズラ)を
用いて、ウズラに与える普通食(ウズラマッシュ:日本
農産工(株)製)に0.5 %コレステロール(和光純
薬社製)を加えたコレステロール食(コ食群)とコレス
テロール食に亜鉛ジピコリネートを5.0mg/kg加
えた低容量群(L−Zn群)、コレステロール食に亜鉛
ジピコリネート50.0mg/kgを加えた高容量群(
H−Zn群)の3群により比較試験を行った。まず、2
%コレステロール食を1週間程投与し、血液中のコレス
テロール値が基準値(900mg/dl)を超えた群を
選抜した。次にこの群を8、9、8頭の3群に分けて、
それぞれの飼料を8週間投与した後、屠殺した。屠殺時
に採血し、血中の脂質を測定し、更に大動脈、心臓を組
織学的に観察した。大動脈は起始部を、心臓は心尖部を
上記実施例1と同様な方法にて組織学的変化を観察した
。また、大動脈起始部での血管内腔閉塞率を測定した。
【0017】その結果、血清コレステロール値は亜鉛ジ
ピコリネート投与によりやや低下していた。また、3群
とも、心臓における組織学的な病変は認められなかった
が、大動脈起始部において、コ食群に内膜の脂質沈着に
よる内腔の強い狭窄が認められ(8頭中7頭)、L−Z
n群においても同様の病変が9頭中7頭に生じていたが
、H−Zn群では同様の病変は8頭中2頭にのみ見られ
た。次に大動脈起始部での血管内腔閉塞率を図1に示す
。該図の縦軸は大動脈起始部での血管内腔閉塞率(%)
を示す。 該図のコ食群の血管内腔閉塞率は92.3±9.1 %
であり、L−Zn群の血管内腔閉塞率は90.5±7.
0 %であった。また、H−Zn群の血管内腔閉塞率は
81.5±9.3 %とコ食群に比較して、有意(p<
0.05)な血管内腔閉塞の抑制効果を示した。上記の
結果より、亜鉛ジピコリネートの投与はウズラのコレス
テロール食投与による動脈病変の進展を抑制することが
分かる。即ち、抗動脈硬化効果を持つことが分る。
【0018】実施例3:SHRに対する亜鉛ジピコリネ
ートの延命効果の検討試験 SHR (高血圧自然発症ラット:Spontaneo
usly hypertensive rats) は
岡本らが1963年にWKY(ウィスター系京都ラット
)より得た遺伝的に高血圧を発症するラットの動物モデ
ルでその多くが脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化性の血
管病変により死亡する動物モデルである(Okamot
o, K. & Aoki,  K., Jpn. C
irc. J., 27, 282−293(1963
)) 。
【0019】SHR を用いて亜鉛ジピコリネートの延
命効果試験を以下の方法で行った。実験は3群にて行い
、飼料((株)船場農場社製)、1%食塩水を水として
与えた群をコントロール群とし、亜鉛ジピコリネート1
mg/kgを飼料に加え、1%食塩水を水として与えた
群を低濃度群とした。更に亜鉛ジピコリネート15mg
/kgを飼料に加え、1%食塩水を水として与えた群を
高濃度群とした。生後4〜5週目より、3群(各群15
匹)に分けて各濃度の亜鉛ジピコリネートの投与を開始
した。SHR は生後12週目頃より高血圧が固定化し
、血管病変が形成されるとされているので、生存観察開
始を生後約12週目とした。観察項目は、飼料及び水の
摂取量、体重の変動及び観察日からの生存率とした。そ
の結果、観察期間中、飼料、水ともに3群間でその摂取
量に差はなかった。観察日からの体重の変動を表1に示
す。
【表1】 表1より、コントロール群は低濃度群及び高濃度群に比
べ体重の増加率が低い傾向にあった。次に、観察日から
の生存率を表2に示す。
【0020】
【表2】 表2より、コントロール群は観察開始日より9日目には
、既に40%の生存となっていたが亜鉛ジピコリネート
の低濃度群及び高濃度群はそれぞれ73.3%、86.
7%の高い生存率であった。更に観察開始日より41日
後では、コントロール群がわずか6.7 %の生存率で
あった。これに比較し、亜鉛ジピコリネートの低濃度群
は20.0%の生存率、高濃度群は40.0%の生存率
と濃度が高くなるにしたがって、生存率は上昇した。表
1の結果と表2の結果から、体重の増加と延命効果は相
関した。
【0021】上記の結果より、亜鉛ジピコリネートの投
与はSHR の延命効果を高め、この作用は亜鉛ジピコ
リネートの持つ抗動脈硬化効果によるものと思われる。 製剤例 錠剤の調製:   処  方                   
                       量(
g)  亜鉛ジピコリネート            
                       10
     乳糖(日本薬局方品)          
                       40
     コーンスターチ(日本薬局方品)     
                  20     
結晶セルローズ(日本薬局方品)          
             20   ヒドロキシプロ
ピルセルローズ(日本薬局方品)          
5   ステアリン酸マグネシウム(日本薬局方品) 
             2 上記本発明の化合物、
乳糖、コーンスターチ、及び結晶セルローズを充分混合
し、ヒドロキシプロピルセルローズの5%水溶液で顆粒
化し、200 メッシュの篩に通して注意深く乾燥し、
これを常法により打錠して錠剤1000錠を調製した。
【図面の簡単な説明】
【図1】亜鉛ジピコリネートの大動脈起始部における血
管内腔閉塞率に対する作用を示す図面である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  式(1) 【化1】 で表わされる亜鉛ジピコリネートを有効成分とすること
    を特徴とする動脈硬化症予防・治療剤。
JP2376791A 1991-01-25 1991-01-25 抗動脈硬化剤 Pending JPH04243826A (ja)

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JP2376791A JPH04243826A (ja) 1991-01-25 1991-01-25 抗動脈硬化剤

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