JPH04240170A - 建築化粧用天然大理石の赤黄色変除去方法 - Google Patents

建築化粧用天然大理石の赤黄色変除去方法

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JPH04240170A
JPH04240170A JP1915091A JP1915091A JPH04240170A JP H04240170 A JPH04240170 A JP H04240170A JP 1915091 A JP1915091 A JP 1915091A JP 1915091 A JP1915091 A JP 1915091A JP H04240170 A JPH04240170 A JP H04240170A
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JP
Japan
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marble
reddish
solution
yellowing
natural marble
Prior art date
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Pending
Application number
JP1915091A
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English (en)
Inventor
Susumu Nagahashi
永橋 進
Kouichirou Nozawa
野澤 功一瀧
Yoshiaki Tsuchida
良明 土田
Yasuo Endo
遠藤 康夫
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Toda Corp
Otec KK
Original Assignee
Toda Corp
Otec KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はビル建築等の内装、外装
に使用される天然大理石の工事において、施工直後から
1カ月間程度の比較的短期間に発生する赤黄色変の除去
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、天然大理石はその美観性から建
築物等の表面化粧用貼石として広く利用されているが、
長年の使用により大気中の有害ガスの影響あるいは塵埃
の堆積によりその美観を次第に損なってくる。
【0003】従来、これらの問題に関しては、貼石材表
面の汚れをシュウ酸などの酸性溶液を用いて洗い落とし
たり、研磨材やブラストによって物理的に表面を磨く、
あるいは特開平1−28288号公報、特開平1−17
8641号公報のように表面にコート層を形成すること
により長期的劣化から表面を保護するなどの方法が採ら
れていた。
【0004】また一方、大理石をコンクリート躯体の表
面化粧材として貼石施工するに当たり引金物を介して固
定すると同時に裏込めセメントモルタルを注入し、固定
する湿式工法がある。この場合、特に鉄成分を含む大理
石にはセメントモルタルからにじみ出るアルカリ性を呈
する水がしみ込み、その水がしみ込んだ部分だけが施工
直後から1カ月間程度の比較的短期間の間に赤黄色に変
色することがしばしば起こる。この問題に関しては鉄成
分を含むと思われる大理石を施工するには湿式工法以外
の方法で施工することが唯一の対策であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】大理石表面の汚れを取
り除く方法として、研磨材の使用あるいはシュウ酸など
の酸性溶液を使用して洗浄する方法はそれなりの作用効
果はあるもののいずれも大理石の特徴である表面光沢性
を犠牲にするものであり、酸性溶液の場合は洗浄後更に
清水で酸性溶液の洗い落とし作業を行うが、大理石の表
面光沢性を保持するには充分でなかった。
【0006】また、鉄成分を含有する大理石を裏込めセ
メントモルタルで固定する湿式工法で貼石施工した場合
、施工直後から1カ月間程度の比較的短時間にセメント
モルタルの水分が浸透した部分だけ赤黄色に変色するこ
とがある。この問題に関しては従来技術である研磨材や
シュウ酸処理による方法では表面の光沢性を損なうので
全く適用できず、湿式工法以外の方法に頼らざるを得な
かった。
【0007】従って、本発明の目的は大理石表面の光沢
性を損なうことなく、表面堆積ゴミの汚れを落としたり
、鉄成分を含有する大理石の赤黄色変を除去する方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはシュウ酸等
の酸性溶液が大理石表面の汚れを落とす洗浄効果はある
ものの同時にその酸性で大理石自体をも溶解することが
問題点であることを確認し、種々検討した結果、水溶液
として弱アルカリ性を呈する有機酸の塩類の溶液は大理
石を溶解することもなく、穴中にまんべんなく浸透し、
表面汚れを落とすと同時に特に赤黄色に変色した部分の
退色に効果が著しいことを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0009】即ち、本発明は天然大理石の赤黄色に変色
した部分に、水溶液として弱アルカリ性を呈する有機酸
の塩類の溶液を塗布することを特徴とする建築化粧用天
然大理石の赤黄色変除去方法に係る。
【0010】また、本発明者らは赤黄色に変色した部分
に上記溶液を塗布浸透させた後、退色に要する時間は3
〜5日間位であるが、塗布浸透と同時に紫外線を照射し
続けることにより退色までに要する時間を1〜2時間程
度にまで短縮できることを見出した。
【0011】従って、本発明は天然大理石の赤黄色に変
色した部分に、水溶液として弱アルカリ性を呈する有機
酸の塩類の溶液を塗布すると同時に紫外線を照射するこ
とを特徴とする建築化粧用天然大理石の赤黄色変除去方
法をも提供するものである。
【0012】
【作用】本発明に用いられる溶液は、水溶液が弱アルカ
リ性を呈する有機酸の塩類の溶液であれば特に限定され
るものではないが、例えば酒石酸ナトリウム、酒石酸カ
リウム、酒石酸カリウムナトリウム、シュウ酸カリウム
、シュウ酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸ナ
トリウムの溶液等を使用することができる。
【0013】次に、これらの溶液の中で酒石酸カリウム
、酒石酸カリウムナトリウム、シュウ酸カリウムを用い
、それぞれ5%、10%及び20%の水溶液を調製し、
pH値を測定したところ、以下の結果が得られた。
【0014】
【表1】                          
         10%    20%    30
%酒石酸カリウム                 
    7.5       7.8       8
.2酒石酸カリウムナトリウム           
7.5       7.7       8.1シュ
ウ酸カリウム                   
7.5       7.8       8.2シュ
ウ酸                       
    2.5      −−       2.0
【0015】表1によると、従来使用されていたシュウ
酸のpH値は2.5〜2.0の酸性溶液であるのに対し
、上記のような有機酸の塩類溶液のpH値は濃度10%
の溶液で7.5〜7.6、濃度20%の溶液で7.7〜
7.8、濃度30%の溶液で8.1〜8.2と弱アルカ
リ性を呈している。
【0016】従って、上記のような水溶液が弱アルカリ
性を呈する有機酸の塩類の溶液は大理石のように酸性溶
液に侵食され易い貼石材にも適用可能であり、大理石は
表面を侵食させることもなく、表面光沢性を保持できる
【0017】次いで、上記溶液が、鉄成分を含有する大
理石の湿式工法により発生した赤黄色変を退色させる作
用効果を調べるために、酒石酸カリウム、酒石酸カリウ
ムナトリウム、シュウ酸カリウムの20%溶液とシュウ
酸中に湿式工法により赤黄色に変色した大理石片を入れ
、3日後に退色の程度を目視観察すると同時に、変色し
た大理石片を各溶液に30秒間浸け取り出した後、表面
をウエスでふきとり、直ちに20〜200nmの紫外線
ランプで照射し続け、約1時間後に目視観察したところ
、表2の結果が得られた。
【0018】
【表2】                          
          退色程度の評価有機酸塩類の20
%溶液    溶液に浸漬    溶液に浸漬後紫外線
照射酒石酸カリウム                
○                  ○酒石酸カリ
ウムナトリウム      ○           
       ○シュウ酸カリウム         
     ○                  ○
シュウ酸                     
 ×                  ×
【001
9】シュウ酸には退色効果は認められないが、有機酸塩
溶液には充分に認められ、特に紫外線照射の場合は約1
時間の短時間であるにも拘わらず効果は充分であった。
【0020】なお、本明細書においては、紫外線照射を
紫外線ランプを用いて行った例について説明しているが
、大理石の赤黄色変除去部が戸外で、太陽光が当たる部
分であれば、特に紫外線ランプ等を用いることなく、同
等の効果を得ることができる。
【0021】
【実施例】実施例 従来から行われている酸性溶液を用いる方法及び本発明
の有機酸塩類溶液を用いた方法とで大理石の汚染の中で
特に大理石の表面穴に塵埃が堆積した汚染、油類等表面
付着による汚染及び鉄成分含有大理石の湿式工法による
赤黄色変について取り除く効果を比較するために、従来
から用いられている濃度20%の酸性溶液、及び本発明
による濃度20%の有機酸塩類溶液をガーゼに浸み込ま
せ、大理石が汚染した部分に塗布した後、清潔な布でこ
すり取る作業を数分間続け、更に3日間放置した後の汚
れを落とす洗浄効果及び研磨剤を大理石に塗布し、充分
にこすりつけることでの洗浄効果について比較評価を行
った結果を表3に示す。
【0022】
【表3】                          
   従来法                本発明
方法                     酸性
溶液    研磨法    弱アルカリ性溶液  紫外
線照射汚染の種類          光沢  汚染 
 光沢  汚染    光沢    汚染   光沢 
 汚染表面穴の塵埃 の堆積               ×    ○ 
   ×    ○      ○      ○  
   ○    ○油類等表面付着 汚染(黒色変)         ×    ○   
 ×    ○      ○      ○    
 ○    ○鉄成分含有大理石の 湿式工法による赤黄 色変                 ×    ×
    ×    ○      ○      ○ 
    ○    ○               
                         
             (3日)    (1時間
【0023】これによると大理石表面穴に堆積したと
思われる汚染及び油類等表面付着による黒色変について
は、従来から用いられている酸性溶液を用いる方法及び
研磨による方法のいずれの場合にも大理石の汚れを取り
除くためにある程度の効果が認められたが、光沢性が失
われ、完全に元の状態に復元することは困難であった。
【0024】また、鉄成分含有大理石の湿式工法による
赤黄色変については、従来からの研磨剤を用いての方法
では赤黄色が退色する傾向が認められたが、酸性溶液を
使用する方法では、完全に退色するには不充分で、両方
法とも光沢性が損なわれ、この種の汚染に対しては効果
的な方法とはいえない。一方、本発明により用いられた
溶液では、大理石の表面穴に堆積した塵埃による汚染、
油類等表面付着による黒色汚染及び鉄成分含有大理石の
湿式工法による赤黄色変のいずれかの場合においても汚
染の除去あるいは退色の効果は従来の方法と同程度であ
り、大理石表面の光沢性も損なわれることはない。
【0025】更に、有機酸塩類の濃度20%の溶液を同
様にガーゼにしみ込ませ、大理石の汚染した部分に塗布
した後、紫外線を3時間照射したものでは、大理石表面
穴に堆積した塵埃による汚染及び油類等表面付着による
黒色汚染については、紫外線を照射しないものと同様の
汚染を取り除く効果があったが、鉄成分含有大理石の湿
式工法による赤黄色変については、紫外線照射後1時間
程度と極めて短時間から赤黄色変が退色することが確認
され、大理石表面の光沢性も損なわれることなく紫外線
を照射しないときと比較してその効果は絶大である。
【0026】従って、本発明に用いられる溶液は、大理
石の表面穴に堆積した塵埃による汚染及び油類等表面付
着による汚染に対しては汚染を取り除く効果が従来から
用いられている方法と同程度の効果であるが、特に従来
から用いられている方法では、ほとんど効果がなかった
鉄成分含有大理石の湿式工法により発生した赤黄色変の
場合に退色効果が認められ、紫外線照射と組み合わせる
ことにより作用効果の発揮期間を著しく短縮することが
判る。
【0027】
【発明の効果】鉄成分を含有する化粧用天然大理石にお
いて、セメントモルタルを固定用裏込めとして用いる湿
式工法で施工した場合にモルタルと接触した部分にのみ
発生する赤黄色変は大いに美観を損ない、その対策技術
が従来なかったが、本発明方法により大寸法の大理石版
を大量にスピーディにかつ強固に固定することができる
湿式工法を可能とし、もし変色した場合においても大理
石を貼り替えることなく、簡単に床を汚さず、かつ数時
間という短時間の間に表面光沢を保持したまま元の色模
様に復元することができる。
【0028】本発明方法は鉄成分に起因する大理石の赤
黄色変対策技術としては全く新規なものであり、また、
油類、堆積ゴミなどの表面汚れ落としを目的としたシュ
ウ酸処理の場合でもシュウ酸を塗布した後酸を取り除く
ために水洗いをしたり、あるいは表面研磨という多大の
労力と費用を使用していたことを考えるとき、本発明方
法は画期的な発明であり、産業界に寄与すること大であ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  天然大理石の赤黄色に変色した部分に
    、水溶液が弱アルカリ性を呈する有機酸の塩類の溶液を
    塗布することを特徴とする建築化粧用天然大理石の赤黄
    色変除去方法。
  2. 【請求項2】  天然大理石の赤黄色に変色した部分に
    、水溶液が弱アルカリ性を呈する有機酸の塩類の溶液を
    塗布すると同時に紫外線を照射することを特徴とする建
    築化粧用天然大理石の赤黄色変除去方法。
JP1915091A 1991-01-21 1991-01-21 建築化粧用天然大理石の赤黄色変除去方法 Pending JPH04240170A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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