JP2001089267A - コーティングによる陶磁器製品及び石材製品のリニユーアル化の方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 衛生陶磁器製品及び床タイル、壁タイル等は
長年使用すると、日焼けや使用環境で基材表面が変色、
劣化する。基材表面は、生來の光沢や、潤滑性、はつ水
性、防水性、防食性、防汚性、等の特性を失う。本発明
はこれら基材表面の特性回復に貢献する。 【解決手段】 対象とする基材表面の水洗浄を第一段階
処理とし、酸性洗剤洗浄、中和剤洗浄、特殊研磨洗浄処
理、等段階的処理工程を重ねる。この工程は最終的に仕
上げるシリコーンコート処理を成功させる為の重要なス
テップである。コート剤は、シリコーン樹脂２０％以
下、トルエン３０％以下、ベンゼン３％以下、等で構成
される揮発性溶剤である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は陶磁器製品及び石材
製品の基材表面にシリコーン樹脂塗装を施し、基材面を
復活させるリニュアル化に係る方法である。

【０００２】

【従来の技術】衛生陶磁器に代表される便器等は長年使
用すると、汚れ染みや、排泄物の尿酸が堆積して固形化
した尿石が付着して臭気を出し、アンモニァと混合して
不快臭を発散する。従来は水洗いをはじめ、洗剤を用い
て洗浄していた。汚れや堆積がはなはだしい場合は、塩
酸１５％から２５％の溶液で洗浄していた。濃度の高い
塩酸を使用するため該基材表面は益々侵食されていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】陶磁器製品は長期間使
用すると基材表面が劣化して、基材表面の特性である光
沢をはじめ、潤滑性、はっ水性、防水性、防食性、防汚
性を失う。本発明の方法は、これらの特性を復活し掃除
回数を長年月半減出来る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、陶磁器製品及
び石材製品の基材表面に、常温でガラス体化するシリコ
ーン樹脂をコーティングする。当該基材表面は顕微鏡的
にクレーター状になっているが、この面を一様にシリコ
ーン塗膜で覆う、塗膜は常温で固体化し高硬度のガラス
体被膜を形成する。ガラス体化したシリコーン被膜は、
生來以上の光沢を発し、潤滑性、はっ水性、防水性、防
食性、防汚性、耐熱性を具備しリニューアル化を達成す
る。

【０００５】シリコーン樹脂溶剤を用いたコーティグ加
工を成功させるために、標準的に以下記載の段階的な作
業工程を必要とする。 第一工程、水洗浄を行い汚泥の除去作業をする。薬剤の
吸収性を高める。 第二工程、該基材表面をアルカリ剤を用いた塗布作業、 第三工程、水洗浄作業を行いアルカリ剤塗布面を洗い流
す。 第四工程、酸性薬剤を用いて該基剤面を塗布する作業を
行う。 第五工程、水洗浄作業を施し薬剤成分を除去する。 第六工程、第三工程で使用したアルカリ剤で該基材表面
を塗布。 第七工程、水洗浄作業を行いアルカリ剤成分を除去す
る。 第八工程、中性洗剤を用いて該基材表面を塗布する。 第九工程、水洗浄作業を行い中性洗剤を除去する。 第十工程、該基材表面の乾燥作業を行う。電気式乾燥機
を用いる他、常温乾燥を行う。 第十一工程、完全な乾燥並びに脱脂を目的としアルコー
ルを該基材表面に塗布。 第十二工程、該基材表面をコーティングパットを用いて
シリコーン樹脂溶剤を一様にコーティング塗布してリニ
ューアル化作業を完了する。

【０００６】

【発明実施の形態】本発明は、陶磁器製品及び石材製品
が本来有する特性を失った当該基材表面にシリコーン樹
脂１８％、トルエン２５％、ベンゼン３％を含む溶剤を
用いてコーティングしシリコーン被膜を形成することに
よつて、基材表面特性の回復を達性するものである。

【０００７】

【実施例】衛生陶磁器製品に代表される便器のリニュア
ル化の方法の実施例について説明する。第一作業工程と
して該便器基材表面を水をもって洗浄。第二工程で後の
工程で使用する酸性洗剤による基材表面の酸化現象を防
護するため基材全体を中和剤で塗布する。第三工程で該
基材面を酸性洗剤をもって塗布後２分から３分放置。第
四工程として酸性洗剤塗布の基材表面をきめ細かい研磨
シートで研磨、堆積固形物を取り除く。第五工程で水洗
浄を行い汚泥を処理する。この時点で汚れが残っている
場合現在までの工程を繰返し行う。第六工程として中性
洗剤を用い該基材面を洗浄。第七工程で水洗浄を行った
後水分を拭い去る。第八工程で電気式乾燥機を用いて完
全乾燥を行いコーテイングを行う事前処理は完了する。
第九工程で最終処理とするシリコーン２０％以下、トル
エン３０％以下、ベンゼン３％以下、のシリコーン樹脂
溶剤をもって該基材表面にコーテイングを施す、基材表
面のシリコーン塗膜は常温で硬化を開始しガラス体化す
る。該基材表面は高硬度を示し、生来以上の光沢を発
し、潤滑性、はっ水性、防水性、防食性、防汚性、耐熱
性を発揮する。特性の再現で清掃頻度も長年月半減出来
る。

【０００８】陶磁器製床タイルのリニューアル化方法の
実施例について説明する。第一作業工程として床タイル
全面を水で洗浄して汚泥を除去する。第二工程、目地の
保護目的で中和剤を床タイル全面に塗布、５分程度放置
する。第三工程、水洗浄を施し中和剤を除去する。第四
工程、酸性洗剤を床タイル面にまんべんなく塗布し５分
程放置、その後ブラシ等を用いて汚れを除去する。第五
工程、水洗浄を行い汚泥や薬剤成分を洗い流す。汚れが
残留している場合は第二工程から繰り返す。第六工程で
は中和剤を再度床タイル全体に塗布。第七工程では水洗
浄を施し中和剤成分を洗い流す。第八段階の工程として
目地を含め床タイル全面を電気式乾燥機で完全乾燥を行
いコーテイングの前処理を完了する。。 最終処理に用
いるコート剤は、シリコーン２０％以下、トルエン３０
％以下、ベンゼン３％以下のシリコーン樹脂溶剤であ
る。コート剤をコーテイングパットで該床タイルに塗
布、タイル基材表面をシリコーン塗膜で覆う、シリコー
ン塗膜は常温で硬化し高硬度のガラス体を形成する。ガ
ラス体化した該タイル基材表面は光沢を発し、はっ水
性、防水性、防食性、潤滑性、防汚性、高硬度性を発揮
する。清掃頻度も三か年間半減可能。

【０００９】石材製品のリニューアル化の方法として石
碑の実施例について説明する。第一作業工程として、水
を用いて該石碑基材表面の汚泥を流す。第二工程、基材
表面全般を中性洗剤で洗浄する。第三工程では再度水を
用いて洗剤成分を洗い流す。第四工程では基材表面の水
分を除去し、完全乾燥をおこなう。以上の作業工程でコ
ーテイングを施す前処理は完了する。用いるコート剤
は、シリコーン２０％以下、トルエン３０％以下、ベン
ゼン３％以下のシリコーン樹脂溶剤を用いる。このシリ
コーン樹脂溶剤を、コーテイングパットを用いて該基材
表面にコーテイングする。基材表面はシリコーンの塗膜
で覆われ、被膜は常温で硬化し高硬度のガラス体を形成
する。該基材表面は光沢を発し、はっ水性、防汚性、潤
滑性を具備する。この特性のためしばしば従来行ってい
た掃除を長年月半減出来る。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】コーティングによる衛生陶磁器製品のリニ
   ューアル化方法
2. 【請求項２】コーティングによるタイル製品のリニュー
   アル化の方法
3. 【請求項３】コーティングによる石材製品のリニューア
   ル化の方法