JPH04240148A - 迅速焼成用タイルのマット釉 - Google Patents
迅速焼成用タイルのマット釉Info
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- JPH04240148A JPH04240148A JP7813191A JP7813191A JPH04240148A JP H04240148 A JPH04240148 A JP H04240148A JP 7813191 A JP7813191 A JP 7813191A JP 7813191 A JP7813191 A JP 7813191A JP H04240148 A JPH04240148 A JP H04240148A
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ローラーハースキルン
(以下は、RHKという)等の迅速焼成炉でマット調の
タイルを製造する場合に用いるマット釉に関するもので
ある。
(以下は、RHKという)等の迅速焼成炉でマット調の
タイルを製造する場合に用いるマット釉に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、タイルの製造は、タイル生素地を
加圧成形し、これを乾燥させて水分調整した後、施釉し
、最後に焼成して得ている。而して、タイルの釉薬には
、タイルの表面性状に光沢のあるものを得るブライト釉
と、つや消し状のものを得るマット釉とがある。また焼
成の方法には、焼成温度の特性曲線が緩やかに変化する
トンネル窯によるものと、焼成温度の特性曲線が比較的
急激に変化するRHK等の迅速焼成炉によるものとがあ
る。本発明は、迅速焼成炉でマット調のタイルを得る技
術に係るものである。
加圧成形し、これを乾燥させて水分調整した後、施釉し
、最後に焼成して得ている。而して、タイルの釉薬には
、タイルの表面性状に光沢のあるものを得るブライト釉
と、つや消し状のものを得るマット釉とがある。また焼
成の方法には、焼成温度の特性曲線が緩やかに変化する
トンネル窯によるものと、焼成温度の特性曲線が比較的
急激に変化するRHK等の迅速焼成炉によるものとがあ
る。本発明は、迅速焼成炉でマット調のタイルを得る技
術に係るものである。
【0003】而して、一般的なマット釉は、長石,珪砂
,石灰,ZnO,蛙目粘土,フリット等を混合して成る
主成分としての釉薬原料に、マット調材料としてのアル
ミナを加え、ボールミルで混合攪拌しながらこれらの粒
子が平均粒径2μm以下になるまで細磨して得ている。 このようにして得られたマット釉を塗布してなるタイル
生素地を、トンネル窯で焼成する場合には、トンネル窯
の焼成温度の特性曲線が緩やかに変化するものであるた
め、タイル生素地が高温度の雰囲気下に置かれる時間が
長くなり、前期アルミナがアノーサイトという結晶に変
化するのに充分な反応条件が得られる。そのため、トン
ネル窯による焼成では、図3に示すように、マット釉の
アルミナ粒子1の周囲に生成される結晶2が安定し、品
質において一定したマット調のタイルを得ることが可能
である。
,石灰,ZnO,蛙目粘土,フリット等を混合して成る
主成分としての釉薬原料に、マット調材料としてのアル
ミナを加え、ボールミルで混合攪拌しながらこれらの粒
子が平均粒径2μm以下になるまで細磨して得ている。 このようにして得られたマット釉を塗布してなるタイル
生素地を、トンネル窯で焼成する場合には、トンネル窯
の焼成温度の特性曲線が緩やかに変化するものであるた
め、タイル生素地が高温度の雰囲気下に置かれる時間が
長くなり、前期アルミナがアノーサイトという結晶に変
化するのに充分な反応条件が得られる。そのため、トン
ネル窯による焼成では、図3に示すように、マット釉の
アルミナ粒子1の周囲に生成される結晶2が安定し、品
質において一定したマット調のタイルを得ることが可能
である。
【0004】ところが、RHKによる迅速焼成にあって
は、炉内の焼成温度の特性曲線が、図2に示すように二
つの形態を示すようになる。同図において、特性曲線A
は、炉内へ搬入するタイルの量が多い場合のものである
。タイルの搬入量が多い場合には、タイル全体へ伝達さ
れる熱量が多くなり、焼成温度は緩やかに上昇し、また
タイル全体へ蓄積される熱量も多くなるので緩やかに低
下する。これに対して、図2における特性曲線Bは、焼
成ラインにおいてトラブルが発生したり、或いは段取り
替え等があり、何等かの原因でタイルの搬送が停滞した
場合であり、比較的急激に昇温し、急激に冷却される。
は、炉内の焼成温度の特性曲線が、図2に示すように二
つの形態を示すようになる。同図において、特性曲線A
は、炉内へ搬入するタイルの量が多い場合のものである
。タイルの搬入量が多い場合には、タイル全体へ伝達さ
れる熱量が多くなり、焼成温度は緩やかに上昇し、また
タイル全体へ蓄積される熱量も多くなるので緩やかに低
下する。これに対して、図2における特性曲線Bは、焼
成ラインにおいてトラブルが発生したり、或いは段取り
替え等があり、何等かの原因でタイルの搬送が停滞した
場合であり、比較的急激に昇温し、急激に冷却される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】而して、このような焼
成温度の特性を示すRHK等の迅速焼成炉にあって、マ
ット釉を施釉したタイルを焼成する場合、焼成温度の特
性曲線がAのときは、図4に示すように、前記マット釉
のアルミナ粒子3の周囲に結晶4が生成される。つまり
、アルミナ粒子3の結晶化に必要な反応温度と反応時間
とが得られ、マット調のタイルを製造することが可能で
ある。然しながら、この場合でも、マット釉のアルミナ
粒子3の平均粒径は2μm以下であるため、トンネル窯
よりも高温度での焼成時間が少ないこの種の迅速焼成炉
では前記アルミナ粒子3の周囲に析出される結晶4の析
出量が少なくなり、生成された結晶4を含む全体の粒径
が小さくなるという欠点があった。従って、従来のマッ
ト釉を用いて前記焼成条件Aでタイルを製造した場合、
得られるタイルの表面性状は、極め細かい平滑なブライ
ト調に近いものとなり、本来のマット調色彩が薄れると
いう欠点があった。また焼成温度の特性曲線がBである
ときには、急激に冷却されるため、アルミナ粒子3の周
囲に結晶は生成されない。これは、アルミナ粒子3が結
晶化するのに必要な反応温度と反応時間とが確保できな
いからである。しかも、この場合には、アルミナ粒子3
の平均粒径が2μm以下であるため、図4に示すように
、アルミナ粒子3が容易にガラス化5し易く、製造され
るタイルの表面性状がブライト調になるという欠点があ
った。要するに、従来のマット釉を用いて迅速焼成を行
った場合には、その焼成温度の特性曲線A又はB如何に
よってマット調のタイルが製造されたり、ブライト調の
タイルが製造されたりし、安定した表面性状が得られな
いので、製品を計画通りに製造することができないとい
う致命的な欠点があった。つまり、RHK等の迅速焼成
炉ではマット調タイルを製造することは不可能であった
。
成温度の特性を示すRHK等の迅速焼成炉にあって、マ
ット釉を施釉したタイルを焼成する場合、焼成温度の特
性曲線がAのときは、図4に示すように、前記マット釉
のアルミナ粒子3の周囲に結晶4が生成される。つまり
、アルミナ粒子3の結晶化に必要な反応温度と反応時間
とが得られ、マット調のタイルを製造することが可能で
ある。然しながら、この場合でも、マット釉のアルミナ
粒子3の平均粒径は2μm以下であるため、トンネル窯
よりも高温度での焼成時間が少ないこの種の迅速焼成炉
では前記アルミナ粒子3の周囲に析出される結晶4の析
出量が少なくなり、生成された結晶4を含む全体の粒径
が小さくなるという欠点があった。従って、従来のマッ
ト釉を用いて前記焼成条件Aでタイルを製造した場合、
得られるタイルの表面性状は、極め細かい平滑なブライ
ト調に近いものとなり、本来のマット調色彩が薄れると
いう欠点があった。また焼成温度の特性曲線がBである
ときには、急激に冷却されるため、アルミナ粒子3の周
囲に結晶は生成されない。これは、アルミナ粒子3が結
晶化するのに必要な反応温度と反応時間とが確保できな
いからである。しかも、この場合には、アルミナ粒子3
の平均粒径が2μm以下であるため、図4に示すように
、アルミナ粒子3が容易にガラス化5し易く、製造され
るタイルの表面性状がブライト調になるという欠点があ
った。要するに、従来のマット釉を用いて迅速焼成を行
った場合には、その焼成温度の特性曲線A又はB如何に
よってマット調のタイルが製造されたり、ブライト調の
タイルが製造されたりし、安定した表面性状が得られな
いので、製品を計画通りに製造することができないとい
う致命的な欠点があった。つまり、RHK等の迅速焼成
炉ではマット調タイルを製造することは不可能であった
。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の前記課
題に鑑みてこれを改良除去したものであって、結晶析出
のための反応時間に影響されずに、安定したマット調の
表面性状が得られる迅速焼成用タイルのマット釉を提供
せんとするものである。
題に鑑みてこれを改良除去したものであって、結晶析出
のための反応時間に影響されずに、安定したマット調の
表面性状が得られる迅速焼成用タイルのマット釉を提供
せんとするものである。
【0007】而して、前記課題を解決するために本発明
が採用した手段は、長石,珪砂,フリット等の釉薬原料
に、マット調材料としてアルミナを混合するものにおい
て、アルミナの平均粒径を5〜50μmとしたことを特
徴とする迅速焼成用タイルのマット釉である。
が採用した手段は、長石,珪砂,フリット等の釉薬原料
に、マット調材料としてアルミナを混合するものにおい
て、アルミナの平均粒径を5〜50μmとしたことを特
徴とする迅速焼成用タイルのマット釉である。
【0008】
【実施例】以下に、本発明の構成を図面に示す実施例に
基づいて説明すると次の通りである。本発明に係る迅速
焼成用タイルのマット釉は、長石,珪砂,石灰,ZnO
,蛙目粘土,フリット等を混合して成る主成分としての
釉薬原料に、マット調材料としてのアルミナを加えたも
のである。この基本的な構成については、従来の場合と
同じである。而して、本発明にあっては、前記マット調
材料としてのアルミナ粒子6の平均粒径を5〜50μm
の範囲に限定している。参考までに、従来の場合のアル
ミナ粒子1及び3の平均粒径は、ボールミルで釉薬原料
の全体を細磨するため2μm以下であり、これに比較す
ると本発明の場合のアルミナ粒子6の粒径は極めて大き
いものである。アルミナ粒子6の平均粒径をこのように
大きく限定した理由は、5μmを下回る場合は、アルミ
ナ粒子6の全体がガラス化し易くなり、焼成温度の特性
曲線が図2のBであるようなときに、タイルがマット調
となるためである。また50μmを越える場合は、大き
な異物が混入したときと同じ状態となり、表面性状が悪
化するからである。
基づいて説明すると次の通りである。本発明に係る迅速
焼成用タイルのマット釉は、長石,珪砂,石灰,ZnO
,蛙目粘土,フリット等を混合して成る主成分としての
釉薬原料に、マット調材料としてのアルミナを加えたも
のである。この基本的な構成については、従来の場合と
同じである。而して、本発明にあっては、前記マット調
材料としてのアルミナ粒子6の平均粒径を5〜50μm
の範囲に限定している。参考までに、従来の場合のアル
ミナ粒子1及び3の平均粒径は、ボールミルで釉薬原料
の全体を細磨するため2μm以下であり、これに比較す
ると本発明の場合のアルミナ粒子6の粒径は極めて大き
いものである。アルミナ粒子6の平均粒径をこのように
大きく限定した理由は、5μmを下回る場合は、アルミ
ナ粒子6の全体がガラス化し易くなり、焼成温度の特性
曲線が図2のBであるようなときに、タイルがマット調
となるためである。また50μmを越える場合は、大き
な異物が混入したときと同じ状態となり、表面性状が悪
化するからである。
【0009】このように、マット調材料としてのアルミ
ナ粒子6の平均粒径を5〜50μmに限定することによ
り、タイル素地の表面に施釉した後、これをRHK等の
迅速焼成炉で焼成すると、焼成温度の特性曲線がAであ
る場合には、前記平均粒径の大きいアルミナ粒子6の周
囲に所定厚みの結晶7が析出される。この結晶7の厚み
は、図4に示す従来の結晶4の厚みと同じである。とこ
ろが、本発明の場合は、アルミナ粒子6の平均粒径が従
来の2.5〜25倍もあり、結果として粒径の大きな結
晶が得られる。そのため、つや消し効果に優れたマット
調の表面性状を有するタイルの製造が可能である。
ナ粒子6の平均粒径を5〜50μmに限定することによ
り、タイル素地の表面に施釉した後、これをRHK等の
迅速焼成炉で焼成すると、焼成温度の特性曲線がAであ
る場合には、前記平均粒径の大きいアルミナ粒子6の周
囲に所定厚みの結晶7が析出される。この結晶7の厚み
は、図4に示す従来の結晶4の厚みと同じである。とこ
ろが、本発明の場合は、アルミナ粒子6の平均粒径が従
来の2.5〜25倍もあり、結果として粒径の大きな結
晶が得られる。そのため、つや消し効果に優れたマット
調の表面性状を有するタイルの製造が可能である。
【0010】また焼成温度の特性曲線がBである場合に
は、アルミナ粒子6の結晶7の析出が行われ難いのは従
来の場合と同じである。ところが、本発明の場合にはア
ルミナ粒子6の平均粒径が大きいため、各アルミナ粒子
6のガラス化が行われ難く、アルミナ粒子6がアルミナ
のままで存在することになる。そのため、焼成後に得ら
れるタイルの表面性状はマット調になる。このアルミナ
粒子6がそのままの状態で残る場合に、タイルの表面性
状がマット調になることは従来周知の事実である。この
場合は、釉薬中へ異物が混入して表面性状が悪化する場
合とは異なり、釉薬原料のガラス相に溶けない不純物が
混合した状態となり、やはりマット調の表面性状が得ら
れる。要するに、本発明にあっては、アルミナ粒子6の
平均粒径を特定することにより、迅速焼成炉でのマット
調タイルの製造を可能ならしめている。
は、アルミナ粒子6の結晶7の析出が行われ難いのは従
来の場合と同じである。ところが、本発明の場合にはア
ルミナ粒子6の平均粒径が大きいため、各アルミナ粒子
6のガラス化が行われ難く、アルミナ粒子6がアルミナ
のままで存在することになる。そのため、焼成後に得ら
れるタイルの表面性状はマット調になる。このアルミナ
粒子6がそのままの状態で残る場合に、タイルの表面性
状がマット調になることは従来周知の事実である。この
場合は、釉薬中へ異物が混入して表面性状が悪化する場
合とは異なり、釉薬原料のガラス相に溶けない不純物が
混合した状態となり、やはりマット調の表面性状が得ら
れる。要するに、本発明にあっては、アルミナ粒子6の
平均粒径を特定することにより、迅速焼成炉でのマット
調タイルの製造を可能ならしめている。
【0011】
【比較試験結果】本出願人は、本発明の効果を確認する
ために、次のような調合割合から成るマット釉薬を製造
し、これをタイル生素地に塗布して焼成し、得られた製
品タイルの光沢試験を行った。釉薬のゼーゲル式は、K
2O・Na2Oが0.2,CaOが0.4,ZnOが0
.4,SiO2が2.0,Al2O3が0.3である。 その場合にあって、従来技術としては、Al2O3(ア
ルミナ)粒子の平均粒径を2μm以下とした。また本発
明に係る技術では、Al2O3の平均粒径を10μmと
した。使用した光沢計は、ミノルタカメラ株式会社製の
GM−060であり、また使用した粒度分布測定機は島
津製作所製のSALD−1100である。
ために、次のような調合割合から成るマット釉薬を製造
し、これをタイル生素地に塗布して焼成し、得られた製
品タイルの光沢試験を行った。釉薬のゼーゲル式は、K
2O・Na2Oが0.2,CaOが0.4,ZnOが0
.4,SiO2が2.0,Al2O3が0.3である。 その場合にあって、従来技術としては、Al2O3(ア
ルミナ)粒子の平均粒径を2μm以下とした。また本発
明に係る技術では、Al2O3の平均粒径を10μmと
した。使用した光沢計は、ミノルタカメラ株式会社製の
GM−060であり、また使用した粒度分布測定機は島
津製作所製のSALD−1100である。
【0012】その結果によれば、アルミナ粒子の平均粒
径が2μm以下である従来技術にあっては、焼成温度の
特性曲線が図2に示すAのときの光沢度は45.0であ
り、焼成温度の特性曲線がBであるときの光沢度は65
.0であった。両者の光沢の差は、顕著である。すなわ
ち、一方はマット調であり、他方はブライト調である。 これに対して、アルミナ粒子の平均粒径が10μmであ
る本願発明の技術では、焼成温度の特性曲線がAのとき
の光沢度は52.0であり、焼成温度の特性曲線がBの
ときの光沢度は42.0であった。つまり、両者の光沢
度の差は少なく、いずれの場合もマット調の表面性状を
有するタイルが得られた。
径が2μm以下である従来技術にあっては、焼成温度の
特性曲線が図2に示すAのときの光沢度は45.0であ
り、焼成温度の特性曲線がBであるときの光沢度は65
.0であった。両者の光沢の差は、顕著である。すなわ
ち、一方はマット調であり、他方はブライト調である。 これに対して、アルミナ粒子の平均粒径が10μmであ
る本願発明の技術では、焼成温度の特性曲線がAのとき
の光沢度は52.0であり、焼成温度の特性曲線がBの
ときの光沢度は42.0であった。つまり、両者の光沢
度の差は少なく、いずれの場合もマット調の表面性状を
有するタイルが得られた。
【0013】ところで、本発明は上述した実施例に限定
されるものではなく、釉薬原料の調合割合や成分等は適
宣の変更が可能である。またアルミナ粒子の平均粒径も
5〜50μmの範囲であれば、自由に変更することが可
能である。
されるものではなく、釉薬原料の調合割合や成分等は適
宣の変更が可能である。またアルミナ粒子の平均粒径も
5〜50μmの範囲であれば、自由に変更することが可
能である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
RHK等の迅速焼成において、焼成ラインの停滞やタイ
ルの搬入量の増減があってもこれに影響されることなく
、マット調の表面性状を有するタイルを製造することが
可能である。すなわち、従来の迅速焼成方法ではマット
調の表面性状を有するタイルを製造することは不可能で
あったが、本発明ではこれが可能である。
RHK等の迅速焼成において、焼成ラインの停滞やタイ
ルの搬入量の増減があってもこれに影響されることなく
、マット調の表面性状を有するタイルを製造することが
可能である。すなわち、従来の迅速焼成方法ではマット
調の表面性状を有するタイルを製造することは不可能で
あったが、本発明ではこれが可能である。
【図1】本発明に係るアルミナ粒子の焼成による変化を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図2】迅速焼成炉での一般的な焼成温度の特性曲線を
示す図面である。
示す図面である。
【図3】トンネル窯でのアルミナ粒子の焼成による変化
を示す縦断面図である。
を示す縦断面図である。
【図4】従来技術に基づいて迅速焼成炉でアルミナ粒子
を焼成した場合のその変化状態を示す縦断面図である。
を焼成した場合のその変化状態を示す縦断面図である。
6…アルミナ粒子
7…結晶
Claims (1)
- 【請求項1】 長石,珪砂,フリット等の釉薬原料に
、マット調材料としてアルミナを混合するものにおいて
、アルミナの平均粒径を5〜50μmとしたことを特徴
とする迅速焼成用タイルのマット釉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7813191A JP2814312B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 迅速焼成用タイルのマット釉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7813191A JP2814312B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 迅速焼成用タイルのマット釉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04240148A true JPH04240148A (ja) | 1992-08-27 |
JP2814312B2 JP2814312B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=13653331
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7813191A Expired - Lifetime JP2814312B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 迅速焼成用タイルのマット釉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2814312B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109896745A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-06-18 | 福建省德化县哈维陶瓷有限公司 | 一种亚光釉及其制作工艺 |
CN109928778A (zh) * | 2019-04-24 | 2019-06-25 | 佛山市东鹏陶瓷有限公司 | 一种哑光防污釉料及釉浆制备方法、陶瓷砖及制备方法 |
-
1991
- 1991-01-18 JP JP7813191A patent/JP2814312B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
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CN109896745A (zh) * | 2019-04-04 | 2019-06-18 | 福建省德化县哈维陶瓷有限公司 | 一种亚光釉及其制作工艺 |
CN109928778A (zh) * | 2019-04-24 | 2019-06-25 | 佛山市东鹏陶瓷有限公司 | 一种哑光防污釉料及釉浆制备方法、陶瓷砖及制备方法 |
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JP2814312B2 (ja) | 1998-10-22 |
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