JPH04238201A - 移動部材の変位検出方法 - Google Patents

移動部材の変位検出方法

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JPH04238201A
JPH04238201A JP518991A JP518991A JPH04238201A JP H04238201 A JPH04238201 A JP H04238201A JP 518991 A JP518991 A JP 518991A JP 518991 A JP518991 A JP 518991A JP H04238201 A JPH04238201 A JP H04238201A
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moving member
detected
electromagnetic
displacement
base material
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JP518991A
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English (en)
Inventor
Akio Sato
彰生 佐藤
Shinji Kato
真司 加藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動部材の絶対位置、
変位、又は移動速度を検出するための変位検出方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、制御用の流体圧シリンダにおけ
るピストンロッドのような移動部材が設定位置に来た時
にそれを停止させたり、関連する機器に次の制御作動を
起こさせたりするために、移動部材の位置を自動的に正
確に検出することは極めて重要なことであるが、従来、
そのための変位検出装置として、移動部材の一部又はそ
れと一体化される被検出体である鋼材の表面の所定位置
に、レーザビーム或いは電子線のような高エネルギ密度
のビームを照射し、その部分に母材である鋼材とは異な
る磁気特性を与えて、磁気変質部による目盛を有する基
準尺を被検出体の表面に形成し、この基準尺に対向して
磁気特性を検出する磁気検出器を設け、移動部材の変位
に伴って磁気検出器の前を通過する基準尺の目盛の数を
カウントすることによって、移動部材の相対的移動量(
変位量)や、単位時間あたりの変位量である移動速度を
検出する技術が知られている。
【0003】この従来技術においては、被検出体の表面
に形成された基準尺の目盛の数をカウントしているので
、移動部材の相対的な移動量を知り得るだけであり、2
つの目盛の中間のように目盛のない部分では変位を検知
することができないから、目盛の数を増やしてその間隔
を小さくする必要がある反面、あまり目盛を密に設ける
と、磁気検出器の検出範囲に2個以上の目盛が入ってカ
ウントができなくなることと、磁気検出器の検出範囲を
小さくすることが非常に困難であるという理由等から、
分解能を高めることを阻害する多くの制約があり、高精
度のものは製作することができないという問題があった
【0004】そこで本出願人は、先に出願した特願平2
−301332号において、移動部材の一部の表面に、
透磁率又は導電率が面積比又は体積比において変位方向
に断続的に、且つ単調に目盛の間隔が増加又は減少する
ように変化する基準尺を形成し、それに対向して設けた
電磁気センサによって基準尺の2つ以上の目盛から同時
に透磁率又は導電率を読み取り、得られた信号強度の値
から移動部材の位置を特定することによって、移動部材
の絶対変位をアナログ的に検出する移動部材の変位検出
方法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】後者の従来の技術にお
いては、1つの電磁気センサが基準尺において断続して
形成された2つ以上の目盛から同時に電磁気的特性を読
み取る必要があるので、基準尺の目盛の間隔が非常に大
きくなっている部分では、安定した検出出力を得るのが
難しいという問題があり、一つの対策として、移動方向
における電磁気センサの検出幅を拡げることが考えられ
るが、その場合は、当然のこととして分解能が低下して
、微細な変位や小さい移動速度を検出することができな
くなるという別の問題が生じる。
【0006】また、電磁気センサの検出幅を拡げる必要
がないように、基準尺の目盛の最大幅を小さく抑えると
、今度は目盛の最大幅と最小幅との差が少なくなり、電
磁気的特性の僅かな差を識別するのが困難になって、分
解能の低下と共に変位の検出精度も低下するという問題
が起こってくる。
【0007】本発明は、これらの従来技術が有する諸問
題を解決して、変位検出手段の分解能を高め、被検出体
のきわめて小さい変位からきわめて大きい変位まで高い
精度を保って連続的に検出することができ、移動部材の
絶対位置を正確に検知することを可能とし、その検出値
に基ずいて移動速度を大から小まで広い範囲にわたって
自由に検知することができるような、移動部材の変位又
は移動速度の検出方法を開発することを、発明の目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の課題を
解決するために、移動部材と一体化された被検出体上の
前記移動部材の移動の方向に2本以上の信号パターンを
有し、それらが前記移動の方向に互いに対応する2個以
上の区間に区分されていて、前記信号パターンのうちの
少なくとも1本が、前記各区間内においてその電磁気的
特性が母材との面積比或いは体積比の関係によって漸次
連続的に変化していることによって、前記移動部材の位
置に関する情報をもたらすと共に、前記信号パターンの
少なくとも他の1本が、全区間を通じてその電磁気的特
性が母材との面積比或いは体積比の関係によって変化し
ていることによって、前記移動部材の位置に関する前記
2個以上の区間の情報のうちのいずれを選択すべきかと
いう情報をもたらすように設定されており、前記被検出
体の各信号パターンに対向してそれらの各部分の電磁気
的特性を読み取ることができる電磁気センサを設置して
、前記電磁気センサが読み取った各信号パターンの各部
分の電磁気的特性の値を検出回路に入力し、それによっ
て前記被検出体、従って前記移動部材の絶対位置をアナ
ログ的に検出することを特徴とする移動部材の変位検出
方法を提供する。
【0009】
【作用】電磁気センサは平面的に或いは立体的にそれが
対面している被検出体の部分における一定の大きさの検
出範囲を持っており、順次その範囲に入る被検出体の各
部分の平均的な電磁気的特性を検出することになるが、
本発明の場合には、移動部材と一体化されている被検出
体上に移動の方向に、部分的な電磁気的特性が母材との
面積比或いは体積比の関係によって変化を呈するように
、2本以上の信号パターンが形成されていて、それらが
互いに対応する2個以上の区間にそれぞれ区分されてい
る。そして少なくとも1本の信号パターンには、その区
間内で漸次連続的に変化する電磁気的特性が与えられて
いるので、移動部材が或る位置にある時、電磁気センサ
が前記の位置に対応する電磁気的特性の値を出力する。 しかし、同じ値を出力し得る位置は他の区間にもあるの
で、前記出力がどの区間において発生したものであるか
ということを識別するために、検出回路においては他の
1本の信号パターンから読み出された情報が参照される
。この信号パターンは各区間毎にそれぞれ違った電磁気
的特性を持っている。
【0010】つまり、被検出体の各信号パターンは母材
と異なる電磁気的特性を有する部分からなっていて、そ
の割合が部分的に異なっているために、移動部材の移動
の結果、その時に電磁気センサの検出範囲に入っている
少なくとも1本の信号パターンの1つの区間内における
特定部分の検出値は、他の部分のそれとは異なっており
、その検出値がどの区間のものであるかということを、
他の1本の信号パターンからそれに対応する電磁気セン
サによって得られる出力信号によって識別すれば、被検
出体の特定の位置と検出値が対応することになる。 そこでこれらの電磁気センサの検出値を検出回路によっ
て処理し、その出力を予め測定して設定してある出力と
位置、或いは変位との対照表と照合することにより、移
動部材の正確な絶対位置を検知することができる。
【0011】
【実施例】図3(a)及び図5に本発明の第1実施例を
示す。図2はこの方法の実施のために使用する装置の要
部を製造する方法を示すものである。図において、1は
X及びYの2軸NC制御が可能な加工テーブル、2は、
変位を検出すべき図示されない移動部材に対し、加工後
に一体的に取りつけられて被検出体の母材となる板状の
鋼材であって、加工テーブル1の上に適当な手段によっ
て取りつけられる。この場合の母材となる鋼材2は、金
属組織としてフェライトとオーステナイトの2相混合組
織を有するアモルファス材料であって磁性を有しないス
テンレス鋼(SUS329J1)を使用する。なお母材
2の寸法は、幅25mm、長さ170mm、厚さ10m
mである。
【0012】3は図示しないYAGレーザ装置やCO2
 レーザ装置等から発生するレーザビームや電子ビーム
等の高エネルギビームであって、集光レンズ4等によっ
て焦点5に収束され、母材2上の焦点5に相当する狭い
部分を所定のパルス幅に応じた短時間だけ加熱する。焦
点5の直径は例えば0.2mm、放電電圧は440V、
パルス幅は0.5ms、パルスレートは50ppsであ
る。焦点5の大きさとレーザビーム3のエネルギーレベ
ル、照射時間等によって決まる大きさ(表面積)及び深
さにわたって、母材2の表層の焦点5の部分が溶融し、
次いで照射が止むと共に熱が急速に母体2中に拡散し冷
却することによって、フェライトとオーステナイトの2
相混合組織がフェライト組織に転化し、その点5の部分
だけが強磁性体となる。なお、点5はそれを幅方向等に
走査することにより、線状のものとなるから、この明細
書において点5というのはそれらのものを含み、要する
に母材と異なる性質を与えられた部分の最小単位を指し
ている。
【0013】NC制御によって加工テーブル1を所定の
様式に従いX及びY方向に移動させてこの処理を繰り返
すことにより、第1実施例の場合は、図3(a)に示す
ように、フェライトに転化した点5が所定の様式で多数
集合した長さの異なる2条の信号パターン6a及び6b
が、母材2の表層部に形成される。パターン6aにおい
ては多数の点5が、両端部が疎で中央部が密にになるよ
うに分布して濃淡の縞模様を呈しており、濃淡の変化の
仕方が一様で且つ左右対称になっている。これに対し、
パターン6bの方はフェライト組織の点5が母材2の長
さの後半部だけに60%の密度で形成され、濃淡の変化
はなく、同じ密度で一様につながっているのに対し、前
半部は点5が設けられずに密度が0%になっていある。
【0014】前述の場合は、平面上で直線運動をする図
示しない移動部材の変位及び移動速度を検出するために
、移動部材と一体化される被検出体として平板状の鋼材
からなる母材2を用い、これにレーザビーム3によって
加工を施こして、母材2の表層部に信号パターン6a及
び6bを形成したのであるが、移動部材が回転体であっ
て、その回転角度(角変位)及び回転速度(角速度)を
検出しようとするときは、移動部材と共に回転する被検
出体として、例えば、フェライトとオーステナイトの2
相混合組織を有するステンレス鋼を丸棒の形に成形した
母材2を用い、それを回転制御機によって回転を与えな
がら、やはり図示しないレーザ装置を軸方向に移動させ
ることによって、母材の外周面に一定の深さまでフェラ
イト組織に転化させた点5を多数形成し、それをパター
ン6a及び6bのように分布させて円筒面上の信号パタ
ーンを構成することができる。また、移動部材と一体化
される被検出体の母材2が曲面状のものであって、その
表面にパターン6a及び6bを形成するような場合は、
3軸NC装置を簡単なプログラム制御によって作動させ
ることにより、図示しないレーザ装置又は母材2を移動
させて、母材の表層に所定の厚さのパターンを形成すれ
ばよい。
【0015】以上述べたものは、母材2の表層に一定の
深さまでフェライトに転化した強磁性の点5を所定の分
布状態を呈するように配列させて粗密の縞模様を持つ信
号パターン6aを形成させる場合であるが、信号パター
ン6aを構成する点5も信号パターン6bのそれと同じ
く分布が一様になるようにし、その代わりに、レーザビ
ーム3の照射時間(パルス幅)を漸次変化させることに
よって点5における鋼材の溶融深さを変化させ、それに
よって形成される強磁性のフェライトの厚さを変化させ
て、信号パターン6aの各部分がそれぞれ単位体積にお
いて異なる透磁率等の電磁気的特性を有するように設定
してもよい。
【0016】このようにして表層部に信号パターン6a
及び6bを設けられた母材2からなる被検出体8を、変
位又は移動速度を検出すべき対象である図示しない移動
部材に取りつけ、検出コイル、磁気抵抗素子、ホール素
子等の電磁気センサによって被検出体7の各部分の電磁
気的特性を計測して、その位置を特定することになるが
、このシステムの一例が概略的に図1及び図4に示され
ている。
【0017】これらの図において、8及び9は電磁気セ
ンサの一例としての検出コイルであって、被検出体7を
構成する非磁性の鋼材2上に形成されたフェライトの点
5からなる信号パターン6a及び6bのそれぞれに対向
して、一定の間隙を残すように図示されない機枠によっ
て支持される。電磁気センサ8及び9は信号パターン6
a又は6bの幅よりも大きい直径を有し、被検出体7の
透磁率を連続的に検知することができる。10は検出回
路であって、例えば図4に示すように発振回路11、平
滑回路12、増幅回路13等からなっている。なお、図
4における14は検出コイル8及び9と共に発振周波数
f0 を決定するためのコンデンサを、また16は負荷
抵抗をそれぞれ示している。
【0018】次に計測の手順の例を説明する。まず検出
回路10の発振回路11によって、f0 =2MHZ 
の励磁電流を検出コイル8及び9に供給する。それによ
って検出コイルの周りに磁束が発生し、検出コイルの対
向位置にある被検出体7の部分的な透磁率に応じた磁束
密度分布を持つ磁界が形成される。前述のように被検出
体7において母材2の表層部には信号パターン6a及び
6bが形成されており、その部分的な透磁率は位置ごと
に異なっているから、磁界の磁束密度分布も被検出体7
の上で部分的に異なっている。  そこで、励磁電流が
零となる瞬間に磁束密度に応じて発生する逆起電力(出
力電圧)の大きさも、その部分の透磁率の大きさに対応
したものとなるから、出力電圧の値は被検出体7上の位
置を示すことになる。したがって、コイル8及び9に励
起される脈流電圧を平滑回路12によって平均化し、増
幅回路13によって必要な強さに増幅して出力信号電圧
を得る。 そして、予め測定して設定してある図5のような出力−
変位の対照表から、移動部材の絶対位置を検知する。
【0019】この場合、信号パターン6aを主パターン
、信号パターン6bを補助パターン6bと呼ぶことにす
ると、補助パターン6bは、図3の(a)に示すように
、被検出体7の全長の後半部のみに均等分布する点5の
集合により形成されているので、検出コイル9によって
検出される出力は、図5の(b)に示すように、変位の
中間点から急に立ち上がって終端まで一定の高さを保つ
形となる。それに対して、主パターン6aは、図3の(
a)に示すように、両端が疎で中間が密に分布する点5
の集合により形成されているので、検出コイル8によっ
て検出される出力は、図5の(a)に示すように、中間
まで直線状に立ち上がり、中間点から直線状に立ち下が
る三角形状となる。
【0020】従来のこの種の技術では、1本の信号パタ
ーンと1個の検出センサの組合せによって検出していた
ので、出力も図5の中に破線によって示したような唯1
本の直線として示され、被検出体上の各部分が全て互い
に異なる透磁率を持ち、検出された透磁率の値によって
、それがどの部分のものであるかということが理論的に
は特定され得るようになっているが、実用に供されてい
る検出センサの分解能には限界があり、最小検出変化量
は普通50mVどまりであって、それ以下の電圧の差を
出力することができないので、連続的に僅かずつ変化す
る透磁率に対応する微小な電圧の変化を出力することが
できない。したがって、近接した2点は同じ点として認
識され、その間の微小な変位は検出されない。
【0021】それに対して、本発明の第1実施例の場合
は、主パターン6aと検出コイル8によって、図5の(
a)に示すような山形の出力を得るので、破線に比べて
勾配が大きいために、最小検出変化量(例えば50mV
)に対応する最小検出変位量xの値が小さくなり、僅か
の変位でも敏感に検出することができる。図5(a)の
例では従来の最小変位検出量の半分程度になっている。 これによって、実施例の検出方法は、従来例にくらべて
格段に高い分解能を有する検出装置をもたらすことにな
る。
【0022】しかしながら、図3(a)及び図5に示す
本発明の第1実施例の場合は、被検出体7の全長におい
て、同じ出力電圧を示す点が2つ出るので、それがどち
らの点であるかを識別するために、補助パターン6bと
検出コイル9がもたらす情報を参照する必要がある。つ
まり、図5(a)の山の左側面のときは図5(b)に示
すように検出コイル9に出力がなく、反対に、山の右側
面のときは検出コイル9に出力があるから、その位置が
どちらであるかという識別が可能となる。そして、この
ような情報の識別をともなう処理は、マイクロプロセッ
サを利用することによって容易になし得る。
【0023】同じ考え方を更に発展させたものが第2実
施例であって、この場合は図3(b)に示したような被
検出体7を用いる。主信号パターン6aは粗密の変化が
同じ形で繰り返すようになっており、それを検出コイル
8によって検出した出力電圧特性は図6(a)のように
なる。この場合は第1実施例の場合よりも更に勾配の強
い直線によって構成されるため、一層微小な被検出体7
の変位を検出することができる(この例では、破線によ
って示す従来の場合の4分の1の変位まで検出すること
ができる。)が、同じ電圧を示す点が幾つも現れるため
、図3(b)に見られるように、補助パターン6bには
4種類の粗密パターンを用い、検出コイル9によって図
6(b)のような段階的な出力電圧を得ることにより、
検出コイル8の検出値がどの山のどちら側の点であるか
を識別する。
【0024】このようにして、最小検出変位量xを小さ
くして分解能を高めることができるだけでなく、点5が
疎に分布している部分においても、点5相互の間隔をあ
まり大きくする必要がなくなるため、検出コイル8又は
9の検出幅を大きくとる必要もなくなり、この面からも
分解能の向上をはかることができる。そして、本発明の
実施例の方法によれば、分解能が高くなるために、移動
部材即ち被検出体7の位置をきわめて正確に検出するこ
とが可能になり、それによって微小な変位までも検知す
ることができる。言うまでもなく、移動部材の移動速度
は被検出体7の単位時間内の変位量から直ちに算出する
ことができる。図7に第3実施例の被検出体7を示す。 この場合の被検出体7の製法は、まず母材2として幅2
5mm、長さ300mm、厚さ10mmの大きさを持つ
板状の非磁性ステンレス鋼材(例えばSUS304)を
用い、その表面に急速凝固によって非晶質化する合金粉
末17を幅5mm、厚さ2mm、長さ300mmにわた
って配置する。合金粉末17の成分は、Siがx%、B
がy%、残部がFe又はCoとして、それぞれ、1.1
 ≦x≦4.9 、及び 2.1≦y≦3.7 の範囲
からx及びyの値を選ぶ。次に、合金粉末17上に、図
7に示すようにCO2 レーザビーム3を照射しながら
、配置した合金粉末12の長さ方向に走査して、合金粉
末12を母材2の上に溶着させ、肉盛層18を形成する
。この時のレーザ照射条件は以下の通りである。
【0025】レーザビーム  :集光レンズによって直
径2mmの大きさに収束させたレーザビームを、幅4m
mとなるようにビームオシレータによって整形したもの
。 レーザ出力    :2.5Kw レーザ走査速度:200mm/min
【0026】次に、肉盛層18の厚さが0.6mmにな
るまで研削加工を施した後、この被検出体7を前述の図
2に示したのと同様の方法によって、レーザ処理を施し
て、図3(b)に示したような主信号パターン6a及び
補助信号パターン6bを形成する。なお、この場合の信
号パターン6a及び6bは第2実施例の場合と同様であ
って、全長を4分割して4つの区間を形成しており、各
区間において補助パターン6bを構成する点5の集合が
占める表面積比は、左からそれぞれ0,30,60,9
0%にしてある。このようにして従来の4倍の分解能を
得ている。
【0027】図8の線図に示したものは、主信号パター
ン6a及び補助信号パターン6bの形が前述のものとは
異なる他の実施例について、それらによって得られる出
力信号の形を示したものである。図8(a)のものは図
5に示した第1実施例のものに似ているが、補助パター
ン6bの形が違っていて、2段階ではなく無段階の変化
を与えている。図8(b)のものは図6に示した第2実
施例のものと似ているが、主パターン6aの形が左右非
対称になっている点が異なる。
【0028】以上の説明では、信号パターン6a及び6
bがそれぞれ一定の幅を有し、レーザビーム3を照射し
たときに強磁性のフェライト組織に転化した点5の平面
的分布(面積比)、又は転化の深さ(体積比)の変化を
与えることにより、信号パターンを形成しているが、本
発明はそのようなものに限らず、例えば、レーザビーム
の照射によって転化した点5からなる信号パターンを細
長い三角形の帯のような平面形に形成し、その帯自体の
単位面積の透磁率は一定であっても、幅が被検出体7の
位置に応じて異なることにより、検出コイル8または9
が一定の幅で信号を読み取った時に、異なる出力信号が
得られるようにしてもよい。
【0029】また、レーザビーム3の照射によることな
く、信号パターン6a及び6bを構成する幅又は厚さが
長さ方向に変化する帯状の材料を、始から母材2に対し
て透磁率などの電磁気的特性の異なる別の材料によって
製作し、これを母材2に貼りつけることによって被検出
体7を構成することもできる。すなわち、市販のアモル
ファスリボン(METGLAS−2605SC)を、幾
つか繋がった三角形の帯状になるように裁断したものを
主パターン6aとし、また段階的に幅が増える帯状に裁
断したものを補助パターン6bとして、これらを板状の
非磁性のステンレス鋼材からなる母材2の表面に金属接
着剤によって貼付して用いる。このアモルファスリボン
は母材2に比べて軟磁気特性に優れており、母材2の1
000倍以上の比透磁率を有する。
【0030】更に、被検出体7の各部分における透磁率
や導電性等の電磁気的特性の違いから移動部材の位置を
検知するには、前記のような検出コイル8及び9による
システム以外のものも使用することができることは言う
までもない。また、被検出体7の母材2を磁性材によっ
て構成し、それに対して信号パターン6a及び6bを非
磁性のものとしても本発明は実施することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の変位検出方法によれば、移動部
材と一体の被検出体に、母材との面積比或いは体積比の
関係によって、電磁気的特性の異なる信号パターンが少
なくとも2本以上形成され、それらが2個以上の区間に
区分されていて、それらに対応する電磁気センサによっ
て非接触で電磁気的特性の値を読み取るので、信号パタ
ーンが区分されていない場合に比べてきわめて高い分解
能を得ることができる。したがって、移動部材のどの位
置に対しても、正確に絶対位置を検知することができ、
確実に変位と速度を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による変位検出方法を実施する装置の概
略を示す斜視図である。
【図2】本発明を実施する装置の要部である被検出体を
製造するために用いられる加工装置の一例を示す斜視図
である。
【図3】(a)(b)とも本発明の実施に使用される平
板状の被検出体における信号パターンを例示する平面図
である。
【図4】本発明による変位検出方法を実施する装置にお
ける検出回路の概略を示す回路構成図である。
【図5】本発明の第1実施例の変位検出方法において検
出される出力と移動部材の変位との関係を示す線図であ
って、(a)は主パターンから得られるもの、(b)は
補助パターンから得られるものを示す。
【図6】本発明の第2実施例の変位検出方法において検
出される出力と移動部材の変位との関係を示す線図であ
って、(a)は主パターンから得られるもの、(b)は
補助パターンから得られるものを示す。
【図7】本発明の第3実施例において使用する被検出体
の製法を示す斜視図である。
【図8】(a)(b)とも本発明の他の実施例による出
力信号を示す線図である。
【符号の説明】
2…母材(鋼材) 3…レーザビーム 6a…主信号パターン 6b…補助信号パターン 7…被検出体 8,9…検出コイル(電磁気センサ) 10…検出回路 17…合金粉末

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  移動部材と一体化された被検出体上の
    前記移動部材の移動の方向に2本以上の信号パターンを
    有し、それらが前記移動の方向に互いに対応する2個以
    上の区間に区分されていて、前記信号パターンのうちの
    少なくとも1本が、前記各区間内においてその電磁気的
    特性が母材との面積比或いは体積比の関係によって漸次
    連続的に変化していることによって、前記移動部材の位
    置に関する情報をもたらすと共に、前記信号パターンの
    少なくとも他の1本が、全区間を通じてその電磁気的特
    性が母材との面積比或いは体積比の関係によって変化し
    ていることによって、前記移動部材の位置に関する前記
    2個以上の区間の情報のうちのいずれを選択すべきかと
    いう情報をもたらすように設定されており、前記被検出
    体の各信号パターンに対向してそれらの各部分の電磁気
    的特性を読み取ることができる電磁気センサを設置して
    、前記電磁気センサが読み取った各信号パターンの各部
    分の電磁気的特性の値を検出回路に入力し、それによっ
    て前記被検出体、従って前記移動部材の絶対位置をアナ
    ログ的に検出することを特徴とする移動部材の変位検出
    方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010276595A (ja) * 2009-04-28 2010-12-09 Panasonic Electric Works Co Ltd センサ装置並びに入力装置、遊技球発射装置

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