JPH04235987A - 縮合ピリダジノン化合物 - Google Patents

縮合ピリダジノン化合物

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JPH04235987A
JPH04235987A JP3018347A JP1834791A JPH04235987A JP H04235987 A JPH04235987 A JP H04235987A JP 3018347 A JP3018347 A JP 3018347A JP 1834791 A JP1834791 A JP 1834791A JP H04235987 A JPH04235987 A JP H04235987A
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JP
Japan
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compound
formula
ring
tetrahydro
general formula
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Application number
JP3018347A
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English (en)
Inventor
Tatsu Nakao
中尾 達
Hiroshi Tanaka
寛 田中
Yasuto Morimoto
森本 保人
Shuzo Takehara
竹原 修造
Kenji Morita
憲司 森田
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Welfide Corp
Original Assignee
Welfide Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規かつ医薬として有
用な縮合ピリダジノン化合物およびその合成中間体に関
する。
【0002】
【従来の技術】ジアゼパムに代表されるベンゾジアゼピ
ン(BZP)誘導体は、古くから抗不安薬あるいは睡眠
障害の治療薬として用いられている。近年の薬理学的研
究等により、BZP誘導体に特異的な親和性を示す受容
体が中枢神経系に存在することが判明した〔Scien
ce, vol. 198,848(1977) 〕。 以来、多くの研究がなされ、BZP誘導体に加えて、B
ZPとは異なる構造を有し、かつBZP受容体に高い親
和性を示し、選択的に抗不安作用を示す化合物(BZP
受容体アゴニスト)、BZP受容体に高い親和性を示す
が、逆の薬理作用を示す化合物(BZP受容体インバー
ス・アゴニスト)およびBZP受容体に高い親和性を示
すにもかかわらず、それ自身何ら薬理作用を示さずアゴ
ニストまたはインバース・アゴニストの作用に拮抗する
作用を示す化合物(BZP受容体アンタゴニスト)が研
究開発されるようになった〔Advance in D
rug Research, vol. 14,165
(1985) 〕。
【0003】ここで、BZP誘導体は抗不安作用以外に
、鎮静作用、筋弛緩作用、睡眠・アルコール増強作用な
どを併せ持ち、ふらつき、眠気などの副作用が問題とな
ることが多く、これら副作用の少ない選択的抗不安薬の
開発を目指して非BZP系化合物の研究が盛んであるが
、いまだ満足すべきものはない。
【0004】また近年、BZP受容体アゴニストによる
健忘誘発作用が知られるようになり〔Nature, 
vol. 321,864(1986)〕、その作用に
拮抗するアンタゴニストおよび逆の作用を示すインバー
ス・アゴニストの脳機能賦活薬としての可能性を示唆す
る報告がなされている〔Trends in Neur
osciences, vol. 11,13(198
8)〕。
【0005】ところで、特開昭62−252789号公
報には抗不安薬として有用なベンゾチオピラノ〔4,3
−c〕ピリダジン化合物が、特開平1−250383号
公報には選択的な抗不安薬として有用なベンゾチエピノ
〔5,4−c 〕ピリダジン化合物が、また特開平1−
6278号公報には抗不安薬あるいは抗痴呆薬として有
用なチエノシンノリン化合物がそれぞれ開示されている
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、医薬と
して有用な非BZP骨格を有するBZP受容体アゴニス
ト、インバース・アゴニストまたはアンタゴニストの開
発を目的とし、有効な化合物および医薬を提供すべく鋭
意検討を行なった。
【0007】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者らは
新規な縮合ピリダジノン化合物がベンゾジアゼピン誘導
体に高い親和性を示すことから、抗不安薬としての可能
性を有し、さらに抗健忘作用を有することを見出して本
発明を完成させるに至った。
【0008】本発明は、一般式
【化5】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって、水素、
ハロゲン、ニトロ、アミノ、アシルまたはアルキルを、
Arはアリール、ヘテロアリール、または置換基として
ハロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、ヒ
ドロキシ、トリフルオロメチル、アルカノイルアミノを
少なくとも1個有しているアリールもしくはヘテロアリ
ールを、4位と4a 位との間の結合は単結合または二
重結合を示し、nは1または2を、A環は
【化6】
【化7】 ピロール環もしくはそのN−置換体またはフラン環を示
す。)により表わされる縮合ピリダジノン化合物および
その合成中間体である一般式
【化8】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表わされ
るカルボン酸化合物に関する。
【0009】一般式(I)および各一般式における各記
号を定義により説明すると、ハロゲンとは塩素、臭素、
フッ素、ヨウ素を、アシルとはアセチル、プロピオニル
、ブチリル、イソブチリルなどの低級アルカノイル基、
フェニルアセチル、3−フェニルプロピオニル、2−フ
ェニルプロピオニルなどのアラルカノイル基、ベンゾイ
ル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなどのアリールカ
ルボニル基、2−、3−または4−ニコチノイル、2−
または3−テノイル、2−または3−フロイルなどのヘ
テロアリールカルボニル基、または芳香環上にハロゲン
、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、アルキル、ア
ルコキシおよびカルボキシから選ばれる置換基を少なく
とも1個有している置換アリールカルボニル基または置
換ヘテロアリールカルボニル基を、アルキルとはメチル
、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、第3級ブチルなどの炭素数1〜8個のアルキルを、
アルコキシとはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソ
プロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、第3級ブトキシ
などの炭素数1〜8個のアルコキシを、アルカノイルア
ミノとはアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリ
ルアミノ、ピバロイルアミノなどの炭素数2〜8個のア
ルカノイルアミノを、アリールとはフェニル、ナフチル
などを、ヘテロアリールとは2−、3−または4−ピリ
ジル、2−または3−チエニル、3−または4−ピラゾ
リル、1−または2−イミタゾリル、2−、4−または
5−ピリミジニル、3−、4−または5−ピリダジニル
、2−、4−または5−ベンズイミダゾリルなどの5員
環、6員環またはこれらの縮合環であって、1〜3個(
好適には1〜2個)のヘテロ原子(たとえば、窒素、酸
素、硫黄原子)を有するものを示す。
【0010】また、ピロール環のN−置換体とは、N位
にアルキル(前記と同義)、アシル(前記と同義)、ア
リールスルホニル(フェニルスルホニル、ナフチルスル
ホニルなど)、ヘテロアリールスルホニル(ピリジルス
ルホニル、チエニルスルホニル、フリルスルホニルなど
)、または置換基としてハロゲン(前記と同義)、アル
キル(前記と同義)、アルコキシ(前記と同義)、ニト
ロ、アミノ、ヒドロキシ、トリフルオロメチル、アルカ
ノイルアミノ(前記と同義)を少なくとも1個有してい
るアリールスルホニルもしくはヘテロアリールスルホニ
ルを有するピロール環を意味する。
【0011】本発明化合物(I)が不斉炭素を有する場
合には、ラセミ体混合物または光学活性体の形で得るこ
とができ、さらに少なくとも2個の不斉炭素を有する場
合には個々のジアステレオマーまたはそれらの混合物と
して得られる。本発明はこれらの混合物および個々の異
性体をも包含する。また、本発明は立体異性体をも包含
する。
【0012】本発明化合物の合成法は次の通りである。 方法(1) 一般式(I)の化合物は、一般式(II)の化合物と一
般式 ArNHNH2         (III)(式中、
Arは前記と同義である。)により表わされるヒドラジ
ン誘導体またはその酸付加塩とを反応させ、得られる一
般式
【化9】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表わされ
る化合物を閉環反応に付すことによって得ることができ
る。
【0013】反応は適当な溶媒、たとえばメタノール、
エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒中、
5〜20時間反応することにより進行し、一般式(I)
および一般式(IV)の化合物を生ずる。一般式(II
I)のヒドラジン誘導体が酸付加塩の場合、脱酸剤(酢
酸ナトリウム、酢酸カリウム、トリエチルアミンなど)
の存在下に反応させる。一般式(IV)の化合物が得ら
れた場合には、酢酸中1〜10時間加熱還流することに
より、一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0014】方法(2) 一般式(I)において4位と4a位との間の結合が二重
結合である化合物は、その結合部位が単結合である化合
物に、20〜70℃で酢酸中、1〜1.5倍モル量の臭
素を滴下する〔ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミ
ストリー( J.Med. Chem.  第14巻、
262頁(1971年)〕、ナトリウム−m−ニトロベ
ンゼンスルホナート(Bachmann 法、英国特許
第1168291号明細書)と反応させる、または酸性
溶媒中、好ましくは臭化水素−酢酸中、ジメチルスルホ
キシドを用いる方法によって合成することができる。
【0015】方法(3) 一般式(I)においてA環がピロール環である化合物は
N−位がアシル、アリールスルホニル、ヘテロアリール
スルホニルにより置換された化合物を脱アシル化または
脱スルホニル化することによって得ることができる。反
応はメタノール、エタノール、プロパノール、テトラヒ
ドロフランなどの反応を阻害しない溶媒中、アルカリ(
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
水酸化バリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムな
ど)または酸(塩酸、硫酸、硝酸、燐酸など)の存在下
、加水分解するか、あるいはソジウムナフタレンなどの
還元的手法によって行うことができる。
【0016】方法(4) ピロール環のN−位がアルキル、アシル、アリールスル
ホニル、ヘテロアリールスルホニルにより置換された化
合物は、A環が未置換のピロール環である一般式(I)
の化合物と一般式 R3 X            (V)(式中、R3
 はアルキル、アシル、アリールスルホニル、ヘテロア
リールスルホニルを、Xはハロゲン、パラトルエンスル
ホニルオキシ、メタンスルホニルオキシ、トリフルオロ
メタンスルホニルオキシなどの脱離基を示す。)により
表わされる化合物とを反応させることによって得ること
ができる。反応は適当な溶媒、たとえばベンゼン、トル
エン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフ
ラン、メタノール、エタノール、プロパノールなどの反
応を阻害しない溶媒中、適当な脱酸剤(水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウ
ムエトキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなど
)の存在下、−20〜150℃にて進行する。このよう
にして製造される一般式(I)の化合物はカラムクロマ
トグラフィー、再結晶などの常法により単離精製するこ
とができる。
【0017】本化合物における一般式(II)の化合物
は文献未載の新規化合物であり、たとえば一般式
【化1
0】 (式中、各記号は前記と同義である。)により表わされ
る化合物またはその酸付加塩にヨウ化メチルを加え、室
温で2〜5時間保持することにより第4級アンモニウム
化合物とし、これを含水アルコール中、シアン化カリウ
ムまたはシアン化ナトリウムを加えて10〜60℃で1
〜10時間反応させて、一般式
【化11】 (式中、各記号は前記と同義である。)のシアノ体とし
、次いで一般式(VII)の化合物を酢酸および濃塩酸
中に加え、2〜10時間加熱還流することにより製造す
ることができる。
【0018】一般式(II)の代表例は次の通である。 (1)  4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジ
メチル−4−オキソベンゾ〔c〕チオフェン−5−酢酸
、融点134〜136℃ (2)  2−クロロ−4,5,6,7−テトラヒドロ
−7−オキソベンゾ〔b〕チオフェン−6−酢酸、融点
106〜113℃ (3)  4,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル
−4−オキソ−1−トシルインドール−5−酢酸、融点
153〜156℃ (4)  5,6,7,8−テトラヒドロ−1,3−ジ
メチル−4−オキソ−4H−シクロヘプタ〔c〕チオフ
ェン−5−酢酸、融点141〜145℃ (5)  4,5,6,7−テトラヒドロ−4−オキソ
ベンジゾ〔b〕フラン−5−酢酸
【0019】
【作用】本発明の一般式(I)の化合物はBZP受容体
に対して高い親和性を示し、ビククリン、ペンチレンテ
トラゾールなどの化学的痙攣誘発剤に対する拮抗作用を
有する。
【0020】本発明の一般式(I)の化合物を医薬とし
て用いる場合には、治療上有効量の化合物と薬理学上許
容される適宜の賦形剤、担体、稀釈剤などの添加剤と混
合し、錠剤、カプセル剤、顆粒、シロップ剤、注射剤、
坐剤または散剤などの形態で投与できる。投与量は、た
とえば経口投与の場合、通常成人1日当り5〜500m
g程度であり、これを1回または数回に分けて投与する
ことができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。
【0022】実施例1 4,5,6,7−テトラヒドロ−1,3−ジメチル−4
−オキソベンゾ〔c〕チオフェン−5−酢酸5.0g 
のトルエン100ml懸濁液に4−クロロフェニルヒド
ラジン4.5g を加え、反応系より水を除去しながら
9時間加熱還流させる。のち、反応液を減圧濃縮し、残
査を酢酸30mlに溶解後、さらに2時間還流させる。 冷後、反応液を水中に注ぎ、酢酸エチルより、抽出、水
洗し、硫酸マグネシウムにて乾燥する。濃縮後、得られ
た残査をシリカゲルカラムクロマト(SiO2:100
g)に付し、クロロホルムより溶出する画分から得られ
る結晶をメタノールより再結晶を行うと、融点146〜
147.5℃の白色結晶として2−(4−クロロフェニ
ル)−4,4a,5,6−テトラヒドロ−7,9−ジメ
チルチエノ〔3,4−h〕シンノリン−3(2H)−オ
ン4.3g が得られる。
【0023】実施例2 実施例1で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りに4−メチルフェニルヒドラジンを用いて同様の反応
および処理を行うと、融点148〜150℃の白色結晶
として4、4a,5,6−テトラヒドロ−7,9−ジメ
チル−2−(4−メチルフェニル)チエノ〔3,4−h
〕シンノリン−3(2H)−オンが得られる。
【0024】実施例3 実施例1で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りにフェニルヒドラジンを用いて同様の反応および処理
を行うと、融点141〜143.5℃の白色結晶として
4,4a,5,6−テトラヒドロ−7,9−ジメチル−
2−フェニルチエノ〔3,4−h〕シンノリン−3(2
H)−オンが得られる。
【0025】実施例4 実施例1で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りに4−メトキシフェニルヒドラジンを用いて同様の反
応および処理を行うと融点130.5〜131.5℃の
白色結晶として4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−
(4−メトキシフェニル)−7,9−ジメチルチエノ〔
3,4−h〕シンノリン−3(2H)−オンが得られる
【0026】実施例5 2−クロロ−4,5,6,7−テトラヒドロ−7−オキ
ソベンゾ〔b〕チオフェン−6−酢酸5.0gのエタノ
ール100ml懸濁液に4−クロロフェニルヒドラジン
3.5gを加え、20時間加熱還流させる。冷後、析出
する結晶を濾取し、メタノールより再結晶を行うと、融
点143〜144.5℃の淡黄色結晶として8−クロロ
−2−(4−クロロフェニル)−4,4a,5,6−テ
トラヒドロチエノ〔3,2−h〕シンノリン−3(2H
)−オン3.6gが得られる。
【0027】実施例6 実施例5で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りに4−メチルフェニルヒドラジンを用いて同様の反応
および処理を行うと、融点183〜185℃の淡黄色結
晶として8−クロロ−4,4a,5,6−テトラヒドロ
−2−(4−メチルフェニル)チエノ〔3,2−h〕シ
ンノリン−3(2H)−オンが得られる。
【0028】実施例7 実施例5で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りにフェニルヒドラジンを用いて同様の反応および処理
を行うと、融点143〜144℃の淡黄色結晶として8
−クロロ−4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−フェ
ニルチエノ〔3,2−h〕シンノリン−3(2H)−オ
ンが得られる。
【0029】実施例8 4,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル−4−オキ
ソ−1−トシルインドール−5−酢酸2.1gの酢酸2
5ml溶液に4−クロロフェニルヒドラジン1.0gを
加え、7時間加熱還流させる。冷後、析出結晶を濾取し
、クロロホルム−エタノールの混合溶媒より再結晶する
と、融点179〜180℃の白色結晶として2−(4−
クロロフェニル)−4,4a,5,6−テトラヒドロ−
8−メチル−7−トシルピロロ〔2,3−h〕シンノリ
ン−3(2H)−オン1.9gが得られる。
【0030】実施例9 実施例8で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りにフェニルヒドラジンを用いて同様の反応および処理
を行うと、融点211〜213℃の白色結晶として2−
フェニル−4,4a,5,6−テトラヒドロ−8−メチ
ル−7−トシルピロロ〔2,3−h〕シンノリン−3(
2H)−オンが得られる。
【0031】実施例10 実施例8で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代わ
りに4−メトキシフェニルヒドラジンを用いて同様の反
応および処理を行うと、融点200〜201.5℃の白
色結晶として4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(
4−メトキシフェニル)−8−メチル−7−トシルピロ
ロ〔2,3−h〕シンノリン−3(2H)−オンが得ら
れる。
【0032】実施例11 ナフタレン2.5gのテトラヒドロフラン30ml溶液
に金属ナトリウム0.5gを加え、2時間攪拌する。の
ち、−40℃に冷却下、2−フェニル−4,4a,5,
5−テトラヒドロ−8−メチル−7−トシルピロロ〔2
,3−h〕シンノリン−3(2H)−オン3.0gを加
え、徐々に室温まで昇温させる。1時間後、反応液にメ
タノールを加えた後、減圧濃縮し、残査に水を加え、ク
ロロホルムにて抽出する。水洗し、硫酸マグネシウムに
て乾燥後、濃縮して得られた油状物をシリカゲルカラム
クロマト(SiO2:60g) に付し、クロロホルム
にて溶出する画分より得られる結晶をクロロホルム−エ
タノールの混合溶媒より再結晶すると、融点236〜2
38℃の白色結晶として4,4a,5,6−テトラヒド
ロ−8−メチル−2−フェニルピロロ〔2,3−h〕シ
ンノリン−3(2H)−オン0.35gが得られる。
【0033】実施例12 実施例11で用いた2−フェニル−4,4a,5,6−
テトラヒドロ−8−メチル−7−トシルピロロ〔2,3
−h〕シンノリン−3(2H)−オンの代わりに4,4
a,5,6−テトラヒドロ−2−(4−メトキシフェニ
ル)−8−メチル−7−トシルピロロ〔2,3−h〕シ
ンノリン−3(2H)−オンを用いて同様の反応および
処理を行うと、融点250〜251℃の白色結晶として
4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(4−メトキシ
フェニル)−8−メチルピロロ〔2,3−h〕シンノリ
ン−3(2H)−オン0.35gが得られる。
【0034】実施例13 4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(4−メトキシ
フェニル)−8−メチルピロロ〔2,3−h〕シンノリ
ン−3(2H)−オン0.65gのN,N−ジメチルホ
ルムアミド10ml溶液に氷冷下、60%水酸化ナトリ
ウム0.1gを加え、次いでヨウ化メチル0.2mlを
入れ室温下に30分間反応させる。のち、反応液に水を
加え、析出する結晶をクロロホルム−エタノールの混合
溶媒より再結晶すると、融点253〜256℃の白色結
晶として4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(4−
メトキシフェニル)−7,8−ジメチルピロロ〔2,3
−h〕シンノリン−3(2H)−オンが得られる。
【0035】実施例14 4,5,6,7−テトラヒドロ−4−オキソベンゾ〔b
〕フラン−5−酢酸3.0gのブタノール50ml溶液
に4−クロロフェニルヒドラジン2.6gを加え、8時
間加熱還流させる。冷後、反応液を減圧濃縮し、残査を
シリカゲルカラムクロマト(SiO2:50g) に付
し、クロロホルムにて溶出する画分より得られる結晶を
エタノールより再結晶を行うと、融点175〜177℃
の白色結晶として2−(4−クロロフェニル)−4,4
a,5,6−テトラヒドロフラノ〔2,3−h〕シンノ
リン−3(2H)−オン1.8gが得られる。
【0036】実施例15 実施例14で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代
わりに4−メトキシフェニルヒドラジンを用いて同様の
反応および処理を行うと融点201〜203℃の白色結
晶として4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(4−
メトキシフェニル)フラノ〔2,3−h〕シンノリン−
3(2H)−オンが得られる。
【0037】実施例16 実施例14で用いた4−クロロフェニルヒドラジンの代
わりに2−ピリジルヒドラジンを用いて同様の反応およ
び処理を行うと、融点147〜150℃の白色結晶とし
て4,4a,5,6−テトラヒドロ−2−(2−ピリジ
ル)フラノ〔2,3−h〕シンノリン−3(2H)−オ
ンが得られる。
【0038】実施例17 5,6,7,8−テトラヒドロ−1,3−ジメチル−4
−オキソ−4H−シクロヘプタ〔c〕チオフェン−5−
酢酸3.0gのエタノール50ml溶液に4−クロロフ
ェニルヒドラジン2.0gを加え、20時間加熱還流さ
せる。のち、反応液を減圧濃縮し、残査を酢酸30ml
に溶解し、さらに4時間加熱還流させる。冷後、反応液
に水を加え酢酸エチルにて抽出する。水洗し、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥後、減圧濃縮し得られた残査をシリカ
ゲルカラムクロマト(SiO2:100g) に付す。 クロロホルムにて溶出する画分より得られる結晶をメタ
ノールより再結晶を行うと、融点138〜139℃の白
色結晶として2−(4−クロロフェニル)−4a,5,
6,7−テトラヒドロ−8,10−ジメチル−2H−チ
エノ〔3’ ,4’ :6,7〕シクロヘプタ〔1,2
−c〕ピリダジン−3(4H)−オン2.2gが得られ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明化合物の薬理作用を以下の実験方
法により確認した。
【0040】実験例1:ベンゾジアゼピンに対する置換
能 特異的ベンゾジアゼピン受容体結合力試験をライフ・サ
イエンス(Life Scien−ce)第20巻、2
101頁(1977年)に記載の方法に準じて行った。 9〜10週令のウイスターラットの大脳皮質より粗シナ
プトソーム分画を分離し、120mM塩化ナトリウムお
よび5mM塩化カリウムを含む50mMトリス−塩酸緩
衝液(pH7.4)に懸濁して実験に用いた。次にシナ
プトソーム懸濁液に数種類の濃度の試験化合物とトリチ
ウム化ジアゼパム(最終濃度2nM)を加え、0℃で2
0分間インキュベートする。その後、この懸濁液をホワ
ットマン(Whatman)GF/Bのグラスファイバ
ーフィルターで濾過し、上記緩衝液でフィルターを洗っ
た後、フィルター上に残った放射能活性を液体シンチレ
ーションカウンターで測定した。以上の試験方法により
、本発明化合物のベンゾジアゼピンに対する結合力は、
トリチウム化ジアゼパムをその部位から置換する能力に
よって評価されるものであり、Ki値(nM)で表わさ
れる。
【0041】実験例2:抗ビククリン作用ライフ・サイ
エンス(Life Science)第21巻、177
9頁(1977年)の方法に準じて抗ビククリン作用試
験を行った。体重20〜28g の雄性ddYマウスを
1群7〜14匹として使用した。試験化合物を経口投与
して1時間後に、(+)ビククリン0.6mg/kgを
静脈内投与し、5分以内の強直性伸展痙攣(TE)の発
現の有無を調べ、50%の動物にTEを消失させる試験
化合物の投与量を50%有効濃度(ED50値)として
プロビット法により求めた。
【0042】実験例3:筋弛緩作用 1群10匹の雄性マウスに試験化合物を経口投与し、1
時間後に毎分11回の速さで回転する直径2.8cmの
回転棒にのせ、1分以内に落下する動物の匹数を数えた
。 50%の動物を落下させる試験化合物の投与量を50%
有効投与量(ED50 ,  mg/kg)としてプロ
ビット法により求めた。
【0043】実験例4:実験的アムネジア(健忘)に対
する作用 雄性ddYマウスを1群20匹として使用し、ステップ
スルー(Step−through) 式受動的回避反
応を指標にアムネジア(amnesia)負荷マウスの
学習・記憶に対する作用を検討した。アムネジア負荷動
物は、獲得試行直後に電撃痙攣シヨック(ECS)を負
荷することにより作成し、保持試験は獲得試行の24時
間後に行った。試験化合物は獲得試行の30分前に腹腔
内(i.p.) 投与した。
【0044】以上の実験を含む種々の薬理学的研究から
、本発明の一般式(I)の化合物はBZP受容体に高い
親和性を有しており、ビククリン、ペンチレンテトラゾ
ールなどの化学的痙攣誘発剤に対する拮抗作用を示す反
面、筋弛緩作用などの体性機能に対する影響が少ないこ
とが示され、選択的な抗不安薬として有用である。また
、電撃痙攣シヨックにより誘発される健忘を抑制する作
用を有することから、健忘症治療薬、脳機能賦活薬とし
て有用である。さらに、ジアゼパムなどの既存の抗不安
薬の過剰投与あるいは中毒に対する中和剤(解毒剤)と
しても有用である。また、一般式(II)の化合物はそ
の合成中間体として有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって、水素、
    ハロゲン、ニトロ、アミノ、アシルまたはアルキルを、
    Arはアリール、ヘテロアリールまたは置換基としてハ
    ロゲン、アルキル、アルコキシ、ニトロ、アミノ、ヒド
    ロキシ、トリフルオロメチル、アルカノイルアミノを少
    なくとも1個有しているアリールもしくはヘテロアリー
    ルを、4位と4a位との間の結合は単結合または二重結
    合を示し、nは1または2を、A環は 【化2】 【化3】 ピロール環もくしはそのN−置換体、またはフラン環を
    示す。)により表わされる縮合ピリダジノン化合物。
  2. 【請求項2】  一般式 【化4】 (式中、R1 ,R2 ,nおよびA環は請求項1で定
    義した通りである。)により表わされるカルボン酸化合
    物。
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