JPH04234370A - テトラヒドロピリミジン誘導体 - Google Patents

テトラヒドロピリミジン誘導体

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JPH04234370A
JPH04234370A JP3210416A JP21041691A JPH04234370A JP H04234370 A JPH04234370 A JP H04234370A JP 3210416 A JP3210416 A JP 3210416A JP 21041691 A JP21041691 A JP 21041691A JP H04234370 A JPH04234370 A JP H04234370A
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JP
Japan
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group
alkyl
optionally substituted
formula
hydrogen atom
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JP3210416A
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English (en)
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Paul A Carter
ポウル・アンドリユー・カーター
Nicholas J Daniels
ニコラス・ジヨン・ダニエルズ
Steven J Tapp
ステイーヴン・ジエイムズ・タツプ
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
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Publication date
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    • C07D239/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings
    • C07D239/02Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D239/04Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having no double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/48Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with two nitrogen atoms as the only ring hetero atoms
    • A01N43/541,3-Diazines; Hydrogenated 1,3-diazines
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07D239/06Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は或種のテトラヒドロピリ
ミジン誘導体、それらの製造方法、このような化合物を
含有する組成物およびそれらを殺菌剤として使用するこ
とに関し、そして上記誘導体のうちのあるものは新規で
ある。
【0002】
【従来の技術】オランダ特許第7711390号は下記
の式で表される化合物を開示しており、
【化3】 式中、nは0または1であり;R1 およびR2 は互
に同じかまたは異なっていて、水素、C4−12アルキ
ル、C4−12シクロアルキル、C4−12アルコキシ
、C4−12アルキルチオ、随意にハロゲンまたはC1
−4 アルキルによって置換されているフェニルチオ、
C7−11フェニルアルキル、ジ(C2−6 アルキル
)アミノまたはC4−12アルコキシカルボニルを表す
か、あるいはR1 およびR2 は一緒になってトリメ
チレン、テトラメチレンまたはブタジエニレンを表すこ
とができるが、但しR1 およびR2 は両者とも水素
でなく;R3 ,R4 ,R7 およびR8 は互に同
じかまたは異なっていて、水素またはC1−4 アルキ
ルを表し;そしてR5 およびR6 は互に同じかまた
は異なっていて、水素、C1−4 アルキルまたはC2
−5 アルカノイルを表す。これらの化合物のうちのあ
るものは或種の植物病原菌類に対して活性を示すことが
明らかにされている。
【0003】西ドイツ特許(DE)第2941658号
は、上記の式(A)中、nが0または1であり;R1 
が随意にハロゲン化されているC3−12アルキル基、
C3−12アルケニル基、C3−12アルコキシ基、C
3−12アルケニルオキシ基、C3−12アルキルチオ
基、C3−12アルケニルチオ基、C3−12アルコキ
シアルキル基またはC3−12アルキルチオアルキル基
、C3−12モノー、ビーまたはトリシクロアルキル基
、フェニル基がハロゲンまたは随意にハロゲン化されて
いるC1−6 アルキル、C1−6 アルコキシまたは
C1−6 アルキルチオによて随意に置換されているフ
ェニル基、フェノキシ基、フェニルチオ基、C6−10
フェニルアルキル基、C6−10フェニルアルコキシ基
、C6−10フェニルアルケニル基、C6−10フェニ
ルチオアルキル基またはC6−10フェニルアルキルチ
オ基、またはC5−8 フリルアルキル基またはC5−
8 チエニルアルキル基であり;R2 が水素またはハ
ロゲンであるか;あるいはR1 およびR2 が一緒に
なってトリーまたはテトラメチレン基を表し;R3 お
よびR4 が共に水素であり;R5 およびR6 が水
素、C1−4 アルキルまたはC1−4 アルカノイル
であり;R7 が水素またはC1−4 アルキルであり
、そしてR8 が水素である、前記式(A)で表される
化合物を開示している。これらの化合物のうちの或種の
ものは植物生長調整剤としての活性を示すことが明らか
にされており、そのうちの幾種かはオランダ特許第77
11390号にも開示されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】或種のテトラヒドロピリ
ミジン誘導体が或種の植物病原菌類、特に穀物の病害お
よび、殊に、うどんこ病に対して非常に優れた活性を示
すことが、ここに発見された。それ故本発明によれば、
担体および、活性成分として、下記の一般式で表される
化合物あるいはそれの酸付加塩または金属塩錯体を含む
殺菌剤組成物が提供され、
【化4】 式中、nは0,1,2または3であり;Rは随意に置換
されているアルキル基、アリール基またはアラルキル基
を表し;R1 は水素原子または随意に置換されている
アルキル基またはアラルキル基を表し;R2 は随意に
置換されているアリール基を表し;pは0または1であ
り;Xは基−NR3 −または−NR3 −NR3 −
を表し、ここでそれぞれのR3 は独立して水素原子ま
たは随意に置換されているアルキル基、アリール基また
はアラルキル基を表すか、あるいはR1 および(X)
p −A−R2 は一緒になって基−(CR4 R5)
q −N(A−R2)−を表し、ここでqは2または3
であり、そしてR4 およびR5 の各々は水素原子お
よび随意に置換されているアルキル基からなる群から独
立して選ばれ;そしてAは基−(CR6 R7)m −
を表し、ここでmは0,1,2,3または4であり、そ
してR6 およびR7 の各々は水素原子および随意に
置換されているアルキル基からなる群から独立して選ば
れるが;但し
【0005】(i)pが1であり、XがNHであり、m
が0であり、R1がHであり、そしてnが0である場合
には、R2 はナフチル基、4位がシクロヘキシル基、
C4−12アルキル基、C6−12アルコキシ基、C4
−8 アルキルチオ基、(C6−8 アルコキシ)カル
ボニル基、4−メチルフェニルチオ基、4−クロルフェ
ニルチオ基、ベンジル基、フェニルエチル基またはジブ
チルアミノ基によって置換されているフェニル基、3位
がヘキシルチオ基によって置換されているフェニル基ま
たは3位および4位が−(CH2)4 −基によって置
換されているフェニル基でなく;
【0006】(ii)pが1であり、XがNHであり、
mが0であり、R1 がCH3 であり、そしてnが0
である場合には、R2 は4位がシクロヘキシル基また
はC4−6 アルキル基によって置換されているフェニ
ル基でなく;そして (iii) pが1であり、XがNHであり、mが0で
あり、R1 がHであり、nが2であり、そしてRが5
,5−ジメチルである場合には、R2 は4位がシクロ
ヘキシル基によって置換されているフェニル基でない。
【0007】本発明の組成物中の化合物がアルキル置換
基を含有するとき、これは直鎖状または分岐鎖状でよく
、そして12個まで、好ましくは6個まで、そして特に
4個までの炭素原子を含むことができる。アリール基は
いずれの芳香族炭化水素基でもよく、特にフェニル基で
あり得る。アラルキル基はアリール基によって置換され
ているいずれのアルキル基でもよく、特にベンジル基で
あり得る。
【0008】前述の置換基のいずれかが、随意に置換さ
れているものを意味するとき、随意に存在する置換基は
殺虫剤化合物の開発および/またはそれらの構造/活性
、持続性、浸透性またはその他の特性に影響を与えるた
めの、このような化合物の変性において通常用いられる
置換基のうちのいずれか1種または2種以上であってよ
い。このような置換基の具体的な例は、例えば、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、シクロ
アルキル基、アルキル基、ハロアルキル基、アルコキシ
基、ハロアルコキシ基、アミノ基、アルキルアミノ基、
ジアルキルアミノ基、ホルミル基、アルコキシカルボニ
ル基、カルボキシル基、アルカノイル基、アルキルチオ
基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、
カルバモイル基およびアルキルアミド基を包含している
。前述の置換基のいずれかがアルキル置換基を表すか、
または含有しているとき、これは直鎖状または分岐鎖状
でよく、そして12個まで、好ましくは6個まで、そし
て特に4個までの炭素原子を含むことができる。
【0009】pが1であり、XがNHであり、mが0で
あり、R1 がHであり、そしてnが0である場合には
、R2 が3位および/または4位で置換されているフ
ェニル基でないのが好ましい。より好ましくは、pが1
であり、XがNHであり、mが0であり、R1 がHで
あり、そしてnが0である場合には、R2 は置換され
ていないフェニル基である。pが1であり、XがNHで
あり、mが0であり、R1 がCH3 であってnが0
であるか、あるいはR1 がHであり、nが2であって
Rが5,5−ジメチルであるいずれかの場合には、R2
 は4位で置換されているフェニル基でないのが好まし
く、そしてこの場合最も好ましくはR2 は置換されて
いないフェニル基である。
【0010】RがC1 〜C6 アルキル基、フェニル
基またはベンジル基を表して、そしてそれぞれの基がハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、C1 〜C4 アルキル
基、C1 〜C4 ハロアルキル基、C1 〜C4 ア
ルコキシ基、C1 〜C4 ハロアルコキシ基、アミノ
基、C1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ−C1 〜C
4 アルキルアミノ基、ホルミル基、C1 〜C4 ア
ルコキシカルボニル基およびカルボキシル基から選ばれ
る1個または2個以上の置換基によって随意に置換され
ているのが好ましい。より好ましくは、Rはフェニル基
またはベンジル基を表して、それぞれの基はハロゲン原
子およびC1 〜C4 アルキル基、またはC1 〜C
4 アルキル基、特にメチル基から選ばれる1個または
2個以上の置換基によって随意に置換されている。
【0011】R1 が水素原子またはC1 〜C6 ア
ルキル基またはベンジル基を表して、それぞれの基がハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C
1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアルキル
基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4 ハロ
アルコキシ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキルアミ
ノ基、ジ−C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホルミル
基、C1 〜C4 アルコキシカルボニル基およびカル
ボニル基から選ばれる1個または2個以上の置換基によ
って随意に置換されているのが好ましい。より好ましく
は、R1 はC1 〜C4 アルキル基または、特に水
素原子を表す。R2 がハロゲン原子、ヒドロキシル基
、C1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアル
キル基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4 
ハロアルコキシ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキル
アミノ基、ジ−C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホル
ミル基、C1 〜C4 アルコキシカルボニル基および
カルボキシル基から選ばれる1個または2個以上の置換
基によって随意に置換されているフェニル基を表すのが
好ましい。
【0012】より好ましくは、R2 はハロゲン原子、
特に塩素原子またはC1 〜C4 アルキル基、特にブ
チル基によって随意に置換されているフェニル基を表す
。好ましくは、Xは基−NR3 −または−NR3 −
NR3 −を表し、ここでそれぞれのR3 は独立して
水素原子、あるいはハロゲン原子、ヒドロキシル基、C
1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアルキル
基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1〜C4 ハロア
ルコキシ基、アミノ基、C1 〜C4アルキルアミノ基
、ジ−C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホルミル基、
C1 〜C4 アルコキシカルボニル基およびカルボキ
シル基から選ばれる1個または2個以上の置換基によっ
て随意に置換されているC1 〜C6 アルキル基を表
す。より好ましくは、それぞれのR3 は独立して水素
原子またはC1 〜C4 アルキル基、特にメチル基を
表す。R1 および(X)p −A−R2 が一緒にな
って基−(CR4 R5)q −N(A−R2)−を表
し、ここでR2,qおよびAが前に定義された通りであ
るとき、R4 およびR5 の各々が水素原子、および
ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、
C1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアルキ
ル基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4 ハ
ロアルコキシ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキルア
ミノ基、ジ−C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホルミ
ル基、C1 〜C4 アルコキシカルボニル基およびカ
ルボキシル基から選ばれる1個または2個以上の置換基
によって随意に置換されているC1 〜C6 アルキル
基からなる群から独立して選ばれるのが好ましい。より
好ましくは、R4 およびR5 の各々は水素原子を表
す。
【0013】好ましくは、Aは基−(CR6 R7)m
 −を表し、ここでmは0,1,2,3または4であり
、そしてR6 およびR7 の各々は水素原子、および
ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1 〜C4 アルキ
ル基、C1 〜C4 ハロアルキル基、C1 〜C4 
アルコキシ基、C1 〜C4 ハロアルコキシ基、アミ
ノ基、C1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ−C1 〜
C4 アルキルアミノ基、ホルミル基、C1 〜C4 
アルコキシカルボニル基およびカルボキシル基から選ば
れる1個または2個以上の置換基によって随意に置換さ
れているC1 〜C6 アルキル基からなる群から独立
して選ばれる。より好ましくは、R6 およびR7 の
各々は水素原子およびC1 〜C4 アルキル基、特に
メチル基およびエチル基からなる群から独立して選ばれ
る。
【0014】式Iで表される化合物の特に好ましいサブ
グループはnが0,1または2であり;Rがメチル基、
フェニル基、ベンジル基またはブチルベンジル基を表し
;R1 が水素原子を表し;R2 がフェニル基、クロ
ルフェニル基、メチルフェニル基、プロピルフェニル基
またはブチルフェニル基を表し;pが0または1であり
;Xが基−NR3 −または−NR3 −NR3 −を
表し、ここでそれぞれのR3が水素原子を表し;そして
Aが基−(CR6 R7)m −を表し、ここでmは0
,1,2,3または4であり、そしてR6 およびR7
 の各々が水素原子およびメチル基およびエチル基から
なる群から独立して選ばれるサブグループである。式I
で表される化合物のうちの或種のものは新規であり、し
たがって本発明はさらに
【0015】(i)pが1であり、XがNHであり、m
が0であり、R1がHであり、そしてnが0である場合
には、R2 が、4位がC3 アルキル基、フェノキシ
基、クロルフェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチ
ルフェノキシ基、(C4−6 アルキルチオ)メチル基
、フェニルチオメチル基、ベンジルチオ基、2−クロル
アリルチオ基、ベンジルオキシ基、クロルベンジルオキ
シ基、メチルフェニル−エチル基、プロピルフェニル−
エチル基、C2−4 アルコキシフェニル−エチル基、
クロルフェニル−エチル基、フリルエチル基、スチルベ
ニル基またはアダマンチル基によって置換されているフ
ェニル基、あるいは3位が塩素原子により、そして4位
がC3 アルキルチオ基またはフェノキシ基によって置
換されているフェニル基でなく;そして
【0016】(ii)pが1であり、XがNHであり、
mが0であり、R1 がHであり、nが1であり、そし
てRがメチルである場合には、R2 がオクチル基でな
いことを条件として、特許請求の範囲第1項に定義され
たような一般式Iで表される化合物を提供する。
【0017】式Iで表される化合物は種々の幾何異性体
、例えば互変異性体および光学異性体として存在できる
ことも理解しなければならない。したがって本発明は個
々の異性体およびこのような異性体の混合物の両者を包
含している。
【0018】本発明はまた、先の節で定義された式Iの
化合物あるいはそれの酸付加塩または金属塩錯体の製造
方法において、下記の一般式で表される化合物
【化5】 〔式中R8 およびR10はそれぞれ独立して基Rまた
は水素原子またはハロゲン原子を表し、R9 は基Rま
たは水素原子を表し、そしてR,R2 ,p,Xおよび
Aは前に定義された通りである〕を水素添加し;所望な
らば、このようにして得られた式Iの化合物を式R1 
′Lで表される化合物〔ここでR1 ′は随意に置換さ
れているアルキル基またはアラルキル基を表し、そして
Lは離脱基を表す〕と、塩基の存在下で反応させ;また
、所望ならば、このようにして得られた式Iの化合物を
酸または金属塩と反応させて、それの酸付加塩または金
属塩錯体を形成させることを特徴とする前記製造方法を
提供する。
【0019】本発明方法は、好都合には溶剤の存在下で
遂行される。好適な溶剤は極性溶剤、例えば水、アルコ
ール、特にエタノール、およびそれらの混合物、酢酸エ
チルおよびエーテル、例えばテトラヒドロフランを包含
している。水素添加段階は塩酸のような酸触媒の存在下
で遂行することができる。好適な離脱基はハロゲン原子
、特に塩素原子、臭素原子および沃素原子およびメシレ
ート基およびトシレート基を包含している。
【0020】好適な塩基はアルカリ金属炭酸塩、特に炭
酸カリウム、アルカリ金属水酸化物、特に水酸化ナトリ
ウム、および第三アミン、例えばトリエチルアミンのよ
うな有機塩基を包含している。反応は好適には0℃ない
し100℃の温度において遂行され、好ましい反応温度
は15℃ないし70℃である。好都合には、R8 およ
びR10のうちの一方または両方がハロゲン原子を表す
式IIの化合物は、下記の一般式で表される化合物
【化
6】 〔式中R8 ′およびR10′のうちの一方または両方
はヒドロキシル基を表し、そしてその他方は基Rまたは
水素原子を表し、R9 ′は基Rまたは水素原子を表し
、そしてR,R2 ,p,XおよびAは前に定義された
通りである〕を適当なハロゲン化剤、例えばオキシ塩化
燐と反応させることによって製造される。
【0021】pが0である式III の化合物は下記の
一般式で表される化合物またはそれの酸付加塩
【化7】 〔式中、pは0であり、そしてR2 ,XおよびAは前
に定義された通りである〕を、ナトリウムエトキシドの
ような強塩基の存在下に下記の一般式で表される化合物
と反応させることによって、好都合に製造することがで
きる。
【0022】
【化8】 〔式中、R11は基Rまたは−OR13を表し、R12
は基Rまたは水素原子を表し、R13はアルキル基、好
ましくはC1−6 アルキル基を表し、そしてRは前に
定義された通りである〕式IVで表される化合物はディ
ー・ジェイ・ブラウン(D.J.Brown)、ビー・
ジェイ・クロニン(B.J.Cronin)、エス・ビ
ー・ラン(S.−B.Lan)およびジー・ナルド(G
.Nardo)がオーストラリアン  ジャーナル  
オブ  ケミストリー(Aust.J.Chem.),
(1985),38,825で述べた方法によって製造
することができ、そして式Vのうちの或種の化合物はジ
ャーナル  オブ  オーガニック  ケミストリー(
J.Org.Chem.),(1989),54,32
58に記載されているシー・アール・ホルムキスト(C
.R.Holmquist)およびイー・ジェイ・ロス
カンプ(E.J.Roskamp)の方法によって製造
できる。式Vのうちのその他の化合物は公知の化合物で
あるか、または公知方法に類似した方法によって製造す
ることができる。
【0023】別法としてR8 ′およびR9 ′、R9
 ′およびR10′またはR8 ′、R9′およびR1
0′のうちの1つが前に定義された基を独立して表し、
そしてpが1または2である式III の化合物は、下
記の一般式で表される化合物
【化9】 〔式中R8 ″およびR9 ″、R9 ″およびR10
″またはR8 ″、R9 ″およびR10″のうちの1
つは前に定義された基Rを独立して表し、そしてこれら
のうちのその他の基はヒドロキシル基または水素原子を
表し、そしてR14はアルキル基、好ましくはC1 〜
C6 アルキル基、特にメチル基を表す〕を下記の一般
式で表される化合物と反応させることによって、好都合
に製造することができる。
【0024】
【化10】 〔式中、pは1または2でありそしてR2 ,Xおよび
Aは前に定義された通りである〕
【0025】式VIで表される化合物は下記の一般式で
表される化合物
【化11】 〔式中R8 ″およびR9 ″、R9 ″およびR10
″またはR8 ″、R9 ″およびR10″のうちの1
つは前に定義された基Rを独立して表し、そしてその他
の基はヒドロキシル基または水素原子を表す〕を、トリ
エチルアミンのような塩基の存在下に、下記の一般式で
表される化合物と反応させることによって、好都合に製
造できる。
【0026】R14−L1     (IX)〔式中、
R14は前に定義された通りであり、そしてL1 は離
脱基を表す〕好ましくは、この離脱基はハロゲン原子、
特に沃素原子である。式VIIIで表される化合物は前
に定義された式Vの化合物を、エタノール中に溶かした
ナトリウムのような強い塩基の存在下に、チオ尿素と反
応させることによって、好都合に製造できる。pが1で
あり、Xが基−NR3 −を表して、R3 が水素原子
を表し、そしてAが基−(CR6 R7)m ′−を表
して、m′が2,3または4を表す式VII の化合物
は、下記の一般式で表される化合物
【0027】
【化12】 〔式中、R2 ,R6 およびR7 は前に定義された
通りであり、tは0,1または2であり、そしてR15
およびR16は水素原子および随意に置換されているア
ルキル基からなる群からそれぞれ独立して選ばれる〕を
、水素化アルミニウムリチウムのような適当な還元剤と
反応させることによって、好都合に製造することができ
る。式IIで表されるその他の化合物は公知の化合物で
あるか、または公知方法に類似した方法によって製造で
きる。
【0028】tが0である式Xの化合物は欧州特許出願
公開明細書第0,040,000号に開示されているエ
ム・ジェイ・フェリス(M.J.Ferris)の方法
によって製造できる。tが1または2である式Xの化合
物はジャーナル  オブ  オーガニックケミストリー
(J.Org.Chem.),(1975),40,2
138に記載されているジェイ・メルトン(J.Mel
ton)およびジェイ・イー・マックマレー(J.E.
McMurray)の方法によって製造できる。別法と
して、R8 およびR10または、R8 ,R9 およ
びR10が前に定義された基Rをそれぞれ独立して表す
か、あるいはR8 ,R9 およびR10がそれぞれ水
素原子を表し、そしてpが1または2である式IIの化
合物は、下記の一般式で表される化合物
【0029】
【化13】 〔式中、R8 ,R9 およびR10は前に定義された
通りであり、そしてL2 は離脱基を表す〕を、前に定
義された式VII の化合物と反応させることによって
、好都合に製造できる。好ましくは、この離脱基はハロ
ゲン原子またはアルキルスルホニル基−SO2 R14
であり、ここでR14は前に定義された通りである。L
2 がハロゲン原子を表す式XIの化合物はベリヒテ(
Berichte),(1901),34,3956に
記載されているエス・アンゲルシタイン(S.Ange
rstein)の方法またはそれに類似した方法によっ
て製造することができる。
【0030】L2 がアルキルスルホニル基−SO2 
R14を表す式XIの化合物は、下記の一般式で表され
る化合物
【化14】 〔式中、R8 ,R9 ,R10およびR14は前に定
義された通りである〕を過酸化水素またはペルオキシ酸
、例えばm−クロルペルオキシ安息香酸のような適当な
酸化剤と反応させることによって、好都合に製造できる
【0031】式XII で表される化合物は下記の一般
式で表される化合物
【化15】 〔式中、R8 ,R9 およびR10は前に定義された
通りである〕を、トリエチルアミン、炭酸カリウムまた
はアルカリ金属水酸化物のような塩基の存在下に、前に
定義された式IXの化合物と反応させることによって、
好都合に製造できる。式IXおよび式XIIIの化合物
は公知の化合物であるが、または公知方法に類似した方
法によって製造することができる。
【0032】式Iの化合物はまた、下記の式で表される
化合物
【化16】 〔式中、n,RおよびR1 は前に定義された通りであ
る〕を、塩基の存在下に、前に定義された式VII の
化合物と反応させることによって製造できる。この塩基
は炭酸カリウムのような無機塩基または、より好ましく
は、式VII で表される化合物の過剰量であり得る。 好都合には、反応は100℃〜160℃の温度で起こる
。類似の方法は欧州特許出願公開明細書第038976
5号に、より詳しく記載されている。
【0033】式XIV の化合物は下記の式で表される
化合物
【化17】 〔式中、n,RおよびR1 は前に定義された通りであ
る〕を硫酸メチル、臭化メチルまたは、最も好ましくは
沃化メチルのような適当なメチル化剤と反応させること
によって製造できる。好都合には、この反応は炭酸カリ
ウムまたはトリエチルアミンのような塩基の存在下、0
℃〜30℃の温度において遂行することができる。類似
の方法のさらに詳しい説明は欧州特許出願公開明細書第
0389765号に記載されている。
【0034】式XVで表される化合物は、アン(Ann
.),(1957),607,67に記載されているエ
イチ・ベリンガー(H.Beringer)およびエイ
チ・マイヤー(H.Meier)の方法にしたがい、下
記の式で表される化合物
【化18】 〔式中、n,RおよびR1 は前に定義された通りであ
る〕を五硫化燐のような適当なチア化剤(thiati
ng agent)と反応させることによって製造でき
る。好都合には、この反応はキシレンまたは1,4−ジ
オキサンのような高沸点溶剤中、90℃〜150℃の温
度において遂行することができる。
【0035】式XVI の化合物はジャーナル  オブ
  オーガニック  ケミストリー(J.Org.Ch
em.),(1972),37,1829に記載されて
いるアール・オー・フチニス(R.O.Hutchin
is)およびビー・イー・マリアノフ(B.E.Mar
yanoff)の方法によって製造できる。一般式Iの
化合物は殺菌活性を有することが発見された。したがっ
て、本発明は担体および、活性成分として、前に定義さ
れた式Iの化合物あるいはそれの酸付加塩または金属塩
錯体を含む殺菌剤組成物を提供する。前に定義された式
Iの化合物あるいはそれの酸付加塩または金属塩錯体を
少なくとも1種の担体と混ぜ合わせることからなる、こ
のような組成物の製造方法も提供される。このような組
成物は本発明のただ1種の化合物または数種の化合物の
混合物を含有することができる。種々の異性体または異
性体の混合物は異なる活性レベルまたは異なる活性スペ
クトルを有することができ、それで組成物が個々の異性
体または異性体の混合物を含んでいてもよいことも意図
されている。
【0036】本発明の組成物は好ましくは0.5ないし
95重量%の活性成分を含んでいる。本発明組成物中の
担体は、例えば植物、種子または土であり得る、処理し
ようとする場所への適用を容易にするか、あるいは貯蔵
、輸送または取扱を容易にするために活性成分と共に処
方されるあるゆる材料である。担体は固体または液体で
あって、通常は気体であるが、圧縮されると液体を形成
する材料を包含することができ、そして殺菌剤組成物を
処方する場合に通常用いられる担体のいずれも使用でき
る。
【0037】好適な固体の担体は天然および合成の粘土
および珪酸塩、例えば、珪藻土のような天然シリカ;珪
酸マグネシウム、例えばタルク;珪酸アルミニウムマグ
ネシウム、例えばアタパルガイトおよびバーミキュライ
ト;珪酸アルミニウム、例えばカオリナイト、モンモリ
ロナイトおよび雲母;炭酸カルシウム;硫酸カルシウム
;硫酸アンモニウム;水和した合成の珪素酸化物および
合成の珪酸カルシウムまたは珪酸アルミニウム;元素、
例えば炭素および硫黄;天然樹脂および合成樹脂、例え
ばクマロン樹脂、ポリ塩化ビニル、およびスチレンの重
合体および共重合体;固体のポリクロルフェノール;ビ
チューメン;ワックス、例えば蜜ろう、パラフィンワッ
クス、および塩化した鉱物性ワックス;および固体の肥
料、例えば過燐酸塩を包含している。
【0038】好適な液体の担体は水;アルコール、例え
ばイソプロパノールおよびグリコール;ケトン、例えば
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンおよびシクロヘキサノン;エーテル;芳香族または脂
肪族炭化水素、例えばベンゼン、トルエンおよびキシレ
ン;石油留分、例えば、灯油および軽質の鉱油;塩素化
炭化水素、例えば四塩化炭素、ペルクロルエチレンおよ
びトリクロルエタンを包含している。種々の液体の混合
物が屡々適している。殺菌剤組成物は屡々濃厚な形に処
方されて輸送され、そしてこれはその後適用の前に、使
用者によって希釈される。界面活性剤である担体が少量
存在すると、この希釈プロセスが容易になる。したがっ
て本発明の組成物中の少なくとも1種の担体は界面活性
剤である。例えば本組成物は少なくとも1種が界面活性
剤である担体を少なくとも2種含有している。
【0039】界面活性剤は乳化剤、分散剤または湿潤剤
であり得;それは非イオン系またはイオン系であり得る
。好適な界面活性剤の例は、ポリアクリル酸およびリグ
ニンスルホン酸のナトリウム塩またはカルシウム塩;分
子中に少なくとも12個の炭素原子を含む脂肪酸または
脂肪族アミンまたはアミドとエチレンオキシドおよび/
またはプロピレンオキシドとの縮合生成物;グリセロー
ル、ソルビトール、サッカロースまたはペンタエリスリ
トールの脂肪酸エステル;これらのエステルとエチレン
オキシドおよび/またはプロピレンオキシドとの縮合物
;脂肪アルコールまたはアルキルフェノール、例えばp
−パラオクチルフェノールまたはp−オクチルクレゾー
ルとエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシ
ドとの縮合生成物;これらの縮合生成物のサルフエート
またはスルホネート;分子中に少なくとも10個の炭素
原子を含む硫酸エステルまたはスルホン酸エステルのア
ルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩、例えばラウリ
ル硫酸ナトリウム、第二アルキル硫酸ナトリウム、スル
ホン化したひまし油のナトリウム塩、およびドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルアリール
スルホン酸ナトリウム;およびエチレンオキシドの重合
体およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共
重合体を包含している。
【0040】本発明の組成物は、例えば湿潤性粉末、粉
剤、粒剤、溶液、乳化可能な濃厚物、乳剤、懸濁濃厚物
およびエアゾールに処方できる。湿潤性粉末は通常25
.50または75重量%の活性成分を含有し、そして通
常、固体の不活性担体の他に、3〜10重量%の分散剤
および、必要な場合には、0〜10重量%の安定剤およ
び/またはその他の添加剤、例えば浸透剤または展着剤
を含有している。粉剤は通常湿潤性粉末の組成に類似し
た組成を有するが分散剤を含まない粉剤濃厚物の形に処
方され、そして現場でさらに固体の担体で希釈されて、
普通0.5〜10重量%の活性成分を含有する組成物を
生成する。粒剤は通常10ないし100BSメッシュ(
1.676〜0.152mm)の寸法を有するように調
製され、そして凝集法または含浸法によって製造するこ
とができる。一般に粒剤は0.5〜75重量%の活性成
分および0〜10重量%の添加剤、例えば安定剤、界面
活性剤、遅延放出変性剤(slow release 
modifier)および結合剤を含有している。いわ
ゆる“乾燥流動性粉末(dry flowable p
owder)”は比較的濃度の高い活性成分を有する比
較的小さな顆粒からなる。乳化可能な濃厚物は通常、溶
剤および、必要な場合の共溶剤の他に、1〜50w/v
%の活性成分、2〜20w/v%の乳化剤および0〜2
0w/v%のその他の添加剤、例えば安定剤、浸透剤お
よび腐蝕防止剤を含有している。懸濁濃厚物は通常、安
定で、非沈降性の流動性生成物を得るように調合され、
そして通常10〜75重量%の活性成分、0.5〜15
重量%の分散剤、0.1〜10重量%の懸濁剤、例えば
保護コロイドおよびチキソトロープ剤、0〜10重量%
のその他の添加剤、例えば脱泡剤、腐蝕防止剤、安定剤
、浸透剤および展着剤、並びに水または活性成分を実質
的に溶解しない有機液体を含有し;或種の有機の固体ま
たは無機塩が、沈澱防止を助けるため、または水に対す
る凍結防止剤として処方物中に溶解して存在することが
できる。
【0041】水性の分散体および乳剤、例えば本発明の
湿潤性粉末または濃厚物を水で希釈することによって得
られる組成物もまた、本発明の範囲内にある。前記の乳
剤は油中水型でも、あるいは水中油型でもよく、そして
‘マヨネーズ’状の稠度を持つことができる。本発明の
組成物はまた、その他の成分、例えば除草性、殺昆虫性
または殺菌性を有するその他の化合物を含むことができ
る。本発明化合物の保護活性の持続を強化する上で、保
護しようとする植物の環境中に殺菌剤化合物を徐々に放
出させる担体を使用することが特に興味をひく。このよ
うな遅延放出性の処方物は、例えば、ブドウの苗の根の
近くの土に差し込むことができるか、あるいはブドウの
苗の幹にこの処方物を直接適用できるようにする接着剤
成分を含有することができるであろう。
【0042】本発明はなおさらに、前に定義された一般
式Iの化合物あるいはそれの酸付加塩または金属塩錯体
あるいは前に定義された組成物を殺菌剤として使用する
方法、および例えば菌の攻撃を受けているか、または受
けた植物、このような植物の種子、またはこのような植
物が成長しているか、またはこのような植物を生育させ
ようとする媒体であり得る或場所を、このような化合物
または組成物で処理することからなる、その場所におけ
る菌の駆除方法を提供する。本発明は菌の攻撃に対する
作物植物の保護において広い適用性を有する。保護する
ことができる典型的な作物はブドウおよび小麦および大
麦のような穀物作物を包含している。保護作用の持続性
は通常、選択された個々の化合物ばかりでなく、気候の
ような様々な外的要因によっても左右され、そしてこの
気候の影響は普通適当な処方物を使用することによって
軽減される。本発明を以下の実施例によってさらに説明
する。
【0043】
【実施例】実施例1 2−(1−メチル−2−〔4−t−ブチルフェニル〕エ
チル)−アミノ−4,6−シスジメチル−3,4,5,
6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩の製造(n=2;R
=4−メチル、6−メチル;R1 =水素;R2 =4
−t−ブチルフェニル;p=1;X=−NH−;A=C
H(CH3)CH2 −) (i)2−アミノ−1−(4−t−ブチルフェニル)プ
ロパンの製造 1−(4−t−ブチルフェニル)−2−ニトロプロプ−
1−エン(2.19g,10ミリモル)のテトラヒドロ
フラン(50ml)溶液を、20分の時間にわたって、
水素化アルミニウムリチウム(1.14g,30ミリモ
ル)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に加えた。 ついで反応混合物を還流下に20時間加熱し、冷却し、
そして硫酸ナトリウム飽和水溶液で仕上げた。混合物を
ハイフロー(Hiflo)(商標;珪藻土)を通して濾
過し、そして酢酸エチルで十分にパッド洗浄した。真空
蒸発を施し、ついで溶離剤として85:10:5の酢酸
エチル:メタノール:トリエチルアミンを使用するシリ
カゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーによっ
て分離すると、1.42gの2−アミノ−1−(4−t
−ブチルフェニル)プロパンが透明な無色の油の状態で
得られた。低分解能の質量分光分析によると、出発分子
イオン、すなわちM+ の質量/電荷比は191である
ことが明らかにされ、それによって生成物の分子量は1
91であることが確認された。 分析値  計算値:  C:81.6;  H:11.
1;  N:7.3%        測定値:  C
:81.1;  H:11.3;  N:7.2%
【0
044】(ii)2−メチルスルホニル−4,6−ジメ
チル−ピリミジンの製造 アセトン(200ml)に4,6−ジメチル−2−メル
カプトピリミジン(14g,0.1モル)および沃化メ
チル(18.7ml,0.3モル)を溶かした溶液に炭
酸カリウム(27.6g,0.2モル)を懸濁させた懸
濁液を還流下に3時間加熱する。反応混合物を濾過する
前に冷却させ、真空中で蒸発させる。混合物物を0.0
1mmHgの圧力において蒸留すると、12.7gの2
−メチルチオ−4,6−ジメチルピリミジンを白色の固
体の状態で生成する。この固体の一部(4.42g)を
ジクロルメタン(200ml)中に溶解させ、そしてm
−クロルペルオキシ安息香酸(50%,22.8g,6
6.0ミリモル)を少しづつ加えた。生成した混合物を
5日間の間撹拌し、その終期においてそれをまず濾過し
、ついで真空中で蒸発させた。溶離剤としてジエチルエ
ーテルを用いるシリカゲル上のフラッシュカラムクロマ
トグラフィーによって精製すると、81℃の融点を有す
る2−メチルスルホニル−4,6−ジメチルピリミジン
3.35gが白色の固体の形で生成した。
【0045】(iii) 2−(1−メチル−2−〔4
−t−ブチルフェニル〕−エチル)アミノ−4,6−ジ
メチルピリミジンの製造 (i)において得られた2−アミノ−1−(4−t−ブ
チル−フェニル)プロパン(2.57g,13.4ミリ
モル)と(ii)で得られた2−メチルスルホニル−4
,6ジメチルピリミジン(2.5g,13.4ミリモル
)との混合物を撹拌しながら135℃に5時間加熱した
。 反応混合物が冷却した後、それを酢酸エチル(50ml
)に溶かしてから重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(10
ml)で洗浄した。ついで混合物を硫酸ナトリウム上で
乾燥してから真空中で蒸発させた。溶離剤として3:1
のジエチルエーテル:ヘキサンを用いるシリカゲル上の
フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製する
と、1.61gの2−(1−メチル−2−〔4−t−ブ
チルフェニル〕エチル)アミノ−4,6−ジメチルピリ
ミジンが淡黄色の油の形で与えられた。M+ 測定値:
297 分析値  計算値:  C:76.7;  H:9.1
;  N:14.1%        測定値:  C
:77.4;  H:9.4;  N:14.2%
【0
046】(iv)2−(1−メチル−2−〔4−t−ブ
チルフェニル〕−エチル)アミノ−4,6−ジメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロピリミジンの製造(ii
i) で得られた2−(1−メチル−2−〔4−t−ブ
チルフェニル〕エチル)アミノ−4,6−ジメチルピリ
ミジン(1.24g,4.18ミリモル)を0.5Mの
塩化水素エタノール液(100ml)に溶かした溶液を
、木炭上に10%のパラジウムを担持させた触媒(32
0mg)の存在下、約3気圧において、水素の吸収が止
むまで水素添加した。ついで溶液を濾過して触媒を除き
、そして濾液を蒸発させた。ジクロルメタン(20ml
)を加えてから蒸発させると、40〜45℃の融点を有
する1.08gの2−(1−メチル−2−〔4−t−ブ
チルフェニル〕エチル)アミノ−4,6−ジメチル−3
,4,5,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩(0.5
水塩の形)が灰色がかった白色発泡体として与えられた
。M+ (−HCl)測定値:301分析値(0.5水
塩について)         計算値:  C:65.8;  H:
9.2;  N:11.8%        測定値:
  C:65.8;  H:9.6;  N:12.1
【0047】実施例2 2,4−ジ(フェニルメチル)−3,4,5,6−テト
ラヒドロピリミジン塩酸塩の製造 (n=1;R=4−ベンジル、;R1 =水素;R2 
=フェニル;p=0;A=−CH2 −) (i)2,4−ジ(フェニルメチル)−6−ヒドロキシ
ピリミジンの製造 ナトリウム(1.84g,80ミリモル)のエタノール
(200ml)溶液をにフェニルアセトアミジン(ph
enylacetamidine )塩酸塩(16.2
g,95.0ミリモル)および4−フェニルアセト酢酸
エチル(15g,72.9ミリモル)を加えた。混合物
を撹拌しながら還流下に5時間加熱してから冷却させ、
そして真空中で蒸発させた。残渣に水(150ml)を
加えて固体を沈澱させてから、これを濾別し、そして水
およびジエチルエーテルで徹底的に洗浄した。この固体
をクロロホルム/ヘキサン混合物から再結晶させると、
融点158〜160℃の2,4−ジ(フェニルメチル)
−6−ヒドロキシピリミジン6.9gが白色固体の形で
与えられた。M+ 測定値:276 分析値  計算値:  C:78.2;  H:5.8
;  N:10.1%        測定値:  C
:77.8;  H:5.9;  N:10.2%
【0
048】(ii)2,4−ジ(フェニルメチル)−6−
クロルピリミジンの製造 オキシ塩化燐(125ml)と(i)で得られた2,4
−ジ(フェニルメチル)−6−ヒドロキシピリミジン(
6.37g,22.9ミリモル)との混合物を還流下に
5時間加熱した。過剰のオキシ塩化燐を留去させて残渣
を後に残させた。すべての反応が終わるまで、冷却され
た残渣に、砕いた氷を注意しながら加えた。ついで水(
100ml)を加えてから、混合物をクロロホルムで抽
出した(3×50ml)。混ぜ合わせた有機相を重炭酸
ナトリウムの飽和水溶液(10ml)で洗浄し、そして
硫酸ナトリウム上で乾燥した。真空中で蒸発させてから
、溶離剤としてクロロホルムを用いるシリカゲル上のフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーによって2.56g
の2,4−ジ(フェニルメチル)−6−クロルピリミジ
ンが淡黄色の油の形で与えられた。M+ 測定値:29
4/296 分析値  計算値:  C:73.3;  H:5.1
;  N:9.5%        測定値:  C:
72.8;  H:5.0;  N:9.4%
【004
9】(iii) 2,4−ジ(フェニルメチル)−3,
4,5,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩の製造エタ
ノール(50ml)および水(5ml)中に、(ii)
で得られた2,4−ジ(フェニルメチル)−6−クロル
ピリミジン(2.3g,7.81ミリモル)を溶かした
溶液を、水素の吸収が止むまで、木炭上に10%のパラ
ジウムを担持させた触媒の存在下に、約3気圧で水素添
加した。ハイフロー(Hyflo)(商標;珪藻土)を
通して濾過して触媒を除去した後、溶液を真空中で蒸発
させた。エタノール(50ml)を加えて蒸発させ、つ
いでトルエン(50ml)を加えて蒸発させると白色の
発泡体が生成し、これを45℃、20mmHgの圧力に
おいて48時間乾燥させると、50〜57℃の融点を有
する(潮解性)2,4−ジ(フェニルメチル)−3,4
,5,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩2.3gが与
えられた。M+ (−HCl)測定値:264分析値 
 計算値:  C:71.9;  H:7.0;  N
:9.3%        測定値:  C:72.9
;  H:7.0;  N:8.6%
【0050】実施
例3 2−フェニルアミノ−4−フェニルメチル−3,4,5
,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩の製造(n=1;
R=4−ベンジル、;R1 =水素;R2 =フェニル
;p=1;X=−NH−;m=0)(i)4−ヒドロキ
シ−6−フェニルメチル−2−メルカプトピリミジンの
製造 機械的に撹拌しながら、エタノール(700ml)およ
び添加された4−フェニルアセト酢酸エチルにナトリウ
ム(11.5g,0.5モル)を溶解させた。さらにエ
タノール(350ml)およびチオ尿素(22.8g,
0.3モル)を加えてから、反応混合物を還流下に24
時間加熱した。ついで反応混合物を冷却し、水(2l)
中に注ぎそして濃塩酸で酸性化してpHを約5にした。 その結果生じた沈澱を濾別し、水(3×500ml)お
よびジエチルエーテル(2×300ml)で洗浄し、そ
して真空乾燥すると、215〜220℃の融点で分解す
る4−ヒドロキシ−6−フェニルメチル−2−メルカプ
トピリミジン41.5gがベージュ色の固体の形で与え
られた。M+ 測定値:218 分析値  計算値:  C:60.5;  H:4.6
;  N:12.8%        測定値:  C
:61.1;  H:5.2;  N:11.9%
【0
051】(ii)4−ヒドロキシ−6−フェニルメチル
−2−メチルチオピリミジンの製造 (i)で得られた4−ヒドロキシ−6−フェニルメチル
−2−メルカプトピリミジン(40g,0.183モル
)およびヨードメタン(13.7ml,0.22モル)
をジメチルスルホキシド(250ml)に溶かした溶液
を撹拌しながら、これにトリエチルアミン(28.1m
l,0.202モル)を、30分間にわたって、滴下状
に加えた。4時間後に、反応混合物を水(1.5l)お
よび添加された2N塩酸(20ml)の中に注いだ。沈
澱を濾別し、水(2×400ml)およびジエチルエー
テル(2×300ml)で洗浄し、そして最後に真空下
に乾燥させて、融点175〜176℃を有する4−ヒド
ロキシ−6−フェニルメチル−2−メチルチオ−ピリミ
ジン34.8gをベージュ色の固体の形で生成させた。 M+ 測定値:232 分析値  計算値:  C:62.5;  H:5.2
;  N:12.1%        測定値:  C
:61.2;  H:5.2;  N:12.0%
【0
052】(iii) 4−ヒドロキシ−6−フェニルメ
チル−2−フェニルアミノピリミジンの製造(ii)で
得られた4−ヒドロキシ−6−フェニルメチル−2−メ
チルチオピリミジン(10g,43.1ミリモル)とア
ニリン(9.8ml,108ミリモル)との混合物を1
40℃において5時間加熱した。ついで反応混合物を冷
却し、そして1時間還流させる前にエタノール(75m
l)を加えた。冷却後、固体を濾別し、エタノールで洗
浄し(3×50ml)、そして最後に真空下に乾燥して
、195〜197℃の融点を有する4−ヒドロキシ−6
−フェニルメチル−2−フェニルアミノピリミジン10
.7gをベージュ色の固体の形で生成させた。 M+ 測定値:277 分析値  計算値:  C:73.6;  H:5.5
;  N:15.2%        測定値:  C
:73.1;  H:5.5;  N:15.1%
【0
053】(iv) 4−クロル−6−フェニルメチル−
2−フェニルアミノピリミジンの製造 (iii)で得られた4−ヒドロキシ−6−フェニルメ
チル−2−フェニルアミノピリミジン(3.0g,10
.8ミリモル)、オキシ塩化燐(50ml,54.2ミ
リモル)およびN,N−ジメチルアニリン(2.3ml
,18.4ミリモル)の混合物を撹拌しながら一緒に3
時間の間還流させた。過剰のオキシ塩化燐を留去させて
から、冷却した残渣に、砕いた氷を注意しながら加えた
。 ついで水(30ml)を加えてから、反応混合物をクロ
ロホルムで抽出した(3×50ml)。一緒にした有機
抽出物を塩水(20ml)で洗浄し、ついで硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させた。真空中で蒸発させてから3:1の
石油エーテル:ジエチルエーテルを溶離剤として用いる
シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィーに
よって精製すると、0.77gの4−クロル−6−フェ
ニルメチル−2−フェニルアミノピリミジンが淡緑色の
油の形で生成した。M+ 測定値:295/297分析
値  計算値:  C:69.0;  H:4.8; 
 N:14.2%        測定値:  C:6
8.0;  H:4.7;  N:13.5%
【005
4】(v)2−フェニルアミノ−4−フェニルメチル−
3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩の製造 (iv)で得られた4−クロル−6−フェニルメチル−
2−フェニルアミノピリミジン(0.57g,1.93
ミリモル)と、木炭上に10%のパラジウムを担持させ
たもの(100mg)との混合物を水(1ml)および
エタノール(50ml)中に含有させたものを、水素の
吸収が止むまで、3気圧において水素添加(Paar 
hydrogenated)した。ついでハイフロー(
Hyflo)(商標;珪藻土)を通して反応混合物を濾
過し、ついで真空中で蒸発させた。残渣にジクロルメタ
ン(50ml)を加えてから蒸発させると、0.57g
の2−フェニルアミノ−4−フェニルメチル−3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン塩酸塩が白色発泡体の
形で生成した。M+ (−HCl)測定値:265 分析値  計算値:  C:63.8;  H:6.9
;  N:13.1%        測定値:  C
:64.0;  H:7.3;  N:12.7%
【0
055】実施例4ないし31 上記の実施例1ないし3で述べた方法と同様な方法によ
って、下記の第I表に詳しく示されている本発明の化合
物をさらに製造した。この表の中で、各化合物は式Iを
参照することによって同定されている。実施例4ないし
31の化合物に関する低分解能質量分光分析およびC,
H,Nの分析データは下記の第IA表に示されている。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】
【表7】
【0063】
【表8】
【0064】
【表9】
【0065】
【表10】
【0066】実施例8 本発明の化合物の殺菌活性を次の試験によって調べた。 (a)ブドウべと病に対する抗胞子形成物質活性(Pl
asmopara viticola ;PVA)この
試験は葉の吹付を用いる直接抗胞子形成物質試験である
。試験化合物で処理する2日前に、2.5×104 個
の遊走子嚢/mlを含有する水性懸濁液を吹き付けるこ
とによって、ブドウ苗木(cv Cabernet S
auvignon)全体の葉の下側表面に接種する。接
種された苗木を湿度の高い区画室に24時間、ついで温
室雰囲気の温度および湿度に24時間保持する。感染し
た葉に、その下側表面上で、0.04%の“トウィーン
(TWEEN)20”(商標;ポリオキシエチレンソル
ビタンエステル界面活性剤)を含有する1:1の水/ア
セトン中に活性物質を溶かした溶液を吹き付ける。噴霧
ノズルを備えた自動スプレーラインを用いて苗を処理す
る。化合物の濃度は1000ppmであり、そして吹付
容量あ700l/haである。吹付後、苗木を通常の温
室状態に96時間戻し、ついで査定の前に湿度の高い区
画室に24時間移して、胞子の形成を誘導する。査定は
胞子形成によって被われた葉の面積を対照の葉の上のそ
れと比較した百分率に基づいている。
【0067】(b)ブドウべと病に対する直接予防保護
剤活性(Plasmopara viticola ;
PVP)この試験は葉の吹付を用いる直接予防保護剤試
験である。(a)で述べた自動スプレーラインを用いて
ブドウ苗木(cv Cabernet Sauvign
on)全体の葉の下側表面に1000ppmの施用量で
試験化合物を吹き付け、ついで通常の温室状態に24時
間の間保持した後、2.5×104 個の遊走子嚢/m
lを含有する水溶液を吹き付けることによって、葉の下
側表面に接種する。接種された苗を湿度の高い区画室に
24時間、通常の温室条件下に5日間保持し、ついで高
湿度へさらに24時間戻す。査定は胞子形成によって被
われた葉のを面積を対照の葉の上のそれと比較した百分
率に基づいている。
【0068】(c)ブドウ灰色かび病に対する直接予防
保護剤活性(Botrytis cinerea;BC
P)この試験は葉の吹付を用いる直接予防保護剤試験で
ある。可動トラックスプレヤ(moving trac
k sprayer)を用いて1kg/haの施用量で
試験化合物を、分離したブドウの葉(cv Caber
net Sauvignon)の下側表面に吹き付ける
。吹き付けてから24時間後に、105 個の分生胞子
/mlを含有する水性懸濁液の小滴を葉に接種する。さ
らに5日間高い湿度に保持した後、病害によって被われ
た葉の面積の百分率を査定する。
【0069】(d)ソラマメ灰色かび病に対する直接予
防保護剤活性(Botrytis cinerea;B
CB)この試験は葉の吹付を用いる直接予防保護剤試験
である。(a)で述べた自動スプレーラインを用いてソ
ラマメの苗(cv The Sutton)の葉の上側
表面に1000ppmの施用量で試験化合物を吹き付け
る。吹き付けてから24時間後に、105 個の分生胞
子/mlを含有する水性懸濁液を葉に接種する。接種し
てから4日間苗に湿気区画室中、21℃において湿気を
保持させる。接種してから4日後に、病斑によって被わ
れた葉の表面積の百分率に基づいて病害を査定する。
【0070】(e)コムギ斑点病(リーフスポット)に
対する活性(Leptosphaeria nodor
um ;LN)この試験は葉の吹付を用いる直接内科療
法試験(direct therapeutic te
st)である。1×106 個の胞子/mlを含有する
水性懸濁液を吹き付けることによって、単葉段階のコム
ギ苗(cv Norman)の葉に接種する。接種され
た苗を、処理の前に、高湿度の区画室内に24時間保持
する。(a)で述べた自動スプレーラインを用いて、1
000ppmの施用量で試験化合物の溶液を苗に吹き付
ける。乾燥後、苗を22℃および中程度の湿度において
6〜8日間保持してから査定する。査定は対照苗の葉の
上の病斑と比較した1枚の葉当りの病斑の密度に基づい
ている。
【0071】(f)オオムギうどんこ病に対する活性(
Erysiphe graminis f. sp. 
hordei ;EG)この試験は葉の吹付を用いる直
接内科療法試験である。 試験化合物で処理する1日前にうどんこ病原菌の分生胞
子を振りかけることによって、オオムギの苗(cv. 
Golden promise) の苗に接種する。接
種された苗を、処理の前に、温室雰囲気の温度および湿
度に一晩保持する。 (a)で述べた自動スプレーラインを用いて、1000
ppmの施用量で試験化合物を苗に吹き付ける。乾燥後
、苗を20〜25℃および中程度の湿度に7日間まで戻
してから査定する。査定は胞子形成によって被われた葉
の面積を対照苗の葉の上のそれと比較した百分率に基づ
いている。
【0072】(g)コムギ赤さび病に対する活性(Pu
ccinia recondita;PR)この試験は
葉の吹付を用いる直接予防保護剤試験である。コムギの
苗(cv Avalon)を1〜1 1/2葉段階まで
成長させる。ついで(a)で述べた自動スプレーライン
を用いて、1000ppmの施用量で試験化合物を苗に
吹き付ける。試験化合物は界面活性剤(“トウィーン(
TWEEN)20”−商標)を0.04%含有するアセ
トンと水との混合物(50:50v/v)中に溶解また
は懸濁させた形で適用する。処理してから18〜24時
間後に、約105 個の胞子/mlを含有する胞子の水
性懸濁液を表の葉のすべての側から苗に吹き付けること
によって、苗に接種する。接種してから18時間の間、
20〜22℃の温度において苗を高い湿度状態に保つ。 その後、苗を温室雰囲気状態に、すなわち中程度の相対
湿度および20℃の温度に保つ。接種してから10日後
に、胞子の膿疱を形成することによって被われたな苗の
対照苗上のそれと比較した百分率に基づいて病害を査定
する。
【0073】(h)コメいもち病に対する活性(Pyr
icularia oryzae;PO) この試験は葉の吹付を用いる直接内科療法試験である。 試験化合物による処理の20〜24時間前に、105 
個の胞子/mlを含有する水性懸濁液をコメの苗(cv
 Aichiaishi −鉢1個に付き約30本の苗
)の葉に吹き付ける。接種された苗を高い湿度に一晩保
持し、ついで(a)で述べた自動スプレーラインを用い
て、1000ppmの施用量で試験化合物を吹き付ける
前に乾燥させる。処理の後、25〜30℃および高湿度
において苗をコメの区画室内に保持する。処理してから
4〜5日後に査定を実施し、これは対照苗と比較した1
枚の葉当りの壊死病斑の密度に基づいている。
【0074】(i)トマト輪紋病に対する活性(Alt
ernaria solani ;AS) この試験は葉の吹付の形で適用される試験化合物の接触
発症予防活性を測定するものである。第二の真葉が展開
する段階までトマトの苗(cv Outdoor Gi
rl)を成長させる。(a)で述べた自動スプレーライ
ンを用いて苗を処理する。0.04%の界面活性剤(“
トウィーン(TWEEN)20”−商標)を含有するア
セトンと水との混合物(50:50v/v)中に溶かし
た溶液または懸濁させた懸濁液の形で試験化合物を適用
する。処理してから1日後に、104 個の胞子/ml
を含有するA.solaniの分生胞子の懸濁液を葉の
上側表面に吹き付けることによって苗に接種する。接種
後4日間の間に21℃の湿気区画室内で苗を湿らせてお
く。接種してから4日後に、病斑によって被われた葉の
表面積の百分率に基づいて病害を査定する。
【0075】(j)生体外のコムギ角斑病(アイスポッ
ト)に対する活性(Pseudocercospore
lla herpotrichoides ;PHI) この試験はコムギ角斑病をひき起こす菌に対する化合物
の生体外活性を測定するものである。試験化合物をアセ
トンに溶解または懸濁させ、そして溶融させた1/2 
濃度のジャガイモ  デキストロース寒天(molte
n halfstrength Potato Dex
trose Agar)に加えて、化合物100ppm
およびアセトン3.5%の最終濃度を形成させる。 寒天が固化した後、P. herpotrichoid
esの14日齢の培地から取り出した寒天/菌糸の直径
6mmのプラグを寒天プレートに接種する。プレートを
20℃において12日間保温して、接種プラグから伸び
た半径方向の生長を測定する。
【0076】(h)生体外のフザリウムに対する活性(
Fusarium culmorum ;FSI)この
試験は幹腐病および根腐病を引き起こすフザリウム(F
usarium)の種に対する化合物の生体外活性を測
定するものである。試験化合物をアセトンに溶解または
懸濁させ、そして溶融させた1/2 濃度のジャガイモ
デキストロース寒天に加えて、化合物100ppmおよ
びアセトン3.5%の最終濃度を形成させる。寒天が固
化した後、Fusarium種の7日齢培地から取り出
した寒天および菌糸の直径6mmのプラグを寒天プレー
トに接種する。 プレートを20℃において5日間保温して、プラグから
伸びた半径方向の生長を測定する。上記のすべての試験
における病害の抑制の程度を、下記の基準にしたがい、
未処理の対照植物または希釈液を吹き付けた対照植物の
いずれかと比較した等級の形で表す。 0=病害の50%未満の抑制 1=病害の約50〜80%の抑制 2=病害の80%を超える抑制 これらの試験の結果を下記の第II表に示す。
【0077】
【表11】
【0078】
【表12】
【0079】
【表13】
【0080】
【表14】

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  担体および、活性成分として、下記の
    一般式で表される化合物あるいはそれの酸付加塩または
    金属塩錯体を含む殺菌剤組成物、 【化1】 式中、nは0,1,2または3であり;Rは随意に置換
    されているアルキル基、アリール基またはアラルキル基
    を表し;R1 は水素原子または随意に置換されている
    アルキル基またはアラルキル基を表し;R2 は随意に
    置換されているアリール基を表し;pは0または1であ
    り;Xは基−NR3 −または−NR3 −NR3 −
    を表し、ここでそれぞれのR3 は独立して水素原子ま
    たは随意に置換されているアルキル基、アリール基また
    はアラルキル基を表すか、あるいはR1 および(X)
    p −A−R2 は一緒になって基−(CR4 R5)
    q −N(A−R2)−を表し、ここでqは2または3
    であり、そしてR4 およびR5 の各々は水素原子お
    よび随意に置換されているアルキル基からなる群から独
    立して選ばれ;そしてAは基−(CR6 R7)m −
    を表し、ここでmは0,1,2,3または4であり、そ
    してR6 およびR7 の各々は水素原子および随意に
    置換されているアルキル基からなる群から独立して選ば
    れるが;但し (i)pが1であり、XがNHであり、mが0であり、
    R1 がHであり、そしてnが0である場合には、R2
     はナフチル基、4位がシクロヘキシル基、C4−12
    アルキル基、C6−12アルコキシ基、C4−8 アル
    キルチオ基、(C6−8 アルコキシ)カルボニル基、
    4−メチルフェニルチオ基、4−クロルフェニルチオ基
    、ベンジル基、フェニルエチル基またはジブチルアミノ
    基によって置換されているフェニル基、3位がヘキシル
    チオ基によって置換されているフェニル基または3位お
    よび4位が−(CH2)4 −基によって置換されてい
    るフェニル基でなく;(ii)pが1であり、XがNH
    であり、mが0であり、R1 がCH3 であり、そし
    てnが0である場合には、R2 は4位がシクロヘキシ
    ル基またはC4−6 アルキル基によって置換されてい
    るフェニル基でなく;そして(iii) pが1であり
    、XがNHであり、mが0であり、R1 がHであり、
    nが2であり、そしてRが5,5−ジメチルである場合
    には、R2 は4位がシクロヘキシル基によって置換さ
    れているフェニル基でない。
  2. 【請求項2】  RがC1 〜C6 アルキル基、フェ
    ニル基またはベンジル基を表し、そしてそれぞれの基が
    ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1 〜C4 アルキ
    ル基、C1 〜C4 ハロアルキル基、C1 〜C4 
    アルコキシ基、C1 〜C4 ハロアルコキシ基、アミ
    ノ基、C1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ−C1 〜
    C4 アルキルアミノ基、ホルミル基、C1 〜C4 
    アルコキシカルボニル基およびカルボキシル基から選ば
    れる1個または2個以上の置換基によって随意に置換さ
    れている請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】  R1 が水素原子、またはハロゲン原
    子、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1 〜C
    4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアルキル基、C1
     〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4 ハロアルコキ
    シ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ
    −C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホルミル基、C1
     〜C4 アルコキシカルボニル基およびカルボキシル
    基から選ばれる1個または2個以上の置換基によって随
    意に置換されているC1 〜C6 アルキル基を表す請
    求項1または2の組成物。
  4. 【請求項4】  R2 がハロゲン原子、ヒドロキシル
    基、C1 〜C4 アルキル基、C1 〜C4 ハロア
    ルキル基、C1 〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4
     ハロアルコキシ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキ
    ルアミノ基、ジ−C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホ
    ルミル基、C1 〜C4 アルコキシカルボニル基およ
    びカルボキシル基から選ばれる1個または2個以上の置
    換基によって随意に置換されているフェニル基を表す請
    求項1ないし3のいずれか1つの組成物。
  5. 【請求項5】  Xが基−NR3 −または−NR3 
    −NR3 −を表し、ここでそれぞれのR3 が水素原
    子、またはハロゲン原子、ヒドロキシル基、C1 〜C
    4 アルキル基、C1 〜C4 ハロアルキル基、C1
     〜C4 アルコキシ基、C1 〜C4 ハロアルコキ
    シ基、アミノ基、C1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ
    −C1 〜C4 アルキルアミノ基、ホルミル基、C1
     〜C4アルコキシカルボニル基およびカルボキシル基
    から選ばれる1個または2個以上の置換基によって随意
    に置換されているC1 〜C6 アルキル基を独立して
    表す請求項1または4のいずれか1つの組成物。
  6. 【請求項6】  R1 および(X)p −A−R2 
    が一緒になって基−(CR4 R5)q −N(A−R
    2)−を表し、ここでR2 ,qおよびAは請求項1で
    定義された通りであり、そしてR4 およびR5 の各
    々が水素原子、およびハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
    基、ヒドロキシル基、C1 〜C4 アルキル基、C1
     〜C4 ハロアルキル基、C1 〜C4 アルコキシ
    基、C1 〜C4 ハロアルコキシ基、アミノ基、C1
     〜C4 アルキルアミノ基、ジ−C1 〜C4 アル
    キルアミノ基、ホルミル基、C1 〜C4 アルコキシ
    カルボニル基およびカルボキシル基から選ばれる1個ま
    たは2個以上の置換基によって随意に置換されているC
    1 〜C6 アルキル基からなる群から独立して選ばれ
    る請求項1の組成物。
  7. 【請求項7】  Aが基−(CR6 R7)m −を表
    し、ここでmは0,1,2,3または4であり、そして
    R6 およびR7 の各々は水素原子、およびハロゲン
    原子、ヒドロキシル基、C1 〜C4 アルキル基、C
    1 〜C4 ハロアルキル基、C1 〜C4 アルコキ
    シ基、C1 〜C4 ハロアルコキシ基、アミノ基、C
    1 〜C4 アルキルアミノ基、ジ−C1 〜C4 ア
    ルキルアミノ基、ホルミル基、C1 〜C4 アルコキ
    シカルボニル基およびカルボキシル基から選ばれる1個
    または2個以上の置換基によって随意に置換されている
    C1 〜C6 アルキル基からなる群から独立して選ば
    れる請求項1ないし6のいずれか1つの組成物。
  8. 【請求項8】  nが0,1または2であり;Rがメチ
    ル基、フェニル基、ベンジル基またはブチルベンジル基
    を表し;R1 が水素原子を表し;R2 がフェニル基
    、クロルフェニル基、メチルフェニル基、プロピルフェ
    ニル基またはブチルフェニル基を表し;pが0または1
    であり;Xが基−NR3 −または−NR3 −NR3
     −を表し、ここでそれぞれのR3 は水素原子または
    メチル基を表し;そしてAが基−(CR6 R7)m 
    −を表し、ここでmは0,1,2,3または4であり、
    そしてR6 およびR7 の各々は水素原子およびメチ
    ル基およびエチル基からなる群から独立して選ばれる請
    求項1ないし7のいずれか1つの組成物。
  9. 【請求項9】  (i)pが1であり、XがNHであり
    、mが0であり、R1 がHであり、そしてnが0であ
    る場合には、R2 が、4位がC3 アルキル基、フェ
    ノキシ基、クロルフェノキシ基、メチルフェノキシ基、
    ジメチルフェノキシ基、(C4−6 アルキルチオ)メ
    チル基、フェニルチオメチル基、ベンジルチオ基、2−
    クロルアリルチオ基、ベンジルオキシ基、クロルベンジ
    ルオキシ基、メチルフェニル−エチル基、プロピルフェ
    ニル−エチル基、C2−4 アルコキシフェニル−エチ
    ル基、クロルフェニル−エチル基、フリルエチル基、ス
    チルベニル基またはアダマンチル基によって置換されて
    いるフェニル基、または3位が塩素原子により、そして
    4位がC3 アルキルチオ基またはフェノキシ基によっ
    て置換されているフェニル基でなく;そして (ii)pが1であり、XがNHであり、mが0であり
    、R1 がHであり、nが1であり、そしてRがメチル
    である場合には、R2 がオクチル基でないことをさら
    に条件とする、請求項1に定義された一般式Iで表され
    る化合物。
  10. 【請求項10】  請求項9で定義された式Iの化合物
    あるいはそれの酸付加塩または金属塩錯体の製造方法に
    おいて、下記の一般式で表される化合物 【化2】 〔式中R8 およびR10はそれぞれ独立して基Rまた
    は水素原子またはハロゲン原子を表し、R9 は基Rま
    たは水素原子を表し、そしてR,R2 ,p,Xおよび
    Aは請求項9において定義された通りである〕 を水素添加し;所望ならば、このようにして得られた式
    Iの化合物を式R1 ′Lで表される化合物〔ここでR
    1 ′は随意に置換されているアルキル基またはアラル
    キル基を表し、そしてLは離脱基を表す〕と、塩基の存
    在下で反応させ;また、所望ならば、このようにして得
    られた式Iの化合物を酸または金属塩と反応させて、そ
    れの酸付加塩または金属塩錯体を形成させることを特徴
    とする前記製造方法。
  11. 【請求項11】  請求項9で定義された式Iの化合物
    またはそれの酸付加塩もしくは金属塩錯体、あるいは請
    求項1ないし8のいずれか1つに定義された組成物で或
    場所を処理することを特徴とする、その場所で菌を駆除
    する方法。
  12. 【請求項12】  請求項9で定義された式Iの化合物
    またはそれの酸付加塩もしくは金属塩錯体、あるいは請
    求項1ないし8のいずれか1つに定義された組成物を殺
    菌剤として使用する方法。
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