JPH04230986A - 誘導電気炉電源のための位相差制御回路 - Google Patents
誘導電気炉電源のための位相差制御回路Info
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
コイルのパワーを制御するための装置および方法に関す
るものである。本発明では負荷電圧および電流間の位相
ずれを変化させ、負荷の見掛けのインピーダンスを変化
させる。本発明ではさらに一定の状況において負荷に対
するパワーを減ずる手段を備えている。
によってではなく、金属製の加工物それ自身を熱源とし
て使用することによって、ある量の金属を溶融または別
途加熱する方法である。誘導溶融炉は通常は溶融金属を
保持するための容器と、容器をを包囲する誘導コイルと
、誘導コイルに接続された出力回路を有する電源とを備
えている。動作を説明すると、電源が誘導コイルを通ず
る電流を発生し、順次交番変化する磁界が容器内の金属
を通ずるようにさせる。この交番磁界は金属に電流を誘
導し、金属は抵抗加熱によって内部加熱が行われる。
次コイルと、短絡された2次コイルのように振る舞う溶
融装入物とを備えた変成器に等価なものとして描かれる
ことが多い。溶融装入物に開放されるパワーは誘導コイ
ル(1次コイル)の電流の2乗に比例する。すなわち、
溶融浴における電流であり、Rは溶融浴の抵抗である。 なお、溶融装入物内に誘導される電流は1次コイルの電
流にコイル巻数を掛けたものに等しい。すなわち、
2】 が成り立つ。ここで、nはコイル巻数であり、Icoi
lは1次コイルの電流である。したがって、
あり、溶融装入物へ高いパワーを付与するには、誘導コ
イルの多数の巻線数または大電流を必要とする。このこ
とは低効率を招く。誘導コイルは通常は低力率を有する
。
めに、回路にキャパシタを設け、RLC振動回路を作る
ことは普通に行われている。当技術分野でよく知られて
いるように、RLC回路の交番電流の振幅は電流の周波
数を変化させることにより制御可能である。所与のRL
C回路がその周波数で電流振幅が最大値に到達するとこ
ろの共振周波数を有する。効率の観点からみれば、誘導
電気炉をその共振周波数で動作させることは、溶融装入
物へ伝達されるエネルギーを最大にする。しかし、誘導
電気炉をその共振周波数で動作させることは、後に詳述
するように実用的ではない。
である。外部電力が商用電源から与えられそして通常は
主電源からの60Hzの交流の形式である。60Hzの
交流は整流が行われ高電圧の直流が得られる。直流は、
通常はサイリスタ(SCR)を使用して直流電圧を方形
波の形へ「断続」するインバータ10に供給される。 「断続」周波数はサイリスタの点弧周波数によって決定
される。サイリスタの点弧が行われる速度が結果的に得
られる方形波の周波数を制御する。方形波は順次、溶融
装入物および誘導コイルがインダクタL内に配置された
コアとみなされることが可能なRLC回路に供給される
。よく知られているように、交番電圧がRLC回路に供
給されるとき、正弦波形状を持った電流がRLC回路を
流れる。方形波電圧および結果的に得られる正弦波電流
の周波数はサイリスタの点弧周波数により制御される。
な)典型的なインバータ、直流電源12とRLC回路1
4との間に接続された「フルブリッジ」形インバータ1
0を図示している。参照番号14での記号n2 Rは、
コイルの巻数nおよび溶融装入物の抵抗Rを考慮に入れ
たRLC回路の等価抵抗を表す。フルブリッジ形インバ
ータ10は図示の4つのダイオード16およびサイリス
タペア18a、18bおよびサイリスタペア20a、2
0bで動作する4つのサイリスタを備えている。サイリ
スタは、外部制御信号によって点弧される(すなわち導
通性が付与される)ときに回路を完成する切替手段とし
て動作する。フルブリッジ形インバータにおいて、サイ
リスタ18a、18bおよび20a、20bは、方形波
について所望される周波数でペアで交互にターンオンお
よびターンオフされる。第2図の矢印は、サイリスタ1
8a、18bが点弧されサイリスタ20a、20bが開
放状態のままであるとき(すなわち非導通)に、直流電
源12からの電流の方向を図示する。サイリスタ18a
、18bは、矢印によって明らかなように、電源12か
らの直流が左から右の方向へRLC回路を通ずる回路を
完成する。代わりに、もしサイリスタ18a、18bが
非導通状態にありそしてサイリスタ20a、20bが点
弧されれば、電流は右から左の方向へとRLC回路14
を通じて反対方向に流れる。当業者であれば明らかなよ
うに、サイリスタはひとたび点弧されれば、電子電流が
サイリスタのアノード端子からカソード端子へ流れてい
るかぎりこの電子電流を導く。もし電流が方向を変えれ
ば、サイリスタは導通を阻止し、通常30ないし70マ
イクロ秒という短時間の後にターンオフし再び非導通と
なる。この時間は、短絡ないしショートのためのターン
オフ時間ないしTOTと呼ばれている。
サイクル中の第2図の電流の振る舞いをグラフ表示した
一連の曲線を図示している。曲線100を参照すると、
これは時間にわたるインバータに関連した電流を図示し
、曲線110は時間にわたるインバータに関連した電力
を図示し、インバータ10の動作は以下のように要約で
きる。 時点t0: 第1の組のサイリスタが点弧される。正
電流がRLCに与えられ、負荷に正の電力散逸ないし消
費を生ずる。 時点t1 RLCの正弦曲線状の振る舞いでイン
バータ電流はゼロとなり順次負となる(斜線が付された
領域101a)。電流は負であるが電圧は依然として正
であるので、RLCに対する電力は負となる(斜線領域
111a)。これは電力が負荷によって散逸されないこ
とを表す。第1の組のサイリスタを通ずる電流の反転で
これらサイリスタは遮断される。 時点t2 替わりの第2の組のサイリスタが点弧
され、RLCを横切る電圧の向きの逆転が生ずる。電流
および電圧がここに両方とも同極性となり、電力は負荷
で再び散逸されるようになる。 時点t3 インバータ電流は零点交差し、そして
正になる(斜線領域101b)。電流は正でありそして
電圧は負であるので、何らの電力も散逸されない(斜線
領域111b)。 時点t4 第1の組のサイリスタが再び点弧され
る。電流、電圧および電力は全て正でありそして上記サ
イクルが再び開始する。 ここで述べたことは以下で詳述する。
は「振動」し、電圧および電流の振動が生ずる。この振
動の周波数は、インダクタ内の溶融装入物の性質を含む
RLC構成要素の値に依存する。サイリスタペア18a
、18bが点弧されたときRLC回路およびインバータ
を通じて矢印(第2図)の方向に電流が流れる。第3図
の曲線100で示されるように、電流は徐々にその最大
値へと高まり順次ゼロへ落下する。RLC回路の振動の
周期の1/2の期間t0〜t1中、直流電源から溶融装
入物へ通ずる全エネルギーは、
圧および電流である。この半サイクル時間中、電荷がキ
ャパシタに蓄積する。時点t1で、キャパシタ電圧は直
流電圧よりも大きくそれゆえキャパシタは放電し始め、
第2図の矢印で与えられるパスに沿う電流の向きが逆転
する。電流のこの逆転はサイリスタ18a、18bをタ
ーンオフさせる。サイリスタ18a、18bのターンオ
フ時間(TOT)の後、(電流は依然としてダイオード
16を通じて直流電源へ戻ることができるけれども)こ
のサイリスタのペアは非導通状態となる。キャパシタが
放電し始める時点t1 と他の一組のサイリスタ20a
、20bが点弧される時点t2 との間の期間に、キャ
パシタに蓄積された余分のエネルギーは直流電源へ戻さ
れる。 t1 およびt2 間に直流電源へ戻されるエネルギー
は
1aを包囲するt1 およびt2 間の曲線100の負
の部分として、第3図の曲線100で図示されている。
のほかの多くのインバータにおいて、他方のサイリスタ
のペアが一方のサイリスタのペアのターンオフ時間後の
ある時点に点弧される。他方のサイリスタのペア20a
、20bが点弧されたとき、電源12からの直流はRL
C回路を第2図で右から左の方向へ流れそしてキャパシ
タは反対の極性へ充電し始める。第2図の曲線100の
時点t2 およびt3 間で、直流電源に関し電圧およ
び電流は同極性を有するので、負荷へ伝達されるエネル
ギーは正である。すなわち、
するときには、エネルギーは直流電源から(コイルを介
して)金属製の装入物へ伝達される。この状態は曲線1
00でt0 〜t1 間およびt2 〜t3 間である
。期間t1 〜t2 およびt3 〜t4 間ではエネ
ルギーはコイルへ伝達されずに直流電源へ戻される。こ
れら負エネルギーの期間は、曲線100の斜線領域10
1aおよび101bと曲線110の斜線領域111aお
よび111bとして図示されている。(t0 からt4
までの)動作サイクルの周期Tにわたり、インバータ
が発生する電力は次式にしたがって決定できる。
弦波形でありまた電圧が方形波形であると仮定すると、
インバータから誘導電気炉へ伝達される電力は次式で表
される。
インバータ電圧(VDC)であり、Iはインバータ電流
の振幅であり、fはサイリスタ点弧周波数(1/T)で
あり、φ(=2t/T)は電圧および電流間の位相のず
れであり、tはエネルギーが直流電源へ戻される時間期
間である。式8を解く手掛かりは、位相差φとエネルギ
ーが直流電源へ戻されるそれぞれのサイクルの時間期間
tの関係である。第3図から、インバータ電流のいずれ
のサイクル(t0 〜t4 )についても、電力が直流
電源へ戻される等しい持続時間の2つの期間がある。こ
れらの期間は、曲線100および曲線108の零交差点
の比較によってわかるように、インバータ電圧の零交差
点および電流の零交差点間の期間に等しい。式8から、
0°および90°間のφについて、φの増加は電力の減
少を生ずることがわかる。φが増加するに従って、誘導
電気炉へ伝達される電力は減少する。最大の電力移動は
、φが0のときに生ずる。
C回路には危険な状態が存在する。共振はインバータ電
流および電圧間の位相ずれがゼロである電力移動が最大
の状態である。ゼロ位相ずれは実際には一方の組のサイ
リスタが他方の組のサイリスタがターンオフされるのと
まさに同時にターンオンされることを意味する。もしサ
イリスタが、即座に開放する理想的な切替手段として振
る舞うならば何らの問題もないであろう。しかし、ター
ンオフされた後でもサイリスタが依然として導通状態で
ある有限な時間期間のターンオフ時間(TOT)がある
。もし位相ずれがサイリスタのターンオフ時間(TOT
)よりも短ければ、すべてのサイリスタは同じ時間に導
通状態であり直流電源に短絡を招く。電源の短絡を回避
するためには、電圧および電流間の位相ずれはつねにサ
イリスタのターンオフ時間(TOT)よりも長くなけれ
ばならない。これは直流電圧断続の周波数がRLC回路
の共振周波数に接近しないようにすることと等価である
。安全に動作するためには、サイリスタの点弧の周波数
は、安全を取って常にRLC回路の共振周波数よりも小
さくしなければならない。
れる工学上の問題は、誘導電気炉の共振周波数は一定に
とどまらず使用中にかなり変化し得ることである。イン
ダクタのコアとして動作する溶融装入物の物理的性質は
誘導電気炉の共振周波数に対し直接的且つ重大な影響を
有する。これら重大な物理的性質には、加熱動作中の所
与の時点での溶融装入物の温度、所与の時点での炉内の
金属の量および加熱される合金の特定の組成がある。こ
れらの性質はいずれの状況でもそれゆえ誘導電気炉の単
一の使用中でさえも広範に変化する。誘導加熱において
、以前に与えられたバッチが依然として熱せられている
間に炉に冷たい金属を付加することは珍しいことではな
く、かくしてコアの質量、温度および結晶構造をほとん
ど即座に変化させそれによりインダクタの共振周波数を
ほとんど即座に変化させる。
振の際であっても位相ずれが常にターンオフ時間(TO
T)よりも大きいよう、極端に低く維持できよう。この
方法は電源が極端に非効率となるので受け入れることが
できない。入力周波数が共振周波数よりも低いことが非
常に大切であるという理由からそして共振周波数は突然
変化しうるという理由から、高効率を得るために位相ず
れができるだけ最小となるようにしかもなお電源の短絡
を回避するためにターンオフ時間(TOT)よりも決し
て小さくなることがないように、誘導電気炉の新規な物
理的状態に応答してサイリスタの点弧周波数を制御する
制御装置が必要とされている。
度が与えられれば、所与の瞬間での誘導電気炉の共振周
波数を計算し、必要に応じてサイリスタ点弧周波数を変
化させることは理論的には可能である。しかし実際問題
として、これらのパラメータは非常に扱いにくく測定す
ることが困難でありそれゆえ制御装置への入力としては
不適当である。
れている試みが、電圧制御発振器を使用してインバータ
周波数を電気的に変化させることである。電圧制御発振
器は、出力電力を測定しこれを所望のプリセット値と比
較する閉ループ回路が発生する制御電圧に比例した周波
数を持ったパルスを発生する。しかし、この方法は、周
波数制御装置が通常は炉の電磁気的な性質の突然の変化
に適応できないという大きな欠点を有する。もし冷たい
装入物が溶融物に装入されれば、周波数制御装置は、お
そらく周波数を変化させる前に新規な共振周波数に遭遇
し、それゆえインバータは破壊されるであろう。このよ
うな状態を検出する特別の保護回路は厄介でありまた良
好に作動しない。
応答してコイルの電流および電圧間の位相差を変化させ
ることにより誘導コイルに付与される電力を制御する。 本発明はインバータの交流電圧の周波数を直接変化させ
ることはない。その代わりに、本発明では、インダクタ
の電流の零交差をモニターしそして、出力電力のレベル
が維持され且つ電流および電圧間に最小限の位相ずれφ
が少くとも常にあるような仕方でサイリスタが点弧され
るよりも前に時間遅れを調整する。直流電圧の周波数は
本方法の使用の過程で変化し得るけれども、本方法は、
種々の状況下で、RLC負荷回路の共振周波数に単に感
応するにすぎないことを理解することが大切である。
電圧を発生する切替手段を備えたインバータ電源が誘導
炉に与える電力を制御する方法および装置に向けられる
ものである。誘導炉の電流の零交差がモニターされそし
て電流の零交差に続く遅れ時間間隔後に負荷を通ずる電
圧の極性が変えられる。遅れ時間間隔の持続時間は誘導
炉に関係したあらかじめ選択されたパワーレベルおよび
電源内のスイッチ手段のターンオフ時間(TOT)特性
によって決定される。
間間隔は、あらかじめ選択された最大値を越える炉電流
、あらかじめ選択された最大値を越えるRLC回路のキ
ャパシタ電圧およびあらかじめ選択された最大値を越え
るRLC回路の電流の周波数などの他の複数のパラメー
タによってもまた影響を受ける。
無効動作を有する自動制御手段を有する。本装置は負荷
に与えられるパワーをモニターするための手段と、負荷
に与えられる電圧および電流間の位相差を制御すること
により誘導負荷に供給されるパワーを変化させるための
手段を備える。フィードバック手段が、負荷に供給され
るパワーの測定値に応じて電圧および電流間の位相差を
自動的に制御する。フィードバック手段に外部信号を導
入する手段が用意され、外部信号が負荷に供給されるパ
ワーの自動制御手段に取って代わる。
ロック図である。これらの要素は、アナログ回路、ディ
ジタル回路またはマイクロプロセッサなどいずれの形態
でも電気的に具体化可能である。本発明のアナログの実
施例を以下に説明する。第4図は、第3図の波形ととも
に、本発明の制御装置が電源から溶融装入物へ通ずるパ
ワーを制御する一般的な原理を図示している。第3図の
曲線100が方形波電圧に応答するRLC回路負荷の電
流の挙動を図示している。第2図においてと同様、第1
の組のサイリスタがt0 で点弧される。時点t0 お
よびt1 間のように、RLC負荷へのエネルギーの流
れがあるとき、電圧がキャパシタに蓄えられそしてパワ
ーが電源から溶融装入物へ伝達される。RLC回路にお
ける電流の正弦波形状の自然的な挙動に続き、時点t1
で電流は零点と交差しそして参照番号101が付され
た斜線領域から分かるように負になる(すなわち方向を
変える)。負電流は第1の組のサイリスタをターンオフ
させる。このターンオフ期間の間で且つ第2の組のサイ
リスタの点弧前ではエネルギーが溶融装入物へ伝達する
代わりに直流電源の方へ流れる。
。なぜなら、零交差はエネルギーが直流電源へ戻り始め
る位置を指示しているからである。エネルギーは第1の
組のサイリスタがターンオフするまで直流電源の方へ流
れている。ひとたび第1の組のサイリスタがターンオフ
されたならば、第2の組のサイリスタは安全にターンオ
ンできる。第1の組のサイリスタがターンオフされた後
ただちに第2の組のサイリスタをターンオンすることに
より、効率は最大となるとともに回路の短絡が阻止され
る。
20として図示されており、RLC回路の電流のいずれ
の零交差でもストローブパルスを発生する零交差検出器
によりモニターされている。このストローブパルスは第
3図および第4図で波形102として図示されている。 第3図から明らかなように、それぞれのストローブパル
スは曲線100の零交差と同期している。
遅延発生器122へ供給される。遅延発生器122は、
波形104で図示されているように、入ってくるそれぞ
れのストローブパルス102に応答して、ある固定した
持続時間の方形パルス104を発生する。この持続時間
は制御信号124によって変化可能である。
パワーに関係付けられることが好ましいが必ずしもこれ
に限られない差分信号に応答して制御回路126が発生
する。電圧または周波数など特定の仕事にとって意味の
あるいずれのパラメータも制御パラメータとして使用可
能である。制御されるべき意味のあるパラメータとして
パワーを考えた場合、制御回路は、所与の時点でのRL
C回路の実際の測定パワーと操作手段によりプリセット
された値とを比較する手段を備えている。通常は、プリ
セットパワー値は、RLC回路のパワーが安全なレベル
を越えないように選択されている。制御回路126はR
LC回路に関係したパワーおよびプリセット値間の瞬時
差ないし瞬間的な差に関係した差分信号を発生し、この
差分信号は遅延発生器122へ送信される制御信号12
4を生ずるのに使用される。
ーがプリセット値を越えたなら、制御信号は遅延発生器
が波形104の各方形パルスの持続時間を増加させるよ
うにし、RLC回路の電流の零交差および第2の組のサ
イリスタの点弧間の時間の増加を生じさせる。この時間
の増加はエネルギーが直流電源の方へ流れている各サイ
クル中の時間増加を意味し、それゆえ各サイクル中、溶
融装入物へ伝達する全体のパワー量が減ぜられる。
発生器128へ送られる。ゲートパルス発生器128は
、波形104の各方形パルスの立下り縁に応答して適当
なサイリスタペアを点弧する。ゲートパルス発生器12
8はブリッジのサイリスタペアを交互に点弧するので、
第3図で波形106として図示されている点弧パルスは
いずれのパルスも2つのラインのうちの一つに現れるよ
う分配ないし分離されている。たとえば、波形106a
は第2図のブリッジのサイリスタ18a、18bを点弧
しそして波形106bはサイリスタ20a、20bを点
弧する。フルブリッジ形インバータのサイリスタペアの
交互の点弧は曲線108で図示されているような「断続
」されたすなわち方形波電圧を生ずる。
原理を説明するために使用したけれども、本発明の制御
装置は、かかる断続直流電圧の符号変化が外部制御でき
るたとえば半ブリッジ形インバータまたはディジタル素
子などいずれのタイプのインバータをも使用できる。デ
ィジタルインバータまたはマイクロプロセッサにより制
御されるインバータでは、点弧パルス106a、106
bを2列に分離することは必要とされないであろうが、
電流の零交差および電圧の符号変化間の遅延制御という
原理は同じである。
を比較すると、本発明のパワー制御の方法が明らかであ
ろう。曲線100が時間にわたるインバータの電流を表
し、曲線108は時間にわたるインバータの電圧を表し
ているので、曲線110は曲線100および108の単
なる積である時間にわたるパワー(P=VI)を表す。 電流の零交差後で且つ交替のサイリスタペアの点弧前の
t1〜t2 間では、電流および電圧は互いに反対の極
性を有している。t1 後では、斜線領域109aで図
示されているように電圧は正のままであるが電流は負で
ある。負の電流および正の電圧の積は、曲線110の斜
線領域111aとして図示されておりそして電源へ戻さ
れるエネルギーを表す「負の」パワーを生ずる。同様に
、t3 〜t4 間では、曲線108の斜線領域109
bから分かるようにインバータ電圧は負のままであるが
電流は正である。斜線領域111bで図示されているよ
うに、正の電流および負の電圧でパワーは先と同様「負
」である。正であろうと負であろうと電流および電圧が
同じ極性を有する期間中パワーは正であり、エネルギー
が負荷へ伝達されることを表す。
とき、パワーは「負」であり、したがって何らのパワー
も負荷へ伝達されずその代わりにRLC回路に蓄積され
たパワーが電源へ戻される。パワーが負の期間の持続時
間は方形パルス波形104の各位相遅延ストローブの持
続時間と同じである。これらの遅延ストローブ104の
持続時間を変化させることにより、電圧および電流間の
位相差それゆえパワーが直接的に調整される。
ック図であり、種々のパラメータに対する限界がアナロ
グ手段により設定されそして点弧パルスは2つのチャン
ネルに分離される。
よびゲートパルス発生器128は「制御部」とラベル表
示された一つのモジュールないしユニット94として図
示されている。制御モジュール94への入力は(第3図
の波形100)のインバータ電流、(第4図に図示され
ている)制御信号124、始動/停止信号およびターン
オフ時間(TOT)限界信号132であり、以下で説明
する。制御モジュール94からの出力は分離チャンネル
の点弧パルス106a、106bを運ぶ2つのラインで
ある。
の遅延発生器122を制御する制御信号124は、それ
ぞれが回路のパラメータに対応している複数の差分信号
の組み合わせである。これら差分信号は個々のモジュー
ルすなわちパワー制御モジュール134、パワー限界モ
ジュール138、電流限界モジュール138、キャパシ
タ電圧限界モジュール140、誘導電気炉電圧限界モジ
ュール142および周波数限界モジュール144から導
かれる。それぞれのモジュールは回路のパラメータをモ
ニターしそしてこの回路パラメータについてのプリセッ
ト値と比較して差分信号を発生する。それぞれの個別の
差分信号はダイオード150a〜150fのうちの一つ
のダイオードを通過し、共通ライン148を通じて送ら
れる。共通ライン148上の組合せ差分信号は制御信号
124を形成する。それぞれのパラメータのための個々
のモジュールは比較器などの能動回路要素を備えている
ことが好ましい。
て直接パワー測定値を受け入れてもよいし、電圧および
電流の個別の入力を受け入れてもよい。後者の場合、個
別の電圧および電流入力は乗算されパワー信号が得られ
る。パワー制御モジュール134の入力についての融通
性は本発明の制御装置が既存の装置に設置されることを
可能にする。ある種の装置はパワーの直接測定に適当な
ようになされておりまた他のタイプの装置は電圧および
電流について個別のラインを有している。電圧および電
流という個別の入力が使用される場合、個別の差分増幅
器を通ずる信号の両方をろ波して同相雑音を除去するこ
とが好ましい。電流および電圧はアナログ乗算器を用い
て乗算でき順次積分器を用いて積分が行われてパワー信
号を生ずる。パワー信号は順次増幅されそしてオペレー
タ手段により決定される設定パワー信号と比較される。 設定パワー信号は外部ポテンショメータで発生される。 設定パワー信号はオペレータ手段によりろ波され急速な
変化分が減衰せられる。設定パワー信号および実際のパ
ワー信号(直接的に測定されたか電圧および電流を乗算
することにより得られたかによらず)はモジュール13
4内の差分増幅/積分器で比較され、共通ライン148
に結果として誤差信号を発生する。
リセットレベル近傍に維持している間、パワー限界モジ
ュール136は負荷のパワーがあらかじめ選択された量
を越えないようにする。パワー限界モジュール136は
、パワー制御モジュール134と同様の仕方で負荷パワ
ーをモニターしこれと外部ポテンショメータを通じてオ
ペレータ手段により設定されたパワー限界信号とを比較
する。所与の時点での実際のパワーは限界信号よりも低
いか高いかのいずれかであり、低い場合は負の差分信号
が発生し高い場合は正の差分信号が発生する。パワー限
界モジュール136においては負の差分信号は無視され
る。パワー限界モジュール136は、測定されたパワー
がプリセットパワー限界値を越えたときだけ差分信号を
発生する。
て(第3図の波形100である)インバータからの電流
を受け入れる。この入力はろ波され、プリセット電流限
界との比較が行われる平均インバータ電流信号が提供さ
れる。パワー限界信号と同様に、プリセット限界よりも
低い実際の電流値は無視されるので、インバータ電流が
プリセット限界を越えたときだけ、差分信号が発生され
る。
ャパシタ電圧を測定し、この電圧を整流し且つろ波し、
平均電圧信号を決定し、順次平均電圧信号とプリセット
限界とを比較し、もし実際のキャパシタ電圧がプリセッ
ト限界を越えているならば、差分信号を発生する。誘導
電気炉電圧限界モジュール142は、インダクタコイル
に関係した電圧をモニターすること以外は上述と同様の
機能を行う。
制御モジュール94が発生する点弧パルス106aまた
は106bを受け入れる。2つのパルスがそれぞれのチ
ャンネルの一つの直流方形波の各サイクルごとに発生さ
れる。また、一つのチャンネルの複数の点弧パルスはR
LC負荷と同様の周波数を有している。一つのチャンネ
ル出力は電圧周波数限界モジュール144によりモニタ
ーされており、複数の入力パルスはろ波され点弧パルス
の周波数、それゆえインバータの周波数、に比例した直
流電圧を発生する。この直流電圧はプリセット限界と比
較され、そして、他の限界モジュールの場合と同様に、
測定周波数がプリセット限界を越えたときだけ、差分信
号が発生せられる。
たパワーを所望の値に制御するパワー制御モジュール1
34に加えて、パワーおよびパワー以外の他のパラメー
タをモニターし、パワーおよびそれぞれのパラメータが
プリセット限界を越えることがないようにする複数の限
界モジュール136〜144を備えていることが理解さ
れよう。これらのパラメータは特定の状況に応じて個別
に制御される。たとえば、RLC負荷のキャパシタは、
パワーだけの調整によっては考慮できないキャパシタに
特有の一定の最大許容可能電圧限界および周波数限界を
通常有する。したがって、パワーだけが事実上制御され
るけれども、パワー以外の他のパラメータを個別に制限
することも同様に重要である。
せを表す制御信号124に加えて、制御モジュール94
は、入力として、ターンオフ時間(TOT)限界モジュ
ール130が発生するターンオフ時間限界信号132を
も受け入れる。TOTすなわち「ターンオフ時間」限界
信号は、インバータが短絡しないようにするために、イ
ンバータの各サイクル内の負エネルギー流の最小時間に
対応した最小差信号を表す。上述したように、もし第2
のサイリスタペアが第1のサイリスタペアのターンオフ
時間(TOT)前に点弧されれば、インバータは短絡し
それゆえ破壊する。第1のサイリスタペアがオフ状態へ
戻ったときに、第1のサイリスタペアのターンオフ時間
(TOT)後に第2のサイリスタペアが常に点弧するよ
う、ターンオフ時間(TOT)限界モジュール130は
最小差信号を提供する。
バータ電流をも受け入れインバータ電流の零交差点をモ
ニターする。制御モジュール94は、以下に詳述するよ
うに、始動/停止手段162をも具備している。
器122およびゲートパルス発生器128の主要部分を
図示する詳細なブロック図である。この実施例では、零
交差検出器120は、比較器200、ダイオード204
およびエッジ検出回路206を具備している。RLC負
荷の電流を表す波形100は比較器200へ供給される
。比較器200は、入力電流がゼロよりも大きいとき正
の定電圧を出力し、入力電流がゼロよりも小さいときは
、等振幅であるが負の定電圧を出力する。こうして比較
器200の出力は方形波電圧である。この方形波信号の
負の部分はダイオード204により遮断されそれゆえ正
電圧およびゼロ電圧間で変化する方形波がエッジ検出器
206へ供給される。これはシュミットトリガ回路の形
式も可能である。方形波の各縁部は電流の零交差に対応
している。エッジ検出器206は、方形波のいずれの前
縁および後縁でもストローブを生ずる。これらストロー
ブは波形102になりそして遅延検出器122へ送られ
る。
08、ワンショットマルチバイブレータ210、電圧−
電流変換器218および複数のタイミングキャパシタ2
20を具備している。零交差ストローブ波形102は、
信号をワンショットマルチバイブレータ210へ送るフ
リップフロップ208へ入力される。ワンショットマル
チバイブレータ210は、フリップフロップ208へ接
続されており一定の持続時間の遅延期間の間フリップフ
ロップ208への入力を阻止するクランプ線212を具
備している。この阻止動作で誤った零交差信号が不適当
な時点でフリップフロップ208をトリガーすることが
ないことが保証される。
され、反転信号はあらかじめ選択されていた最小ターン
オフ時間信号132と組み合わされ、上述したように、
零交差およびサイリスタの点弧間に最小限の遅延時間が
保証されるよう最小差信号が提供される。最小ターンオ
フ時間信号132は比較器216を通じて送られ良好な
調整が許容される。(最小ターンオフ時間信号132お
よび制御信号124とからなる)組み合わされた制御信
号は電圧−電流変換器218へ入力され、この変換器は
組合せ制御信号の電圧に比例した電流を発生する。この
電流はタイミングキャパシタ220を充電する。タイミ
ングキャパシタ220は、適宜の周波数範囲についてジ
ャンパ223により選択される一連のキャパシタ221
の形式でもよい。変換器218に入力された制御信号の
電圧が高ければ高いほど出力電流は大きく且つタイミン
グキャパシタはより速く充電する。タイミングキャパシ
タ220はライン222を通じてワンショットマルチバ
イブレータ210へ接続されている。フリップフロップ
208からの信号を受け入れると、ワンショットマルチ
バイブレータ210は正電圧を発生し且つライン222
のクランプ解除を行い、タイミングキャパシタ220が
変換器218からの電流で充電されるのが許容される。 正電圧出力はタイミングキャパシタ220の電荷がしき
い値に達したときだけ遮断される。タイミングキャパシ
タの充電速度は変換器218が発生する電流に依存し引
き続き制御信号に比例しているので、ワンショットマル
チバイブレータ210が正電圧を出力する時間の長さは
制御信号に依存している。この正電圧はゲートパルス発
生器124へ送られる遅延パルス104を形成する。
224、ワンショットマルチバイブレータ226および
T形フリップフロップ228を具備している。後縁検出
器224は遅延パルスの後縁を検出する。遅延パルス1
04の後縁はサイリスタペアが点呼されるべき時点を指
示している。後縁検出器224は、標準的なサイリスタ
の点弧パルスを発生するワンショットマルチバイブレー
タ226をトリガするストローブを発生する。これらの
点弧パルスはT形フリップフロップ228により2列に
分けられる。T形フリップフロップ228へ入力された
いずれのストローブパルスもT形フリップフロップ22
8の状態を変更し、引き続きサイリスタペアが交互に点
弧される。こうして、遅延パルス104のいずれの後縁
でも、T形フリップフロップ228の交互出力により点
弧パルス106aまたは106bが出力される。
の始動ないし停止時にインバータに短絡を招く危険性が
ある。本制御装置がRLC回路負荷に関係した周波数に
適合するまでに複数のサイクルが必要である。したがっ
て制御モジュール94は、模擬の零交差ストローブの動
作を遅延発生器122に対して起動する発振器240に
より本制御装置を安全に始動および停止するための手段
162も具備している。始動の際には、パワー制御モジ
ュール134へのパワー基準電圧の入力を抑制しつつ模
擬のストローブが発生される。このようにして、インバ
ータの動作はパワーが実際にインバータを通じてRLC
負荷へ送られる前に模擬が行われる。あらかじめ制御装
置を始動することによって、インバータが特定の溶融装
入物について適当な動作周波数を「発見」している間、
短絡の危険性がない。装置を停止するために、始動/停
止手段162は、低レベルパワーに関係した持続時間の
遅延パルス104を検出することにより、インバータに
向かう低パワーを検出する。低パワーでは、発振器24
0は再びトリガされ人為的な零交差パルスを遅延発生器
122へ発生し、それゆえパワーは発振器240により
発生される低いアイドル周波数へ下降することが許容さ
れ、装置は安全に停止できる。
用される場合によく起こることが溶融物の物理的動揺な
いし振動である。このような振動はアルミニウムなどの
軽金属を一定の温度に維持するときや溶融浴が浅いとき
に生じやすい。すでに知られているように、溶融が行わ
れる金属製装入物が誘導コイルの磁界内に配置されたと
きに、磁界の方向に直角に装入物に力が賦課される。こ
の力は、金属製の装入物が強磁性であるかそうでないか
に関係なく賦課される。金属装入物が溶融状態すなわち
液状であるとき、誘導コイルによる力は液状金属を溶融
容器内で物理的に揺動ないし回転させる。揺動は引き続
き「ピンチ効果」として知られている現象を生じ、溶融
物の頂面に凸状湾曲面を生ずる。湾曲現象は誘導コイル
について、液状金属の質量再分配を生じ、液状金属によ
ってインバータへ与えられている見掛けの負荷インピー
ダンスならびに磁気的性質を変化させる。第7図は、誘
導コイルの巻線304により包囲されたるつぼ302を
備えた標準的な底の浅い誘導炉300を図示している。 前述のような自動制御装置がインバータに関係したパワ
ーを調整するのに使用される場合、結果として生ずる湾
曲面M1は金属によりインバータへ与えられている見掛
けの負荷を変化させるが、これは自動制御装置が見掛け
の負荷変化に応答して誘導コイルへのパワーを増加させ
る態様で行われる。ところが、追加されたパワーは金属
により大きな力を生じ、湾曲面の中高さないし高さがた
とえば第7図で破線で示されている場所M2へと増加す
る。湾曲面の高さがあまりに大きい場合、金属は湾曲面
M2の領域においてそれ自身を支えることがもはや不可
能となり、それゆえ湾曲面は崩壊する。崩壊前のかかる
盛り上り湾曲面の発生は液状金属の動揺を招く。極端な
場合には、このような動揺は、炉からの溶融金属の危険
なはねかえりを生じ、動揺が引起こす炉に対する物理的
損傷を招く可能性がある。
ためには、溶融物の物理的形状の変化で自動制御装置が
より大きなパワーを負荷に賦課する制御ループを中断す
ることが好ましい方法である。単なるパワーの減少は溶
融物を早まって冷却し得、所望される溶融プロセスに悪
影響を与えることがありまた炉に損傷を招くことがある
点で必ずしも望ましくない。動揺は負荷に与えられる単
なる高レベルパワーによって生ずるのではなく、溶融物
の形状変化と自動制御装置との相互作用によって生ずる
ことに注意しなければならない。動揺は、自動制御装置
のフィードバックループの結合解除ないしデカップリン
グによって本発明で回避される。
制御装置を図示する。通常、自動制御回路126は、入
力として、所与の時点で誘導負荷に供給された実際の被
測定パワーを受け入れそして上述と同様に被測定パワー
レベルとプリセットパワーレベルを比較しならびに電圧
、電流および温度などの他のパラメータについてもプリ
セットされた最大値と比較する。自動制御回路126は
、これら種々のパラメータに関係した制御信号に基づき
賦課されるパワーをライン124を通じ電圧を遅延発生
器122へ送ることにより調整する。上述したように、
ライン124の電圧の大きさは遅延発生器122により
発生される遅延ストローブの持続時間に影響を与える。 第8図の本発明の実施例では、自動制御回路126は、
ライン124を手動制御回路310と共用している。手
動制御回路310は、入力として、炉に潜在的に危険性
のある動揺を発見したときにオペレータにより手動調整
されるポテンショメータ322からの電圧を受け入れる
。手動制御回路310の出力はダイオード324を介し
てライン124に節314にて結合される時間変化しな
い信号である。こうして、手動制御回路310からの電
圧は自動制御回路126からの標準制御電圧と置換でき
、それゆえ手動制御回路310は自動制御回路126が
遅延発生器122に影響を与えている間に自動制御回路
126を無効にすることができる。
路の種々の部位について一例としての電圧値を図示した
好ましい回路の模式図である。回路126´は、パワー
パラメータの直接測定に基づき自動的に遅延発生器12
2に影響を与えている第8図の制御回路の一部を図示し
ている。
制御信号についての標準の値がほぼ小さな負の直流電圧
であると仮定する。ライン124の電圧信号の標準的な
値が−8Vとして与えられている。この実施例において
、制御装置の負電圧は(第9図には図示していない回路
要素を用いて)反転され、それゆえ結果的に生ずる正電
圧が(たとえば第6図で参照番号221の)充電キャパ
シタを充電するのに使用される。この構成では、ライン
124での(絶対値が)増大する負電圧が反転され充電
キャパシタに印加される増大する正電圧を発生する。 充電キャパシタでの正電圧の増大は充電キャパシタ22
1を迅速に充電せしめる。充電キャパシタを迅速に充電
すればするほど、遅延発生器122により発生される遅
延時間はより短くなる。負荷に供給される電圧および電
流間の時間遅延が短くなるに応じて、より多くのパワー
が負荷へ供給される。制御信号の電圧がより深く負極性
になるにしたがって大量のパワーが負荷へ供給され、ま
た、制御信号の電圧がより浅く負極性になるにしたがっ
て、少量のパワーが負荷へ供給される。手動制御回路3
10の賦活は以下で説明するように負荷へ供給されるパ
ワーの減少を生じ得るけれども、負荷に向かうパワーの
減少それ自体が手動制御回路310の作用ではないこと
が強調されねばならない。そうではなくて、手動制御回
路の310の主たる目的は自動制御回路126のフィー
ドバックループを無効化しそして結合解除を行うことに
ある。
衰回路313およびフォロワ320を具備している。増
幅器312は、グランドへ接続された負入力とポテンシ
ョメータ322へ接続された正入力とを有する反転加算
器として構成された演算増幅器が好ましい。増幅器31
2に関係した抵抗は通常ポテンショメータ322からの
入力電圧についてたとえば2などの適当な利得を増幅器
312に与えるよう選択される。増幅器312からの出
力は電圧信号の非常に迅速な増加を阻止する減衰回路3
13を通じて順次送られる。減衰回路313は図示の能
動ローパスフィルタの形式が好ましい。増幅器312か
らの増幅電圧信号は減衰回路313からフォロワ320
に送られそして順次ダイオード324を通じて節314
へ送られる。
6´は、入力として、負荷へ供給された実際の測定パワ
ーに関係した負電圧を受け入れ、そして充電キャパシタ
へ電圧信号を送る。繰り返すことになるけれども、制御
回路126´からの電圧信号がより負極性になればなる
ほど充電キャパシタは迅速に充電する。これは負荷に供
給される電圧および電流間の遅延時間をより短くしそれ
ゆえ負荷に供給されるパワーを増大させる。本実施例に
おいて、負荷に供給される所望されるパワーについて典
型的な電圧信号は−8Vとして与えられている。制御回
路126´は標準的には増幅器316と高抵抗330と
を具備している。増幅器316の目的は所望の速度で充
電キャパシタを充電するのに適当なよう電圧信号の利得
を調整しまた高抵抗330は節314の電圧が増幅器3
16の出力電圧と異なることを可能にする。手動制御回
路310近傍のダイオード324および制御回路126
´の高抵抗330は、制御回路126´および手動制御
回路310による複数の電圧出力のうち(絶対値が)最
小の負電圧が節314にあるように、制御回路310お
よび126´を互いに隔離ないしアイソレートする。
遅延発生器122の充電キャパシタに関係した演算増幅
器214により生成される高インピーダンスがあること
が好ましい(第6図参照)。この高インピーダンスは、
制御回路126´に関係した高抵抗の抵抗器330およ
び手動制御回路310に関係したダイオード324と組
み合わされて、遅延発生器122が制御回路126´お
よび手動制御回路310の複数の電圧信号のうち(絶対
値が)最小の負電圧にのみ応答することを意味する。こ
うして、手動制御回路310からの電圧が制御回路12
6´からの電圧よりも(絶対値が)小さい負の極性であ
る場合、ダイオード324は順方向にバイアスされ、(
ダイオード324を横切る電圧降下を加えた)手動制御
回路310からのより(絶対値が)小さい負の電圧が遅
延発生器122への入力として節314に現れる。これ
とは反対の状況において、制御回路126´からの電圧
出力信号が手動制御回路310からの出力よりも(絶対
値が)小さい場合、ダイオード324は逆方向にバイア
スされ、もはや導通性がなく、節314の電圧は制御回
路126´からの出力である。節314が非常に高いイ
ンピーダンスを有する演算増幅器214の入力側へ接続
されているので(第6図参照)、非常に小さな電圧降下
が抵抗330に生ずる。
一例を与えている。制御回路126´を通ずる典型的な
電圧信号は−8Vであるが、この電圧は所望されるパワ
ーに応じて変化する。制御回路126´からの電圧信号
が、オペレータが溶融物の動揺を発見したときなど、置
換されるべき状況において、オペレータはポテンショメ
ータ322を調整し、(絶対値が)小さい負の電圧が制
御回路310に印加されるようにする。増幅器312は
その正入力に与えられたポテンショメータ電圧を増幅す
る。増幅器312について典型的な利得が2である。増
幅器312の出力は減衰回路313にそしてフォロワ3
20へ与えられ、増幅器320の出力に−5Vという出
力電圧(ポテンショメータ322からの−2.5Vに増
幅器312の利得2を乗算したもの)を与える。ダイオ
ード324を横切って約0.6Vの電圧降下もまたあり
、そのため節314の電圧は約−5.6Vである。ダイ
オード324のアノードの電圧(すなわち、制御回路3
10の出力電圧)はダイオード324のカソードの電圧
(すなわち、制御回路126´の出力電圧)よりも(絶
対値が)小さい負の電圧であるので、ダイオード324
は順方向にバイアスされそして手動制御回路310の(
絶対値が)小さい負の出力電圧が節314を通じて遅延
発生器122へ印加され、制御回路126´の出力を無
効化する。
れると、遅延発生器122に印加される電圧信号は一定
の電圧でありしたがって一定のパワーが負荷へ供給され
、溶融物のいずれの動揺をも除去する。本発明は、その
技術思想またはその特徴から逸脱することなく他の形式
でも具体化可能である。したがって、上述の発明の詳細
な説明ではなく請求の範囲を本発明の技術思想を開示す
るものとして参照されたい。
成を図示した簡単な模式図である。
フルブリッジ形インバータの模式図である。
図示する波形図である。
である。
である。
ブロック図である。
。
本要素を図示する簡単なブロック図である。
施例を図示する模式回路図である。
0b サイリスタ94
制御モジュール102
零交差ストローブ波形104
遅延ストローブ106
a、106b 点弧パルス106a、106b
点弧パルス120
零交差検出器122
遅延発生器124
制御信号126 制
御回路128 ゲート
パルス発生器132
最小ターンオフ時間信号134
パワー制御モジュール138
パワー限界モジュール140
キャパシタ電圧限界モジュ
ール142 誘導電気
炉電圧限界モジュール144
周波数限界モジュール208
フリップフロップ210
ワンショットマルチバイブレータ
Claims (13)
- 【請求項1】極性が交互変化する電圧を負荷に発生する
ために切替手段を備えたインバータ電源により誘導電気
炉へ供給されるパワーを制御するための装置において、
(a)負荷電流をモニターし且つ負荷電流の零交差を表
す信号を発生するための手段と、 (b)当該零交差信号に応答して前記電源切替手段の動
作を制御するための手段とを具備した誘導炉へ供給され
るパワーの制御装置。 - 【請求項2】電源切替手段の動作を制御するための手段
は、零交差信号に続く所定の持続時間の遅延間隔後に電
圧の極性を変化させるための手段を具備している請求項
1のパワー制御装置。 - 【請求項3】零交差信号および電圧の極性変化間の遅延
間隔の持続時間は、負荷に関係したあらかじめ選択され
たパワーレベルおよび切替手段のターンオフ時間特性に
関係付けられる請求項2のパワー制御装置。 - 【請求項4】あらかじめ選択された最大値を越える誘導
炉への供給電流に応答して、遅延間隔の持続時間を変化
させるための手段を具備した請求項3のパワー制御装置
。 - 【請求項5】あらかじめ選択された最大値を越える誘導
炉の電圧に応答して、遅延間隔を変化させるための手段
を具備した請求項3のパワー制御装置。 - 【請求項6】あらかじめ選択された最大値を越える誘導
炉の交番電流の周波数に応答して、遅延間隔を変化させ
るための手段を具備した請求項3のパワー制御装置。 - 【請求項7】極性が交互変化する電圧を負荷に発生する
ために切替手段を備えたインバータ電源により誘導電気
炉へ供給されるパワーを制御するための方法であって、
当該パワー制御方法は、負荷電流をモニターしそして負
荷電流の零交差を表す信号を発生し、当該零交差信号に
続く所定の持続時間の遅延間隔後に、負荷電圧の極性を
変化させることから成り、前記遅延間隔の持続時間は誘
導電気炉に関係したあらかじめ選択されたパワーレベル
および電源の切替手段のターンオフ時間に関係付けられ
ることを特徴とする誘導電気炉へ供給されるパワーの制
御方法。 - 【請求項8】誘導性負荷に供給されるパワーの制御装置
において、時間にわたり当該負荷に供給されるパワーを
モニターするための手段と、負荷へ供給される電流およ
び電圧間の位相差を制御することにより当該負荷へ供給
されるパワーを変化させるための手段と、負荷へ供給さ
れたパワーの測定値に応答して、負荷へ供給される電流
および電圧間の位相差を自動的に制御するためのフィー
ドバック手段と、負荷へ供給される電圧および電流間の
位相差の自動制御を無効化するためにフィードバック手
段に外部信号を導入するための手段とを具備したパワー
制御装置。 - 【請求項9】前記フィードバック手段は所与の時点で負
荷へ供給されたパワーを表す電圧信号を発生するための
手段を具備しており、負荷へ供給されるパワーを変化さ
せるための手段は当該電圧信号に応答する手段を具備し
ており、そして外部信号をフィードバック手段に導入す
るための手段は、負荷へ供給される時間変化しないパワ
ーに対応した時間変化しない電圧信号を発生するための
手段を具備している請求項8のパワー制御装置。 - 【請求項10】誘導性の負荷に供給されるパワーを制御
するための自動制御装置において、負荷へ供給されたパ
ワーの測定値に応答して、負荷へ供給される電流および
電圧間の位相差を自動的に制御するためのフィードバッ
ク手段と、負荷へ供給される電圧および電流間の位相差
の自動制御を無効化するために前記フィードバック手段
に外部信号を導入するための手段を備える負荷のパワー
の制御系とを具備した自動制御装置。 - 【請求項11】前記フィードバック手段は所与の時点で
の測定されたパワーに関係した電圧信号を発生するため
の手段を具備しており、外部信号をフィードバック手段
に導入するための手段は、負荷へ供給される時間変化し
ないパワーに対応した時間変化しない電圧信号を発生す
るための手段を具備している請求項10の自動制御装置
。 - 【請求項12】誘導性の負荷に供給されるパワーの制御
装置において、時間にわたり負荷へ供給されるパワーを
モニターするための手段と、所与の時点で負荷へ供給さ
れたパワーを表す電圧信号を発生するための手段と、所
与の時点で負荷へ供給されたパワーを表す電圧信号に応
答する手段を備え、負荷へ供給される電圧および電流間
の位相差を自動的に制御するためのフィードバック手段
と、前記電圧信号の大きさに応じてあらかじめ選択され
る持続時間の時間にわたり充電されるようになされてお
り且つ当該充電の時間は前記負荷供給電流および電圧間
の前記位相差の持続時間に関係付けられている少くとも
一つの充電キャパシタを備えており、前記負荷供給電圧
および電流間の位相差を制御することにより負荷供給パ
ワーを変化させるための手段と、負荷供給パワーを変化
させるための前記手段に前記フィードバック手段を通じ
て外部電圧信号を導入するための手段において、所与の
時点で測定された負荷供給パワーに関係した前記電圧信
号を、少くとも一つの前記充電キャパシタに供給される
時間変化しない電圧に対応した外部電圧信号と置換する
ための手段を備えている前記外部電圧信号導入手段とを
具備したパワー制御装置。 - 【請求項13】アノードが前記外部電圧信号導入手段へ
接続されており、カソードが、負荷供給パワーを表す電
圧信号の前記発生手段および前記負荷供給パワー変化手
段に接続されたダイオードを具備しており、前記外部電
圧信号が負荷供給パワーを表す前記電圧信号よりも絶対
値が小さい負の値であるとき、当該ダイオードは順方向
にバイアスされる請求項12のパワー制御装置。
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