JPH04229854A - ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真乳剤
に関し特に、手塗り塗布を目的とする写真乳剤に関する
ものである。 【０００２】 【従来の技術】現在、市販されている銀塩感光材料は、
ほとんどが紙又はフィルム支持体上に乳剤を塗布したも
のでる。しかし、最近単なるアルバムやパネルに張られ
たものばかりではなく、より我々の生活に密接な関係に
ある金属器、漆器、ガラス器、陶磁器、染織物、プラス
チック器、紙製品などの家具、インテリアに写真映像を
利用したい。そして印画紙級の写真乳剤を製造し、自分
の好みとする支持体上に塗布することができたら、市販
されている印画紙にはない写真的効果が期待できるので
はという要求から、写真乳剤が市販されるようになった
。これらの目的で市販されている写真乳剤は写真乳剤と
して市場に長期間保存される為、その腐敗をいかに防止
するかが重要である。現在市販されている写真乳剤には
防腐剤として大量のフェノールが用いられている。しか
しながら、市販の写真乳剤を購入したユーザーが暗室に
おいて該乳剤を塗布する際に、フェノール臭が漂い環境
衛生上有害である。一方、かかる市販乳剤を上記の如き
物質にハケ、ブラシ等を用いて均一に手塗りするには適
当な塗れ易さが要求されるが必ずしも充分な物性を有す
る写真乳剤は得られてはいない。 【０００３】 【発明が解決しようとする課題】本発明は第１に狭い暗
室で使用しても環境衛生上安全な手塗り用写真乳剤を提
供することにある。第２に冷蔵ないし室温（約５〜２０
℃）にて長期間（たとえば１〜２年間）保存してもゼラ
チンの腐敗もなく写真性（たとえば感度、階調、カブリ
）も安定した手塗り用写真乳剤を提供することにある。 第３に市販の筆、ハケ等を用いて容易にかつ均一に塗布
することができる手塗り用写真乳剤を提供することにあ
る。 【０００４】 【課題を解決するための手段】上記課題は、下記一般式
（Ｉ）及び（ＩＩ）　で表わされる化合物の少なくとも
１つを固形ゼラチンに対して０．２５〜５．０重量％含
有し、さらに水溶性増粘剤を含有し４０℃における粘度
が１５〜３５ｃｐｓ　であることを特徴とするハロゲン
化銀写真用乳剤により達成された。一般式（Ｉ）【００
０５】 【化３】 【０００６】一般式（ＩＩ）　 【０００７】 【化４】 【０００８】一般式（Ｉ）で表わされる化合物の内、好
ましい化合物を以下に例示する。 【０００９】 【化５】 【００１０】一般式（ＩＩ）で表わされる化合物の内、
好ましい化合物を以下に例示する。 【００１１】 【化６】 【００１２】本発明に於ける一般式（Ｉ）及び（ＩＩ）
で表わされる化合物の添加量は乳剤中の固形ゼラチン当
り０．２５〜５．０重量％であり、特に０．５〜３．０
重量％である。本発明に用いられる水溶性増粘剤として
は特に制限はないが、例えば特開昭５３−１８６８７号
、同５３−３９１１９号、同５７−１０５４７１号明細
書等に記載の化合物を用いることができる。特に特開昭
５３−１８６８７号に記載のポリマーが好ましく、中で
もポリスチレンスルホン酸ナトリウムが好ましい。本発
明における水溶性増粘剤の使用量は完成した写真乳剤の
４０℃における粘度が１５〜３５ｃｐｓ　となるに必要
な量添加すればよく、特に２０〜３３ｃｐｓ　となる量
であることが好ましい。 【００１３】本発明の写真乳剤は調整後、遮光した容器
中に保存されて利用に供される。本発明における「手塗
り」とは特に特別な意味はなく、はけ、ブラシ、筆、ブ
レード等の道具を用いて手作業により乳剤を紙、木、ガ
ラス、陶磁器、布等に塗ることを意味する。本発明の写
真乳剤に用いられるその他の要件、たとえばハロゲン化
銀粒子、増感色素、カブリ防止剤、増感剤、硬膜剤、ゼ
ラチン、調色剤、ポリマーラテックス等種々の添加剤に
関しては特開昭６３−１４１０４２号、特開平１−７０
３５号、同１−９０４３８号、同１−１７９１４４号及
び同１−１８７５４４号に記載を参考にすることができ
る。 【００１４】本発明の写真乳剤を木、金属、タイル、陶
磁器、ガラス、プラスチック（例えば塩化ビニール、ポ
リカーボネート、ポリオレフィン、ＡＢＳ樹脂、アクリ
ル樹脂）に手塗りするに際し、予め水系ポリマーラテッ
クスを塗布することが好ましい。水系ポリマーラテック
スとしては、例えばジオレフィンモノマーと他のビニル
モノマーとのコポリマー、アルキルアクリレートモノマ
ーと又はアルキルメタクリレートモノマーのホモポリマ
ー又はこれらモノマーとの他のモノマー（例えばアクリ
ル酸、メタクル酸など）とのコポリマー、塩化ビニリデ
ンモノマー又は塩化ビニールモノマーと他のモノマーと
のコポリマーなどを用いることができる。中でもスチレ
ン−ブタジエンコポリマーを好ましく用いることができ
る。 【００１５】 【実施例】実施例１１００ｇのゼラチンを含む塩臭化銀
乳剤１，０００ｇを４０℃に加温溶解し、下記表１に示
す化合物を添加した。さらに名乳剤にポリスチレンスル
ホン酸ナトリウム（分子量約１０万）の３％水溶液を添
加し４０℃における各乳剤の粘度を３０ｃｐｓ　（Ｂ型
粘度計による）に調整した。 　　　　　　　　　　表　　１ 　　　　乳　　剤　　　　　　　　　　添加化合物　　
　　　　　　　　添加量（対固形ゼラチン）　　　　　
　Ａ　　　　　　　　　　化合物（１−１）　　　　　
　　　　　０．１重量％　　　　　　Ｂ　　　　　　　
　　　　　　　　　〃　　　　　　　　　　　　　　　
　　　０．５　　　　　　Ｃ　　　　　　　　　　　　
　　　　〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　１．
２５　　　　　　Ｄ　　　　　　　　　　　　　　　　
〃　　　　　　　　　　　　　　　　　　３．０　　　
　　　　　Ｅ　　　　　　　　　　化合物（２−１）　
　　　　　　　　　１．２５　　　　　　Ｆ　　　　　
　　　（１−１）＋（２−１）　　　　　　２．５　　
　　　　　　Ｇ　　　　　　　　　　　　　　　　〃　
　　　　　　　　　　　　　　　　　５．０　　　　　
　　　Ｈ　　　　　　　　　　　　フェノール　　　　
　　　　　　　　　　４．０　　【００１６】上記乳剤
Ａ〜Ｈを各々ポリエチレン製の容器（３００ｍｌ）に入
れ密閉し４０℃で保存した。経時による粘度変化をＢ型
粘度計で測定し表２に示す結果を得た。 　　　　　　　　表　　２ 　　　　乳　　剤　　　　　　直後　　　　　　３日　
　　　　　７日　　　　１４日　　　　２８日　　　　
　　Ａ　　　　　　３０ｃｐｓ　　　　　２６　　　　
　　２１　　　　１６　　　　　　　　９　　　　　　
Ｂ　　　　　　３０　　　　　　　　２７　　　　　　
２４　　　　２１　　　　　　１８　　　　　　Ｃ　　
　　　　３０　　　　　　　　２８　　　　　　２６　
　　　２３　　　　　　２０　　　　　　Ｄ　　　　　
　３０　　　　　　　　２７　　　　　　２５　　　　
２４　　　　　　２１　　　　　　Ｅ　　　　　　３０
　　　　　　　　２９　　　　　　２７　　　　２５　
　　　　　２３　　　　　　Ｆ　　　　　　３０　　　
　　　　　２９　　　　　　２７　　　　２５　　　　
　　２３　　　　　　Ｇ　　　　　　３０　　　　　　
　　２８　　　　　　２５　　　　２０　　　　　　１
５　　　　　　Ｈ　　　　　　３８　　　　　　　　３
０　　　　　　２５　　　　１７　　　　　　　　９表
２の結果から乳剤Ａは通常の条件下（４０℃、３日）で
は概して粘度の劣化は見られないが、更に長期に亘ると
劣化が加速される。一方、本発明化合物濃度のＢ〜Ｇは
いずれも４０℃、３週間〜４週間でも充分使用に耐え得
る即ち、刷毛塗布の適性粘度が１５〜３５ｃｐｓ　、好
ましくは２０〜３０ｃｐｓ　であるので、言外にも長期
に亘って使用できることが判る。厚さ１．０ｍｍの鉄板
の上にスチレン−ブタジエンコポリマーラテックスを塗
布した後、乳剤Ｂ〜Ｇをハケを用いて塗布したところ均
一に塗布することができた。 【００１７】 【発明の効果】本発明は一般式（Ｉ）及び（ＩＩ）　で
表わされる化合物をゼラチン当り０．２５〜５．０重量
％添加し、かつ水溶性増粘剤を添加して４０℃における
粘度を１５〜３５ｃｐｓ　に調整することにより経時に
よりゼラチンが腐敗することなく均一に塗布することの
できる手塗り用写真乳剤を提供することができた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　下記一般式（Ｉ）及び（ＩＩ）　で表
   わされる化合物の少なくとも１つを固形ゼラチンに対し
   て０．２５〜５．０重量％含有し、さらに水溶性増粘剤
   を含有し４０℃における粘度が１５〜３５ｃｐｓ　であ
   ることを特徴とするハロゲン化銀写真用乳剤。一般式（
   Ｉ）【化１】 一般式（ＩＩ）　 【化２】