JPH04227615A - フォトイニフェーター重合を促進する方法及びこれにより製造されるポリマー - Google Patents

フォトイニフェーター重合を促進する方法及びこれにより製造されるポリマー

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JPH04227615A
JPH04227615A JP2419293A JP41929390A JPH04227615A JP H04227615 A JPH04227615 A JP H04227615A JP 2419293 A JP2419293 A JP 2419293A JP 41929390 A JP41929390 A JP 41929390A JP H04227615 A JPH04227615 A JP H04227615A
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monomer
free
polymerization
free radical
polymer
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JP2419293A
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Mahfuza B Ali
マーフューザ ビガム アリ
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J153/00Adhesives based on block copolymers containing at least one sequence of a polymer obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds; Adhesives based on derivatives of such polymers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F293/00Macromolecular compounds obtained by polymerisation on to a macromolecule having groups capable of inducing the formation of new polymer chains bound exclusively at one or both ends of the starting macromolecule
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/31504Composite [nonstructural laminate]
    • Y10T428/31652Of asbestos
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、フォトイニフェーター(pho
toiniferter)重合法の促進、この方法によ
り製造されるポリマー、及びポリマーにより製造される
製品に関する。
【0002】フォトイニフェーター法は、種々のモノマ
ーからブロックコポリマーの重合を許容する最近開発さ
れた方法である。フォトイニフェーター法の利点は、そ
れにより製造されるブロックコポリマーの要求通りの製
造を許容することである。フォトイニフェーター法によ
り提供される重合の調節は広範な物理特性を有するポリ
マーが製造されるよう形成させるブロックコポリマーの
要求通りの製造を可能にする。そのような正確な製造は
、熱重合のような従来公知の重合法では不可能である。
【0003】「イニフェーター」又は「フォトイニフェ
ーター」という語は、遊離基開始剤(initiato
r)、移動(transfer)剤及び停止剤(ter
minator)の合わせた機能を有する化合物を意味
し、「イニフェーター」という語は各々の語の下線部に
より形成された用語である。この語のフォト部分は重合
が光誘導されることを示す。この語及びブロックコポリ
マーの製造におけるその使用は、特に大阪市立大学応用
化学科のTakayuki  Otsuの研究により公
知である。この研究は、例えばOtsuらの「Livi
ng  Radical  Polymerizati
on  in  Homogeneous  Solu
tion  by  Using  Organic 
 Sulfides  as  Photoinife
rters」,Polymer  Bulletin,
7,45〜50,(1982)、Otsuらの「Lin
g  Mono  and  Biradical  
Polymerizations  in  Homo
geneous  System  Synthesi
s  ofAB  and  ABA  Type  
Block  Copolymers」,Polyme
r  Bulletin,11,135〜142,(1
984)、及び欧州特許出願No.88303058.
7、公開No.0286376(1988年10月12
日)に記載されている。
【0004】1988年6月28日出願のAliらの米
国特許出願番号第07/212,594号の一部継続で
ある、1989年5月19日出願の同時係属出願番号第
07/356,650号は、感圧性接着剤組成物におけ
る使用を好適なものにする必要な物理特性を有するアク
リルブロックコポリマーの製造におけるイニフェーター
法の使用を開示している。重合の調節は好結果の感圧性
接着にする釣合いのとれた接着、凝集、伸張及び弾性を
与える強化アクリルブロックコポリマーの要求通りの製
造を可能にする。
【0005】Andrusらの1988年6月28日出
願の同時係属米国出願番号第07/212,593号は
、光学的透明度、耐酸化性及び成形品、シート材料等の
製造に用いられる光化学分解を与えるよう製造されるア
クリルブロックコポリマーの製造におけるイニフェータ
ー法の使用を開示している。
【0006】Kumarらの1989年8月14日出願
の同時係属米国出願番号第07/393,550号は、
注文通り製造されるビニルーシロキサンブロックコポリ
マーの製造において用いられる新規シロキサンイニフェ
ーター化合物を提供している。この新規シロキサンイニ
フェーター化合物により与えられる重合の調節は、広範
囲の物理特性が導入されるようビニルーシロキサンブロ
ックコポリマーの「要求通りの製造」を可能にする。
【0007】フォトイニフェーター法は従来の方法によ
り製造できない正確な要求通りに製造されるブロックコ
ポリマーを製造するための独特な方法を与えるが、その
ような光重合反応は時には長時間かかる。2〜50時間
のオーダーの反応時間(これは用いる成分に依存し、反
応のほとんどは24時間もしくはそれ以上必要である)
が典型であることがわかり、輻射の強さに依存し、より
強力において速い反応時間が見られる。上記引例はいず
れもフォトイニフェーター重合プロセスを促進する方法
を全く開示も示唆もしていない。
【0008】Okuzawa,Hirai及びHaki
shimaらは、Journalof  Polyme
r  Science、7巻、1039〜1053頁、
1969年において、ZnCl2及びSnCl4の存在
下アクリレート及びメタクリレートのAIBN(アゾ−
イソブチロニトリル)による熱重合を記載している。O
kuzawaの熱重合は、ZnCl2がメチルメタクリ
レート(MMA)との錯形成剤として作用し活性エネル
ギーを低下させるので大量に行なわれる。分解をおこさ
ず錯体を溶解する溶媒は発見されなかった。従って、溶
媒の存在下では重合速度促進はみられなかった。
【0009】Levensの米国特許第4,421,8
22号(本願の譲受人に譲渡された)は、溶液中もしく
はフィルム中アクリレートの従来の光重合が、酸化性錫
塩が加えられた酸素の存在下で行なわれることを教示し
ている。しかし、酸素の非存在下での速度増加は記載さ
れていない。さらに、酸化性錫塩の存在及び非存在下で
の速度増加の程度についてのデータは示されていない。 さらに、Levensはフォトイニフェーター重合にお
ける促進剤としてのそのような酸化性錫塩の使用を教示
も示唆もしていない。
【0010】従って、フォトイニフェーター重合反応の
反応速度を実質的に高め、より時間効率のよいフォトイ
ニフェーター重合法となる促進されたフォトイニフェー
ター重合法に対する要求が存在する。
【0011】我々は、フォトイニフェーター重合工程の
間重合促進量の金属化合物促進剤の添加を含むブロック
ポリマー及びコポリマーの促進製造方法を発見した。
【0012】本発明は、ポリマーもしくはコポリマーの
製造方法であって、(i)適当なエネルギー源に暴露し
た際式nT・の停止剤遊離基及び式I(・)nの開始剤
遊離基(nは少なくとも1の整数であり、開始剤遊離基
I(・)nは遊離基重合を開始できる反応性の高い遊離
基であり、停止剤遊離基T・は遊離基重合性モノマーの
遊離基重合をそれほど開始できないが前記エネルギー源
の停止の際I(・)nと又はI(・)nと遊離基重合し
た遊離基ポリマーセグメントと再結合できるそれほど反
応性でない遊離基である)を形成できる一般式I(T)
nにより表わされるイニフェーターを(ii)遊離重合
性モノマーを含む第1のモノマー装入物と混合し第1の
混合物を形成すること;
【0013】この混合物を遊離基I・及びnT・を形成
できるエネルギー源に暴露すること;第1のモノマー装
入物の遊離基重合性モノマーがI・と重合し式IA′・
(式中、A′は第1のモノマー装入物の重合した遊離基
重合性モノマーを含むポリマーブロックを含む)で表わ
される遊離基ポリマーセグメントを形成するまで暴露を
保つこと;
【0014】暴露を停止させ、それによりI(A′・)
n及びnT・を化合し式I(A′T)nで表わされるポ
リマーを形成すること又はエネルギー源にI(A′・)
n及びnT・の暴露を保つこと;所望によりI(A′T
)nを又はI(A′・)n及びnT・を遊離基重合性モ
ノマーを含む第2のモノマー装入物と混合し第2の混合
物を形成すること;
【0015】I(A′T)n及び第2のモノマー装入物
の混合物を遊離基I(A′・)n及びnT・を形成でき
るエネルギー源に暴露すること又は第2のモノマー装入
物と混合したI(A′・)n及びnT・のエネルギー源
への暴露を保つこと;第2のモノマー装入物の遊離基重
合性モノマーが遊離基I(A′・)nと重合し、式I(
A′A″・)n(式中、A″は第2のモノマー装入物の
重合した遊離基重合性モノマーを含むポリマーブロック
を含む)で表わされる遊離基コポリマーセグメントを形
成するまで暴露を保つこと;及び
【0016】暴露を停止し、それによりI(A′A″・
)n及びnT・を化合し、式I(A′A″T)nで表わ
されるブロックコポリマーを形成することを含み、重合
促進量の遊離基重合を促進できる少なくとも1種の金属
化合物を加えることを特徴とし、前記金属化合物が少な
くとも1種のモノマー装入物の重合の間存在し、前記金
属化合物が前記第1のモノマー装入物の前記遊離基重合
性モノマー又は前記第2のモノマー装入物の前記遊離基
重合性モノマーの遊離基重合を実質的に妨害する量の不
溶性化合物を形成するため前記第1のモノマー装入物の
前記遊離基重合モノマー又は前記第2のモノマー装入物
の前記遊離基重合性モノマーと相互作用しないことを特
徴とする方法に関する。
【0017】得られるポリマーは、式I(A′A″yT
)n(式中、I,A′,A″,T及びnは前記規定と同
じであり、yは0又は1である)を有すること、及び残
留金属化合物促進剤を含むことを特徴とする。
【0018】I.促進されたフォトイニフェーター重合
本発明は、重合反応速度を劇的に高めるためのフォトイ
ニフェーター重合反応の間の少なくとも1種の金属化合
物促進剤の使用に関する。
【0019】有効な金属化合物は、限定するものではな
いが、一般式MxLz(上式中、Mは錫、亜鉛、コバル
ト、チタン、パラジウム、及び鉛からなる群より選ばれ
る金属のzの原子価を有するカチオンであり;xは少な
くとも1の整数であり;LはC1〜C20アルキル、ア
リール、−OR、
【化17】 −NO3−,SO42−、及びPO43−からなる群よ
り選ばれるxの原子価を有するアニオンであり;RはC
1〜C20アルキル、アリールからなる群より選ばれ;
Zは少なくとも1の整数である)で表わされるものを含
む。
【0020】好適な金属化合物促進剤は、限定するもの
ではないがSnxLz,CoxLz,ZnxLz,Ti
xLz,PbxLz,PdxLz等及びこれらの混合物
を含む。
【0021】特定の金属化合物促進剤の例は、(C4H
9)2Sn(OCH3)2  、(C4H9)2Sn(
OOCCH3)2、(C4H9)3SnOOCCH3、
オクタン酸コバルト、ジスルホン鉛、Zn(Oct)2
、オクタン酸錫等を含む。
【0022】最も好ましくは、金属化合物は、有機溶媒
への高い溶解性及び得られる高い促進速度のため2−エ
チルヘキサン酸第一錫、〔Sn(Oct)2〕、2−エ
チルヘキサン酸亜鉛、〔Zn(Oct)2〕、及びこれ
らの混合物からなる群より選ばれる。
【0023】金属化合物は遊離基重合性モノマーの重合
を促進するに十分な量存在すべきである。好ましくは、
高い促進を得るため金属化合物を加えるモノマー装入物
を基準として約0.1〜約10モル%の金属化合物が用
いられる。最も好ましくは、最終ポリマーの最適の性能
及び最適の促進のため金属化合物を加えるモノマー装入
物を基準として約1〜約3モル%の金属化合物が用いら
れる。用いられる金属化合物促進剤は用いられるあらゆ
る有機溶媒又は遊離基重合性モノマーに可溶であるべき
である。
【0024】約3モル%以上の金属化合物は、ある用途
には望ましくないが、ある用途、例えば感圧性組成物に
は望ましい可塑化効果となる。また、約3モル%以上の
金属化合物の使用は、促進速度の増加がみられなかった
。約10モル%以上の金属化合物の使用は輻射エネルギ
ー源からの輻射を吸収し、従って重合工程を妨害する。
【0025】上記促進されたフォトイニフェーター重合
反応に従い、第1のモノマー装入物又は第1のモノマー
装入物及び第2のモノマー装入物の両者のいずれかをポ
リマーの形成において用いてよい。第1のモノマー装入
物のみを用いる場合、式I(A′T)nで表わされるポ
リマーが形成される。第1のモノマー装入物及び第2の
モノマー装入物の両者を用いる場合、式I(A′A″T
)nで表わされるコポリマーが形成される。第1のモノ
マー装入物は1種以上の遊離基重合性モノマー化合物を
含んでよい。同様に、第2のモノマー装入物は1種以上
の遊離基重合性化合物を含んでよい。
【0026】もちろん、重合反応を促進するため第1の
モノマー装入物のみを用いる場合促進剤化合物が存在す
る。第1のモノマー装入物及び第2のモノマー装入物の
両者を用いる場合、重合促進量の促進剤金属化合物は第
1のモノマー装入物、第2のモノマー装入物、又は第1
のモノマー装入物及び第2のモノマー装入物の両者の重
合の間存在してよい。促進剤化合物を加える段階は、重
合されるモノマーの構造及び反応性のような多くの要因
により異なる。2種のモノマー装入物の場合、金属化合
物促進剤は好ましくはそれほど反応性でないモノマーを
含むモノマー装入物に加えられる。1種又は2種のモノ
マー装入物を用いる両方のケースにおいて、促進剤化合
物は好ましくは重合反応の中断を最小にするため徐々に
ではなく1度に加えられる。
【0027】促進フォトイニフェーター重合を行なうた
め、フォトイニフェーター、遊離基重合性モノマー、及
びあらゆる溶媒を含む反応体をエネルギー源−透明容器
に入れ、エネルギー源に暴露する。反応体はどのような
順序で容器に入れてもよい。しかし、好ましくは、金属
化合物促進剤を加える前に溶媒、フォトイニフェーター
、及びモノマーを混合し混合物を形成する。最も好まし
くは、モノマー装入物の添加前に溶媒にフォトイニフェ
ーターを溶解することにより混合物を形成する。この後
金属化合物促進剤を加える。
【0028】第1のモノマー装入物のみを用いる場合、
上記のようにして重合促進量の促進剤金属化合物を容器
に加える。第1のモノマー装入物及び第2のモノマー装
入物の両方を用いる場合、重合促進量の促進剤金属化合
物を第1のモノマー装入物の重合の間存在するよう容器
に加えるか又は第2のモノマー装入物の重合の間存在す
るよう加える。この他に、第1のモノマー装入物及び第
2のモノマー装入物の重合の間存在するよう過剰の促進
剤金属化合物を加えてよい。
【0029】反応は好ましくはエネルギー源へ反応体を
均一に暴露するため撹拌しながら容器内で行なわれる。 ほとんどの反応はバッチ法を用いることにより行なわれ
たが、連続重合操作で同じ方法を用いることも可能であ
る。
【0030】2種のモノマー装入物を用いる場合におい
て、第2のモノマー装入物の重合の間金属化合物促進剤
を用いる場合、金属化合物促進剤の添加前に好ましくは
第1のモノマー装入物から形成されたI(A′T)nブ
ロックポリマー、第2のモノマー装入物及び溶媒を混合
する。
【0031】遊離基重合において用いる場合、溶媒は約
−10℃〜約50℃の範囲の温度において液体であり、
遊離基を形成するためのイニフェーターの解離に用いら
れるエネルギー源に対し実質的に透明であり、反応体及
び生成物に対し不活性であり、反応に悪影響を与えない
どのような物質であってもよい。好適な溶媒は、水、ト
ルエン、アルキルアセテート、例えば酢酸エチル、アル
カン、例えばヘキサンもしくはヘプタン、及びアルコー
ル、例えばメチルアルコール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、並びにこれらの1種以上の混合物を含む
。他の溶媒系も有効である。溶媒の量は反応体及び溶媒
の総重量を基準として通常約30〜80重量パーセント
である。溶液重合に加え、他の公知の方法、例えば懸濁
、乳濁及び塊重合により重合を行ってよい。
【0032】特定のエネルギー源及びその強さは遊離基
にイニフェーターが解離するよう選ばれる。紫外線に暴
露された際解離するフォトイニフェーターを用いる場合
、紫外線源が用いられる。可視光線に暴露した際解離す
るフォトイニフェーターを用いる場合、可視光源が用い
られる。可視光源は都合がよく、危険がないと考えられ
るのでより好ましく用いられる。輻射の強さ及び速度は
、製造されるポリマーセグメントに悪影響を与えないで
適当な速度で重合を行なうよう選ばれる。2ミリワット
/cm2の暴露を与える反応体から約10cm離れた2
00〜800nmのオーダーの波長を有する光源が好適
な結果を与えることがわかった。エネルギー源が紫外線
である場合、好適な紫外線透過容器が用いられる。
【0033】重合促進量の少なくとも1種の金属化合物
の存在下、反応時間は用いるモノマーのタイプに依存し
約0.2〜約5時間、典型的にはI(A′T)n及びI
(A′A″T)nの製造の場合約2.4〜約5時間であ
ることがわかった。
【0034】適当なエネルギー源への暴露によりイニフ
ェーターは解離し遊離基を形成する。好ましいイニフェ
ーターは輻射エネルギー源に暴露した際解離するもので
ある。用いられるイニフェーターの量は所望のポリマー
の分子量に依存する。用いるイニフェーターが多いほど
得られるポリマーの分子量は低下する。
【0035】エネルギー源への暴露の際、イニフェータ
ーは解離し遊離重合を促進する遊離基を形成する。遊離
基重合性モノマーの遊離基重合の終了の際、エネルギー
源を止め、遊離基重合したセグメントをイニフェーター
の停止剤部分と再結合させポリマーセグメントを形成す
る。次いで所望により第2のモノマー装入物(これはブ
ロックA′に対し遊離基重合可能である)を入れ、この
新規混合物をエネルギー源に暴露し停止剤基の解離及び
第1のポリマーセグメント(これはここで第2の遊離重
合の開始剤である)への第2のモノマー装入物の遊離基
重合をおこす。第2のモノマー装入物の重合の終了の際
、エネルギー源を止め、イニフェーターの停止剤部分は
ポリマーブロックと再化合し式I(A′A″T)nのブ
ロックコポリマーを与える。
【0036】本発明の促進フォトイニフェーター重合法
は、限定するものではないが強化熱可塑性樹脂として有
効なアクリルブロックコポリマー、感圧性接着剤として
有効なアクリルブロックコポリマー、ビニルシロキサン
コポリマー等を含む種々のコポリマーの製造に用いてよ
い。
【0037】ある種のアクリルブロックコポリマーを含
む成形歯科製品の製造における促進剤金属化合物の使用
は、Mitraらの「Dental  Composi
tions,A  Method  of  Maki
ng  Shaped  DentalArticle
s  Via  Photoinferter  Po
lymerization  of  the  De
ntal  Compositions,andSha
ped  Dental  Articles  Pr
oduced  Thereby」なる題の同時係属出
願番号第454,176号に示されている。
【0038】I.A.強化熱可塑性樹脂として有効なア
クリルブロックコポリマーの促進フォトイニフェーター
重合 Andrus  Jr.らの同時係属米国出願番号第2
12,593号におけるイニフェーター法の使用により
製造されたアクリルブロックコポリマーの重合を促進す
るため本発明の方法に従い金属化合物促進剤を用いてよ
い。
【0039】この方法は、イニフェーターI(T)nに
関しnが少なくとも2の整数であり、第1のモノマー装
入物が(i)重合し0℃未満のガラス転移温度を有する
アクリルポリマーブロックを形成するアクリルモノマー
及び(ii)重合し、I(・)nの存在化遊離基重合し
第1のポリマーブロックを形成する少なくとも50℃の
ガラス転移温度を有する熱可塑性ポリマーブロックを形
成するモノマーからなる群より選ばれ、
【0040】第
2のモノマー装入が加えられ、第2のモノマー装入が前
記第1のモノマー装入物として選ばれなかったモノマー
(i)及びモノマー(ii)からなる群の一員であり、
I(A′・)nの存在下遊離基重合し第2のポリマーブ
ロックを形成するモノマーを含む、前記の方法と同じで
ある。
【0041】また本発明は上記促進法により形成された
コポリマーを含むシート材料に関する。ABAブロック
コポリマー(A=A″及びB=B′である)を製造する
ための最も好ましいイニフェーターはキシレンビス(N
,N−ジエチルジチオカルバメート)及びキシレンビス
(N−カルバゾリルジチオカルバメート)からなる群よ
り選ばれる。
【0042】好ましいブロックコポリマーはnが2〜1
2、最も好ましくは2〜6の整数であるものである。コ
ポリマー内の熱可塑性ポリマーブロックに対するアクリ
ルポリマーブロックの好ましい重量比は約5:95〜4
0:60、最も好ましくは10:90〜30:70であ
る。
【0043】好ましいブロックコポリマーは非三級アル
コール(このアルコールは1〜14個の炭素原子を有し
、炭素原子の平均数は4〜12である)のモノマーアク
リルもしくはメタクリル酸エステルの少なくとも1種を
約75〜100重量パーセント含むモノマーから形成さ
れるエラストマーブロックを有する。好ましいモノマー
アクリルもしくはメタクリル酸エステルは2−ブチルア
クリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘ
キシルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート及
びn−ブチルアクリレートからなる群より選ばれる。
【0044】ポリマーブロックが形成される好ましいモ
ノマー材料はメチルメタクリレート、ポリスチリルエチ
ルメタクリレートマクロマー、メチルメタクリレートマ
クロマー、アクリル酸、アクリロニトリル、イソボルニ
ルメタクリレート、N−ビニルピロリドン、t−ブチル
メタクリレート、イソプロピルメタクリレート、及びこ
れらの混合物からなる群より選ばれる。
【0045】本発明に係る好ましいブロックコポリマー
は下式、
【化18】 (上式中、R1,R2,R3及びR4は脂肪族、芳香族
、又は置換した芳香族成分(好ましくはC1〜C4脂肪
族成分)であり、これらは同一でも異っていてもよく、
遊離基重合を促進するI・の能力又はI・もしくはI・
を含むポリマー遊離基セグメントと再結合するT・の能
力を実質的に妨害せず、
【0046】Yは遊離基重合を促進するI・の能力又は
I・もしくはI・を含むポリマー遊離基セグメントと再
結合するT・の能力を実質的に妨害しないx+yの官能
価を有する結合基であり、x及びyは少なくとも1の整
数であり、x+yの合計は12を越えない)で表わされ
るものを含む。
【0047】本発明に係る最も好ましいブロックコポリ
マーは下式、
【化19】 で表わされるものである。
【0048】前記のようなエラストマーブロックのアク
リルモノマーは非三級アルコールのモノマーアクリルも
しくはメタクリル酸エステルであり、このアルコールは
1〜14個の炭素原子を有し、炭素原子の平均数は約4
〜12である。そのようなモノマーの例は、非三級アル
キルアルコール、例えば1−ブタノール、1−ペンタノ
ール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチ
ル−1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、1
−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタ
ノール、3−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−
1−ブタノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサ
ノール、2−エチルヘキサノール、3−ヘプタノール、
2−オクタノール、1−デカノール、1−ドデカノール
、等とアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステルを含
む。そのようなモノマーアクリルもしくはメタクリルエ
ステルは当該分野において公知であり、多くは市販入手
可能である。
【0049】エラストマーブロックは、時にはマクロマ
ーと呼ばれる高分子モノマーをコモノマーとして含む。 そのようなモノマーはコモノマーとして熱可塑性ポリマ
ーブロックに含まれる。そのようなモノマーは、重合条
件下アクリルモノマー及び他のモノマー(1種以上用い
る場合)が共重合する共重合性ビニル基を有する高分子
材料である。
【0050】本発明において有効なビニル末端高分子モ
ノマーは公知であり、Husmanらの米国特許第4,
554,324号に開示された方法により製造される。
【0051】Husmanによれば、そのようなモノマ
ーは公知であり、米国特許第3,786,116号及び
3,842,059号に記載されているようなMilk
ovichにより開示された方法により製造される。そ
こに開示されているように、リビングポリマーを形成す
るための重合性モノマーのアニオン重合によりビニル末
端高分子モノマーが製造される。そのようなモノマーは
オレフィン基を含むもの、例えばビニル含有化合物を含
む。リビングポリマーは重合工程に関与しないもしくは
妨害しない不活性有機希釈剤の存在下アルカリ金属炭化
水素もしくはアルコキシド塩をモノマーと接触させるこ
とにより製造される。アニオン重合に許容されるモノマ
ーは公知である。その例はビニル芳香族化合物、例えば
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びそ
の異性体を含む。アニオン重合に許容される他のモノマ
ーも有効である。
【0052】アニオン重合用の開始剤は、一官能性リビ
ングポリマー(すなわちポリマーの一端のみが反応性イ
オンを含む)を形成するアルカリ金属炭化水素又はアル
コキシド塩である。そのような開始剤は、例えば20個
以下もしくはそれ以上、好ましくは8個以下の炭素原子
を含むアルキル基を有するリチウム、ナトリウムもしく
はカリウムの炭化水素を含む。具体的アルカリ金属炭化
水素は、エチルナトリウム、プロピルナトリウム、ブチ
ルカリウム、オクチルカリウム、フェニルナトリウム、
エチルリチウム、ブチルリチウム、sec−ブチルリチ
ウム、イソブチルリチウム、t−ブチルリチウム及び2
−エチルヘキシルリチウムを含む。sec−ブチルリチ
ウムが好ましい開始剤である。
【0053】開始剤及びモノマーの適切な混合及び熱移
動を促進するために用いられる不活性有機希釈剤は好ま
しくは炭化水素又はエーテルである。有効な希釈剤は飽
和脂肪族及び環式脂肪族炭化水素、例えばヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、シクロヘキサン等を含む。さらに、
脂肪族及び環式エーテル溶剤、例えばジメチルエーテル
、ジエチルエーテル、及びテトラヒドロフランも用いて
よい。
【0054】開始剤の量は通常リビングポリマーの分子
量を決定する。モノマーの量に対し少量の開始剤を用い
る場合、リビングポリマーの分子量は多量の開始剤を用
いる場合より大きい。有機アニオンの特徴的色の持続が
みられるまでモノマーに開始剤を滴下添加することが好
ましく、次いで所望の分子量のため計算した量の開始剤
を加える。予備滴下添加は汚染物を破壊し、従って重合
のより良い調節を可能にする。通常、開始剤濃度はモノ
マーのモルあたり約0.01〜約0.1モルの活性アル
カリ金属である。好ましくは、開始剤の濃度はモノマー
のモルあたり約0.01〜約0.04モルの活性アルカ
リ金属である。
【0055】重合の温度はモノマーにより異なる。通常
、反応は約−100℃〜約100℃の温度で行なわれる
。アニオン重合は開始剤もしくはリビングアニオンを破
壊する物質を排除するような制御条件下で行なわねばな
らない。従って重合は不活性大気、例えば窒素、ヘリウ
ムもしくはアルゴン中無水条件で行なわれる。
【0056】リビングポリマーは多くの方法で停止され
る。しかし、副反応を共なわない定量的停止を与えるよ
う条件を選ぶことが重要である。ある条件において、リ
ビングポリマーアニオンは直接ハロゲン含有停止剤と反
応し例えばビニル停止高分子モノマーを形成することを
許容する。しかし、多くの場合、ポリマーアニオンは反
応性が高く、停止剤とのその反応において非選択的であ
る。ハロゲン原子の置換に加え、水素原子を除去してよ
く、又はビニル基自身を含む存在する他の官能基と反応
してよい。これは非官能性もしくは望まない官能基及び
分子量を有するポリマー鎖になる。時には、この条件下
において、ビニル停止ポリマーはリビングアニオン及び
その分解した官能基により結合される。
【0057】前記問題を克服する1つの方法は、実際の
停止前に反応性の低い末端基で「キャプ」することによ
りリビングアニオンの反応性を低くする。従って副反応
をおこさないようにすることである。好適な「キャッピ
ング剤」の例は、低級アルキレンオキシド、例えばエチ
レン及びプロピレンオキシド、並びに1,1−ジフェニ
ルエチレン等を含む。好ましいキャッピング剤はアルキ
レンオキシド、例えばエチレンオキシドである。キャッ
ピング剤はその有機環を破壊するリビングポリマーと反
応する。次いでアルコキシドアニオンは停止剤のハロゲ
ン原子を解離し完全なビニル基を放出する。
【0058】キャッピング反応は停止反応と同様、重合
温度においてリビングポリマーにキャッピング反応体を
加えることにより全く簡単に行なわれる。反応はすぐに
おこる。停止反応の場合と同様、開始剤の量に対しわず
かにモル過剰のキャッピング反応体が用いられる。この
反応はMilkovichの米国特許第3,842,0
59号に記載されている。米国特許第3,842,05
9号に従い、停止剤との反応は所望のビニル停止高分子
モノマーを与える。
【0059】ビニル停止高分子モノマーの合成に有効で
ある第2の停止法は、前記のようにしてリビングアニオ
ンをキャップし、次いでアルコキシドイオンをプロトン
化しヒドロキシル停止ポリマーを形成することを含む。 次いでこのヒドロキシル基をイソシアネート基(ハロゲ
ン原子のかわり)と反応させビニル停止を与える。この
反応の好適な停止剤は、アルキル基に1〜4個の炭素原
子を有するイソシアナトアルキルアクリレート及びメタ
クリレートである。ヒドロキシル及びイソシアナト基は
反応しポリマーセグメントと「モノマー」末端基の間に
ウレタン結合を形成する。停止の際望ましくない副反応
を防ぐためアルコキシドの中間プロトン化が必要である
【0060】米国特許第3,786,116号は、共重
合前のビニル停止高分子モノマーのポリマー鎖の分子量
分布がせまく、すなわち1.1未満の多分散性でなけれ
ばならないことを教示しているが、本発明に係る有効な
psa組成物は接着性に悪影響を与えず約3までの多分
散性を有する高分子モノマーを用いてよいことがわかっ
た。この広い分子量分布は、用いるリチウムアルキル開
始剤及び重合温度の公知の変更により達成される。
【0061】本発明において有効なビニル停止高分子モ
ノマーは遊離基重合(アニオン重合ではない)により製
造される。熱遊離基開始剤を用いて半キレートポリマー
を製造するため公知の方法を用いてよい。具体的方法は
Y.Yamamoto、K.Ito、H.Mizuno
及びH・OkadaらのPolymer  Journ
al,14,255〜260(1982)並びにK.I
to.N.Usami、及びY.Yamashitaら
のMaclomolecules,13,216〜22
(1980)に記載されている。次いでこれらの官能性
ポリマーを標準縮合化学、開環反応等を用いてビニル停
止モノマーに転化する。特に、カルボン酸停止低分子量
ポリスチレンは開始剤として4,4′−アゾビス(4−
シアノ吉草酸)及び酸含有鎖移動剤、例えばHS−CH
2−COOHを用いて製造される。このビニル停止ポリ
マーは高い多分散性を有する。
【0062】Bブロックを形成するモノマー、Aブロッ
クを形成するモノマー、又はこの両者が少量本発明のコ
ポリマー熱可塑性組成物にホモポリマーとして存在する
ことを理解すべきである。そのような少量のホモポリマ
ーはコポリマーの重合の間望ましくない副反応において
形成される。そのような量は典型的にはコポリマーの1
00重量部を基準として10重量部未満である。
【0063】コポリマーを必要な場合、物理特性を最適
にするため相溶性改良剤と混合してよい。そのような改
良剤の使用は一般的なことである。例えば、顔料、充填
剤、安定剤、又は種々の高分子材料としてそのような物
質を含むことが望ましい。
【0064】本発明の方法により製造されるコポリマー
は従来の方法及び装置により容易に成形されシート、も
しくは他の有効な形状にされる。
【0065】本発明のポリマーはその後架橋せず靭性が
改良されるが、必要により輻射エネルギー又は化学的方
法を用いることによる架橋によって光化学もしくは酸化
力に対する耐性が得られる。
【0066】I.B.感圧性接着剤として有効なアクリ
ルブロックコポリマーの促進フォトイニフェーター重合
Aliらの同時係属米国出願番号第07/212,59
4号のイニフェーター法の使用により製造された感圧性
接着剤組成物における使用に好適にする必要な物理特性
を有するアクリルブロックコポリマーの重合を促進する
ため、本発明の方法に従い金属化合物促進剤を用いてよ
い。
【0067】この特定の促進方法は、前記イニフェータ
ーが一般式I(T)nで表わされ、nが少なくとも2の
整数であり、第1のモノマー装入物がI(・)nの存在
下遊離基重合し0℃未満のガラス転移温度を有するアク
リルポリマーブロックを形成するアクリルモノマーを含
み、第2のモノマー装入物がI(A′・)nの存在下遊
離基重合し少なくとも30℃のガラス転移温度を有する
熱可塑性ブロックを形成するモノマーを含み、十分な混
和性粘着付与剤が第2のモノマー装入物、I(A′・)
n及びnT又はI(A′A″T)nと混合されI(A′
A″T)nに接着性粘性を与える上記一般的促進法と同
じである。
【0068】本発明の促進法によるABAブロックコポ
リマー(A=A″及びB=A′)を製造するための最も
好ましいイニフェーターは、キシレンビス(N,N−ジ
エチルジチオカルバメート)及びキシレンビス(N−カ
ルバゾリルジチオカルバメート)からなる群より選ばれ
る。
【0069】感圧性接着剤(PSA)組成物は、前記の
式I(BAT)nの強化アクリルABAブロックコポリ
マー及び接着粘着付与剤を含む。粘着付与剤を用いる場
合、その量は、PSAとして組成物を有効にする十分な
接着粘着性を与えるよう選ばれる。この量は典型的には
ABAブロックコポリマー100部あたり0〜150重
量部のオーダーである。
【0070】PSA組成物における使用に好ましいブロ
ックコポリマーは、nが2〜12、最も好ましくは2〜
6の整数であるものである。感圧性接着剤組成物用のコ
ポリマーにおけるAブロックに対するBブロックの好ま
しい重量比は約90:10〜70:30である。
【0071】PSA組成物用の好ましいブロックコポリ
マーは、非三級アルコール(このアルコールは1〜14
個の炭素原子を有し、炭素原子の平均数は4〜12であ
る)のモノマーアクリルもしくはメタクリル酸エステル
の少なくとも1種を約75〜100重量パーセント、及
びモノマーアクリルもしくはメタクリル酸エステルと共
重合性の少なくとも1種の極性モノマーを0〜約25重
量パーセント含むモノマーより形成されるエラストマー
ブロックを有する。最も好ましくは、極性モノマーはア
クリルブロックの総重量の約1〜約20重量部である。 好ましいモノマーアクリルもしくはメタクリル酸エステ
ルは、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、2−メチルブチルアクリレート及びブチ
ルアクリレートからなる群より選ばれる。
【0072】好ましい極性モノマーは、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N−
ビニルピロリドン、及びポリエチレンオキシドアクリレ
ートからなる群より選ばれる。
【0073】Aブロックが形成される好ましいモノマー
材料は、メチルメタクリレート、ポリスチリルエチルメ
タクリレートマクロマー、メチルメタクリレートマクロ
マー、アクリル酸、アクリロニトリル、イソボルニルメ
タクリレート、N−ビニルピロリドン、及びこれらの混
合物からなる群より選ばれる。
【0074】好ましいブロックコポリマーは下式、
【化
20】 (上式中、R1,R2,R3及びR4は脂肪族、芳香族
、又は置換芳香族成分(好ましくはC1〜C4脂肪族成
分)であり、これは同一でも異っていてもよく、遊離基
重合を促進するI・の能力又はI・もしくはI・を含む
ポリマー遊離基セグメントと再結合するT・の能力を妨
害せず;Yは遊離重合を促進するI・の能力又はI・も
しくはI・を含むポリマー遊離基セグメントと再結合す
るT・の能力を実質的に妨害しないx+yの官能価を有
する結合基であり;x及びyは各々少なくとも1の整数
であり、x+yの合計は12以下である)で表わされる
【0075】本発明に係る最も好ましいブロックコポリ
マーは、下式、
【化21】 により表わされるものである。
【0076】前記のようにエラストマーブロックのアク
リルモノマーは非三級アルコール(このアルコールは1
〜14個の炭素原子を有し、炭素原子の平均数は約4〜
12である)のモノマーアクリルもしくはメタクリル酸
エステルである。そのようなモノマーの例は、非三級ア
ルコール、例えば1−ブタノール、1−ペンタノール、
2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1
−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、1−メチ
ル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール
、3−メチル−1−ペンタノール、2−エチル−1−ブ
タノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール
、2−エチルヘキサノール、3−ヘプタノール、2−オ
クタノール、1−デカノール、1−ドデカノール等とア
クリル酸もしくはメタクリル酸のエステルを含む。その
ようなモノマーアクリルもしくはメタクリル酸エステル
は当該分野において公知であり、多くは市販入手可能で
ある。
【0077】上記のように、エラストマーブロックはモ
ノマーアクリルもしくはメタクリル酸エステルと共重合
可能である極性モノマーを25重量パーセントまで含む
。好ましいモノマーはアクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、メタ
クリルアミド、アクリロニトリル及びメタクリロニトリ
ルである。極性モノマーはPSA組成物の製造に必須で
はないが、エラストマーブロックのすべてのモノマーの
総重量の25パーセントまで含んでよい。本発明に係る
好ましいPSA組成物はエラストマーブロックの総重量
の1〜20重量パーセントの極性モノマーを含む。
【0078】極性モノマーは、時には「マクロマー」と
呼ばれる巨大分子モノマーであってよい。そのようなモ
ノマーは、熱可塑性Bポリマーブロックに含まれる。そ
のようなモノマーは重合条件下アクリルモノマー及び他
の極性モノマー(1種以上望む場合)と共重合する共重
合性ビニル基を有する高分子材料である。
【0079】アクリルモノマー及び他の極性モノマーと
重合したビニル停止高分子モノマーを用いる場合、これ
は他のソフトアクリルブロックを強化する側高分子成分
を有し、得られるコポリマー接着剤組成物の剪断強さの
増加を与えるエラストマーポリマーブロックを形成する
。高分子モノマーの量はPSA組成物の用途に依存する
剪断強さ値を最適にするよう選ばれる。過剰量の高分子
モノマーは得られるコポリマーを過度に強化し、その接
着粘性を低下させ、接着剤組成物ではなく高分子フィル
ム状にする。
【0080】本発明において有効なビニル停止高分子モ
ノマーは公知であり、Husmanらの米国特許第4,
554,324号に開示された方法により製造される。 最も好ましい巨大分子モノマーはポリスチリルエチルメ
タクリレートマクロマー及びポリメチルメタクリレート
マクロマーを含む。
【0081】Bブロックを形成るモノマー、Aブロック
を形成するモノマー、又はその両者は本発明のコポリマ
ー接着剤組成物中にホモポリマーとして少量存在してよ
い。そのような少量のホモポリマーはコポリマーの重合
の間望ましくない副反応において製造される。そのよう
な量は典型的にはコポリマー100部を基準として10
部未満のホモポリマーである。
【0082】本発明により製造される接着コポリマー組
成物は従来のコーティング法により適当な柔かい又は硬
い裏材料に容易にコートされ接着剤をコートしたシート
材料が製造される。柔かい裏材料はテープ裏打ちとして
従来用いられた材料又は他の軟質材料であってよい。
【0083】本発明の方法によるある種のPSA組成物
は、すぐれた水蒸気透過(MVT)性を有し、皮膚上で
用いるための接着テープのPSAとして特に有効にする
。そのようなPSAテープ構造は好ましくは、24時間
あたり少なくとも10,000g/m2のMVTを有す
る多孔性裏打ち上にコートした際ASTM  E−96
80に従い測定すると24時間以上測定し少なくとも7
50g/m2のMVTを有する。そのようなPSA組成
物は、エラストマーBブロックを親水性にする弾性Bブ
ロック極性コモノマーに含む本発明に係るコポリマーを
含む。そのようなモノマーはポリエチレンオキシドアク
リレート、N−ビニルピロリドン、及びそれらの混合物
を含む。そのようなコモノマーの量は、皮膚接着剤とし
ての使用を好適にする親水性をコポリマーに与えるに充
分な量である。そのような量は典型的には、エラストマ
ーBブロック中の総モノマー重量を基準として約2〜約
40部である。
【0084】熱可塑性ブロックを製造するためのアクリ
ルモノマー、極性モノマー及びモノマーの共重合は段階
遊離基重合による。アクリルモノマー及び極性モノマー
は、必要により好適な不活性溶媒に溶解され、遊離基開
始剤源として好適なイニフェーターを用いる第1の遊離
基重合により重合される。通常、重合性組成物の総重量
を基準として約0.01〜約5重量パーセントのイニフ
ェーターが用いられる。
【0085】イニフェーターは適当なエネルギー源への
暴露により解離し遊離基を形成する。好ましいイニフェ
ーターは輻射エネルギー源最も好ましくは紫外線エネル
ギー源へ暴露した際に解離するものである。エネルギー
源へ暴露するとイニフェーターは解離し遊離基重合を促
進する遊離基を形成する。アクリルモノマー及び極性モ
ノマーの遊離基重合の終了の際、エネルギー源を止め遊
離基重合したセグメントをイニフェーターの停止剤部分
と再結合させポリマーセグメントを形成する。次いで、
強化熱可塑性ポリマーブロックに重合する第2のモノマ
ー装入物を入れ、この新しい混合物をエネルギー源に暴
露し、停止剤基の解離及びここで第2の遊離基重合のイ
ニフェーターである第1のポリマーセグメントへの第2
のモノマー装入物の重合を行なう。第2のモノマー装入
物の重合の終了の際、エネルギー源を止め、イニフェー
ターの停止剤部は強化熱可塑性ポリマーブロックと再結
合しブロックコポリマーを与える。
【0086】特定のエネルギー源及びその強さは、イニ
フェーターが遊離基に解離するよう選ばれる。紫外線へ
の暴露の際解離するフォトイニフェーターを用いる場合
、紫外線源が用いられる。輻射の強さは製造されるポリ
マーセグメントに悪影響を与えない適当な速度で重合を
おこすよう選ばれる。300〜400nmのオーダーの
波長を有し、反応体から約10cm離れ2mW/cm2
の暴露を与える紫外線源が好適な結果を与えることがわ
かった。2〜50時間の反応時間が典型的であり、輻射
の強さに依存し、強いほど速い反応時間がみられる。
【0087】反応体及び溶媒をエネルギー透過容器に入
れそこでエネルギー源に暴露する。エネルギー源が紫外
線である場合、好適な紫外線透過容器が用いられる。
【0088】反応は好ましくはエネルギー源への均一な
暴露を可能にするため撹拌しながら行なわれる。ほとん
どの反応はバッチ法を用いることにより行なわれるが、
連続重合操作において同じ方法を用いることも可能であ
る。
【0089】反応混合物は適当な不活性溶媒を含んでよ
いが、モノマー材料のあるものは液体であり、従って溶
媒を用いないで反応容器に加えられるので必要ない。
【0090】溶媒は、遊離基重合において用いる場合、
約−10〜約50℃の温度範囲で液体であり、イニフェ
ーターを解離し遊離基を形成するため用いられるエネル
ギー源に対し実質的に透明であり、反応体及び生成物に
対し不活性であり、反応に悪影響を与えない物質である
。好適な溶媒は、水、アルキルアセテート、例えば酢酸
エチル、アルカン、例えばヘキサンもしくはヘプタン、
及びアルコール、例えばメチルアルコール、エタノール
、イソプロピルアルコール、並びにこれらの混合物を含
む。他の溶媒系も有効である。溶媒の量は通常反応体及
び溶媒の総重量を基準として約30〜80重量パーセン
トである。溶液重合に加え、他の公知の方法、例えば懸
濁、乳濁及び塊重合により共重合を行ってよい。
【0090】前記のように、コポリマーを、必要な又は
所望の場合、PSAの最終粘着性及び剥離特性を最適に
するため混和性粘着付与樹脂及び/又は可塑剤と混合し
てよい。そのような粘着改良剤は一般的であり、Han
dbook  of  Pressure−Sensi
tive  Adhesive  Technolog
yに記載されている。有効な粘着付与樹脂の例は、ロジ
ン、ロジン誘導体、水素化ロジン誘導体、ポリテルペン
樹脂、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂等を含
む。好ましい粘着付与剤はポリt−ブチルスチレンであ
る。用いてよい可塑剤は、公知のエキステンダー油(芳
香族、パラフィン系、又はナフテン系)、並びに多種の
液体ポリマーを含む。用いる場合、粘着付与樹脂は好ま
しくはコポリマー100重量部あたり約150重量部を
越えない量加えられ、可塑剤はコポリマー100重量部
あたり約50重量部までの量加えられる。
【0091】接着剤配合物中に種々の他の成分を含むこ
とは本発明の範囲内である。例えば、顔料、充填剤、安
定剤、薬剤、又は種々の高分子添加剤を含むことが望ま
しい。
【0092】本発明により製造される接着コポリマー組
成物は従来のコーティング法により適当な柔かい又は硬
い裏打ち材料上に容易にコートされ接着剤をコートした
シート材料を形成する。柔かい裏打材料はテープ裏打と
して従来用いられた材料又は他の軟質材料であってよい
。本発明の接着剤組成物に有効な従来のテープ裏打ちと
して用いられる軟質裏打材料の典型的例は、紙、プラス
チックフィルム、例えばポリプロピレン、ポリエチレン
、ポリ塩化ビニル、ポリエステル(例えばポリエチレン
テレフタレート)、セルロースアセテート及びエチルセ
ルロースより製造されたものを含む。
【0093】水蒸気透過性の高い裏打ちは、24時間あ
たり少なくとも1000g/m2のMVTを有する。高
水蒸気透過性テープ用の好適な裏打ちは米国特許第3,
121,021号に開示されている。そのようなテープ
は通気性であり多孔質である。本発明のコポリマーPS
A組成物は多孔質裏打ちのMVTを損なうことなく適切
な接着特性を与える。好ましい通気性裏打ちはそれほど
多孔質ではないが、バクテリアもしくはウィルス感染を
行さず皮膚の表面から水分子を移す手段として作用する
小さな孔を有する高分子材料である。そのような裏打ち
の好ましい例は、Estane(登録商標)の押出によ
り形成されるようなポリウレタンのフィルムである。裏
打ち用の他の有効な材料は、米国特許第3,640,8
29号、3,770,537号及び3,870,590
号に開示されている。そのような通気性テープは、汚れ
及び有害なストレスからの傷の治癒及び保護を促進する
【0094】裏打は、合成もしくは天然材料の糸から形
成される織布、例えば綿、ナイロン、レーヨン、ガラス
、セラミック材料、又は不織布、例えば天然もしくは合
成繊維のウェブ、又はこれらの混合物であってよい。 また裏打ちは金属、金属化高分子フィルム、又はセラミ
ックシート材料より形成してよい。コートしたシート材
料がPSA組成物と共に用いられる公知の製品、例えば
ラベル、テープ、サイン、カバー、等を形成してよい。
【0095】本発明のPSA組成物を従来のコーティン
グ法、例えばロールコーティング、スプレーコーティン
グ、流しコーティング等によりコートしてよい。またP
SA組成物を押出コーティング、同時押出し、熱溶融コ
ーティング装置によりコートしてよい。プライマーを用
いてよいが常に必要ということではない。
【0096】本発明の接着剤はその後架橋せずに改良さ
れた剪断強さが与えられるが、必要により接着特性の「
4倍の」バランスをくずさず輻射エネルギーもしくは化
学法を用いることによる架橋によって耐溶剤性、光化学
もしくは酸化に対する耐性がさらに得られる。
【0097】I.C.ビニルシロキサンコポリマーの促
進フォトイニフェーター重合 Kumarらの同時系属米国出願番号第07/393,
550号に記載されたビニルシロキサンコポリマーの重
合を促進するため、本発明の方法に従い金属化合物促進
剤を用いる。この促進法により製造されるビニルシロキ
サンコポリマーは、Kumarらの同時係属米国出願番
号第07/393,557号に示すようにしてコートし
たシート材料の製造に用いられる。
【0098】この方法は、一般式I(T)nのイニフェ
ーターが下式
【化22】 (上式中、T及びXは、T−X結合が適当なエネルギー
源に暴露された際解離し式T・の停止剤遊離基及び下式
【化23】 の開始剤遊離基を形成できるよう選ばれる有機基であり
、前記開始剤遊離基は遊離基重合性モノマーの遊離基重
合を開始するに十分反応性であり、前記停止剤遊離基は
遊離重合性モノマーの遊離基重合を十分開始できないが
前記開始剤遊離基又は前記開始剤遊離基と遊離基重合し
た遊離基ポリマーセグメントと再結合でき;
【0099
】R1,R2,R5、及びR6は同一であっても異って
いてもよく、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ア
ルコキシ及びアリールからなる群より選ばれる一価成分
であり;R3及びR4は同一であっても異っていてもよ
く、C1〜C4アルキル、少なくとも1個の弗素原子を
含むC1〜C4フルオロアルキル及びアリールからなる
群より選ばれる一価成分であり;
【0100】R1,R
2,R3,R4,R5、及びR6は、遊離基重合の開始
又は前記開始剤遊離基を含むポリマー遊離基セグメント
もしくは前記開始剤遊離基と前記停止剤遊離基との化合
から前記開始剤遊離基を妨害しないよう選ばれ;Yは−
X−T及び−Zからなる群より選ばれ、X及びTは前記
規定と同じであり、Zは前記エネルギー源に暴露した際
遊離基を形成するよう解離しない有機成分であり;
【0101】Y1は−X・及び−Zからなる群より選ば
れ;mは10もしくはそれ以上の整数である)で表わさ
れ、
【0102】第1の混合物をエネルギー源に暴露するこ
とが遊離基T・及び
【化24】 を形成し;
【0103】暴露を維持することが前記開始剤基及び前
記第1のモノマー装入物の遊離基重合性モノマーの重合
をおこし下式、
【化25】 (上式中、A′は前記第1のモノマー装入物の重合した
遊離基重合性モノマーを含むポリマーブロックを表わし
、Gは−Z及び,−X−A′・からなる群より選ばれる
)で表わされる遊離基ブロックコポリマーセグメントを
形成し;
【0104】前記暴露を停止することが下式、
【化26
】 (上式中、Pは−X−A′−T及び−Zからなる群より
選ばれ、X,A′,T及びZは前記規定と同じである)
で表わされるブロックコポリマーを形成し又は
【化27
】 及びT・の前記暴露を保ち;
【0105】
【化28】 の又はnT・及び
【化29】 の遊離基重合性モノマーを含む前記第2のモノマー装入
物との所望の混合が前記第2の混合物を形成し;
【01
06】
【化30】 及び前記第2のモノマー装入物の前記混合物を、遊離基
T・及び
【化31】 を形成できるエネルギー源に暴露し、又は前記第2のモ
ノマー装入物と混合した
【化32】 及びnT・の前記エネルギー源への暴露を保ち;
【01
07】前記暴露を保つことが前記遊離基重合性モノマー
と遊離基
【化33】 との重合をおこし下式、
【化34】 (上式中、A″は重合した遊離基重合性第2のモノマー
を含むポリマーブロックを表わし、Kは−X−A′−A
″・及び−Zからなる群より選ばれる)により表わされ
る遊離基ブロックコポリマーセグメントを形成し;
【0
108】前記暴露を停止することが
【化35】 及びT・を化合させ下式
【化36】 (上式中、Nは−X−A′A″T及び−Zからなる群よ
り選ばれる)で表わされるブロックコポリマーを形成す
る上記の一般的促進法と同じである。
【0109】上記のように、T及びXはT−X結合が適
当なエネルギー源に暴露した際解離し遊離基を形成でき
るよう選ばれる有機基である。
【0110】有効な有機基Tは限定するものではないが
キサンテート及びジチオカルバメートを含む。有機基T
として有効なキサンテートの例は下式
【化37】 (上式中、R12は水素、C1〜C4アルキル、アリー
ル及び置換アリールからなる群より選ばれる一価成分で
ある)のキサンテートを含む。
【0111】好ましくは、有機基Tは下式、
【化38】 (上式中、R7及びR8は水素、C1〜C4アルキル、
少なくとも1個の弗素原子を含むC1〜C4フルオロア
ルキル、アリール及び置換アリールからなる群より選ば
れる一価成分であり、これは同一でも異っていてもよい
)を有する。R7及びR8は遊離基重合の開始から開始
剤遊離基を妨害しない又は開始剤遊離基もしくは開始剤
遊離基を含むポリマー遊離基セグメントと停止剤遊離基
の再結合を妨害しないよう選ばれる。好ましくはR7及
びR8は市販入手性のためエチル基である。
【0112】有機基Xの第1の機能は、解離の際開始剤
遊離基を与える能力である。有機基Xの第2の機能はT
−Si結合が容易に加水分解するのでイニフェーターに
加水分解安定性を与えることである。好ましくは、有機
基Xはアルキレン、アリールアルキレン及びアリーレン
からなる群より選ばれる二価基である。
【0113】Xは好ましくは下式
【化39】 (上式中、R9及びR10は同一でも異っていてもよく
、水素及びC1〜C4アルキルからなる群より選ばれ、
R11はC1〜C7アルキレン及びフェニレンからなる
群より選ばれ、nは少なくとも1の整数である)を有す
る二価種を含む。
【0114】Xはまた好ましくは
【化40】
【化41】 及びこれらの混合物からなる群より選ばれる。
【0115】最も好ましくは、Xは市販入手性及びシロ
キサンイニフェーター化合物の合成の容易性のため
【化
42】
【化43】 及びこれらの混合物からなる群より選ばれる。
【0116】上記のように、Yは−X−T及び−Zから
なる群より選ばれる。Yが−X−Tであるよう選ばれた
場合、マクロシロキサンジイニフェーターが形成され、
ABA,CABAC、ビニルシロキサンブロックコポリ
マーの製造に用いられる。Yが−Zであるよう選ばれた
場合、マクロシロキサンモノイニフェーターが形成され
、AB,CAB、ビニルシロキサンブロックコポリマー
の製造に用いられる。
【0117】Zはエネルギー源に暴露した際解離せず遊
離基を形成しない有機成分と上記に規定されている。好
ましくは、Zはアルキル、アルコキシ、アルキルアミノ
、アリール、ヒドロキシル、及びフルオロアルキルから
なる群より選ばれる。
【0118】上記のように、シロキサンイニフェーター
化合物を用いて形成されるブロックコポリマーがブロッ
クコポリマーにシロキサンセグメントの特性のあるもの
を与えるに十分な大きさのシロキサンセグメントを含む
ようmは少なくとも10の整数を有するべきである。m
が10未満の値を有することも可能である。しかし、m
が10未満である場合、シロキサンセグメントはブロッ
クコポリマーの特性につまらない効果を与える。好まし
くは、シロキサンセグメントがブロックコポリマーにシ
ロキサンセグメントの特性を与えるに十分な大きさであ
るようmは約20〜約200の整数である。
【0119】コポリマーのシロキサンポリマーブロック
に対するビニルポリマーブロックの重量比は変化してよ
い。好ましいブロックコポリマーはシロキサンポリマー
ブロックに対するビニルポリマーブロックの重量比が約
80:20〜50:50、最も好ましくは70:30〜
60:40にあるものである。
【0120】好ましいブロックコポリマーは、遊離基重
合性モノマーがスチレン、メチルメタクリレート、メチ
ルアクリレート、アクリル酸、ビニルアセテート、アク
リロニトリル、イソボルニルメタクリレート、N−ビニ
ルピロリドン、ブチルメタクリレート、イソプロピルメ
タクリレート、N−メチルペルフルオロオクタンスルホ
ンアミドエチルアクリレート、N−エチルペルフルオロ
オクタンスルホンアミドエチルアクリレート、ヒドロキ
シプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレー
ト及びこれらの混合物からなる群より選ばれるものであ
る。最も好ましくは、Aは本質的にメチルアクリレート
及びアクリル酸からなるコポリマーを含む。
【0121】シロキサンイニフェーター化合物の製造シ
ロキサンイニフェーター化合物は、重合したシロキサン
セグメントを含むため、「マクロ」イニフェーターと呼
ぶ。本発明のマクロシロキサンイニフェーター化合物は
、次のように製造することができる。
【0122】末端ブロッカーの合成 マクロシロキサンイニフェーター化合物の製造における
第一工程は、末端ブロッカーの合成であるが、これは、
重合したシロキサンセグメントの製造で用いられる末端
ブロッカーの合成は、次式によって表すことができる

0123】
【化44】
【0124】(上式中:W1は、Cl,Br、およびト
シレートからなる群から選ばれ、W2は、Cl,Br、
およびアルコキシからなる群から選ばれ、Rは、上記の
如きR1,R2,R5、またはR6のいずれの組み合せ
であってもよく、そして、Xは、既に定義した通りであ
る)。
【0125】上記の反応は、いずれの適当な耐蝕食性の
容器、例えば、ガラスまたはステンレス鋼において行う
ことができる。上記の反応は、発熱反応であり、好まし
くは室温で行われる。末端ブロッカーは、重合したシロ
キサンセグメントの分子量をコントロールすることがで
きるべきである。さらに、末端ブロッカーは、穏やかな
条件下に適当な有機溶剤中で求核剤、例えばジエチルジ
チオカルバミド酸ナトリウムと反応し、本発明のシロキ
サンイニフェーター化合物を生成することができるべき
である°
【0126】シロキサン前駆物質を形成させるためのシ
ロキサンモノマーの重合 マクロシロキサンイニフェーター化合物の製造における
第二工程は、ここで「重合したシロキサンセグメント」
とも呼ばれる「シロキサン前駆物質」を形成させるため
の、末端ブロッカーを用いることによるオルガノシクロ
シロキサンモノマーの重合である。適当なオルガノシク
ロシロキサンモノマーの側は、ヘキサメチルシクロトリ
シロキサン、「D3」である。二官能価または一官能価
のイニフェーター化合物のどちらがそれぞれ形成される
かによって、末端ブロッカーが重合したシロキサンセグ
メントの一端または両端を封鎖するので、末端ブロッカ
ーの選択は、重要である。
【0127】シロキサン前駆物質からのシロキサンモノ
イニフェーター化合物の製造 シロキサン前駆物質からの、AB,CABなどのブロッ
クコポリマーを形成するにおいて有用なシロキサンモノ
イニフェーター化合物の製造は、張力環構造を有する環
状シロキサンのアニオン重合によって達成される。上記
のアニオン重合において用いるために適当なモノマーは
、一般に、次式
【0128】
【化45】
【0129】(上式中、R3およびR4は、既に定義し
た通りであり、そしてrは、3の整数である)を有する
ジオルガノシクロシロキサンである。好ましいモノマー
は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、「D3」と呼
ばれる、rが3の整数であり、R3およびR4が両方と
もメチル基である環状シロキサンである。
【0130】アニオン重合反応の開始剤は、再分配反応
が直鎖生長反応よりもかなり遅く、その結果、一官能価
のリビングポリマーが生成するように選ばれる。適当な
開始剤は、アルキルまたはアリール基中に20個まで、
好ましくは8個までの炭素原子を有するアルキルまたは
アリールリチウム化合物を含むが、これに限定されない
。このような化合物の例は、メチルリチウム、エチルリ
チウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム
、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム、およ
び2−エチルヘキシルリチウムを含む。他の有用な開始
剤の例は、リチウムアルコキシド、水酸化物、およびア
ミド、並びに次式
【0131】
【化46】
【0132】(上式中、Mは、リチウムまたはベンジル
トリメチルアンモニウムビス(o−フェニレンジオキシ
)−フェニルカチオンであり(後者のカチオンは、水、
アルコールの如き共同活性剤を必要とする);そしてZ
,R5およびR6は、既に定義した通りである)を有す
るトリオルガノシラノレートを含むが、これに限定され
ない。
【0133】上記の化合物は、C.L.LeeおよびO
.K.JohannsonによるJ.Polym.Sc
i.,Polym.Chem.,14,729(197
6)に記載されている。
【0134】好ましいトリオルガノシラノレート開始剤
は、リチウムトリメチルシラノレート(LTMS)また
はブチルジメチルシラノレートである。好ましくは、反
応成分は、張力環状モノマーおよびリチウム開始剤の両
方を含み、その結果、再分配反応の確率を低くし、それ
によって、望ましくない環状オリゴマーおよび無官能価
の、または二官能価のポリマーを適当に含んでいない、
狭い分子量分布を有するシロキサン前駆物質を与える。
【0135】アニオン重合の開始のために、不活性な、
好ましくは極性の、有機溶剤を用いることができる。リ
チウム対イオンを用いたアニオン重合の生長反応は、強
い極性溶剤、例えばテトラヒドロフラン(THF)、ジ
メチルスルホキシド、もしくはヘキサメチル−リントリ
アミド、あるいは、このような強い極性溶剤と無極性の
脂肪族、脂環式、または芳香族炭化水素溶剤、例えばヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、または
トルエンの混合物のいずれかを必要とする。極性溶剤は
、開始剤を解離させ、「活性化」させ、その結果、生成
反応を可能にさせる。無極性溶剤を用いるならば、開始
剤例えばリチウムトリメチルシラノレートは解離せず、
従って「活性化」しないであろう。
【0136】一般に、重合は、約−20℃〜約100℃
、好ましくは約−10℃〜約50℃の範囲の温度で行わ
れることができる。無水状態および不活性雰囲気、例え
ば窒素、ヘリウム、またはアルゴンが必要とされる。 アニオン重合の停止は、一般に、リビングポリマーアニ
オンとハロゲン含有停止剤、例えば、次式
【0137】
【化47】
【0138】(上式中、W1,W2、およびRは、既に
定義した通りである)を有する官能化ハロシランの直接
反応によって達成される。
【0140】シロキサン前駆物質からのシロキサンジイ
ニフェーター化合物の製造 本発明の新規シロキサンジイニフェーター化合物の製造
において用いるための新規シロキサン前駆物質化合物の
製造には、一般式
【0141】
【化48】 (上式中、R3,R4、およびrは、既に定義した通り
である)を有するジオルガノシクロシロキサンと、一般
【0142】
【化49】
【0143】(上式中、W1,X、よびRは、既に定義
した通りである)を有する末端ブロッカーの酸または塩
基触媒平衡反応を含む。
【0144】オクタメチルシクロテトラシロキサン、「
D4」は、その市販入手可能性から酸または塩基平衡反
応に特に好ましい。触媒として有用なプロトンの例は、
硫酸、セレン酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、およびホ
ウ酸を含む。有用なカルボン酸触媒の例は、トリフルオ
ロ酢酸である。重合に有用なルイス酸触媒は、塩化鉄(
III),三フッ化ホウ素、塩化亜鉛、塩化錫(IV)
などである。触媒として有用な塩基は、アルカリ金属水
酸化物、アルカリ金属シラノレート、アルカリ金属アル
コキシド、第4級アンモニウム水酸化物、テトラメチル
アンモニウムシラノレート、テトラブチルホスホニウム
シラノレートなどを含む。
【0145】一般に、重合は、約25℃〜約150℃、
好ましくは約75℃〜約90℃の範囲の温度で行うこと
ができる。ブロックコポリマーの所望の全ての性能を達
成するためにシロキサンミッドブロックセグメントと共
同して働く末端ブロッカーの選択は重要であり、シロキ
サンセグメントの効果を減じないようにしなければなら
ない。シロキサン部分の末端ブロックは、軟質求核剤、
例えばジエチルジチオカルバミド酸ナトリウムと反応す
ることができるべきである。
【0146】シロキサン前駆物質上へのフォトイニフェ
ーターの配置 「マクロ」シロキサンイニフェーター化合物の製造に含
まれる第三工程は、ここで「重合したシロキサンセグメ
ント」とも呼ばれるシロキサン前駆物質上へのフォトイ
ニフェーターの配置である。次の一般反応式は、重合し
たシロキサンセグメント上へのフォトイニフェーターの
配置を説明する。
【0147】
【化50】
【0148】(上式中、R1,R2,R3,R4,R5
,R6,R7,R8,W1、およびXは、既に定義した
通りであり、Jは、−Zおよび−X−W1からなる群か
ら選ばれる)重合したシロキサンセグメント上への光イ
ニフェーターの導入には、極性有機溶剤の存在下におけ
る一または二官能価のシロキサンセグメントと求核剤の
反応を含む。一または二官能価のシロキサンヒグメント
は、一般式
【0149】
【化51】
【0150】(上式中、W1,X,R1,R2,R3,
R4,R5,R6、Jおよびmは、既に定義した通りで
ある)によって表すことができる。好ましくは、市販入
手可能性からR1,R2,R3,R4,R5、およびR
6は、メチル基であり、Wはクロロ基である。
【0151】有用な求核剤は、一般式
【化52】 (上式中、R7およびR8は、既に定義した通りである
)を有するジチオカルバメートを含むが、これに限定さ
れない。好ましくは、R7およびR8は、市販入手可能
性からエチル基である。
【0152】重合したシロキサンセグメント上へのフォ
トイニフェーターの導入を含む反応は、極性有機溶剤、
例えばテトラヒドロフラン、クロロホルム、ジメチルス
ルホキシド、またはジメチルホルムアミドを必要とする
。極性溶剤は、反応を進行させるために反応成分を溶解
させるために用いられる。一般に、反応は、約20℃〜
約45℃、好ましくは約20℃〜約30℃の範囲の温度
で行われる。
【0153】本発明は、少なくともその一つの主な面の
一部を覆う上記の促進方法に従い製造された剥離塗料お
よび軟質シート材料を含む、米国特許出願連続番号第0
7/393,550において記載されたものと同様なコ
ーテッドシート材料にも関し;ここで、剥離塗料がAB
およびABAからなる群から選ばれた式を有するブロッ
クコポリマーを含む〔ここで、Aは、少なくとも1個の
ビニルポリマーブロックを含み;ポリマーブロックがそ
れぞれ重合した遊離基重合性モノマーを有し、ポリマー
ブロックがそれぞれ約−20℃より高いTgまたはTm
を有し、Aがブロックコポリマーの少なくとも約40重
量%を含み;Bは、約1000よりも大きい数平均分子
量を有するシロキサンポリマーブロックであり;前記シ
ロキサンポリマーブロックの重量%が約50N/dmよ
り大きくない表面剥離値を有する前記ブロックコポリマ
ーを与えるに十分であり;そしてブロックコポリマーが
、次
【0154】
【化53】
【0155】(上式中、T,A,X,L,R1,R2,
R3,R4,R5およびR6は、既に定義した通りであ
る)を有する〕ことを特徴とする。
【0156】シロキサンポリマーブロックBは、剥離塗
料が特性を機能するために、約1000より大きい数平
均分子量を有するべきである。好ましくは、シロキサン
ポリマーブロックは、約1,000〜約20,000の
数平均分子量を有する。最も好ましくは、シロキサンポ
リマーブロックは、約2,000〜約15,000の範
囲の数平均分子量を有する。ブロックコポリマーの組成
物は、約50N/dmより大きくない表面剥離値を有す
るブロックコポリマーを与えるような組成物である。
【0157】上記示したように、mは、シロキサンイニ
フェーター化合物を用いて形成させたブロックコポリマ
ーが、ブロックコポリマーにいくつかのシロキサンセグ
メント特性を与えるために十分な大きさのシロキサンセ
グメントを含むために、少なくとも10の整数であるべ
きである。しかしながら、好ましくは、mは、広範囲な
能力を有する剥離性を有するブロックコポリマーを与え
るために約10〜約200の範囲の整数である。
【0158】剥離塗料を含むブロックコポリマーは、典
型的には、ABおよびABA型コポリマーであるが、C
AB,CABACなどの構造を有することもできる。コ
ポリマー中のビニルポリマーブロック対シロキサンポリ
マーブロックの好ましい重量比は、良好な被膜形成性を
保持しながら、さらに、広範囲な剥離性能を与えるため
に、約98:2〜40:60の範囲である。ビニルポリ
マーブロックまたはブロックAのTgまたはTmが約−
20℃より高いという要求は、塗膜が不粘着性であるこ
とを確実にするためである。
【0159】好ましいコポリマーは、Aが、スチレン、
メチルメタクリレート、メチルアクリレート、アクリル
酸、アクリロニトリル、イソボルニルメタクリレート、
N−ビニルピロリドン、ブチルメタクリレート、イソプ
ロピルメタクリレート、イソボルニルアクリレート、ビ
ニルアセテート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、N−メチルペルフルオロ
オクタンスルホンアミドエチルアクリレート、N−エチ
ルペルフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレ
ートおよびその混合物からなる群から選ばれた重合した
遊離基重合性モノマーを含む、少なくとも1個のポリマ
ーブロックを含むものである。最も好ましくは、Aは、
本質的にメチルアクリレートおよびアクリル酸からなる
コポリマーブロックを含む。
【0160】上記に定義したAは、少なくとも1個のホ
モポリマーブロック、コポリマーブロック、またはマル
チブロックコポリマーを含むことができる。好ましくは
、Aは、より良好な付着性、水分散性、およびインキ受
理性を与えるために、少なくとも1種のコポリマーブロ
ックを含む。Aは、前記マルチブロックコポリマーのう
ちの少なくとも1種のブロックが、ホモポリマーである
、マルチブロックコポリマーをも含むことができる。
【0161】充填剤または顔料(例えば、アルミナ、シ
リカ、チタニア、または炭酸カルシウム)も、もちろん
、鉛筆およびローラーボールペンで印をつけるためによ
り受理性のある表面組織を与え、および光沢を減少させ
るために、コポリマー組成物に添加することができる。
【0162】必要であれば、または望ましければ、本発
明の剥離塗料に有用なブロックコポリマーは、物理的性
質を最適にするために相溶性の改質剤と配合されること
ができる。このような改質剤の使用は、当業者に公知で
ある。例えば、顔料、充填剤、安定化剤、または種々の
ポリマー添加剤のような物質を含むことが望ましい。本
発明のブロックコポリマーは、続いての架橋なしに改良
された靭性を有するが、必要であれば、さらに耐溶剤性
、耐光化学性または酸化力を、輻射エネルギーまたは化
学的手順を用いることによる架橋によって得ることがで
きる。
【0163】上記定義の剥離コポリマーは、シート、繊
維、または成形品のいずれであってもよい固体支持体の
塗膜として最も良好に用いられる。しかしながら、好ま
しい支持体は、感圧接着製品用に用いられるものの如き
軟質支持体である。適当な支持体は、紙、コーテッド紙
、例えばポリマーコーテッドまたは飽和紙(例えば、ポ
リエチレンを塗布したクラフト紙)、金属シートおよび
箔、不織布、熱可塑性樹詣のフィルム、例えばポリエス
テル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート
、ポリ塩化ビニルなどを含むが、付着に対して剥離を必
要とするいずれの面をも用いることができる。当業者に
公知のプライマーは、支持体への塗膜の接着を助けるた
めに用いることができるが、一般に必要ではない。
【0164】剥離塗料組成物を通常の塗布法、例えば、
線巻きロッド、直接グラビア、オフセットグラビア、リ
バースロール、エアナイフ、引きナイフ塗布によって適
当な支持体に塗布することができ、ホットメルト塗布も
可能である。得られた塗膜は、広範囲な種々の通常の感
圧接着剤、例えば天然ゴムを基剤とする、アクリル酸、
および他の合成フィルム形成エラストマー材料に有効な
剥離を与える。剥離塗料およびコーテッドシート材料の
LABは、典型的には、軟質支持体の性質およびコーテ
ッドシート材料の意図する用途によって約0.2〜約2
.0g/m2で塗布される。
【0165】
【実施例】以下の詳細な記述は、感圧接着剤として有用
なアクリル酸コポリマー、強化熱可塑性樹脂として有用
なアクリル酸コポリマー、およびビニル−シロキサンコ
ポリマーの促進製造法の例を含む。全ての部および%は
、特記しない限り重量で表す。
【0166】用記の定義 数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は
、ポリマーサンプルの分子量分布の公知の数学的記述で
ある。上記の各々は、ポリマーの化学者などに用いられ
ている公知の用語である。さらなるこれらの用語の誘導
は、WileyおよびSonsによるExperime
ntal  Method  in  Polymer
  Chemistry,の表題「分子量平均」のCh
apte3、p.57〜61で知得できる。
【0167】本発明の促進方法により製造されたブロッ
クコポリマーは、末端ブロックを形成するモノマーによ
って速記法で記載される。例えば、MMA−b−BA−
b−MMAは、重合したメチルメタクリレート(「MM
A」)のブロック(「b」)およびブチルアクリレート
(「BA」)のブロックを有するコポリマーをさす。例
えばMMA−b−BA−b−MMAは、2個のA(ポリ
メチルメタクリレート)ブロックおよび単独のBミッド
ブロック(ブチルアクリレート)を有するABAブロッ
クコポリマーをさす。
【0168】略  語 BA=ブチルアクリレート; MMA=メチルメタクリレート; IOA=イソオクチルアクリレート; AA=アクリル酸; NVP=N−ビニル−2−ピロリドン;XDC=キシリ
レンビス(N,N−ジエチルジチオカルバメート); Sn(Oct)2=2−エチルヘキサン酸第一錫Zn(
Oct)2=2−エチルヘキサン酸亜鉛。
【0169】試  験  法 例のブロックコポリマーを評価するために用いた試験法
は、工業用標準試験である。本発明の促進法により製造
したポリマーを特徴づける試験法は、その分子構造を説
明するものである。ゲル透過クロマトグラフィー(GP
C)、内部粘度(I.V.)係数、伸びパーセント、お
よび引張り強さの測定結果を得た。標準試験法は、種々
のAmerican  Society  for  
Testingand  Materials(AST
M)、Philadelphia.Paの出版物に詳し
く記載されている。標準試験法は、以下に詳しく記載さ
れている。標準試験法の各基準源も与えている。
【0170】ゲル透過クロマトグラフィーポリマーの分
子量分布のキャラクタリゼーションを通常のゲル透過ク
ロマトグラフィー(GPC)を用いて行った。Styr
agel(登録商標)カラムを備えたHewlett−
Packard  1084B型、高性能液体クロマト
グラフィーを用いた。系は、ポリスチレン標準液を用い
て計算した。全ての分子量平均は、ポリスチレン当量の
分子量である。分子量平均および多分散度を検知された
粒子によって計算した。GPC試験法は、さらに、To
hn  WileyおよびSonsによる「Moder
n  Size  Exclusion  Liqui
d  Chromatography」Practic
e  of  Gel  Permeation  C
hromatography(1979)に説明されて
いる。
【0171】弾性率−伸び−引張り強さの測定本発明の
方法により形成させたMMA−BA−MMAコポリマー
から形成させたフィルムの機械的特性は、表題D−41
2−83「張力におけるゴム特性」およびD−638M
−84「プラスチックの引張り特性」でみつけることの
できるアメリカ標準試験法(ASTM)によって確立さ
れた手順に従い測定した。試験用のフィルムの製造を次
のように行った。フィルムを支持体上に溶液から流延さ
せ、フィルムを16時間50℃で真空炉中に乾燥させた
。そのようにして形成したフィルムを、Instron
  Company(#1122型)から市販入手可能
なInstron(登録商標)引張り試験装置のジョー
に入れるための試験片を与えるために標準ダンベル形に
切断した。ここで、それらは、23℃および50%の湿
度にコントロールされた試験室において周囲条件下に試
験した。
【0172】処理したダンベル形の試験片を破断点まで
一定速度で伸長させた。破断点引張り強さを記録した。 伸びは、もとの長さの%で表した。弾性率(剛性)およ
び引張り強さは、次の式を基に計算した。ここで、「力
」は、ニュートン(N)で表し、線寸法はメートルで、
弾性率および引張り単位をメガパスカル(MPa)で表
した。
【0173】
【数1】
【0174】例  1 2−エチルヘキサン酸第一錫および2−エチルヘキサン
酸亜鉛の両方の不在下におけるBAとフォトイニフェー
ター化合物XDCの重合を含む対照実験円筒形の反応ビ
ンに、30mlのブチルアクリレート(BA)モノマー
、0.15gのキシリレンビス(N,N−ジエチルジチ
オカルバメート)(XDC)フォトイニフェーターおよ
び50mlのトルエン溶剤を装填した。シールし、ロー
ル機にシールビンを置く前に、円筒形の反応ビンを10
分間窒素でパージした。回転シールボトルを3時間6個
のGeneral  Electric  15ワット
円筒形暗光ランプからの紫外線に暴露した。反応ビンの
シールをとき、少し取り出したサンプルの転化率(%)
を決定するために1H  NMR分光分析法を用いた。 反応ボトルを再び窒素でパージし、再シールし、さらに
、およそ24時間の合計暴露時間が経過するまで紫外線
に暴露した。少し取り出したサンプルの転化率(%)を
決定するために再び1H  NMR分光分析法を用いた
。1H  NMRの結果を下記第1表の例1に示す。
【0175】例  2 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるBAとX
DCの重合 例1の手順に従い行った。用いた成分の量は、次の通り
である:30mlのブチルアクリレートモノマー、0.
15gのキシリレンビス(N,N−ジエチルジチオカル
バメート)(XDC)フォトイニフェーター50mlの
トルエン溶剤。さらに、紫外線に暴露する前に反応ビン
に1.54gの2−エチルヘキサン酸第一錫(金属化合
物促進剤)を装填した。1H  NMR分光分析法を用
いて転化率(%)を決定した。NMRの結果を下記表1
の例2に報告する。
【0176】例  3 2−エチルヘキサン酸亜鉛の存在下におけるBAとXD
Cの重合 例2の手順に従い行った。用いた成分の量は、次の通り
である:30mlのブチルアクリレートモノマー、0.
15gの(XDC)フォトイニフェーター、50ml(
43.3g)のトルエン溶剤、および5.8gの2−エ
チルヘキサン酸亜鉛(金属化合物促進剤)。1H  N
MR分光分析法の結果を下記表1の例3に報告する。
【0177】
【表1】
【0178】上記表1に含まれるデーターは、金属化合
物促進剤の存在下における光重合反応の速度が、金属化
合物促進剤の不在下における光重合反応よりもかなり速
いことを示す。例4および例5は、強化熱可塑性樹脂の
製造を記載する。
【0179】例  4 2−エチルヘキサン酸第一錫の不存在下におけるトリブ
ロックポリマーMMA−BA−MMAの合成を含む対照
実験 円筒型の反応ビンに、113.3gのBAモノマー、0
.75gのXDCフォトイニフェーター、および113
.3gのEtoAc溶剤を装填した。シールし、ロール
機にシールビンを置く前に10分間窒素で混合物をパー
ジした。回転シールビンを6個のGeneral  E
lectric  15ワット暗光ランプからの紫外線
に47時間暴露した。この時点で、紫外線源をはずした
。 固体の計算値(%)は、98%よりも高い反応を示した
。120mlの第2の円筒形の反応ビンに20gの上記
のポリBA−XDC、23.7gのメチルメタクリレー
トモノマー、および38.6gのエチルアセテート溶剤
を装填した。次いで、反応ビンを10分間窒素でパージ
した。次いで、反応ビンをシールし、ロール機に置き、
さらに66時間続く紫外線に暴露した。得られたトリブ
ロックコポリマー溶液を取り出した。得られたポリマー
の組成を1H  NMR分光分析法で決定した。トリブ
ロックコポリマー溶液の薄いフィルムを流延させ、乾燥
させ、そして機械的試験を受けさせた。これらの試験の
結果を表2の例4に報告する。
【0180】例  5 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるトリブロ
ックポリマーMMA−BA−MMの合成円筒形の反応ビ
ンに、7.05gの、例4の方法に従い製造された乾燥
ポリブチルアクリレート、28.2gのメチルメタクリ
レートモノマー、35.2gのトルエン溶剤、および1
4gの2−エチルヘキサン酸第一錫(金属化合物促進剤
)を装填した。窒素で10分間パージし、次いで反応ビ
ンをシールし、ロール機に置いた。回転シールビンを6
個のGeneral  Electric  15ワッ
ト暗光ランプからの紫外線に6.6時間暴露した。得ら
れたトリブロックコポリマー溶液を取り出した。得られ
たポリマーの組成を1H  NMR分光分析法を用いて
決定した。ポリマーの薄いフィルムを流延し、乾燥させ
、次いで機械的試験を受けさせた。これらの試験の結果
を表2の例5に報告する。
【0181】
【表2】
【0182】上記の表2に含まれるデーターは、MMA
−BA−MMAのコポリマーは、Sn(Oct)2の不
在下におけるよりもSn(Oct)2の存在下において
約10倍速く製造され、極めて類似した機械的特性を有
していたことを示す。
【0183】例  6〜10 促進剤を用いずに、促進剤として2−エチルヘキサン酸
第一錫を用いて、促進剤として2−エチルヘキサン酸亜
鉛を用いて、促進剤として2−エチルヘキサン酸第一錫
および2−エチルヘキサン酸亜鉛の両方を用いて、開始
剤XDCを用いずに(対照実験)などでBAの重合を行
うためにさらなるシリーズの実験を行った。実験結果を
下記表3に報告する。促進剤として2−エチルヘキサン
酸第一錫および2−エチルヘキサン酸亜鉛の両方を組み
合せた場合に、反応速度が、促進剤として2−エチルヘ
キサン酸第一錫もしくは2−エチルエキサン酸亜鉛のい
ずれかを別々に用いた場合よりも高かったことがわかる
【0184】例  6 2−エチルヘキサン酸第一錫および2−エチルヘキサン
酸亜鉛の両方の不在下におけるBAとXDCの重合を含
む対照実験 120mlの円筒形の反応ビンに、26.6gのBAモ
ノマー、0.15gのXDC光イニフェーター、および
43gのトルエン溶剤を装填した。シールし、ロール機
にシールビンを置く前に、混合物を10分間窒素でパー
ジした。回転シールビンを6個のGeneral  E
lectric  15ワットの暗光ランプからの紫外
線に暴露した。反応を10分〜24時間までモニターし
た。 転化率(%)を1H  NMR分光分析法によって決定
した。結果を表3の例6に報告する。例6の反応百分率
対時間を図1のラインAにプロットした。
【0185】例  7 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるBAとX
DCの重合 120mlの円筒形の反応ビンに、26.6gのBAモ
ノマー、0.15gのXDC光イニフェーター、43g
のトルエン溶剤および1.55gの2−エチルヘキサン
酸第一錫促進剤金属化合物を装填した。シールし、ロー
ル機にシールビンを置く前に、混合物を10分間窒素で
パージした。回転シールビンを6個のGeneral 
 Electric  15ワットの暗光ランプからの
紫外線に暴露した。反応を10分〜反応完了時までモニ
ターした。転化率(%)を1  NMR分光分析法によ
って決定した。結果を表3の例7に報告する。例7の反
応百分率対時間を図1のラインBにプロットした。
【0186】例  8 2−エチルヘキサン酸第一錫と2−エチルヘキサン酸亜
鉛の混合物の存在下におけるBAとXDCの重合120
mlの円筒形の反応ビンに、26.6gのBAモノマー
、0.15gのXDC光イニフェーター43gのトルエ
ン溶剤、および0.77gの2−エチルヘキサン酸第一
錫(促進剤金属化合物)と0.15g(22%固体)の
2−エチルヘキサン酸亜鉛(促進剤金属化合物)を装填
した。シールし、ロール機にシールビンを置く前に、混
合物を10分間窒素でバージした。回転シールビンを6
個のGeneral  Electric  15ワッ
トの暗光ランプからの紫外線に暴露した。反応を10分
〜反応完了時までモニターした。転化率(%)を1NM
R分光分析法によって決定した。結果を表3の例8に報
告する。例8の反応百分率対時間を図1のラインCにプ
ロットした。
【0187】例  9 光イニフェーターの不在下にBAモノマーの重合を2−
エチルヘキサン酸第一錫が開始し得るかどうか決定する
ための対照実験 120mlの円筒形の反応ビンに、26.6gのBAモ
ノマー、1.56gの2−エチルヘキサン酸第一錫(促
進剤金属化合物)および42.8gのトルエン溶剤を装
填した。シールし、ロール機にシールビンを置く前に、
混合物を10分間窒素でパージした。回転シールビンを
6個のGeneral  Electric15ワット
の暗光ランプからの紫外線に暴露した。反応を照射10
分〜3.7時間までモニターした。転化率(%)を1H
  NMR分光分析法によって決定した。結果を表3の
例9に報告する。
【0188】例  10 光イニフェーターの不存在下においてBAモノマーの重
合を2−エチルヘキサン酸亜鉛が開始し得るかどうか決
定するための対照実験 120mlの円筒形の反応ビンに、26.6gのBAモ
ノマー、5.9g(22%固体)の2−エチルヘキサン
酸亜鉛(促進剤金属化合物)および43gのトルエン溶
剤を装填した。シールし、ロール機にシールビンを置く
前に、混合物を10分間窒素でパージした。回転シール
ビンを6個のGeneral  Electric  
15ワットの暗光ランプからの紫外線に暴露した。反応
を照射10分〜3.7時間までモニターした。転化率(
%)を1H  NMR分光分析法によって決定した。結
果を表3の例10に報告する。
【0189】
【表3】
【0190】例6  BA  +XDC+トルエン  
(図1、ラインA) 26.6g+0.15g+43g 例7  BA  +XDC+Sn(Oct)2+トルエ
ン(図1、ラインB) 26.6g+0.15g+1.55g  +43g例8
  BA  +XDC+Zn(Oct)2+Sn(Oc
t)2+トルエン(図1、ラインC) 26.6g+0.15g+3.0g  +0.77g 
 +43g(22%固体) 例9  BA  +Sn(Oct)2+トルエン26.
19g+1.56g  +42.8g例10  BA 
 +Zn(0ct)2          +トルエン 26.6g+5.9g(22%固体)+43g
【019
1】例  11 MMAとXDCの重合 120mlの円筒形の反応ビンに50mlのMMAモノ
マー、および0.3gのXDC光イニフェーターを装填
した。シールし、ロール機にシールビンを置く前に、混
合物を10分間窒素でパージした。回転シールビンを6
個のGeneral  Electric  15ワッ
トの暗光ランプからの紫外線に1時間15分暴露した。 1H  NMR分光分析法は、22.7%の転化を示し
た。
【0192】例  12 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるMMAと
XDCの重合 120mlの円筒形の反応ビンに、50mlのMMAモ
ノマー、0.3gのXDC光イニフェーター、3.0g
の2−エチルヘキサン酸第一錫(促進剤金属化合物)を
装填した。シールし、ロール機にシールビンを置く前に
、混合物を10分間窒素でパージした。回転シールビン
を6個のGeneral  Electric  15
ワットの暗光ランプからの紫外線に1時間15分間暴露
した。1HNMR分光分析法は、42%の転化を示した
。 例11および12は、Sn(Oct)2の不存在下にお
けるMMAの重合と比べて、Sn(Oct)2の存在下
におけるMMAの重合速度がより高いことを示す。
【0193】例  13 NVPとXDCの重合 120mlの円筒形の反応ビンに、28.25gのNV
Pモノマー、および0.188gのXDC光イニフェー
ターを装填した。シールし、ロール機にシールビンを置
く前に、混合物を10分間窒素でパージした。回転シー
ルビンを6個のGeneral  Electric 
 15ワットの暗光ランプからの紫外線に1時間15分
間暴露した。固体計算値百分率は、NVPの17.7%
の反応が起こったことを示した。
【0194】例  14 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるNVPと
XDCの重合 120mlの円筒形の反応ビンに、28.25gのNV
Pモノマー、0.188gのXDC光イニフェーターお
よび2.07gの2−エチルヘキサン酸第一錫(促進剤
金属化合物)を装填した。シールし、ロール機にシール
ビンを置く前に、混合物を10分間窒素でパージした。 回転シールビンを6個のGeneralElectri
c  15ワットの暗光ランプからの紫外線に1時間1
5分間暴露した。固体分析百分率により決定したところ
、NVPの重合反応が48.7%の転化率で起こってい
た。例13および14は、促進剤化合物の不在下におけ
る光重合反応と比べて、促進剤化合物の存在下における
NVPモノマーの光重合がかなりの割合で増大されたこ
とを示す。例15および16は、感圧接着剤の製造方法
を記載する。
【0195】例  15 IOA/AAとフォトイニフェーター化合物XDCの重
合 円筒形の16オンスの反応ビンに、98gのIOAモノ
マー、2gのAAモノマー、1.02gのXDCフォト
イニフェーターおよび200gのEtoAc溶剤を装填
した。混合物を10分間窒素でパージした。ビンをシー
ルし、ロール機に置いた。回転シールビンを6個のGe
neral  Electric  15ワットの暗光
ランプからの紫外線に48時間暴露した。97%よりも
高い転化率がみられた。
【0196】例  16 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるP−(I
OA/AA)とMMAの重合 例15からの50g部のポリマー溶液P−(IOA/A
A)を100mlのフラスコ中に装填し、溶剤をロータ
リーエバポレーターで真空下に除去した。小さな4ml
のバイアル中に、1.72gのP−(IOA/AA)ポ
リマー、0.42gのMMAモノマーおよび0.11g
の2−エチルヘキサン酸第一錫(促進剤金属化合物)を
装填し、バイアルを振盪機中に均質な混合のために置い
た。溶液をポリエステルフィルム上に塗布した。フィル
ムをGeneral  Electric  15ワッ
トの暗光ランプ下に置き、10分間照射した。ポリマー
コーテッドフィルムを22℃および50%の相対湿度の
一定温度の試験室中に24時間状態調整させ、その後、
剪断強さ試験を行った。311分の剪断値が得られた。
【0197】例  17 P−(IOA/AA)とMMAの重合 例16の手順に従い、1.20gの、例15に従い製造
された乾燥P−(IOA/AA)ポリマーおよび0.3
0gのMMAモノマーを4mlのバイアル中に装填し、
それを均質な溶液を形成させるために15分間混合用振
盪機に置いた。均質溶液をポリエステルフィルム上に塗
布した。フィルムを6個のGeneralElectr
ic  15ワットの暗光ランプからの紫外線に10分
間暴露した。ポリマーコーテッドフィルムを22℃およ
び50%の相対湿度の一定温度の試験室中で24時間状
態調整し、その後、剪断強さ試験を行った。1分間より
も小さい剪断値が得られた。例16および17は、光イ
ニフェーター重合に従い製造したポリマーのミッドブロ
ック中へのMMAの導入が、それで製造したポリマーの
より大きな剪断強さによって示されるように、促進剤化
合物の存在下にかなり大きくなることを示す。
【0198】例  18 ブチルアクリレートの重合において異なる濃度の2−エ
チルヘキサン酸第一錫金属化合物促進剤を用いて行われ
た反応速度の研究 金属化合物促進剤を用いて得られた増大された重合速度
に対する識見を得るために、反応速度の研究を、フォト
イニフェーターの使用によるBAの重合の間に異なる量
の2−エチルヘキサン酸第一錫金属化合物促進剤を用い
ることによって行った。反応成分を8個の別々の120
mlの透明なガラスビンに装填させ、次いでシールし、
ロール機中にシールビンを置く前に10分間窒素でパー
ジした。各回転シールビンを6個のGeneral  
Electric  15ワットの暗光ランプからの紫
外線に1時間暴露した。反応成分は、28gのBA、0
.2gのXDC、28gのトルエン、および変化させた
量の2−エチルヘキサン酸第一錫を含んでいた。
【0199】反応は、次の等式によって表すことができ
る。 ここで、xは、2−エチルヘキサン酸第一錫のモル%で
ある。固体計算値百分率を用い、転化率(%)を決定し
、その結果を図1に示す。図1は、明らかに、高いレベ
ルの2−エチルヘキサン酸第一錫金属化合物促進剤(モ
ノマーBAのモル%で示した)を含むサンプルが、2−
エチルヘキサン酸第一錫を含まない対照サンプルよりも
より有効に重合することを示す。最も有効な重合は、2
〜3モル%の範囲内の2−エチルヘキサン酸第一錫にお
いて起こった。より短い時間照射した場合には、低い転
化率が、2〜3モル%よりかなり多い、またはかなり少
ない量の2−エチルヘキサン酸第一錫でみられた。しか
しながら、より長い照射時間、および完了に近い転化率
(〜85%)では、異なる量の2−エチルヘキサン酸第
一錫の間の反応性の相違は、極めて低いレベルの2−エ
チルヘキサン酸第一錫を除き、小さい。長い照射時間に
関する実験結果を下記表4に報告する。
【0200】
【表4】
【0201】0.5〜1モル%の2−エチルヘキサン酸
第一錫の使用により高い百分率の2−エチルヘキサン酸
第一錫の使用とほぼ同じ転化率(%)が得られることが
わかった。従って、0.5〜1モル%の2−エチルヘキ
サン酸第一錫の使用がより経済的であろう。低いおよび
高い転化率の反応速度の研究は、2−エチルヘキサン酸
第一錫を用いた光イニフェーター反応の加速が、おそら
くいくつかの要因によることを示す。我々は、あるメカ
ニズムに限定しようとはしないが、促進剤の2−エチル
ヘキサン酸第一錫の役割のひとつが、酸素掃去の役割で
あろうと考えている。酸素は、遊離基重合性モノマーと
化合し、その結果、重合を妨害する、妨害剤である。こ
れは、通常の光重合反応における2−エチルヘキサン酸
第一錫の公知の役割であり、図2の例19のラインDに
おける、2−エチルヘキサン酸第一錫で行ったような反
応で示される低い導入時間によって示される。
【0202】我々は、2−エチルヘキサン酸第一錫促進
剤金属化合物の第二の役割が、2−エチルヘキサン酸第
一錫と遊離基重合性モノマーの錯生成作用であろうと考
えている。より高い割合の2−エチルヘキサン酸第一錫
(表4における0.1モル対0.5モル以上)で得られ
たブチルアクリレートの高い転化率(%)が、このよう
な錯生成メカニズムを示すであろう。我々は、2−エチ
ルヘキサン酸第一錫金属化合物促進剤の第三の役割が、
2−エチルヘキサン酸第一錫により末端基
【0202】
【化54】
【0203】の分離であろうと考えている。2−エチル
ヘキサン酸第一錫は、生長しているポリマー基と反応せ
ずに末端基
【0204】
【化55】
【0205】を選択的に分離し、その結果重合反応を増
進させることができる。2−エチルヘキサン酸第一錫の
存在下に起こるこの増大した重合速度は、2−エチルヘ
キサン酸第一錫を用いなかった対照反応と比べて促進剤
の2−エチルヘキサン酸第一錫を用いた場合に得られた
高い勾配によって示される。図1のラインBおよびAを
それぞれ参照のこと。この高い速度は、2−エチルヘキ
サン酸第一錫によるフォトイニフェーター反応の促進が
、酸素掃去以上によるものであることを示す。通常の光
重合における2−エチルヘキサン酸第一錫の効果は、典
型的には図2のラインEにおいて示されたように酸素妨
害の減少である。
【0206】我々は、いずれのあるメカニズムに限定し
ようとはしないが、我々には、遊離基重合を促進するた
めに用いた金属化合物促進剤が、促進方法により形成さ
れたポリマー又はコポリマー組織と混合されてその最初
の形態に保たれると理論つける。小量の金属化合物促進
剤が、それによって製造されたポリマーまたはコポリマ
ー中に導入されることが可能である。小量の金属化合物
促進剤がH2O,O2などを含む副反応に含まれること
も可能である。
【0207】例  19 通常の開始剤を用いたブチルアクリレートの重合におけ
る2−エチルヘキサン酸第一錫の影響 例6の手順に従い、Ciba−Geigyから市販入手
可能な、通常の開始剤Irgacure651(2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)を用いた
ブチルアクリレートの重合における2−エチルヘキサン
酸第一錫の影響を研究した。反応成分を下に挙げる。プ
ロット  BA  +Irgacure651+トルエ
ン+2−エチルヘキサン酸 第一錫   D      26.6g    0.1g   
     43g                1
.6g  E      26.6g    0.1g
        43g              
  0結果を図2のラインDおよびEにプロットした。 データーは、2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下にお
いて減少された導入時間の他にいずれの速度増進をも示
していない。各プロットの勾配は、同じであり、これは
、同じ反応速度を示す。
【0208】例  20 シロキサンイニフェーター化合物の合成A.1−(ジメ
チルクロロシリル)−2−(p.m―クロロメチルーフ
ェニル)エタン(1)の合成:100mlのフラスコ中
に、10gの1−(ジメチルクロロシリル)−2−(p
.m−クロロ―メチルフェニル)エタンおよび50gの
水を装填した。混合物を室温で4時間撹はんした。次い
で、50mlのエーテルをフラスコに添加し、フラスコ
の内容物を15秒間撹はんした。次いでフラスコの内容
物を分液ロートに移した。エーテル層を分離し出し、5
0mlのH2Oでそれぞれ4回洗浄した。エーテル層を
無水MgSO4上で乾燥させ、濾過し、ロータリーエバ
ポレーターで溶剤を除去した。粘性の無色液体が得られ
た。
【0209】
【化56】 の合成:電磁撹はん器、コンデンサー、温度計、および
窒素出入口を備えた250mlの三ツ口フラスコに、工
程Aからの成分(1)(6.05g)、D4(61g)
およびDarco  60カーボンブラック(6.7g
)を装填した。混合物を10分間撹はんした後、H2S
O4(0.34g)を添加した。系を窒素雰囲気下に保
ちながら、混合物を90℃で6時間加熱した。次いで混
合物を濾過した。粘性の液体を真空炉中に90℃で一晩
置いた。
【0210】C.
【化57】 の合成:100mlのフラスコ中に、工程Bからの化合
物(2)(10.2g)、1.2gのNaSCN(Et
)2、および20gのTHFを装填した。混合物を一晩
室温で撹はんした。NaClの固体沈殿物が形成した。 反応混合物を濾過し、THFを50℃でロータリーエバ
ポレーターで除去した。粘性の透明な液体が得られた。 ヘキサン(50g)を液体に添加した。ヘキサン層を5
回水で洗浄した。ヘキサン層を無水MgSO4上で乾燥
させ、濾過し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた
。粘性の液体が得られ、この1H  NMRおよびIR
分光分析法は、化合物(3)の構成を示した。GPC分
析は、Mn=7.674およびp=3.1を示した。
【0211】例  21 2−エチルヘキサン酸第一錫の存在下および不在下にお
いて反応速度を比較する示差光熱量法の研究(i)2−
エチルヘキサン酸第一錫の存在下におけるBAとXDC
の反応: 10mlのバイアル中に、5gのBA、0.0286g
のXDC、および0.3g(2モル%)の2−エチルヘ
キサン酸第一錫を装填した。次いで、バイアルをシール
し、溶液を形成させるためにバイアルの内容物を混合す
るために撹はんした。6.6mmの直径および1.6m
mの深さを有する円形パン中に、14.4mgの上記溶
液を装填した。パンを示差光熱計(#930型、PuP
ont)の光セルに置いた。セルを窒素雰囲気下に保ち
、サンプルを高圧水銀200ワットのアークランプによ
り2分間照射した。観測されたエンタルピーは、241
.9J/gであった。
【0212】(ii)BAとXDCの反応;5gのBA
および0.0286gのXDCを例21(i)の手順に
従い混合することにより溶液を製造した。13.6mg
のサンプル溶液を2分間例21(i)のように照射した
。34.5J/gのエンタルピーが観測された。従って
、例21(i)および例21(ii)は、2−エチルヘ
キサン酸第一錫の存在下におけるBAの光イニフェータ
ー重合が2−エチルヘキサン酸第一錫の不在下における
よりも7倍速く起こることを示す。
【0213】(iii)2−エチルヘキサン酸第一錫の
存在下におけるMMAとXDCの反応:例21(i)に
記載された手順に従い、10gのMMA、0.06gの
XDC、および0.6gの2−エチルヘキサン酸第一錫
を混合することによって溶液を製造した。10.0mg
の上記のサンプル溶液を2分間例21(i)に記載した
ように照射した。23.6J/gのエンタルピーが観測
された。
【0214】(iV)MMAとXDCの反応:例21(
i)に記載された手順に従い、10gのMMAおよび0
.06gのXDCの溶液を製造し、13.9gのサンプ
ルを例1のように2分間照射した。発熱がみられず、こ
れは、反応が起こらなかったことを示す。
【0215】(v)2−エチルヘキサン酸第一錫の存在
下におけるシロキサンイニフェーターとBAの反応:例
21(i)に記載された手順に従い、0.27gの、式
【化58】 を有する例20からのシロキサンイニフェーター(m.
w.=7.674)、0.4gのBAおよび0.02g
(1.58モル%)の2−エチルヘキサン酸第一錫の溶
液を製造した。13.1mgのサンプルを例21(i)
に記載された手順に従い照射した。133.6J/gの
エンタルピーが観測された。
【0216】(vi)シロキサンイニフェーターとBA
の反応: 例20からの0.2gのシロキサンイニフェーターと0
.4gのBAの溶液を製造した。10.8mgのサンプ
ル溶液を例21(i)のように照射した。44.0J/
gのエンタルピーが観測された。従って、2−エチルヘ
キサン酸第一錫の存在下におけるシロキサンイニフェー
ターとBAの反応が、2−エチルヘキサン酸第一錫の不
在下におけるシロキサンイニフェーターとBAの反応よ
りも3倍速い。
【0217】(vii)2−エチルヘキサン酸第一錫の
存在下におけるシロキサンイニフェーターとMMAの反
応: 例20からの0.27gのシロサキンイニフェーター、
0.8gのMMA、および0.065g(2モル%)の
2−エチルヘキサン酸第一錫の溶液を例21(i)の手
順に従い製造した。14.1mg部分のこのサンプルを
例21(i)に記載された手順に従い照射した。31.
4J/gのエンタルピーが観測された。
【0218】(viii)シロキサンイニフェーターと
MMAの反応: 例20からの0.1gのシロキサンイニフェーター、お
よび0.3gのMMAの溶液を製造した。12.2mg
のサンプル溶液を例21(i)の手順に従い照射した。 10.5J/gのエンタルピーが観測された。反応速度
が直接発熱速度(すなわち、エンタルピー)に比例する
ため、従って、例21は、モノイニフェーターもしくは
マクロイニフェーターのどちらを用いた光イニフェータ
ー反応に対しても、金属化合物促進剤の存在下における
重合速度が、金属化合物促進剤の不在下におけるよりも
かなり高くなることを示す。
【0219】本発明を特定の態様と関連させて記載して
きたが、さらに改良することができることを理解すべき
である。ここの請求項はそれらの変更を包含することを
意図するが、当業者は、ここに記載されたものと化学的
に等価なものと認めるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】促進剤金属化合物の非存在下(ラインA)、促
進剤金属化合物  オクタン酸錫の存在下(ラインB)
、並びに促進剤金属化合物  オクタン酸錫及びオクタ
ン酸亜鉛の存在下でのアクリル酸ブチルに対し得られる
重合速度を比較するグラフである。
【図2】オクタン酸錫の存在下(ラインD)及びオクタ
ン酸錫の非存在下(ラインE)従来の光重合の間得られ
るアクリル酸ブチルの重合を比較するグラフである。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリマーの製造方法であって、(i)
    適当なエネルギー源に暴露すると式nT・の停止剤遊離
    基及び式I(・)nの開始剤遊離基(nは少なくとも1
    の整数であり、開始剤遊離基I・は遊離基重合を開始で
    きる反応性の高い遊離基であり、停止剤遊離基T・は遊
    離基重合性モノマーの遊離基重合をそれほど開始できな
    いが前記エネルギー源の停止の際I(・)nと又はI(
    ・)nと遊離基重合した遊離基ポリマーセグメントと再
    結合できるそれほど反応性でない遊離基である)を形成
    できる一般式I(T)nにより表わされるイニフェータ
    ー(iniferter)を(ii)遊離重合性モノマ
    ーを含む第1のモノマー装入物と混合し第1の混合物を
    形成すること;この混合物を遊離基I・及びnT・を形
    成できるエネルギー源に暴露すること;前記第1のモノ
    マー装入物の前記遊離基重合性モノマーがI・と重合し
    式IA′・(式中、A′は前記第1のモノマー装入物の
    重合した遊離基重合性モノマーを含むポリマーブロック
    を含む)で表わされる遊離基ポリマーセグメントを形成
    するまで前記暴露を保つこと;前記暴露を停止させ、そ
    れによりI(A′・)n及びnT・を化合し式I(A′
    T)nで表わされるポリマーを形成すること又は前記エ
    ネルギー源にI(A′・)n及びnT・の暴露を保つこ
    と;所望によりI(A′T)nを又はI(A′・)n及
    びnT・を遊離基重合性モノマーを含む第2のモノマー
    装入物と混合し第2の混合物を形成すること;I(A′
    T)n及び前記第2のモノマー装入物の混合物を遊離基
    I(A′・)n及びnT・を形成できるエネルギー源に
    暴露すること又は前記第2のモノマー装入物と混合した
    I(A′・)n及びnT・の前記エネルギー源への暴露
    を保つこと;前記第2のモノマー装入物の遊離基重合性
    モノマーが遊離基I(A′・)nと重合し、式I(A′
    A″・)n(式中、A″は前記第2のモノマー装入物の
    重合した遊離基重合性モノマーを含むポリマーブロック
    を含む)で表わされる遊離基コポリマーセグメントを形
    成するまで前記暴露を保つこと;及び前記暴露を停止し
    、それによりI(A′A″・)n及びnT・を化合し、
    式I(A′A″T)nで表わされるブロックコポリマー
    を形成することを含み、重合促進量の少なくとも1種の
    金属化合物を加えることを特徴とし、前記金属化合物が
    少なくとも1種のモノマー装入物の重合の間存在し、前
    記金属化合物が前記第1のモノマー装入物の前記遊離基
    重合性モノマー又は前記第2のモノマー装入物の前記遊
    離基重合性モノマーの遊離基重合を実質的に妨害する量
    の不溶性化合物を形成するため前記第1のモノマー装入
    物の前記遊離基重合性モノマー又は前記第2のモノマー
    装入物の前記遊離基重合性モノマーと相互作用せず、I
    (A′T)n又はI(A′A″T)nが残留金属化合物
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】  金属化合物が一般式MxLz、(上式
    中、Mは錫、亜鉛、コバルト、チタン、パラジウム、及
    び鉛からなる群より選ばれる金属のzの原子価を有する
    カチオンであり;xは少なくとも1の整数であり;Lは
    C1〜C20アルキル、アリール、−OR、【化1】 −NO3−,SO42−、及びPO43−からなる群よ
    り選ばれるxの原子価を有するアニオンであり;RはC
    1〜C20アルキル、アリールからなる群より選ばれ;
    zは少なくとも1の整数である)で表わされる、請求項
    1の方法。
  3. 【請求項3】  金属化合物が2−エチルヘキサン酸第
    一錫、2−エチルヘキサン酸亜鉛、及びこれらの混合物
    からなる群より選ばれる、請求項2の方法。
  4. 【請求項4】  前記重合促進量が、金属化合物を加え
    るモノマー装入物を基準として約0.1〜約10モル%
    の金属化合物である、請求項1の方法。
  5. 【請求項5】  前記重合促進量が、金属化合物を加え
    るモノマー装入物を基準として約1〜約3モル%の金属
    化合物である、請求項4の方法。
  6. 【請求項6】  前記イニフェーターが一般式I(T)
    n(式中nは少なくとも2の整数である)で表わされ、
    前記第1のモノマー装入物がI(・)nの存在下遊離基
    重合し0℃未満のガラス転移温度を有するアクリルポリ
    マーブロックを形成するアクリルモノマーを含み、前記
    第2のモノマー装入物がI(A′・)nの存在下遊離基
    重合し少なくとも30℃のガラス転移温度を有する熱可
    塑性ブロックを形成するモノマーを含む請求項1の方法
    ;並びに前記第2のモノマー装入物I(A′・)n及び
    nT、又はI(A′A″T)nに十分相溶性の粘着付与
    剤を加えI(A′A″T)nに接着粘着力を与える追加
    工程及び裏に感圧性接着組成物をコーティングする追加
    工程を含む感圧性接着組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】  前記イニフェーターが一般式I(T)
    n(式中nは少なくとも2の整数である)で表わされ、
    前記第1のモノマー装入物が(i)重合し0℃未満のガ
    ラス転移温度を有するアクリルポリマーブロックを形成
    するアクリルモノマー及び(ii)重合し、I(・)n
    の存在化遊離基重合し第1のポリマーブロックを形成す
    る少なくとも50℃のガラス転移温度を有する熱可塑性
    ポリマーブロックを形成するモノマーからなる群より選
    ばれる請求項1の方法を含み;並びに前記第1のモノマ
    ー装入物として選ばれなかったモノマー(i)及びモノ
    マー(ii)からなる群の一員であり、I(A′・)n
    の存在下遊離基重合し第2のポリマーブロックを形成す
    るモノマーを含む第2のモノマー装入物の添加を含むア
    クリルブロックポリマーの製造方法。
  8. 【請求項8】  さらにブロックポリマーI(A′A″
    T)nからシート材料を形成する工程を含む、請求項7
    の方法。
  9. 【請求項9】  前記イニフェーターが一般式【化2】 (上式中、T及びXは、T−X結合が適当なエネルギー
    源に暴露された際解離し式T・の停止剤遊離基及び下式
    【化3】 の開始剤遊離基を形成できるよう選ばれる有機基であり
    、前記開始剤遊離基は遊離基重合性モノマーの遊離基重
    合を開始するに十分反応性であり、前記停止剤遊離基は
    遊離重合性モノマーの遊離基重合を十分開始できないが
    前記開始剤遊離基又は前記開始剤遊離基と遊離基重合し
    た遊離基ポリマーセグメントと再結合でき;R1,R2
    ,R5、及びR6は同一であっても異っていてもよく、
    水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4アルコキシ及び
    アリールからなる群より選ばれる一価成分であり;R3
    及びR4は同一であっても異っていてもよく、C1〜C
    4アルキル、少なくとも1個の弗素原子を含むC1〜C
    4フルオロアルキル及びアリールからなる群より選ばれ
    る一価成分であり;R1,R2,R3,R4,R5、及
    びR6は、遊離基重合の開始又は前記開始剤遊離基を含
    むポリマー遊離基セグメントもしくは前記開始剤遊離基
    と前記停止剤遊離基との化合から前記開始剤遊離基を妨
    害しないよう選ばれ;Yは−X−T及び−Zからなる群
    より選ばれ、X及びTは前記規定と同じであり、Zは前
    記エネルギー源に暴露した際遊離基を形成するよう解離
    しない有機成分であり;Fは−X・及び−Zからなる群
    より選ばれ;mは10もしくはそれ以上の整数である)
    で表わされ、第1の混合物をエネルギー源に暴露するこ
    とが遊離基T・及び 【化4】 を形成し;暴露を維持することが前記開始剤基及び前記
    第1のモノマー装入物の遊離基重合性モノマーの重合を
    おこし下式、 【化5】 (上式中、A′は前記第1のモノマー装入物の重合した
    遊離基重合性モノマーを含むポリマーブロックを表わし
    、Gは−Z及び−X−A′・からなる群より選ばれる)
    で表わされる遊離基ブロックコポリマーセグメントを形
    成し;前記暴露を停止することが下式、【化6】 (上式中、Pは−X−A′−T及び−Zからなる群より
    選ばれ、X,A′,T及びZは前記規定と同じである)
    で表わされるブロックコポリマーを形成し又は【化7】 及びT・の前記暴露を保ち; 【化8】 の又はnT・及び 【化9】 の遊離基重合性モノマーを含む前記第2のモノマー装入
    物との所望の混合が前記第2の混合物を形成し;【化1
    0】 及び前記第2のモノマー装入物の前記混合物を、遊離基
    T・及び 【化11】 を形成できるエネルギー源に暴露し、又は前記第2のモ
    ノマー装入物と混合した 【化12】 及びnT・の前記エネルギー源への暴露を保ち;前記暴
    露を保つことが前記遊離基重合性モノマーと遊離基【化
    13】 との重合をおこし下式、 【化14】 (上式中、A″は重合した遊離基重合性第2のモノマー
    を含むポリマーブロックを表わし、Kは−X−A′−A
    ″・及び−Zからなる群より選ばれる)により表わされ
    る遊離基ブロックコポリマーセグメントを形成し;前記
    暴露を停止することが 【化15】 及びT・を化合させ下式 【化16】 (上式中、Nは−X−A′A″T及び−Zからなる群よ
    り選ばれる)で表わされるブロックコポリマーを形成す
    る、請求項1の方法を含むビニル−シロキサンコポリマ
    ーの製造方法。
  10. 【請求項10】  請求項9の工程並びに軟質シートを
    与え及び前記軟質シートの少なくとも1つの主要部を剥
    離コーティングでコートする追加工程を含み、前記剥離
    コーティングが請求項9の方法により形成され及びAB
    及びABAからなる群より選ばれる式(式中、Aは少な
    くとも1種のポリマーブロックを含み、各ポリマーブロ
    ックは重合した遊離基重合性モノマーを含み、各ポリマ
    ーブロックは約−20℃以上のTgもしくはTmを有し
    、Aはブロックコポリマーの少なくとも約40重量パー
    セント含み、Bは約1000以上の数平均分子量を有す
    るシロキサンポリマーブロックであり、シロキサンポリ
    マーブロックの重量パーセントがブロックコポリマーに
    約50ニュートン/dm以下の表面剥離値を与えるに十
    分である)を有するブロックコポリマーを含む、コート
    したシート材料の製造方法。
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