JPH04226301A - 木材防腐剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は木材防腐剤組成物に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、木材の腐敗を防止するための種々
の木材防腐剤が知られており、その有効成分としては、
木材防腐作用、殺菌作用、防黴作用等を有する種々の化
合物が知られている。しかしながら、従来より知られて
いる木材防腐剤は、その効果及び効果の持続性において
十分に満足できるものではない。

【０００３】他方、フエニルキシリルエタン等のある種
のジフエニルアルカン化合物を有機リン系の殺虫剤の有
効成分の溶剤として用いて、無臭性の乳剤とすることは
、例えば、特公昭５６−１９８４１号公報や特開昭５３
−９１１３９号公報、特開昭５８−５７３０１号公報等
に記載されているように、既に知られている。また、特
開昭６２−２９５０１号公報には、農薬にフエニルキシ
リルエタン等を配合してなる固形農薬製剤が貯蔵安定性
にすぐれらることが記載されている。しかし、木材防腐
の分野においては、そのようなジフエニルアルカン化合
物の利用は、従来、知られていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、効果及
び持続性にすぐれる木材防腐剤を得るべく鋭意研究した
結果、特定のジフエニルアルカン化合物が木材防腐剤の
効力増強効果を有することを見出して、本発明に至つた
ものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による木材防腐剤
組成物は、木材防腐有効成分と、一般式（Ｉ）

【０００
６】

【化１】

【０００７】（式中、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３、Ｒ４及びＲ５
はそれぞれ独立に水素原子又は低級アルキル基を示す。 ）で表わされるジフエニルアルカン化合物を含有してな
る。本発明による木材防腐剤組成物において、上記木材
防腐有効成分は、木材にその腐朽に対して抵抗性をもた
せるための有効成分であつて、殺菌作用及び／又は防黴
作用を有し、例えば、オオウズラタケ、カワラタケ、ナ
ミダタケ、ワタグサレタケ、ヒイロタケ等の微生物に有
効なものをいう。

【０００８】そのような木材防腐有効成分の具体例とし
ては、例えば、３−ヨード−２−プロピニルブチルカー
バメート（以下、Ａ−１という。）、３−ブロモ−２，
３−ジヨード−２−プロペニルエチルカーボナート（以
下、Ａ−２という。）、ｐ−クロロフエニル−３−ヨー
ドプロパルギルホルマール（以下、Ａ−３という。）、
ｐ−クロロフエニルジヨードメチルスルホン、４−メチ
ルフエニルジヨードメチルスルホン、２，３，３−トリ
ヨードアリルアルコール（ＴＩＡＡ）等の有機ヨード系
木材防腐化合物、２−（４−チアゾリル）ベンツイミダ
ゾール（ＴＢＺ）、２−ベンツイミダゾールカルバミン
酸メチル、２−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール
（以下、Ａ−４という。）等のベンツイミダゾール系及
びベンツチアゾール系木材防腐化合物、１−（（２−（
２’，４’−ジクロロフエニル）−４−プロピル−１，
３−ジオキソラン−２−イル）メチル）−１Ｈ−１，２
，４−トリアゾール（以下、Ａ−５という。）、α−（
２−（４−クロロフエニル）エチル）−α−（１，１−
ジメチルエチル）−１Ｈ−１，２，４−トリアゾール−
１−エタノール等のトリアゾール系木材防腐化合物、Ｎ
，Ｎ−ジメチル−Ｎ’−フエニル−（Ｎ’−フルオロジ
クロロメチルチオ）スルフアミド（以下、Ａ−６という
。）、Ｎ−フルオロジクロロメチルチオフタルアミド等
のハロアルキルチオ系木材防腐化合物、そのほか、テト
ラクロロ−４−メチルスルホニルピリジン、テトラクロ
ロイソフタロニトリル等を挙げることができる。これら
は単独で、又は２種以上の混合物として用いられる。

【０００９】本発明による木材防腐剤組成物において、
上記木材防腐有効成分の配合割合は、０．０１〜１０重
量％、好ましくは０．０５〜２重量％、特に好ましくは
０．１〜１重量％である。本発明による木材防腐剤組成
物は、上記木材防腐有効成分と共に、前記一般式（Ｉ）
で表わされるジフエニルアルカン化合物を含む。一般式
（Ｉ）において、アルキル基は、炭素数１〜３の範囲に
あるのが好ましく、特に、芳香環上のアルキル基はメチ
ル基であるのが好ましい。更に少なくとも一方の芳香環
がキシリル基であるものが好ましい。従つて、かかる化
合物の具体例として、例えば、フエニルキシリルエタン
、フエニルキシリルプロパン、トリルキシリルエタン、
ジキシリルメタン、ジキシリルエタン等を挙げることが
できる。本発明においては、これらのなかでは、特に、
フエニルキシリルエタンが好ましく用いられる。また、
これらのジフエニルアルカン化合物は、単独で又は混合
物として用いられる。

【００１０】本発明による木材防腐剤組成物において、
ジフエニルアルカン化合物の配合量は１重量％以上、好
ましくは５重量％以上、特に好ましくは１０重量％以上
である。更に、本発明においては、ジフエニルアルカン
化合物は、木材防腐有効成分に対して１〜１０００重量
倍、好ましくは５〜５００重量倍、特に好ましくは１０
〜２００重量倍の範囲で配合される。

【００１１】本発明による木材防腐剤組成物は、前述し
たような木材防腐有効成分と前記一般式（Ｉ）で表わさ
れる化合物のみからなるものであつてもよいが、必要に
応じて、その他の有効成分を含んでいてもよい。このよ
うな有効成分としては、例えば、ホキシム、クロルピリ
ホス、フエニトロチオン、ピリダフエンチオン、イソフ
エンホス、プロチオホス等の有機リン系、バツサ、プロ
ポキサー等のカルバメート系、パーメスリン、サイフル
スリン、トラロメスリン、フエンバレレート、エトフエ
ンプロツクス、Ｈｏｅ−４９８等のピレスロイド系等の
木材防蟻剤、害虫忌避剤、１，１，１，２，７，８，８
，８−オクタクロロ−４−オキサヘプタン等の効力増強
剤等を挙げることができる。

【００１２】また、例えば、アルキド樹脂、アクリル樹
脂、塩素化パラフイン等の樹脂類のほか、酸化防止剤、
紫外線吸収剤等の安定化剤、乳化剤、着色剤、増粘剤、
顔料等の添加剤を含んでいてもよい。このような添加物
は、前記木材防腐有効成分及び前記ジフエニルアルカン
化合物と反応しないものであれば、如何なるものでもよ
い。更には、芳香族系石油溶剤や脂肪族系石油溶剤等の
溶剤を含んでいてもよい。

【００１３】本発明による木材防腐剤組成物にて木材を
処理するには、通常、これを木材の表面に散布又は塗布
するか、又は組成物中に木材を浸漬する等の方法が採用
される。このような処理に際して、本発明による木材防
腐剤組成物は、通常、これをそのまま用いればよい。ま
た、処理量は、木材の表面１ｍ２当りに木材防腐有効成
分が１００〜３００ｇとなるように処理するのが好まし
い。

【００１４】本発明による木材防腐剤組成物は、オオウ
ズラタケ、カワラタケ、ナミダタケ、ワタグサレタケ、
ヒイロタケ等の木材を腐食する微生物に対して有効であ
るが、ケトミウム（Ｃｈａｅｔｏｍｉｕｍ）、トリコデ
ルマ（Ｔｒｉｃｏｄｅｒｍａ）等の黴に対しても有効で
ある。

【００１５】

【実施例】以下に実施例と共に比較例及び実験例を挙げ
て本発明をより具体的に説明する。先ず、以下の組成か
らなる木材防腐剤組成物を調製した。以下において用い
た脂肪族系石油溶剤は、アニリン点６９を有し、主とし
てパラフインからなり、芳香族系石油溶剤は、アニリン
点１６を有し、主としてアルキルベンゼン類からなる。 芳香族、脂肪族系石油溶剤とは、上記脂肪族系石油溶剤
と芳香族系石油溶剤の２：８混合物（重量比）である。 アルキド樹脂は、トール油変性で油長６６％のものを用
いた。部は重量部を示す。 実施例１ Ａ−１　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例２ Ａ−２　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例３ Ａ−３　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例４ Ａ−４　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例５ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例６ Ａ−６　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．７部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
３部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例７ Ａ−６　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９４．
５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　５．０部実施例８ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　９９．
５部実施例９ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　５０．
０部脂肪族系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　４９．５部実施例１０ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部フエニルキシリ
ルエタン　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０．
０部脂肪族系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　７９．５部比較例１ Ａ−１　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　１．０部芳香族、脂肪族
系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　　９４．０
部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５．０部比較例２ Ａ−２　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部脂肪族系石油溶
剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
９４．５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　５．０部比較例３ Ａ−３　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部芳香族、脂肪族
系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　　９４．５
部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５．０部比較例４ Ａ−４　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　１．０部芳香族系石油溶
剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
９４．０部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　５．０部比較例５ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部脂肪族系石油溶
剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
９４．５部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　５．０部比較例６ Ａ−６　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　１．０部芳香族、脂肪族
系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　　９４．０
部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５．０部比較例７ Ａ−１　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部芳香族、脂肪族
系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　　９４．５
部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５．０部比較例８ Ａ−２　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　１．０部脂肪族系石油溶
剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
９４．０部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　５．０部比較例９ Ａ−６　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部芳香族、脂肪族
系石油溶剤　　　　　　　　　　　　　　　　９４．５
部アルキド樹脂　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　５．０部比較例１０ Ａ−５　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　０．５部脂肪族系石油溶
剤　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
９９．５部実験例１ 実施例１〜６及び比較例１〜６の木材防腐剤組成物を長
さ４０ｍｍ、幅２０ｍｍ、厚さ５ｍｍのブナ辺材に１０
０〜１２０ｇ／ｍ２となるように浸漬処理し、風乾し、
これをカワラタケを供試菌として、（社）木材保存協会
規格試験第１号の防腐効力試験法によつて、薬剤処理材
の平均重量減少率を求めた。また、対照として、木材防
腐剤組成物による処理を施さなかつたものについても、
同様の試験を行なつた。

【００１６】耐候操作は次のようにして行なつた。即ち
、薬剤処理の後、風乾した木材片を２５℃の蒸留水中に
５時間浸漬し、次いで、４０℃の熱風乾燥機中に１９時
間保存した。この蒸留水への浸漬及び乾燥の操作を３０
回繰り返した。結果を表１に示す。

【００１７】

【表１】

【００１８】試験例２ 表２に示す実施例及び比較例の木材防腐剤組成物につい
て、供試菌をオオウズラタケとし、実験例１と同様にし
て、防腐効力試験を行なつた。結果を表２に示す。

【００１９】

【表２】

【００２０】実験例３ 表３に示す実施例及び比較例の木材防腐剤組成物につい
て、供試菌をカワラタケとし、実験例１と同様にして、
防腐効力試験を行なつた。結果を表３に示す。

【００２１】

【表３】

【００２２】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、木材防
腐剤に前記一般式（Ｉ）で表わされるジフエニルアルカ
ン化合物を混合することによつて、木材防腐効果を高め
ることができる。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】木材防腐有効成分と、一般式（Ｉ）【化１
   】 （式中、Ｒ１、Ｒ２、Ｒ３、Ｒ４及びＲ５はそれぞれ独
   立に水素原子又は低級アルキル基を示す。）で表わされ
   るジフエニルアルカン化合物を含有してなる木材防腐剤
   組成物。
2. 【請求項２】木材防腐有効成分が有機ヨード系木材防腐
   化合物、ベンツイミダゾール系木材防腐化合物、ベンツ
   チアゾール系木材防腐化合物、トリアゾール系木材防腐
   化合物及びハロアルキルチオ系木材防腐化合物からなる
   群から選ばれる少なくとも１種である請求項１記載の木
   材防腐剤組成物。
3. 【請求項３】木材防腐有効成分が３−ヨード−２−プロ
   ピニルブチルカーバメート、３−ブロモ−２，３−ジヨ
   ード−２−プロペニルエチルカーボナート、ｐ−クロロ
   フエニル−３−ヨードプロパルギルホルマール、２−チ
   オシアノメチルチオベンゾチアゾール、１−（（２−（
   ２’，４’−ジクロロフエニル）−４−プロピル−１，
   ３−ジオキソラン−２−イル）メチル）−１Ｈ−１，２
   ，４−トリアゾール及びＮ，Ｎ−ジメチル−Ｎ’−フエ
   ニル−（Ｎ’−フルオロジクロロメチルチオ）スルフア
   ミドからなる群から選ばれる少なくとも１種である請求
   項１記載の木材防腐剤組成物。
4. 【請求項４】ジフエニルアルカン化合物がフエニルキシ
   リルエタンである請求項１記載の木材防腐剤組成物。