JPH04225902A - 繊維用昆虫忌避製剤及び、それを用いた処理方法 - Google Patents

繊維用昆虫忌避製剤及び、それを用いた処理方法

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JPH04225902A
JPH04225902A JP3103747A JP10374791A JPH04225902A JP H04225902 A JPH04225902 A JP H04225902A JP 3103747 A JP3103747 A JP 3103747A JP 10374791 A JP10374791 A JP 10374791A JP H04225902 A JPH04225902 A JP H04225902A
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JP
Japan
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component
insect repellent
treatment
carbon atoms
insect
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Application number
JP3103747A
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English (en)
Inventor
Junichi Fukuoka
福岡淳一
Yukihiro Iguchi
井口幸弘
Nobuo Yano
矢野信雄
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Daido Maruta Finishing Co Ltd
Original Assignee
Daido Maruta Finishing Co Ltd
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維に対して、昆虫や
ダニ類に対する忌避性(防虫性)を付与するために使用
される昆虫忌避製剤、及び、この昆虫忌避製剤を用いた
繊維の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、殺虫剤で処理を行った合成繊
維の綿が種々開発され、市販されている。一般的に、こ
れらのものは、布団、座布団、枕などの寝装品の中綿と
して使用されており、対象となる昆虫としてはダニ類が
主である。しかしながら、殺虫剤により死亡したダニの
残骸は、寝装品の中に残ったままとなり、これがアレル
ギーの抗原となってアレルギーが発生するという問題が
近年指摘されている。
【0003】そこで、このような問題点を解決するため
の薬剤として、特開昭63−第139993号には、防
虫効果を有する油脂誘導体が、特開昭63−第2645
05号には、カチオン成分とアニオン成分とから成る物
質が、特開昭63−第264506号には、架橋型オル
ガノポリシロキサンが開示されているが、これらの薬剤
はいずれも、従来から知られているアミド系忌避剤に比
べて忌避効果が弱く、実用化されていない。
【0004】又、忌避効果の耐久性を付与するための方
法として、特開平2−第6670号には、デキストリン
樹脂の中に忌避剤を混入させる方法が開示されているが
、この方法においては、忌避効果そのものが弱くなるの
で、効果を維持させるために忌避剤を多量に使用しなけ
ればならないという欠点がある。
【0005】この他、特開平2−第3602号には、マ
イクロカプセルに忌避剤を内蔵させる方法が開示されて
いるが、この方法では、マイクロカプセルが破壊されな
いと内蔵した忌避剤の効果は発揮されないため、再現性
のある忌避効果を得ることが困難であるという欠点があ
る。
【0006】更に、特開平2−第47374号には、忌
避剤を吸着させた無機系多孔質粉体をバインダーにより
繊維に付着させる方法が開示されているが、この方法に
おいては、綿の性能が低下することや、忌避剤単体の場
合に比べて、忌避剤を吸着加工するのに工程及び費用が
かかる等の問題点がある。しかも、羽毛についての知見
はほとんどない。尚、羊毛製品に関しては、これまでに
、食害虫の幼虫によってケラチンが分解されることが知
られており、一般的にディールドリン系防虫剤による処
理が行われているが、このような防虫剤では、塩素基を
有するため毒性の面で問題があり、毒性の低い防虫剤が
望まれている。
【0007】又、特開平2−第269880号には、忌
避剤と、それと相溶性ある水不溶性樹脂の分散物、例え
ばポリウレタン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、ア
ミノ変性シリコーン樹脂が開示されているが、これらは
、家庭用洗濯に対しての耐久性が、あまり良くない等の
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を改良し、従来より、繊維に対して昆虫忌避性を付与す
る際に使用されてきた薬剤に比べて、安全で、しかも効
果の持続性のある繊維用昆虫忌避製剤を提供するもので
ある。又、本発明は、上記の昆虫忌避製剤を用いること
により、昆虫忌避性を有する繊維を製造する際の処理方
法を提供するものでもある。
【0009】
【課題を解決をするための手段】本発明は、昆虫忌避性
を有する特定の化合物と、この化合物を安定して繊維に
保留する特定の化合物とを、特定の重量比率で含有させ
ることによって完成されたものである。
【0010】即ち、本発明の繊維用昆虫忌避製剤は、成
分A:昆虫忌避剤 成分B:下記の構造式を有するジカルボキシイミド誘導
【0011】
【化1】
【0012】及び、成分C:炭素数が10〜20のパラ
フィン系炭化水素、及び/又は界面活性剤を含み、しか
も、成分A:成分Bの重量比率が3:1〜2:1である
ことを特徴とする。
【0013】特に、本発明では、成分Aは、安息香酸誘
導体、多価アルコール系化合物、アミド系化合物、及び
炭素数2〜8を有する二塩基酸を、炭素数1〜4のアル
キル基で置換した二塩基酸ジエステルからなる群より選
ばれた少なくとも1種類であることが好ましく、代表的
な忌避剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、パラオ
キシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パ
ラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル
エステル、m−ジメチル安息香酸、2−エチルヘキサン
−1,3−ジオール、ジメチルトルアミド、コハク酸ジ
メチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジプロピル、コハ
ク酸ジブチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチ
ル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジブチル、フタ
ル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル
、フタル酸ジブチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸
ジエチル、グルタル酸ジプロピル、グルタル酸ジブチル
、シュウ酸ジメチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジプ
ロピル、シュウ酸ジブチル等が挙げられる。
【0014】本発明では、成分Aは、上記に例示された
化合物より選ばれた1種類であっても良いし、あるいは
、2種類以上の化合物を組み合わせて使用しても良い。 特に、成分Aとして二塩基酸ジエステルを使用した場合
には、ジエチルトルアミド、安息香酸等を使用した場合
よりも、毒性(LD50、マウス)が低いものとなる。 本発明において特に好ましい成分Aとしては、フタル酸
ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、フ
タル酸ジブチル等が挙げられる。
【0015】一方、成分Bのジカルボキシイミド誘導体
は、成分Aである忌避剤を安定して繊維に保留し、かつ
昆虫忌避効果の持続させるための成分であって、以下に
示す構造を有する。
【0016】
【化1】
【0017】特に、本発明において好ましい成分Bとし
ては、N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイミ
ド、N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−
4−メチルビシクロ(2,2,2)オクト−5−エン−
2,3−ジカルボキシイミド等が挙げられる。
【0018】本発明の昆虫忌避製剤は、上記の特定構造
を有する成分Bを使用することに特徴を有するが、この
際、成分A:成分Bの重量比率が重要となり、3:1〜
2:1の範囲において良好な効果が得られる。この場合
において、成分A:成分Bの重量比率が3:1以上の場
合には、成分Aの繊維への保留が悪くなって、洗濯によ
る昆虫忌避効果の低下が著しく、逆に、2:1以下の場
合には、同等の昆虫忌避効果を得るのに、多量の昆虫忌
避製剤が必要となり、不経済なものになる。
【0019】このような成分Aと成分Bとの重量比率に
対して、成分Cの含有量は、特に限定されるものではな
いが、成分Aと成分Bの合計重量:成分Cの重量が、4
0〜80:60〜20の比率となるようにすることが好
ましい。
【0020】本発明の昆虫忌避製剤は、ダニ類、ノミ、
蚊、ゴキブリ、家蠅、刺蠅、アブ、ブヨなどのいずれに
も有効に作用するものであり、しかも、安全性を有する
ものである。そして、ここで言う「安全性」とは、昆虫
忌避製剤が日本薬局方、食品添加物公定書、化粧品原料
基準、医薬品製造承認日本薬局方のいずれかに受容され
る原料であり、かつLD50(マウス)の値が3000
mg/kg 以上のものであることを意味する。
【0021】尚、本発明の繊維用昆虫忌避製剤は、綿、
麻等のセルロース系天然繊維、羊毛、絹等の蛋白質系天
然繊維、羽毛、再生セルロース繊維、ポリエステル等の
合成繊維及び、これらと天然繊維との混紡交織の複合繊
維等に広く使用できるものであるが、成分Aとして、安
息香酸誘導体、多価アルコール系化合物、アミド系化合
物又はフタル酸ジアルキルエステル(但し、アルキル基
の炭素数は1〜4である)を使用した場合には、特に蛋
白質系繊維、羽毛の処理に適したものとなる。一方、成
分Aとして、前述の二塩基酸ジエステルを使用した昆虫
忌避製剤は、セルロース系繊維の処理に適したものとな
る。
【0022】次に、本発明の繊維処理方法は、前述の如
き昆虫忌避製剤を溶媒中に溶解又は分散させた処理液を
繊維に塗布すれば良く、その塗布方法は特に限定されな
いが、繊維に対して平均的にかつ連続的に適用できる点
で、スプレー法や浸漬法が適している。尚、浸漬法の場
合には、繊維を浸漬した後、絞液、乾燥又は、乾燥後加
熱するのが一般的である。又、水で乳化液状に希釈して
塗布することもできる。
【0023】又、処理液には、シリコン樹脂、染料固着
剤、浸透剤及び柔軟剤等の添加物が含まれても良く、特
に、成分Aとして二塩基酸ジエステルを含む昆虫忌避製
剤を使用してセルロース系繊維を処理する場合には、処
理液中にシリコーン・アクリル共重合物エマルジョンを
添加して使用するのが好ましい。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例を示すが、各実施例に
おける昆虫忌避製剤の評価は、下記の方法で行った。
【0025】■  ダニ忌避率の評価方法(飼料誘引法
)直径30mmのシャーレを粘着シート上に置き、その
周囲に6個の同一シャーレを中央のシャーレと縁が必ず
接触するように設置した。周囲6個のシャーレには、直
径30mm、厚さ5mmの処理物と無処理物の試料を交
互に入れ、その各試料上に、ダニの入っていない粉末試
料0.01gを置いた。一方、中央のシャーレには餌を
除去したダニを入れ、10×15×5cmのプラスチッ
ク製容器に粘着シートごと入れ、飽和食塩水を入れて、
湿度70〜80%に保ち、25±2℃の恒温器中で、2
4時間放置した後、各試料の中に這入したダニの数を食
塩水浮遊法で数え、次式により忌避率を求めた。
【0026】
【数1】
【0027】上式中、A:無処理区の綿のダニの数B:
処理区の綿のダニの数 を示す。尚、羽毛を用いる場合には、両面テープ上に羽
毛を貼り付け、直径30mmにカットした。
【0028】■  洗濯方法(羊毛綿の洗濯)綿100
%の230本ブロード織物を側地にして、厚さ50〜6
0mm×200mm×100mmの布団を作り、その布
団を丸洗いした。布団の丸洗いとは、丸洗いする布団に
スプレーでアニオン系液状洗剤10%液を吹きつけ、5
分間放置して、布団の綿の中まで浸透させた後、ブラシ
で3分間洗い、次いでワッシャ型洗濯機にて洗剤1g/
l、40℃の条件で10分間洗い、遠心脱水機で遠心力
を利用して綿の中の汚れや埃、塩分等を流し出し(5分
間)、次いで4分間脱水し、その後、50℃の乾燥室で
3時間乾燥し、次いでドラム型乾燥機で60℃で15分
間もみほぐす工程をいい、上記の工程を洗濯回数1回と
する。上記の洗濯を3回行った後に、側地を除去して内
部の中綿を取り出して、試験試料とし、上記の■に記載
されるダニ忌避試験を行った。
【0029】■  家庭洗濯 JIS  L−0217−1976  繊維製品の取扱
いに関する表示記号及びその表示方法に定められた絵表
示記号103法に記載される洗濯法で行った。
【0030】■  ゴキブリ忌避率の評価方法高さ9c
m、横26cm、縦20cmの樹脂製容器の中に10c
m×10cmに切った試験試料及び無処理試料を、両面
テープで貼り付ける。試料上に5mmの間隔をあけた同
じ大きさのベニヤ板(シェルター)を置き、中央部に水
分を含ませた脱脂綿と固定試料を置き、ゴキブリの逃亡
を防止するため、容器内壁にワセリンを薄く塗った後、
ゴキブリの成虫30匹を入れて一晩放置し、翌朝シェル
ター下に生息するゴキブリの数により忌避効果を判定し
た。供試虫:チャバネゴキブリ成虫  30匹忌避率は
、次式より算出した。
【0031】
【数1】
【0032】上式中、A:無処理区のゴキブリの数B:
処理区のゴキブリの数 を示す。まず、以下に示す実施例1〜6及び比較例1〜
5により、本発明の昆虫忌避製剤を具体的に説明する。
【0033】実施例1     m−ジエチルトルアミド          
                      30部
    N−オクチルビシクロヘプテンジカルボキシイ
ミド        10部    パラフィン系炭化
水素(アニリン点:83±1℃)        60
部より成る製剤をスプレーで、厚さ50〜60mm×2
00mm×100mmの羊毛綿の両面に各0.3gずつ
付与した。付与された製剤の量は、重量比で0.3%で
あった。
【0034】実施例2 実施例1のm−ジエチルトルアミドの代わりに、表1の
実施例2−1〜2−3に示される安息香酸誘導体(3種
)を同量用いて全く同じ処理を行った。
【0035】実施例3     m−ジエチルトルアミド          
                         
 50部    N−オクチルビシクロヘプテンジカル
ボキシイミド            25部    
ノニールフェノールポリオキシエチレン付加物(10モ
ル)    25部より成る製剤に、水を加えて0.4
重量%の乳化液をつくり、羊毛綿を浸漬し、50±2%
の付着量になるように遠心脱水した後、風乾した。
【0036】実施例4 実施例3のm−ジエチルトルアミドの代わりに、表1の
実施例4−1〜4−3に示される安息香酸誘導体(3種
)を同量用いて全く同じ処理を行った。
【0037】実施例5     パラオキシ安息香酸ベンジルエステル    
                  20部    
m−ジエチルトルアミド              
                    20部  
  N−( 2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル
 −4−メチルビシクロ      (2,2,2) 
オクト −5−エン −2,3−ジカルボキシイミド 
       20部    パラフィン系炭化水素(
アニリン点:83±1℃)          40部
より成る製剤を実施例1と同様に処理した。
【0038】実施例6 実施例5の製剤0.1gを、羽毛10gに対してランダ
ムにスプレーした。
【0039】比較例1     m−ジエチルトルアミド          
30部    パラフィン系炭化水素        
    70部より成る製剤をスプレーで、実施例1と
同様に処理した。
【0040】比較例2〜4 実施例1のm−ジエチルトルアミドの代わりに、フェニ
トロチオン(比較例2)、ダイアジノン(比較例3)、
プレミアルマラソン(比較例4)を用いて同様の処理を
行った。
【0041】比較例5 比較例1のm−ジエチルトルアミドの代わりに、m−ジ
エチルトルアミド60重量%を内包したマイクロカプセ
ル(粒径:5〜15μ)が50部で、エポキシ変性ジメ
チルポリシロキサン樹脂が50部である製剤を用いて、
実施例1と同様に処理した。上記実施例1〜6及び比較
例1〜5の昆虫忌避製剤における評価結果を以下の表1
に示す。又、上記の昆虫忌避製剤の揮発性及び臭気につ
いても評価を行い、その結果を併記した。
【0042】
【表1】
【0043】上記の表1の結果より、実施例1〜6に示
す本発明の昆虫忌避製剤は、いずれもダニ及びゴキブリ
に対して高い忌避性を示すものであった。又、本発明の
昆虫忌避製剤を用いて処理することにより得られた製品
は、洗濯による忌避率の低下が少なく、耐久性(持続性
)に優れるものであった。
【0044】これに対して、比較例1〜5の昆虫忌避製
剤を用いた場合では、洗濯による忌避率の低下が大きく
、耐久性のある昆虫忌避性を有する製品を得ることはで
きなかった。特に、比較例1の場合では、洗濯回数0回
においてもダニ忌避率がやや劣り、洗濯耐久性を有する
ものでないことが確認された。又、比較例5の場合には
、忌避性及び耐久性のバラツキが大きく、これは、均一
な処理ができていないか、あるいはマイクロカプセルの
破壊が安定して起こらないことを意味している。尚、臭
気の点においては、実施例5及び6の忌避製剤が良好で
あった。
【0045】次に、成分Aが、特定構造を有する二塩基
酸ジエステルである場合の本発明の繊維用昆虫忌避製剤
の昆虫忌避効果を、以下に示す実施例7〜13及び比較
例6〜10により、具体的に説明する。 実施例7 綿100%の朱子組織の生地を、糊抜、精錬、漂白した
後、表2に記載される処方No.7の処理液を連続的に
付与し、51%の絞り率で絞り、100 ℃で0.4 
分乾燥し、更に140 ℃で0.2 分熱処理した後、
表面温度100 ℃の条件でカレンダー処理した。
【0046】この生地を用いてJIS  L−0217
−1976に定められた絵表示記号103法に記載され
た洗濯を5回及び10回実施した後、ダニ忌避試験を実
施した。その結果を表4に示す。
【0047】表4の結果より、5回洗濯後で88.7%
、10回洗濯後で82.2%と非常に良好なダニ忌避率
を示した。又、忌避維持率に関しても、初期のダニ忌避
率98.5%に対して、5回洗濯で90.0%、10回
洗濯で83.5%で、いずれも良好な結果が得られた。
【0048】同様に、ゴキブリ忌避試験の結果を表5に
示す。表5の結果より、ゴキブリ忌避率及び維持率に関
しても、ダニ忌避試験と同様に良好な結果が得られた。
【0049】実施例8 綿100%の朱子組織の生地を、糊抜、精錬、漂白した
後、反応性染料を用いて捺染し、発色水洗した後、表2
に記載される処方No.8の処理液を実施例7と同様に
処理し、ダニ忌避試験の評価を行った。その結果を表4
に示す。 表4に示されるように、この場合も、実施例7の場合と
同様、良好な結果が得られた。
【0050】実施例9 ポリエステル50/綿50の混紡よりなる平織の生地を
、糊抜、精錬、漂白し、分散染料で無地染した後、表2
に記載される処方No.9の処理液を連続的に付与し、
58.6%の絞り率で絞り、110 ℃で0.4 分乾
燥し、更に140 ℃で0.2 分熱処理した後、表面
温度80℃の条件でカレンダー処理した。その後、実施
例7と同様に洗濯し、ダニ忌避の評価を行った。その際
のダニ忌避率及び維持率の結果は、表4に示す通り良好
であった。
【0051】実施例10〜12 表2及び表3に記載される処方 No.10〜 No.
12の処理液を用いて、実施例7と同様にして、ダニ忌
避の評価を行った。その結果は、表4に示す通り良好で
あった。
【0052】実施例13 表3に記載される処方 No.13の処理液を調製した
後、スプレーで、厚さ50〜60mm×200mm×1
00mmの羊毛綿の両面に1.0gずつ付与した。この
際、付与された製剤の量は重量比で1.0%であった。 その後、実施例7と同様に洗濯して、ダニ忌避の評価を
行った。その結果は、表4に示す通り良好であった。
【0053】比較例6 処理液に、表3に記載される処方 No.14のものを
使用した以外は実施例7と同様の方法を実施した。その
結果、表4に示されるように、初期のダニ忌避率は良好
であったが、耐久性が非常に劣ったものであった。又、
ゴキブリ忌避試験においても、表5に示されるように、
実施例7の場合に比べて、洗濯によるゴキブリ忌避率及
び維持率の低下が大きかった。
【0054】比較例7 処理液に、表3に記載される処方 No.15のものを
使用した以外は実施例8と同様の方法を実施した。その
結果、表4に示されるように、初期のダニ忌避率は良好
であったが、耐久性に乏しいものであった。
【0055】比較例8 処理液に、表3に記載される処方 No.16のものを
使用した以外は実施例9と同様の方法を実施した。その
結果、表4に示されるように、初期のダニ忌避率は良好
であったが、耐久性に乏しいものであった。
【0056】比較例9及び比較例10 処理液に、表3に記載される処方 No.17及び N
o.18のものを使用した以外は実施例7と同様の方法
を実施した。 その結果、表4に示されるように、初期のダニ忌避率は
良好であったが、耐久性に乏しいものであった。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
【発明の効果】本発明の繊維用昆虫忌避製剤は、安全で
、優れた昆虫忌避性を有し、しかも容易に得ることがで
きる。又、本発明の処理方法を用いることによって得ら
れる繊維は、優れた昆虫忌避性を有する上、優れた洗濯
耐久性も有し、繰り返し洗濯を行った場合においても、
昆虫やダニ類に対する忌避率の低下が小さく、良好な防
虫効果を維持する。
【0062】特に、成分Aが特定構造を有する二塩基酸
ジエステルである繊維用昆虫忌避製剤を、シリコーン・
アクリル共重合物エマルジョンを含有する溶液に添加し
て得られる処理液を用いて、セルロース系繊維を処理す
る本発明の処理方法では、昆虫忌避性の点においても、
洗濯耐久性に点においても優れた製品を製造することが
できる。
【0063】尚、本発明の繊維用昆虫忌避製剤は、種々
の繊維に対して適用できるので、この製剤を用いること
によって、昆虫忌避性が付与された布団やカーテン類な
どの日用品を製造することができ、各種アレルギーの原
因となり易いダニ類との接触を気にすることなく、衛生
的な生活を送ることが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分A:昆虫忌避剤成分B:下記の構造式
    を有するジカルボキシイミド誘導体 【化1】 及び、 成分C:炭素数が10〜20のパラフィン系炭化水素、
    及び/又は界面活性剤を含み、しかも、成分A:成分B
    の重量比率が3:1〜2:1であることを特徴とする繊
    維用昆虫忌避製剤。
  2. 【請求項2】  上記成分Aが、安息香酸誘導体、多価
    アルコール系化合物、アミド系化合物、及び炭素数2〜
    8を有する二塩基酸を、炭素数1〜4のアルキル基で置
    換した二塩基酸ジエステルからなる群より選ばれた少な
    くとも1種類であることを特徴とする請求項1記載の昆
    虫忌避製剤。
  3. 【請求項3】  繊維を、昆虫忌避処理液で処理するも
    のであって、上記処理液が、 成分A:昆虫忌避剤 成分B:下記の構造式を有するジカルボキシイミド誘導
    体 【化1】及び、 成分C:炭素数が10〜20のパラフィン系炭化水素、
    及び/又は界面活性剤を含み、しかも、成分A:成分B
    の重量比率が3:1〜2:1であることを特徴とする繊
    維の処理方法。
  4. 【請求項4】  蛋白質系繊維又は羽毛を上記処理液で
    処理するものであって、上記成分Aが、安息香酸誘導体
    、多価アルコール系化合物、アミド系化合物及びフタル
    酸ジアルキルエステル(但し、アルキル基の炭素数は1
    〜4である)からなる群より選ばれた少なくとも1種類
    の昆虫忌避剤であることを特徴とする請求項3記載の処
    理方法。
  5. 【請求項5】  セルロース系繊維を上記処理液で処理
    するものであって、上記成分Aが、炭素数2〜8を有す
    る二塩基酸の、炭素数1〜4のアルキル基置換ジエステ
    ル類より選ばれた、少なくとも1種類の二塩基酸ジエス
    テルであり、更に、上記処理液には、シリコーン・アク
    リル共重合物エマルジョンが添加されることを特徴とす
    る請求項3記載の処理方法。
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