JPH04224924A - 光記録媒体用基板の製造方法 - Google Patents

光記録媒体用基板の製造方法

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JPH04224924A
JPH04224924A JP2415014A JP41501490A JPH04224924A JP H04224924 A JPH04224924 A JP H04224924A JP 2415014 A JP2415014 A JP 2415014A JP 41501490 A JP41501490 A JP 41501490A JP H04224924 A JPH04224924 A JP H04224924A
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JP
Japan
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roll
resin
substrate
circumferential
speed
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JP2415014A
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Inventor
Masataka Yashima
正孝 八島
Osamu Shikame
修 鹿目
Tetsuya Sato
哲也 佐藤
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光により情報が
記録、再生される光記録媒体のレーザ光が透過する基板
である光記録媒体用基板の製造方法に関するものである
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク、レーザディスク、
光ディスク、光磁気ディスク、光カードなどの光記録媒
体は、基板の一面がピットと呼ばれる凹凸や案内溝が形
成された信号面となっており、該信号面にはアルミ蒸着
などが施されて反射膜が形成されている。所定の波長を
有する偏光されたレーザ光は、前記基板の信号面と反対
側の面(以下、「入射面」という。)から入射して該基
板の中を伝搬し、信号面により反射されて基板の中を伝
搬したのち入射面から外へ出て行く。
【0003】情報の記録や再生に際しては、レーザ光が
信号面のピットや案内溝などに正確に照射される必要が
あり、また、反射されたレーザ光も一定の方向に伝搬し
て戻る必要があるので、前記基板の性質としては、レー
ザ光が基板の中を伝搬する方向によって、レーザ光の伝
搬速度および位相が変化してしまうような異方性がない
ことが要求される。前記基板の材料としては、耐久性、
耐衝撃性などが考慮されてガラスではなく、一般に、ポ
リカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(
PMMA)などの熱可塑性樹脂(以下、「樹脂」という
。)が用いられている。
【0004】前記基板である光記録媒体用基板の従来の
製造方法の一例としては次のようなものがある。
【0005】押出機のTダイから押し出された溶融した
樹脂が、回転する第1ロールの周面と回転する第2ロー
ルの周面とにより挟み付けられてその間を通過し、前記
通過した樹脂は、第2ロールの周面に接触したまましば
らく回転したのち、第2ロールの周面と回転する第3ロ
ールの周面とにより挟まれてその間を通過し、第3ロー
ルの周面に接触したまましばらく回転したのち剥離され
る。この剥離された樹脂が光記録媒体用基板になるとい
う製造方法である。
【0006】上記製造方法において、第1ロールの周面
は鏡面状に仕上げられており、樹脂の第1ロールの周面
と接触する部分が鏡面状に形成されて基板の入射面にな
る。また、第2ロールの周面にはピットや案内溝を形成
するための凹凸が形成されており、樹脂の第2ロールの
周面と接触する部分にピットや案内溝が転写されてその
部分が基板の信号面に形成される。前記各ロールは溶融
した樹脂を送り出しながら冷却する機能を有し、中でも
、第2ロールは第1ロールより樹脂と接触する時間が長
いので第1ロールより高い温度になる。
【0007】また、異方性のない熱可塑性樹脂フィルム
を製造する方法として、第1冷却ロール速度を第2冷却
ロール速度より大きくし、第1冷却ロールと第2冷却ロ
ールとの間で熱可塑性樹脂フィルムに張力をかけないこ
となどを特徴とする熱可塑性樹脂フィルムの製造方法が
特開昭60−214923に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の光記録媒体
用基板の製造方法においては、厚さの厚い基板(例えば
、厚さ0.4mm〜1.2mm)を製造する場合、樹脂
が各ロールにより送り出される間に、樹脂の分子の螺旋
状の長鎖がその送り出される方向に沿って引き伸ばされ
て、製造された基板に異方性が生じてしまうという問題
点がある。
【0009】図2に示すように、溶融した樹脂24が第
1ロール21の周面と第2ロール22の周面とにより挟
み付けられてその間を通過する際、第1ロール21の周
速V21と第2ロール22の周速V22とが同じでも、
第2ロール22の温度が第1ロール21の温度より高い
ため、樹脂24のうち第2ロール22側の部分の方が第
1ロール21側の部分よりも粘度が低くなり、第2ロー
ル22側の樹脂24の方がより多く送り出される。これ
により、第2ロール22側の樹脂24の分子の螺旋状の
長鎖が引き伸ばされてしまう。また、前記樹脂24が第
2ロール22の周面と第3ロール(不図示)の周面とに
より挟まれてその間を通過する際、第3ロールの周速が
第2ロール22の周速V22よりも大きいと、樹脂の全
体にわたって引き伸ばす力が加わることになり、その結
果、樹脂の分子の長鎖がさらに引き伸ばされてしまう。
【0010】このようにして、樹脂の分子の螺旋状の長
鎖が引き伸ばされて前記送り出される方向に揃ってしま
い、製造された基板に異方性が生じてしまう。異方性の
ある基板に偏光されたレーザ光が入射した場合には、レ
ーザ光の基板の中での伝搬速度およびその位相がレーザ
光の偏光面の向きにより異なってしまう現象(複屈折)
が生じるので、情報の正確な記録や再生に悪い影響を与
えてしまう。
【0011】上記従来の光記録媒体用基板の製造方法に
おいて、第1,第2および第3ロールの各周速を同じに
して製造した場合の基板(厚さ0.4mm)の複屈折の
分布の一例を図3に示す。
【0012】前記基板の複屈折の分布の測定は、基板の
第1ロール側(入射面側)から基板を適宜厚さだけ順次
剥離していき、その各剥離したものにレーザ光(波長8
30nm)を前記送り出される方向に沿って透過させ、
レーザ光の位相が進んだ量(複屈折量)をそれぞれ測定
したものである。基板のうち第2ロール寄りの半分の部
分において、複屈折量が特に大きくなっている。
【0013】前記基板の異方性を取り除くための後処理
としては、製造された基板を樹脂のガラス転移点より1
0℃ぐらい高い温度で数分間放置するというものがある
が、放置後、基板が第2ロール側(信号面側)にカール
してしまうとい問題点がある。
【0014】また、上記従来の熱可塑性樹脂フィルムの
製造方法では、厚さ0.2mmぐらいまでの異方性のな
いフィルムしか得ることができず、一面に信号面が形成
された光記録媒体用基板を製造することはできないとい
う問題点がある。
【0015】本発明は、上記従来の技術の有する問題点
に鑑みてなされたものであり、異方性を取り除くための
後処理を特に必要とすることなく、一面に信号面が形成
された異方性のない光記録媒体用基板を製造することが
できる光記録媒体用基板の製造方法を提供することを目
的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の光記録媒体用基板の製造方法は、回転する第
1ロールの周面と光記録媒体用基板の信号面を形成する
ための回転する第2ロールの周面とにより溶融した樹脂
を挟み付けてその間を通過させ、前記樹脂を前記第2ロ
ールの周面に接触させたまま回転する第3ロールの周面
とにより挟み付けてその間を通過させる光記録媒体用基
板の製造方法において、前記第1ロールの周面の周速が
前記第2ロールの周面の周速より大きく、かつ、前記第
3ロールの周面の周速が前記第2ロールの周速より小さ
いことを特徴とするものである。
【0017】また、第1ロールの周面の周速を第2ロー
ルの周面の周速で割った商が、1.005より大きく1
.05より小さい範囲内にあるものや、第3ロールの周
面の周速を第2ロールの周面の周速で割った商が、0.
995より大きく1.00より小さい範囲内にあるもの
もある。
【0018】
【作用】上記のように構成された本発明の光記録媒体用
基板の製造方法において、溶融した樹脂が第1ロールの
周面と第2ロールの周面とにより挟み付けられてその間
を通過する際、第2ロールの温度が第1ロールの温度よ
り高いために前記樹脂のうち第2ロール側の部分の方が
第1ロール側の部分よりも粘度が低くなるが、第1ロー
ルの周速が第2ロールの周速より大きいので、第2ロー
ル側の前記樹脂の分子の螺旋状の長鎖が引き伸ばされて
しまうことはない。また、第1ロールの周面と第2ロー
ルの周面との間を通過した樹脂が、つぎに第2ロールの
周面と第3ロールの周面とにより挟み付けられてその間
を通過する際、第3ロールの周速が第2ロールの周速よ
りも小さいので、前記樹脂の全体にわたって引き伸ばす
力が加わることがなく、前記樹脂の分子の長鎖がさらに
引き伸ばされてしまうことはない。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0020】図1(a)を参照して、本実施例の方法の
実施に使用する製造装置について説明する。
【0021】押出機6は溶融した樹脂4をTダイ5から
シート状に押し出すものである。Tダイ5の図示下方に
それぞれ回転自在に軸支された第1ロール1および第2
ロール2は、不図示の駆動手段により図示矢印方向にそ
れぞれ設定された回転速度で回転するものであり、また
、第1ロール1の周面と第2ロール2の周面とは製造す
る光記録媒体用基板(以下、「基板」という。)の厚さ
に対応して適宜距離だけ離反している。第2ロール2の
図示右側に回転自在に軸支された第3ロール3は、不図
示の駆動手段により図示矢印方向に設定された回転速度
で回転するものであり、第2ロール2の周面と第3ロー
ル3の周面とは前記基板の厚さに対応して適宜距離だけ
離反している。
【0022】前記第1ロール1、第2ロール2および第
3ロール3の各ロール内部にはオイルが冷媒としてそれ
ぞれ流れる構造となっており、前記各ロールの周面の温
度は、各ロールの内部を流れるオイルの温度をそれぞれ
調節することにより、それぞれ制御できる構成となって
いる。
【0023】前記第1ロール1、第2ロール2および第
3ロール3の各ロールは、例えば、肉厚20mmの炭素
鋼などからなり、前記各ロールの周面はクロムメッキ処
理がなされて鏡面仕上げされている。また、前記第2ロ
ール2の周面には、製造する基板の信号面に長さ0.6
〜3.0μmのピットや案内溝を形成するための凹凸が
設けられており、第2ロール2がスタンパロールになっ
ている。
【0024】つぎに、前記製造装置を使用した本実施例
の方法について説明する。
【0025】まず、第1ロール1の周面の周速V1が第
2ロール2の周面の周速V2より大きくなるように第1
ロール1の回転速度と第2ロール2の回転速度とをそれ
ぞれ設定する。好ましくは、第1ロール1の周速V1を
第2ロール2の周速V2で割った商V1/V2が1.0
05より大きく1.05より小さい範囲内にあるように
、第1ロール1の回転速度と第2ロール2の回転速度と
をそれぞれ設定する。ついで、前記第2ロール2の回転
速度はそのままにして、第3ロール3の周面の周速V3
前記第2ロール2の周速V2より小さくなるように第3
ロール3の回転速度を設定する。好ましくは、第3ロー
ル3の周速V3を第2ロール2の周速V2で割った商V
3/V2が0.995より大きく1.00より小さい範
囲内にあるように、第3ロール3の回転速度を設定する
【0026】また、前記第1ロール1の周面のうち溶融
した樹脂4を第2ロール2の周面とにより挟み付ける部
位の温度T1 、第2ロール2の周面のうち前記樹脂4
を第1ロール1の周面とにより挟み付ける部位の温度T
21、第2ロール2の周面のうち樹脂4を第3ロール3
の周面とにより挟み付ける部位の温度T23および第3
ロール3の周面のうち前記樹脂4を第2ロール2の周面
とにより挟み付ける部位の温度T3 は、前記各ロール
の内部をそれぞれ流れるオイルの温度を適宜設定するこ
とにより、つぎのような関係を保つ。
【0027】T1 <T21,T23<T3 <Tg 
ここで、Tg は樹脂4のガラス転移点である。この関
係を保つことにより、第1ロール1と第2ロール2との
間を通過した溶融した樹脂4が第1ロール1の周面に張
り付くことおよび第2ロール2と第3ロール3との間を
通過した樹脂4が第2ロール2の周面に張り付くことが
それぞれ防止され、また、第3ロール3の周面に接触し
ている樹脂4が容易に剥離される。
【0028】前記押出機6のTダイ5から押し出された
溶融した樹脂4は、前記設定された回転速度で回転する
第1ロール1の周面と前記設定された回転速度で回転す
る第2ロール2の周面とにより挟み付けられてその間を
通過する。この際、第2ロール2の周面の温度T21が
第1ロール1の周面の温度T1 より高いために前記樹
脂4のうち第2ロール2側の部分の方が第1ロール1側
の部分よりも粘度が低くなる。しかしながら、前述した
ように、第1ロール1の周速V1が第2ロール2の周速
V2より大きいので、第2ロール2側の樹脂4だけがよ
り多く送り出されることはなく、第2ロール2側の樹脂
4の分子の螺旋状の長鎖が引き伸ばされてしまうことは
ない(図1(b)参照)。
【0029】第1ロール1の周速V1を第ロール2の周
速V2で割った商V1/V2が1.005以下になって
いくと、第2ロール2側の樹脂4の分子の螺旋状の長鎖
が引き伸ばされる傾向が徐々に大きく現われてくるよう
になる。また、V1/V2が1.05以上になっていく
と、第1ロール1側の樹脂4が送り出される速度と第2
ロール2側の樹脂4が送り出される速度との差が徐々に
大きくなり、これにより、やはり、樹脂4の分子の螺旋
状の長鎖が引き伸ばされる傾向が現われてきてしまう。 したがって、V1/V2は1.005<V1/V2<1
.05の範囲にあることが好ましい。
【0030】前記第1ロール1の周面と第2ロール2の
周面との間を通過した樹脂4は、第2ロール2の周面に
接触したまま180°回転されたのち、第2ロール2の
周面と前記設定された回転速度で回転する第3ロール3
の周面とにより挟み付けられてその間を通過する。この
際、第3ロール3の周速V3が前述したように、第2ロ
ール2の周速V2よりも小さいので、前記樹脂4に全体
にわたって引き伸ばす力が加わることがなく、前記樹脂
4の分子の長鎖がさらに引き伸ばされてしまうというこ
とはない。
【0031】第3ロール3の周速V3を第2ロール2の
周速V2で割った商V3/V2が、0.995以下にな
っていくと、前記樹脂4と第3ロール3の周面とが微小
に滑る現象や、前記樹脂4の表面にしわが生じてしまう
現象が生じてくるようになる。したがって、V3/V2
は0.995<V3/V2<1.00の範囲にあること
が好ましい。
【0032】前記第2ロール2の周面と第3ロール3の
周面との間を通過した樹脂4は、第3ロール3の周面に
接触したまま、しばらく回転したのち剥離される。この
剥離された樹脂4が光記録媒体用基板になり、該基板の
信号面にはピットや案内溝が形成され、基板の信号面と
反対側の面は鏡面状に仕上げられる。
【0033】樹脂としては、ポリカーボネート、ポリサ
ルホルン、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂を使用する
ことができる。
【0034】〔実施例1〕つぎに、上記した本実施例に
より、樹脂として熱可塑性樹脂であるポリカーボネート
を使用し、光記録媒体用基板である光カード用の厚さ0
.4mmの基板を製造した例について述べる。
【0035】押出機6(内径φ65mmの射出シリンダ
を有する。)のTダイ5から押し出される溶融した樹脂
(ポリカーボネート)の温度は300℃とし、シート状
に押し出された前記樹脂の幅は300mmとする。
【0036】また、前記第1ロール1、第2ロール2お
よび第3ロール3の各ロールの外径、前記各ロールの回
転速度、前記各ロールの周面の周速ならびに前記各ロー
ルの内部を流れるオイルの設定温度を表1に示す。
【0037】   表1に示すように、第1ロール1の周速V1は4.
021m/minとなっており、第2ロール2の周速V
2は4.000m/minとなっている。第1ロール1
の周速V1を第2ロール2の周速V2で割った商は、V
1/V2=1.0053となり、1.005より大きく
1.05より小さい範囲内にある。また、第3ロール3
の周速V3は3.996m/minであり、第3ロール
3の周速V3を第2ロール2の周速V2で割った商は、
V3/V2=0.999となり、0.995より大きく
1.00より小さい範囲内にある。
【0038】以上の条件の下で製造された光カード用の
厚さ0.4mmの基板に、波長830nmのレーザ光を
樹脂が送り出された方向に沿って走査させて(透過光の
)複屈折量を測定したみたが、基板の信号面からどの深
さにおいても複屈折量は20nm以下であった。また、
基板の信号面のピットや案内溝の転写性も良好であった
【0039】〔実施例2〕実施例2では、前述した実施
例1に対して、主に、第1ロール、第2ロールおよび第
3ロールの各ロールの周速を変更して光カード用の厚さ
0.4mmの基板を製造した例について述べる。
【0040】実施例2における第1ロール、第2ロール
および第3ロールの各ロールの外径、前記各ロールの回
転速度、前記各ロールの周面の周速ならびに前記各ロー
ルのオイルの設定温度を表2に示す。
【0041】   表2に示すように、第1ロールの周速は2.013
m/minとなっており、第2ロールの周速は2.00
0m/minとなっている。第1ロールの周速を第2ロ
ールの周速で割った商は、1.0065となり、1.0
05より大きく1.05より小さい範囲内にある。また
、第3ロールの周速は1.998m/minであり、第
3ロールの周速を第2ロールの周速で割った商は、0.
999となり、0.995より大きく1.00より小さ
い範囲内にある。以上述べた以外の点は実施例1と同一
の条件である。
【0042】以上の条件の下で製造された光カード用の
厚さ0.4mmの基板の複屈折量の測定を、実施例1と
同一の方法で行ってみたが、基板の信号面からどの深さ
においても複屈折量は20nm以下であった。また、基
板の信号面のピットや案内溝の転写性も良好であった。
【0043】〔実施例3〕実施例1および実施例2では
、光カード用の厚さ0.4mmの基板を製造した例につ
いて述べたが、実施例3では、光記録媒体用基板である
光ディスク用の厚さ1.2mmの基板を製造した例につ
いて述べる。
【0044】実施例3における第1ロール、第2ロール
および第3ロールの各ロールの外径、前記各ロールの回
転速度、前記各ロールの周面の周速ならびに前記各ロー
ルのオイルの設定温度を表3に示す。
【0045】   表3に示しように、第1ロールの周速は2.022
m/minとなっており、第2ロールの周速は2.00
0m/minとなっている。第1ロールの周速を第2ロ
ールの周速で割った商は、1.011となり、1.00
5より大きく1.05より小さい範囲内にある。また、
第3ロールの周速は1.993m/minであり、第3
ロールの周速を第2ロールの周速で割った商は、0.9
97となり、0.995より大きく1.000より小さ
い範囲内にある。また、実施例1の第1ロール、第2ロ
ールおよび第3ロールの各ロールの周速が4m/min
に近い値であるのに対し、実施例3の第1ロール、第2
ロールおよび第3ロールの各ロールの周速は2m/mi
nに近い値になっている。以上説明した以外の点は実施
例1と同一の条件である。
【0046】以上の条件の下で製造された光ディスク用
の基板(厚さ1.2mm)の複屈折量の測定を、実施例
1と同一の方法で行ってみたが、基板の信号面からどの
深さにおいても複屈折量は15nm以下であった。また
、基板の信号面のピットや案内溝の転写性も良好であっ
た。
【0047】〔比較例〕比較例では、第1ロール、第2
ロールおよび第3ロールの全てのロールの周速を4.0
00m/minに設定し、その他は実施例1と同一の条
件にして、光カード用の基板(厚さ0.4mm)を製造
してみた。
【0048】比較例で得られた基板の信号面の仕上りお
よび信号面と反対側の面の仕上りはともに良好であった
が、実施例1と同一の測定により得られた複屈折量は、
50〜150nmもあった。
【0049】以上説明したように、本実施例では、製造
された基板の厚さが厚いものであっても(例えば、厚さ
0.4〜1.2mm)、基板に異方性が生じることはな
く、また、樹脂のガラス転移点よりも高い温度で数分間
放置するというような異方性を取り除くための後処理の
必要もないという効果がある。
【0050】
【発明の効果】本発明は、以上説明したとおり構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0051】溶融した樹脂が第1ロールの周面と光記録
媒体用基板の信号面を形成するための第2ロールの周面
とにより挟み付けられてその間を通過する際、第1ロー
ルの周速が第2ロールの周速より大きいので、第2ロー
ル側の前記樹脂の分子の螺旋状の長鎖が引き伸ばされて
しまうことがない。また、前記樹脂が第2ロールの周面
と第3ロールの周面とにより挟み付けられてその間を通
過する際、第3ロールの周速が第2ロールの周速よりも
小さいので、前記樹脂の分子の長鎖がさらに引き伸ばさ
れてしまうことはない。
【0052】その結果、製造される光記録媒体用基板の
厚さが比較的厚いものであっても、光記録媒体用基板に
異方性が生じることはなく、異方性を取り除くための後
処理の必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の説明図であって、(a)は
製造装置を示す模式図、(b)は同実施例において樹脂
が第1ロールと第2ロールの間を通過するときの樹脂の
送り出される様子を説明するための模式図である。
【図2】従来の製造方法において樹脂が第1ロールと第
2ロールとの間を通過するときの樹脂が送り出される様
子を説明するための模式図である。
【図3】従来の製造方法により製造された光記録媒体用
基板の複屈折量の分布図である。
【符号の説明】
1    第1ロール 2    第2ロール 3    第3ロール 4    樹脂 5    Tダイ 6    押出機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  回転する第1ロールの周面と光記録媒
    体用基板の信号面を形成するための回転する第2ロール
    の周面とにより溶融した樹脂を挟み付けてその間を通過
    させ、前記樹脂を前記第2ロールの周面に接触させたま
    ま回転する第3ロールの周面とにより挟み付けてその間
    を通過させる光記録媒体用基板の製造方法において、前
    記第1ロールの周面の周速が前記第2ロールの周面の周
    速より大きく、かつ、前記第3ロールの周面の周速が前
    記第2ロールの周速より小さいことを特徴とする光記録
    媒体用基板の製造方法。
  2. 【請求項2】  第1ロールの周面の周速を第2ロール
    の周面の周速で割った商が、1.005より大きく1.
    05より小さい範囲内にある請求項1に記載の光記録媒
    体用基板の製造方法。
  3. 【請求項3】  第3ロールの周面の周速を第2ロール
    の周面の周速で割った商が、0.995より大きく1.
    00より小さい範囲内にある請求項1または2に記載の
    光記録媒体用基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04275129A (ja) * 1991-03-01 1992-09-30 Ube Ind Ltd ポリカーボネート単層シートの製造方法
KR100413565B1 (ko) * 2000-10-21 2003-12-31 금호타이어 주식회사 다이스웰 테스터
JP2004335255A (ja) * 2003-05-07 2004-11-25 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリオレフィン製微多孔膜の製造方法

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