JPH04223236A - 測色計 - Google Patents

測色計

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Publication number
JPH04223236A
JPH04223236A JP40614090A JP40614090A JPH04223236A JP H04223236 A JPH04223236 A JP H04223236A JP 40614090 A JP40614090 A JP 40614090A JP 40614090 A JP40614090 A JP 40614090A JP H04223236 A JPH04223236 A JP H04223236A
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JP
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measurement
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light
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Pending
Application number
JP40614090A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Kamezawa
仁司 亀沢
Masami Sugiyama
杉山 正実
Nobukazu Kawagoe
宣和 川越
Kazuhisa Kiyoi
計弥 清井
Shigeru Osaki
繁 大崎
Tomomi Ono
小野 智巳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP40614090A priority Critical patent/JPH04223236A/ja
Publication of JPH04223236A publication Critical patent/JPH04223236A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種試料に関する色管
理やCCM( Computer Color Mat
ching )に用いて好適な分光型等の測色計に係り
、特に外部機器から種々のコマンドやデータが適宜入力
可能にされた測色計に関する。
【0002】
【従来の技術】各種産業分野においては、色管理の重要
性がますます高くなっている。すなわち、塗装、印刷、
繊維、窯業、農林水産、医学その他多くの分野において
は、生産現場等で、各種試料の分光反射率や色彩計算値
等の色データが利用されるに至っている。かかる場合、
試料の色データを自動的に測定する測色計は色管理、解
析、調色にとって不可欠な要素となっている。
【0003】特に、測色計が小型化されている今日にお
いては、上記CCM等で膨大なデータを有するコンピュ
ータの外部機器を利用してデータ解析、計算等を効率的
に行わすことが好ましい。近年、かかる測色計として、
外部機器からのコマンド入力によって色測定を行うよう
にした分光型測色計が提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特に、測色計の小型化
に伴ってその応用範囲も広汎となり、例えば研究室や計
算機室を離れて電話回線一本でデータを授受できる遠隔
地へ測色計が持ち出される機会が増え、かかる場合に出
先で、測定、データ送受信、測定結果の表示、判定等を
可能にすることが測定の効率化に寄与する。
【0005】しかしながら、上記したように、従来の測
色計は外部機器からのコマンドの内容を判断し、その内
容に応じて各種の設定やデータの取り出しを行うだけで
あり、測定結果やその良否判定その他種々の内容を判別
し、表示する構成を備えていなかったため、実用性の点
で一定の制限があった。
【0006】本発明は上記に鑑みてなされたもので、外
部機器から入力されるコマンドと表示するための内容(
データ)とを識別し、該内容を表示可能にする測色計を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る測色計は、
表示部と、外部機器からのコマンド及び表示用データを
入力する入力手段と、入力されたコマンドと表示用デー
タとを判別する判別手段と、表示用データと判別された
ときに該表示用データを上記表示部に表示させる表示制
御手段とを備えたものである。
【0008】また、表示用データが少なくとも一種類の
コマンドで指定されている場合には、判別手段は上記コ
マンドの有無を判別するようにしてもよい(請求項2)
【0009】
【作用】本発明によれば、測色計が外部機器からコマン
ドや表示用データが取り込めるようになされており、か
かる信号が入力されると、判別手段によって入力信号が
表示用データか否かが判別される。表示用データである
と判別した場合には表示部に導かれて表示内容が表示さ
れる。コマンドであると判別した場合には表示されるこ
となく、該コマンドに基づいた処理が実行されることに
なる。
【0010】また、請求項2記載の発明によれば、判別
手段は入力信号の前後に所定のコマンドがあるかどうか
を識別し、該コマンドがある場合に表示用データと判別
する。
【0011】
【実施例】図11〜図14は、本発明に係る、例えばd
/8光学系を持つ測色計の外観構造図を示し、図11は
正面図、図12(a)は安定台が取り付けられた状態の
左側面図、図12(b)は同状態の底面図、図13(a
)は右側面図、図13(b)は底面図、図14は背面図
である。図15は安定台9の外観構造図を示し、同図(
a)は側面図、同図(b)は正面図、同図(c)は底面
図である。
【0012】図11〜図15において、測色計本体の下
部測定ヘッドには測定試料の分光反射率を測定するため
の測定開口1が配設され、上記分光反射率の測定は測定
試料を該測定開口1に密着させて行われる。本体の適所
には測定を指示する2個のスイッチ2a,2bが設けら
れ、いずれのスイッチを用いるかは、スイッチ3で切り
換えることにより選択可能にされている。該スイッチ3
の切換により、本体のホールド状態に応じて上記スイッ
チ2a,2bの使い分けが適宜選択できるようになって
いる。なお、スイッチ2はホールド時の誤操作を考慮し
て本体に対して着脱可能とされている。
【0013】4は電源スイッチ、5は測色計に電力供給
を行う電池を内蔵する電池ボックスである。なお、図示
していないが、該電池ボックス5の下方にはACジャッ
クが配設されており、電池以外に商用交流電源によって
も動作可能にしてある。本体の正面上部には測定結果を
表示する液晶(表示部)6が設けられている。また、本
体の後面上部には上記電源スイッチ4と並んで9ピンか
らなるRS−232Cコネクタ7が配設され、公知のR
S−232Cインターフェースの規格を利用してパソコ
ン等へのデータ出力が可能とされ、逆にパソコン側から
RS−232Cコネクタ7を介してのリモート操作等が
可能とされている。本体の左側面部には、後述するよう
に測定データを保存するメモリカードを内蔵、保護する
ための保護蓋8が装着脱可能に設けられている。このメ
モリカードには後述する校正データが書き込まれている
【0014】本体の下部で、測定開口1の後部適所には
、図12に示すように安定台9が着脱可能に取り付けら
れている。該安定台9は下面両側のネジ9aにより本体
に取付け固定されるようになっている。そして、この安
定台9を取り付けることにより本体の姿勢が安定するの
で、特に平面状の測定試料の測定時に有効となり、一方
、安定台9を取外した状態では曲面状の測定試料に対し
ての測定が容易となる。
【0015】上記液晶6の直ぐ下方には各種操作指示が
可能なキースイッチを備えたキーパネル10が配設され
ている。レバー11a、ボタン11bは、後述するSC
I/SCEの切換えを行うものである。測定開口1の周
面には白色校正板など所定の校正部材を取り付けるため
のフック12が形成されている。
【0016】図16,17は、上記メモリカード保護蓋
8を取り外した状態を示す部分図で、図16は左側面図
、図17は正面図である。13はメモリカードで、本体
内部にセットされた状態となっている。該メモリカード
13はイジェクターレバー14を下方に押し下げること
により取り出すことができる。
【0017】図18は白色校正ボックスを本体へ取付け
た状態を示す図で、同図(a),(b)は本体の測定開
口1部分の右側面図、正面図である。図19は白色校正
ボックスが取り付けられる本体の詳細な底面図である。 図20は白色校正ボックスの構造を示す図で、同図(a
)は底面部構造を示す平面図、同図(b)は正面断面図
、同図(c)は平面図、同図(d)は正面図である。図
において、白色校正ボックスCBは周面の筐体17aと
底面の筐体17bとを備えた円筒形状を有し、その内部
には白色校正板15、該白色校正板15を測定開口1の
下面に押圧するためのバネ16及び白色校正データが書
き込まれたROM19が配置されている。
【0018】かかる白色校正ボックスCBの本体への取
付けはフック18を測定開口1周面のガイド溝21に嵌
入し、この状態で該ガイド溝21に沿って白色校正ボッ
クスCB全体を回転させて本体側のフック12に係合さ
せることにより行われる。このフック12と18の係合
により、白色校正板CBが下方へ抜け落ちることが防止
されるとともに白色校正ボックスCBと本体との位置関
係が固定される。また、この状態で、白色校正板15は
バネ16によって測定開口1に圧接され、かつ端子20
aと20bとが接触する位置に取付け固定される。これ
は、白色校正板15の反射率が位置によって異なる場合
があることを考慮して、白色校正が、常に所定の位置で
行われるようにしたものである。これにより、例えば、
校正のための測定と校正データの値付けが行われた出荷
場所と異なる場所で白色校正した場合等に絶対値が微妙
に狂ってしまうという欠点が解消される。また、白色校
正ボックスCBは防塵キャップの役目も果たしており、
測定開口1から本体内へほこり等が入り込むのを防いで
いる。更に、白色校正ボックスCBの内部に白色校正板
15が収納されていることにより、保管時に白色面が露
出することなく、褪色の虞れがなくなる。
【0019】ROM19は、前述したように白色校正デ
ータが書き込まれており、この白色校正データは本体と
の装着時に端子20a,20bを介して該本体側へ読み
出される。なお、メモリカード13と白色校正ボックス
CBの双方に白色校正データが書き込まれている場合に
は、通常白色校正ボックスCBのデータが優先して用い
られるようになされている。
【0020】次に、本体の光学系について図21〜図2
5を用いて説明する。図21は全体構成を示す側断面図
で、本発明における光学系はDIN5033 Teil
 7に規定されているd/8光学系に完全準拠したもの
が用いられる。23はパルスキセノン(Xe)ランプで
、該パルスXeランプ23の周囲には反射部材24が配
設されている。該反射部材24は、例えばフッ素系樹脂
(PTFE)製であり、高耐光性という特徴を備えてい
る。また、樹脂であることから、成形が可能であり、コ
スト面でも有利である。そして、このパルスXeランプ
23から発せられた光は反射部材24で反射され、更に
耐光性を考慮して配置された紫外線カットフィルタ25
により紫外光がカットされた後、積分球26に導かれる
。該積分球26は球形状を有し、その内周全面には拡散
光を発生させるための硫酸バリウムが塗布され、かつ図
中上方及び右方適所には、後述するファイバー30,3
1のための開口が形成されている。上記積分球26内に
導かれた光は該積分球26内で乱反射され、略完全拡散
光となって下部測定開口1に準備された測定試料27上
に照射される。測定試料27からの反射光の内、試料法
線に対して8度傾いた方向へ反射される光は第1レンズ
28によって集光される。第2レンズ29は上記第1レ
ンズ28で集光された光をファイバー30に導くもので
ある。
【0021】なお、32、33はアパーチャーで、アパ
ーチャー32は第1レンズ28の焦点面に配置され、受
光する光量を規制するものである。また、アパーチャー
33は測定試料27の結像位置に配置され、測定径を規
制するものである。ファイバー31は拡散光のみを取り
込む光源モニターとして用いられる。また、ファイバー
30,31はそれぞれ後述する図外の分光セルに接続さ
れている。
【0022】上記試料法線に対してファイバー30のた
めの開口と対称となる積分球26の上方適所にはライト
トラップLTが形成されており、トラップ蓋34を開閉
することにより、測定試料27表面での正反射光成分を
含めた測定(SCI:Specular compon
ent include )と、該正反射光成分を除去
した測定(SCE:Specular compone
nt exclude )とが切換できるようになって
いる。このトラップ蓋34は水平に支承された軸35に
連結されており、該軸35が回動されることにより、上
記SCI/SCEの切換が行われる。
【0023】図22はSCI測定とSCE測定の場合の
トラップ蓋34の切換を説明するための一部平面図、図
23はその一部側断面図で、上記各図とも図(a)はS
CI測定の場合、図(b)はSCE測定の場合を示して
いる。なお、図24、図25は、図22のB−B断面図
及びC−C断面図である。
【0024】図において、軸35の一方端にはノブ36
(図13、レバー11aに対応)が取り付けられ、該ノ
ブ36を回動することによりトラップ蓋34の開閉が行
われる。また、軸35の一方側適所にはコイルバネ37
が取り付けられ、図23において時計回り方向に軸35
を付勢している。又、ライトトラップLTの周辺適所で
、閉成時にトラップ蓋34と当接する位置には該トラッ
プ蓋34が吸着すべくマグネットが取り付けられている
。図の(a)で示すSCI測定の状態では、トラップ蓋
34は上記コイルバネ37の付勢力とマグネット38の
吸着力によって閉成保持される。
【0025】また、軸35の一方側適所には該軸35と
一体回転する扇状のロック板39が取り付けられており
、該ロック板39の周面適所にはロック溝39aが穿設
されている。40はロックレバーで、その略中心位置で
固定軸42に遊嵌されるとともにコイルバネ41により
常時上記ロック板39に圧接されている。ロックレバー
40の側辺で上記ロック板39の周面と当接する位置に
は前記ロック溝39aに嵌合するロックピン40aが取
り付けられ、あるいは形成されている。そして、図(b
)で示すSCE測定の状態への切換は次のようにして行
われる。すなわち、ノブ36をコイルバネ37の付勢力
とマグネット38の吸着力に抗して、図23において反
時計回り方向に回転させることによりトラップ蓋34の
開成が行われる。上記ノブ36を更に回転させることに
より、ロック板39のロック溝39aがロックピン40
aに近づき、所定量だけ回転させると、ロック溝39a
とロックピン40aとが嵌合し、トラップ蓋34の開成
状態が保持される。
【0026】逆に、SCE測定の状態からSCI測定の
状態への切り換えは、ボタン11bを押し込むことによ
り行われる。すなわち、上記ボタン11bが押し込まれ
て上記ロックレバー40の他端側を押圧することにより
、該ロックレバー40が固定軸42を中心に、図23に
おいて時計回り方向に回転され、上記ロック溝39aと
ロックピン40aの嵌合が解除される。かかるSCE測
定の状態とSCI測定の切換状態はSCI/SCE検知
スイッチ45により検知され、該検知信号は本体に導か
れている。
【0027】図24はSCE測定の状態からSCI測定
の状態への切り換え時の減速構造を示すものである。図
において、ギア43は軸35と一体回転するように取り
付けられ、更にこのギア43はオイルダンパー44と噛
合されている。SCIへの切換時は、前述したようにコ
イルバネ37の付勢力及びマグネット38の吸着力によ
り強制的に戻されるが、かかる復帰力はオイルダンパー
44により吸収されるため、復帰速度は効果的に減速さ
れる。このため、SCEからSCIへ切り換わる際、ト
ラップ蓋34によるライトトラップLTの縁部への衝撃
が緩和されるので、衝撃音も生じず、かつ該トラップ蓋
34の内側に塗布されている硫酸バリウムが剥がれ落ち
る虞れもなくなる。
【0028】図26〜図29は透過率を測定するための
光学系の実施例を示すもので、図26は透過率測定用ア
ダプタの一部側断面図、図27は該透過率測定用アダプ
タを測色計本体に取り付けた状態の側断面図である。ま
た、図28は透過率測定用の測色計の底面図で、図(a
)は本体の底面図、図(b)は透過率測定用アダプタを
測色計本体に取り付けた状態での底面図、図29は透過
率測定用アダプタを測色計本体に取り付けた状態の外観
図で、図(a),(b)はそれぞれ正面図、左側面図で
ある。
【0029】図において、46は試料の透過率を測定す
る場合に用いられる透過率測定用アダプタで、積分球4
9、光源50、発光回路51、試料台52、モニター用
ファイバー53及びガイド54等から構成されている。 積分球49及び光源50部分の構成は前記反射率を測定
する積分球26及び光源25部分の構成と同一である。 なお、透過率測定用アダプタ46は、内部の積分球49
が本体に対して8度傾斜して配設されるように、該本体
に取り付けられている。
【0030】測色計本体側は、上記発光回路51に制御
信号を供給するためのコネクタ48及びモニター用ファ
イバー53からの光源光をモニター受光するためにモニ
ター用ファイバー47の途中が2分岐に形成されている
構成部品とパーツ交換して用いる点を除き、前記図21
の構成と基本的に同一である。
【0031】コネクタ55はアダプタ46の上部適所に
臨むようにして設けられ、本体側のコネクタ48と接続
されるようになされている。これにより発光制御のため
の信号が本体側から発光回路51に供給される。モニタ
ー用ファイバー53は積分球49の適所から引き出され
、アダプタ46の上方まで導かれ、該上方部でモニター
用アダプタ47の分岐部に対向するように構成され、こ
れにより本体側と光学的に接続される。試料台52は試
料56をセットするためのものである。積分球49の上
部には透過光を通過させるための開口49aが、本体側
の積分球26の測定開口1に対向する位置に設けられて
おり、この開口49aを通過した光が上部の積分球26
に導かれ、ファイバー30に受光される。ガイド54は
アダプタ46の側面に平行して垂直方向に対して8度傾
斜して配設され、試料56の厚みに応じて積分球49を
昇降可能にするものである。例えば、図26に示すよう
に試料として液体試料58が採用された場合、該液体試
料58を収容するガラスセル58aを取り付けると、該
ガラスセル58aの厚み分だけ積分球49が、ノブ59
によって下方にスライドされる。なお、積分球49には
常時上方への付勢力が与えられており、あるいは試料5
6、58のセット位置で、例えばノブ59を回すことに
よりスライドにロックが掛かるようになされている。
【0032】アダプタ46を測色計本体に取り付けると
、コネクタ48とコネクタ52が接続されて本体側の発
光回路57がオフ、アダプタ46の発光回路51がオン
にされて、透過率の測定が可能となる。次に、本発明に
係る測色計の回路構成について図1のブロック図により
説明する。図において、S1,S2は入射光を波長毎の
光に分解し、各光の強度に比例した光電流を並列に出力
する分光センサであり、バンドパスフィルタアレイF1
,F2とそれぞれ40個のシリコンフォトダイオードが
直線的に並んでなるシリコンフォトダイオードアレイP
DA1,PDA2で構成されている。該シリコンフォト
ダイオードアレイPDA1,PDA2には、それぞれバ
ンドパスフィルタアレイF1,F2が光路上に配置され
ている。バンドパスフィルタアレイF1,F2は多数の
光学的バンドパスフィルタを直線的に並べてなり、各透
過波長が短波長側から長波長側へ連続的に異なるように
なされている。なお、本実施例では上記短波長から長波
長の範囲を370nm〜720nmとしている。そして
、該バンドパスフィルタアレイF1,F2を通して、光
をシリコンフォトダイオードアレイPDA1,PDA2
に入射させることにより、各フォトダイオードが、短波
長から超波長へ連続的に異なる波長の光をそれぞれ検出
するようになっている。
【0033】発光回路103によってパルスXeランプ
102から発せられた光の一部は光源の分光エネルギー
分布のばらつきを測定するために、光源測定用分光セン
サであるS2に入射され、残りは測定試料101を照射
する。該測定試料101からの反射光は試料測定用分光
センサS1に入射される。センサS1,S2に入射した
光は、各シリコンフォトダイオードにより波長毎のエネ
ルギに比例した光電流に変換されて出力される。PDA
1,PDA2の各シリコンフォトダイオードからの光電
流は測光回路部104に入力され、各シリコンフォトダ
イオードからの光電流毎に積分され、該光電流の大きさ
に応じたパルス幅に変換されて制御演算部106に入力
される。発光回路103は上記制御・演算部(以下、M
PUという)106によって制御される。発光回路10
3及び測光回路部104の詳細な構成及び動作について
は後述する。
【0034】MPU106はシステム全体の制御と所要
の演算を行う処理装置である。また、MPU106は測
光回路部104からの入力パルス幅を計測するタイムカ
ウンタを内蔵すると共に後述するように外部機器からの
入力信号の種別を判別するデータ判別機能を備えている
。更に、MPU106には、該MPU106が実行する
プログラムを格納するリードオンリーメモリ(ROM)
等のプログラム格納部107と、演算データやシステム
の状態等を記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)
等のデータ格納部108と、分光センサS1,S2の検
出波長や各種補正定数などを記憶する電気消去可能なプ
ログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)等
の分光センサデータ格納部109とパーソナルコンピュ
ータ等の外部機器との間でデータを入出力するための外
部入出力ポート110と、測定データや各種設定条件を
格納するためのメモリカード部111と、液晶やCRT
等からなる表示部113を制御する表示制御部112と
、キーボード114と、現在時刻を計時するリアルタイ
ムクロック115及び前記白色校正ボックスCB内に備
え付けられたROM19が接続されており、これらはM
PU106によって制御される。
【0035】図2〜図5は測光回路部104の回路図で
あり、図6は測光のタイミングチャートである。先ず、
図2はシリコンフォトダイオードアレイPDA1,PD
A2の中の任意の1個のシリコンフォトダイオドPDi
に接続されている電流電圧変換回路及び積分回路を示し
ている。シリコンフォトダイオードアレイPDA1,P
DA2の全てのシリコンフォトダイオードPDiにそれ
ぞれ図2の回路が接続されている。
【0036】同図において、OP1iは演算増幅器であ
り、フィードバック抵抗Rfiとともに電流電圧変換回
路を構成する。シリコンフォトダイオードPDiのアノ
ードは演算増幅器OP1iの反転入力端子に接続されて
おり、カソードはグランドに接続されている。演算増幅
器OP1i、OP2i間には積分用抵抗Rciが接続さ
れており、該積分用抵抗Rciと積分増幅器OP2i間
にはアナログスイッチSW1iが接続されている。演算
増幅器OP2iの反転入力端子と出力端子間には積分用
コンデンサCciと積分リセット用アナログスイッチS
Wi2とが並列に接続されている。放電用抵抗Rdiの
一端は演算増幅器OP2iの反転入力端子側に接続され
、他端には−5vが印加されている。上記演算増幅器O
P2i、積分用コンデンサCci及び放電用抵抗Rdi
により、積分及び放電回路が構成されている。積分増幅
器OP2iの出力端子にはアナログスイッチSW3iが
接続され、該アナログスイッチSW3iからの出力をO
iとする。また、アナログスイッチSW1iのコントロ
ール端子には、後述する積分コントロール信号CHGが
入力されるようになっている。アナログスイッチSW2
iのコントロール端子には、後述する積分リセット信号
RESが入力されるようになっている。アナログスイッ
チSW3i,SW4iのコントロール端子にはADi信
号が入力されるようになっている。以上の回路構成を、
便宜上AN(i)と呼称する。
【0037】図6は、図2の回路の動作を説明するタイ
ミングチャートである。今、t1時点で、RES信号が
ローレベル、CHG信号がハイレベルに変化すると、ア
ナログスイッチSW2iがオフ(遮断状態)、アナログ
イッチSW1iがハイ(導通状態)になる。それと同時
か、もしくは少し遅れて発光回路103により、パルス
Xeランプ102が発光し、その光がバンドパスフィル
タアレイF1又はF2を通ってシリコンフォトダイオー
ドPDiに入射する。シリコンフォトダイオードPDi
に光が入射すると、入射光の強度に比例した光電流I1
iがPDiのアノードから演算増幅器OP1iの反転入
力端子に導かれ、そのほとんど全てがフィードバック抵
抗Rfiに流入する。このときの演算増幅器OP1iの
出力電圧V1iは下式で表される。
【0038】     V1i=−I1i/Rfi         
                       …(
1)今,アナログスイッチSW1iがオン、SW2iが
オフであるから、積分増幅器OP1iの出力端子から積
分用コンデンサCciに向かって下式の電流I2iが流
れる。
【0039】     I2i=V1i/Rci          
                        …
(2)積分用演算増幅器OP2iの出力電圧V2iは、
下式(3)のようにI2iを時間積分したものである。
【0040】
【数1】
【0041】                          
                         
          …(3)このようにして、V2i
はシリコンフォトダイオードPDiに入射する光の強度
の時間積分値に比例した電圧に変換される。パルスXe
ランプ102の発光が終了した後のt2時点で積分用演
算増幅器OP2iの出力電圧V2iはホールドされる。 その後、t3時点でADi信号がハイになり、アナログ
スイッチSW4i,SE3iがオン(導通状態)になる
。このため、積分用コンデンサCciに充電されている
電荷がアナログスイッチSW4iと放電用抵抗Rdiを
通して−5vへ下式で表される定電流I3iで放電され
る。
【0042】     I3i=−5/RDi           
                         
…(4)従って、積分用演算増幅器OP2iの出力電圧
V2iは直線的に減少していく。信号Oiの動作及びこ
れ以後における動作は後述する。
【0043】図3は測光回路部104の中の1つのブロ
ック(第kブロック)を示す回路図である。シリコンフ
ォトダイオードアレイPDA1,PDA2の中の合計8
0個のシリコンフォトダイオードPDiは10個ずつの
8つのブロックに分けられている。本実施例では、1つ
のブロック内に含まれるシリコンフォトダイオードPD
iが連続した10個になるように、第kブロック(k=
0,1,…,7)の中の10個のシリコンフォトダイオ
ードPDj〜PDj+9(j=k×10)のアノードは
各々前記の電流電圧変換・積分回路AN(j)〜AN(
j+9)に接続されている。この回路AN(j)〜AN
(j+9)の中のアナログスイッチSW3j〜SW3j
+9の出力Oj〜Oj+9は全てコンパレータCMPk
の非反転入力端子に入力される。該コンパレータCMP
kの非反転入力端子には抵抗R1kを介して+5vが印
加され、反転入力端子には基準電圧−VBが印加されて
いる。コンパレータCMPkの出力を、便宜上Ckと呼
称する。 また、ADj〜ADj+9はそれぞれ回路AN(j)〜
AN(j+9)の中のアナログスイッチSW4j〜SW
4j+9,SW3j〜SW3j+9のコントロール信号
である。
【0044】更に、第kブロックには、予備の回路AN
tkが含まれている。第0ブロックの回路は、図7(a
)に示すようにシリコンフォトダイオードPDj〜PD
j+9付近の温度を測定するためのサーミスタ等の温度
センサTMoを含んでいる。サーミスタはその抵抗値が
温度の逆数変化量をパラメータとして指数的に変化する
特性を有している。図8において、抵抗値R1to(図
7の(a))として下式を満足するような値が選定され
ている。
【0045】     R1to=(r1r2+r2r3−r1r3)
/(r1+r3−2r2)  …(5)但し、r1は温
度T1(℃)のサーミスタの抵抗値r2は温度T2(℃
)のサーミスタの抵抗値r3は温度T3(℃)のサーミ
スタの抵抗値上記のように抵抗値を選定すると、図7(
a)のサーミスタの出力電圧Vxは図8に示すように略
直線近似される。なお、温度T2を実用上室温とするの
が好適であり、T1,T3は測色計の使用環境温度から
適宜決める。 このようにして、サーミスタの出力電圧をシリコンフォ
トダイオードの電流電圧変換・積分と同様にして積分コ
ンデンサCtoに蓄積することにより、温度測定が可能
となる。なお、第1ブロック〜第7ブロックの回路AN
tkはサーミスタに代えて固定抵抗が接続されている。 この固定抵抗は、後述するように温度センサTMoに対
する補正を行うものである。各ブロックの回路ANtk
(k=0〜7)の出力Otk(k=0〜7)は、図3に
示すとおり、コンパレータCMPkの非反転入力端子に
入力される。
【0046】図4は本実施例の測光回路部104の上半
部分の回路図、図5はその下半部分の回路図で、両図を
合わせて全体の回路図が示されている。F1,F2は前
記バンドパスフィルタアレイ、PDA1,PDA2は前
記シリコンフォトダイオードアレイである。PDA1,
PDA2の中のシリコンフォトダイオードはそれぞれ1
0個ずつの4ブロック、すなわちPDA1とPDA2と
を合わせて8ブロックに分かれ、それぞれ図3に示す第
0〜第7ブロックに接続されている。
【0047】IC1は4入力16出力のデコーダである
。このIC1の反転E入力端子はイネーブル端子であり
、反転Eがハイの時には、Q0〜Q15の出力の全てが
ローになる。反転Eがローの時には、A,B,C,D入
力端子に入力される4ビット信号に応じて出力Q0〜Q
15の内の1つがハイになり、他はローになる。なお、
本実施例では出力端子Q11,Q15は用いないため、
回路上には記述されていない。上記A,B,C,D,反
転E入力と出力Q0〜Q10の関係を表1に示す。
【0048】
【表1】
【0049】但し、上表において、H:ハイレベルL:
ローレベル ×:HまたはL この機能を実現するものとして、例えばCMOS−IC
4514が知られている。
【0050】IC1の出力Q0はADj(但し、j=1
0×k,k=0〜7、以下同様)に接続され、出力Q1
はADj+1に接続され、出力Q2はADj+2に接続
され、出力Q3はADj+3に接続され、出力Q4はA
Dj+4に接続され、出力Q5はADj+5に接続され
、出力Q6はADj+6に接続され、出力Q7はADj
+7に接続され、出力Q8はADj+8に接続され、出
力Q9はADj+9に接続され、出力Q10はADt0
〜ADt7に接続されている。また、第0ブロック〜第
7ブロックの中のコンパレータ出力C0〜C7はMPU
106に接続される。
【0051】該MPU106内の前記タイムカウンタは
、前述したように測光回路部104からの入力パルス幅
を計測すべくコンパレータ出力に直結されている。この
ような機能を持ったMPUとして、例えばMC6833
2が挙げられる。図9は該タイムカウンタの構成を示す
ためのMPU106の内部構造を示している。図におい
て、タイムカウンタ200は入出力チャネル201と、
該入出力チャネルの機能を決定したり、入出力チャネル
が参照するタイマのスピードを制御するチャネル制御部
202と、タイマ203とからなっている。タイマ20
3はMPU106内のクロック生成部400から基準ク
ロックを供給されている。該基準クロックは同時にCP
U100にも入力され、該CPU100の動作速度を決
定している。このクロック生成部400は電圧制御型発
振器等からなり、外部発振子500を用いて所定の高周
波クロックパルスを生成するものである。かかるタイム
カウンタ200は入出力チャネル201を種々の機能に
設定することができる。例えば、I/Oとして(DIO
機能「個別入出力機能」)、時間計測(PMM機能)、
外部信号の極性変化を検出する機能(ITC機能)、所
定のデューティ、周波数の信号を出力する機能(PWM
機能)等である。
【0052】本実施例では、入出力チャネル201を測
光回路部104からの入力パルス幅を計測するために、
後述するようなITC(Input Capture 
and Transition Counter )機
能で動作させるものである。なお、入出力チャネル20
1には16個の個別のチャネルがあり、それぞれは前述
の機能のいずれでも割当て可能であるが、本実施例では
コンパレータ出力C0〜C7までをCH0〜CH7に接
続し、デコーダIC1への反転EをCH8に接続してい
る。また、前述したRES信号及びCHG信号は制御・
演算部106内の入出力ポート300の出力である。本
実施例では、デコーダIC1のA,B,C,D,反転E
入力は入出力ポート300の出力であるが、タイムカウ
ンタ200の空きチャネルを使って前記DIO機能を用
いて出力信号としてもよい。
【0053】図10は発光回路103を説明するための
ブロック図である。135は発光回路用電源であり、6
vから9v程度の定電圧直流電源である。131はブロ
ッキング発振を利用した昇圧回路であり、パルスXeラ
ンプ発光用の電荷を蓄積するためのメインコンデンサ1
37に充電するための電源を供給する。132は電圧制
御回路であり、メインコンデンサ137の充電電圧を検
出し、充電電圧が所定の最高電圧に達すると、FCHG
1出力をローレベルにし、一方、メインコンデンサ13
7の充電電圧が所定の最低電圧まで低下すると、FCH
G1出力をハイレベルにし、前記充電電圧が上記最高電
圧と最低電圧間にあるときは、FCHG1出力にはそれ
までの状態を保持させるというヒステリシスを持った電
圧検出回路である。
【0054】上記昇圧回路131は上記電圧制御回路1
32からのFCHG1信号と、入出力ポート105から
の昇圧制御信号FCHG2が入力される。FCHG2信
号は、昇圧回路131による電源供給を制御すべくMP
U106から入出力ポート105を介して出力される制
御信号である。上記昇圧回路131は上記FCHG1信
号とFCHG2信号が共にハイレベルの時だけ電源供給
を行う。136はメインコンデンサ137から昇圧回路
131に電流が逆流するのを防止するためのダイオード
である。従って、入出力ポート105からのFCHG2
信号の出力がハイレベルの間、電圧制御回路132から
の出力FCHG1により、昇圧回路131が制御され、
メインコンデンサ137の充電電圧が前記最高電圧と最
低電圧の間になるように制御される。133はメインコ
ンデンサ137の充電電圧が前記最低電圧と同じかまた
はそれよりも低い所定の充電完了電圧とを比較し、前記
充電電圧の方が高い場合はVCHK出力信号をハイにし
、逆に充電電圧の方が低い場合はVCHK出力信号をロ
ーにする。但し、上記最高電圧、最低電圧、充電完了電
圧はパルスXeランプ102の発光可能な電圧よりも高
く設定されている。
【0055】前記電圧検出回路133からのVCHK出
力信号は入出力ポート105に入力されており、MPU
106は入出力ポート105を介してVCHK出力信号
を入力することにより、発光回路103が発光可能な状
態にあるか否かを判別する。134はパルスXeランプ
102を発光させるための発光用トリガ回路であり、入
出力ポート105からのFLASH信号の立上りエッジ
でパルスXeランプ102を発光させる。MPU106
は入出力ポート300を介して上記FLASH信号を出
力制御することにより、発光回路103の発光タイミン
グを制御する。図30は本実施例の測光タイミングを示
すタイミングチャートであり、図31〜図38はMPU
106による測光回路部104の制御と測定値を算出す
るための手順を示すフロ−チャ−トである。以下、図3
0のタイミングチャートと図31〜38のフローチャー
トに沿って測光動作を説明する。
【0056】[測光動作:#1〜#21]図31の#1
において、MPU106は入出力ポ−ト105を通して
発光回路103からの充電完了信号VCHKを入力し、
VCHK信号がハイレベルか否かを判別することにより
、発光回路103が発光可能かどうかを判別する。VC
HK信号がロ−であれば(#1でNO)、発光準備が完
了していないので#2に進み、エラーフラグERRFを
1にしてリターンする。VCHKがハイであれば(#1
でYES)、発光可能なので#3に進み、昇圧制御信号
FCHG2をローにする。FCHG2がローになると、
前記昇圧回路131は電源供給を停止するが、完全に停
止するまで100マイクロ秒程度の時間を要するので、
#4で時間待ちを行う。測光の前に昇圧回路131の電
源供給動作を停止させる理由は、昇圧回路131は電源
供給を行っている間、高電圧の発振を行っているため、
この発振に起因して発生する有害なノイズによって測光
回路部104が誤動作を生じないようにするためである
【0057】次に、MPU106は#5に進み、RES
信号をローにし、CHG信号をハイにして積分動作を開
始する。その直後に#6のステップで、FLASH信号
をハイにしてパルスXeランプ102を発光させる(図
30、τ1)。パルスXeランプ102から発せられた
光は、その一部が光源測定用分光センサS2に入射し、
残りは測定試料101に照射され、該測定試料101か
らの反射光が試料測定用分光センサS1に入射される。 分光センサS1,S2に入射した光は、それぞれバンド
パスフィルタアレイF1,F2によって分光され、シリ
コンフォトダイオードアレイPDA1,PDA2で受光
され、該PDA1,PDA2の中の各シリコンフォトダ
イオードから、それぞれ分光された光強度に比例した光
電流に変換されて出力される。各シリコンフォトダイオ
ードからの光電流は、図6のタイミングチャートで説明
したように、(2)式に従って積分される。このため、
積分回路の出力電圧V20〜V279は、図30の(τ
1〜τ2)間に示すように正の方向へ増大する。また、
同時にサーミスタなどの温度補正のための出力電圧も積
分され、図30に正の出力電圧V2t0、V2t1〜V
2t7として示している。
【0058】MPU106は#7のステップで発光が終
了するまでの時間待ちを行い(本実施例では3msec
)、#8のステップでCHG信号をローにして積分動作
を終了する(図30、τ2)。この状態で、積分出力電
圧V20〜V279には、各シリコンフォトダイオード
に入射された光の強度の時間積分値に比例した電圧が保
持される。また、出力電圧V2t0,V2t1〜V2t
7には、サーミスタ並びに固定抵抗の出力電圧に比例し
た電圧が保持される。この時、FLASH信号もローレ
ベルに戻し、次の発光に備えている。
【0059】次に、MPU106は#9に進み、ここで
、変数Nを0に設定する。変数Nは、図9の出力ポート
300を通して図5のデコーダIC1のA,B,C,D
端子へ出力される値であり、変数Nを2進数で表現した
時、0ビット目がA、1ビット目がB、2ビット目がC
、3ビット目がDに対応している。
【0060】続いて#10で、タイムカウンタ200が
初期化される。この様子を図39に示す。図39におい
て、#71でチャネルCH0〜CH8を外部信号の極性
変化を検出する前述のITC機能に設定する。#72で
は、上記CH0〜CH8を、前記極性変化の内、立ち下
がりエッジを検出する機能に設定する。このITC機能
では入力信号の極性変化が生じた時点で参照しているタ
イマ203の値が各チャネル毎のメモリに記憶され、同
時にチャネル制御部202を通してCPU100に割込
要求が起こるようになされたものである。#73では、
そのためのチャネル毎の割込要求を許可している。
【0061】図31の#11に戻って、MPU106側
で割込を許可する。#12では前記変数Nの値を入出力
ポート300からデコーダIC1のA,B,C,D端子
に出力する。次に、#13では、A/D変換のスタート
信号である反転E信号をローにする(図30、τ3)。 この時、タイムカウンタ200の入出力チャネル201
のCH8に反転E信号を入力することにより、反転E信
号がローになった時点の時刻TCH8がCH8のメモリ
に記憶される。
【0062】変数N=0では、A,B,C,D端子に全
てローが入力されているので、表1に示すようにQ0信
号がハイになってADi(i=0,10,20,30,
40,50,60,70)がハイになり、アナログスイ
ッチSW3i,SW4i(i=0,10,20,30,
40,50,60,70)が導通状態になる。従って、
前述したように積分出力電圧V2i(i=0,10,2
0,30,40,50,60,70)が直線的に減少し
ていく。この時、コンパレータCMP0,CMP1,C
MP2,CMP3,CMP4,CMP5,CMP6,C
MP7の非反転入力端子はそれぞれアナログスイッチS
W30,SW310,SW320,SW330,SW3
40,SW350,SW360,SW370を通して、
積分出力電圧V20,V210,V220,V230,
V240,V250,V260,V270が入力されて
いる。今、V20の電圧に着目すると、V20はアナロ
グスイッチSW30を通してコンパレータCMP0の非
反転入力端子に入力されている。 前述のように、V20の出力は直線的に減少して行くが
、コンパレータCMP0の反転入力端子の基準電圧−V
BよりもV20の方が高い場合は、コンパレータCMP
0の出力C0はハイとなる。そして、時間の経過ととも
にV20の電圧は直線的に減少して行き、前記基準電圧
−VBよりも低くなると、コンパレータ出力C0はハイ
からローに切り換わる。該コンパレータ出力C0がロー
になると、タイムカウンタ200の入出力チャネル20
1のCH0に極性反転が起こって、その時点でのタイマ
203の値がTCH0としてCH0のメモリに記憶され
る、と同時に割込が発生する。ここで、既に起こったC
H8の極性変化時に得られたTCH8と前述のTCH0
の差は反転E信号がローになってから、出力C0がロー
になるまでの時間に比例した値となり、すなわち(V2
0+VB)の電圧値に比例した値となる。このようにし
て、シリコンフォトダイオードPD0の光電流の積分値
がA/D変換されたことになる。積分出力電圧V210
,V220,V230,V240,V250,V260
,V270も、上記V20と同様にしてA/D変換され
る。#14では、全チャネルで極性変化が終了したか否
かのチェックが行われ、もしまだなら(#14でNO)
、#20で、所定時間内に極性変化が起こっているのか
どうかをチェックし、時間オーバーなら#21でADE
RRF(A/Dエラーフラグ)に1を立ててリターンす
る。これにより回路上のトラブルによる無限ループを防
いでいる。
【0063】一方、極性変化が全チャネル終了しておれ
ば(#14でYES)、#15で、一旦反転E信号をハ
イにして#16に移って反転E信号のローへの変化時点
からCH0〜CH8のローへの反転時間を全チャネルに
亘り計算する。ここで、     CM1(N+j)=TCHk−TCH8=C1
(V2j+VB)          …(6)但し、
C1:比例定数 k=0,1,…7 j=10×k #15で、反転E信号がハイになると(図30、τ4)
、デコーダIC1の出力Q0〜Q9は全てローになり、
アナログスイッチSW4i,SW3i(i=0,10,
20,30,40,50,60,70)がオフになり、
積分出力V2i(i=0,10,20,30,40,5
0,60,70)の電圧は直線的な減少を停止し、その
時点の電圧に保持されている。また、コンパレータCM
Pk(k=0,1,…7)の非反転入力はプルアップ抵
抗R1kによってハイになり、コンパレータ出力Ckは
ハイになっている。
【0064】現在、変数N=0なので、CM1(0),
CM1(10),CM1(20),……,CM1(70
)となり、つまりV2iのA/D変換値がCM1(i)
(i=0,10,20,……,70)に格納されたこと
になる。次に、#17で、Nを1だけインクリメントし
、#18で、Nが11であるかどうかを判別し、11で
なければ(#18でNO)、#11に戻る。#11から
#15まで実行すると、N=0のときと同様にして今度
はN=1であるから積分出力V21,V211,V22
1,V231,V241.V251,V261,V27
1がA/D変換され、配列変数CM1(1),CM1(
11),CM1(21),CM1(31),CM1(4
1),CM1(51),CM1(61),CM1(71
)に格納される。#17で、Nをまた1だけインクリメ
ントし、以後Nが11になるまで#11〜#18を繰り
返すと、全ての積分出力V2iとV2tがA/D変換さ
れ、CM1(i)に格納される。このV2iとCM1(
i)との関係は下式で表せる。
【0065】     CM1(i)=C1(V2i+VB)    
                    …(7)#
18でNが11になったことが判別されると、全ての積
分出力のA/D変換が終了したことになるので、#19
でRESをハイにして(図30、τ5)、積分コンデン
サCci(i=0,1,2,……,79)とCtk(k
=0,1,2,……,7)に並列に接続されているアナ
ログスイッチSW2iをオンにし、積分コンデンサの電
荷を0にする。更に、ここでA,B,C,D端子に0を
入力し、初期状態に戻しておく。
【0066】[ダークオフセット測定:#22〜#37
]次に、#22に進み、ダークオフセットの測定を行う
。該ダークオフセットの測定は、前述したパルスXeラ
ンプ102を発光させての測定である#5〜#19とほ
とんど同じであり、ただパルスXeランプ102を発光
させないのと、測定終了後に#35のステップで昇圧制
御信号FCHG2をハイにし、昇圧回路131による電
源供給を再開させるところが違うだけであるので、タイ
ミングチャートは省略してある。#22〜#24で、パ
ルスXeランプ102を発光させない状態での積分出力
V2i(i=0,1,2,……,79)が得られ、#2
5〜#35で、積分出力が全てA/D変換され、それぞ
れの配列変数OF(i)に格納される。このOF(i)
の値は、演算増幅器のオフセットや外光の影響及びシリ
コンフォトダイオードの暗電流やアナログスイッチの漏
れ電流等の影響を全て含んだ値であり、パルスXeラン
プ102を発光させての測定値であるCM1(i)から
このOF(i)を差し引くことにより、前記オフセット
やシリコンフォトダイオードの暗電流、アナログスイッ
チの漏れ電流、外光の影響等による誤差をキャンセルす
ることができる。また、本実施例は光源にパルスXeラ
ンプ102を使用しているので、定常光を光源とした場
合のように、光をチョッピングすることなくダークオフ
セットを測定することができるので、機械的な駆動部分
を必要としないという長所を持っている。
【0067】[ダークオフセット補正:#38〜#42
]#38から#41において、上記のダークオフセット
の補正を行っている。すなわち、パルスXeランプ10
2を発光しての測定値であるCM1(i)からダークオ
フセットの測定値OF(i)を差し引いた値をCM1(
i)に更新的に格納する。CM1(i)(i=80〜8
7)には、サーミスタ及び固定抵抗の出力値がA/D変
換されて入力されている。CM1(81)〜CM1(8
7)は、図7(b)の回路からも分かる通り、反転入力
と同電位の入力信号を積分し、A/D変換しているもの
であるから、この増幅回路のオフセット電圧のA/D変
換をしていることになる。回路ANtoのオフセットは
、回路ANt1のオフセットで代用し、従ってサーミス
タの出力値は次式によって温度情報として変換され、M
PU106に取り込まれる。
【0068】     t=t0+ΔC×{CM(80)T−CM(8
1)T}/{CM(80)T0−CM(81)T0} 
                         
                         
     …(8)但し、  ΔC    :図8に示
す直線勾配CM(80)T0:T0℃時の80番目のカ
ウント値CM(81)T0:T0℃時の81番目のカウ
ント値CM(80)T :T ℃時の80番目のカウン
ト値CM(81)T :T ℃時の81番目のカウント
値#42では、かかる温度変換が行われる。
【0069】[分光感度補正:#43〜#51]#43
からは分光感度補正の計算を行う。ここで、分光感度補
正の意味と原理について、図40,図41を参照して説
明を行う。図40は本実施例で使用する分光センサS1
における各シリコンフォトダイオードの光電流I1iと
電流電圧変換・積分回路AN(i)(i=0,1,2,
……,39)の増幅率を乗算した測光回路系としての分
光感度Si(λ)(i=0,1,2,……,39)であ
る。但し、λは光の波長である。分光センサS1,S2
のバンドパスフィルタアレイF1,F2には赤外線カッ
トと紫外線カットの処理が施してあり、S0(λ)〜S
39(λ)は370nmより短い波長領域と720nm
より長い波長領域での値は略零である。S0(λ)〜S
39(λ)は略10nmピッチで並んでおり、バンドパ
スの半値幅は10nmよりも広くなっている。また、バ
ンドパスフィルタアレイとフォトダイオードアレイの間
での内面反射等の影響により、ピーク波長からかなり離
れた波長領域にも感度を持っており、これを分光感度の
すそ引きと呼称する。この分光感度のすそ引きと上記半
値幅が広いことによって、測定値に誤差が含まれる。分
光感度補正の計算は、このようにすそ引きがあり、半値
幅の広い分光感度を持つセンサの出力から正しい測定値
を得るためのものである。
【0070】今、分光感度Si(λ)(i=0,1,2
,……,39)のピーク波長をPKi(i=0,1,2
,……,39)とする。そして、測定波長領域(本実施
例では370〜720nm)を、     (PKi+PKi+1)/2    (但し、
i=0,1,2,……,38)の波長で区切り、40個
の領域Δλi(i=0,1,2,……,39)に分割す
る。今、分光センサS1に入射する光の分光感度分布を
、図41に示すように40個に分割した1つの波長領域
内ではフラットであるように近似し、波長領域Δλiで
の光強度をPiとする。この時、Si(λ)の分光感度
を持つ1個のセンサの出力をOi(i=0,1,2,…
…,39)とすると、Oiは次の式で表される。
【0071】
【数2】
【0072】 …(9) 今、aijを次のように定義する。
【0073】
【数3】
【0074】 …(10) このように定義すると、(9)式は次式のように表せる
【0075】
【数4】
【0076】 …(11) 上式は、i=0〜39について成立するので、行列を用
いて次の式が成り立つ。
【0077】
【数5】
【0078】 …(12) (但し、n=39) 上式を次のように表す。
【0079】 Θ=Λ・Γ                    
                        …
(13) 但し、
【0080】
【数6】
【0081】(12)式より、     Γ=Λ ̄1・Θ              
                         
 …(15)ここで、Λ ̄1は行列Λの逆行列である。 従って、Λ ̄1が分かれば、式(15)より、分光セン
サS1の出力Θの値から入射光の分光エネルギー分布Γ
を知ることができる。Λ ̄1を求めるには、まず分光器
を用いて分光センサの分光感度S0(λ)〜S39(λ
)を測定し、(10)式に従って行列Λ=[aij]を
求め、該行列Λの逆行列Λ ̄1を計算すれば良い。
【0082】以上、便宜上試料測定用分光センサS1に
ついて説明したが、光源測定用分光センサS2について
も同様である。ここで、入射光の分光エネルギー分布を
波長領域Δλiの中で、フラットであるというように近
似したが、本実施例は反射物の分光反射率を測定するた
めのものであり、塗料や印刷物などの反射物体の分光反
射率は概してなだらかな曲線を描き、急峻な吸収等のな
いものが多いので、このように近似することができるの
である。
【0083】ここで、図36のフローチャートに従って
説明を行う。試料測定用分光センサ(サンプル用センサ
)S1についての(15)式中のΛ ̄1をБ=[Bij
]とし、光源測定用分光センサ(リファレンス用センサ
)S2についての(15)式中のΛ ̄1をБ’=[B’
ij]とする。#43から#46において、試料測定用
分光センサS1について(15)式に示す分光感度補正
計算を行っている。更に、#47から#50において、
光源測定用分光センサS2について(15)式に示す分
光感度補正計算を行っている。(15)式は分光センサ
S1については下記のとおりである。
【0084】
【数7】
【0085】 …(16) 今、分光センサS1の出力Oi(i=0,1,2,……
39)は、CM1(i)に格納されており、また(16
)式で計算したPiをCM2(i)に格納することにす
れば、
【0086】
【数8】
【0087】 …(17) (i=0,1,2,……39) となる。また、(15)式は分光センサS2については
以下の通りである。
【0088】
【数9】
【0089】 …(18) 今、分光センサS2の出力はCM1(i+40)(i=
0,1,2,……39)に格納されており、また、(1
8)式で計算したPiをCM2(i+40)に格納する
ことにすると、
【0090】
【数10】
【0091】 …(19) (i=0,1,2,……39) となる。なお、Bij及びB’ijの値は前記分光セン
サデータ格納部109(図1)に、予め記憶されている
【0092】[ゼロ校正:#51]ここで、CM2(i
)は試料で反射され、入射される光に対しての値で、C
M2(i+40)は試料を照射した光に対しての値であ
る。従って、前記測定開口1を空中に向けた無反射状態
で測定を行えば、CM2(i)(i=0,1,2,……
,39)は0になるはずである。しかし、実際には迷光
(フレア)等が原因で完全には0にならない。 かかる迷光の影響を補正するために、前もって測定開口
1を反射物のない空中に向けて測光し、この時のCM2
(i),CM2(i+40)(i=0,1,2,……,
39)を用いて、     D(i)=CM2(i+40)/CM2(i)
            …(20)を求めておく。か
かる処理をゼロ校正と、D(i)をゼロ校正値と呼称す
る。このゼロ校正値D(i)を用いて、#51で補正が
行われる。この式にはCM2(i)の項があるため、ゼ
ロ校正時より光量が変化しても、常に光量に応じたゼロ
点補正が可能となる。
【0093】[光源補正:#52〜#55]#52より
、試料からの反射光に対しての光源補正の計算を行う。 本実施例の照明用光源はパルスXeランプ102であり
、その分光エネルギー分布は発光の度毎に常に変化しな
いことが望まれるが、実際には種々の理由により若干変
動することが予想される。光源測定用分光センサS2は
パルスXeランプ102の分光エネルギー分布を試料測
定用分光センサS1と略同じ波長で測定しているので、
分光センサS1によって測定された試料光の分光エネル
ギー分布を、分光センサS2によって測定された光源の
分光エネルギーで対応する波長毎に割算し、その値を測
定値とすることにより光源の分光エネルギー分布の変動
による誤差を消去することができる。そして、#52か
ら#56において、その計算を行っている。#53にお
けるCM2(i)は分光センサS1のi番目のシリコン
フォトダイオードに対応する測定値であり、CM2(i
+40)は分光センサS2のi番目のシリコンフォトダ
イオードに対応する測定値である。CM2(i)をCM
2(i+40)で割った値をCM3(i)に格納する。 かかる処理をi=0〜39まで繰り返し、全ての測定値
を光源補正し、CM3(i)に格納する。このようにし
て照明光源の分光エネルギー分布の変動の補正を終了し
、補正された値はCM3(i)(i=0〜39)に格納
される。
【0094】[波長補正:#56〜#66]次に、#5
6に進み、波長補正の計算を行う。ここで、波長補正の
意味を説明する。本実施例の分光センサS1,S2は、
バンドパスフィルタアレイを用いており、ピーク波長は
略10nm間隔になっているが、フィルタ製造時の僅か
な特性ずれに起因して波長ピッチに若干のばらつきの生
じる場合が考えられる。この波長ピッチのばらつきを直
線補間計算により10nmピッチに対応する値に補正す
るのが、ここで述べる波長補正の計算である。 また、測定そのものは370nm〜720nmの範囲を
40分割して行われているが、測色計の出力としては4
00nm〜700nmの範囲を10nmおきに測定した
かのような出力を得るようにしている。
【0095】#56において、まず波長番号Jをゼロに
する。波長番号Jは400nmから700nmの波長領
域内の10nm間隔の波長に付した番号であり、400
nmのときJ=0で、10nm増す毎に1だけ増える数
値である。 Iはセンサ番号であり、#57でゼロに初期化する。但
し、I=0はピーク波長が最も短波長のセンサの番号で
あり、長波長側に向かってIが1ずつ増える。#58に
おいて、波長番号Jに対応する波長Wを計算する。そし
て、#59において、I番目のセンサのピーク波長PK
(I)とJ番目の波長Wとを比較し、PK(I)<Wで
あれば、#60でIを1だけインクリメントして#59
に戻る。一方、PK(I)≧Wであれば、#61に進む
。すなわち、#59,#60において、J番目の波長W
以上でかつWに最も近いピーク波長を持つセンサの番号
を検索する。
【0096】#61〜#63においは、図42に示すW
1,W2,Mの値を計算する。W1とは#59,#60
で求めたW以上で、かつこのWに最も近いピーク波長を
持つセンサのピーク波長PK(I)と、その1つ短波長
側のセンサのピーク波長PK(I−1)との差である。 MはI番目のセンサの測定値CM3(I)と(I−1)
番目のセンサの測定値CM3(I−1)との差である。 #64で波長Wにおける測定値をI番目のセンサと(I
−1)番目のセンサの測定値から直線補間計算によって
求め、その値をMEAS(J)とする。#65において
、波長番号Jを1だけ増し、#65で400nm〜70
0nmの範囲が全て終了したか否かを判別するために、
Jが31か否かを判別し、31でなければ#58に戻り
、次の波長Wにおける測定値を、前述の補間計算により
求める。Jが31になれば、400nm〜700nmの
範囲の10nm間隔の測定値が補間計算により全て求め
られたことになるから、測光サブルーチンを終了し、リ
ターンする。
【0097】本実施例では説明を分かり易くするために
#57から#62の処理を設けたが、波長Wに対応する
センサの番号IやW1,W2などは予め計算しておき、
分光センサデータ格納部109に格納しておくこともで
き、その場合、#57,#59〜#62は省略すること
ができる。 [分光反射率の計算:#80〜#83]次に、前述の補
正計算後の値を用いて分光反射率を計算する方法を述べ
る。先ず、前記補正計算の説明中に述べたゼロ校正を行
う。続いて、分光反射率が既知の標準白色板を用いて白
色校正を行う。これは標準白色板を試料としてセットし
、前述の測光サブルーチンを実行することにより可能と
なる。そして、得られた測定値MEAS(J)をC(J
)(J=0〜30)に格納する。次に、測色対象とする
試料をセットし、測光サブルーチンを実行することによ
り、その試料のJ番目の分光反射率R’(J)は、  
  R’(J)=MEAS(J)×R1(J)/C(J
)              …(21)但し、ME
AS(J):試料の測定値 R1(J)  :標準白色板の分光反射率と求まる。本
実施例では、400nmから700nmの波長領域の1
0nmピッチの反射率を計算するので、図43に示すよ
うに波長番号Jは0〜30であり、J=1から(#80
)、下記(22)式で表される反射率R(J)の計算が
開始され(#81)、順次1ずつインクリメントされて
(#82)、J=31になった時点で(#83でYES
)、全ての波長における反射率R(J)を計算したこと
になる。
【0098】上記の分光反射率の計算では、同時に分光
反射率の温度補償も加味されている。すなわち、本実施
例に示すような測色計は小型で携帯可能であるため、白
色校正時と異なる温度環境下で使用される可能性が高い
。通常、測定器は若干の温度特性があるので、温度が変
化すれば再び白色校正しなければ正確な測定値を得るこ
とは出来ない。これを補償する為、予め何点かの異なる
温度で、同じ分光反射率を持つ試料を測定しておき、装
置の温度T(℃)と、反射率の変化率との関数f(T)
を求めておく。ただし、25℃で測定値が正確であると
し、これを基準とする。(つまりT=25℃でf(T)
=0)校正時の温度をT0、試料を測定した時の温度を
T1(前記(7)式により求められる)、温度補償なし
で求めた反射率をR’(J)とすると、温度補償された
反射率R(J)は     R(J)=R’(J)・{1+f(T1)}/
{1+f(T0)}      …(22)となる。こ
の実施例では、以後、分光反射率というときは、この温
度補償済みのR(J)を指す。
【0099】次に、以上のようにして計算された分光反
射率を記憶する前述のメモリカード13について説明す
る。図44に示すように、メモリカード13の0番地か
ら53C1H番地までは、後述する「各種設定選択」で
設定された値を記憶する領域である。この領域に後述す
る方法で設定値を記憶しておくことにより、測色計の設
定が変更されても上記メモリカードを装着して「POW
ER  ON」すれば、該メモリカードに記憶された設
定内容が測色計本体に読み込まれるので、その分設定操
作が不要となり、操作の簡易性が図れる。
【0100】また、53C2H番地からFFFFH番地
までの領域には、測定された分光反射率のデータが、デ
ータ番号1のエリアより順にデータ番号500のエリア
まで書き込まれるようになっている。すなわち、最大5
00個の分光反射率データを1枚のメモリカードに蓄積
でき、更に、メモリカードを交替することによって分光
反射率データを略無貯蔵に保存可能となる。
【0101】以上、本発明に係る測色計の外観及び各部
分の機能、補正計算処理について説明したが、以下にシ
ステム全体の動作について図45以降を用いて説明する
【0102】先ず、システムの電源をONにすると、図
45で示す「POWERON]のフローチャートが働く
。同図の#100のステップに進み、MPU106の内
部レジスタ、表示制御部112、キーボード114及び
測光回路部104の初期設定を行う。
【0103】次に、#101のステップに進み、メモリ
カード13に各種設定値が記憶されているかどうかが判
別される。各種設定値が記憶されていれば(#101で
YES)、#102に進み、各種設定値を読み込む(ロ
ードする)。ここでいう各種設定値は、後述する各種設
定値選択で、“設定値のセーブ”を選んだ時にメモリカ
ード13に記憶される。もし、メモリカード13にこの
各種設定値が記憶されていなければ(#101でNO)
、#103に進み、分光センサデータ格納部109など
の内部メモリに記憶されている設定値を初期化し、#1
04に進む。
【0104】#104では、校正が行われる。すなわち
、図46に示すように、ここでは、校正ルーチンの説明
をする表示部に“ゼロ校正”、“白色校正”、“終了”
が表示され(#108)、カーソルでいずれかが選択さ
れる。“ゼロ校正”を行う場合(#109でYES)、
測定開口1にゼロ校正ボックスを付けるか、測定開口1
を反射物の無い中空に向けなければならない。ゼロ校正
が実行(#110)されてから、“白色校正”が選択さ
れると(#111でYES)、白色校正板に分光反射率
が格納されたROM19が内蔵されているかどうか判別
し、ROM19が内蔵されていれば(#112でYES
)、その分光反射率をロードし(#113)、無ければ
(#112でNO)、装着されたメモリカード13より
ロードしたデータを白色校正データとして白色校正を行
う(#114)。前回の測定時に、POWER  OF
Fするまでに用いられた校正値を、今回の測定でそのま
ま使用する場合は、ゼロ校正や白色校正をすることなく
“終了”を選択すればリターンする。
【0105】以上が校正ルーチンの説明である。この場
合、続いて図47で示す#115のの測定画面に移る。 測定画面に移ると、メモリカード13に記憶されている
、あるデータ番号の分光反射率が、後述する各種設定選
択ルーチン中の“データ表示モード選択”で設定された
色データを表わすための表色系の内の1つに対応して表
現されるように計算されて、表示される(#116)。 ここで、キー入力が待たれ(#117)、キー入力があ
れば、#118に移り、キーが“MENU”であれば、
後述する各種設定選択ルーチンに移行し(#119)、
そうでなければキーが“MODE”かどうかを判別する
(#120)。“MODE”であれば、“データ表示モ
ード選択”で設定された表色系のうちの別の1つが計算
・表示される(#121)。
【0106】図50(a)は、Yxy表色系で示された
値、図50(b)はL*a*b*表色系で示された値の
各表示例を示すものである。但し、“データ表示モード
”で1つしか設定されていない場合は、同じものが表示
される。このキーはボタン1つで次々と異なった表色系
の計算結果を見るためのものである。この分光測色計が
計算し得る表色系は10種類全て備えており、この“M
ODE”キーで見れるようにすると、2、3種類の表色
系を見たいという使用者は、自分の見たい表色系が通り
過ぎた後、次に見たい表色系が表示されるまで、何度も
“MODE”キーを押さねばならず、頻雑となる。 これを解決するため、“データ表示モード選択”で“M
ODE”キーによって切換えることのできる表色系を設
定する。
【0107】キーが“MODE”でないならば、“IN
V”かどうか判別し(#122)、そうであれば表示の
上下を逆転し、再表示する(#123)。これは、図5
1(a)に示すように本測色計は測定開口1を下方に向
けた時、表示は順方向に見えるようにしてあるが、ハン
ディな利点を生かして、同図(b)に示すように壁を測
定しようとする時等、逆方向になってしまう。この場合
、“INV”キーの上下反転機能により、上記(a)、
(b)の状態を問わず、常に順方向で見ることができる
【0108】この反転機能は、ソフトウェアによって実
現しており、以下その方法につい説明する。本実施例で
は表示用素子として液晶表示素子を使用する。液晶パネ
ルに文字を表示する方法は、液晶ドットマトリクス・グ
ラフィック表示システム用カラムドライバの表示用RA
Mに8ビットパラレルの表示データを書き込むことによ
り行われる。上記表示用RAMの1ビットのデータが、
液晶パネル1ドットの点灯、非点灯に対応しており、1
の時点灯、0の時非点灯となる。
【0109】表示位置を指定するには、表示用RAMの
Xアドレス、Yアドレスを設定する。今、図52に示す
表示データ用RAMのアドレス構成図において、X=0
,Y=55とすると、同図の斜線部分に8ビットのデー
タが表示される。表示形式は正方向表示と反転表示とが
あり、正方向表示は通常の表示方向であり、反転表示は
液晶パネルの逆方向からでも見易いように画面を180
°回転して表示するものである。正方向表示か反転表示
かを判断するには、変数UP−SIDEの値を見て0の
時正方向表示、1の時反転表示となる。
【0110】反転キーが押されると、表示画面が180
°回転して表示される。そのフローチャートを図53、
図54に示す。以下、フローチャートに従って説明する
【0111】説明を簡単にするために、図55に示した
16×30ドットの液晶パネルで考える。同図(a)は
正方向表示を示し、同図(b)は反転表示を示している
。先ず#200で、表示方向を示す変数UP−SIDE
の値を0→1(又は1→0)に変更して、#201に進
む。今、例えば、図55(a)のデータAの1バイト(
8ビットパラレル)の部分で考えると、アドレスを(X
,Y)=(0,3)に設定して、#202に進む。 #202で読み込んだデータAは2進数で表すと、(0
1010001)となる(図55(c)参照)。これを
読み込んだデータを記憶するために変数O−DATAに
入れて、#203に進む。
【0112】#203で、データAを図55(c)のよ
うに、各ビットの上位と下位を入れ変えて、データA’
(10001010)として、書き込むデータを記憶す
る変数N−DATAに入れる。#204では、N−DA
TAを表示する位置(X’,Y’)を計算する。計算式
はこの場合、X’=1−X,Y’=29−Yとなり、#
205に進んで、(X’,Y’)=(1,26)と設定
する。 #206で、アドレス(1,26)にあるデータBを退
避させるため、変数O−DATAにデータB(0001
0000)を入れ、#207に進んで、N−DATAの
データA’(10001010)を(1,26)に書く
。#208では、O−DATAのデータBを反転させて
、データB’(00001000)にして、書き込むデ
ータを入れる変数N−DATAに入れる。#209で、
最初にデータAがあった位置のアドレス(X,Y)=(
0,3)に設定をし、#210で、アドレス(0,3)
にN−DATAのデータB’(00001000)を書
き込み、#211に進む。ここまでが1サイクルである
。#211では、アドレスが最後まできたかどうかを判
別し、最後ならリターンに行き、最後でなければ、#2
12に進んで、アドレスを1つ進める。図55では、ア
ドレスの最後は(X,Y)=(0,29)で、この場合
アドレスは(X,Y)=(0,3)で最後でないので、
#212に進み、Yアドレスを1つ進めて、(X,Y)
=(0,4)として#201に進む。このようにループ
を繰り返すことにより、図55(a)が図55(b)の
ように反転表示される。
【0113】次に通常1バイト(8ビットパラレル)の
データを読み書きする方法について説明する。
【0114】図56は1バイトのデータを読み込む場合
のフローチャートである。先ず#220で、正方向表示
時に読み込むデータがあるべきアドレス(X,Y)を設
定して、#221に進む。#221では、表示方向を示
す変数UP−SIDEの値を見て、0の時は#227に
進んで、アドレス(X,Y)の1バイトのデータAを読
み込んで変数O−DATAに入れる。UP−SIDEの
値が1の時は#222に進んで、アドレス(X,Y)に
対応する反転表示時のアドレス(X’,Y’)を計算す
る。図55の液晶パネルの場合、計算式は    X’
=1−X    …(23),      Y’=29
−Y    …(24)で求められる。#223で、ア
ドレスを(X’,Y’)に設定して、#224でアドレ
ス(X’,Y’)のデータA’(正方向時の表示データ
Aが反転表示されたもの)を読み込んで変数O−DAT
Aに入れる。そして、#225でO−DATAのデータ
A’を反転してデータAとした後、#226に進み、ア
ドレスを(X,Y)に再び設定し直して終了する。
【0115】図57は1バイトのデータを書き込む場合
のフローチャートである。。先ず#230で、書き込む
データA(これは正方向時に表示する場合のデータ)を
変数N−DATAに入れ、#231で正方向表示時に書
き込むべきアドレス(X,Y)を設定する。#232で
表示方向を示す変数UP−SIDEの値を見て0の時、
#237に進んでアドレス(X,Y)にN−DATAの
データAを書く。値が1の時は#233に進んで、アド
レス(X,Y)に対応する反転表示時のアドレス(X’
,Y’)を計算する。図55では上記の式(23),(
24)で求められる。続いて、#234でN−DATA
のデータAを反転してデータA’(図55(c)参照)
とし、#235でアドレス(X’,Y’)にN−DAT
AのデータA’を書く。そして#236でアドレスを最
初に設定した値(X,Y)に設定し直して終了する。
【0116】図53,54,56,57のフローチャー
トを改良することで、(8×n)×(8×n)(nは正
の整数)の液晶ドットマトリクス・グラフィック表示装
置を用いる場合に、表示方向を90°回転させて表示さ
せることもできる。
【0117】以下、図58(b)を用いて説明する。先
ず、ブロック1のパターンを読み込んでワークエリアで
90°回転したパターンをつくる。次に、ブロック1’
のパターンをメモリに退避させて、上記ワークエリアで
90°回転したパターンをブロック1’の位置に書き込
む。そして、メモリに退避したブロック1’のパターン
をワークエリアで90°回転させ、ブロック1”のパタ
ーンをメモリに退避した後に、ブロック1”の位置にワ
ークエリアのパターンを書き込む。以下同様にして、ブ
ロック1”のパターンを90°回転させたものをブロッ
ク1’”の位置に、ブロック1’”のパターンを90°
回転させたものをブロック1の位置に書き込んでブロッ
ク1に関する1サイクルが終了する。以下同様にして、
ブロック2に関するサイクル、ブロック3に関するサイ
クル、ブロック4に関するサイクルと進んで表示画面全
体について90°回転した表示画面を完了する。このよ
うに、90°回転した表示画面を形成する方法を応用す
ることにより、図58(a)に示すような、より大きな
表示画面についても画面全体を90°回転させることが
できる。以上で、反転表示の説明を終了する。
【0118】図47のフローチャートに戻り、キーが“
INV”でなければ“break”かどうか判別し(#
124)、“break”であれば“測定データの消去
サブルーチン”(#125)へ行く。ここで、図59を
用いて、このサブルーチンの説明をしておく。#300
で、「全データ消去」「1データ消去」「消去しない」
より1つを選択させる。もし、「全データ消去」を選ん
だ場合は(#301でYES)、メモリカード13に保
存される全ての測定データを消去して(#302)、リ
ターンする。「1データ消去」を選んだ場合は(#30
3でYES)、その時表示されていたデータ番号のデー
タのみ消去して(#304)、リターンする。 なお、#304で消去されたデータよりデータ番号の大
きいデータは、全てデータ番号が1だけ小さくされて記
憶領域が埋められ(#305)、メモリの有効利用を図
っている。また、「消去しない」を選んだ場合、そのま
まリターンする。
【0119】図47のフローチャートに戻り、キーが“
break”でないとすれば“△”または“▽”かどう
か判別し(#126、#128)、“△”であればデー
タ番号を1増やしてその反射率データより色彩値を演算
、表示する(#127)。もし“▽”であればデータ番
号を1減らして、その反射率データより色彩値を演算、
表示する(#129)。“△”キー及び“▽”キーを押
すことで、メモリカード13に保存された各データの色
彩値を見ることができる。
【0120】もし、キーが“△”でも“▽”でもないと
すれば、“AVG.”かどうか判別する(#130)。 “AVG.”であれば、次に“AVG.”が押されるま
での間に“MEASURE”が押されると何度でも測光
する(#131〜#133のループ)。“AVG.”が
再度押されたら(#144でYES)、その間に測定さ
れた分光反射率を平均し(#145)、#148に進み
、試料番号を1増やして平均された分光反射率データを
メモリカード13に書き込む。次に#149に進み、自
動出力する設定になっているかどうかを判別し、自動出
力する場合、更にその出力先が、パソコンとプリンター
のいずれに設定されているかを判別して(#150)、
そのフォーマットに合わせてRS232Cポートよりデ
ータ出力する(#151あるいは#152)。
【0121】もし、キーが“AVG.”でなく“MEA
SURE”の場合、#147に進み、測光して分光反射
率を計算する。次に#148に進み、後は“AVG.”
の場合と同じである。
【0122】次に、測定画面で“MENU”キーを押し
た時に移る、各種設定選択ルーチンについて、図60、
図61を用いて説明する。#400でメニューを表示し
、#401で9つ表示内容の内のいずれかを選択させる
。“データ表示モード選択”が選ばれると(#402で
YES)、前述したように測定画面で表示することので
きる、すなわち“MODE”キーによる表示切換えで所
要の表色系を設定させる(#403)。設定が終わると
再び#400にもどる。“光源、視野”が選ばれると(
#404でYES)、色彩計算に用いる光源、視野を設
定させる(#405)。もし“校正”が選ばれると(#
406でYES)、前述の“校正ルーチン”に移る(#
407)。この場合は、“校正ルーチン”からリターン
すると#400に戻る。もし“基準値”が選ばれると(
#408でYES)、色差計算の基準となる基準値を設
定させる(#409)。設定が終わると#400にもど
る。もし“通信パラメータ”を選ばれると(#410で
YES)、RC232Cポートの通信パラメータを設定
する。すなわち、ボーレート、ストップビット、パリテ
ィ、自動出力するかどうか、自動出力の出力先等を設定
する(#411)。設定が終われば#400にもどる。 もし“リモート”を選ばれると(#412でYES)、
リモート・モードに入る(#413)。これは、後述す
るように測色計をRS232Cポートを介してコントロ
ールするというモードである。リモート・モードを抜け
ると#400に戻る。もし“自動平均測定回数”が選ば
れると(#414でYES)、自動平均測定回数を設定
させる(#415)。これは“MEASURE”キーを
1回押した時に、測光する回数で、その平均値より分光
反射率が計算される。“AVG.”キーによるマニュア
ル平均測定とは異なり、同一箇所での測定値を、より精
度良く測定する場合に使用される。マニュアル平均測定
と、自動平均測定を併用することも可能である。 もし“設定値のセーブ”が選ばれると(#416でYE
S)、各種の設定値が、メモリカード13にセーブされ
る(#417)。この中には、各種設定ルーチン中で設
定する設定値全ての他に、標準白色板の分光反射率も含
まれる。但し、標準白色板が、分光反射率データを記憶
したROM19付きのタイプの場合、該ROM19のデ
ータが優先される。
【0123】なお、“break”が選択された場合に
は、測定画面にリターンする。次に、図62図〜図66
を用いて、リモートモードの動作について説明する。リ
モートモードは、本体の機能を外部からのコマンドによ
って有効とさせるものである。このモードは、本発明に
係る測色計で得られる試料の分光反射率や、色彩計算値
を利用して、生産現場での色管理や、調色の現場で色材
の基礎データをもとに見本色と同一の色を再現する色材
群の調合組成をコンピュータを使って求めるCCMにお
いて非常に有効である。
【0124】先ず、図62の#501において、パソコ
ン等の外部機器との通信用のインタフェース(図1の外
部入出力ポート110に相当)をイネーブルにする。通
信には、例えばRS232Cのインターフェース規格を
用いて、広く汎用パソコンと接続を可能としている。本
実施例では本リモートモードや前述した自動出力(図4
9、#149〜#152)においてのみ通信用インタフ
ェースをイネーブルにすることにしているが、これは他
のモード選択時での電力消費を抑制するためである。R
Sドライバーとして、例えばCMOSタイプを使用した
場合、数mAから数十mAの電流消費が考えられ、電池
駆動の場合には、かなり大きな負担となるからである。 図64はこの仕様を実現するためのインタフェース・I
Cが採用された場合のデータ入出力部分の回路ブロック
を示している。該インタフェース・ICとして、例えば
MAX240等が挙げられ、MPU106からの信号線
SHUTDAWNの一本でON/OFFが制御できる。
【0125】次に、#502では、図64の通信制御信
号DTR、RTSをONして外部機器に通信の準備がで
きていることを知らせる。#503では、前記のBre
akキーが押されたかどうかチェックし、押されていれ
ば#511で上記通信制御信号RTS,DTRをOFF
し、#512で消費電力を低減させるためインタフェー
スICをクリアし、#513で表示部113をクリアし
てリターンする。#503で、Breakキーが押され
ていなければ、#504へ進みデータが送られてきたか
判別する。図47の通信バッファ600は、外部入出力
ポート110を通して外部機器からの受信データを一旦
蓄積しておくものである。#504で通信バッファ60
0の状態から、受信データが送られていなければ、もう
一度#503に戻る。送られていれば#505へ進み、
ブレークコード(03H)かどうか判別し、ブレークコ
ードであれば、通信バッファ600をクリアする。ブレ
ークコードでなければ、表示用データかどうか判別する
(#506)。本実施例においては表示用データは、先
頭にASCIIの「11H」を有するものとする。この
「11H」は、一般に装置制御用コマンドの1つである
コードDC1として用いられるコードである。#506
で表示用データと判別されれば、MPU106は「11
H」で始まる表示用データを、終了を示すコード「12
H」(制御用コードDC2)まで読取って、#509で
表示制御部112を経て表示部113にデータ表示する
【0126】受信データとその表示例とを、図65(a
),(b)に示す。同図(a)において,受信用データ
は制御コード「11H」と「12H」で囲まれる。 CR(キャリッジリターン)、LF(ラインフィード)
は、パソコン等で一般的にデリミタとして使われ、それ
ぞれASCII表示で0DH、0AHである。図(a)
のように送られてきた表示用データは図(b)の如く、
表示部113に表示される。本実施例においては受信デ
ータ表示部として21×6文字のスペースをとっている
。図(b)は一例を示すもので、CCM計算結果の一部
を表示している。
【0127】また、本発明は図66のように、遠隔地の
Host  Computer700とのデータ授受が
必要な時に一層の効果を生じる。すなわち、本発明に係
る測色計で基準となる試料を測定し、例えば分光反射率
データをモデム800aを介して遠隔地のHost  
Computer700に転送し、該HostComp
uter700からは基準試料に一致させるための調色
に要する色材の組成や価格等を逆にモデム800bを介
し返送し、表示部113に表示させることができる。こ
の場合モデム800a,800bと測色計本体とはRS
232Cを介して通信を行なう。測色計本体にモデム機
能を内蔵させることもできる。
【0128】さて、図62に戻って、#506で表示用
データでなければ、#507において通信バッファ60
0が調べられ、正しいコマンドであるか否かがチェック
される。未登録のコマンドであれば#510に進み、エ
ラーコード“E00Y”を送信して外部機器へコマンド
が正しく入力されなかったことを知らせる。
【0129】続いて、図63に移り、#514でコマン
ド判別が行なわれ、コマンドの内容に応じて#515〜
#521のいずれかの処理に移る。図63では簡略化の
ために7つのコマンドに対しての処理を示しているが、
これ以外のコマンドについても並列に配置することがで
きる。
【0130】図63のフローチャートを簡単に説明する
と、コマンドが“MES”の文字列であった場合、#5
15で測光、計算が行われ、分光反射率や色彩計算値が
外部へ出力される。コマンド“CAL”であった場合、
#516で白色校正が行われる。これは校正サブルーチ
ンで述べているので、ここでは説明しない。コマンドが
“UZC”であった場合、#517で前述のゼロ校正が
行われる。コマンドが“CDS”であった場合、#51
8で既知の白色板の分光反射率データを外部入出力ポー
ト110)から受け取ってメモリに格納する。格納場所
は前述のR2(i)(i=0〜30)となる。コマンド
が“CMR”であった場合、#519でメモリカード1
3の全内容が外部へ出力される。逆にメモリカード13
へのデータの格納はコマンド“CMS”を受けることで
行われ、#520で所定の長さのデータを受信し、メモ
リカード13へ書き込まれる。メモリカード13へのデ
ータ入出力の場合、本実施例ではバイナリ形式で行う。 これにより入出力に要する時間短縮の効果を得ることが
出来るが、アスキー形式で行っても良い。コマンドが“
STR”の時は、#521で測色計本体のステータス情
報を出力する。このステータス出力は測色計本体の、主
にハード上の状態を外部へ示す効果がある。ステータス
には、例えば測定準備がOKか、SCIであるかSCE
であるか、メモリカード13が装入されているか等があ
る。
【0131】#515〜#521のコマンド処理が終わ
れば、フローは図62の#503に移って、次のサイク
ルに移行することになる。これらの処理は前述のように
Breakキーが押されるまで繰り返される。
【0132】
【発明の効果】以上説明しように、本発明によれば、コ
ンピュータ等の外部機器からの表示データを判別し、表
示し得るようにしたので、各種のメッセージを必要に応
じて測色計の表示部に表示させることが可能となり、計
測のスピード化が図れるとともに、例えば「注意」等の
警告報知により安全正確な計測が期待し得る。また、外
部機器から所要のデータを受けることが出来るので、測
色計側に大容量のメモリを持たせる必要もなく、計器の
より小型化、携帯化が図れる。
【0133】更に、表示用データに識別のためのコマン
ドを持たせ、かかるコマンドの有無を判別するようにし
たので、コマンドと表示用データ(メッセージ)とを、
その都度モードを切り換えて送受信する必要もなく、遠
隔操作、表示が極めて容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】測色計の回路構成を示すブロック図である。
【図2】測光回路部内の1個の回路図である。
【図3】測光回路部内の1つのブロックの回路図である
【図4】測光回路部の全体回路図の上半部分である。
【図5】測光回路部の全体回路図の下半部分である。
【図6】測光のタイミングチャートである。
【図7】フォトセンサの温度補正のために測光回路部内
に設けられた温度情報を出力する回路図である。
【図8】図7の出力と温度との直線補間を説明するため
の図である。
【図9】タイムカウンタの構成を示すMPUの内部構造
である。
【図10】発光回路のブロック図である。
【図11】本発明の一実施例を示すd/8光学系を持つ
測色計の正面図である。
【図12】測色計に安定台が取り付けられた状態の外観
図で、図(a)は左側面図、図(b)は底面図である。
【図13】測色計の外観図で、(a)は右側面図、図(
b)は底面図である。
【図14】測色計の背面図である。
【図15】安定台の外観構造図を示し、同図(a)は側
面図、同図(b)は正面図、同図(c)は底面図である
【図16】メモリカード保護蓋を取り外した状態を示す
左側面部分図である。
【図17】メモリカード保護蓋を取り外した状態を示す
正面部分図である。
【図18】白色校正ボックスを本体に取付けた状態を示
す図で、同図(a),(b)は本体の測定開口部分の右
側面図、正面図である。
【図19】白色校正ボックスが取り付けられる本体の詳
細な底面図である。
【図20】白色校正ボックスの構造を示す図で、同図(
a)は底面部構造を示す平面図、同図(b)は正面断面
図、同図(c)は平面図、同図(d)は正面図である。
【図21】光学系の全体構成を示す側断面図である。
【図22】SCI測定とSCE測定の場合のトラップ蓋
の切換を説明するための一部平面図で、図(a)はSC
I測定の場合、図(b)はSCE測定の場合を示してい
る。
【図23】トラップ蓋周辺の一部側断面図で、図(a)
はSCI測定の場合、図(b)はSCE測定の場合を示
している。
【図24】トラップ蓋の閉時の減速構造を説明する、図
22のB−B断面図である。
【図25】トラップ蓋の開閉を説明する図で、図22の
C−C断面図である。
【図26】透過率測定用アダプタの一部側断面図である
【図27】透過率測定用アダプタを測色計本体に取り付
けた状態の側断面図である。
【図28】透過率測定用の測色計の底面図で、図(a)
は本体の底面図、図(b)は透過率測定用アダプタを測
色計本体に取り付けた状態の底面図である。
【図29】透過率測定用アダプタを測色計本体に取り付
けた状態の外観図で、図(a)は正面図、図(b)は左
側面図である。
【図30】本実施例の測光タイミングを示すタイミング
チャートである。
【図31】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図32】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図33】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図34】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図35】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図36】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図37】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図38】測光制御と測定値計算の手順の一部を示すフ
ローチャートである。
【図39】タイムカウンタの初期化を説明するフローチ
ャートである。
【図40】分光センサS1における分光感度Si(λ)
を示す図である。
【図41】図40の分光感度Si(λ)を1つの波長領
域内でフラットであるように近似した図である。
【図42】波長補正を説明するための図である。
【図43】分光反射率の計算の手順を示すフローチャー
トである。
【図44】分光反射率を記憶するメモリカードのメモリ
マップを示す図である。
【図45】測色計のシステムの流れを説明するフローチ
ャートである。
【図46】校正ルーチンを説明するフローチャートであ
る。
【図47】測定画面からのキー選択及びその処理の一部
を説明するフローチャートである。
【図48】測定画面からのキー選択及びその処理の一部
を説明するフローチャートである。
【図49】測定画面からのキー選択及びその処理の一部
を説明するフローチャートである。
【図50】表色系の表示例を示す図である。
【図51】測定時における測色計の姿勢を示す図である
【図52】表示データ用RAMのアドレス構成を示す図
である。
【図53】反転表示サブルーチンの一部を示すフローチ
ャートである。
【図54】反転表示サブルーチンの一部を示すフローチ
ャートである。
【図55】反転表示及びそのための表示データの並べ替
えを説明する図である。
【図56】データの読み込みを説明するフローチャート
である。
【図57】データの書き込みを説明するフローチャート
である。
【図58】パターンの90゜回転表示を説明する図であ
る。
【図59】測定データの消去ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図60】各種設定値選択ルーチンの一部を示すフロー
チャートである。
【図61】各種設定値選択ルーチンの一部を示すフロー
チャートである。
【図62】リモートモードのルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図63】上記リモートモードにおけるコマンド処理の
ルーチンを示すフローチャートである。
【図64】節電可能なインターフェース・ICを用いた
データ通信部分の回路ブロック図である。
【図65】所定のコマンドで囲まれた表示用データの一
例を示す図である。
【図66】測色計とホストコンピュタとをモデムを介し
て接続したシステム構成図である。
【符号の説明】
1  測定開口 6  液晶(表示部) 7  RS−232Cコネクタ 9  安定台 10  キーパネル 11a  SCI/SCE切換レバー 11b  SCI/SCE切換ボタン 13  メモリカード CB  白色構成ボックス 15  白色構成板 19  ROM 23,102  パルスキセノン(Xe)ランプ26,
49  積分球 30,31,47  ファイバー LT  ライトトラップ 34  トラップ蓋 45  SCI/SCE検知スイッチ 46  透過率測定用アダプタ 51,57,103  発光回路 S1,S2  分光センサ F1,F2  バンドパスフィルタアレイPDA1,P
DA2  シリコンフォトダイオードアレイPDi  
シリコンフォトダイオード 101  試料 104  測光回路部 106  制御・演算部(MPU) 107  プログラム格納部 108  データ格納部 109  分光センサデータ格納部 110  外部入出力ポート 111  メモリカード部 112  表示制御部 113  表示部 114  キーボード 115  リアルタイムクロック OP1i,OP2i  演算増幅器 SW1i〜SW4i  アナログスイッチCMpk  
第kブロックの比較回路 IC1  デコーダ TMo  温度センサ Rtk  固定抵抗 100  CPU 200  タイムカウンタ 201  入出力チャネル 202  チャネル制御部 203  タイマ 300  入出力ポート 400  クロック生成部 500  外部発振子 105  入出力ポート 131  昇圧回路 600  通信バッファ 700  ホストコンピュータ 800a,800b  モデム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  表示部と、外部機器からのコマンド及
    び表示用データを入力する入力手段と、入力されたコマ
    ンドと表示用データとを判別する判別手段と、表示用デ
    ータと判別されたときに該表示用データを上記表示部に
    表示させる表示制御手段とを備えたことを特徴とする測
    色計。
  2. 【請求項2】  前記判別手段は、前記表示用データを
    指定する少なくとも一種類のコマンドの有無を判別する
    ようになされていることを特徴とする請求項1記載の測
    色計。
JP40614090A 1990-12-25 1990-12-25 測色計 Pending JPH04223236A (ja)

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Cited By (4)

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