JPH04222559A - ゼラチン皮膜 - Google Patents

ゼラチン皮膜

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JPH04222559A JP40447490A JP40447490A JPH04222559A JP H04222559 A JPH04222559 A JP H04222559A JP 40447490 A JP40447490 A JP 40447490A JP 40447490 A JP40447490 A JP 40447490A JP H04222559 A JPH04222559 A JP H04222559A
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威広 谷
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徹 元田
Takahiko Soeda
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トランスグルタミナー
ゼにより架橋したゼラチンを含有する皮膜に関する。本
発明の皮膜は主に耐熱性、強度、耐膨潤性、耐湿性、膜
表面での抗接着性を改善した可食性フィルム、食品包装
材料等に広く応用できるものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりソーセージ類のケーシング、オ
ブラート等が可食性フィルム、シート、チューブ等とし
て大量に用いられている。また、熱水に入れる事により
可食性の外包フィルムが溶解し、封を切らずに外包フィ
ルムごと使用できる香辛料、調味料、着色料等を含有す
る外包フィルムがインスタントラーメン等のために考え
られている。これらの可食性フィルム等には、基剤とし
てコラーゲン(特開昭60−203149)、カゼイン
(特開昭51−121535)、ゼラチン(特開昭53
−34939)等の蛋白質;デンプン、デキストリン、
アミロース、アミロペクチン等のデンプン系物質;カル
ボキシメチルセルロース等のセルロース系物質;アラビ
アガム、プルラン(特開昭63−256)、デキストラ
ン、ペクチン、カラギーナン(特開昭63−25854
2、特開昭60−55039)等の多糖類;又はこれら
材料の各種組合せ(ゼラチンとカラギーナン、ロースト
ビーンガム等、特開昭62−22587)が使用されて
いる。またこれら材料から成るフィルムを軟質化するた
めに、グリセロール、ソルビトール等の多価アルコール
が加えられたり、目的によりグルコース、ショ糖等が加
えられる例がある。可食性ではない食品包装材料として
はポリエチレン、ポリスチレン等のプラスチックフィル
ムが広く用いられているが、これらはバクテリアにより
分解され難く、廃棄処理時に公害問題も引き起している
。ゼラチン系皮膜はゼラチンの温度によるゾル−ゲル変
換を利用しているために製造適性が良く、ヒートシール
性が優れていることが特徴であり、広く用いられている
。しかしながら、ゼラチンの融点は25〜30℃程度と
比較的低いので耐熱性を要求されるものへの応用には使
用し難いという欠点があった。また膜表面の耐湿性に劣
っているため膜同士、あるいは膜と他の材料との間での
接着に問題があった。また食品包装材料として用いる場
合、ゼラチンでは皮膜強度にも問題があった。トランス
グルタミナーゼは、蛋白質中のグルタミン残基のγ−カ
ルボキシアミド基とリジン残基のε−アミノ基との間で
ε−(γ−グルタミル)リジン結合を形成させ蛋白質を
架橋重合する酵素である。トランスグルタミナーゼを用
いた例としては、各種蛋白質の高濃度溶液にトランスグ
ルタミナーゼを添加しゲル化物を作ったもの(特開昭5
8−149645、特開平1−27471)、蛋白質溶
液にトランスグルタミナーゼを添加しキャスト法により
蛋白質膜を製造したもの(特開昭61−152247)
、ゼラチン溶液にトランスグルタミナーゼを添加しゲル
化する前に酵素を失活し高粘度のゼラチンを製造したも
の(特開平2−86743)などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ゼラチンは、加熱時に
は溶液状で、冷却時にはゲル状となる所謂ゾル−ゲル変
換能を活かして様々な用途に用いられている。ゼラチン
皮膜は製造時の作業性が良く、優れたヒートシール性を
有することが特徴である。これに対し、一般に他の成分
を用いて調製される皮膜ではヒートシール性を有しない
ものが多く、使用目的が限定されている。しかし、ゼラ
チンの融点は25〜30℃程度と比較的低いので、使用
目的により高い耐熱性が要求される場合には、増粘剤を
加えたり、各種架橋剤によりゼラチンを架橋するなどの
処理をしなければならない。しかしながら、増粘剤を用
いた場合には耐熱性の付与には限界があり、その耐熱性
の程度をコントロールすることも難しかった。また各種
架橋剤においては、その大部分が食用、医薬用には適さ
ず、又架橋程度の制御が困難であった。一方、トランス
グルタミナーゼゼラチンで皮膜を処理する場合、使用す
るトランスグルタミナーゼが少量の場合には品質変化が
小さく特に問題視しなくてもよい。しかしながら、食品
製造時の工程条件に適用するためには酵素を多量に用い
短時間で処理できることが望まれるので、実用的には多
量の酵素を用いるが、この場合酵素失活処理条件が品質
の安定性について重要なポイントであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはゼラチンを
主成分とする皮膜を成形後、皮膜に対し、浸漬、塗布、
噴霧等の手段でトランスグルタミナーゼを作用させる事
により、ゼラチンを架橋して皮膜のヒートシール性を保
持したまま、皮膜の融点を上げ、耐熱性を改善すると共
にその強度も改善することに成功した。また本発明者ら
は、これらのトランスグルタミナーゼ処理が、水中での
水による膨潤及び空気中での吸湿を抑え、また膜間接着
の防止に有効であることを見いだした。また酵素を添加
する場合、酵素を反応中に失活することにより、皮膜の
溶解温度を自由にコントロールでき、ヒートシール性を
保持した膜が得られることを見いだし、本発明を完成し
た。
【0005】ゼラチンにトランスグルタミナーゼを作用
させる場合、ゼラチンを含有する皮膜を成形した後にこ
の皮膜を、トランスグルタミナーゼを含有する溶液に浸
漬するか、あるいはトランスグルタミナーゼを含有する
溶液をこの皮膜に塗布または噴霧等の手段により酵素を
作用させる方法(浸漬法)とゼラチンを含有する溶液に
トランスグルタミナーゼを添加後成形し作用させる方法
(練込法)とがある。練込法は一般に採用される皮膜法
であるが、皮膜表面のみを架橋し接着性を改善する場合
には、浸漬法が適している。また種々の形状に成形する
場合には、練込法では、酵素添加後の溶液の粘度の上昇
が急速であり、成形が困難となることがあるため、浸漬
法が適している。皮膜強度、耐膨潤性、耐接着性におい
ても、練込法に比して浸漬法の方が、改善効果が大きい
。得られた皮膜は乾燥することにより、保存性が向上し
種々の加工食品などに使用が可能となる。また酵素を失
活させることにより架橋の程度をコントロールし、皮膜
の溶解温度をコントロールすることも可能である。
【0006】本発明の浸漬法を以下に具体的に述べる。 ゼラチンを含有する皮膜形成溶液を後の酵素反応に適す
るようなpHに調整し、皮膜を成形する。このpHはp
H6.0−7.0が好ましいが、pH4−11でも反応
はすすむ。この後、皮膜はそのまま、あるいは乾燥を行
い、皮膜中のゼラチン濃度が1重量%以上、好ましくは
5重量%以上になるように調製する。トランスグルタミ
ナーゼ量を溶液1ml当り0.01ユニット以上、好ま
しくは溶液1ml当り2−50ユニット含有し、pH4
−11好ましくはpH6.0−7.0にpH調整した溶
液に、この皮膜を浸漬する。浸漬温度は1−35℃、好
ましくは20−27℃、浸漬時間は2分以上、好ましく
は10分−5時間が適当である。浸漬開始時の温度は皮
膜が溶解あるいは過度に軟化しない上記の温度が良く、
この温度を維持したままで2分以上、好ましくは10分
以上皮膜を浸漬する。また、浸漬して反応中に、耐熱性
が上がってくると共に酵素溶液の温度を徐々に酵素の至
適温度付近である40−60℃、好ましくは約50℃に
上昇させることにより、反応を速く進ませることもでき
る。
【0007】浸漬による反応が完了後、皮膜を乾燥前あ
るいは乾燥後に80℃、15分間熱処理することにより
、酵素の失活を行なう。80℃で膜が軟化するものは支
持体により膜の形状が保たれた状態で、80℃で軟化し
ないものは水浴中あるいは空気浴中で熱処理される。 あるいは失活の代わりに、酵素を流水中で浸出により除
去することも可能である。この皮膜ゲルを乾燥し水分を
5−30%、好ましくは10−25%に調整して皮膜を
製造する。この製造法において、浸漬の代わりに皮膜に
酵素溶液を塗布または噴霧等の手段で適用することによ
っても同様の効果を有し、また皮膜の両面のみでなく片
面だけ処理する事も可能である。
【0008】この製造法では酵素を長時間反応させ、拡
散により皮膜全体に作用させる方法と短時間に皮膜の表
面にのみに作用させる方法との2つの方法が存在し、皮
膜全体に作用させた場合には主に耐熱性、皮膜強度、耐
膨潤性、耐湿性、抗接着性が改善される。皮膜表面にの
み作用させた場合には主に耐熱性、耐湿性、耐膨潤性、
皮膜表面の抗接着性が改善される。またゼラチンの特性
であるヒートシール性を保持し、耐熱性、強度、耐水性
、耐湿性、常温あるいは常温よりやや高い温度での接着
性は、酵素を添加していない同一処方の皮膜に比して改
善されている。また取り扱い時に指等の皮膚に接触して
も体温によるべとつきは全くなく、取り扱いが容易にな
っている。酵素失活の方法については、本実施例で用い
た熱処理による方法、酵素を浸出除去する方法、pHを
酸性側またはアルカリ側に移行させる方法、EDTA等
のキレート剤、酵素阻害剤等の作用による方法を含むト
ランスグルタミナーゼ活性を失わせるものであれば、ど
のような方法を用いることもできる。皮膚の形状に関し
ては、平膜、筒状、紐状、袋状、球状、カプセル状等に
成形でき、それらの形状で酵素溶液に浸漬し、又は酵素
溶液を塗布、噴霧して反応させることにより目的の形状
の皮膜が得られる。この方法によれば1μm−30mm
、好ましくは30μm−1mmの膜厚の皮膜を製造する
のに適している。しかし、皮膜表面のみにトランスグル
タミナーゼを作用させる場合には、皮膜形状、厚さ共に
特には制限はない。
【0009】トランスグルタミナーゼは、蛋白質中のグ
ルタミン残基のγ−カルボキシアミド基とリジン残基の
ε−アミノ基との間でε−(γ−グルタミン)リジン結
合を形成することにより蛋白質を架橋重合する酵素とし
て知られている。トランスグルタミナーゼは、本発明に
用いた放線菌ストレプトバートシリウム由来のものの他
にもトランスグルタミナーゼ活性を示すものであれば、
あらゆる起源のものを用いることが可能である。本発明
に於いて使用されるゼラチンは原料の種類に関係なく、
酸性法、アルカリ法等いかなる製造法により製造された
ものでもよいが、グルタミン残基のより多い酸性法ゼラ
チンが好ましい。本発明ではゼラチンと共に皮膜を形成
させる成分として、デンプン、アミロース等のデンプン
系物質、CMC等のセルロース系物質、プルラン、デキ
ストラン、ペクチン、カラギーナン等の多糖類、ガム類
等の材料の一種又は二種以上を混合して用いることがで
きる。この場合、これらの物質とゼラチンとの成分比率
はゼラチンが20%以上、好ましくは50%以上がよい
。更にグリセロール、ソルビトール等の多価アルコール
等従来フィルム、シート、チューブ等の皮膜の特性を改
善するために用いられている物質を混合して用いること
ができる。また、皮膜の使用目的に応じて香辛料、甘味
料、調味料、着色料等を配合して製造するこことも可能
である。以下、実施例に従って本発明を説明するが、本
発明はこれにより限定されるものではない。
【0010】
【実施例】本実施例及び比較例では全てゼリー強度がJ
IS法で196ブルームの酸性法ゼラチンを用いた。 実施例1 ゼリー強度がJIS法で196ブルームの酸性法皮で得
られたゼラチン15部に蒸留水83部及びグリセリン1
.5部を加え、1時間ゼラチンを膨潤させた後50℃で
溶解し、NaOHでpH6.5に調整し原液を得た。 この液を減圧脱泡後、キャスト法により厚さ0.5mm
の皮膜を調製した。この膜を、グリセリンを1.5%含
有し、純粋1mlに対しトランスグルタミナーゼ(天野
製薬製)を5ユニットの割合で含有する、pH6.6に
調整した酵素液中に22℃で1.5時間浸漬した。その
後酵素液を80℃で15分間加熱して酵素の失活を行な
った。このようにして調製した膜を室温で1時間、45
℃で40分間風乾し目的の皮膜を得た。  この皮膜は
表2に見られるように今回行なった破断強度において、
実施例1と同一の成分比率でトランスグルタミナーゼを
用いなかった比較サンプルに対して2.2倍の強度を示
し、強度の優れた皮膜であることがわかる。この強度の
差は温度、湿度が高い程大きくなる傾向にある。またこ
の皮膜は93℃の熱水浴中でも全く軟化しない、耐熱性
に優れたものであった。またこの皮膜は表2に見られる
ように耐膨潤性、耐吸湿性が改善され、膜表面での耐接
着性にも優れ、ヒートシール性を保持していた。ケルダ
ール法により皮膜中のN量を求め6.0倍したものを蛋
白含量とし、105℃、3時間での減量を水分含量とし
、皮膜重量からこれらを差し引いたものをグリセリン含
量としてそれぞれ表1に記した。実施例2についても同
様である。
【0011】実施例2 ゼラチン15部に蒸留水30部を加えて溶解し、A液と
した。別途に、カラギーナン1部、ローカストビーンガ
ム1部に蒸留水48部を加え、1時間撹拌しながら十分
に膨潤させた後、90℃で20分間保持して溶解し、こ
れをB液とした。A液とB液とを1:1で混合し95部
とし、この混合物にグリセリンを2部加え、NaOHで
pH6.1に調整した後、厚さ1.0mmの膜を成形し
た。この膜を、グリセリンを2%含有する純水1mlに
対してトランスグルタミナーゼを2.5ユニットの割合
で含有するpH6.0に調整した酵素液中に26℃で4
0分間、29℃で15分間、33℃で5分間浸漬してゼ
ラチンを架橋した後、80℃に加熱して15分間酵素の
失活を行なった。このようにして調製した膜を室温で1
20分間風乾して、目的の膜を得た。この膜は86℃で
表面は軟化せず内部は溶解するものであった。また表2
にみられるように強度、耐膨潤性、耐吸湿性、耐接着性
が改善され、ヒートシール性も保持していた。
【0012】実施例3 ゼラチン10部に蒸留水20部を加え、pH6.4にp
H調整し、A液とした。カラギーナン2.4部に蒸留水
30部を加え1時間、撹拌しながら吸水させた後、80
℃で20分間、撹拌しながら溶解し、B液とした。A液
とB液とを1:1で混合した後、pH6.5に調整し、
原液を得た。この液を、直径20mm、間隙2mmの環
状ノズルより25℃のpH6.5に調整し、1mlに対
してトランスグルタミナーゼを1ユニットの割合で含有
するNaCl,KCl飽和液凝固浴へ吐出し、20分間
凝固及び反応させた。この筒状皮膜を15℃のpH6.
5に調整し、1mlに対してトランスグルタミナーゼを
5ユニットの割合で含有する溶液に60分間浸漬し、更
に酵素反応をさせた。このものを連続的に流水浴中で水
洗し、2%のグリセリン液中を通した後、30℃から5
0℃まで段階的に温度を変えた熱風で乾燥した。更に8
0℃で15分間、熱により酵素を失活させ、皮膜を乾燥
し、目的の管状膜を得た。この膜の溶解温度は90℃付
近であり、表2にみられるようにヒートシール性を保持
していた。
【0013】実施例4 (I)ゼラチン10部に蒸留水20部を加えて溶解し、
A液とした。デキストリン2.5部に蒸留水10部を加
え、15分間撹拌後、80℃で20分間保持して溶解し
、B液とした。A液とB液とを1:1で混合し42.5
部とし、これにグリセリン1部を加え、NaOHでpH
6.4に調整し、原液を得た。この液にトランスグルタ
ミナーゼをゼラチン1gに対して5ユニットの割合で添
加し50℃で10分間反応させた後、成形しさらに20
℃で20分間酵素を反応させ、膜を型枠に保持しエアー
バス内にて80℃で15分間酵素の失活を行ない、再冷
却してゲル化させた。この皮膜を80分間室温で風乾し
、目的の皮膜(I)を得た。この皮膜は40℃では軟化
するが溶解せず、45℃でゆっくりと完全に溶解した。 また表2にみられるようにヒートシール性に優れていた
。 (II)上記と同様にして得た80℃、15分間の酵素
失活前の皮膜、即ちA液とB液とを1:1で混合後グリ
セリンを加え、pH6.4に調整した原液にゼラチン1
gに対してトランスグルタミナーゼを2ユニットの割合
で加え、50℃で10分間反応させた後成形し、さらに
20℃で20分間酵素反応させたものを得た。この膜を
ついで1mlに対してトランスグルタミナーゼを5ユニ
ットの割合で含有するpH6.6に調整した酵素液中に
22℃で1.5時間浸漬した。その後酵素液をエアーバ
ス内で80℃、15分間加熱して酵素の失活を行ない、
最後にこの皮膜を80分間室温で風乾し、皮膜(II)
を得た。この皮膜は表2にみられるようにヒートシール
性に優れていた。
【0014】比較例 ゼラチン15部に蒸留水83部、グリセリン1.5部を
加え、1時間ゼラチンを膨潤し50℃で溶解後、NaO
HでpH6.0にpH調整した。この溶液で厚さ0.5
mmの膜を成形後、室温で45分間、45℃で25分間
、60℃で15分間強制風乾し、皮膜を得た。この皮膜
は本発明製品と比較を行うため使用した。
【表1】 注)実施例及び比較例の以下の試験に用いた水分調整後
の全成分比率である。
【表2】 注)(1)破断強度及び伸度は、33℃下でのレオメー
ター(不動工業社製、型式NRM−3002D)による
単位面積当りの破断強度及びその時の膜長に対する伸び
の割合である。 (2)膨張度は、21℃、1時間蒸留水に膜を浸漬した
際の浸漬前の皮膜体積に対する浸漬後の皮膜体積の%で
示した膨潤度である。
【0015】吸湿度は、30℃、湿度79.5%中で2
0時間、膜の吸湿を行なった際の吸湿前の膜重量に対す
る吸湿後の重量%で示された膜の吸湿度である。接着性
は、吸湿試験後の膜について、膜同士を50g/cm2
 で接着させ、それを引き離す時の力を官能試験により
試験した結果である。全く接着しなかったものを(−)
とし接着の弱いもの(+1)から強いもの(+3)まで
順次4段階で評価した。ヒートシール性は、ヒートシー
ラー(富士インパルス社製、型式M−300)によるヒ
ートシール性の試験の結果である。ヒートシール性が優
れていたものを(+3)としヒートシール性を示さない
ものを(−)とし4段階で評価した。
【0016】
【発明の効果】実施例1、2、3、4−IIは浸漬法に
より製造されたものであり、実施例4−Iは練込法によ
り酵素を失活して製造されたものである。本発明により
製造された皮膜はヒートシール性を保持しながら、主に
皮膜の耐熱性、強度、耐膨潤性、耐吸湿性、膜表面の接
着防止に優れた効果があった。浸漬法による実施例では
耐熱性の向上と共に表2に見られるように強度、耐膨潤
性、耐吸湿性、耐接着性が改善されている。練込法によ
る実施例では耐膨潤性、耐吸湿性、皮膜表面の耐接着性
が主に改善された。また溶解温度の上昇と耐吸湿性、耐
水性の改善により、取り扱い時にべとつきもない等、取
り扱い及び保存上、優れた皮膜が得られる。更に耐熱性
の向上により高い乾燥温度を運ぶことができ、製造能率
を向上させることができる。本発明により製造された皮
膜は中華料理や煮物等の料理や即席料理、チルド食品等
に用いられる香辛料、甘味料、調味料、あるいは食材料
等を包装する可食性袋等の食品包装材料として使用する
ことは無論、これらを膜本体内に含有した、新しいタイ
プの食品包装材料や電子レンジ用食品包装材料として応
用が可能である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ゼラチンを含有する成形皮膜をトラン
    スグルタミナーゼで架橋することにより得られる皮膜。
  2. 【請求項2】  ゼラチンを含有する溶液にトランスグ
    ルタミナーゼを添加後成形し、酵素反応させた後、酵素
    を失活して得られる皮膜。
  3. 【請求項3】  ゼラチンを含有する溶液にトランスグ
    ルタミナーゼを添加後成形し酵素反応させ必要に応じ酵
    素を失活後乾燥して得られる皮膜。
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