JPH04215761A - 人工心肺装置 - Google Patents

人工心肺装置

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JPH04215761A
JPH04215761A JP3019047A JP1904791A JPH04215761A JP H04215761 A JPH04215761 A JP H04215761A JP 3019047 A JP3019047 A JP 3019047A JP 1904791 A JP1904791 A JP 1904791A JP H04215761 A JPH04215761 A JP H04215761A
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heart
centrifugal pump
lung machine
hollow fiber
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Sadanori Hori
禎憲 堀
Takeshi Aizawa
相澤 猛
Kazuyuki Ito
和之 伊藤
Tomoaki Jikuya
軸屋 智昭
Tatsuya Sasaki
達哉 佐々木
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Nikkiso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主に開心術時に用いられ
る人工心肺装置に関し、さらに詳しくは、患者のそばに
セットすることができ、体外血液循環回路の血液充填量
と体外循環に伴う血液の溶血量を最小限にすることので
きる人工心肺装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来から
、開心術時には、患者の心機能と肺機能とを代行させる
人工心肺装置が使用されている。
【0003】この人工心肺装置は、患者の血液循環を維
持する血液ポンプとこの血液ポンプとは別体になってい
るとともに循環血液中のガス交換を行なって酸素分圧を
高めるための人工肺とを主要構成要素とする。前記血液
ポンプと前記人工肺とは血液チューブで連結されている
。また、この人工心肺装置は、その外に補助装置として
、血液を貯留するための血液リザーバーや血液の温度を
一定に保つための熱交換器等が血液循環回路に取り付け
られることもある。
【0004】従来の人工心肺装置は、血液ポンプとして
殆どローラーポンプが用いられている。
【0005】このローラーポンプと人工肺とを用いる従
来の代表的な人工心肺装置の使用方法を図15に示す。
【0006】同図において、人工肺75に血液リザーバ
ー76と熱交換器77とが一体に組み合わされ、これら
から離れた位置にローラーポンプ79がセットされてい
る。そしてこれらの機器の間は、人間の心臓80に連絡
された血液循環回路78で連絡されている。
【0007】このように、従来では血液ポンプとして殆
どローラーポンプが用いられているので、以下に挙げる
ような大きな問題点を抱えていた。
【0008】(イ)  ローラーポンプは非常に大型な
ので、術中に患者のそばにセットすることができず、医
師の作業の妨げにならないようにベッドから離れた位置
に設置されていた。
【0009】このため、患者と血液ポンプとの間を、内
径3/8インチ前後の血液チューブが往復することにな
り、その結果、回路の血液充填量は非常に多くなってい
た。
【0010】血液の体外循環量が多いと、術中に実際に
患者の体内を流れる血液量は低減し、正常な血液循環を
維持することができないことに起因する合併症の原因に
なりやすかった。
【0011】これを防ぐため、大量の輸血を行なう場合
もあるが、血液供給事情の厳しい今日では、血液の確保
そのものが非常に困難になっている。
【0012】しかも、輸血量が確保できた場合でも、そ
の血液は患者本人のものではないために、血液不整合や
肝炎、エイズなどの感染症の原因になることが多い。
【0013】したがって、開心術は極力、他人の血液を
輸血すること無しに行なうことが望ましく、この方向に
沿って従来から次のような対策が検討されてきた。
【0014】一つは、術前に患者自身の血液を予め何回
かにわたって採血・保存しておき、それを術中の輸血に
利用する方法である。
【0015】しかし、この方法には、血液の長期保存が
できないこと、一度に採血できる血液量に限度があるこ
と、急病の患者には手術のタイミングを失うというリス
クを伴うので実施が難しいこと、そして必ずしもすべて
の患者に適用できるわけではないこと、つまり貧血およ
び血行働態不良の患者には適用不可であること、等々の
問題点がある。
【0016】もう一つの方法は、患者の血液を少しでも
維持するため、体外循環回路を術前に生理食塩水で満し
てから循環を開始するという方法であるが、これは血液
が希釈されるので貧血などの原因になるばかりでなく、
低ヘマトクリットの血液を長時間循環させたことによる
術後の後遺症を併発することもある。
【0017】(ロ)  ローラーポンプを長時間運転す
ると、溶血が著しく起こり、これが輸血量を増加させる
一因となっていた。
【0018】また、ローラーポンプは塩化ビニル樹脂製
のチューブをしごくことにより血液を移送するものであ
るが、手術が長引いた場合など塩化ビニル樹脂製チュー
ブに亀裂が生じ、それが血液漏洩の原因になることがし
ばしばあった。
【0019】さらに、ローラーポンプの吐出側の塩化ビ
ニル樹脂製チューブが折れ曲がったり、クランプの外し
忘れなどがあった場合、吐出圧が短時間に急速に上昇し
、回路の一部が破裂するという患者の生命に係る大事故
発生につながる危険性もあった。
【0020】以上に加えて、ローラーポンプに塩化ビニ
ル樹脂製チューブを取り付ける作業が煩わしく、作業者
の負担の一因となっていた。
【0021】(ハ)  前述したように、従来の人工心
肺装置は補助装置として血液リザーバー(脱血用および
送血用)、熱交換器、それに血液フィルターなどの要素
を組み合わせたものが多いが、これらの要素はすべて塩
化ビニル樹脂製チューブで接続して用いられてきた。こ
れは接続作業が煩わしいため作業者の著しい負担になる
ばかりでなく、すべての要素をチューブで接続するため
血液充填量を増加させる原因になっていた。
【0022】本発明は上記事情を改善するためになされ
たものである。すなわち、本発明の目的は、小型で患者
のそばに容易にセットすることができるとともに、体外
血液循環回路の血液充填量を最小限にすることができ、
しかも体外循環中の血液の溶血量を最小にすることがで
きる人工心肺装置を提供することにある。
【0023】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための請求項1に記載の本発明は、血液導入口および血
液排出口を有するケース内にガス透過性の中空繊維束を
備えてなる人工肺と前記中空繊維間に血液を供給する遠
心ポンプとを一体に構成してなることを特徴とする人工
心肺装置であり、前記人工心肺装置の好ましい態様とし
ては、前記請求項1に記載の人工心肺装置において、前
記ケースの外周表面に前記血液導入口が設けられ、その
血液導入口が血液導入管になって外側に突出し、その血
液導入管に前記遠心ポンプが装着されてなる人工心肺装
置を挙げることができ(請求項2)、前記人工心肺装置
の他の好ましい態様としては、前記請求項1に記載の人
工心肺装置において、前記ケースが、前記中空繊維束の
軸中心に直交する面において環状になるように束ねられ
た中空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血
液導入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で
前記血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなる人工
心肺装置を挙げることができ(請求項3)、前記人工心
肺装置の他の好ましい態様としては、前記請求項3に記
載の人工心肺装置において、前記環状のケースの内側空
間領域に熱交換器が設けられてなる人工心肺装置を挙げ
ることができ(請求項4)、前記人工心肺装置の他の好
ましい態様として、前記請求項1に記載の人工心肺装置
において、前記中空繊維束の端面部に血液排出口を設け
るとともに前記ケース内に遠心ポンプが収納されてなる
人工心肺装置を挙げることができ(請求項5)、前記人
工心肺装置の他の好ましい態様として、前記請求項1に
記載の人工心肺装置において、前記ケースの外周表面に
遠心ポンプが装着され、遠心ポンプから血液導入口を介
して直接にケース内の中空繊維束に血液が導入されるよ
うになっている人工心肺装置を挙げることができる(請
求項6)。
【0024】本発明の他の好ましい態様として、血液リ
ザーバーと熱交換器とをさらに一体に有する前記請求項
1に記載の人工心肺装置を挙げることができる(請求項
7)。
【0025】
【作用】前記人工心肺装置においては、人工肺における
中空繊維束に酸素ガスが供給される。人工肺と遠心ポン
プとが一体に形成されているので、遠心ポンプにより血
液導入口を介してケース内に血液が導入され、中空繊維
束中を血液が流れることにより、あるいは中空繊維束中
を流れた血液が血液排出口を介して遠心ポンプによりケ
ースから排出されると、中空繊維束を介して血液のガス
交換が行なわれ、血液中の酸素濃度が高められる。この
場合、人工肺と遠心ポンプとが一体に構成されているの
で、従来のように、人工肺と血液ポンプとをチューブで
接続する煩雑さがなくなり、人工肺と血液ポンプとを接
続するチューブ内に収容される分の血液充填量をなくす
ることができ、溶血現象も少なくなる。
【0026】人工肺と遠心ポンプとを一体に組み込む態
様として、以下の例を挙げることができる。
【0027】すなわち、円筒状ケースの内部に中空繊維
束を収納すると共に円筒状ケース両端の内部で樹脂で前
記中空繊維束を円筒状ケース内に固定し、このようにし
て内部に中空繊維束を収納した円筒状ケースの一端部に
は酸素ガス導入口を設け、円筒状ケースの他端部には、
酸素ガスとガス交換することにより混入してきた炭酸ガ
スを含有する混合ガスを排出する混合ガス排出口を設け
、さらに円筒状ケースの外周表面における端部近傍それ
ぞれに、円筒上ケースの外側に突出する血液導入管およ
び血液排出管を設けてなる人工肺部と、この血液導入管
に装着された遠心ポンプ部とからなる態様を挙げること
ができる。
【0028】かかる態様においては、前記人工肺部を従
来のダイヤライザー等で代替することができ、装置構成
を簡単にすることができる。
【0029】一方、ケースが、前記中空繊維束の軸中心
に直交する断面において円状になるように束ねられた中
空繊維束を収納し、そのケースの内側外周表面に血液導
入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で前記
血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなるように、
人工心肺装置を構成すると、ケースの内側空間領域に遠
心ポンプが収納された状態になるので、全体形状が簡素
になり、使い勝手が向上する。しかも環状に束ねられた
中空繊維束の環の内側から外側に向かって血液の流れが
形成されるので、ガス交換の効率が著しく向上する。
【0030】また、ケースの内側空間領域に熱交換器を
装着すると、血液の温度調節が容易になる。
【0031】前記中空繊維束の端面部に血液排出口を設
けるとともに前記ケース内に遠心ポンプが収納されてな
るように、請求項5に記載の構成を採用すると、この構
成によっても人工心肺装置の全体形状が簡素になる。
【0032】前記ケースの外周表面に遠心ポンプが装着
され、遠心ポンプから血液導入口を介して直接にケース
内の中空繊維束に血液が導入されるようになっている、
前記請求項6に記載の構成の人工心肺装置にすると、中
空繊維束を収納するケース外に遠心ポンプを設けるので
、ケースの大きさに拘束されない規模の遠心ポンプを設
けることができ、血液導入量を任意に調整することので
きる装置にすることができる。
【0033】何れの態様の人工心肺装置においても、患
者から取り出された血液は、循環血液回路を流れ、遠心
ポンプから人工肺を経たのち、あるいは人工肺から遠心
ポンプを経たのち、循環血液回路を流れて患者の体内に
回収される。
【0034】この血液の流れを図示すると、例えば図1
4のようになり、人間の心臓81に接続された血液循環
回路82に、人工肺83と遠心ポンプ84とを一体に組
み合わせてなる人工心肺装置と、例えば血液リザーバー
85と熱交換器86とを取り付け、血液は矢印のように
これらの機器と心臓81との間を循環する。なお、遠心
ポンプ84は、図13に示すようにフレキシブルシャフ
ト87を介して、コントローラ88に内蔵されたモータ
の駆動軸に接続するのが好ましい。
【0035】この発明のさらに他の態様として、前記血
液リザーバーと、血液導入口および血液排出口を有する
ケース内にガス透過性の中空繊維束を備えてなる人工肺
と、前記中空繊維間に血液を供給する遠心ポンプと、血
液を加温する熱交換器とを一体に組み込んだ人工心肺装
置を挙げることができる。前記人工心肺装置では、従来
において、手術中の患者の側に並べ立てられていた、血
液リザーバー、血液ポンプ、血液加温装置およびこれら
を接続する血液チューブにより占有されていた面積を小
さくすることが可能になる。したがって、手術中におけ
る術者の自由度が高まる。また、床面やその他の部署に
這わされていた血液チューブがなくなり、少なくともこ
の発明の人工心肺装置と患者の血管とを結ぶ血液チュー
ブだけで良いので、血液回路の充填血液量をそれだけ低
減することになる。
【0036】このように、血液リザーバー、熱交換器、
遠心ポンプおよび人工肺をこのように配列すると、血液
の流れにおいて、血液リザーバーよりも上流側に圧力損
失を有するユニットがないので、落差脱血し易いという
利点がある。熱交換器で血液を加温してから加温された
血液を人工肺に送り込むことになるので、人工肺で酸素
を富化した血液が熱交換器で加温されることによる気泡
の発生が低減される。遠心ポンプにより人工肺に血液を
送り込むことにより、逆に人工肺から遠心ポンプで血液
を吸引するときに生じる人工肺での陰圧による血液が受
ける打撃が低減される。
【0037】本発明に用いる遠心ポンプは小型であり、
公知のタイプを用いることができるが、それ以外に例え
ば特願平2−99653号、同2−106807号、実
願平1−31048号公報に記載された遠心ポンプも好
ましく用いることができる。このように、本発明では、
小型の遠心ポンプと人工肺とが一体に組み合わされてい
るので、ローラーポンプを用いる場合に見られる弊害を
無くすことができる。また、本発明の人工心肺装置は、
小型であるので患者のそばに容易にセットすることがで
きる。
【0038】
【実施例】次に、本発明を実施例に基いて図面を参照し
ながら説明する。
【0039】図1に本発明の一実施例である人工心肺装
置を示す。図1に示す人工心肺装置は、主要構成要素と
して、遠心ポンプ1と人工肺16とを一体に組み合わせ
てなるものである。
【0040】遠心ポンプ1の端部には血液導入口1aと
この血液導入口1aの軸方向に対して直角方向に血液吐
出口1bが設けられている。
【0041】遠心ポンプ1の中には、図2に示すように
血液導入口1aに対向して略円錐状の台座8の曲面上に
複数の羽根9aを立設してなる羽根車9が回転可能に収
納され、その回転とポンプの前後圧により血液が血液導
入口1aから血液吐出口1bへ吐出することができるよ
うになっている。
【0042】7は遠心ポンプ1の回転軸で、上記羽根車
9の回転軸と中心軸を共有しつつこの羽根車9に結合さ
れている。
【0043】この回転軸7は筒状体の内壁に固定された
支持部材11の凹陥部Aに挿入され、この凹陥部Aの側
面との間に軸受け(ベアリング等)12が装着されてい
る。回転軸7の後端は凹陥部Bが形成され、この凹陥部
B内にはカップリング13の前部がピン14で脱着自在
に固定されているとともに、カップリング13の後部は
、厚肉で筒状のカップリング15の内部に挿入されてい
る。
【0044】筒状のカップリング15は、フレキシブル
シャフト5の偏角および偏芯を吸収するため、たわみ性
を発揮するフレキシブルな材料で造られるとともに、そ
の表面に多数の溝条が形成されている。
【0045】そして、内部には血液導入口1aよりも大
径の空間部Cを有し、フレキシブルシャフト5の前端は
この空間部Cに挿入されている。
【0046】一方、図1に示すモータ3の回転軸6とフ
レキシブルシャフト5との連結部も、図示はしないが上
記カップリング15およびカップリング13と同様の2
種のカップリング部材が取り付けられている。遠心ポン
プ1の回転軸7は、フレキシブルシャフト5を介して制
御用コンソール2に接続されている。
【0047】すなわち、図1に示すように、2はモータ
3を筐体4に内蔵した制御用コンソールで、この制御用
コンソール2は下記の如く遠心ポンプ1とフレキシブル
シャフト5を介して連結されている。
【0048】すなわち、フレキシブルシャフト5の一端
部は遠心ポンプ1の回転軸7に連結され、フレキシブル
シャフト5の他端部は制御用コンソール2内のモータ3
の回転軸6に連結されている。
【0049】フレキシブルシャフト5としては、軸方向
を自由に変えられるように、伝動軸にたわみ性を持たせ
たものが用いられる。
【0050】以上の構成において、モータ3が回転する
と、その回転力はフレキシブルシャフト5を介して遠心
ポンプ1に伝えられる結果、同ポンプが作動する。逆に
モータ3の回転が停止すれば、同様にフレキシブルシャ
フト5を介して、遠心ポンプ1が作動を停止する。
【0051】一方、16は遠心ポンプと一体に組み合わ
された人工肺であり、両端部がそれ以外の部分よりも大
径の筒状ケーシング17内に熱可塑性樹脂製の中空繊維
束18が装填されている。
【0052】19a、19bはこの中空繊維束18の両
端部を筒状ケーシング17の両端部に固定する一対の支
持体、20a,20bは筒状ケーシング17の両端部に
装着されたキャップである。
【0053】筒状ケーシング17の周側面には、血液を
体温付近に維持するための保温器10が取り付けられて
いる。
【0054】筒状ケーシング17の周側部であって一方
の端部近傍には前記遠心ポンプ1の前記血液吐出口1b
が連結され、他方の端部近傍には血液排出口21aが突
出して形成されている。
【0055】支持体19a,19bは合成樹脂で形成さ
れ、筒状ケーシング17と略同径で厚味のある円盤状を
なし、中空繊維束18の両端部を一体に固めるとともに
、血液流路とガス流路を区別している。中空繊維束18
の開口端部は支持体19a,19bの外側面に露出して
いる。キャップ20aには酸素ガス導入口22bが突出
して形成され、キャップ20bには酸素ガスと炭酸ガス
との混合ガスを排出するための混合ガス排出口22aが
突出して形成されている。
【0056】血液は、図1中の矢印に示すように、遠心
ポンプ1の血液吐出口1bを経て中空繊維束18の中を
通り、血液排出口21aから排出される。
【0057】また、酸素ガスは、矢印に示すように酸素
ガス導入口22bからキャップ20a内に入り、中空繊
維束18における各中空繊維の内側を血液とは逆の方向
に流れ、混合ガス排出口22aから混合ガスとして排出
される。
【0058】中空繊維外側を流れる血液中の炭酸ガスは
中空繊維の壁を介して内側の酸素ガスとガス交換される
【0059】上記実施例の人工心肺装置においては、人
工肺16と血液ポンプとしての遠心ポンプ1とを一体に
組み合わせてあるため、装置そのものが非常に小型化・
軽量化し、患者のベッドサイドに容易にセットすること
ができる。
【0060】そして、人工心肺装置の主要構成要素を一
々塩化ビニル樹脂製チューブで接続する作業が不要にな
るから、作業者の負担が著しく軽減すること、遠心ポン
プ1はローラーポンプなどと違って溶血が殆ど起こらな
いこと、その遠心ポンプ1と人工心肺16とはチューブ
を往復させて連結することがないので、体外血液循環回
路の血液充填量を著しく低減すること、などの効果を奏
することができる。
【0061】ただし、本発明は前記実施例に限定されな
い。
【0062】本発明の他の好ましい態様として、図3〜
図12に示す人工心肺装置を採用することができる。
【0063】まず、図3および図4に示す人工心肺装置
は、両開口部をその一部を除いて塞いだ筒状のケーシン
グ23内に、そのケーシングの中心軸を共有するように
挿入された有底の内筒体24を有し、上記筒状ケーシン
グ23の内壁と上記内筒体24の外壁との間に閉鎖空間
23aを有する。
【0064】この閉鎖空間23aは、ケーシング23の
中心軸に直交する平面について見ると環状(あるいはド
ーナッツ状)になっている。
【0065】図3においては、この内筒体24は上記内
筒体24の底部24aを上にし、その開口部24bを下
にして、前記ケーシング23の内部に設けられている。
【0066】底部24aの外側には遠心ポンプ室25が
設けられている。この遠心ポンプ室25は、その両側部
に血液導入口26aを有していてこの血液導入口26a
によって前記閉鎖空間23aと連続している。遠心ポン
プ室25は、またその頂部に血液導入管27を備えてい
る。
【0067】そして、上記遠心ポンプ室25の内部には
、略円錐形状の台座28aと、その円錐面に立設してな
る複数の羽根車28bとが収納されている。この台座2
8aは、前記前記底部24aを貫通する回転軸28cに
支持される。その回転軸28cの回転軸は外周に軸受け
28fを有するとともにフレキシブルジョイント28d
を介してフレキシブルシャフト28eに接続され、フレ
キシブルシャフト28eは、図示しない制御用コンソー
ル内のモータの回転軸に連結されている。一方、上記閉
鎖空間23aには両端部をそれぞれ支持体29a、29
bで固定した中空繊維束30が充填されている。中空繊
維束30は、前記閉鎖空間23aの図3における水平断
面が環状を呈しているので、この中空繊維束30の水平
断面も環状をなしている。
【0068】各支持体29a、29bと筒状ケーシング
23の両端部との間は小室31a、31bが形成されて
おり、小室31bには酸素ガス導入口32bが、また小
室31aには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口32aが設けられている。
【0069】なお、26bは支持体29aの上部近傍の
筒形ケーシングに設けられた血液排出口である。
【0070】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。
【0071】すなわち、血液導入管27からポンプ室2
5内に血液が送られてくる。台座28の回転により羽根
車28bが回転する。送られて来た血液が血液導入口2
6aを通って閉鎖空間23a内に入る。閉鎖空間23a
においては、酸素ガスが酸素ガス導入口32bから小室
31bに導入され、小室31bから中空繊維束30中を
通って小室31aに至る。閉鎖空間23a中に送り込ま
れた血液は、前記中空繊維間を流通する。この実施例に
おいては、血液と酸素ガスとは中空繊維を介して向流接
触することになる。中空繊維の膜を通じて、血液中のガ
ス交換が行なわれる。すなわち、中空繊維中に血液中の
炭酸ガスが供給され、血液中には酸素ガスが供給される
。炭酸ガスを含んだ混合ガスは小室31aに至り、混合
ガス排出口32aから排出される。酸素に富んだ血液は
血液排出口29bから排出され、人体内に戻される。
【0072】図5および図6に示す人工心肺装置は、両
開口部をその一部を除いて塞いだ筒状のケーシング33
内に、そのケーシング33の中心軸を共有するように挿
入された内筒体34を有し、上記筒状ケーシング33の
内壁と上記内筒体34の外壁との間に閉鎖空間33aを
有する。この閉鎖空間33aは、ケーシング33の中心
軸に直交する平面について見ると環状(ドーナッツ状)
になっていて、図3および図4に示す人工心肺装置の場
合に同じである。
【0073】図5においては、この内筒体34は上記内
筒体34の底部34aを下にして設けられている。この
底部34aはこの内筒体34の内部に向かう円錐形に形
成され、しかもその円錐形の先端で、血液導入穴34b
が開口している。底部34aの外側(図5においては下
方)には遠心ポンプ室34cが設けられている。この遠
心ポンプ室34cは、その側部に環状に開口する血液導
入口34dを有していてこの血液導入口34dによって
前記閉鎖空間33aと連続している。またこの内筒体3
4の内部には、熱交換用媒体の流通するコイル38が設
けられている。この内筒体34の前記底部34aに相対
向する端部には、血液導入管41、熱媒体の導入口45
および熱交換媒体の排出口46が設けられている。
【0074】他方、上記遠心ポンプ室34cの内部には
、略円錐形状の台座34eと、その円錐面に立設してな
る複数の羽根車34fとが収納されている。この台座3
4eは、遠心ポンプ室34cの底部34kを貫通する回
転軸34gに支持される。その回転軸34gは外周に軸
受け34jを有するとともに、フレキシブルジョイント
34hを介してフレキシブルシャフト34iに接続され
、フレキシブルシャフト34iは、図示しない制御用コ
ンソール内のモータの回転軸に連結されている。
【0075】一方、上記閉鎖空間33aには両端部をそ
れぞれ支持体36a、36bで固定した中空繊維束35
が充填されている。中空繊維束35は、前記閉鎖空間3
3aの図5における水平断面が環状を呈しているので、
この中空繊維束35の水平断面も環状をなしている。
【0076】各支持体36a、36bと筒状ケーシング
33の両端部との間は小室37a、37bが形成されて
おり、小室37aには酸素ガス導入口44が、また小室
37bには酸素と炭酸ガスとの混合ガス排出口43が設
けられている。
【0077】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。すなわち、血液導入管41から内筒体34内に
血液が導入される。この内筒体34内のコイル38に熱
媒体が流通しているので、導入された血液が適度の温度
に加温される。加温された血液は、血液導入穴34bを
通って遠心ポンプ室34c内に入る。
【0078】回転する羽根車34fによって、血液は血
液導入口34dを通って閉鎖空間33a内に入る。
【0079】閉鎖空間33aにおいては、酸素ガスが酸
素ガス導入口44から小室37aに供給され、小室37
aから中空繊維束35中を通って小室37bに至る。閉
鎖空間33a中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間
を流通する。
【0080】この実施例においては、血液と酸素ガスと
は中空繊維を介して向流接触することになる。
【0081】中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交換
が行なわれる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸ガ
スが供給され、血液中には酸素ガスが供給される。
【0082】炭酸ガスを含んだ混合ガスは小室37bに
至り、混合ガス排出口43から排出される。酸素に富ん
だ血液は血液排出口42から排出され、人体内に戻され
る。
【0083】図7および図8に示す人工心肺装置は、図
5および図6に示す人工心肺装置に血液リザーバー47
を取り付けてなる外は、図5および図6に示す人工心肺
装置と同様の構造を有する。
【0084】図7および図8に示す人工心肺装置におい
ては、血液導入口41は血液リザーバー47の底部に連
結されている。
【0085】この人工心肺装置にあっては、人体から抜
き出した血液を一旦リザーバー47に貯留しておくこと
の外は前記図5および図6に示す人工心肺装置と同様の
作用を有する。ただし、リザーバー47に一旦血液を貯
留しておくので、遠心ポンプが空回りすることがない。
【0086】図9および図10に示す人工心肺装置は、
筒状のケーシング48内に中空繊維束49が充填されて
いる。
【0087】この中空繊維束49の一端は、中央に開口
部49aを有する支持体50aで支持され、中空繊維束
49の他端は支持体50bで固定されている。
【0088】支持体50aの開口部49aには漏斗状の
隔壁55aが装着され、この漏斗状の隔壁55aに相対
向するケーシング断面には隔壁板55bが張設されてい
る。
【0089】ケーシング48内では、前記隔壁55aと
隔壁板55bとで遠心ポンプ室55が形成される。
【0090】この遠心ポンプ室55におけるケーシング
48の周側面には、血液排出口54が開口している。遠
心ポンプ室55内には、前記隔壁板55bを貫通する支
持軸55cに支持された円錐形の台座55dが配置され
、その台座55dの円錐面には複数の羽根車55eが植
設されている。
【0091】なお、前記支持軸55cには軸受け55g
が装着されるととともにフレキシブルジョイント55f
が接続されていて、前記図1〜8に示す人工心肺装置と
同様の構造になっている。
【0092】一方、前記支持体50aと前記隔壁55a
とで小室53aが形成され、この小室53aにおけるケ
ーシング48の周側面には、酸素ガス導入口51が設け
られている。他方、前記支持体50bとケーシング48
の端面とで小室53bが形成される。この小室53bに
おけるケーシングの周側面には、酸素ガスと炭酸ガスと
の混合ガス排出口52が設けられている。なお、56は
支持体50bよりわずかに上部にあるケーシング48の
周側面に設けられた血液導入口である。
【0093】図9および図10に示す人工心肺装置は、
血液導入口56からケーシング48内に血液が導入され
る。導入された血液は、中空繊維束49の間を通って開
口部49aに集まり、この開口部49aから遠心ポンプ
室55内に導入される。遠心ポンプ室55内では、羽根
車55eが回転しているので、導入された血液は血液排
出口54から排出される。
【0094】一方、酸素ガスが酸素ガス導入口51から
小室53aに供給され、小室53aから中空繊維束49
中を通って小室53bに至る。
【0095】この人工心肺装置は、かかる構造から酸素
ガスと血液とが向流接触することになる。
【0096】中空繊維の膜を通じて、血液中のガス交換
が行なわれる。すなわち、中空繊維中に血液中の炭酸ガ
スが供給され、血液中には酸素ガスが供給される。炭酸
ガスを含んだ混合ガスは小室53bに至り、混合ガス排
出口52から排出される。酸素に富んだ血液は血液排出
口54から排出され、人体内に戻される。
【0097】図11および図12に示す人工心肺装置は
、図5および図6に示す人工心肺装置と同様に、人工肺
と遠心ポンプと熱交換器とを一体に組み込んでなる。
【0098】すなわち、人工肺は、筒状のケーシング5
7内に中空繊維束58を内蔵し、中空繊維束58の両端
部は筒状ケーシング57の両端部との間に第1小室59
aおよび第2小室59bを形成する支持体60a、60
bによって固定され、各中空繊維の両端は第1小室59
aおよび第2小室59bに開口している。
【0099】第1小室59aの内壁を形成するケーシン
グ57の端面には酸素ガス導入口61が開口し、また、
第1小室59aの内壁を形成するケーシング57の他端
面には、酸素ガスと炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口63が開口している。
【0100】このケーシング57の周側面には、支持体
60bよりの位置に、血液導入穴65aが開口する。ま
た、このケーシング57の前記支持体60aよりの周側
面に血液排出口62が設けられている。
【0101】筒状のケーシング57の外周面には、遠心
ポンプと熱交換器とを組み込んでなる他の筒状ケーシン
グ64が隣接して装着され、筒状ケーシング64とケー
シング57とは前記血液導入穴65aを共有している。
【0102】この筒状ケーシング64の一端部内には、
漏斗状の隔壁65bと筒状ケーシング66の断面方向に
張設された隔壁板65cと前記の血液導入穴65aを有
するケーシング周面とで遠心ポンプ室65dが形成され
ている。
【0103】なお、前述のように、この遠心ポンプ室6
5dと前記ケーシング57とは前記血液導入穴65aに
よって連通している。
【0104】この遠心ポンプ室65dには、隔壁65c
を水密に貫通する回転軸65hで回転自在に支持される
とともに円錐形に形成された台座65eが内蔵され、こ
の台座65eの円錐表面には羽根車65fが植設されて
いる。
【0105】一方、この遠心ポンプ室65dに隣接して
熱交換器66が筒状ケーシング64内に設けられている
。なお、回転軸65hには軸受け65iが装着されてい
る。
【0106】遠心ポンプ室65dにおける漏斗状の隔壁
65bの開口部は、筒状ケーシング64の断面方向に張
設された支持体68bにおいて開口し、この支持体68
bに相対向するように他の支持体68aが筒状ケーシン
グ64の断面方向に張設されている。
【0107】この支持体68bと前記漏斗状の隔壁65
bと筒状ケーシング64の周側面とで第4小室67bが
形成され、他の支持体68aと筒状ケーシング64の端
面と筒状ケーシング64の周側面とで第3小室67aが
形成されている。
【0108】第4小室67bにおける筒状ケーシング6
4の周側面には、熱交換媒体導入口70が設けられてお
り、第3小室67aにおける筒状ケーシング64の周側
面には熱交換媒体排出口72が設けられている。
【0109】また、この一対の支持体68a,68b間
には、ステンレス等の金属で形成された複数のパイプ6
9が懸架され、各パイプ69の端部開口部は、前記小室
67a,67bでそれぞれ開口している。
【0110】支持体68aと支持体68bとの間に位置
する筒状ケーシング64の周側面には筒状ケーシング6
4内に通じる血液導入口71が設けられている。
【0111】図11および図12に示される人工心肺装
置にあっては、前記図1〜10に示される人工心肺装置
と同様に、台座65eが回転している。
【0112】熱交換媒体は、熱交換媒体導入口70から
第4小室67bに導入され、パイプ69を通って第3小
室67aに導かれ、熱交換媒体排出口72から排出され
る。酸素ガスは、酸素ガス導入口61から第1小室59
aに導入され、中空繊維束58の繊維中を通過して第2
小室59bに至り、混合ガス排出口63から排出される
【0113】そこで、人体から抜き取られた血液は、血
液導入口71から筒状ケーシング64内に導入され、パ
イプ69により適度の温度に加温される。
【0114】加温された血液は、開口部65fから遠心
ポンプ室65d内に入り、羽根車65fにより、血液導
入穴65aを通ってケーシング57内に導入される。
【0115】ケーシング57内では、中空繊維間を通過
する内に中空繊維内を通る酸素ガスによって血液のガス
交換が行なわれる。
【0116】このガス交換の結果、酸素濃度の高まった
血液は血液排出口62からケーシング57の外に排出さ
れ、図示しない血液回路を経て人体内に戻される。ガス
交換の結果、炭酸ガスを含んだ酸素ガスは混合ガス排出
口63から排出される。
【0117】図13に示す人工心肺装置は、両開口部を
その一部を除いて塞いだ筒状のケーシング90内に、そ
のケーシング90の中心軸を共有するように挿入された
有底の内筒体91を有し、上記筒状のケーシング90の
内壁と上記内筒体91の外壁との間に閉鎖空間92を有
する。
【0118】この閉鎖空間92は、ケーシング90の中
心軸に直交する平面について見ると環状になっている。
【0119】図13においては、この内筒体91は上記
内筒体91の底部91aを上にし、その開口部91bを
下にして、前記ケーシング90の内部に設けられている
【0120】底部91aの外側には遠心ポンプ室93が
設けられている。この遠心ポンプ室93は、その両側部
に環状に開口する血液排出口93aを有していてこの血
液排出口93aによって前記閉鎖空間92と連続してい
る。遠心ポンプ室93は、またその頂部(前記底部91
aに対向する部位)に血液導入口93bを備えている。 この血液導入口93bは、筒状のケーシング90の上方
端面に設けられたところの、前記内筒体91の中心線の
延長線を中心線とする円筒形の凹陥部90aの底面90
bに開口している。
【0121】そして、上記遠心ポンプ室93の内部には
、略円錐形状の台座94aと、その円錐面に立設してな
る複数の羽根車94bとが収納されている。この台座9
4aは、前記底部91aを貫通する回転軸95に支持さ
れる。その回転軸95は外周に軸受け95aを有すると
ともにフレキシブルジョイント95bを介してフレキシ
ブルシャフト(図示せず。)に接続され、フレキシブル
シャフトは、図示しない制御用コンソール内のモータの
回転軸に連結されている。一方、上記閉鎖空間92には
両端部をそれぞれ支持体96a、96bで固定した中空
繊維束97が充填されている。中空繊維束97は、前記
閉鎖空間92の図13における水平断面が環状を呈して
いるので、この中空繊維束97の水平断面も環状をなし
ている。
【0122】各支持体96a、96bと筒状ケーシング
90の両端部との間は小室98a、98bが形成されて
おり、小室98aには酸素ガス導入口99aが、また小
室98bには酸素と炭酸ガスとの混合ガスを排出する混
合ガス排出口99bが設けられている。
【0123】なお、99cは支持体96aの上部近傍の
筒形のケーシング90に設けられた血液排出口である。
【0124】前記遠心ポンプ室93における血液導入口
93bには、熱交換器付きの血液リザーバーが装着され
ている。すなわち、血液リザーバー100は、大径の血
液貯留部100aとその血液貯留部100aの底に設け
られると共に、前記凹陥部90aに一部挿入された小径
の熱交換器収納部100bとを備える。この血液貯留部
100aの上端開口部には、血液流入口101aが設け
られた蓋部材101で閉鎖されている。前記熱交換器収
納部100bの内部には、熱交換用媒体の流通するコイ
ル102が収容されている。
【0125】この実施例の人工心肺装置は次のように動
作する。すなわち、血液流入口101aから血液を血液
リザーバー100に血液を導入する。血液リザーバー1
00には、患者の血管に接続された血液回路からの血液
が貯留される外、手術中に発生する吸引血液を貯留して
も良い。血液リザーバー100に導入された血液は、熱
交換器収納部100bで所定の温度に加熱され、血液導
入口93bから遠心ポンプ室93内に血液が送られる。 台座94aの回転により羽根車94bが回転する。送ら
れて来た血液が血液排出口93aを通って閉鎖空間92
内に入る。閉鎖空間92においては、酸素ガスが酸素ガ
ス導入口99aから小室98aに導入され、小室98a
から中空繊維束97中を通って小室98bに至る。閉鎖
空間92中に送り込まれた血液は、前記中空繊維間を流
通する。この実施例においては、血液と酸素ガスとは中
空繊維を介して向流接触することになる。中空繊維の膜
を通じて、血液中のガス交換が行なわれる。すなわち、
中空繊維中に血液中の炭酸ガスが供給され、血液中には
酸素ガスが供給される。炭酸ガスを含んだ混合ガスは小
室98bに至り、混合ガス排出口99bから排出される
。酸素に富んだ血液は血液排出口96bから排出され、
人体内に戻される。
【0126】以上の実施例に明らかなように、本発明で
は、人工肺と血液ポンプとが一体になった構成を有する
ので、従来のように、人工肺と血液ポンプとを血液チュ
ーブで連結する煩雑さから解放される。
【0127】人工肺と一体になった血液ポンプが遠心ポ
ンプであることから、溶血現象が著しく小さく抑制され
る。また、遠心ポンプと人工肺との間に血液チューブが
存在しないことと、人工肺をベッド近くに持ってこれる
ことから、血液充填量を小さくできる。
【0128】また、本発明に用いる遠心ポンプの動力伝
達方式も、前記実施例に限定されず、基本的には任意で
あるが、ベッドサイドの所有スペースを極力小さくする
という点で、前記一実施例のように制御用コンソールに
内蔵させた駆動用モータの出力軸と遠心ポンプの回転軸
とを脱着可能なフレキシブルシャフトで接続するのが好
ましい。
【0129】本発明では遠心ポンプについても前記実施
例に限定されず、これまで公知の遠心ポンプを用いるこ
とができる。
【0130】そして、その遠心ポンプは、人工肺の前段
に一体に組み合わされていても、人工肺の後段に一体に
組み合わせされていても良い。
【0131】さらに、人工肺そのものも前記実施例に限
定されず、酸素ガスと血液中の炭酸ガスとのガス交換可
能な中空繊維を利用するタイプであれば、本発明に用い
ることが可能である。
【0132】
【発明の効果】本発明の人工心肺装置においては、人工
肺と血液ポンプである遠心ポンプとを一体に組み合わせ
てあるため、装置そのものが非常に小型化・軽量化し、
患者のベッドサイドに容易にセットすることができる。
【0133】そして、従来のように人工肺と血液ポンプ
とをチューブで一々接続する作業が不要になるから、作
業者の負担が著しく軽減する。
【0134】また、遠心ポンプはローラーポンプなどと
違って溶血が殆ど起こらないし、その遠心ポンプと人工
肺とはチューブを往復させて連結することがないので、
溶血現象を著しく小さく抑制しつつ体外血液循環回路の
血液充填量を著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す人工心肺装置の説明図
である。
【図2】本発明の人工心肺装置の主要構成要素の一つで
ある遠心ポンプの一例を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
【図4】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜視
図である。
【図5】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
【図6】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜視
図である。
【図7】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
【図8】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜視
図である。
【図9】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断面
図である。
【図10】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
【図11】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
【図12】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略斜
視図である。
【図13】本発明の実施例を示す人工心肺装置の概略断
面図である。
【図14】本発明の人工心肺装置の使用方法を示す説明
図である。
【図15】従来の人工心肺装置の使用方法を示す説明図
である。
【符合の説明】
1  遠心ポンプ 2  制御用コンソール 3  モータ 5  フレキシブルシャフト 6  駆動軸 7  回転軸 16  人工肺

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  血液導入口および血液排出口を有する
    ケース内にガス透過性の中空繊維束を備えてなる人工肺
    と前記中空繊維間に血液を供給する遠心ポンプとを一体
    に構成してなることを特徴とする人工心肺装置。
  2. 【請求項2】  前記ケースの外周表面に前記血液導入
    口が設けられ、その血液導入口が血液導入管になって外
    側に突出し、その血液導入管に前記遠心ポンプが装着さ
    れてなる前記請求項1に記載の人工心肺装置。
  3. 【請求項3】  前記ケースが、前記中空繊維束の軸中
    心に直交する面において環状になるように束ねられた中
    空繊維束を収納し、その環状ケースの内側外周表面に血
    液導入口が設けられ、前記環状ケースの内側空間領域で
    前記血液導入口に前記遠心ポンプが装着されてなる前記
    請求項1に記載の人工心肺装置。
  4. 【請求項4】  前記環状ケースの内側空間領域に熱交
    換器が設けられてなる前記請求項3に記載の人工心肺装
    置。
  5. 【請求項5】  前記中空繊維束の端面部に血液排出口
    を設けるとともに前記ケース内に遠心ポンプが収納され
    てなる前記請求項1に記載の人工心肺装置。
  6. 【請求項6】  前記ケースの外周表面に遠心ポンプが
    装着され、遠心ポンプから血液導入口を介して直接にケ
    ース内の中空繊維束に血液が導入されてなる前記請求項
    1に記載の人工心肺装置。
  7. 【請求項7】  血液リザーバーと熱交換器とをさらに
    一体に有する前記請求項1に記載の人工心肺装置。
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