JPH0421464Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案はピクニツクに弁当箱などとして携行
に便利な密封容器に関する。

（従来技術） 従来この種の密封容器としては容器全周にパツ
キン材を設けた弁当箱や食品保存容器が知られて
いる。他方簡易食堂（学校や社内食堂）において
は、膳の上に数個の食器を使用した弁当と称せら
れているものが知られている。

然し乍ら前記密封弁当箱や密封容器はこれら
を、食事をするときの食器として使用するには
少々味気ない。他方後者の膳付きの弁当なるもの
は密閉性に乏しく、携行するには不向きである
し、盆乃至膳全体を密封するには面積が大きす
ぎ、密封が不完全になつたり、食品の温かいうち
に密封し、冷えた場合に、減圧効果のため蓋を開
くことが不可能となり実用性がない。

（考案の解決しようとする課題） そこでこの考案は汁の流出しそうな部分のみ密
封し、汁のない米飯部分、箸などの部分は密閉せ
ず、然も盆乃至膳付きとして、弁当として携行で
きる副食物の種類を多くし、かつ、単一の蓋を開
ける一つの挙動によつて、膳のすべての部分を開
けられ、個々の容器の蓋を開けるような従来品の
面倒さがなく、しかも弁当箱の味気無さを改善す
ることであり、係る点を満足する製品を市場に提
供することを目的とする。

ロ 考案の構成 （課題を解決しようとする手段） 上記課題を達成するためにこの考案は蓋付き合
成樹脂成形品よりなる盆乃至膳に、少なくとも１
個の深皿状容器が所定位置に載置出来るものにお
いて、 前記盆乃至膳には、箸、スプーン、フオークの
うちの一種が載置出来る窪みが形成してあり、前
記蓋の内面には前記少なくとも１個の深皿状容器
の開口縁全周と対応する位置に、これと対応する
平面形状のリブ乃至溝が形成してあり、これらリ
ブ乃至溝には前記深皿状容器の開口縁全周と圧接
する環状水密パツキン材が装着してあり、前記蓋
と盆乃至膳のうちの片方には、これらの相対する
２辺に、前記蓋と盆乃至膳を結合離反するクラン
プが設けてあることを特徴とする盆乃至膳付き密
封食品容器とする。

上記課題を達成するために前記盆乃至膳付密封
食品容器において、前記盆乃至膳には、前記深皿
条容器が２個以上設けてあることを特徴とする場
合もある。

上記課題を達成するために蓋付合成樹脂成形品
よりなる盆乃至膳に、少なくとも２個の深皿状容
器が所定位置に載置できるものにおいて、 前記盆乃至膳には、前記蓋の内面には前記少な
くとも１個の深皿状容器の開口縁全周と対応する
位置に、これと対応する平面形状のリブ乃至溝が
形成してあり、これらリブ乃至溝には前記深皿状
容器の開口縁全周と圧接する環状水密パツキン材
が装着してあり、前記蓋と盆乃至膳のうちの片方
には、これらの相対する２辺に、前記蓋と盆乃至
膳を結合離反し、結合時に前記深皿状容器開口縁
全集と前記パツキン材とを圧接するクランプが設
けてあることを特徴とする場合もある。

（使用方法） 叙上のように構成しているこの考案の請求項１
項記載のものにおいて、これを使用するときは、
先ず、盆乃至膳、蓋及び内部の深皿状容器を散々
の状態において、前記深皿状容器に汁のある副食
品を入れ、盆乃至膳の所定場所に載置する。他の
容器には米飯を、また盆乃至膳の一部に直接箸、
スプーン、フオークなどを載置し、蓋を被せてク
ランプによつて緊締すると汁の垂れる副食品を入
れた深皿状容器は密封される。

この状態で従来の弁当箱同様に携行する。

食事をするときは、クランプを外し、蓋を開け
盆乃至膳の各食器をこれらの上に置いたまゝ若し
くは必要に応じて深皿状容器又は他の容器を一つ
ずつ手持ちして盆乃至膳の一部に入れてある箸ス
プーン若しくはフオークなどを用いて食事をす
る。

請求項２項記載のものにおいては、２個以上の
深皿状容器にそれぞれ異種の副食品を入れて用い
る。

このようにすると請求項１記載の発明の作用の
外、蓋をしてクランプすることによつて少なくと
も一個の深皿容器は密封される。

請求項３項記載の発明は二つ以上の深皿容器を
盆乃至膳の所定の場所に置き、蓋を密閉すればそ
のうち少なくとも一つの深皿容器は密閉される。

（実施例） 次に、この考案の代表的な実施例を説明する。

第１図及び第２図において、１０は盆乃至膳で
あつてこの上に深皿状容器（糸底のある椀型容器
を含む）１１及びその他の容器１２が所定場所に
水平方向に移動しないよう、位置決め窪み１３又
は突起１４が前記盆乃至膳１０に形成してある。

また前記盆乃至膳１０の一辺に沿つたところに
箸、スプーン、フオークＡなどを収納する窪み１
５が形成してある。

この盆乃至膳１０は平面に見て角に丸味のある
正方形をしており、その相対する２辺のフランジ
１６の縁の下側には後述のクランプ２５が掛合す
る半円筒（かまぼこ）状の突起１７がそれぞれ形
成してある。

前述の深皿状容器１１及びその他の容器１２の
底には前記盆乃至膳１０の位置決め窪み１３又は
突起１４に対応した底形状又は窪み１８が形成し
てある。

２０は蓋であり、前記蓋乃至膳１０の平面形状
に対応する平面形状をしていて、その内面のう
ち、前記深皿状容器１１の開口縁１９に対応する
位置には、環状の２重のリブ２１，２２が突出さ
せてあり、これらリブ２１と２２の間の溝２３に
は深皿状容器１１の開口縁１９と圧接する水密性
の環状パツキン材２４が着脱自在に嵌合させてあ
る。

前述の外側のリブ２２の一部は蓋２０の周壁と
兼用（第１図左側部分参照）としても、独立して
いてもよい。

２５は蓋２０に取り付けてある一対のクランプ
であり、前記半円筒の突起１７と対応する蓋２０
の辺に、この辺と平行な軸線廻りに回動自在に取
付けてある。

上述の蓋乃至膳１０，蓋２０、クランプ２５は
すべて硬質の合成樹脂射出成形品をとしてある。

前記深皿状容器１１及びその他の容器１２は大
きさ、形状及び深さがそれぞれ所定の大きさであ
れば必ずしも硬質合成樹脂射出成形品でなくとも
よく、陶磁器製品、ガラス製品であつてもよい。

上述の実施例においては前記深皿状容器１１の
少なくとも一辺はクランプ２５の設けてある辺に
接近して設けてある。

ハ 効果 叙上のように構成しているこの考案の請求項１
項記載のものにおいては、これを弁当箱として使
用したときに、単一の蓋２０の開閉によつて深皿
状容器１１及びその他の容器１２が開閉でき、深
皿状容器１１は密閉できるから汁が出る副食品も
携行できる。

また食事をするときには前記盆乃至膳１０があ
るから、従来の弁当の味気なさがなく、学校、職
場などへの携行にも適する。また野外ピクニツク
などにおいては、深皿状容器１１や、その他の容
器１２は地面乃至芝生上の盆乃至１０膳が介在さ
れるため、不潔感がない。また各食器１１，１２
は盆乃至膳１０からそれぞれ分離し得るから、食
事中これらを独立して持ち上げて、膳乃至盆１０
の前記深皿状容器細緻用窪みとは別の窪みにセツ
トしてある箸、スプーン若しくはフオークを用い
て食事をすることができる。

勿論この考案のものは、通常の家庭内食事用と
しても、或いは病院給食用としても適する。

請求項２項のものにおいては、汁の出る副食が
２種以上別々に入れられるし、深皿状容器１１を
対称的に配置することもでき、密閉性を向上させ
ることができる。

請求項３項記載のものにおいては、２個以上の
深皿容器のうち少なくとも１箇の容器が密封でき
るからこれに汁などがこぼれ易いものを入れれば
よく、密封圧をこの容器に集中できる。

（実施例固有の効果） 実施例のものにおいては、この考案の効果を有
する外、密封されるべき深皿状容器１１の一辺
は、クランプ２５の設けてある辺に接近して設け
てあるため、クランプ２５の挟持力が平均して作
用し、水漏れのおそれがない。

その他パンキン材２４は着脱自在であるから、
この部分が汁で汚れたとき、洗浄及び洗滌が容易
で不潔にならない。

盆乃至膳１０と蓋２０、深皿状容器１１及びそ
の他の容器１２はそれぞれ分離しているから、内
部の深皿状容器１１、その他の容器１２のうちの
一部若しくは全部を除き、その明いた空間にサン
ドイツチやトースト、果実、ナフキンなどを収納
して、携行することも可能である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案に係る実施例を示すものであつ
て、第１図は蓋を閉じた状態の縦断側面図、第２
図は蓋の一部切欠平面図である。 図中の主な符号、１０……盆乃至膳、１１……
深皿状容器、１３……位置決め窪み、１４……位
置決め突起、２０……蓋、２４……パツキン材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 蓋付き合成樹脂成形品よりなる盆乃至膳に、
   少なくとも一個の深皿状容器が所定位置に載置
   できるものにおいて、 前記盆乃至膳には、更に箸スプーン、フオー
   クのうちの載置できる窪みが形成してあり、前
   記蓋の内面には前記少なくとも１個の深皿状容
   器の開口縁全周と対応する位置に、これと対応
   する平面形状のリブ乃至溝が形成してあり、こ
   れらリブ乃至溝には前記深皿状容器の開口縁全
   周と圧接する環状水密パツキン材が装着してあ
   り、前記蓋と盆乃至膳のうちの片方には、これ
   らの相対する２辺に、前記蓋と盆乃至膳を結合
   離反し、結合時に前記深皿状容器開口縁全集と
   前記パツキン材とを圧接するクランプが設けて
   あることを特徴とする盆乃至膳付き密封食品容
   器。 ２ 前記盆乃至膳には前記深皿状容器が２個以上
   設けてあることを特徴とする請求項１記載の盆
   乃至膳付き密封食品容器。 ３ 蓋付合成樹脂成形品よりなる盆乃至膳に、少
   なくとも２個の深皿状容器が所定位置に載置で
   きるものにおいて、 前記盆乃至膳には、前記蓋の内面には前記少
   なくとも１個の深皿状容器の開口縁全周と対応
   する位置に、これと対応する平面形状のリブ乃
   至溝が形成してあり、これらリブ乃至溝には前
   記深皿状容器の開口縁全周と圧接する環状水密
   パツキン材が装着してあり、前記蓋と盆乃至膳
   のうちの片方には、これらの相対する２辺に、
   前記蓋と盆乃至膳を結合離反し、結合時に前記
   深皿状容器開口縁全集と前記パツキン材とを圧
   接するクランプが設けてあることを特徴とする
   盆乃至膳付き密封食品容器。