JPH04213432A - 半導体光スイッチ - Google Patents
半導体光スイッチInfo
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- JPH04213432A JPH04213432A JP2406203A JP40620390A JPH04213432A JP H04213432 A JPH04213432 A JP H04213432A JP 2406203 A JP2406203 A JP 2406203A JP 40620390 A JP40620390 A JP 40620390A JP H04213432 A JPH04213432 A JP H04213432A
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Landscapes
- Photo Coupler, Interrupter, Optical-To-Optical Conversion Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低いスイッチングエネ
ルギーと大きな消光比で動作する半導体光スイッチに関
するものである。
ルギーと大きな消光比で動作する半導体光スイッチに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体材料として、AlGaAs
とGaAsを例にして、従来の半導体光スイッチの例を
、図6を参照して説明する。図6は、従来の半導体光ス
イッチの回路構成を示す図である。半導体素子はPin
の積層構造を有するPin ダイオードであり、この
ダイオードは外部抵抗Rを介して逆バイアスされるよう
に電源に接続されている。ここで、i−MQW層は、不
純物をドープしない真性半導体、またはキャリア濃度が
n層またはp層より低く、かつ厚さが10nm程度のA
lGaAsとGaAsを交互に多層積層した、いわゆる
多重量子井戸層である。図7(a) は、MQW に印
加された電界強度をパラメータとした、Al0.3Ga
0.7As(5nm) /GaAs (2.8nm)か
らなる多重量子井戸層の光吸収率の波長依存性を示す図
である。言うまでもなく、光吸収率が小さい波長で透過
光強度が強い。すなわち、同図から明らかなように、電
界強度が大きいほど光吸収のピーク波長が長波長側にシ
フトする。この性質を利用して光スイッチを動作させる
。以下に動作原理を説明する。
とGaAsを例にして、従来の半導体光スイッチの例を
、図6を参照して説明する。図6は、従来の半導体光ス
イッチの回路構成を示す図である。半導体素子はPin
の積層構造を有するPin ダイオードであり、この
ダイオードは外部抵抗Rを介して逆バイアスされるよう
に電源に接続されている。ここで、i−MQW層は、不
純物をドープしない真性半導体、またはキャリア濃度が
n層またはp層より低く、かつ厚さが10nm程度のA
lGaAsとGaAsを交互に多層積層した、いわゆる
多重量子井戸層である。図7(a) は、MQW に印
加された電界強度をパラメータとした、Al0.3Ga
0.7As(5nm) /GaAs (2.8nm)か
らなる多重量子井戸層の光吸収率の波長依存性を示す図
である。言うまでもなく、光吸収率が小さい波長で透過
光強度が強い。すなわち、同図から明らかなように、電
界強度が大きいほど光吸収のピーク波長が長波長側にシ
フトする。この性質を利用して光スイッチを動作させる
。以下に動作原理を説明する。
【0003】制御光の波長を850nm 、読み出し光
の波長を860nm に設定する。Pin ダイオード
に印加されている電圧は逆バイアス状態なので、制御光
が照射されない状態では流れる電流は無視できる。従っ
て、外部抵抗Rによる電圧降下が小さいので、直接、電
源電圧がPin ダイオードに加わるため、i−MQW
層中の電界強度は大きい。この時の多重量子井戸層に
おける光吸収率は図7(a) の点線で表わされる。次
に、波長850nm の制御光を入射すると、i−MQ
W 層に吸収され光電流が流れる。このため、抵抗Rに
よる電圧降下が大きくなり、Pin ダイオードに加わ
る電圧が下がる。この結果、i−MQW 層の電界強度
が下がり、制御光に対する光吸収率がますます増加する
ので、一層大きな電流が流れ、光吸収率が増加する。最
終的に、i−MQW 層における光吸収特性は、図7(
a) の実線に示すようになる。このように制御光と光
吸収率は一種の正帰還の関係にあり、図7(b) に示
すように制御光強度とその透過光強度の関係は双安定動
作をする。また、一たんスイッチをオンした後、制御光
強度を図7(b) のPcに保つと、オン状態が保持さ
れる。
の波長を860nm に設定する。Pin ダイオード
に印加されている電圧は逆バイアス状態なので、制御光
が照射されない状態では流れる電流は無視できる。従っ
て、外部抵抗Rによる電圧降下が小さいので、直接、電
源電圧がPin ダイオードに加わるため、i−MQW
層中の電界強度は大きい。この時の多重量子井戸層に
おける光吸収率は図7(a) の点線で表わされる。次
に、波長850nm の制御光を入射すると、i−MQ
W 層に吸収され光電流が流れる。このため、抵抗Rに
よる電圧降下が大きくなり、Pin ダイオードに加わ
る電圧が下がる。この結果、i−MQW 層の電界強度
が下がり、制御光に対する光吸収率がますます増加する
ので、一層大きな電流が流れ、光吸収率が増加する。最
終的に、i−MQW 層における光吸収特性は、図7(
a) の実線に示すようになる。このように制御光と光
吸収率は一種の正帰還の関係にあり、図7(b) に示
すように制御光強度とその透過光強度の関係は双安定動
作をする。また、一たんスイッチをオンした後、制御光
強度を図7(b) のPcに保つと、オン状態が保持さ
れる。
【0004】読み出し光の波長を860nm に選ぶと
、読み出し光の透過強度は、制御光強度の変化に応じて
図7(c) に示すように双安定的に変化する。すなわ
ち、読み出し光の強状態と弱状態を、それぞれ、オン、
オフ状態に対応させることによって、光スイッチング動
作が実現される。制御光と読み出し光の波長を変える利
点は、読み出し光の波長を制御光の波長よりも長くした
方が、そのオン、オフの消光比が大きくなるからである
。
、読み出し光の透過強度は、制御光強度の変化に応じて
図7(c) に示すように双安定的に変化する。すなわ
ち、読み出し光の強状態と弱状態を、それぞれ、オン、
オフ状態に対応させることによって、光スイッチング動
作が実現される。制御光と読み出し光の波長を変える利
点は、読み出し光の波長を制御光の波長よりも長くした
方が、そのオン、オフの消光比が大きくなるからである
。
【0005】この素子の応答速度は、Pin ダイオー
ドの容量Cと負荷抵抗Rの積であるCR時定数で決まる
。負荷抵抗Rが一般に数十MΩと大きいので、100
μm 径の素子の応答速度はμsec オーダである。 動作光エネルギーは3pJ程度で、電子デバイスの1f
Jと比較して大きい。 また読み出し光強度のオン−オフ比も高々数dBと小さ
い。
ドの容量Cと負荷抵抗Rの積であるCR時定数で決まる
。負荷抵抗Rが一般に数十MΩと大きいので、100
μm 径の素子の応答速度はμsec オーダである。 動作光エネルギーは3pJ程度で、電子デバイスの1f
Jと比較して大きい。 また読み出し光強度のオン−オフ比も高々数dBと小さ
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、素子構造を
改良することによって、前記従来の半導体光スイッチの
欠点を取り除き、消光比が大きく、動作光エネルギーが
少ない半導体光スイッチを提供することにある。
改良することによって、前記従来の半導体光スイッチの
欠点を取り除き、消光比が大きく、動作光エネルギーが
少ない半導体光スイッチを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体光スイッ
チは、動作光エネルギーを低減するため、増幅機構のあ
るトランジスタ構造、またはサイクリスタ構造の中に光
吸収層として作用するi−MQW 層を組み込み、さら
に消光比を大きくするために、読み出し光に対して反射
鏡として作用するn−DBR (Distribute
d Bragg Reflector : 分布ブラ
ッグ型反射鏡)を組み込む。
チは、動作光エネルギーを低減するため、増幅機構のあ
るトランジスタ構造、またはサイクリスタ構造の中に光
吸収層として作用するi−MQW 層を組み込み、さら
に消光比を大きくするために、読み出し光に対して反射
鏡として作用するn−DBR (Distribute
d Bragg Reflector : 分布ブラ
ッグ型反射鏡)を組み込む。
【0008】
【実施例】以下、本発明の半導体光スイッチのトランジ
スタ構造およびサイリスタ構造の実施例を、図1〜図5
を用いて詳細に説明する。半導体として、代表的なAl
GaAsおよびGaAs系材料を例にとって説明するが
、本発明の主旨を損なわない範囲で他の半導体材料を用
い、かつ改良を行うことができることは言うまでもない
。
スタ構造およびサイリスタ構造の実施例を、図1〜図5
を用いて詳細に説明する。半導体として、代表的なAl
GaAsおよびGaAs系材料を例にとって説明するが
、本発明の主旨を損なわない範囲で他の半導体材料を用
い、かつ改良を行うことができることは言うまでもない
。
【0009】図1は、本発明の実施例1のヘテロ接合フ
ォトトランジスタ (HPT)構造の回路構成を示す図
であって、1はワイドエネルギーギャップのn−Al0
.3Ga0.7Asからなるエミッタ、2はp−Alx
Ga1−x Asからなるベースである。x、すなわ
ちAlの組成は、エミッタ・ベース接合から離れるにし
たがって、エネルギーバンドギャップが減少するように
する。xをこのように変化させると、よく知られている
ようにベース中の内部電界が発生し、エミッタから注入
される電子ベース中で加速され応答速度が速くなる。3
はi−MQW 層であって、Al0.3Ga0.7As
(5nm厚) とGaAs(2.8nm厚) を交互に
50層積層したもので、コレクタ・ベース間の電圧が加
わる層であり、また光吸収層として作用する。4はこの
i−MQW 層3に隣接し、n−AlGaAs/GaA
sから構成されるn−DBR である。4を構成するA
lGaAsとGaAsの厚さは、読み出し光の波長の4
分の1であり、読み出し光に対して完全反射鏡として作
用するようにする。この実施例では、読み出し光の波長
として860nm を選び、Al0.3Ga0.7As
(厚さ63nm) /AlAs (厚さ73.1nm)
を10対積層してn−DBR を形成した。
ォトトランジスタ (HPT)構造の回路構成を示す図
であって、1はワイドエネルギーギャップのn−Al0
.3Ga0.7Asからなるエミッタ、2はp−Alx
Ga1−x Asからなるベースである。x、すなわ
ちAlの組成は、エミッタ・ベース接合から離れるにし
たがって、エネルギーバンドギャップが減少するように
する。xをこのように変化させると、よく知られている
ようにベース中の内部電界が発生し、エミッタから注入
される電子ベース中で加速され応答速度が速くなる。3
はi−MQW 層であって、Al0.3Ga0.7As
(5nm厚) とGaAs(2.8nm厚) を交互に
50層積層したもので、コレクタ・ベース間の電圧が加
わる層であり、また光吸収層として作用する。4はこの
i−MQW 層3に隣接し、n−AlGaAs/GaA
sから構成されるn−DBR である。4を構成するA
lGaAsとGaAsの厚さは、読み出し光の波長の4
分の1であり、読み出し光に対して完全反射鏡として作
用するようにする。この実施例では、読み出し光の波長
として860nm を選び、Al0.3Ga0.7As
(厚さ63nm) /AlAs (厚さ73.1nm)
を10対積層してn−DBR を形成した。
【0010】動作原理は、図7(a) を用いて説明し
た従来の半導体光スイッチの場合とほぼ同じである。動
作に際しては、エミッタ・コレクタ間は図1に示すよう
なバイアスにする。この時、ベース・コレクタ間に逆バ
イアスが加わっているので、i−MQW 層に大きな電
界が加わっている。制御光を入射すると、i−MQW
層で光が吸収されて、電子・正孔対を発生する。電子は
光電流として、外部回路を流れ、外部抵抗Rにより電圧
降下を生じ、i−MQW 層の電界強度が下がる。この
作用は正帰還的に作用して、光吸収率がさらに増加する
ことは、従来の半導体光スイッチと同様である。一方、
正孔は、図2のエネルギーバンド図に示すように、ベー
スに蓄積され、この結果、エミッタとベース間の障壁の
高さが低下して、多くの電子がエミッタからベースに注
入される、いわゆる、トランジスタ動作が生ずる。した
がんて、光励起により生成された電子より多くの電子が
流れる。このことは、増幅作用があることを意味する。 一般に数十倍以上の増幅率がとれる。この分、制御光エ
ネルギーを数十分の一に小さくできる。
た従来の半導体光スイッチの場合とほぼ同じである。動
作に際しては、エミッタ・コレクタ間は図1に示すよう
なバイアスにする。この時、ベース・コレクタ間に逆バ
イアスが加わっているので、i−MQW 層に大きな電
界が加わっている。制御光を入射すると、i−MQW
層で光が吸収されて、電子・正孔対を発生する。電子は
光電流として、外部回路を流れ、外部抵抗Rにより電圧
降下を生じ、i−MQW 層の電界強度が下がる。この
作用は正帰還的に作用して、光吸収率がさらに増加する
ことは、従来の半導体光スイッチと同様である。一方、
正孔は、図2のエネルギーバンド図に示すように、ベー
スに蓄積され、この結果、エミッタとベース間の障壁の
高さが低下して、多くの電子がエミッタからベースに注
入される、いわゆる、トランジスタ動作が生ずる。した
がんて、光励起により生成された電子より多くの電子が
流れる。このことは、増幅作用があることを意味する。 一般に数十倍以上の増幅率がとれる。この分、制御光エ
ネルギーを数十分の一に小さくできる。
【0011】読み出し光で、トランジスタの電気的オン
−オフ状態を光学的に検出する方法を説明する。例えば
、読み出し光の波長を図7(a) の時と同様に、86
0nm に選ぶと、i−MQW 層の電界強度が大きい
時は吸収される。電界強度が小さいときは、i−MQW
層で吸収されずに透過する。i−MQW 層を透過し
た読み出し光は、n−DBR で反射されて再び入射光
側に戻り、オン状態を示す強い光信号となる。読み出し
光がi−MQW 層に吸収される場合、i−MQW 層
で吸収されて微弱になった読み出し光は、DBR で反
射され再びi−MQW 層で吸収されるので、オフ状態
を示す出力信号は極めて微弱なものとなる。従って、素
子の電気的オン−オフ状態が、読み出し光強度の強弱に
対応する。このことは、制御光によりトランジスタを電
気的にオン、オフさせることにより、読み出し光(信号
光)強度をオン(強)、オフ(弱)させる、すなわち光
スイッチ動作させることができることを意味する。ここ
でオン−オフ時の消光比はDBR が無いときより大き
くなる。
−オフ状態を光学的に検出する方法を説明する。例えば
、読み出し光の波長を図7(a) の時と同様に、86
0nm に選ぶと、i−MQW 層の電界強度が大きい
時は吸収される。電界強度が小さいときは、i−MQW
層で吸収されずに透過する。i−MQW 層を透過し
た読み出し光は、n−DBR で反射されて再び入射光
側に戻り、オン状態を示す強い光信号となる。読み出し
光がi−MQW 層に吸収される場合、i−MQW 層
で吸収されて微弱になった読み出し光は、DBR で反
射され再びi−MQW 層で吸収されるので、オフ状態
を示す出力信号は極めて微弱なものとなる。従って、素
子の電気的オン−オフ状態が、読み出し光強度の強弱に
対応する。このことは、制御光によりトランジスタを電
気的にオン、オフさせることにより、読み出し光(信号
光)強度をオン(強)、オフ(弱)させる、すなわち光
スイッチ動作させることができることを意味する。ここ
でオン−オフ時の消光比はDBR が無いときより大き
くなる。
【0012】以上、読み出し光と制御光の波長が異なる
場合を説明したが、同じ波長を用いてもよい。すなわち
850nm の光に対しても、DBRはほぼ完全反射鏡
として作用するので、読み出し光と制御光の波長が85
0nm の時は、制御光もn−DBR で反射されて、
2回i−MQW 層を通過し吸収される。このため、よ
り少ない制御光のパワーでこの半導体素子をオン−オフ
させることが可能である。また、この半導体素子のトラ
ンジスタが電気的にオフのときに、読み出し光の反射強
度が相対的に強くなり、トランジスタが電気的にオンの
ときには、読み出し光の反射強度が小さい。つまり、読
み出し光に対してインバータ動作をする。図3は、本発
明の実施例2のサイリスタ構造の回路構成を示す図であ
る。動作原理と構造は、図1のトランジスタ構造の場合
とほぼ同じで、図1のトランジスタの5を構成するn−
GaAsの代わりに、6を構成するp−GaAsとし、
npinp 型のサイリスタを構成している。
場合を説明したが、同じ波長を用いてもよい。すなわち
850nm の光に対しても、DBRはほぼ完全反射鏡
として作用するので、読み出し光と制御光の波長が85
0nm の時は、制御光もn−DBR で反射されて、
2回i−MQW 層を通過し吸収される。このため、よ
り少ない制御光のパワーでこの半導体素子をオン−オフ
させることが可能である。また、この半導体素子のトラ
ンジスタが電気的にオフのときに、読み出し光の反射強
度が相対的に強くなり、トランジスタが電気的にオンの
ときには、読み出し光の反射強度が小さい。つまり、読
み出し光に対してインバータ動作をする。図3は、本発
明の実施例2のサイリスタ構造の回路構成を示す図であ
る。動作原理と構造は、図1のトランジスタ構造の場合
とほぼ同じで、図1のトランジスタの5を構成するn−
GaAsの代わりに、6を構成するp−GaAsとし、
npinp 型のサイリスタを構成している。
【0013】以下、動作原理を簡単に説明する。i−M
QW 層およびDBR 層の組成、厚さは、図1のトラ
ンジスタと同じである。また制御光、読み出し光の波長
の関係は図7(a) に示す通りとする。制御光はi−
MQW 層に吸収され、電子・正孔対が生成される。こ
れらの電子、正孔は、それぞれ図4のエネルギーバンド
図に示すように、n−DBR4、p−Alx Ga1−
x As2に蓄積され、n−Al0.3Ga0.7As
1 、p−GaAs6 からの電子、正孔注入に対する
障壁高さが低くなる。この結果、電子、正孔の注入が促
進される。これら注入された電子・正孔は、n−DBR
、p−Alx Ga1−x Asに蓄積され、さらに
障壁を低下させるという、一種の正帰還的作用をする。 従って、サイリスタ型でも、増幅作用が存在するので、
制御光エネルギーを低減できる。通常、増幅率は、数十
倍以上とれるので、この分、制御光エネルギーが低くで
きる。この場合も、反射鏡(DBR) のため、消光比
が大きく取れる利点がある。サイリスタ型の電圧・電流
特性を図5に示す。制御光入射により、スイッチング電
圧が低下する。すなわちバイアス電圧を適当にすると、
制御光入射で素子を電気的オフ状態からオン状態にスイ
ッチできる。読み出し光による読み出しもトランジスタ
型と同様である。
QW 層およびDBR 層の組成、厚さは、図1のトラ
ンジスタと同じである。また制御光、読み出し光の波長
の関係は図7(a) に示す通りとする。制御光はi−
MQW 層に吸収され、電子・正孔対が生成される。こ
れらの電子、正孔は、それぞれ図4のエネルギーバンド
図に示すように、n−DBR4、p−Alx Ga1−
x As2に蓄積され、n−Al0.3Ga0.7As
1 、p−GaAs6 からの電子、正孔注入に対する
障壁高さが低くなる。この結果、電子、正孔の注入が促
進される。これら注入された電子・正孔は、n−DBR
、p−Alx Ga1−x Asに蓄積され、さらに
障壁を低下させるという、一種の正帰還的作用をする。 従って、サイリスタ型でも、増幅作用が存在するので、
制御光エネルギーを低減できる。通常、増幅率は、数十
倍以上とれるので、この分、制御光エネルギーが低くで
きる。この場合も、反射鏡(DBR) のため、消光比
が大きく取れる利点がある。サイリスタ型の電圧・電流
特性を図5に示す。制御光入射により、スイッチング電
圧が低下する。すなわちバイアス電圧を適当にすると、
制御光入射で素子を電気的オフ状態からオン状態にスイ
ッチできる。読み出し光による読み出しもトランジスタ
型と同様である。
【0014】以上の説明では、制御光と読み出し光の波
長が異なっていたが、同じにしてもよい。すなわち85
0nm の光に対してもDBR はほぼ完全反射鏡とし
て作用するので読み出し光と制御光の波長が850nm
のときは、制御光もn−DBR で反射され、i−M
QW 層を2回通過し、この間にi−MQW 層で2回
吸収される。このため、より少ない制御光パワーでこの
素子をオン、オフさせることも可能である。この時、サ
イリスタの電気的なオン、オフ状態に対して読み出し光
の強弱関係が逆になるので、インバータ動作になる。
長が異なっていたが、同じにしてもよい。すなわち85
0nm の光に対してもDBR はほぼ完全反射鏡とし
て作用するので読み出し光と制御光の波長が850nm
のときは、制御光もn−DBR で反射され、i−M
QW 層を2回通過し、この間にi−MQW 層で2回
吸収される。このため、より少ない制御光パワーでこの
素子をオン、オフさせることも可能である。この時、サ
イリスタの電気的なオン、オフ状態に対して読み出し光
の強弱関係が逆になるので、インバータ動作になる。
【0015】またバイアス電圧を適当に選んだとき、制
御光をゲート光、読み出し光を信号光と考え、ゲート光
と信号光を同時に入射させた時にのみサイリスタをオン
させる動作モードも可能である。
御光をゲート光、読み出し光を信号光と考え、ゲート光
と信号光を同時に入射させた時にのみサイリスタをオン
させる動作モードも可能である。
【0016】なお言うまでもなく、サイリスタ型の特徴
は、一たん電気的にオンにすると、電源をオフしない限
り、オン状態が保持される、つまりメモリー機能がある
。以上の実施例では、AlGaAs/GaAsを例にあ
げたが、InP 基板上のInGaAs/InGaAs
、InGaAs(P) /InP などの格子整合系や
GaAs/InGaAs格子不整合系の材料の組合せで
もよい。
は、一たん電気的にオンにすると、電源をオフしない限
り、オン状態が保持される、つまりメモリー機能がある
。以上の実施例では、AlGaAs/GaAsを例にあ
げたが、InP 基板上のInGaAs/InGaAs
、InGaAs(P) /InP などの格子整合系や
GaAs/InGaAs格子不整合系の材料の組合せで
もよい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体光
スイッチは、npinトランジスタおよびnpinp
サイタスタに、i−MQW 層(光吸収層)およびn−
DBR (反射鏡)を設けると、増幅作用があるので、
制御光エネルギーを少なくとも数十分の一に低減でき、
DBR により光が、i−MQW 層を2回透過するの
で、消光比が大きくとれる利点がある。
スイッチは、npinトランジスタおよびnpinp
サイタスタに、i−MQW 層(光吸収層)およびn−
DBR (反射鏡)を設けると、増幅作用があるので、
制御光エネルギーを少なくとも数十分の一に低減でき、
DBR により光が、i−MQW 層を2回透過するの
で、消光比が大きくとれる利点がある。
【図1】本発明の実施例1のトランジスタ型半導体光ス
イッチの回路構成を示す図である。
イッチの回路構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例1の半導体光スイッチのエネル
ギーバンド図である。
ギーバンド図である。
【図3】本発明の実施例2のサイリスタ型半導体光スイ
ッチの回路構成を示す図である。
ッチの回路構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例2の半導体光スイッチの逆バイ
アス時のエネルギーバンド図である。
アス時のエネルギーバンド図である。
【図5】本発明の実施例2の半導体光スイッチの電流・
電圧特性図である。
電圧特性図である。
【図6】従来の半導体光スイッチの回路構成を示す図で
ある。
ある。
【図7】(a)は、多重量子井戸層(i−MQW 層)
の吸収スペクトルを示す図であり、 (b)は、制御光強度と制御光の透過強度を示す図であ
り、 (c)は、制御光強度と読み出し光出力(反射光)を示
す図である。
の吸収スペクトルを示す図であり、 (b)は、制御光強度と制御光の透過強度を示す図であ
り、 (c)は、制御光強度と読み出し光出力(反射光)を示
す図である。
1 n−Al0.3Ga0.7As
2 p−Alx Ga1−x As
3 i−MQW 層(多重量子井戸層)4 n−D
BR 5 n−GaAs 6 p−GaAs 7 n側電極 8 p側電極
BR 5 n−GaAs 6 p−GaAs 7 n側電極 8 p側電極
Claims (2)
- 【請求項1】 第1の導電型を有する第1の半導体層
(1) と、第1の導電型とは逆の第2の導電型を有す
る第2の半導体層(2) と、第1または第2の導電型
のいずれかを与える不純物を意図的に添加しないか、ま
たは他の層のキャリア濃度より低い多重量子井戸層(3
) と、第1と同じ導電型を有する第3の半導体層(4
) および第4の半導体層(5) とが、これらの順に
積層されている半導体積層体と、該半導体積層体の第1
の半導体層(1) に設けた電極端子と、該半導体積層
体の第4の半導体層(5) に設けた電極端子を有し、
かつ該半導体積層体が第1の半導体層(1) の主面と
垂直な面に光入射面を有し、第1の波長の制御光により
、第2の波長の読み出し光を制御する半導体光スイッチ
において、第1の波長の光に対して上記多重量子井戸層
(3) が吸収性を有し、第2の波長の光に対して該半
導体積層体の上記第1の半導体層(1) 、第2の半導
体層(2) が透過性を有し、上記多重量井戸層(3)
が吸収性を有し、上記第3の半導体層(4) が、上
記第2の波長の光に対する反射層であることを特徴とす
る半導体光スイッチ。 - 【請求項2】 第1の導電型を有する第1の半導体層
(1) と、第1の導電型とは逆の第2の導電型を有す
る第2の半導体層(2) と、第1または第2の導電型
のいずれかを与える不純物を意図的に添加しないか、ま
たは他の層のキャリア濃度より低い多重量子井戸層(3
) と、第1と同じ導電型を有する第3の半導体層(4
) と、第2の半導体と同じ導電型を有する第4の半導
体層(6) とが、これらの順に積層されている半導体
積層体と、該半導体積層体の第1の半導体層(1) に
設けられた電極端子と、該半導体積層体の第4の半導体
層(6) に設けた電極端子を有し、かつ該半導体積層
体が第1の半導体層(1) の主面と垂直な面に光入射
面を有し、第1の波長の制御光により、第2の波長の読
み出し光を制御する半導体光スイッチにおいて、第1の
波長の光に対して上記多重量子井戸層(3)が吸収性を
有し、第2の波長の光に対して該半導体積層体の上記第
1の半導体層(1) 、第2の半導体層(2) が透過
性を有し、上記多重量子井戸層(3) が吸収性を有し
、上記第3の半導体層(4) が、上記第2の波長の光
に対する反射層であることを特徴とする半導体光スイッ
チ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2406203A JPH04213432A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 半導体光スイッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2406203A JPH04213432A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 半導体光スイッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04213432A true JPH04213432A (ja) | 1992-08-04 |
Family
ID=18515816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2406203A Pending JPH04213432A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | 半導体光スイッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04213432A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5457386A (en) * | 1991-11-26 | 1995-10-10 | Hitachi, Ltd. | Multiple-coil adopting a quadrature detection method applied thereto and a signal processing circuit employing the same in an MRI apparatus in a vertical magnetic system |
US5677552A (en) * | 1992-04-23 | 1997-10-14 | Nec Corporation | Optical control circuit for an optical pnpn thyristor |
-
1990
- 1990-12-07 JP JP2406203A patent/JPH04213432A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5457386A (en) * | 1991-11-26 | 1995-10-10 | Hitachi, Ltd. | Multiple-coil adopting a quadrature detection method applied thereto and a signal processing circuit employing the same in an MRI apparatus in a vertical magnetic system |
US5677552A (en) * | 1992-04-23 | 1997-10-14 | Nec Corporation | Optical control circuit for an optical pnpn thyristor |
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