JPH0420820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は電子部品等、比較的小さな部品の供給
に用いる小物部品供給装置に関する。

従来の技術 例えば、IC用自動検査機では、検査後のICは
シユータ内を滑降してICストツカへ進入するよ
うになつている。このシユータはレイアウトの関
係で比較的長くなり、また傾斜角度が可なり大き
くなることがある。この場合、ICはICストツカ
に進入するところでは大きい速度を有するので、
そのまま進入した場合には、ICストツカの入口
にICが引つ掛つて詰まつたり、ICがシユータか
ら飛び出す等の不都合が発生する。したがつて、
シユータを滑降するICの速度を減速して、その
ICをICストツカにうまく進入させるためのIC減
速装置が必要である。このようなIC減速装置に
は、滑降するICをゲートにより一旦停止させて
から再度滑降させるものや、シユータの傾斜角度
をその都度小さく操作させるもの等がある。

さらに減速の手段として、振子式減速装置が提
案・実施されている。例えば制動装置すなわち、
減速装置として電磁石を利用したもの（特開昭59
−66200）、物体の通過により重力に逆らつて押し
上げられるローラを利用したもの（特開昭60−
234139）、板ばねで作られたブレーキ板を利用し
たもの（実開昭61−9897号）等がある。

考案が解決しようとする問題点 前者のIC減速装置ではゲートを開閉する機構
を、また後者のIC減速装置ではシユータの角度
を変える機構をそれぞれ必要とするため、機構が
複雑になり、高価となる問題点があつた。

一方、前記電磁石を利用した場合にはICのリ
ードが磁性体であるという制限があり、ローラを
利用した前記従来例はその構造が複雑であり、ブ
レーキ板の例は構造は簡単であるが、減速の調整
ができにくいという問題がある。

このような事情から、本考案は、シユータを滑
降するIC等の小物部品を簡単かつ安価な機構で
減速できる小物部品供給装置を提供することを目
的としている。

問題点を解決するための手段 前記の目的を達成するため、本考案は、シユー
タの途中に振子を備える構成とした。

作 用 シユータを滑降してきた小物部品は、振子の一
部に突き当たり、当該振子を強制的に回動させて
通過するすることにより減速する。

実施例 第３図はIC自動検査装置の一部切欠正面図で
ある。この検査機は、大きく分けると、本機の骨
格となる基台部１と、被検査小物部品としての
IC（第４図）８が入れられたICマガジン２をIC送
り出し角度に傾斜させて保持するマガジン保持部
３と、その傾斜したICマガジン３内のIC８をシ
ユータ４内に一つずつ送り出すIC供給部５と、
シユータ４内に送り出されたIC８を受け止めて
電気的検査を行う検査部６と、その検査後、検査
部６から開放されシユータ４内をさらに滑降して
きたIC８が進入するスロツト部７から構成され
ている。なお、スロツト部７はシユータ４と同じ
角度、例えば水平線に対して約35度で傾斜した複
数段のICストツカ７ａを一体的に重合してなり、
かつ各段のICストツカ７ａをシユータ４に対し
て任意に切換接続できるように、シユータ４に対
して矢印Ｂ方向に昇降自在とされている。

第４図のように、検査の対象となるIC８は３
端子レギユレータで、絶縁性のIC本体８ａの一
側面には３本の端子１ｂが突出し、かつ下面には
端子１ｂと逆方向に放熱板１ｃが張り出してい
る。

第５図はICマガジン２の一部切欠図である。
このICマガジン２は両端２ａがIC給排口となつ
たアルミニウム製の扁平筒形で、IC８を50個収
納できる長さを有している。

一方、第１図および第２図はシユータ４上に配
置されるIC減速装置を示す。この図のように、
シユータ４はIC８の形状に応じたIC滑降用の傾
斜溝４ａが設けられている。シユータ４の長さ方
向の途中に取りつけられたブラケツト９には、シ
ユータ４上を横切る方向に突出する回転支軸１０
が設けられている。また、回転支軸１０には振子
１１が回動自在に取りつけられ、この振子１１の
下部はシユータ４の傾斜溝４ａ内に入り込んでい
る。上記回転支軸１０には、回転モーメント調整
用の摺動部材としてナツト１２が螺着されてい
る。

次に上記IC減速装置の動作を説明する。

検査部６でIC８の所定の電気的検査が終了し、
この検査部６からIC８が開放された場合、その
IC８はシユータ４内を更に滑降する。そして、
その滑降途上でIC本体８ａが振子１１の下部に
突き当たり振子１１を強制的に回動させて通過す
ることにより、IC８の滑降速度が減速する。こ
の場合、ナツト１２の振子１１に対する接触圧を
調整することにより、振子１１の回転モーメント
つまりIC８の滑降速度を変えることができる。

一方、IC８は試験結果により良品と不良品と
に判別され、それに応じたICストツカ７ａがシ
ユータ４に切換接続される。この場合、IC８の
滑降速度が大きすぎると、そのIC８はICストツ
カ７ａの入口に引つ掛かつて詰まつたり、IC８
がシユータ４から飛び出す等の不都合を生じるこ
とがあるが、本実施例の構成では、前記のように
シユータ４内を滑降するIC８は、ICストツカ７
ａに進入するまでに振子１１の下部に突き当たつ
て減速することによりシユータ４からICストツ
カ７ａにうまく進入する。

なお、前記振子１１の材料は金属でもよいが、
IC８が急激な衝撃をきらう場合には、その全体
あるいはIC衝突部のみをゴムや合成樹脂により
構成することができる。また、。振子１１を図示
のように中空体としておけば、その中空部１１ａ
に詰め物をし、それによつて振子１１の回転モー
メントを調整するとができる。また、振子１１の
設置数は一つに限るものではなく、シユータ４の
長さがさらに長くなつた場合や傾斜角度がより大
きくなつた場合には、２つ以上の振子１１を直列
状に配置して使用することができる。また、本考
案はIC用に限らず、その他の小物部品の減速供
給装置に使用することができる。

考案の効果 本考案はシユータを用いてIC等の小物部品の
供給を行う工程において、シユータ上の小物部品
の滑降速度を減速する装置として小物部品が突き
当たつて通過する小物部品減速用の振子を備えて
おり、かつ前記振子は中に詰め物をして回転モー
メントを調整するための中空部を有するものであ
るから、従来技術に比較して簡単な構成であり、
かつ回転モーメントの調整が容易にできるという
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例にかかるIC減速装
置の一部破断側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線
矢視図、第３図はIC用自動検査機の一部切欠正
面図、第４図はICの斜視図、第５図はICマガジ
ンの一部切欠斜視図である。 ４……シユータ、８……小物部品、１１……振
子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 小物部品が滑降するシユータと、このシユータ
   の途中で前記小物部品が突き当たつて通過する小
   物部品減速用の振子を備えており、かつ前記振子
   は中に詰め物をして回転モーメントを調整するた
   めの中空部を有するものであることを特徴とする
   小物部品供給装置。