JPH0420651B2 - - Google Patents

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JPH0420651B2
JPH0420651B2 JP58159041A JP15904183A JPH0420651B2 JP H0420651 B2 JPH0420651 B2 JP H0420651B2 JP 58159041 A JP58159041 A JP 58159041A JP 15904183 A JP15904183 A JP 15904183A JP H0420651 B2 JPH0420651 B2 JP H0420651B2
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JP
Japan
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weight
solution
solvent
ethylene carbonate
discharged
Prior art date
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JP58159041A
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English (en)
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JPS6051504A (ja
Inventor
Yasunobu Izumi
Kimio Matsunaga
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication of JPS6051504A publication Critical patent/JPS6051504A/ja
Publication of JPH0420651B2 publication Critical patent/JPH0420651B2/ja
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【発明の詳細な説明】
本発明は中空繊維状分離膜の製造方法に関する
ものである。更に詳しくは、優れた機械的強度と
分離特性を併せもつたポリスルホン系樹脂中空繊
維状分離膜の製造方法に関するものである。 その目的とするところは、特定の内部構造のた
め機械的強度にすぐれ、かつ膜内部を透過する流
体に対しての流動抵抗が少ないため高い過効率
を有するポリスルホン系樹脂中空繊維状分離膜を
提供することにある。ポリスルホン系樹脂による
分離膜は主に限外過の範囲ですぐれた特性を有
していることが知られている。 また、ポリスルホン系樹脂が元来耐熱性、耐薬
品性、安全性にすぐれており、このため食品工
業、医療分野、更に逆浸透膜の支持材等その用途
は多岐にわたつている。 一方従来よりポリスルホン系樹脂膜の内部構造
がいわゆる指状構造と呼ばれる厚み方向に細長い
空洞を有し、膜の分離機能をもつ表面のごく薄い
緻密層の二層構造からなるものであり、このため
機械的強度、特に耐圧性に問題のあることが指摘
されていた。膜の機械的強度を向上させる最も容
易な方法は、紡糸原液中のポリスルホン系樹脂の
組成比を増加することがあるが、この方法では、
透水率が急激に減少し、過効率が低下すること
が知られている。 従つてすぐれた機械的強度と過効率を兼ね備
えたポリスルホン系樹脂中空繊維状分離膜の開発
が望まれていた。 本発明者らは、従来困難とされていた高性能ポ
リスルホン系樹脂中空繊維状分離膜を目的に鋭意
研究を進めてきた。 その結果、エチレンカーボネートを含む紡糸原
液を用いた湿式製膜法により特殊な構造を有する
膜を得られることを見出し、更にこの知見に基づ
き種々の検討を進めた結果本発明を完成するに至
つたものである。 すなわち本発明は、2重管構造の中空繊維製造
用ノズルを用いて、外側の環状口から紡糸原液
を、芯部から凝固液を凝固浴中へ吐出し凝固せし
める湿式紡糸法を採用し、紡糸原液はポリスルホ
ン系樹脂、溶液、及び非溶液としてエチレンカー
ボネートを10〜50重量%及びアルコール類を5〜
20重量%含む溶液からなり、ノズル芯部より吐出
する内部凝固液及び凝固浴には水を用いることを
特徴とする中空繊維状分離膜の製造方法、を要旨
とするものである。 エチレンカーボネートは融点が約39℃と高く、
またポリスルホン系樹脂に対しては非溶剤であ
り、水に可溶であることが特徴である。 アルコールもまたポリスルホン系樹脂に対して
は非溶剤である。 従つて室温以下ではポリスルホン系樹脂、溶
剤、エチレンカーボネート、アルコール類の紡糸
原液組成からなる均一溶液の調整及び保存が極め
て困難である。このためあらかじめ溶剤、エチレ
ンカーボネート及びアルコール類の混合溶液を30
〜100℃で加温し均一溶液とし、この常態でポリ
スルホン系樹脂を溶解することが必要である。更
に必然的に製膜する際の紡糸原液温度、すなわち
ノズル温度は均一溶液状態を保持するため30〜90
℃の温度範囲に設定する必要があることは明らか
である。 高融点及びポリスルホン系樹脂に対する非溶剤
であるエチレンカーボネートの性質から、紡糸原
液が水と接触した際の凝固速度が早まり、その結
果本発明における特定の内部構造を有する中空繊
維状分離膜が得られるものと推測される。 従つて、エチレンカーボネートと同様に高融点
温度でかつポリスルホン系樹脂に対して非溶剤で
あるならば、他の化学物質でも本発明と同等のす
ぐれた特性を有する中空繊維状分離膜の可能性が
示唆される。 エチレンカーボネートの添加量は10〜50重量%
の範囲が好ましい。エチレンカーボネート含量が
10重量%より少なければ膜の内部構造における孔
径が均一化し、従つて本発明の優位性が得られな
い結果となる。 一方エチレンカーボネートが50重量%を越える
場合には均一な紡糸原液を得ることが困難とな
る。アルコール類の添加は中空繊維状分離膜の内
表面の孔径と内部の網目構造の粗密を徹妙にコン
トロールするものと考えられる。その添加量は5
〜20重量%の範囲が好ましく、5%より少なけれ
ば内表面の孔径が小さく従つて透水性能が低下
し、また20重量%を越える添加量はエチレンカー
ボネートと同様紡糸原液が相分離し易くなり、均
一溶液を安定に得ることが困難である。 内部凝液及び凝固浴には水が適当である。ポリ
スルホン系樹脂の溶剤、あるいは非溶剤を添加す
ることで膜の内表面及び内部構造の孔径をコント
ロールすることも可能であるが、紡糸原液の組成
で十分カバーできるものである。 一方特開昭56−152704号公報に開示された方法
によると、内面及び/又は外面に孔径約0.025μ以
下の緻密層を有し、且つこの緻密層に接して平均
細孔径約0.025〜3μのスポンジ状組織からなる層
を有するポリスルホン樹脂中空繊維膜であり、更
には表面に緻密層を有し、この緻密層に接して通
常約1〜500μ、好ましくは約5〜100μの厚さで
平均細孔径約0.025〜3μの徹孔が均一に存在する
スポンジ状構造を有するものとされている。これ
に対し、本発明によれば内表面に孔径0.05μ以下
の細孔を有し、細孔の平均孔径が内表面から外表
面にゆくに従つて徐々に増大し外平面側では平均
孔径0.2〜3μの空孔が分布する網目状断面構造を
有する中空繊維状分離膜が、極めて容易にしかも
安定して得られ、従つて過特性が大巾に改善さ
れ、同時に機械的強度も十分であり前記公報に開
示された構造及び性能とは明確に区別されるもの
である。 更に詳細に本発明の製造法について説明する
と、まず紡糸原液はポリスルホン系樹脂が10〜25
重量%、好ましくは12〜20重量%。溶剤は20〜70
重量%、好ましくは30〜60重量%、エチレンカー
ボネートは10〜50重量%及びアルコール類は5〜
20重量%の組成比からなる。 ここでポリスルホン系樹脂とは、 または のいずれの構造をもつものでもかまわない。 溶剤はジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン等が挙げられるが、ポリスルホン系
樹脂が溶解するものであればこれらに限定されな
い。 アルコール類は、例としてメタノール、エタノ
ール、エチレングリコール、グリセリン等である
が、これらに限定されない。 紡糸原液の調整温度は30〜100℃の範囲で加温
して行う。また同時に紡糸原液の相分離を防止す
るため30〜90℃に保温する。内部凝固液及び凝固
液には水単独を用いるがこれに限定されない。 紡糸は中空糸製造用ノズルを用い、外側の環状
口から紡糸原液を、芯部から内部凝固液、すなわ
ち水を吐出し、凝固浴へ導き、完全凝固後巻取り
を行う。 本発明により得られたポリスルホン系樹脂中空
繊維状分離膜は内表面に孔径0.05μ以下の細孔を
有し、細孔の平均孔径が内表面から外表面にゆく
に従つて徐々に増大し、外表面側では平均孔径
0.2〜3μの空孔が分布する非対称網目構造を有し
ており、このためきわめてすぐれた過効率と高
い機械的構造を併せもつたものである。 以下本発明の実施例について説明する。 実施例 1〜4 ポリスルホン(UCC社製、UdelP−1700)を
用いて第1表の4種の処方からなる均一溶液を得
た。樹脂の溶解はいずれも80℃、3時間で行つ
た。この原液を中空糸製造用ノズルの外側の環状
口から、芯部からは水を吐出し、凝固浴へ導き凝
固せしめ、40m/分の巻取りを行つた。ここで製
膜温度、すなわち原液及び内部凝固液の温度は40
℃であつた。得られた膜はいずれも内径300μ、
外径450μであつた。 透水率と人アルブミン(分子量69000)に対す
る阻止率の測定を行つた。尚、人アルブミンは
0.1重量%生理食塩水溶液として測定に用いた。 ここで用語の説明を行うと、 透水率(/atm・時間・m2)=過した水の量(
)/過圧(atm)・過時間(時間)・膜面積(m2
) 溶質の阻止率(%)=(1−液中の溶質濃度(%
)/過前の溶質濃度(%))×100 得られた中空繊維状分離膜の透水率と人アルブ
ミンの阻止率は第2表の通りである。 エチレンカーボネート含量の増加に伴つて透水
率が増加しているが、これに対し人アルブミンの
阻止率の低下は少なかつた。この結果はとりもな
おさず、エチレンカーボネートの添加量を変える
ことで内部の網目構造が粗となり透水率が増加す
ることを示している。
【表】
【表】
【表】 実施例 5 ポリエ−テルスルホン(ICI社製、
Victrex300P)を14重量%、溶剤にN−メチル−
2−ピロリドン46重量%、エチレンカーボネート
を35重量%及びアルコール類として1,3−ブタ
ンジオールを5重量%の割合で溶解し、80℃、3
時間で均一溶液を得た。製膜温度は45℃、巻取り
速度は60m/分であつた。得られた膜の内径は
250μ、外径は350μであつた。 透水率は1900(/atm・時間・m2)で人アル
ブミンの阻止率は68(%)であつた。 実施例 6 ポリエ−テルスルホン(ICI社製、
Victrex600P)を15重量%、溶剤にジメチルホル
ムアミド21重量%及びアルコール類としてエチレ
ングリコールを14重量%の組成により80℃、3時
間で均一溶液を得た。製膜温度は30℃、巻取り速
度は45m/分であつた。膜の内径、外径はそれぞ
れ300μ、400μで、透水率及び人アルブミンの阻
止率は2100(/atm・時間・m2)、53(%)であ
つた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 2重管構造の中空繊維製造用ノズルを用い、
    外側の環状口から紡糸原液を、芯部から凝固液を
    凝固浴中へ吐出し凝固せしめる湿式紡糸法を用
    い、紡糸原液はポリスルホン系樹脂、溶剤、及び
    非溶剤としてエチレンカーボネートを10〜50重量
    %及びアルコール類を5〜20重量%含む溶液から
    なり、ノズル芯部より吐出する内部凝固液及び凝
    固浴には水を用いることを特徴とする中空繊維状
    分離膜の製造方法。
JP15904183A 1983-09-01 1983-09-01 中空繊維状分離膜の製造方法 Granted JPS6051504A (ja)

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