JPH04202165A - シクロブテンジオン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

シクロブテンジオン誘導体及びその製造方法

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JPH04202165A
JPH04202165A JP33317490A JP33317490A JPH04202165A JP H04202165 A JPH04202165 A JP H04202165A JP 33317490 A JP33317490 A JP 33317490A JP 33317490 A JP33317490 A JP 33317490A JP H04202165 A JPH04202165 A JP H04202165A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、非線形光学材料として有用で、かつ新規なシ
クロブテンジオン誘導体及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 光通信や光情報処理の分野では、非線形光学素子が重要
な役割を果たす。非線形光学素子に使用する非線形光学
材料は、周波数の異なる2種類の入射光の和及び差の周
波数を発生する光混合、周波数の異なる2種類の光とな
る光パラメトリック、また、光媒体の屈折率を変化させ
るポッケルス効果やカー効果、或いは入射光の二次高調
波(SHG)又は三次高調波(THG)への変換、更に
光双安定など、光信号処理の上で極めて重要な作用を行
う物質である。従来、この様な非線形光学材料としては
、主として無機系の物が使用されていた。
無機系の非線形光学材料については、 KDP(KH2PO4)オヨヒ二オフ酸’) f ’y
 ム(LiNb03)などの無機化合物の結晶が知られ
ているが、要求゛を十分に満足するに足るものではなか
った。
一方、有機系の非線形光学材料については、近年、オプ
トエレクトロニクス分野における新しい光学素子用材料
として注目され、年々その研究が盛んになってきている
。特に、π電子共役系を有する有機化合物は、その分子
単体の性能の大きさと高速の応答性から、材料探索のた
めの研究が数多くなされている。
一般に、有機非線形光学材料の結晶は、無機非線形光学
材料の結晶に比べて、SHGの係数が   −10〜1
00倍大きく、光応答速度も1000倍程度速く、また
光損傷に対する閾値も大きいことが知られている。
最近、明らかにされた有機非線形光学材料としては、2
−メチル−4−ニトロアニリン、m−ニトロアニリン、
N−(4−ニトロフェニル)−L−プロリノール、2−
アセチルアミノ−4−二トローN、 N−ジメチルアニ
リン、4−ジメチルアミノ−4′−二トロスチルベン、
4′−ジメチルアミノ−N−メチル−4−スチルバゾリ
ウムメチルスルフェート ロアニリンなどの有機化合物があげられる。これらπ電
子共役系を有する有機化合物の光非線形性は、電磁波と
してのレーザー光と有機化合物の。
電子との相互作用に起因するものであって、この相互作
用は、π電子共役系に電子吸引性、電子供与性の置換基
を導入することにより、更に大きくすることができる。
ところが、この様な有機化合物においては、−般に双極
子モーメントが大きくなり、結晶時の双極子−双極子相
互作用が強くなって、2分子の双極子が互いに打ち消し
合う構造である中心対称性の結晶を形成し易くなる。応
用面で重要な2次の非線形光学効果については、この様
な中心対称性結晶では発現しないという問題がある。そ
こで、結晶状態で光非線形性を発現させる上で問題とな
る中心対称性を崩すために、水素結合能を有する置換基
や不斉炭素原子を有する光学活性な置換基を、、電子共
役系を有する有機化合物に分子設計時に導入するという
工夫がなされている。本発明者は、このような不斉炭素
原子を有する光学活性置換基をπ電子共役系に導入し、
従来よりも大きな非線形効果を示す材料の具体例を特願
平1−248108号に開示したが、さらに大きな非線
形効果の向上が望まれている。
(発明が解決しようとする課題) 一般に、非線形光学素子用材料として必要とされる特性
は、光非線形性の大きさ、光の透過性、耐レーザ損傷強
度、結晶性、位相整合性、加工性、機械的強度、吸湿性
及び硬度等があげられる。
従来から知られている有機非線形光学素子用材料の中か
ら、以上のような実用上必要とされる緒特性を満足する
ものを選択することは極めて困難であった。
本発明は、従来の技術における上記のような実状に鑑み
てなされたものである。
従って、本発明の目的は、従来より知られている非線形
光学素子用材料における問題点を改善し、より大きな非
線形光学効果を有し、保存安定性、加工性及び透明性が
改良された実用的な有機非線形光学素子用材料を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、分子の双極子モーメントが大きく、結晶時
に中心対称性を形成しやすい化合物系であっても、分子
に適切な置換基を導入することにより、特に、2次の非
線形光学効果の大きい有機非線形光学素子用材料が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
本発明の上記目的は、下記一般式(I)で示される新規
なシクロブテンジオン誘導体によって達成される。
本発明の上記一般式(I)で示されるシクロブテンジオ
ン誘導体中に含まれるシンクロブテンジオン環は、下記
実施例中で示す極太吸収波長(分子内(式中、R1はア
ルキル基を表わし、2はO又はSを表わす。又R2は、
次式のいずれかをを表わし、C*は不斉炭素原子を表わ
す)CH2O”HCH20H1 H CH2O”HCH2− 電荷移動吸収帯)からも分かるように、ニトロ基並の強
い電子吸引性を有すると共に、長いπ電子共役系を持つ
。そのため、分子全体が電気的に大きく分極した構造を
取り易くなり、高い非線形性発現の原因になっている。
また、上記一般式(■)で示されるシクロブテンジオン
誘導体においては、不斉炭素原子を有するアミノ酸誘導
体が置換基として導入されている場合には、分子自体の
双極子モーメントが大きい場合であっても、バルク構造
における分子の配向を制御し、中心対称性を崩すことに
より、更に大きな光非線形性を発現させることになる。
本発明の上記一般式(I)で示されるシクロブテンジオ
ン誘導体は、次に示す反応式によって容易に、かつ収率
よく合成することができる。
すなわち、一般式(II)で示されるシクロブテンジオ
ン誘導体をアセトン、テトラヒドロフラン、メタノール
、エタノール等の溶媒に懸濁成るいは溶解させ、次いで
、得られた懸濁液又は溶液中に、上記シクロブテンジオ
ン誘導体に対して当量以上の一般式(III )で示さ
れるアミノ酸誘導体を、撹拌しながら徐々に加えて反応
させる。反応は、通常、速やかに進行するが、必要に応
じて加熱することも可能である。反応の進行に伴い、生
成物が析出してくる場合は、濾過し、また、生成物が析
出してこない場合は、濃縮するか、或いは適尚(II)
        ’   (III)(I) (式中、Xは塩素原子、臭素原子、メトキシ基    
゛又はエトキシ基を表わし、R1はアルキル基を表わし
、2はO又はSを表わし、R2は次式のいずれかを表わ
し、C*は不斉炭素原子を表わす)C6H5CH2C*
HCH20H1 H CH3C*HCH2− な貧溶媒を加えて析出させればよい。得られた結晶は、
必要によりアルコール、アセトン等の溶媒により再結晶
させ、或いは昇華により精製する。
上記一般式(III )で示されるアミノ酸誘導体の代
わりに、その酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭素酸塩、p
−トルエンスルホン酸塩等を原料として使用し、トリエ
チルアミン、N−メチルモルホリン等の塩基性化合物の
共存下に、一般式(■1)で示されるシクロブテンジオ
ン誘導体と、上記した方法と同様にして反応させて合成
することもできる。
なお、上記一般式(II)で示されるシクロブテンジオ
ン誘導体は、例えばアニソールとジクロロシクロブテン
ジオンを、塩化アルミニウムの存在下フリーデルクラフ
ッ溶剤(例えば2硫化炭素、ニトロベンゼン、塩化メチ
レン等)中で混合、撹拌することによって、クロロシク
ロブテンジオン誘導体を得る方法、或いは、ジアルコキ
シシクロブテンジオンを、トリアルキルオキソニウム塩
及びハロゲン化溶剤と共に、アニソールと反応させてア
ルコキシシクロブテンジオン誘導体を得る方法、等によ
って製造することができる。 ・ (実施例1) 1−(4’−メチルチオフェニル)−2−(1’−ヒド
ロキシメチル−2′−フエニルエチルアミノ)−シクロ
ブテン、3,4−ジオンの合成 下記構造式(II−1)で示される化合物1g(4,2
mmol)のアセトン溶液30m1に、D−フェニルア
ラニノールl II 1gを添加し、約2時間撹拌を続けた。反応終了後、貧
溶媒として20m1の水を加え冷蔵庫中に静置した。そ
の後、析出した黄色結晶を捕集することにより、下記構
造式(I−1)で示される、1−(4’−メチルチオフ
ェニル)−2−(1”−ヒドロキシメチル−2′−フェ
ニルエチルアミノ)−シクロブテン−3,4−ジオン1
.2g(3,4mmol)を黄色の結晶として得た。収
率は81%であった。
融点:191°C 極大吸収波長(λmax) : 366nm(CH2C
12中)元素分析 HN 計算値  67.96   5.42   3.96測
定値  67.85   5.40   3.羽(実施
例2〜9) 原料物質として、第1表〜第3表の一般式(II )の
欄に記載のシクロブテンジオン誘導体と、一般式(II
I )の欄に記載のアミノ酸誘導体とを使用する以外は
、実施例1に記載の場合と同様にして、第1表〜第3表
の一般式(I)の欄に記載の目的生成物を合成した。
得られた生成物について、元素分析値、極大吸=12− 収波長(λmax in CH2Cl2)及び融点を測
定した。その結果を第4表に示す。
(応用例) 実施例1に記載の上記構造式(、Ll)で示される化合
物を、ガラスセル中に充填した粉末のサンプルに、Nd
:YAGレーザ(波長1.064μm、出力180mJ
/パルス)を照射すると、SHGに起因する532nm
の強い緑色散乱光が、効率よく発生した。
(発明の効果) 本発明の上記一般式で示されるシクロブテンジオン誘導
体は、新規な化合物であって、高い非線形性を示し、ま
た、耐熱性、耐光性、保存安定性及び加工性に優れた物
質であるので、非線形光学素子、例えば、光波長変換素
子、光シヤツター、高速光スイッチング素子、光論理ゲ
ート、光トランジスター等の作製に使用することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記一般式( I )で示されるシクロブテンジオ
    ン誘導体。 ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R_1はアルキル基を表わし、ZはO又はSを
    表わす。又R_2は、次式のいずれかを表わし、C^*
    は不斉炭素原子を表わす) ▲数式、化学式、表等があります▼
  2. (2)下記一般式(II)で示されるシクロブテンジオン
    誘導体と、下記一般式(III)で示されるアミノ酸誘導
    体を反応させることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載のシクロブテンジオン誘導体の製造方法。 ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中Xは塩素原子、臭素原子、メトキシ基又はエトキ
    シ基を表わし、R_1はアルキル基を表わす) NH_2R_2(III) (式中、R_2は次式のいずれかをを表わし、C^*は
    不斉炭素原子を表わす) ▲数式、化学式、表等があります▼
  3. (3)前記一般式(II)で示されるシクロブテンジオン
    誘導体と、前記一般式(III)で示されるアミノ酸誘導
    体の酸付加塩を、塩基性化合物の存在下で反応させるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載のシクロブ
    テンジオン誘導体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5659085A (en) * 1994-05-20 1997-08-19 Fuji Xerox Co., Ltd. Cyclobutenedione derivative, process for preparing the same, and nonlinear optical element
US5811552A (en) * 1994-05-20 1998-09-22 Fuji Xerox Co., Ltd. Cyclobutenedione derivative, process for preparing the same, and nonlinear optical element
KR100752036B1 (ko) * 2001-07-27 2007-08-28 주식회사유한양행 4-아미노-3-사이클로부텐-1,2-다이온 유도체 및 그의제조방법

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