JPH0420157B2 - - Google Patents

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JPH0420157B2
JPH0420157B2 JP59010868A JP1086884A JPH0420157B2 JP H0420157 B2 JPH0420157 B2 JP H0420157B2 JP 59010868 A JP59010868 A JP 59010868A JP 1086884 A JP1086884 A JP 1086884A JP H0420157 B2 JPH0420157 B2 JP H0420157B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、主として放射性廃棄物とケイ酸粉末
またはケイ酸およびケイ酸塩の混合粉末(合わせ
て「ケイ酸(塩)粉末」という)との混合物をア
ルカリ水溶液でねり合わせたものを、水熱条件下
で圧縮して放射性廃棄物を固定化する方法に関す
る。
[従来の技術] 従来、放射性廃棄物処理はコンクリートあるい
はガラスによる固化封じ込めによつて海洋底、土
中に投入または埋没処理する形として実施、ある
いは実施が検討されてきた。しかし、セメントに
よる硬化体であるコンクリートは反応の過液的な
ものであり、反応が完結すると硬化体は崩壊す
る。すなわち、コンクリートには寿命があり50〜
150年といわれている。したがつて、コンクリー
ト以上の長寿命の放射性同位元素を含む廃棄物の
処理については環境を汚染する危険性が高い。ま
たガラスと共に高温で溶融して封じ込める方法に
関しては、ガラスの結晶化と放射性による劣化に
よつてガラスの強度が低下するばかりでなく、溶
融封じ込めの際に高温化で放射性物質が逃散する
おそれがあるなど問題点が多く、安全確認のうえ
で実施されているわけではない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、放射性廃棄物中の放射性同位元素の
半減期をはるかに超える長期間安定して放射性廃
棄物を固定化する方法を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ケイ酸(塩)粉末を水熱条件下で放
射性廃棄物と共に圧縮硬化せめて放射性廃棄物を
固定化する方法に関する。
本発明の方法でえられた硬化物は各種の人造岩
石の層で包被し、さらに要すればコンクリート、
ピツチで被覆することにより硬化物を封じ込め、
土中あるいは深海中で溶出または破壊が生じない
ようにして安全に処理できる。
[作用および実施例] 本発明に用いるケイ酸(塩)粉末としては、た
とえば低温型石英などのケイ酸のほか、ゼオライ
ト、長石、粘土などケイ酸含量の高いケイ酸塩を
主要成分とするもの、あるいは白土、ケイ華、シ
ラスなどのこれらの混合物などが好ましく、また
一部ケイ酸カルシウムなどのケイ酸含量の低いケ
イ酸塩を含んでいてもよい。
本発明の方法によれば、放射性廃棄物中の放射
性物質は水熱処理の結果、不溶性の酸化物や水酸
化物あるいはケイ酸塩として粒界に固定された形
でケイ酸(塩)と化学的に結合しているものと考
えられ、物理的な固定化のみのばあいに比して溶
出などに対して極めて強い耐性をもつている。ま
た、ケイ酸(塩)自身も水熱圧縮処理により、後
述するごとく熱変性水成岩に匹敵する機械的強度
と耐化学強度をもつようになる。
このように、本発明の方法によるときは、放射
性廃棄物を物理的な面および化学的な面の両方で
固定化することができる。
水熱圧縮処理条件は使用するケイ酸(塩)の種
類や放射性廃棄物の種類によりそれぞれ実験など
によつて適宜決定すればよいが、通常200〜350℃
で45〜160Kg/cm2程度に圧力を加えて行なう。し
たがつて、粉末には加熱による蒸気圧と同時に機
械的な圧縮力が加わり、粒子は機械的圧縮によつ
て圧密状態になると同時に化学的に粒子間が結合
する。
水熱圧縮処理は、たとえば第1〜2図に示す水
熱圧縮整形器を用いて行なうことができるが、か
かる装置に限定されるものではない。
第1図のイ図は加熱プレス室を示すロ図のA−
A線断面図である。
外筒1は内面にテーパーをもつ円筒で、逆にテ
ーパーをもつ円筒2を受け、内圧の増加に耐える
構造となつている。内筒2は断面図イに示すごと
く、3個の半円形の片状物よりなり、頂部のリン
グ4により締付けて一体の内筒とする。空間部は
混合材料の充填室6である。充填室6は上部ロツ
ド3および下部ロツド5により上下から充填室6
内の充填物が加圧される構造である。内筒2が3
分割されているのは反応完了後の分離を容易なら
しめると共に角部などの破損を防ぐためである。
内筒2と外筒1は逆勾配を有するため、上下から
加圧に際し抜け出ることはない。
加熱プレス室7は第2図に示す圧力釜8の内部
に挿入される。挿入状態を第2図に示した。圧力
釜8はハステロイを内張りした鋼製で高温高圧下
におけるアルカリ水溶液の浸蝕に耐える構造とな
つている。加熱プレス室7の頂部はピストン12
によつて押えており、必要に応じて圧力を加え
る。このピストン12は押金9、押金止具10で
強固に固定して漏洩を防ぎ、またピストン12の
外周にパツキン11を充填し、パツキン押え13
により圧縮してピストン12の周面から洩れを防
止する。押金止具10およびパツキン押え13は
おのおの14,15で示すねじを切り込み、加熱
圧縮時の内圧に耐える構造としている。加熱プレ
ス室7の下部は圧力釜8の底部16で固定され
る。測温孔17は熱電対を入れ反応中の内部温度
を測定するために設けられている。
本発明の方法により固定化できる放射性廃棄物
としては、使用済核燃料に由来する高放射性廃棄
物(第1ランク)、原子力発電などの原子炉の1
次冷却水などに含まれる放射性物質をゼオライト
やイオン交換樹脂に吸着させたもの(第2ラン
ク)、放射線取扱施設からの排気排水を起源とす
る低レベルの放射性廃棄物であつて、ボロ切れや
紙類などに付着したもの(第3ランク)があげら
れ、これらの放射性廃棄物はそのままあるいは焼
却灰の形でいずれも本発明の方法で固定化するこ
とができる。なお、放射性廃棄物自体がケイ酸
(塩)を含有しているばあいはケイ酸(塩)の添
加量を省略または削減してもよい。
かくしてえられる放射性廃棄物固定化硬化物
は、土中または深海へ投入処理するために、さら
に各種の被覆層で覆われる。かかる被覆層として
は、ケイ酸(塩)粉末を、さらには消石灰などを
アルカリ水溶液でねり合わせて水熱圧縮処理して
人造岩石化したものが好ましい。この人造岩石層
は自然界に存在する強固で安定な岩石様のもので
あり、チヤートやトバモライトと同様の分析結果
を呈するものである。チヤートやトバモライト
は、古代遺跡においても永年風化せずに残存して
いる代理石などに比較して、より大きな機械的強
度および耐化学強度(風化しにくさ)を有してい
るので、数千年を経過してもなお崩壊しない大理
石以上に安定で高強度の維持が保証される。ま
た、ガラス融解封入などに比較して本発明でえら
れる硬化物はいわゆる多結晶体であつて多くの粒
界を有しており、したがつて放射性物質の捕獲能
力が大きく、かつ強度を下げない。
この人造岩石層は1層でも多層でもよく、固定
化し封じ込める放射性廃棄物の種類やランクによ
り包被材料と共に適切に選定すればよい。人造岩
石層の外側は、従来より行なわれているように、
適宜コンクリート、さらに要すればピツチなどに
より補強防水層を設けるのが好ましい。
つぎに前記第1〜3ランクの放射性廃棄物の処
理について、具体的に説明する。
(第1ランクの放射性廃棄物) 対象とする使用済核燃料に由来する高放射性廃
棄物は多種多様の核種を含み、その放射能も高
く、発熱の危険性もある。
この第1ランクの放射性廃棄物とケイ酸(塩)
(たとえばケイ石(大部分がα−石英などの低温
型石英)や白土、ケイ華)粉末とを混合し、この
混合物を水酸化ナトリウムのようなアルカリ水溶
液を加えてねり合わせ、前記水熱圧縮整形器の反
応室に押し込み、ピストンによつて圧縮しながら
外部から加熱する。なお、高レベル放射性廃棄物
のばあいは自己発熱によつて反応が進むことがあ
り、そのときは外部加熱は不要である。通常、
250℃、30分間の反応で450〜500Kg/cm2の耐圧強
度の硬化体ペレツトがえられる。
えられた硬化体ペレツトは放射性廃棄物を物理
的かつ化学的に安定に固定化しているが、これを
さらに前記のようにケイ酸(塩)粉末を用いて人
造岩石で被覆し、整形する。なお、硬化体ペレツ
トが充分な機械的強度を有するばあいは必ずしも
水熱圧縮処理をしなくてもよい。かくしてえられ
た整形体を放射線の漏洩を防ぐためコンクリート
で包み、さらに防水のためピツチを巻いて土中あ
るいは深海に投入処理する。
(第2ランクの放射性廃棄物) 原子炉の1次冷却などに含まれる放射性物質を
吸着したゼオライトまたはイオン交換樹脂が対象
となる。
ゼオライトのばあいは、それ自体がケイ酸含量
の高いものも多く、ケイ酸(塩)の追加混合は特
にしなくてよいこともある。
イオン交換樹脂のばあいは焼却し、生じた灰分
(リン酸を含む)にケイ酸粉末、さらにバリウム
塩やカルシウム塩を混合して固定化を行なう。
第2ランクの放射性廃棄物については、被覆層
の形成材料としてケイ酸(塩)粉末と消石灰との
混合粉末を少量のアルカリ水溶液でねつたものを
用い、これで硬化体プレツトを包み大型水熱圧縮
整形器で硬化して整形体をつくる。この被覆層は
不溶性ケイ酸カルシウム(トバモライト)となり
内部を保護する。この整形体をコンクリートやピ
ツチで包むことは第1ランクのばあいと同様であ
る。
(第3ランクの放射性廃棄物) 低レベルの放射性物質を拭きとつたボロ切れや
紙類などが対象となるが、そのままでは処理でき
ないので焼却した灰分を処理することになる。こ
の焼却灰は通常シリカ、アルミナ、カルシアを主
成分とするため、ケイ酸(塩)を追加しなくても
よいばあいがある。
焼却灰にケイ酸(塩)粉末を追加した、あるい
はしないものをアルカリ水溶液でねり合わせ水熱
圧縮処理して硬化体ペレツトをうる。その後の被
覆などの処理は第2ランクと同様にして行なえば
よい。
このように本発明の固定化方法は、安全で長期
間溶出も崩壊もしない放射性廃棄物の処理物の核
となる物理的化学的に安定な硬化体ペレツトを与
えるものである。
つぎに本発明の固定化方法を参考例および実施
例に基づいて説明するが、本発明はこれらのみに
限定されるものではない。
なお、参考例および実施例で用いた材料は、つ
ぎのものである。
ケイ酸(塩) 福島県産の天然鉱石:α−石英で一種で一般的に
産出するものである。
別府市産の温泉沈殿物:非晶質のケイ酸65%、ク
リストバル20%およびアルミナ成分15%を含む
ものである。
白土:鹿児島県産のもので、組成はSiO271.7%、
Al2O312.9%、Fe2O32.3%、CaO2.4%、
MgO0.4%および他の酸化物5〜7%。
これらのケイ酸(塩)粉末はいずれも300メツ
シユパスのものを用いた。
放射性廃棄物 日本原子研究所で作製した模擬品でJW−Dと
称されるもの。
また、処理の手順は第1〜2図に示す装置を用
い、各材料を所定の比率に混合し、NaOH溶液
を添加混練したのちに第1図に示す加熱プレス室
7内の充填室6に供給し、第2図に示す圧力釜8
に収納した密閉したのち、圧力釜8を外側から電
磁誘導加熱装置により所定の速度で急速に加熱
し、一定時間保持後に冷却して成形品を取出し、
所定の検査を行なつた。
参考例 1 [ケイ酸混合材料の各温度におけるNaOH濃度
の影響(加熱中圧縮せず)] ケイ酸天然鉱石と温泉沈澱物の各50%の混合物
4gに5%NaOH溶液を1c.c.添加して充分混練
したのち、加熱プレス室7の充填室6内に充填
し、45Kg/cm2で加圧成形したのち、圧力釜8に挿
入固定した。圧力釜8にNaOHの所定の濃度の
溶液を充填した。
圧力釜8をピストン12、押し金9、パツキン
11、押し金止具10およびパツキン押え13を
使用して完全に密封したのち、外部から電磁誘導
加熱を行なつた。昇温は毎分30℃の割合で上昇さ
せ、それぞれ250℃、300℃、350℃まで昇温させ
たのちその温度に30分間保持して反応を行なわせ
た。この水熱条件下の反応のあいだ外部からの加
圧は行なわず内圧の増加による圧力で圧縮した。
反応終了後圧力釜8を送風冷却して室温まで下
げ、岩石化した成形品を取出し沸騰水中で30分間
煮沸したのち120℃で乾燥した。
成形物は長さ1.6cm、直径1.4cmの円筒形で、上
下方向からの圧縮強度と長さ方向での曲げ強度を
3点測定し平均値をだした。
表面の結晶性状をX線回折法と光学顕微鏡で検
定した。
以上の結果を第3図にグラフで示す。
第3図は縦軸に成形品の圧縮強度(Kg/cm2)を
表わし、横軸には処理時のNaOH溶液の規定濃
度をとつた。
曲線18は300℃に加熱したばあいの強度を表
わし、同様に曲線19は250℃に、また曲線20
は、200℃にそれぞれ加熱したばあいの強度を表
わしている。このばあい水熱条件は温度による飽
和蒸気圧下である。
NaOHの濃度が3〜4Nのばあいは圧縮強度が
100〜200Kg/cm2に止まり、余り強度が上昇してい
ない。NaOHを5〜6Nにしたばあい、約500Kg/
cm2の強度がえられ強固な結合をもつ人造岩石とな
つた。NaOHが10N以上となると300℃で加熱し
たとき強度が著しく減少した。これは大量のケイ
酸が充填室6からNaOH溶液を充填した室内に
溶出したためであり、成形物は緻密な結合状態と
なつておらず、また圧力釜8の底部16には再結
晶したケイ酸(塩)が残留していた。
以上の結果、添加するNaOHの濃度は5〜9N
が適当であり、NaOHの過剰は逆効果を生ずる
ことが判つた。加熱温度は高温度である程好結果
を示している。
参考例 2 [最適NaOH温度(5N)における加熱温度の影
響(加熱中160Kg/cm2で圧縮)] ケイ酸天然鉱石と温泉沈澱物を各50%混合し、
300メツシユ以下に微粉砕した材料に参考例1で
好結果を示した5N−NaOH溶液による水熱条件
下の造岩実験を行なつた。今回は加熱中160Kg/
cm2の圧力を継続的に加えた。この結果を第4図に
グラフで示す。
曲線21は水熱処理後の圧縮強度を示し、曲線
22は同じく曲げ強度の測定値を示す。グラフの
横軸はに加熱温度をとり、縦軸には成形物の測定
強度をKg/cm2で示している。
この実験では第3図に示した結果よりも強度が
大きく、組織結合の強い硬化物がえられており、
加熱中の圧縮の硬化が明らかになつた。これは成
形品の空〓率が減少し、ケイ酸相互の結合や再結
晶による結晶成長などが促進されたためであると
考えられる。
実施例 1 [模擬原子力廃棄物JW−Dの混合処理] 模擬放射性廃棄物として、日本原子力研究所で
作製したJW−Dを用いて固定化の実験を行なつ
た。
放射性材料28%に対し、300メツシユ以下に粉
砕したケイ酸天然鉱石を72%混合したのち、その
4gに5NのNaOHを1c.c.加えて混練したものを
プレス室の充填室6に充填したのち圧力釜8内に
装入し各部を固定した。加熱は毎分30℃の割合で
昇温し、所定の温度250℃まで昇温後30分間保持
した。この間ピストン12を経て160Kg/cm2の圧
力を継続して加えた。
冷却後の成形物は圧縮強度850Kg/cm2を示し、
充分な強度を有する岩石であることを示した。X
線回折分析の結果、放射性廃棄物とケイ酸との反
応により生成したケイ酸塩相がケイ酸粒子と結合
して一体化した状況が推定できた。
また、JW−Dには腐蝕による鉄の酸化物が入
つていないので、JW−Dとケイ酸との混合物に
鉄の酸化物(Fe2O3)をさらに10%加えたものに
ついて同様の実験を行なつたところ、2500Kg/cm2
の耐圧強度を示し、Fe2O3がケイ酸の硬化強度を
強める働きのあることがわかつた。
なお、ZrO2にも同様の作用がある。
実施例 2 [水酸化ストロンチウムの混合処理] 著しく長い半減期を有する放射性ストロンチウ
ムはこの種の廃棄物中最も危険な材料の一つであ
る。ストロンチウムの固定化実験として水酸化ス
トロンチウムを用いて実験を行なつた。
水酸化ストロンチウム40%とケイ酸天然鉱石60
%との混合物を充分混合して、その4gに対し
5N−NaOHを1c.c.加え、混練後プレス室の充填
室6に充填し、ついで圧力釜8内に装入し、各部
を固定した。加熱は毎分30℃の割合で昇温し、
250℃で30分間保持した。この間ピストン12を
経て160Kg/cm2の圧力を加えた。反応終了後の材
料は圧縮強度900Kg/cm2であつた。成形物のX線
回折分析で、ケイ酸のストロンチウム塩
(SrSiO2、Sr2SiO4)の生成が明らかであり、極
めて強固な岩石が生成していた。また、反応後の
残存溶液中にはストロンチウムイオンは全く存在
せず、全量結晶固定化されていることが判明し
た。
実施例 3 [水酸化セシウムの混合処理] ストロンチウムと同様の性質を有する放射性セ
シウムについては、白土と水酸化セシウムの1:
1の混合物1gと5N−NaOH5mlとを10ml容積の
オートクレーブで200℃にて30分間反応させたと
ころ(圧力は内圧の上昇のみ)、セシウムはすべ
てポルサイト(CS2O・Al2O3・4SiO2)を形成す
ることがわかり、ストロンチウムと同様にセシウ
ムも全量不溶性のケイ酸塩化合物として固定され
ることがわかつた。
[発明の効果] 本発明によれば、水熱圧縮条件を利用して人造
岩石中に放射性廃棄物を物理的化学的に固定する
ことができ、これをさらに被包することにより地
中あるいは海洋底に安全に投棄処理することがで
きる。また、放射能の種類や強度によつて、自由
に人造岩石の種類を選べるため、どのような放射
能強度の廃棄物にも適用できる。原子力発電所で
代表される原子力施設やこれに関する放射性物質
取扱施設は廃棄物処理が困難なために建設を抑制
せざるをえないという現状であるが、本発明の実
用化は石油の代替エネルギーである原子力エネル
ギー開発のために大きな意味をもち、社会的効果
において極めて大きいものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用する水熱圧縮整形器に収
納される加熱プレス室であり、イは該加熱プレス
室のA−A線横断面図、ロは加熱プレス室のB−
B線縦断面図、第2図は第1図に示す加熱プレス
室を収納し、外部から加熱して水熱条件を与える
ための圧力釜を有する水熱圧縮整形器の縦断面
図、第3図は参考例1においてケイ酸天然鉱石と
温泉沈澱物との混合材料を処理した水熱条件下の
溶液中のNaOH濃度(規定)と加熱後の成形物
の圧縮強度との関係を示すグラフ、第4図は参考
例2においてケイ酸天然鉱石と温泉沈澱物との混
合材料を5N−NaOHと共存せしめて160Kg/cm2
圧力下で加熱したときの加熱温度と成形物の強度
との関係を示すグラフである。 (図面の符号)、1:外筒、2:内筒、3:上
部ロツド、4:リング、5:下部ロツド、6:充
填室、7:加熱プレス室、8:圧力釜、9:押
金、10:押金止具、11:パツキン、12:ピ
ストン、13:パツキン押え、14:ねじ、1
5:ねじ、16:圧力釜8の底部、17:測温
孔、18:第3図における300℃に加熱したばあ
いの成形物の強度、19:第3図における250℃
に加熱したばあいの成形物の強度、20:第3図
における200℃に加熱したばあいの成形物の強度、
21:第4図における成形物を250℃、300℃、
350℃に加熱したときの圧縮強度の変化曲線、2
2:第4図における成形物を250℃、300℃、350
℃に加熱したときの曲げ強度の変化曲線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 放射性廃棄物とケイ酸粉末またはケイ酸およ
    びケイ酸塩の混合粉末との混合物をアルカリ水溶
    液でねり合わせたものを、水熱条件下で圧縮する
    ことを特徴とする放射性廃棄物の固定化方法。
JP1086884A 1984-01-23 1984-01-23 放射性廃棄物の固定化方法 Granted JPS60154199A (ja)

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