JPH04200872A - Al被覆オーステナイトステンレス鋼の溶接方法 - Google Patents
Al被覆オーステナイトステンレス鋼の溶接方法Info
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- JPH04200872A JPH04200872A JP33211890A JP33211890A JPH04200872A JP H04200872 A JPH04200872 A JP H04200872A JP 33211890 A JP33211890 A JP 33211890A JP 33211890 A JP33211890 A JP 33211890A JP H04200872 A JPH04200872 A JP H04200872A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、たとえばAj2又はA2合金か被覆された銅
帯の幅方向端部を突合せ溶接して健全な溶接部をもつ溶
接鋼管等を製造する際、溶接部に取り込まれためっき層
のAflに起因したフェライト相、硬質金属間化合物等
の析出を防止しなからAg又はAff合金が被覆された
オーステナイトステンレス鋼を溶接する方法に関する。
帯の幅方向端部を突合せ溶接して健全な溶接部をもつ溶
接鋼管等を製造する際、溶接部に取り込まれためっき層
のAflに起因したフェライト相、硬質金属間化合物等
の析出を防止しなからAg又はAff合金が被覆された
オーステナイトステンレス鋼を溶接する方法に関する。
[従来の技術]
銅帯から管体を製造する従来の方法では、多数のタンデ
ムミルに配置されたカリバーを有するフォーミンクロー
ル、ケージロール等からなるロール成形機が使用されて
いる。
ムミルに配置されたカリバーを有するフォーミンクロー
ル、ケージロール等からなるロール成形機が使用されて
いる。
しかし、この方法では、多段の成形スタンドが配置され
た成形機を必要とするため、設備的な負担が大きくなる
。また、設備の複雑化に伴って保守・点検等の作業も面
倒なものとなる。そして、径の異なる管体を製造しよう
とするとき、成形ロールの組替えが長時間を要する作業
となる。しかも、板幅に比較し板厚が小さな銅帯を製管
用素材とすると、曲げ過程における弾性変形による影響
や大きなエツジストレッチに起因した緑液等の欠陥が発
生し易く、製造された管体の真円度が劣化すると共に、
溶接自体も困難になる。
た成形機を必要とするため、設備的な負担が大きくなる
。また、設備の複雑化に伴って保守・点検等の作業も面
倒なものとなる。そして、径の異なる管体を製造しよう
とするとき、成形ロールの組替えが長時間を要する作業
となる。しかも、板幅に比較し板厚が小さな銅帯を製管
用素材とすると、曲げ過程における弾性変形による影響
や大きなエツジストレッチに起因した緑液等の欠陥が発
生し易く、製造された管体の真円度が劣化すると共に、
溶接自体も困難になる。
本発明者等は、このような問題を解消した製管方法とし
て、従来の成形ロールを使用することなく、金属ストリ
ップが有する弾性力を利用して管状に成形する方法(以
下、これをロールレスフォーミング法という)を開発し
、特開昭62−176611号公報、特開平1−486
24号公報等で紹介している。
て、従来の成形ロールを使用することなく、金属ストリ
ップが有する弾性力を利用して管状に成形する方法(以
下、これをロールレスフォーミング法という)を開発し
、特開昭62−176611号公報、特開平1−486
24号公報等で紹介している。
たとえば、特開昭62−176611号公報では、第7
図に概要を示した設備構成を使用している。アンコイラ
1から送り出された金属ストリップSは、ガイドロール
2を経て予変形部3に送り込まれる。予変形部3は、小
径の曲げロール3a及び大径のサポートロール3bを備
えており、サポートロール3bの表面にポリウレタン等
の弾性ライニング3cが施されている。
図に概要を示した設備構成を使用している。アンコイラ
1から送り出された金属ストリップSは、ガイドロール
2を経て予変形部3に送り込まれる。予変形部3は、小
径の曲げロール3a及び大径のサポートロール3bを備
えており、サポートロール3bの表面にポリウレタン等
の弾性ライニング3cが施されている。
そして、得られる管体の内面側が曲げロール3a側に接
触するように、金属ストリップSを曲げロール3aとサ
ポートロール3bとの間に送り込む。金属ストリップS
が曲げロール3bで塑性的げを受けるため、幅方向に−
様な曲げ応力が予変形部3を通過した後の金属ストリッ
プSに残留する。
触するように、金属ストリップSを曲げロール3aとサ
ポートロール3bとの間に送り込む。金属ストリップS
が曲げロール3bで塑性的げを受けるため、幅方向に−
様な曲げ応力が予変形部3を通過した後の金属ストリッ
プSに残留する。
曲げ及び曲げ戻しによる残留応力が与えられた金属スト
リップSは、保形ロール4.ザイドロール5及び送りロ
ール6を経て下流側に送られる。
リップSは、保形ロール4.ザイドロール5及び送りロ
ール6を経て下流側に送られる。
この送り過程で、金属ストリップSは、長手方向の変形
が拘束されているので、残留応力によって管状に弾性変
形する。そして、管状に成形された金属ストリップSは
、保形ロール4及びザイドロール5により形状が拘束さ
れた状態で、幅方向両端部が突き合わされる。この突合
せ部を溶接トーチ7で溶接することにより、管体が得ら
れる。
が拘束されているので、残留応力によって管状に弾性変
形する。そして、管状に成形された金属ストリップSは
、保形ロール4及びザイドロール5により形状が拘束さ
れた状態で、幅方向両端部が突き合わされる。この突合
せ部を溶接トーチ7で溶接することにより、管体が得ら
れる。
この方法においては、弾性変形を利用して金属ストリッ
プSを管状に成形するため、得られた管体の真円度は優
れたものとなる。また、金属ストリップSを管状に曲げ
加工する成形ロールを必要としないため、設備構成が簡
単になり、特に薄肉管の製造に適した方法である。
プSを管状に成形するため、得られた管体の真円度は優
れたものとなる。また、金属ストリップSを管状に曲げ
加工する成形ロールを必要としないため、設備構成が簡
単になり、特に薄肉管の製造に適した方法である。
また、特開平2−7541.8号公報では、第8図に示
した概略構成をもつ予変形部を提案した。
した概略構成をもつ予変形部を提案した。
この予変形部3では、一対の大径ロール3d及び3eの
間に曲げロール3fを配置している。金属ストリップS
は、大径ロール3dと曲げロール3fの間を通過した後
、曲げロール3fを周回し、大径ロール3eと曲げロー
ル3fとの間から送り出される。この走行過程で、金属
ストリップSに曲げ及び曲げ戻しにより残留応力が付与
される。
間に曲げロール3fを配置している。金属ストリップS
は、大径ロール3dと曲げロール3fの間を通過した後
、曲げロール3fを周回し、大径ロール3eと曲げロー
ル3fとの間から送り出される。この走行過程で、金属
ストリップSに曲げ及び曲げ戻しにより残留応力が付与
される。
この予変形部3は、小径の曲げロール3fをバックアッ
プする機構を省略することができ、所定の残留応力を金
属ストリップSにイ」与することが容易となる。
プする機構を省略することができ、所定の残留応力を金
属ストリップSにイ」与することが容易となる。
[発明が解決しようとする課題]
前述したロールレスフォーミング法をAI2又はAg合
金が被覆された銅帯に適用して鋼管を製造しようとする
と、銅帯の表面にある被覆層のAj2が溶接部の組織内
に取り込まれる。、1M2は、強力なフェライト形成元
素であると共に、Feとの間に高い硬度の金属間化合物
FeA、eを形成する。
金が被覆された銅帯に適用して鋼管を製造しようとする
と、銅帯の表面にある被覆層のAj2が溶接部の組織内
に取り込まれる。、1M2は、強力なフェライト形成元
素であると共に、Feとの間に高い硬度の金属間化合物
FeA、eを形成する。
そのため、溶接部は、オーステナイトマトリックスにフ
ェライト相が混在し、しかも硬質粒子FeA4が分散し
た極めて靭性の低い組織になる。その結果、得られた鋼
管にバルジ加工やコルゲート加工を施すと、多数の亀裂
、破断等の欠陥が溶接部に発生する。
ェライト相が混在し、しかも硬質粒子FeA4が分散し
た極めて靭性の低い組織になる。その結果、得られた鋼
管にバルジ加工やコルゲート加工を施すと、多数の亀裂
、破断等の欠陥が溶接部に発生する。
このような問題は、ロール1〜・スフ副−Sミング法や
適格の成形ロールを使用した造′d法に限ったもの−C
′はなく、≦f?]様相互の溶接、横継ぎ手の溶接等に
おいても同様に生し7る。
適格の成形ロールを使用した造′d法に限ったもの−C
′はなく、≦f?]様相互の溶接、横継ぎ手の溶接等に
おいても同様に生し7る。
本発明は、このような問題を解消するためにオ〕出さ、
fまたものであり、被溶接部に」−スデナイト形成材半
一1を)容かし2込ませることにより、フェライト相や
金属間化合物の析出を抑制し、健全な組j4tlをもっ
た溶接部を形成することを目的とする。
fまたものであり、被溶接部に」−スデナイト形成材半
一1を)容かし2込ませることにより、フェライト相や
金属間化合物の析出を抑制し、健全な組j4tlをもっ
た溶接部を形成することを目的とする。
1課題を解決するための1段1
本発明の溶接方法(1J、その目的を達成するために、
Δρ又if: A ff合在が被覆されたオーステナイ
トステンレス鋼を溶接する際、渚接後の被溶接部が依然
とし、で流動性の高い高温状態にあるとき、前記被溶接
部にオースT7” f□ □イト形成材料を溶かし込む
ことを特徴とする。
Δρ又if: A ff合在が被覆されたオーステナイ
トステンレス鋼を溶接する際、渚接後の被溶接部が依然
とし、で流動性の高い高温状態にあるとき、前記被溶接
部にオースT7” f□ □イト形成材料を溶かし込む
ことを特徴とする。
Ap又(JA君合金被覆層LI:、溶融めつきによって
通′畠形成されているが、この外に蒸着、溶射。
通′畠形成されているが、この外に蒸着、溶射。
クラッド等によ1)で」−スブナイトスデン1/ス泪の
表面に)■シ成する3−ヒができる。或いは、Jf’水
系の電解液を使用した電気めっきによって、ΔC又(、
JΔa合金被覆層を形成することも可能である。
表面に)■シ成する3−ヒができる。或いは、Jf’水
系の電解液を使用した電気めっきによって、ΔC又(、
JΔa合金被覆層を形成することも可能である。
以下の説明では、これら各1!1iA Q、又はAn合
金被覆層をAffめっき層で代表して説明する。
金被覆層をAffめっき層で代表して説明する。
オーステナイト形成材料として(′J、箔状箔状状線状
粉末状のNj又はNi合金等が使用される。
粉末状のNj又はNi合金等が使用される。
ニッケル合金には、低炭素二ツウール、パーマロイC合
金等がある。これらオーステナイト形成材料の溶込みを
迅速に行わ+するため、厚み10041. m以下の箔
、線径0.5mm思下0細線、比表面積が大きく粒度1
00 )ノ、 m以下の細粒を使用することが好ましい
。
金等がある。これらオーステナイト形成材料の溶込みを
迅速に行わ+するため、厚み10041. m以下の箔
、線径0.5mm思下0細線、比表面積が大きく粒度1
00 )ノ、 m以下の細粒を使用することが好ましい
。
たとえば、T I G iFJ接トーチを使用してNi
を溶かし込まぜるとき、高温状態の被溶接部に厚み10
0μm以下のNi箔を供給し、N1Fi’iをTIG溶
接1・・−チで加熱・溶融させる。このとき、使用する
Ni箔の厚みが300%mを超えると、溶し込みに大き
な入熱及び時間が必要とされる。そのため、作業゛[4
−が低下することは勿論、熱影響部か大きくなる。
を溶かし込まぜるとき、高温状態の被溶接部に厚み10
0μm以下のNi箔を供給し、N1Fi’iをTIG溶
接1・・−チで加熱・溶融させる。このとき、使用する
Ni箔の厚みが300%mを超えると、溶し込みに大き
な入熱及び時間が必要とされる。そのため、作業゛[4
−が低下することは勿論、熱影響部か大きくなる。
また、レーザビーム′cNiをン后かし込よ−iチ具る
とき、線径0.5mm以下のNi細線を被溶接部に送り
込み、レーザビームで加熱溶融させる。ここで使用する
ニッンル細糾の線径がQ、8mmを超えると、同様に作
業・[′lか低下し7、熱影響部が人きく?、、jる。
とき、線径0.5mm以下のNi細線を被溶接部に送り
込み、レーザビームで加熱溶融させる。ここで使用する
ニッンル細糾の線径がQ、8mmを超えると、同様に作
業・[′lか低下し7、熱影響部が人きく?、、jる。
N1又はNi合金は、シボフシ−の状態図で溶接部に+
+i出するフェライト相を20%以ドにオるN i当量
の増加か行われるような量で溶かl7、込むことが好ま
し、い。ノエライト相が20%以下であるとき、)Jう
〜イト相に起因する被溶接部の組織劣化が抑λ、ら、1
+る。使方、フェライ]へ相が20%を超えるど、溶接
部か硬化し1、靭性、加工性の劣化が著しくなる。
+i出するフェライト相を20%以ドにオるN i当量
の増加か行われるような量で溶かl7、込むことが好ま
し、い。ノエライト相が20%以下であるとき、)Jう
〜イト相に起因する被溶接部の組織劣化が抑λ、ら、1
+る。使方、フェライ]へ相が20%を超えるど、溶接
部か硬化し1、靭性、加工性の劣化が著しくなる。
Niの溶し込みは、1550℃以よの高温状態にある溶
接部に対し、2行われることか好ましい。溶接部がこの
温度以上にあるとき、加熱溶融されたN1か迅速に溶接
部内に拡散し、均一な分布でNiを含有する溶接部どな
る。逆に、溶接部が15130℃未満に冷却1,7た状
態でC」、N1の拡散が十分に行われず、局部的にNj
へh量が不足する領域が形成され易くなる。
接部に対し、2行われることか好ましい。溶接部がこの
温度以上にあるとき、加熱溶融されたN1か迅速に溶接
部内に拡散し、均一な分布でNiを含有する溶接部どな
る。逆に、溶接部が15130℃未満に冷却1,7た状
態でC」、N1の拡散が十分に行われず、局部的にNj
へh量が不足する領域が形成され易くなる。
[作 用]
Apめっきオーステナイトステンレス鋼方向両端部を研
磨I。、た役、筒状に成形し2て溶接開先を形成すると
き、めっき層のAffが被溶接部に取り込まれることに
より、形成された溶接部は、フェライト相等の析出に起
因して硬度が高く、加工性が低い組織となる。たとえば
、第5図に示したシェフラーの状態図にみられるように
、溶接部に取り込まれたApの含有量の増加に従って、
Cr当量が増加し、溶接部の組織に占めるフェライトの
割合が多くなる。そし−r、Aff含有量が6重量%を
超えるとほぼ100%のフェライト相の溶接組織となる
。このような溶接組織をエックス11回折すると、第6
図に示すよ)にフェラーr1・相に相当する位置にピー
クか検出される。また、金属間化合物F e A、 (
!、に相当する位置にも、ピークか検出される。
磨I。、た役、筒状に成形し2て溶接開先を形成すると
き、めっき層のAffが被溶接部に取り込まれることに
より、形成された溶接部は、フェライト相等の析出に起
因して硬度が高く、加工性が低い組織となる。たとえば
、第5図に示したシェフラーの状態図にみられるように
、溶接部に取り込まれたApの含有量の増加に従って、
Cr当量が増加し、溶接部の組織に占めるフェライトの
割合が多くなる。そし−r、Aff含有量が6重量%を
超えるとほぼ100%のフェライト相の溶接組織となる
。このような溶接組織をエックス11回折すると、第6
図に示すよ)にフェラーr1・相に相当する位置にピー
クか検出される。また、金属間化合物F e A、 (
!、に相当する位置にも、ピークか検出される。
このΔ℃が溶接にηえる悪影響を抑制するためには、必
要最小限のAgめっき層を被溶接部から除去することが
考えられる。そこで、本発明者等は、幅方向両端部から
Affめっき層を部分的に除去する方法を別途開発し、
出願した。
要最小限のAgめっき層を被溶接部から除去することが
考えられる。そこで、本発明者等は、幅方向両端部から
Affめっき層を部分的に除去する方法を別途開発し、
出願した。
しかし、AJ2めっき層は、基質としてのオーステナイ
トステンレス鋼を防食するために設けられるものである
。そのため、溶接部に対する悪影響が抑制可能であれば
、/12めっき層の除去を省略或いは軽減し、より耐食
性に優れた溶接鋼管を得ることができる。また、鋼板相
互の溶接や管継ぎ手の溶接等に際しても、/12めっき
層除去工程の省略は、生産性を向上させると共に、高品
質の溶接部を得る上で望まれるところである。
トステンレス鋼を防食するために設けられるものである
。そのため、溶接部に対する悪影響が抑制可能であれば
、/12めっき層の除去を省略或いは軽減し、より耐食
性に優れた溶接鋼管を得ることができる。また、鋼板相
互の溶接や管継ぎ手の溶接等に際しても、/12めっき
層除去工程の省略は、生産性を向上させると共に、高品
質の溶接部を得る上で望まれるところである。
本発明者等は、Aj2めっき層を予め除去することなく
、前述した八βの取込みによる弊害を抑制するため、溶
接組織のNi当量を高める手段を調査・研究した。そし
て、溶接後の高温状態にある流動性の高い被溶接部にN
i、Ni合金等のオーステナイト形成材料を供給すると
、溶接部のNi当量が高められ、フェライト相の析出が
抑制される。たとえば、めっき層から2重量%のAf2
の取込みが見込まれるAI2めっきオーステナイトステ
ンレス鋼を溶接する場合、2重量%に相当するNiの供
給でフェライト相の析出量が25%以下に抑えられ、6
重量%に相当するNiの供給でフェライト相の析出量が
10%以下に抑えられる。その結果、めっき層のAgが
取込まれることに起因する悪影響が相殺されることを見
い出した。
、前述した八βの取込みによる弊害を抑制するため、溶
接組織のNi当量を高める手段を調査・研究した。そし
て、溶接後の高温状態にある流動性の高い被溶接部にN
i、Ni合金等のオーステナイト形成材料を供給すると
、溶接部のNi当量が高められ、フェライト相の析出が
抑制される。たとえば、めっき層から2重量%のAf2
の取込みが見込まれるAI2めっきオーステナイトステ
ンレス鋼を溶接する場合、2重量%に相当するNiの供
給でフェライト相の析出量が25%以下に抑えられ、6
重量%に相当するNiの供給でフェライト相の析出量が
10%以下に抑えられる。その結果、めっき層のAgが
取込まれることに起因する悪影響が相殺されることを見
い出した。
供給されたNi、Ni合金等は、溶接部に溶は込み、第
5図に上下方向の点線として示すようにNi当量を増加
させる。このとき、流動性が高い高温状態の溶接部にN
i、Ni合金等が供給されるため、溶接部に対するNi
の溶は込みは迅速に行われる。また、Ni、Ni合金等
を薄い箔、細線、細粒等として供給すると、供給された
Ni。
5図に上下方向の点線として示すようにNi当量を増加
させる。このとき、流動性が高い高温状態の溶接部にN
i、Ni合金等が供給されるため、溶接部に対するNi
の溶は込みは迅速に行われる。また、Ni、Ni合金等
を薄い箔、細線、細粒等として供給すると、供給された
Ni。
Ni合金等は、迅速に溶融し、溶融プール中に十分に拡
散される。したがって、Ni、Ni合金等を加熱溶融す
るための熱量が軽減され、熱影響部が大きく成長するこ
ともない。
散される。したがって、Ni、Ni合金等を加熱溶融す
るための熱量が軽減され、熱影響部が大きく成長するこ
ともない。
また、めっき層から多量の/lが溶は込むことが予想さ
れる場合、めっき層の一部を除去し、Agの溶込み量を
抑え、フェライト相のない健全な溶接組織を得ることも
可能である。
れる場合、めっき層の一部を除去し、Agの溶込み量を
抑え、フェライト相のない健全な溶接組織を得ることも
可能である。
[実施例]
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例1:
本実施例においては、8μmの厚みでAgめっきした板
厚0.4mmのオーステナイトステンレス鋼板5US3
04を使用した。また、第1図に示すようにTIG溶接
トーチ10を備えた溶接ヘッドを使用した。そして、A
gめっきオーステナイトステンレス鋼板30.31をT
IG溶接トーチ10で突合せ溶接しながら、Ni箔21
をフィーダ22から送り出し、高温状態の溶接部32に
溶かし込ませた。
厚0.4mmのオーステナイトステンレス鋼板5US3
04を使用した。また、第1図に示すようにTIG溶接
トーチ10を備えた溶接ヘッドを使用した。そして、A
gめっきオーステナイトステンレス鋼板30.31をT
IG溶接トーチ10で突合せ溶接しながら、Ni箔21
をフィーダ22から送り出し、高温状態の溶接部32に
溶かし込ませた。
溶接条件は溶接速度2m/分、溶接電流70Aとし、シ
ールドガスとして5%H2を含有させたArガスを流量
10ρ/分で供給した。
ールドガスとして5%H2を含有させたArガスを流量
10ρ/分で供給した。
また、Nj箔21には、純度99%以」二で厚み0.0
5mm、幅3mmの箔を使用した。このNi箔21を、
TIG溶接トーチ10のタングステン電極と鋼板30.
31との間に発生させたアーク11により加熱溶融し、
溶接部33に溶かし込ませた。このとき、フィーダ22
から溶接部33に送り込むNi箔21の供給速度を変え
ることによって、溶接部33に含まれるNi含有量を調
節した。
5mm、幅3mmの箔を使用した。このNi箔21を、
TIG溶接トーチ10のタングステン電極と鋼板30.
31との間に発生させたアーク11により加熱溶融し、
溶接部33に溶かし込ませた。このとき、フィーダ22
から溶接部33に送り込むNi箔21の供給速度を変え
ることによって、溶接部33に含まれるNi含有量を調
節した。
Ni箔21を溶かし込ませることなくAgめっきステン
レス鋼板31.32を溶接したとき、得られた溶接部3
3は、Ag2%、Cr当量(=%Cr+%Mo+1.5
X%Si+0.5X%Nb+4.5XAβ)27%、N
i当量(=%Ni+0.5×%Mn+30XC%)12
%であり、フェライト相含有率は40%であった。
レス鋼板31.32を溶接したとき、得られた溶接部3
3は、Ag2%、Cr当量(=%Cr+%Mo+1.5
X%Si+0.5X%Nb+4.5XAβ)27%、N
i当量(=%Ni+0.5×%Mn+30XC%)12
%であり、フェライト相含有率は40%であった。
そこで、Ni箔21の溶し込みを行い、溶接部33のN
i含有量を上昇させたところ、第2図に示すようにフェ
ライト相含有率が低下した。すなわち、Ni当量が6%
増量したとき、フェライト相が10%に低下した。また
、Ni当量が10%増量したとぎ、フェライト相の析出
がみられなくなり、第3図に示す組織をも−〕だ溶接部
が得られた。
i含有量を上昇させたところ、第2図に示すようにフェ
ライト相含有率が低下した。すなわち、Ni当量が6%
増量したとき、フェライト相が10%に低下した。また
、Ni当量が10%増量したとぎ、フェライト相の析出
がみられなくなり、第3図に示す組織をも−〕だ溶接部
が得られた。
N iの溶し、込みなく溶接を行ったときに得られた溶
接部、及びNi含有量が22重量%となるJ、うにN
iの溶し込みを行いながら溶接したどきに得ら第1た溶
接部の硬度を測定したところ、第4図に示す結果が得ら
れた。すなわち、N1o)溶し込みを行わない溶接部で
LI:、 Hv 500にも至る硬度が測定された。こ
れに対し、Niを溶かし込んだ溶接部では、母材とほぼ
同様なHv 250以Fの硬度をもつ溶接部が得られた
。
接部、及びNi含有量が22重量%となるJ、うにN
iの溶し込みを行いながら溶接したどきに得ら第1た溶
接部の硬度を測定したところ、第4図に示す結果が得ら
れた。すなわち、N1o)溶し込みを行わない溶接部で
LI:、 Hv 500にも至る硬度が測定された。こ
れに対し、Niを溶かし込んだ溶接部では、母材とほぼ
同様なHv 250以Fの硬度をもつ溶接部が得られた
。
この対杜から明らかなように、Niの溶し込Iノによっ
てフエラーイト相、金属間化合物FeAρ等の析出が抑
えられ、硬度の1肩が大幅に抑制されていることが判る
。また、溶接部が比較的軟質であるため、ン容接後のオ
ーステナイトステンレス鋼板に対し1.180度の曲げ
試験を行っても、溶接部に亀裂、破断等の欠陥が発生し
なかった。
てフエラーイト相、金属間化合物FeAρ等の析出が抑
えられ、硬度の1肩が大幅に抑制されていることが判る
。また、溶接部が比較的軟質であるため、ン容接後のオ
ーステナイトステンレス鋼板に対し1.180度の曲げ
試験を行っても、溶接部に亀裂、破断等の欠陥が発生し
なかった。
実施例2:
本実施例においては、l 5 i、1. nlの厚みで
Affめっきした板厚0.4−0mmのオーステナイト
ステンレス鋼板S U S 304を第8図に要部を示
したロールレスフ場−ミンク装置で直径50.8mmの
筒状体に造管した。そして、突台ぜ部を゛rIG溶接し
た後、第1図に示した]’ I G溶接トーチ10に代
えてレーザ溶接機を使用し、線径0.2m1nのNiワ
イヤを加熱溶融さぜることにJ:す、溶接部にNiを溶
かし込まぜた。
Affめっきした板厚0.4−0mmのオーステナイト
ステンレス鋼板S U S 304を第8図に要部を示
したロールレスフ場−ミンク装置で直径50.8mmの
筒状体に造管した。そして、突台ぜ部を゛rIG溶接し
た後、第1図に示した]’ I G溶接トーチ10に代
えてレーザ溶接機を使用し、線径0.2m1nのNiワ
イヤを加熱溶融さぜることにJ:す、溶接部にNiを溶
かし込まぜた。
得られた溶接部のフェライト相含有率をNi含有量との
関係で調べたところ、第2図に実施例2として示すよう
に、実施例]とほぼ同様の傾向を示し、Ni含有量の増
加と共にフェライト相含有率が低下し、10重量%以上
のNi増量でフェライトの析出を抑えることができた。
関係で調べたところ、第2図に実施例2として示すよう
に、実施例]とほぼ同様の傾向を示し、Ni含有量の増
加と共にフェライト相含有率が低下し、10重量%以上
のNi増量でフェライトの析出を抑えることができた。
Ni含有@22重凰%の溶接部は、第3図tこ示したも
のと同様なデンドライト状のオーステナイ)・組織をも
っていた。この溶接部をもつ溶接鋼管に対し拡管率42
%mlルゲート加工を施し7、ピッヂ20mmのフレギ
シブルチフ、−ブな製造した。
のと同様なデンドライト状のオーステナイ)・組織をも
っていた。この溶接部をもつ溶接鋼管に対し拡管率42
%mlルゲート加工を施し7、ピッヂ20mmのフレギ
シブルチフ、−ブな製造した。
加工後に溶接部を観察したところ、亀裂、破断等の欠陥
は何ら検出されなかった。
は何ら検出されなかった。
これに対し、Niの溶し込みを行わずに溶接した鋼管を
同様に=Iルゲート加下したどき、膨出部での破断が見
られ、成形が不可能であった。
同様に=Iルゲート加下したどき、膨出部での破断が見
られ、成形が不可能であった。
この対比から明らかなように、Niの溶し込みによって
硬度が低く、加工性に優れた溶接鋼管を製造できること
が判る。また、A、f2めっき層の剥離を行・っていな
いため、ン容接部の側方にAj12め−)き層が連続;
−2で存在し、耐食性も優れたものであった。
硬度が低く、加工性に優れた溶接鋼管を製造できること
が判る。また、A、f2めっき層の剥離を行・っていな
いため、ン容接部の側方にAj12め−)き層が連続;
−2で存在し、耐食性も優れたものであった。
[発明の効果]
以上に説明したように、本発明においては、溶接後の高
温状態にある溶接部にNiを溶かし込ませることにより
、被覆層からのA、Cの取り込みに起因したフェライト
相の析出を抑制している。そのため、Aρ又4;1Af
f合金被覆層を除去する必要なく、Affめっきオース
デナイ1へステンレス鋼を溶接することができ、優れた
加二「性をもつ溶接部が得られる。また、/12又はA
ff合金被覆層を除去しないため、溶接鋼管のml・1
食性も確保される。
温状態にある溶接部にNiを溶かし込ませることにより
、被覆層からのA、Cの取り込みに起因したフェライト
相の析出を抑制している。そのため、Aρ又4;1Af
f合金被覆層を除去する必要なく、Affめっきオース
デナイ1へステンレス鋼を溶接することができ、優れた
加二「性をもつ溶接部が得られる。また、/12又はA
ff合金被覆層を除去しないため、溶接鋼管のml・1
食性も確保される。
第1図は本発明の実施例1を説明するための図であり、
第2図は溶接部のNi含有量とフェライト相含有率の関
係を表したグラフ、第3図は実施例1でNi含有量を増
量して22重量%とじた溶接部の組織を示し、第4図は
Niの溶し込みの有無が溶接部の高度に与える影響を表
したグラフ、第5図はシェフラーの状態図を示し、第6
図はΔCめっきオーステナイトステンレス鋼板を溶接し
たときの溶接部をエックス線回折したグラフ、第7図及
び第8図CJ本発明者等が先に掃案した設備構成を示す
。 ]、 O: T I G溶接1−−チ 11.アーク2
1:ニッケル胎 22:フィーダ30、:31:
オーステナイI・ステンレスを間抜32:溶接部
33:ビード(1001ΔH)?ml へ町へYム晋偵傳冊 ま
第2図は溶接部のNi含有量とフェライト相含有率の関
係を表したグラフ、第3図は実施例1でNi含有量を増
量して22重量%とじた溶接部の組織を示し、第4図は
Niの溶し込みの有無が溶接部の高度に与える影響を表
したグラフ、第5図はシェフラーの状態図を示し、第6
図はΔCめっきオーステナイトステンレス鋼板を溶接し
たときの溶接部をエックス線回折したグラフ、第7図及
び第8図CJ本発明者等が先に掃案した設備構成を示す
。 ]、 O: T I G溶接1−−チ 11.アーク2
1:ニッケル胎 22:フィーダ30、:31:
オーステナイI・ステンレスを間抜32:溶接部
33:ビード(1001ΔH)?ml へ町へYム晋偵傳冊 ま
Claims (4)
- (1)Al又はAl合金が被覆されたオーステナイトス
テンレス鋼を溶接する際に、被溶接部の表面にあるAl
被覆を残したまま又は部分的に除去した後、前記被溶接
部を溶接し、前記被溶接部が依然として流動性の高い高
温状態にあるとき、前記被溶接部にオーステナイト形成
材料を溶かし込むことを特徴とするAl又はAl合金が
被覆されたオーステナイトステンレス鋼の溶接方法。 - (2)請求項1記載のオーステナイト形成材料は、箔状
、線状又は粉末状のNi又はNi合金であることを特徴
とするAl又はAl合金が被覆されたオーステナイトス
テンレス鋼の溶接方法。 - (3)高温状態の被溶接部に箔状のNi又はNi合金を
供給し、該Ni又はNi合金をTIG溶接トーチで加熱
・溶融することにより、請求項1記載の溶し込みを行う
ことを特徴とするAl又はAl合金が被覆されたオース
テナイトステンレス鋼の溶接方法。 - (4)高温状態の被溶接部に線状のNi又はNi合金を
供給し、該Ni又はNi合金をレーザビームで加熱・溶
融することにより、請求項1記載の溶し込みを行うこと
を特徴とするAl又はAl合金が被覆されたオーステナ
イトステンレス鋼の溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33211890A JPH04200872A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | Al被覆オーステナイトステンレス鋼の溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33211890A JPH04200872A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | Al被覆オーステナイトステンレス鋼の溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04200872A true JPH04200872A (ja) | 1992-07-21 |
Family
ID=18251357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33211890A Pending JPH04200872A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | Al被覆オーステナイトステンレス鋼の溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04200872A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008000763A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Komatsu Ltd | 硬化肉盛層形成方法 |
JP2009534529A (ja) * | 2006-04-19 | 2009-09-24 | アルセロールミタル・フランス | 被覆積層板から非常に高い機械的特性を有する溶接部品を製造する方法 |
US9604311B2 (en) | 2012-06-29 | 2017-03-28 | Shiloh Industries, Inc. | Welded blank assembly and method |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP33211890A patent/JPH04200872A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US10626902B2 (en) | 2006-04-19 | 2020-04-21 | Arcelormittal France | Steel part |
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US9375809B2 (en) | 2006-04-19 | 2016-06-28 | Arcelormittal France | Method of butt-welding a coated steel plate |
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US9669490B2 (en) | 2006-04-19 | 2017-06-06 | Arcelormittal France | Precoated steel plate, welded blank, part and methods |
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US9597750B2 (en) | 2006-04-19 | 2017-03-21 | Arcelormittal France | Method for manufacturing a welded component with very high mechanical characteristics from a coated lamination sheet |
US9669491B2 (en) | 2006-04-19 | 2017-06-06 | Arcelormittal France | Method of forming a steel part and steel part |
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US10480554B2 (en) | 2006-04-19 | 2019-11-19 | Arcelormittal France | Steel part |
JP2009534529A (ja) * | 2006-04-19 | 2009-09-24 | アルセロールミタル・フランス | 被覆積層板から非常に高い機械的特性を有する溶接部品を製造する方法 |
JP2008000763A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Komatsu Ltd | 硬化肉盛層形成方法 |
US9604311B2 (en) | 2012-06-29 | 2017-03-28 | Shiloh Industries, Inc. | Welded blank assembly and method |
US11198195B2 (en) | 2012-06-29 | 2021-12-14 | TWB Company, LLC | Welded blank assembly and method |
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